JP2003194801A - p−アミノフェノール誘導体の検出方法および検出キット - Google Patents

p−アミノフェノール誘導体の検出方法および検出キット

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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作性に優れかつ安全性の高い薬品を使用して
試料溶液中に含まれているp−アミノフェノール誘導体
を簡便な操作で迅速かつ確実に検出する。 【解決手段】試料中のp−アミノフェノール誘導体を、
酸性条件下で分解させ、生じるp−ヒドロキシアニリン
をフェノール化合物(ただし、クレゾール類を除く)お
よびα−ナフトール化合物からなる群の中から選択され
る発色剤とアルカリ性条件下で反応させて発色させるこ
とにより検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p−アミノフェノ
ール誘導体の検出方法および検出キットに関する。
【0002】
【従来の技術】p−アミノフェノール誘導体は、多くの
医薬品およびその原料に使用されているとともに化学工
業原料としても使用されている。これらの大量服用ある
いは暴露によって、通常の解毒機能では対処できないp
−アミノフェノール誘導体が体内に蓄積して、肝細胞に
障害を与え、重篤な肝障害を引き起こして死に至る危険
性があることが知られている。特にp−アミノフェノー
ル誘導体の一種であるアセトアミドフェノール(アセト
アミノフェン)については、その血清中の濃度と肝障害
の危険性には相関関係のあることも知られている。した
がって、血清中のp−アミノフェノール誘導体の濃度を
知ることができれば、その危険性を予知し、治療を施す
ことが可能となる。
【0003】現在、試料中のp−アミノフェノール誘導
体を検査する方法はいくつか知られている。例えば、分
析機器を用いる方法が知られているが、これは結果が出
るまでに数時間を要するため、緊急時に対処することは
困難である。また、o−クレゾールとアンモニアを使用
するインドフェノール法が知られているが、o−クレゾ
ールは危険物であると同時に、この方法は反応時に不快
な臭いを発するため、安全装置のある施設内での使用に
限られている。また、これらの試薬は揮発性であるた
め、調製後に試薬の濃度が変化する危険性がある。さら
に、気散した薬品が他の検査に悪影響を及ぼしたり、検
査者の健康を害するなど安全性の面でも問題がある。ま
た、アセトアミノフェンの検出キットとして既にSig
ma Diagnostics Acetaminop
hen reagentsがSIGMA社から製品化さ
れているが、インドフェノール法とは異なった発色法で
あるニトロ化法を使用しており、最終生成物が黄色に発
色する。しかしながら、検体が血清等の血液成分である
場合には、もとの試料と発色した生成物との色が類似し
ているために陽性判定が困難であるとともに低濃度の検
出が困難である。このように、これらの方法において
は、迅速性、操作性および安全性の面で不十分である。
よって、緊急を要する医療の現場において、その検査結
果を治療行為に有効に反映させるには、迅速かつ簡便に
検査試料そのものを発色させられる方法が望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、操
作性に優れかつ安全性の高い薬品を使用して試料溶液中
に含まれているp−アミノフェノール誘導体を簡便な操
作で迅速かつ確実に検出する方法およびキットを提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、試料中のp−アミノフ
ェノール誘導体を、酸性条件下で分解し、生じるp−ヒ
ドロキシアニリンを特定の発色剤で発色させることによ
り、既存の方法と比較しても迅速にかつ高感度に検出す
ることができることを見出した。本発明はこの知見に基
づく。
【0006】すなわち、本発明によれば、式(I)
【化7】 (ここで、Rは水素、低級アルキル基、または低級ア
ルキル基の結合したカルボニル基を表し、Rは水素、
硫酸残基、またはグルクロン酸残基を表す。ただし、R
とRが同時に水素であることはない。)で示される
p−アミノフェノール誘導体の検出方法であって、
(a)試料溶液中のp−アミノフェノール誘導体を分解
して、p−ヒドロキシアニリンを生成させるために試料
溶液を酸性条件下に置く工程、(b)工程(a)からの
溶液に式(II)
【化8】 (ここで、Xはそれぞれ独立に水素、ハロゲン原子、ニ
トロ基、低級アルキル基、または低級アルキル基の結合
したカルボニル基であり、nは1〜4の整数を表す。た
だし、n=1のときXがメチル基であることはない。)
で示されるフェノール化合物、および式(III)
【化9】 (ここで、XおよびYはそれぞれ独立に水素、ハロゲン
原子、ニトロ基、または低級アルキル基であり、aは1
〜3の整数を、bは1〜4の整数をそれぞれ表す。)で
示されるα−ナフトール化合物からなる群の中から選択
される発色剤を添加する工程、(c)p−ヒドロキシア
ニリンと発色剤を反応させて発色させるために工程
(b)からの溶液をアルカリ条件下に置く工程、および
(d)発色に基づいて試料溶液中のp−アミノフェノー
ル誘導体を定性的または定量的に検出する工程を含むこ
とを特徴とする検出方法が提供される。
【0007】本発明の方法は、試料溶液が生体由来のも
のである場合には、工程(a)の前に、試料溶液に除タ
ンパク剤を添加することによりタンパク質を含む不純物
を分離する工程を含むことができる。
【0008】本発明の方法は、好ましくは工程(a)に
おいて、マイクロウェーブオーブンを用いて試料溶液を
加熱することができる。
【0009】本発明の方法は、工程(c)において、室
温(20℃)で固体の無機塩基および式R−NH
(3−a)(ここで、aは1〜3の整数を表す)で示さ
れる有機アミン類からなる群の中から選択されるアルカ
リ化剤を添加することにより工程(b)からの溶液をア
ルカリ性にすることが好ましい。
【0010】本発明はまた、本発明のp−アミノフェノ
ール誘導体の検出方法において検出対象とされるp−ア
ミノフェノール誘導体の検出キットであって、p−アミ
ノフェノール誘導体を分解させるための無機酸または有
機酸を含む分解試薬、本発明の発色剤を含む発色試薬、
およびアルカリ化剤を含むアルカリ化試薬を備えるキッ
トが提供される。
【0011】本発明のキットは、さらに除タンパク剤を
含む除タンパク試薬を備えることができる。
【0012】本発明のキットにおいて、アルカリ化剤は
好ましくは室温(20℃)で固体の無機塩基および式R
−NH(3−a)(ここで、aは1〜3の整数を表
す)で示される有機アミン類からなる群の中から選択さ
れる。
【0013】本発明において、発色剤は2,6−キシレ
ノールであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳しく説明す
る。
【0015】本発明は、試料中に存在するp−アミノフ
ェノール誘導体を、酸性条件下で分解し、生じるp−ヒ
ドロキシアニリンを特定の発色剤とアルカリ性条件下で
反応させて発色させることにより検出するものである。
【0016】本発明で検出し得るp−アミノフェノール
誘導体は、式(I)
【化10】 で示すことができる。式(I)においてRは水素、低
級アルキル基、または低級アルキル基の結合したカルボ
ニル基である。低級アルキル基(カルボニル基に結合し
た低級アルキル基も含む)としては直鎖であっても分枝
鎖であってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、
およびブチル基等のC〜C10の直鎖または分枝鎖の
アルキル基を例示することができる。また、Rは水
素、硫酸残基、またはグルクロン酸残基を表す。ただ
し、RとRが同時に水素であることはない。
【0017】本発明において用いられる検体試料は、血
液やその成分(血清、血漿等)、胃液等の体内分泌物、
尿等の排泄物、および吐瀉物などの生体由来の試料、並
びに飲料水および河川水などの環境由来の試料を含む。
【0018】本発明に係るp−アミノフェノール誘導体
の検出方法においては、試料を酸性条件下に置いて試料
中のp−アミノフェノール誘導体を分解させる分解剤、
p−アミノフェノール誘導体が分解して生じるp−ヒド
ロキシアニリンと反応させる発色剤、および発色反応液
をアルカリ条件下に置くためのアルカリ化剤を用いる。
これらの試薬は好適な溶媒に溶解させた溶液としても使
用することができる。好ましい溶媒は、水、ジメチルス
ルホキシド、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノー
ル、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフランな
どの水に溶解性のある溶媒である。
【0019】分解剤としては無機酸および/または有機
酸を用いることができる。好ましくは塩酸、硫酸、また
は硝酸を用い、1〜10重量%の濃度で使用することが
望ましい。
【0020】発色剤には、式(II)
【化11】 で示されるフェノール化合物が含まれる。式(II)にお
いて、Xはそれぞれ独立に水素、ハロゲン原子、ニトロ
基、低級アルキル基、または低級アルキル基の結合した
カルボニル基であり、nは1〜4の整数を表す。ただ
し、n=1のときXがメチル基であることはない。低級
アルキル基(カルボニル基に結合した低級アルキル基も
含む)としては直鎖であっても分枝鎖であってもよく、
メチル基、エチル基、プロピル基、およびブチル基等の
〜C10の直鎖または分枝鎖のアルキル基を例示す
ることができる。また、発色剤には式(III)
【化12】 で示されるα−ナフトール化合物も含まれる。式(II
I)において、XおよびYはそれぞれ独立に水素、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、または低級アルキル基であり、a
は1〜3の整数を、bは1〜4の整数をそれぞれ表す。
低級アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル
基、およびブチル基等のC〜C10の直鎖または分枝
鎖のアルキル基を例示することができる。発色剤として
は、好ましくは悪臭が無く、危険物に指定されていない
2,6−キシレノールを用いる。これらの発色剤は、試
料1mlあたり0.1mg〜50mgの範囲で使用され
ることが好ましい。p−アミノフェノールはこれら発色
剤と反応してインドフェノール類(青色)を生成する。
【0021】アルカリ化剤としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの室温(20
℃)で固体の無機塩基、または式R−NH(3−a)
(ここで、aは1〜3の整数を表す)で示される有機ア
ミン類を使用し、好ましくは1M水酸化ナトリウム水溶
液を用いる。
【0022】また、検体試料が生体由来のものである場
合には、前述した試薬に加えてさらに、試料中のタンパ
ク質を予め分離・除去するための除タンパク剤を用い
る。除タンパク剤には、メタノール、エタノール、アセ
トニトリル、アセトン、およびジメチルスルホキシドの
ような有機溶剤、塩酸、硫酸、過塩素酸、タングステン
酸、メタリン酸、およびモリブデン酸のような無機酸、
スルホサリチル酸、トリクロロ酢酸、およびピクリン酸
のような有機酸、並びに硫酸アンモニウム、スルホン酸
銅、タングステン酸ナトリウム、および水酸化亜鉛など
の塩類が含まれ、好ましくはトリクロロ酢酸を用いる。
これらの除タンパク剤は、好適な溶媒に溶解させた溶液
としても使用することができ、1〜10重量%の濃度で
使用することが好ましい。好ましい溶媒は、水、ジメチ
ルスルホキシド、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノ
ール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン
などの水に溶解性のある溶媒である。
【0023】より具体的には、本発明に係る検出方法
は、次のように行うことができる。まず、検体試料が生
体由来のものである場合には、ガラスおよびポリプロピ
レンなどの試験管に検体試料を入れ、除タンパク剤を加
えて充分に撹拌し、好ましくは遠心分離器を用いて
(3,000rpm,5分間)タンパク質などの不純物
を除去する。不純物を分離後、上清を別の試験管に移
し、これを検査試料として用いる。試料溶液に分解剤を
添加して溶液を酸性にし、p−アミノフェノール誘導体
を分解させる。反応は室温から100℃の温度で5〜3
0分間で行うことができ、100℃で20分間加熱する
ことが好ましい。反応時間を短縮するためにはマイクロ
ウェーブオーブンを用いて加熱することが好ましい。こ
の場合出力350〜500Wにて30秒〜2分間加熱す
ることで充分である。マイクロウェーブオーブンに関し
ては、市販の電子レンジで代用することも可能である。
放冷後、発色剤とアルカリ化剤を順次加えて撹拌する。
このとき得られる反応溶液はpH8〜14であることが
好ましく、pH10以上であることがより好ましい。反
応は室温から100℃の温度で行うことができるが、室
温でも十分に反応は進行するため、室温で行うことが望
ましい。この反応後、発色に基づいて試料中のp−アミ
ノフェノール誘導体を定性的または定量的に検出する。
p−アミノフェノール誘導体の存在の有無は目視による
着色(青色)の有無で判定できる(定性的検出)。p−
アミノフェノール誘導体を定量的に検出するためには、
分光光度計を用いて波長600〜620nmにおける吸
光度を測定し、あらかじめ作成した検量線と比較するこ
とによって濃度を決定する。また、色彩表を用いた目視
検査により判定することもできる。
【0024】本発明に係るp−アミノフェノール誘導体
の検出キットには、上述した検出方法において用いられ
る各試薬が備えられる。各試薬は、通常、個別にパッケ
ージされている。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0026】実施例1 血清0.5mlに5重量%のトリクロロ酢酸0.5ml
を加えて良く撹拌した。この混合液を3,000rpm
で5分間遠心分離した。得られた上清0.65mlをネ
ジ口付の試験管に移し、塩酸20μlを加えて蓋をし
た。試験管を100℃で20分間加温した(あるいは、
350W出力のマイクロウェーブオーブンで2分間、マ
イクロウェーブを照射した)。放冷後、1重量%の2,
6−キシレノール0.5mlと1M水酸化ナトリウム水
溶液0.5mlを加えて撹拌した。5分後に分光光度計
を使用して620nmでの吸収を測定した。種々の濃度
のp−アミノフェノール誘導体を含む血清試料について
同検査を行った結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】本方法での血清中p−アミノフェノール誘
導体の検出下限は10μg/mlであり、200μg/
mlまで定量性が確認された。また、この方法によれ
ば、肝障害の治療域(10〜20μg/ml)において
も十分に目視的に着色を確認することができた。よっ
て、本方法は、救急の場において利用可能であるといえ
る。
【0029】実施例2 p−アセトアミドフェノールを大量に服用して急性中毒
を起こした患者より得られた血清を使用して、実施例1
と同じ方法で試料を調製し、吸光度を測定した。測定値
をあらかじめ作成しておいた検量線と比較することによ
って血清中のp−アミノフェノール誘導体の濃度を決定
した。なお、定量精度を高めるために、比較対照とし
て、事前にp−アセトアミドフェノールが200μg/
mlの濃度となるように調製した血清試料も同時に検査
し、その吸収度を基に検量線を補正した。この補正した
検量線に基づいて、患者由来の血清中のp−アセトアミ
ドフェノールの濃度は13.0μg/mlと決定され
た。なお本発明の方法ではp−アセトアミドフェノール
とその代謝物を含めてそれらの濃度が測定される。参考
として、p−アミノフェノール誘導体自体の濃度のみが
測定される機器分析法により同じ試料を測定したとこ
ろ、9.6μg/mlであった。本発明の方法は簡便で
精度の高い検査法であることが確認された。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
操作性に優れかつ安全性の高い薬品を使用して試料溶液
中に含まれているp−アミノフェノール誘導体を簡便な
操作で、迅速かつ確実に検出することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 まなみ 広島県広島市安芸区矢野南3丁目30番9号 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD05 BD20 CB03 DA08 EA20 FA11 FB02 2G054 AA02 AA07 AB10 BA10 BB02 CA30 CE01 EA06 GB04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (ここで、Rは水素、低級アルキル基、または低級ア
    ルキル基の結合したカルボニル基を表し、Rは水素、
    硫酸残基、またはグルクロン酸残基を表す。ただし、R
    とRが同時に水素であることはない。)で示される
    p−アミノフェノール誘導体の検出方法であって、 (a)試料溶液中のp−アミノフェノール誘導体を分解
    してp−ヒドロキシアニリンを生成させるために試料溶
    液を酸性条件下に置く工程、 (b)前記工程(a)からの溶液に式(II) 【化2】 (ここで、Xはそれぞれ独立に水素、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、低級アルキル基、または低級アルキル基の結合
    したカルボニル基であり、nは1〜4の整数を表す。た
    だし、n=1のときXがメチル基であることはない。)
    で示されるフェノール化合物、および式(III) 【化3】 (ここで、XおよびYはそれぞれ独立に水素、ハロゲン
    原子、ニトロ基、または低級アルキル基であり、aは1
    〜3の整数を、bは1〜4の整数をそれぞれ表す。)で
    示されるα−ナフトール化合物からなる群の中から選択
    される発色剤を添加する工程、 (c)前記p−ヒドロキシアニリンと発色剤を反応させ
    て発色させるために前記工程(b)からの溶液をアルカ
    リ条件下に置く工程、および (d)前記発色に基づいて前記試料溶液中のp−アミノ
    フェノール誘導体を定性的または定量的に検出する工程
    を含むことを特徴とする検出方法。
  2. 【請求項2】 前記試料溶液が生体由来のものであり、
    前記工程(a)の前に、該試料溶液に除タンパク剤を添
    加することによりタンパク質を含む不純物を分離する工
    程を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(a)において、マイクロウェ
    ーブオーブンを用いて前記反応溶液を加熱することを特
    徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(c)において、室温(20
    ℃)で固体の無機塩基および式R−NH
    (3−a)(ここで、aは1〜3の整数を表す)で示さ
    れる有機アミン類からなる群の中から選択されるアルカ
    リ化剤を添加することにより前記工程(b)からの溶液
    をアルカリ性にすることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記発色剤が2,6−キシレノールであ
    る請求項1ないし4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 式(I) 【化4】 (ここで、Rは水素、低級アルキル基、または低級ア
    ルキル基の結合したカルボニル基を表し、Rは水素、
    硫酸残基、またはグルクロン酸残基を表す。ただし、R
    とRが同時に水素であることはない。)で示される
    p−アミノフェノール誘導体の検出キットであって、 前記p−アミノフェノール誘導体を分解させるための無
    機酸または有機酸を含む分解試薬、 式(II) 【化5】 (ここで、Xはそれぞれ独立に水素、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、低級アルキル基、または低級アルキル基の結合
    したカルボニル基であり、nは1〜4の整数を表す。た
    だし、n=1のときXがメチル基であることはない。)
    で示されるフェノール化合物、および式(III) 【化6】 (ここで、XおよびYはそれぞれ独立に水素、ハロゲン
    原子、ニトロ基、または低級アルキル基であり、aは1
    〜3の整数を、bは1〜4の整数をそれぞれ表す。)で
    示されるα−ナフトール化合物からなる群の中から選ば
    れる発色剤を含む発色試薬、およびアルカリ化剤を含む
    アルカリ化試薬を備えるキット。
  7. 【請求項7】 前記キットがさらに除タンパク剤を含む
    除タンパク試薬を備える請求項6記載のキット。
  8. 【請求項8】 前記アルカリ化剤が室温(20℃)で固
    体の無機塩基および式R−NH(3−a)(ここで、
    aは1〜3の整数を表す)で示される有機アミン類から
    なる群の中から選択されることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載のキット。
  9. 【請求項9】 前記発色剤が2,6−キシレノールであ
    る請求項6ないし8のいずれか1項記載のキット。
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