JP2003197399A - 超高密度パルス配向分子ビーム発生装置 - Google Patents
超高密度パルス配向分子ビーム発生装置Info
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Abstract
密度配向分子ビームを発生させることができるハニカム
型特殊六極電場を用いた超高密度パルス配向分子ビーム
発生装置を提供する。 【解決手段】 超高密度パルス配向分子ビーム発生装置
において、長尺方向に下流に行くに従って径が小さくな
るように形成された複数本の円錐電極を全体の外径が下
流に行くに従って径が小さくなるように構成するととも
に、前記長尺方向の断面方向に蜂の巣形状を有するハニ
カム型特殊六極電場電極7を具備し、7本の六回対称軸
がそれぞれ各分子ビーム軸に一致するように固定され
る。
Description
電池高効率化のための表面反応の選択的促進、半導体な
どナノ表面デバイスの微細加工や放射光励起と組み合わ
せたナノ表面デバイスの微細加工に好適なハニカム型特
殊六極電場を用いた超高密度パルス配向分子ビーム発生
装置に関するものである。
バイスなどナノ表面デバイスの次世代製造テクノロジー
の開発が求められている。配向分子ビームを用いたエピ
タキシャル表面加工技術は原子レベルで反応を制御で
き、しかも煩わしい副反応を避けることができるので、
今日考えられる範囲で最も理想的なデバイス製造技術で
ある。
子ビーム法の最大の弱点は、その分子ビーム強度の弱さ
である。標準配向分子ビームの数密度強度は10-6Pa
と推定されているが、さらに信号強度や反応度を高めた
い場合、一般に分子ビームノズル圧を上げたり、噴出ノ
ズル径を大きくするが、そうすると分子ビームがクラス
ター化したり速度分布、回転温度など配向分子ビーム特
性が大きく変化して、結果的に分子ビーム強度を上げる
目的が達成できない。
のように分子ビームノズル圧を上げたり、噴出ノズル径
を大きくすることによる、配向分子ビーム特性を変える
ことなく、超高密度配向分子ビームを発生させることが
できるハニカム型特殊六極電場を用いた超高密度パルス
配向分子ビーム発生装置を提供することを目的とする。
成するために、 〔1〕超高密度パルス配向分子ビーム発生装置におい
て、長尺方向に下流に行くに従って径が小さくなるよう
に形成された複数本の円錐電極を全体の外径が下流に行
くに従って径が小さくなるように構成するとともに、前
記長尺方向の断面方向に蜂の巣形状を有するハニカム型
特殊六極電場電極を具備し、七本の六回対称軸がそれぞ
れ各分子ビーム軸に一致するように固定されることを特
徴とする。
向分子ビーム発生装置において、前記電場の上流にパル
スバルブとビームスキマーとビームコリメーターとを備
え、前記パルスバルブの本数の調整により分子ビーム密
度の調整を可能にすることを特徴とする。
度パルス配向分子ビーム発生装置において、原材料気体
の圧力の調整により分子ビーム密度の調整を可能にする
ことを特徴とする。
て詳細に説明する。
分子ビーム発生装置の側面図である。図2はその超高密
度配向分子ビーム発生装置のハニカム型特殊六極電場電
極の断面図、図3は本発明の実施例を示す超高密度配向
分子ビーム発生装置の要部構成図であり、図3(a)は
その側面図〔図3(a−1)は右側面図、図3(a−
2)は長尺方向の側面図〕、図3(b)はその上面図
〔図3(b−1)は右側面図、図3(b−2)は長尺方
向の上面図〕である。
ンバー、2は第2の真空チャンバー、3は第3の真空チ
ャンバー、4はパルスバルブ、5はビームスキマー、6
はビームコリメーター、7は長尺方向に下流に行くに従
って径が小さくなるように形成された複数本の円錐電極
(上流端15mmφ、下流端7.5mmφ)を全体の外
径が下流に行くに従って径が小さくなるように構成する
とともに、断面形状が蜂の巣形状であるハニカム型特殊
六極電場電極、10はそのハニカム型特殊六極電場の出
口、11は固定外枠部材、12は固定外枠部材11に固
定されるパルスバルブ4の支持部材、13は固定外枠部
材11に固定されるビームスキマー5の支持部材、14
は固定外枠部材11に固定されるビームコリメーター6
の支持部材、15は固定外枠部材11に固定されるハニ
カム型特殊六極電場電極(24本)7の第1の支持部
材、16は固定外枠部材11に固定されるハニカム型特
殊六極電場電極(24本)7の第2の支持部材、17は
固定外枠部材11に固定されるハニカム型特殊六極電場
電極(24本)7の第3の支持部材、21は第4の真空
チャンバー、22は質量分析計である。
図2及び図3に示すように、長尺方向に複数本の円錐電
極を有するとともに、その長尺方向の断面方向にハニカ
ム形状を有する電極による電場を用いている。より具体
的には、24本の円錐電極から成るハニカム電極による
特殊六極電場電極7を用いるようにしている。
に発生させ、各々分子ビームが2340mm前方で一点
に集束するように7個のパルスバルブ4、ビームスキマ
ー5、ビームコリメーター6が扇状に並べられている。
引続き右隣の第3の真空チャンバー3に1メートル長の
24本の円錐電極から成るハニカム電極による特殊六極
電場電極7が、7本の六回対称軸がそれぞれ各分子ビー
ム軸に一致するように固定されている。
2に示すように、六角形が7つ組み合わされた蜂の巣の
形状をしており、ハニカム電極の電位は隣同士が正負と
互い違いになるように印加電圧がかけられる。パルスバ
ルブ4とビームスキマー5は10インチ油拡散ポンプ
(図示なし)により左端の第1の真空チャンバー1を真
空排気し、ビームスキマー5とビームコリメーター6間
は別の分子ターボ真空ポンプ(図示なし)により、第2
の真空チャンバー2を、さらに、ビームコリメーター6
より右側のハニカム型特殊六極電場電極7は更に別の分
子ターボ真空ポンプ(図示なし)による作動により、第
3の真空チャンバー3を排気する。
メートル前方に分子ビーム強度を測定するために質量分
析計22が設置されており、その第4の真空チャンバー
21も独自の分子ターボ真空ポンプ(図示なし)によっ
て排気する。すなわち、隔壁で合計4つに区切られた真
空チャンバー1,2,3,21で構成されている。到達
真空度は、約1×10-5Paである。
ば、パルスバルブ4の支持部材12とビームスキマー5
の支持部材13との間隔L1 は70mm、ビームスキマ
ー5の支持部材13とビームコリメーター6の支持部材
14との間隔L2 は200mm、ビームコリメーター6
の支持部材14とハニカム型特殊六極電場電極(24
本)7の左端との間隔L3 は50mm、ハニカム型特殊
六極電場電極(24本)7の左端と右端との間隔L4 は
1000mm、ハニカム型特殊六極電場電極(24本)
7の右端と分子ビームの集束点の距離L5 は1020m
mである。
生装置の作用について説明する。
原材料気体ガスを真空中に噴出させ、ビームスキマー5
を用いて、噴出ガス流の超音速化された中心部のみを取
り出して、ビームコリメーター6を通過させる。そこで
分子ビーム外径を制限する。
外径の決まった7本の分子ビームを導入して、24本の
ハニカム型特殊六極電場電極7に正負交代静電場を印加
し、六電極で囲まれた7つの空間で不均一電場を発生さ
せる。
利用して、原材料分子の回転量子状態(すなわち分子配
向状態)を選択し、ハニカム型特殊六極電場の出口10
より1メートル先の質量分析計22を用いて、配向分子
ビームのビーム強度を測定する。7本の配向分子ビーム
は一集束点に取り付けられている質量分析計22で総和
としてビーム強度の測定を行う。
定を行うために、第4の真空チャンバー21内に質量分
析計22が配置されているが、本発明の超高密度パルス
配向分子ビーム発生装置は、この分子ビームによる各種
デバイスの微細加工などを行うために、質量分析計22
に代わって処理の対象となるデバイスが配置され、微細
加工処理などが行われることは言うまでもない。
で、以下のような効果を奏することができる。
r)を用いて、20kPa、5kPa、3kPaの3種
類のガス圧条件で、パルスバルブから噴出する分子ビー
ム数を順次増やして行ったときの、質量分析計における
分子ビーム強度の総和を示す。図4(a)にその特性
図、図4(b)にそのノズルの配置図が示されている。
もビーム本数と総和ビーム強度によい直線関係があるこ
とがわかる。
〔94%のアルゴン(Ar)の混合気体〕にアセトニト
リル(CH3 CN)を6%希釈した混合ガスを使った電
場電圧依存性を示す。アセトニトリル分子は六極電場で
シュタルク効果を示す標準気体であるので、ハニカム型
特殊六極電場が設計通りにシュタルク効果を示すかどう
かを確かめることができる。
される通りの配向分子ビーム強度の増大が見られ、ハニ
カム型特殊六極電場は、設計通り正常に働いていること
がわかる。加えて確認のため計算機シミュレーションを
行った結果、実測点をすべてうまく再現することができ
た。その時の分子ビームの回転温度(Tr)は40K、
流れ速度(Vs)は510m/sが最適であった。
ム型特殊六極電場(1メートル長×24ハニカム型特殊
六極電場電極)の製作に成功した。したがって、真空中
で分子ビーム特性を損なうことなく制御しながら超高密
度で超音速のパルス配向分子ビームを発生させることが
できた。
Paと推定されているが、この装置を用いると同様の分
子ビーム特性を保ったままで7倍の分子ビーム強度の増
大が可能である。ハニカム型特殊六極電場電極を増やせ
ば、原理的には、10倍〜数10倍の配向分子ビームの
高密度化も可能である。
超高密度パルス配向分子ビーム発生装置を使用すれば、
特定の表面反応の選択的促進、半導体などナノ表面デバ
イスの微細加工、放射光励起と組み合わせたナノ表面デ
バイスの微細加工などが可能となる。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
よれば、以下のような効果を奏することができる。
となく制御しながら超高密度で超音速のパルス配向分子
ビームを発生させることができる。
10-4Paと推定されているが、この装置を用いると同
様の分子ビーム特性を保ったままで7倍分子ビーム強度
の増大が可能である。円錐電極数を増やせば、原理的に
は10倍〜数10倍の配向分子ビームの高密度化も可能
である。
高密度パルス配向分子ビーム発生装置によれば、特定の
表面反応の選択的促進、半導体などナノ表面デバイスの
微細加工、放射光励起と組み合わせたナノ表面デバイス
の微細加工などが可能となる。
発生装置の側面図である。
発生装置のハニカム型特殊六極電場電極の断面図であ
る。
発生装置の要部構成図である。
発生装置の信号強度のノズル数とビーム強度との依存特
性図である。
トン(Kr)〔94%のクリプトン(Kr)の混合気
体〕にアセトニトリル(CH3 CN)を6%希釈した混
合ガスを使った電場電圧依存性を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 長尺方向に下流に行くに従って径が小さ
くなるように形成された複数本の円錐電極を全体の外径
が下流に行くに従って径が小さくなるように構成すると
ともに、前記長尺方向の断面方向に蜂の巣形状を有する
ハニカム型特殊六極電場電極を具備し、七本の六回対称
軸がそれぞれ各分子ビーム軸に一致するように固定され
ることを特徴とする超高密度パルス配向分子ビーム発生
装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の超高密度パルス配向分子
ビーム発生装置において、前記電場の上流にパルスバル
ブとビームスキマーとビームコリメーターとを備え、前
記パルスバルブの本数の調整により分子ビーム密度の調
整を可能にすることを特徴とする超高密度パルス配向分
子ビーム発生装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の超高密度パルス配
向分子ビーム発生装置において、原材料気体の圧力の調
整により分子ビーム密度の調整を可能にすることを特徴
とする超高密度パルス配向分子ビーム発生装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001395546A JP3727584B2 (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 超高密度パルス配向分子ビーム発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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- 2001-12-27 JP JP2001395546A patent/JP3727584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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