JP2003195326A - 半透過型液晶表示装置 - Google Patents

半透過型液晶表示装置

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JP2003195326A
JP2003195326A JP2001393561A JP2001393561A JP2003195326A JP 2003195326 A JP2003195326 A JP 2003195326A JP 2001393561 A JP2001393561 A JP 2001393561A JP 2001393561 A JP2001393561 A JP 2001393561A JP 2003195326 A JP2003195326 A JP 2003195326A
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light
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electrode group
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JP2001393561A
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Yoshio Miyazaki
吉雄 宮崎
Yasutake Aoki
健剛 青木
Tomohiro Okawa
智啓 大川
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】後方散乱が解消され、反射型表示モード時のO
FF時の明るさを低減することができ、コントラストが
向上した高性能な半透過型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】半透過型液晶表示装置22において、ガラ
ス基板12上に凸状配列群19を形成し、この凸状配列
群19上に光透過部を有する光反射膜18を被覆し、そ
の上部にストライプ状透明電極8を形成、電極群20を
成す。ストライプ状透明電極群20上に配向膜9を被覆
する。また、基板4上にカラーフィルタ10とオーバー
コート層7と透明電極5と配向膜6を形成している。そ
して、金属反射電極18の厚みを0.05〜1.0μm
に、配向膜9の表面の平均凹凸高低差を0.02〜0.
5μmにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半透過型液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は小型もしくは中型
の携帯情報端末やノートパソコンの他に、大型かつ高精
細のモニターにまで使用されている。さらにバックライ
トを使用しない反射型液晶表示装置の技術も開発されて
おり、薄型、軽量および低消費電力化に優れている。
【0003】反射型液晶表示装置には、後方に配設した
基板の内面に対し凹凸形状の光反射層を形成した散乱反
射型があるが、バックライトを用いないことで、周囲の
光を有効に利用している。
【0004】また、光反射層に代えてハーフミラーであ
る半透過膜を形成し、バックライトを設け、反射モード
や透過モードに使い分ける半透過型液晶表示装置も開発
されている。
【0005】この半透過型液晶表示装置によれば、太陽
光、蛍光灯などの外部照明によって反射型の装置として
用いたり、あるいはバックライトを内部照明として装着
し透過型の装置として使用するが、双方の機能を併せ持
たせるために、半透過膜を使用している(特開平8−292
413号参照)。また、アクティブマトリクス型半透過型
液晶表示装置に対しても、同様な目的で半透過膜を使用
することが提案されている(特開平7−318929号参
照)。
【0006】かかる半透過型液晶表示装置においても、
後方に配設した基板の面上に半透過膜を設け、前方に配
設した基板の外側に光散乱機能を有する層を設けること
で機能分離型となしたものが知られている。
【0007】上記のような半透過型液晶表示装置によれ
ば、半透過膜として、アルミニウム、クロム、銀などか
らなる薄膜あるいはアルミニウム合金、クロム合金、銀
合金からなる薄膜を用い、その厚みを通常50〜500
Åにすることによって反射型(反射モード)と透過型
(透過モード)の双方の機能を持たせているが、R
(赤)G(青)B(緑)の各カラーフィルターに対し、
各一画素内にて均質かつ一様な半透過層でもって形成し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような機能分離型の半透過型液晶表示装置においては、
光散乱層(前方散乱フィルム等)を前方の基板の外側に
配設しているので、特に反射型の装置として用いた場合
には、周囲光が装置に入射する際に、入射光は光進行方
向に散乱すると同時に、光散乱層によって入射光側に散
乱される光が生じる(後方散乱)という課題がある。
【0009】このような後方散乱は各画素におけるON
/OFF状態に限らず常に発生し、このためにOFFの
ときには後方散乱により黒輝度が高くなり、コントラス
トが低下していた。
【0010】また、従来の半透過型液晶表示装置によれ
ば、光半透過膜をある反射率、透過率の割合で形成し、
それをもって反射時と透過時の明るさを制御していた
が、光が半透過膜を通過する際に生じる光の吸収損失に
より光利用効率が低下したり、反射時と透過時の色度バ
ランスの調整が困難であるといった課題があり、実際に
は反射時の特性あるいは透過時の特性のいずれか一方を
優先したり、双方の特性のバランスをとったりすること
で妥協しなければならなかった。
【0011】参考までに、反射膜に光透過用ホールを設
ける技術がアクティブ素子に用いることが提案されてい
るが(特許2878231号公報参照)、同提案によれ
ば、光透過用ホールでもって透過率による明るさの低下
がなくなり、さらに反射率を大きくするという技術であ
る。
【0012】しかしながら、この提案によれば、光透過
口ホールを微細なホール状に形成することで、反射膜に
対しフォトリソグラフィ工程などでホールを形成するこ
とで、かかる微細な形状および大きさを制御することは
むずかしく、これによって製造歩留まりが低下する。
【0013】
【課題を解決するための手段】また、本発明の半透過型
液晶表示装置によれば、基板上に多数の凸部をランダム
に並べて凸状配列群を形成し、この凸状配列群上に透明
導電層と厚み0.05〜1.0μmの光反射性金属層と
の積層体をストライプ状に配列してなるストライプ状積
層電極群を形成し、このストライプ状積層電極群上に配
向層を設けて、この配向膜の平均凹凸高低差を0.02
〜0.5μmにした一方部材と、透明基板上にストライ
プ状透明電極群と配向層とを順次積層してなる他方部材
とを、これらストライプ状積層電極群とストライプ状電
極群とが交差するようにネマチック型液晶を介して貼り
合わせてマトリクス状に画素を配列せしめるとともに、
上記光反射性金属層に対し各画素ごとに光透過部を設け
て、この光透過部にて透過モードとなし、光透過部以外
の領域にて反射モードとなしたことを特徴とする。
【0014】また、本発明の他の半透過型液晶表示装置
によれば、前記光透過部をストライプ状積層電極群の配
列方向と直交するスリットにしたことを特徴とする。
【0015】さらにまた、本発明の他の半透過型液晶表
示装置によれば、前記光透過部をストライプ状積層電極
群の配列方向と平行なスリットにしたことを特徴とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面にて詳述す
る。
【0017】(例1)図1と図2によりカラー表示用の
半透過型液晶表示装置22を説明する。図1反射モード
を説明し、図2にて透過モードを説明する。
【0018】図1Aは半透過型液晶表示装置22の断面
概略図であり、同図Bは、その要部拡大断面図である。
図2についても半透過型液晶表示装置22の断面概略図
である。
【0019】まず、図1にて反射モードを説明する。
【0020】半透過型液晶表示装置22において、12
はセグメント側のガラス基板、4はコモン側のガラス基
板であって、前記一方部材については、ガラス基板12
の一方主面上に合成樹脂などからなる凸部を多数配列す
ることで凸状配列群19を形成し、この凸状配列群19
上に前記光透過部を有するストライプ状金属反射電極群
として、クロムやアルミニウム、銀等の金属膜に光透過
部を設けた光反射膜18を被覆し、その上部にストライ
プ状透明電極8を形成する。これら2つのストライプ状
電極群を積層した電極群20は多数の帯を平行に配列し
たものとなる。
【0021】そして、ストライプ状透明電極群20上に
一定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜
9を被覆する。なお、このストライプ状電極群20を被
覆した凸状配列群と配向膜9との間に、樹脂やSiO2
からなる平滑膜をスパッタリング法やディップ法、印刷
法、スピンナー法等でもって形成してもよい。
【0022】また、凸状配列群19については、サンド
ブラスト処理やエッチング処理によってガラス表面を処
理し凸状配列群を形成する方法や、感光性樹脂を用いた
フォトリソグラフィ技術により凸状配列群を形成する方
法や、表面に凸状配列群が形成された厚さ1〜5μmの
フィルム状の樹脂をガラス基板表面に転写する方法等を
利用して形成を行う。
【0023】サンドブラスト処理については、微少な固
体粒子をガラス基板に吹き付けることによって、その基
板表面に凹凸をつけるものであり、さらにこの処理をお
こなった後に、その基板を滑らかな凹凸にするために表
面エッチング処理をおこなうとよい。
【0024】前記他方部材については、ガラス基板4上
に画素毎に配したカラーフィルタ10を形成している。
カラーフィルタ10は顔料分散方式、すなわち予め顔料
(赤,緑、青)により調合された感光性レジストを基板
上に塗布し、フォトリソグラフィにより形成している。
【0025】その上にアクリル系樹脂からなるオーバー
コート層7と、多数平行に配列したITOからなる透明
電極5とを形成している。透明電極5は上記ストライプ
状電極群20と直交する形で配設されている。なお、オ
ーバーコート層7は必要不可欠ではなく、カラーフィル
タ10上に直ちに透明電極5を形成することで、オーバ
ーコート層7を除外しても良い。
【0026】さらに透明電極5上に一定方向にラビング
したポリイミド樹脂からなる配向膜6を形成している。
なお、配向膜6は透明電極5上に直ちに成膜形成してい
るが、配向膜6と透明電極5の間に樹脂やSiO2等か
らなる絶縁膜を介在させても良い。
【0027】そして、上記構成の一方部材および他方部
材を、たとえば200〜260°の角度でツイストされ
たカイラルネマチック液晶からなる液晶層16を介して
シール部材21により貼り合わせる。また、両部材間に
は液晶層16の厚みを一定に保持するためのスペーサを
多数個配設している。
【0028】さらにガラス基板4の外側にポリカーボネ
イト等からなる第1位相差フィルム3と第2位相差フィ
ルム2とヨウ素系の偏光板1とを順次配設する。これら
の配設については、アクリル系の材料からなる粘着材を
介することで貼り付ける。
【0029】上記構成の液晶表示装置22によれば、太
陽光、蛍光灯等の外部照明による入射光は偏光板1、第
2位相差フィルム2、第1位相差フィルム3を通過し
て、さらにガラス基板4を通過し、カラーフィルタ1
0、液晶層16を通して金属反射電極18に到達し、金
属反射電極18にて光反射され、その反射光がガラス基
板4上から出射される。
【0030】つぎに図2にて上記構成の液晶表示装置2
2に対する透過モードを説明すると、さらにガラス基板
12の外側にポリカーボネイト等からなる位相差フィル
ム13とヨウ素系の偏光板14とを順次配設し、その下
方にバックライト15を配設したことでもって実現でき
る。
【0031】かくして反射モードにおいては、凸状配列
群上に光透過部を有する金属反射電極18を被覆したこ
とで、従来、前方基板外部に配していた光散乱層を使用
しなくなり、これによって後方散乱が発生しなくなり、
その結果、反射型表示モードのOFF時の輝度が低減
し、コントラスト向上を実現することができた。
【0032】また、光透過部を有する光反射膜を使用
し、反射モードにおける光路と透過モードにおける光路
を分離することで、従来の光半透過膜で懸念された反射
光と透過光における色度バランスのマッチングや半透過
膜における光吸収損失等の課題が解消された。
【0033】(例2)図3と図4によりカラー表示用の
半透過型液晶表示装置23を説明する。図3反射モード
を説明し、図4にて透過モードを説明する。これら各図
は半透過型液晶表示装置23の断面概略図である。
【0034】前述した(例1)の液晶表示装置22によ
れば、凸状配列群19上に光透過部を設けた光反射膜1
8を被覆し、その上部にストライプ状透明電極8を形成
し、このような積層構造の電極群20を帯状に平行に配
列したものであるが、これに代えて、本例の液晶表示装
置23においては、ガラス基板12上の凸状配列群19
に対し、電極20を形成するに当り、まずストライプ状
透明電極8を形成し、その上に光透過部を設けた金属反
射電極18を被覆する。これら2つのストライプ状電極
群を積層したことで、電極群20として多数の帯を平行
に配列したものとなる。なお、その他の構成は(例1)
の液晶表示装置22と同じである。
【0035】そして、図3に示す反射モードにおいて
は、太陽光、蛍光灯等の外部照明による入射光が、偏光
板1、第2位相差フィルム2、第1位相差フィルム3を
通過して、さらにガラス基板4を通過し、カラーフィル
タ10、液晶層16を通して金属反射電極18に到達
し、金属反射電極18にて光反射され、その反射光がガ
ラス基板4上から出射される。
【0036】また、図4にて上記構成の液晶表示装置2
3に対する透過モードを説明すると、さらにガラス基板
12の外側にポリカーボネイト等からなる位相差フィル
ム13とヨウ素系の偏光板14とを順次配設し、その下
方にバックライト15を配設したことでもって実現でき
る。
【0037】かくして、凸状配列群上に光透過部を有す
る金属反射電極18を被覆したことで、従来前方基板外
部に配していた光散乱層を使用しなくなり、これによっ
て後方散乱が発生しなくなり、その結果、反射型表示モ
ードのOFF時の輝度が低減し、コントラスト向上を実
現することができた。
【0038】本例においては、ストライプ状透明電極群
8の上層に光透過部を有する金属反射電極群18を形成
していることから、反射光の光路においてストライプ状
透明電極群8が介在しなくなるため、反射光のロスが低
減され、より明るい反射光を得ることができた。
【0039】また、光透過部を有する光反射膜を使用
し、反射モードにおける光路と透過モードにおける光路
を分離することで、従来の光半透過膜で懸念された反射
光と透過光における色度バランスのマッチングや半透過
膜における光吸収損失等の課題が解消された。
【0040】(例3)前述した各液晶表示装置22,2
3に設ける金属反射電極において、そこに形成する光透
過部の形状を図5の要部平面図にて示す。
【0041】同図(a)によれば、光透過部である開口
部を1つもしくはそれ以上の個数でもって配列したもの
である。その開口形状は矩形状もしくは円状、楕円状、
角状など任意の形状を採り得る。
【0042】また、図5(b)については、ストライプ
状透明電極8に対し、ストライプ状金属反射電極18の
幅を小さく形成することにより、金属反射電極18の側
面に光透過部を形成している。このような形状を採るこ
とで、ストライプ状電極作製プロセスにおいて、ストラ
イプ状透明電極とストライプ状金属反射電極の積層の際
の位置合わせ精度に対し、多少のずれが生じても反射部
と透過部の面積比率が維持されるといった利点がある。
【0043】本例によれば、このように光透過部をスト
ライプ状積層電極群の配列方向と平行なスリットにした
ことに代えて、光透過部をストライプ状積層電極群の配
列方向と直交するスリットにしてもよい。
【0044】本発明によれば、透過部を有する反射金属
電極において、反射電極部と光透過部の面積比率によっ
て、光反射性と光透過性の比率を制御することができ
る。
【0045】この光反射部と光透過部の面積比率は、金
属の種類の差による光吸収係数の違いと、反射型あるい
は透過型のいずれの用途に対し優位性を持たせるかによ
って規定される。
【0046】本発明者は、上記液晶表示装置22、23
に対し、反射部および透過部の面積比率を変えたとこ
ろ、表1に示すような反射率および透過率が得られた。
【0047】
【表1】
【0048】この表にて、◎、〇、△、×の順序にて性
能が低下することを示すが、◎はきわめて優れた性能で
あり、〇はやや優れた性能であり、△はやや劣るが実用
上支障がない程度であり、×は実用上支障がある場合を
示す。
【0049】また、同表によれば、反射時および透過時
の視認性についても標記しているが、反射率が10%未
満になると、炎天下でも反射モードおける視認性が十分
でなくなり、常にバックライトを点灯した状態での使用
が必須となってしまう。また、透過率が0.5%未満に
なるとバックライトを点灯しても十分な輝度が得られな
くなるためバックライトの輝度を高める必要があるが、
これによって消費電力の増大が生じる点で望ましくな
い。
【0050】以上の結果から、1画素あたりの面積比率
は光透過部の面積が10〜80%、光反射部の面積が9
0〜20%が望ましく、反射時・透過時とも実用上良好
な視認性が得られる明るさが実現できる範囲として、更
に好適には光透過部の面積が15〜70%、光反射部の
面積が85〜30%にするとよい。
【0051】(例4)前述した各液晶表示装置22,2
3については、金属反射電極18の厚さによって液晶が
配向する配向膜表面に大きな段差が生じると、その段差
近傍での分子配向が乱れやすくなり、そのため、所望の
プレチルトやツイストが得られなくなることにより配向
不良が生じる。このような液晶の配向性の観点から、金
属反射電極18の厚みについては、0.05〜1.0μ
mに、好適には0.1〜0.4μmにするとよい。
【0052】また、凸状配列群19を設けたことで、配
向膜9の表面の平均凹凸高低差を0.02〜0.5μm
に、好適には0.05〜0.3μmするとよい。このよ
うな高低差は、凸部および凹部ならびにその連続部分に
おいて液晶が配向する配向膜表面に大きなうねりが生
じ、分子配向が乱れやすくなり、所望のプレチルトやツ
イストが得られなくなって配向不良が生じるといった液
晶の配向性の観点にて規定する。
【0053】この値は、ある一定の範囲(たとえば1画
素分)を直線スキャンした際の平均値であって、この平
均高低差の測定方法によれば、基板上に形成した配向膜
9表面上における凸部および凹部を、ある一定の範囲
(たとえば1画素分)において触針膜厚計の触針を直線
走査することにより得られる表面形状データから算出し
た凹凸段差の平均値である。
【0054】
【実施例】次に各液晶表示装置22、23、ならびに従
来例として図6に示すような、一方基板前方に散乱機能
を有する層を形成し、他方基板内部に、たとえばAg合
金(膜厚350Åで作製した半透過膜11を形成した、い
わゆる機能分離型である液晶表示装置(従来例1)につ
いて、それぞれ反射モードにおける輝度とコントラスト
を評価した結果、表2に示すような結果が得られた。
【0055】
【表2】
【0056】さらに、透過モードにおける輝度とコント
ラストを評価したところ、表3に示す結果が得られた。
【0057】
【表3】
【0058】輝度は、反射光に関しては、光源をリング
光源とし、装置に対する光入射方向をー15°(法線方
向を0°とする)に設定したとき、装置からの反射光を
受光することで測定を行い、本実施例においては、受光
方向を法線方向に規定した。
【0059】また、透過光に関しては、C光源等の標準
光源を用い、装置直下に光源を配し、その直上において
装置からの透過光を受光することで測定を行った。
【0060】なお、反射光については標準白色板に対す
る相対値を、透過光については標準光源に対する相対値
をもってその輝度を表す。
【0061】また、コントラストは液晶パネルの〈ON
時の明るさ/OFF時の明るさ〉として定義している。
【0062】表から明らかなように、反射モードにおい
て、ON時にて輝度が顕著に大きくなり、OFF時にお
いては輝度が著しく小さくなり、これによってコントラ
ストが大きくなっている。透過モードについては従来例
との間にほとんど性能差が見られないことがわかる。
【0063】また、各液晶表示装置22,23ならびに
従来例として図7に示すような、たとえばAg合金(膜
厚350Å)からなる半透過金属膜をストライプ状電極群
24として用いた液晶表示装置(従来例2)について、
透過時および反射時の透過率・反射率並びにON時の色
度を評価した結果を表4に示す。
【0064】従来例2において、12はセグメント側の
ガラス基板、4はコモン側のガラス基板であって、ガラ
ス基板12の一方主面上に合成樹脂などからなる凸部を
多数配列することで凸状配列群19を形成し、この凸状
配列群19上にストライプ状電極群24として、クロム
やアルミニウム、銀等あるいはそれらの合金である半透
過金属膜を被覆する。この電極群24は多数の帯を平行
に配列したものとなる。
【0065】そして、ストライプ状電極群24上に一定
方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜9を
被覆する。なお、このストライプ状電極群24を被覆し
た凸状配列群と配向膜9との間に、樹脂やSiO2から
なる平滑膜をスパッタリング法やディップ法、印刷法、
スピンナー法等でもって形成してもよい。
【0066】また、凸状配列群19については、サンド
ブラスト処理やエッチング処理によってガラス表面を処
理し凸状配列群を形成する方法や、感光性樹脂を用いた
フォトリソグラフィ技術により凸状配列群を形成する方
法や、表面に凸状配列群が形成された厚さ1〜5μmの
フィルム状の樹脂をガラス基板表面に転写する方法等を
利用して形成を行う。
【0067】サンドブラスト処理については、微少な固
体粒子をガラス基板に吹き付けることによって、その基
板表面に凹凸をつけるものであり、さらにこの処理をお
こなった後に、その基板を滑らかな凹凸にするために表
面エッチング処理をおこなうとよい。
【0068】また、ガラス基板4上に画素毎に配したカ
ラーフィルタ10を形成している。カラーフィルタ10
は顔料分散方式、すなわち予め顔料(赤,緑、青)によ
り調合された感光性レジストを基板上に塗布し、フォト
リソグラフィにより形成している。その上にアクリル系
樹脂からなるオーバーコート層7と、多数平行に配列し
たITOからなる透明電極5とを形成している。透明電
極5は上記ストライプ状電極群20と直交する形で配設
されている。なお、オーバーコート層7は必要不可欠で
はなく、カラーフィルタ10上に直ちに透明電極5を形
成することで、オーバーコート層7を除外しても良い。
【0069】さらに透明電極5上に一定方向にラビング
したポリイミド樹脂からなる配向膜6を形成している。
なお、配向膜6は透明電極5上に直ちに成膜形成してい
るが、配向膜6と透明電極5の間に樹脂やSiO2等か
らなる絶縁膜を介在させても良い。
【0070】そして、たとえば200°〜260°の角
度でツイストされたカイラルネマチック液晶からなる液
晶層16を介してシール部材21により貼り合わせる。
また、両部材間には液晶層16の厚みを一定に保持する
ためのスペーサを多数個配設している。
【0071】さらにガラス基板4の外側にポリカーボネ
イト等からなる第1位相差フィルム3と第2位相差フィ
ルム2とヨウ素系の偏光板1とを順次配設する。これら
の配設については、アクリル系の材料からなる粘着材を
介することで貼り付ける。
【0072】
【表4】
【0073】表から明らかなように、反射率・透過率に
ついては透過時の吸収損失の差から本発明における液晶
表示装置の方が両立度が高くなっていることがわかる。
また、ON時の色度に関しても本発明の液晶表示装置の
方が、反射時・透過時の色度における無彩色度が良好な
結果となっていることがわかる。
【0074】つぎに本発明の液晶表示装置22,23に
おいて、金属反射電極18の厚みおよび配向膜9の表面
の平均凹凸高低差を表5に示すごとく、幾とおりにも変
えて、それぞれの反射率、反射コントラスト、透過率、
透過コントラスト、反射時の散乱性および液晶配向性を
測定し、その上で、さらに総合評価をおこなった。
【0075】
【表5】
【0076】反射時の散乱性については、次のように評
価測定した。
【0077】前述したとおり、反射モード特性の測定法
によるON時の反射率に対し、配向異常等のない適正な
パネル構成下(反射比率75%、透過比率が25%)に
おいて、◎:反射率が30〜35%程度であり、適度な
散乱性を有する、○:反射率が30%前後であり、適度
な散乱性を有する(◎に比べると若干鏡面よりあるいは
散乱性が強すぎる傾向にある)、×:散乱性が弱すぎた
り(鏡面的になってしまう)、強すぎたりする(反射率
が低下し暗くなってしまう)ことにより散乱性が悪くな
った場合である。
【0078】また、液晶配向性については、最も適正な
構成における光学特性に対し光学特性(特にコントラス
ト)が段差の影響による配向不均一によってダウンして
いる際、その光学特性に対する影響度合をみた。
【0079】◎:配向不均一が(殆ど)発生していない
(100〜90%特性維持できている場合)、○:若干
は配向不均一が発生しているが、光学特性への影響が小
さい(90〜80%光学特性維持できている場合)、
×:配向不良により著しく光学特性が劣化している場合
(80%以下しか実現できない場合)である。
【0080】そして、総合判断として、上記散乱性およ
び液晶配向性の結果を鑑みて、いずれも◎のときには総
合判定:◎、いずれか一方が×であれば、総合判定は×
である。それ以外を〇にしている。ただし、金属層膜厚
については、完全反射膜として機能しない場合(半透過
膜になってしまう場合)は上記2項目が◎でも×として
いる。
【0081】以上のとおり、金属反射電極18の厚みに
ついては、0.05〜1.0μmに、好適には0.1〜
0.4μmに、また、配向膜9の表面の平均凹凸高低差
を0.02〜0.5μmに、好適には0.05〜0.3
μmするとよい。
【0082】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での収
集の変更や改善などは何ら差し支えない。
【0083】たとえば、上記実施形態においては、ST
N型単純マトリックスタイプのカラー液晶表示装置でも
って説明を行ったが、その他にモノクロのSTN方単純
マトリックス型対応の液晶表示装置、あるいはTN型単
純マトリックスタイプの液晶表示装置、あるいはTN型
アクティブマトリックスタイプなどのツイストネマチッ
ク型液晶表示装置、加えて双安定型の液晶表示装置でも
同様な作用効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の半透過型液晶表
示装置によれば、基板上に多数の凸部をランダムに並べ
て凸状配列群を形成し、この凸状配列群上に透明導電層
と厚み0.05〜1.0μmの光反射性金属層との積層
体をストライプ状に配列してなるストライプ状積層電極
群を形成し、このストライプ状積層電極群上に配向層を
設けて、この配向膜の平均凹凸高低差を0.02〜0.
5μmにした一方部材と、透明基板上にストライプ状透
明電極群と配向層とを順次積層してなる他方部材とを、
これらストライプ状積層電極群とストライプ状電極群と
が交差するようにネマチック型液晶を介して貼り合わせ
てマトリクス状に画素を配列せしめるとともに、光反射
性金属層に対し各画素ごとに光透過部を設けて、この光
透過部にて透過モードとなし、光透過部以外の領域にて
反射モードとなしたことで、ガラス基板外部の光散乱層
を除去することができ、これによって従来の後方散乱が
解消され、反射型表示モード時のOFF時の明るさを低
減することができ、その結果、コントラストが向上した
高性能な半透過型液晶表示装置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは本発明の半透過型液晶表示装置の断面概略
図であり、Bは、その要部拡大断面図である。
【図2】本発明の半透過型液晶表示装置の断面概略図で
ある。
【図3】本発明の他の半透過型液晶表示装置の断面概略
図である。
【図4】本発明の他の半透過型液晶表示装置の断面概略
図である。
【図5】(a)と(b)は金属反射電極における光透過
部の形状を示す要部平面図である。
【図6】従来の半透過型液晶表示装置の断面概略図であ
る。
【図7】従来の半透過型液晶表示装置の断面概略図であ
る。
【符号の説明】
1、14・・・偏向板 2・・・第二位相差フィルム 3・・・第一位相差フィルム 4、12・・・基板 5、8・・・透明電極 6、9・・・配向膜 7・・・オーバーコート 10・・・カラーフィルタ 11・・・半透過膜 13・・・位相差フィルム 12・・・位相差フィルム 15・・・バックライト 16・・・液晶層 17・・・光散乱層 18・・・反射金属電極 19・・・凸状配列群 20・・・ストライプ状電極群 21・・・シール部材 22,23・・・半透過型液晶表示装置 24・・・半透過金属膜ストライプ状電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 HA03 HB03X HB08Y HC05 HC06 JA02 JB02 JC11 KA05 KA08 LA04 LA15 LA16 LA20 MA10 MB01 2H091 FA02Y FA11X FA11Z FA14Z FA15X FA16Z FA41Z FA42Z FC26 FD06 GA06 GA13 HA07 HA10 LA17 2H092 GA05 GA13 GA25 JA24 MA05 MA13 MA17 NA25 PA01 PA02 PA08 PA13 QA07 QA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に多数の凸部をランダムに並べて凸
    状配列群を形成し、この凸状配列群上に透明導電層と厚
    み0.05〜1.0μmの光反射性金属層との積層体を
    ストライプ状に配列してなるストライプ状積層電極群を
    形成し、このストライプ状積層電極群上に配向層を設け
    て、この配向膜表面の平均凹凸高低差を0.02〜0.
    5μmにした一方部材と、透明基板上にストライプ状透
    明電極群と配向層とを順次積層してなる他方部材とを、
    これらストライプ状積層電極群とストライプ状電極群と
    が交差するようにネマチック型液晶を介して貼り合わせ
    てマトリクス状に画素を配列せしめるとともに、上記光
    反射性金属層に対し各画素ごとに光透過部を設けて、こ
    の光透過部にて透過モードとなし、光透過部以外の領域
    にて反射モードとなした半透過型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記光透過部をストライプ状積層電極群の
    配列方向と直交するスリットにしたことを特徴とする請
    求項1記載の半透過型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記光透過部をストライプ状積層電極群の
    配列方向と平行なスリットにしたことを特徴とする請求
    項1記載の半透過型液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100339754C (zh) * 2004-04-28 2007-09-26 友达光电股份有限公司 应用于反射式平面显示器的反射电极的制作方法及光罩
JP2019505848A (ja) * 2016-07-27 2019-02-28 エルジー・ケム・リミテッド 透過度可変フィルム、その製造方法および用途

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