JP2003194761A - 電極、その製造方法および電気化学式センサ - Google Patents

電極、その製造方法および電気化学式センサ

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JP2003194761A JP2001397894A JP2001397894A JP2003194761A JP 2003194761 A JP2003194761 A JP 2003194761A JP 2001397894 A JP2001397894 A JP 2001397894A JP 2001397894 A JP2001397894 A JP 2001397894A JP 2003194761 A JP2003194761 A JP 2003194761A
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Tatsuo Maeno
起男 前野
Mina Ikeda
美奈 池田
Hiromi Nakano
裕美 中野
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Nemoto and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス感度が安定し生産性が向上する電気化学
式センサを提供する。 【解決手段】 触媒としての白金と疎水性樹脂としての
ポリテトラフルオロエチレンとを含んだ第1の電極層63
を、ポリテトラフルオロエチレン製の基体61上にスクリ
ーン印刷法で成膜する。白金の含有量が第1の電極層63
より多い第2の電極層64を第1の電極層63上にスクリー
ン印刷法で成膜する。第1の電極層63および第2の電極
層64により三層界面である反応界面が増加する。第1の
電極層63および第2の電極層64によるガス感度が向上す
るとともに、高価な白金の含有量を削減できる。生産コ
ストを低減でき、生産性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通気性および疎水
性を有する多孔質な基体上に、触媒および疎水性樹脂を
有する電極層が設けられた電極、その製造方法およびこ
の電極を備えた電気化学式センサとに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気化学的反応において電極反
応の反応物が気体であるときは、反応速度を向上させる
ために、多孔質な構造をもつ電極、いわゆるガス拡散電
極が用いられている。
【0003】そして、これらの気体を反応物とする電極
は、一般的に、ガス供給層としての基体と、この基体の
上に保持された反応層としての電極層とにて構成されて
いる。ここで、基体は、ガス交換のため多孔質のものが
多く用いられ、特にフッ素樹脂などの疎水性材料を用い
たシート状のものが用いられる。また、電極層は、触
媒、親水性材料、疎水性材料、絶縁材料および導電性材
料などにより構成され、1つの材料で複数の機能を持た
せる場合などもある。
【0004】さらに、従来の電極としては、例えば特公
平6−33490号公報に記載の構成が知られており、
この特公平6−33490号公報に記載の電極は、疎水
性カーボンブラックとポリ四フッ化エチレンとを基体と
し、親水性および疎水性のカーボンブラックと白金族金
属並びにポリ四フッ化エチレンとを電極層としている。
【0005】そして、この電極の製造方法としては、基
体の上に電極層の材料を、ろ過沈殿法にて形成するも
の、塗布によるもの、ホットプレスによるもの、特開平
9−180728号公報に記載の構成のように、スクリ
ーン印刷によるものなどが知られている。
【0006】さらに、これらの電極は、燃料電池や電気
化学式センサなどに用いられる。そして、これらの電極
が使用された電気化学式センサとしては、例えば図5に
示す基本構成が知られている。この電気化学式センサ
は、硫酸(HSO)水溶液などの電解質溶液1が満た
された容器2の両端にガス透過性隔膜3,4が配置され
ており、一方のガス透過性隔膜3の内側に検知電極5が
配置されているとともに、他方のガス透過性隔膜4の内
側に対向電極6および参照電極7が配置されている。
【0007】そして、これら検知電極5、対向電極6お
よび参照電極7に接続されるポテンシオスタット回路8
にて検知電極5の電位を一定に保つことにより、例えば
ガス透過性隔膜3を透過した一酸化炭素(CO)が検知電
極5において酸化反応するとともに、ガス透過性隔膜4
を透過した酸素(O)が対向電極6において還元反応
し、ガスの酸化還元反応が起こる。
【0008】このとき、検知電極5と対向電極6との間
に生じる電流を負荷抵抗9の両端に接続された出力端子
11から取り出して測定することにより、電流値に応じた
ガス濃度が検知される。また、検知電極5と参照電極7
との間の電位を変えることにより、酸化還元反応を起こ
すガスの種類を選択的に検知できる。
【0009】さらに、このような電気化学式センサの1
つの基本的な構造としては、例えば図6に示す構成が知
られており、この電気化学式センサ13は、一端側にセル
14を収納する電極収納部15が設けられ、他端側に電解質
溶液1を貯留する電解質溶液貯留部16が設けられたケー
ス17を備えている。また、このケース17の電解質溶液貯
留部16内には、ガラス繊維などの親水性を有する導液体
としての導液シート18が配設されている。この導液シー
ト18は、電解質溶液貯留部16内の電解質溶液1をセル14
間に絶えず補給する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
図6に示す電気化学式センサ13のセル14は、高分子量フ
ッ素樹脂および触媒が電極層の主成分であり、この触媒
の金属が比較的高価であるため、高いガス感度を得るた
めに触媒の金属を多くすると製造コストが高くなるとい
う問題を有している。
【0011】また、この電極層を基体上にスクリーン印
刷で成膜するには適さず、ホットプレスやろ過沈殿法な
どの方法で成膜しているので、作製に時間が掛かり生産
性の向上が容易ではない。
【0012】さらに、このセル14を用いた電気化学式セ
ンサ13では、触媒の反応界面が少ないことにより、例え
ば電解質溶液1の液量の増減などの影響によって、ガス
感度が大きく変動してしまい、安定したガス感度を保持
することは容易ではない。
【0013】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、高感度であり、感度が安定し生産性が向上する電
極、その製造方法およびこの電極を備えた電気化学式セ
ンサを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電極は、
通気性および疎水性を有する多孔質な基体と、この基体
上に設けられ、触媒および疎水性樹脂を有し、前記触媒
の含有量が異なる複数の積層された電極層とを具備し、
前記触媒の含有量は、前記基体から遠ざかるに従って増
加する濃度勾配を有するものである。
【0015】そして、通気性および疎水性を有する多孔
質な基体上に、触媒および疎水性樹脂を有し触媒の含有
量が異なる複数の電極層を積層するとともに、基体から
遠ざかるに従って増加する濃度勾配を有した触媒の含有
量とする。すると、これら複数の電極層により反応界面
が増加するので、これら電極層による感度が向上し、安
定するとともに、触媒の含有量を削減できるから、生産
コストが低減でき、生産性が向上する。
【0016】請求項2記載の電極は、通気性および疎水
性を有する多孔質な基体と、この基体上に設けられ、触
媒および疎水性樹脂を有する第1の電極層と、この第1
の電極層上に設けられ、前記触媒および疎水性樹脂を有
し、かつ前記第1の電極層に比べ触媒の含有量が多い第
2の電極層とを具備しているものである。
【0017】そして、通気性および疎水性を有する多孔
質な基体上に、触媒および疎水性樹脂を有する第1の電
極層を設ける。次いで、この第1の電極層上に、触媒お
よび疎水性樹脂を有し、第1の電極層に比べ触媒の含有
量が多い第2の電極層を設ける。すると、これら第1の
電極層および第2の電極層により反応界面が増加するの
で、これら第1の電極層および第2の電極層による感度
が向上し、安定するとともに、触媒の含有量を削減でき
るから、生産コストが低減でき、生産性が向上する。
【0018】請求項3記載の電極は、請求項2記載の電
極において、第1の電極層の触媒の含有量は、体積比で
40%以下であり、第2の電極層の触媒の含有量は、体
積比で30%以上90%以下であるものである。
【0019】そして、第1の電極層の触媒の含有量を4
0%以下の体積比とすることにより、この第1の電極層
による基体からの剥離を防止できるとともに、この第1
の電極層の強度を確保できる。また、第2の電極層の触
媒の含有量を30%以上90%以下の体積比とすること
により、この第2の電極層と第1の電極層との密着性を
確保できるとともに、これら第1の電極層と第2の電極
層とからなる電極層全体の感度が向上する。
【0020】請求項4記載の電極は、請求項1ないし3
いずれか記載の電極において、基体は、フッ素樹脂にて
形成されているものである。
【0021】そして、フッ素樹脂にて基体を形成するこ
とにより、化学的安定性および電解質溶液に対する耐久
性が向上するとともに、この基体と第1の電極層との密
着性が向上する。
【0022】請求項5記載の電極は、請求項1ないし4
いずれか記載の電極において、触媒は、白金(Pt)、金
(Au)およびパラジウム(Pd)の少なくともいずれか一
つ以上を含んでいるものである。
【0023】そして、白金(Pt)、金(Au)およびパラ
ジウム(Pd)の少なくともいずれか一つ以上を含む触媒
とすることにより、この触媒による感度が向上するとと
もに、触媒自体の化学的安定性および電解質溶液に対す
る耐久性が向上し、また、触媒の含有量が異なる第1の
電極層および第2の電極層を基体上に設けたことで、比
較的高価な触媒であっても、この触媒の含有量を削減で
きるので、生産コストが低減でき、生産性を向上でき
る。
【0024】請求項6記載の電極は、請求項1ないし5
いずれか記載の電極において、疎水性樹脂は、低分子量
フッ素樹脂と高分子量フッ素樹脂とを有し、この高分子
量フッ素樹脂の含有量は、体積比で各電極層の2%以上
30%以下であるものである。
【0025】そして、低分子量フッ素樹脂と、体積比で
2%以上30%以下の含有量である高分子量フッ素樹脂
とを有した疎水性樹脂とすることにより、各電極層が基
体上にスクリーン印刷にて成膜可能となる。このため、
これら各電極層をスクリーン印刷にて成膜することによ
り、生産性がより向上する。
【0026】請求項7記載の電極の製造方法は、通気性
および疎水性を有する多孔質な基体上に、触媒および疎
水性樹脂を有する第1の電極層をスクリーン印刷にて成
膜し、この第1の電極層上に、前記触媒および疎水性樹
脂を有し前記第1の電極層に比べ触媒の含有量が多い第
2の電極層をスクリーン印刷にて成膜するものである。
【0027】そして、通気性および疎水性を有する多孔
質な基体上に、触媒および疎水性樹脂を有する第1の電
極層を成膜するとともに、この第1の電極層上に、触媒
および疎水性樹脂を有し第1の電極層に比べ触媒の含有
量が多い第2の電極層を成膜することにより、これら第
1の電極層および第2の電極層により反応界面が増加す
るので、これら第1の電極層および第2の電極層による
感度が向上し、安定するとともに、触媒の含有量を削減
できるから、生産コストが低減でき、生産性が向上す
る。また、これら第1の電極層および第2の電極層それ
ぞれをスクリーン印刷にて成膜することにより、これら
第1の電極層および第2の電極層の成膜が容易になるか
ら、これら第1の電極層および第2の電極層を成膜する
際の生産性がより向上する。
【0028】請求項8記載の電気化学式センサは、請求
項1ないし6いずれか記載の電極を具備しているもので
ある。
【0029】そして、請求項1ないし6いずれか記載の
電極を具備しているため、請求項1ないし6いずれか記
載の電極と同様の作用を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気化学式センサ
の一実施の形態を図1ないし図4を参照して説明する。
【0031】図1において、21は電気化学式センサで、
この電気化学式センサ21は、ケース22を有している。こ
のケース22は、一端側の電極収納ケース部23と他端側の
タンク部24とが図示しないシール材を介して液密に結合
されて一体に構成されている。ここで、ケース22の一端
側を上側25とするとともに、このケース22の他端側を底
部26とする。
【0032】そして、電極収納ケース部23は、図示しな
いシール材を介して液密に固定される蓋部27を有してい
る。また、これら電極収納ケース部23と蓋部27との間に
は、円板状に形成された、例えば検知電極として用いら
れる電極31、電解質溶液保持層32、参照電極33、対向電
極34および電解質溶液導入層35のそれぞれを収容する電
極収納部36が形成されている。なお、少なくとも電極3
1、電解質溶液保持層32、参照電極33および対向電極34
にてセル37が構成されている。
【0033】ここで、電極31は、後述する基体61側をカ
バー部38のガス通気孔43に連通されて電極収納ケース部
23に収容されている。また、電解質溶液保持層32は、円
形平板状のガラス繊維にて構成されており、電極31の後
述する第2の電極層64に対向して配設されている。さら
に、参照電極33および対向電極34のそれぞれは、互いに
同一面上に形成されて、電解質溶液保持層32に対向して
配設されている。また、電解質溶液導入層35は、電解質
溶液保持層32と同形の円形平板状のガラス繊維にて構成
されており、参照電極33および対向電極34のそれぞれに
対向して配設されている。
【0034】さらに、電極収納ケース部23には、円板状
の検知面部41およびこの検知面部41の周縁部から環状部
42が形成され、この検知面部41には、複数のガス通気孔
43が形成されている。一方、蓋部27は、円板状に形成さ
れ、中央に開口部44が形成されている。
【0035】そして、電極収納ケース部23の内側に、検
知面部41に対して電極31、電解質溶液保持層32、参照電
極33、対向電極34および電解質溶液導入層35のそれぞれ
が挿入配置された後、図示しないシール材を介して蓋部
27が液密に挿入固定されている。さらに、電極31は、カ
バー部38のガス通気孔43を通じて外部に連通していると
ともに、蓋部27の開口部44を通じてタンク部24内に連通
している。
【0036】さらに、タンク部24は、例えば合成樹脂製
で、円筒状の周面部45およびこの周面部45の下端側を閉
塞する端面部46を有し、周面部45の上側25が開口されて
電極収納ケース部23との間に例えば硫酸(HSO)水
溶液などの電解質溶液47を貯留する電解質溶液貯留部48
が形成されている。
【0037】また、ケース22内には、電解質溶液貯留部
48内の電解質溶液47を電解質溶液保持層32に導く導液体
としての導液シート49が配置されている。この導液シー
ト49は、親水性を有する例えばガラス繊維などの材質
で、シート状に形成されており、一端部51が電解質溶液
貯留部48内の底部26に配置されているとともに、他端部
52が蓋部27の開口部44を通じて電解質溶液導入層35に当
接されている。
【0038】そして、電気化学式センサ21の電極31が上
向きで設置された場合には、電解質溶液貯留部48内の底
部26に電解質溶液47が溜まるので、導液シート49の一端
部51が電解質溶液47に浸り、この導液シート49を通じて
吸い上げられた電解質溶液47が電解質溶液導入層35に導
かれて電解質溶液保持層32に供給される。
【0039】さらに、タンク部24の外側面には、電極31
の後述する電極層62に電気的に接続された一対の電極ピ
ン53,54が取り付けられている。また、ケース22の検知
面部41の上側25には、ガス吸着フィルタ55が収容される
フィルタ収容部56が設けられている。ここで、このガス
吸着フィルタ55は、フェルト状の活性炭にて構成されて
いる。さらに、フィルタ収容部56の上側25の中央域に
は、ガス通気口57が開口されている。
【0040】次に、上記電気化学式センサに用いられる
電極の構成を詳細に説明する。
【0041】まず、この電極31は、多孔質な円形平板状
の基体61を備えており、この基体61は、液体を通さない
疎水性および気体を通す通気性を有する例えばポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂材質で
面状、すなわちシート状に形成されている。ここで、こ
の基体61をフッ素樹脂材質にて形成することにより、化
学的安定性および電解質溶液に対する耐久性が向上す
る。
【0042】また、この基体61の一主面上には、触媒お
よび疎水性樹脂を含む検知電極となる電極層62が成膜さ
れている。この電極層62は、触媒の含有量が異なる少な
くとも2層以上の層が積層されており、基体61の近傍側
ほど触媒の含有量が少なく、すなわちこの基体61から遠
ざかるに従って増加する濃度勾配を有する触媒の含有量
である。
【0043】ここで、触媒としては、白金(Pt)、金
(Au)、パラジウム(Pd)からなる群の少なくともいず
れか一つ以上の元素を含む材料で構成されている。ま
た、疎水性樹脂としては、低分子量フッ素樹脂としての
低分子量ポリテトラフルオロエチレンと、高分子量フッ
素樹脂としての高分子量ポリテトラフルオロエチレンと
にて構成されている。さらに、この疎水性樹脂は、高分
子量ポリテトラフルオロエチレンの含有量が体積比で電
極層62の2%以上30%以下であることが好ましい。
【0044】また、この高分子量ポリテトラフルオロエ
チレンとは、高分子量のポリテトラフルオロエチレンの
微粒子を水や有機溶媒などに分散させたディスパージョ
ン状のものを原料として用いている。
【0045】さらに、電極層62は、第1の電極層63およ
び第2の電極層64からなっており、触媒の含有量が体積
比で0%より多く40%以下である第1の電極層63は、
単に触媒の酸化作用だけでなく、基体61との密着性が重
要であり、この基体61の一主面上にスクリーン印刷法に
より成膜されている。また、基体61に対向する第1の電
極層63上には、触媒の含有量が体積比で30%以上90
%以下である第2の電極層64がスクリーン印刷法により
成膜されている。この第2の電極層64の主な作用は、酸
化能力の向上である。
【0046】
【実施例】次に、上記一実施の形態の実施例を説明す
る。
【0047】(実験例1)まず、低分子量フッ素樹脂と高
分子量フッ素樹脂との組合せの比率による電極31、すな
わち第1の電極層63並びに第2の電極層64の印刷性およ
び膜強度について実験した。
【0048】まず、第1の電極層63としての触媒とし
て、平均粒径が約0.3μmで比表面積が約36m
gの白金粉末を用いた。また、疎水性樹脂を構成する低
分子量フッ素樹脂として、平均粒径が約5μmで分子量
が5000〜15000程度の低分子量ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)粉末を用いるとともに、この疎
水性樹脂を構成する高分子量フッ素樹脂として、平均粒
径が約0.2μmで分子量が10〜10程度の高分
子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のディスパ
ージョンを用いた。
【0049】そして、これら触媒および疎水性樹脂を、
最終的に形成される第1の電極層63の体積比で、白金
(Pt)が30体積%、低分子ポリテトラフルオロエチレ
ンが69体積%、高分子量ポリテトラフルオロエチレン
が1体積%となるように配合し、混合した後、この混合
物に一定量のビヒクルを添加して混練し、印刷用のペー
ストを作製した。
【0050】この後、基体61として、厚さ0.2mm、
孔径4〜5μm、気孔率が約50%の多孔質のフッ素樹
脂シートを用い、この基体61の上に、作製した印刷用ペ
ーストをスクリーン印刷法にて成膜して厚さ約20μm
の第1の電極層63を形成し、バインダを除去した後に3
00℃で30分の熱処理をして、サンプル1−1となる
電極31を作製した。
【0051】同様にして、低分子量ポリテトラフルオロ
エチレンと高分子量ポリテトラフルオロエチレンの配合
を、第1の電極層63中の体積比が、表1に従うように変
化させたサンプル1−2ないし1−10となる電極31を
それぞれ作製した。
【0052】そして、これらサンプル1−1ないし1−
10について、印刷性と膜強度とを調べた。また、これ
ら結果は、×を「実用に適さない」、△を「比較的良好」、
○を「良好」、◎を「優れている」とした。
【0053】なお、膜強度は、各サンプルの電極31を6
回程度折り曲げた後における基体61と第1の電極層63と
の接合状態の目視観察、および粘着テープを用いた剥離
試験により判定した。
【0054】
【表1】
【0055】この結果、表1に示すように、電極31を形
成するための印刷性および膜強度としては、形成された
第1の電極層63中の高分子量ポリテトラフルオロエチレ
ンの体積比が、2%以上30%以下が望ましく、より好
ましくは5%以上20%以下の体積比であることが判っ
た。
【0056】さらに、高分子量ポリテトラフルオロエチ
レンの体積比が25%より多い場合には、印刷用ペース
トの目詰まりが起きやすくなり印刷性が低下する。ま
た、この高分子量ポリテトラフルオロエチレンの体積比
が2%より小さいと結着強度が低下して実用レベルの膜
強度が得られないことが判った。
【0057】以上、膜強度と印刷性とを考慮すると、電
極31を形成するための高分子ポリテトラフルオロエチレ
ンの含有量は、体積比で2%以上30%以下が好まし
い。
【0058】(実験例2)次に、電極31の第1の電極層63
における触媒量と、この第1の電極層63の酸化能力およ
び基体61との密着性について実験した。
【0059】まず、電極31を形成するために、膜強度の
維持に必要な高分子量ポリテトラフルオロエチレンの体
積比を、実験例1で良好な結果が得られた10%に固定
し、表2に示す条件に従って白金粉末および低分子量ポ
リテトラフルオロエチレンの量をそれぞれ変化させ、実
験例1と同様の方法で印刷用ペーストを作製する。
【0060】この後、作製した各印刷用ペーストを基体
61上に成膜して第1の電極層63を形成してサンプル2−
1ないし2−10となる電極31を作製した。なお、サン
プル2−4は、実験例1でのサンプル1−5と同じであ
る。
【0061】そして、これらのサンプル2−1ないし2
−10について、基体61と第1の電極層63との密着性お
よび酸化能力を調べた。
【0062】なお、基体61との密着性については、粘着
テープを用いた剥離試験の結果より判定し、結果を、×
を「実用に適さない」、△を「比較的良好」、○を「良好」、
◎を「優れている」とした。
【0063】また、酸化能力については、これらのサン
プル2−1ないし2−10を用いて図6等に示すような
基本的な電気化学式センサ13を組み立てた後、図4に示
す電極性能の測定回路を用いて、一酸化炭素(CO)濃度
が200ppmの時の出力電流から、単位白金あたりの
一酸化炭素(CO)酸化能力を数1に示す数式にて算出し
た値により比較をした。
【0064】ただし、出力電流は、図4に示す抵抗Rの
出力電圧を測定し、この出力電圧を抵抗Rの抵抗値で割
った値に負を乗じることにより算出した。
【0065】
【数1】
【0066】
【表2】
【0067】この結果、第1の電極層63の触媒としての
白金の体積比は、基体61との密着度の観点では0%より
多く40%以下が望ましく、また、白金の酸化能力の観
点では、反応領域となる三層界面が保持される必要があ
ることから、20%以上70%以下が望ましいことが判
った。
【0068】このため、これら基体61と第1の電極層63
との密着性および白金の酸化能力の双方の特性を満足す
るより好ましい条件は、第1の電極層63の触媒としての
白金の体積比が20%以上60%以下、さらに好ましく
は30%以上40%以下であることが判った。
【0069】なお、望ましい白金の酸化能力は、実用面
を考慮すると、30nA/mg・ppm以上が好まし
く、より好ましくは60nA/mg・ppm以上がよ
い。
【0070】ここで、第1の電極層63の触媒としての白
金の体積比が60%より多いと、主として基体61との密
着性を担う低分子量ポリテトラフルオロエチレンの量が
減少するため、基体61と第1の電極層63との密着度が低
下する。
【0071】また、第1の電極層63の触媒としての白金
の体積比が20%より小さい、または70%より多い
と、固体、液体、気体の三相界面が減少するので反応面
積が減少し、単位白金あたりの酸化能力が低下する。
【0072】(実験例3)次に、基体61の上に第1の電極
層63および第2の電極層64が形成された複数の層からな
る電極層62を有する電極31について、電極層62全体の酸
化能力と第2の電極層64の膜強度とについて実験した。
【0073】まず、第1の電極層63の組成は、実験例2
で良好な結果が得られた条件として、白金の体積比が3
0%、低分子量ポリテトラフルオロエチレンの体積比が
60%、高分子量ポリテトラフルオロエチレンの体積比
が10%であるもの、すなわち実験例2におけるサンプ
ル2−4と同様な電極組成を用いた。
【0074】次いで、第2の電極層64を形成するための
印刷用ペーストは、第1の電極層63と同様に、実験例2
に準じて、電極層62中に占める白金の体積比を表3に示
す条件に従って、0%から100%と変化させるように
配合して作製した。
【0075】さらに、実験例1および2と同様に、基体
61として、厚さ0.2mm、孔径4〜5μm、気孔率が
約50%の多孔質のフッ素樹脂シートを用い、この基体
61の上に、先に準備した第1の電極層63用の印刷用ペー
ストをスクリーン印刷法にて厚さ約20μmで成膜して
乾燥させた。
【0076】この後、第2の電極層64用の印刷用ペース
トを、第1の電極層63の上に重ねてスクリーン印刷法に
て厚さ約20μmで成膜してバインダを除去した後に3
00℃で30分の熱処理をしてサンプル3−1ないし3
−11となる電極31を作製した。
【0077】そして、これらサンプル3−1〜3−11
について、実験例2と同様に、膜強度と酸化能力を調べ
た。なお、膜強度については、粘着テープを用いた剥離
試験より膜強度の観点で評価した。
【0078】
【表3】
【0079】この結果、第2の電極層64の触媒としての
白金の体積比は、30%以上90%以下が望ましく、よ
り好ましくは40%以上80%以下であることが判っ
た。
【0080】また、電極層62全体の単位白金あたりの一
酸化炭素酸化能力の観点では、第1の電極層63の上に第
2の電極層64を形成して複数の層を構成する場合におい
て、第2の電極層64中の白金の含有量が第1の電極層63
と同じ体積比で30%であったサンプル3−4の場合の
酸化能力は66nA/mg・ppmであり、第1の電極
層63のみの酸化能力64nA/mg・ppmと比較して
も酸化能力の向上はみられないが、第2の電極層64中の
白金の含有量が体積比で70%であるサンプル3−8の
場合は110nA/mg・ppmとなり、約1.5倍と
いう酸化能力の大きな向上がみられた。
【0081】これにより、電極層62を複数の層より形成
する場合は、各電極の層における触媒の割合の最適量が
異なることがわかる。
【0082】ここで、第2の電極層64の触媒としての白
金の体積比が100%で、ポリテトラフルオロエチレン
を含まない層となる場合には、粉末同士が結着せずにこ
の第2の電極層64が剥離、すなわち脱落してしまい、実
用的にならない。
【0083】また、第2の電極層64の触媒としての白金
の体積比が30%より小さくすることにより、この第2
の電極層64の触媒としての白金の体積比が第1の電極層
63の触媒としての白金の体積比より小さくなる場合に
は、複数の層による酸化能力の向上は余り見られなかっ
た。
【0084】上述したように、電極31の基体61上に第1
の電極層63を成膜するとともに、この第1の電極層63上
に、この第1の電極層63より触媒の含有量が多い第2の
電極層64を成膜することにより、電極31の電極層62によ
り三層界面としての反応界面が増加する。このため、こ
の電極層62によるガス感度が向上し、また安定するとと
もに、白金などの比較的高価な触媒の含有量を削減でき
るから、電気化学式センサ21の生産コストを低減でき、
この電気化学式センサ21の信頼性および生産性を向上で
きる。
【0085】また、電極層62の第1の電極層63および第
2の電極層64のそれぞれに、基体61を構成するポリテト
ラフルオロエチレンを含有させることにより、これら基
体61、第1の電極層63および第2の電極層64それぞれの
間における密着性を確保できる。よって、これら基体6
1、第1の電極層63および第2の電極層64それぞれの間
における剥離を防止できる。
【0086】さらに、電極層62の第1の電極層63および
第2の電極層64のそれぞれに、触媒として白金を含有さ
せたことにより、触媒自体の化学的安定性および電解質
溶液47に対する耐久性が向上するとともに、これら第1
の電極層63および第2の電極層64からなる全体の電極層
62のガス感度を向上できる。
【0087】また、電極層62の第1の電極層63および第
2の電極層64のそれぞれに、疎水性樹脂として低分子量
ポリテトラフルオロエチレンおよび高分子量ポリテトラ
フルオロエチレンのそれぞれを含有させることにより、
これら第1の電極層63および第2の電極層64のそれぞれ
をスクリーン印刷法により成膜が可能となる。よって、
これら第1の電極層63および第2の電極層64それぞれの
量産性を向上できるので、電気化学式センサ21の生産性
をより向上できる。
【0088】このとき、2%以上30%以下の体積比で
高分子量ポリテトラフルオロエチレンを第1の電極層63
および第2の電極層64のそれぞれに含有させることによ
り、これら第1の電極層63および第2の電極層64それぞ
れの膜強度を確保できる。
【0089】さらに、第1の電極層63の触媒の含有量を
0%より多く40%以下の体積比とすることにより、こ
の第1の電極層63における、主として基体61との密着性
を担う低分子量ポリテトラフルオロエチレンの量が適量
に確保できる。このため、基体61と第1の電極層63との
密着度が低下せず、この第1の電極層63による基体61か
らの剥離を防止できるとともに、この第1の電極層63の
膜強度を確保できる。
【0090】また、第2の電極層64の触媒の含有量を3
0%以上90%以下の体積比とすることにより、この第
2の電極層64の膜強度が確保できるとともに、この第2
の電極層64による第1の電極層63との密着性を確保で
き、この第2の電極層64の濡れ性を確保できる。このた
め、この第2の電極層64による酸化能力が向上、すなわ
ちこの第2の電極層64によるガス感度が向上する。
【0091】なお、電極31の電極層62としては、第1の
電極層63および第2の電極層64による2層構造に限ら
ず、3層構造以上、あるいはさらに細かく積層しても同
様の作用効果を奏することができる。そして、この場合
には、基体61から離れるに従って各電極層62の触媒の体
積比、すなわち触媒の濃度勾配を徐々に増加させること
が好ましい。
【0092】また、基体61に対して最も外側に位置する
電極層62としては、電解質溶液47による濡れ性を向上さ
せるため、触媒と高分子量ポリテトラフルオロエチレン
のみの層としてもよい。この場合には、高分子量ポリテ
トラフルオロエチレンの体積比を0%より多く20%以
下とすることにより、親水性を担保できるのでより好ま
しい。
【0093】このとき、触媒の代わりとして、親水性を
有し電解液として用いられる硫酸などの酸性の水溶液な
どに対する耐性のある物質、例えばカーボン粒子などを
用いても同様の効果を得ることができる。
【0094】さらに、電極層62の第1の電極層63と第2
の電極層64との間などに、導電性を有する層を設けても
よい。
【0095】
【発明の効果】請求項1記載の電極によれば、基体から
遠ざかるに従って濃度勾配が増加した触媒の含有量であ
る複数の電極層を基体上に積層することにより、これら
複数の電極層により反応界面が増加するので、これら電
極層による感度が向上し、安定できるとともに、触媒の
含有量を削減できるから、生産コストが低減でき、生産
性を向上できる。
【0096】請求項2記載の電極によれば、基体上に第
1の電極層を設け、この第1の電極層上に第1の電極層
に比べ触媒の含有量が多い第2の電極層を設けることに
より、これら第1の電極層および第2の電極層により反
応界面が増加するので、これら第1の電極層および第2
の電極層による感度を向上かつ安定できるとともに、触
媒の含有量を削減できるから、生産コストが低減でき、
生産性が向上する。
【0097】請求項3記載の電極によれば、請求項2記
載の電極の効果に加え、第1の電極層の触媒の含有量を
40%以下の体積比とすることにより、この第1の電極
層による基体からの剥離を防止できるとともに、この第
1の電極層の強度を確保でき、また、第2の電極層の触
媒の含有量を30%以上90%以下の体積比とすること
により、この第2の電極層と第1の電極層との密着性を
確保できるとともに、電極層全体の感度を向上できる。
【0098】請求項4記載の電極によれば、請求項1な
いし3いずれか記載の電極の効果に加え、フッ素樹脂に
て基体を形成することにより、化学的安定性および電解
質溶液に対する耐久性を向上できるとともに、この基体
と第1の電極層との密着性を向上できる。
【0099】請求項5記載の電極によれば、請求項1な
いし4いずれか記載の電極の効果に加え、白金(Pt)、
金(Au)およびパラジウム(Pd)の少なくともいずれか
一つ以上を含む触媒とすることにより、この触媒による
感度を向上できるとともに、触媒自体の化学的安定性お
よび電解質溶液に対する耐久性を向上でき、また、触媒
の含有量が異なる第1の電極層および第2の電極層を基
体上に設けたことで、比較的高価な触媒であっても、こ
の触媒の含有量を削減できるので、生産コストが低減で
き、生産性を向上できる。
【0100】請求項6記載の電極によれば、請求項1な
いし5いずれか記載の電極の効果に加え、低分子量フッ
素樹脂と体積比で2%以上30%以下の含有量である高
分子量フッ素樹脂とを有した疎水性樹脂とすることによ
り、各電極層が基体上にスクリーン印刷にて成膜可能と
なるので、これら各電極層をスクリーン印刷にて成膜す
ることにより生産性をより向上できる。
【0101】請求項7記載の電極の製造方法によれば、
基体上に第1の電極層を成膜し、この第1の電極層上に
第1の電極層に比べ触媒の含有量が多い第2の電極層を
成膜することにより、これら第1の電極層および第2の
電極層により反応界面が増加するので、これら第1の電
極層および第2の電極層による感度を向上でき、安定で
きるとともに、触媒の含有量を削減できるから、生産コ
ストが低減でき、生産性を向上でき、また、これら第1
の電極層および第2の電極層それぞれをスクリーン印刷
にて成膜することにより、これら第1の電極層および第
2の電極層の成膜を容易にできるから、これら第1の電
極層および第2の電極層を成膜する際の生産性をより向
上できる。
【0102】請求項8記載の電気化学式センサによれ
ば、請求項1ないし6いずれか記載の電極を具備してい
るので、請求項1ないし6いずれか記載の電極と同様の
効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気化学式センサの一実施の形態を示
す一部を切り欠いた側面図である。
【図2】同上電気化学式センサの電極を示す分解断面図
である。
【図3】同上電極の一部を示す断面図である。
【図4】同上電極の性能を測定する測定回路を示す回路
構成図である。
【図5】従来例の電気化学式センサを示す基本構成図で
ある。
【図6】他の従来例の電気化学式センサを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
21 電気化学式センサ 31 電極 61 基体 62 電極層 63 第1の電極層 64 第2の電極層
フロントページの続き (72)発明者 中野 裕美 東京都杉並区上荻1−15−1 丸三ビル 根本特殊化学株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA02 AS01 BB08 CC06 EE03 EE18 EE19 HH05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性および疎水性を有する多孔質な基
    体と、 この基体上に設けられ、触媒および疎水性樹脂を有し、
    前記触媒の含有量が異なる複数の積層された電極層とを
    具備し、 前記触媒の含有量は、前記基体から遠ざかるに従って増
    加する濃度勾配を有することを特徴とした電極。
  2. 【請求項2】 通気性および疎水性を有する多孔質な基
    体と、 この基体上に設けられ、触媒および疎水性樹脂を有する
    第1の電極層と、 この第1の電極層上に設けられ、前記触媒および疎水性
    樹脂を有し、かつ前記第1の電極層に比べ触媒の含有量
    が多い第2の電極層とを具備していることを特徴とした
    電極。
  3. 【請求項3】 第1の電極層の触媒の含有量は、体積比
    で40%以下であり、 第2の電極層の触媒の含有量は、体積比で30%以上9
    0%以下であることを特徴とした請求項2記載の電極。
  4. 【請求項4】 基体は、フッ素樹脂にて形成されている
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載の電
    極。
  5. 【請求項5】 触媒は、白金(Pt)、金(Au)およびパ
    ラジウム(Pd)の少なくともいずれか一つ以上を含んで
    いることを特徴とした請求項1ないし4いずれか記載の
    電極。
  6. 【請求項6】 疎水性樹脂は、低分子量フッ素樹脂と高
    分子量フッ素樹脂とを有し、 この高分子量フッ素樹脂の含有量は、体積比で各電極層
    の2%以上30%以下であることを特徴とした請求項1
    ないし5いずれか記載の電極。
  7. 【請求項7】 通気性および疎水性を有する多孔質な基
    体上に、触媒および疎水性樹脂を有する第1の電極層を
    スクリーン印刷にて成膜し、 この第1の電極層上に、前記触媒および疎水性樹脂を有
    し前記第1の電極層に比べ触媒の含有量が多い第2の電
    極層をスクリーン印刷にて成膜することを特徴とする電
    極の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6いずれか記載の電極を
    具備していることを特徴とした電気化学式センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007248313A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Dkk Toa Corp 定電位電解式ガスセンサ
WO2023286813A1 (ja) * 2021-07-13 2023-01-19 新コスモス電機株式会社 定電位電解式ガスセンサおよび定電位電解式ガスセンサの製造方法

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JP2007248313A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Dkk Toa Corp 定電位電解式ガスセンサ
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