JP2003194424A - 冷凍システム - Google Patents

冷凍システム

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JP2003194424A
JP2003194424A JP2001394039A JP2001394039A JP2003194424A JP 2003194424 A JP2003194424 A JP 2003194424A JP 2001394039 A JP2001394039 A JP 2001394039A JP 2001394039 A JP2001394039 A JP 2001394039A JP 2003194424 A JP2003194424 A JP 2003194424A
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type compressor
screw type
evaporator
temperature
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Kazuya Shibata
一矢 柴田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転性能の向上と、運転時の信頼性を確保し
たスクリュー型圧縮機を備えた冷凍システムを提供する
こと。 【解決手段】 蒸発器50よりも上流側に存在する冷媒
の一部を、蒸発器50を経ずにスクリュー型圧縮機1a
に導入させるバイパス管20を設ける構成とした。ま
た、このバイパス管20の途中に吸入冷媒温度センサ6
1の温度計測結果に基づいて作動する電磁弁21を設置
し、圧力低下、及び温度低下させた冷媒を必要に応じて
スクリュー型圧縮機1a内に送り込む構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリュー型圧縮
機を備えた冷凍システムに関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍システムに用いられるスクリュー型
圧縮機1の構造について図3を用いて説明する。図にお
いて、符号1はスクリュー型圧縮機、2はケーシング、
4はモータ、5は雄ロータ、6は雌ロータを示してい
る。ケーシング2は、スクリュー型圧縮機1の外観形状
をなすとともに、冷媒を導入する吸入ポート3と、冷媒
を吐出する吐出ポート14とを備えて形成されている。
そして、ケーシング2の内部にモータ4、雄ロータ5、
雌ロータ6、オイルセパレータ13等を収容している。
【0003】モータ4は、吸入ポート3と隣接するよう
にケーシング2内における冷媒の流れにおける上流側に
設けられている。このモータ4は、中心側に位置した回
転子4aと該回転子4aの外側に位置した円筒形状の固
定子4bとから構成されている。回転子4aは、後述す
る雄ロータ5の回転軸5aと接続されている。また、固
定子4bは、ケーシング2の内側壁面に嵌め合わされて
いる。回転子4aと固定子4bとの間には隙間4cが設
けられ、冷媒の流動が可能とされている。同様に、固定
子4bとケーシング2との間にも、冷媒の流動が可能な
溝2bが設けられている。
【0004】雄ロータ5は、軸の外周面に螺旋状の一様
な突起(ねじ山)が設けられたものであり、回転軸5aと
ともに一体成型されている。回転軸5aの両端部には、
複数のベアリング7,8が設けられ、これら各ベアリン
グ7,8によって雄ロータ5が回転可能に支持されてい
る。雄ロータ5を回転させる動力は、回転軸5aに接続
されたモータ4によって駆動されている。
【0005】雌ロータ6は、雄ロータ5と同様に軸の外
周面に螺旋状の一様な突起が設けられたものである。し
かし、雌ロータ6の突起の方向性は、雄ロータ5と対に
なるような逆向きに形成されている。従って、雄ロータ
5と雌ロータ6とが噛み合わされることになり、雄ロー
タ5が回転することによって雌ロータ6が追従して回転
することになる。この雌ロータ6には、雌ロータ用の回
転軸6aが一体成形されており、この両端部に設けられ
た複数のベアリング9,10によって雌ロータ6が回転
可能に支持されている。
【0006】これら両ロータ5,6の回転駆動によっ
て、これらの両端面は一方が冷媒を吸入する吸い込み面
11(図において左側)となり、他方が冷媒を吐出する
吐出面12となる。吐出面12よりも冷媒の下流側に
は、吐出された冷媒を導き入れる円筒状のオイルセパレ
ータ13が設けられ、各ロータ5,6等の潤滑、シール
等に用いられた潤滑油と、冷媒との分離が行われる。
【0007】次に、スクリュー型圧縮機1における冷媒
の流れについて説明する。図示されない蒸発器から流動
して熱交換を終えた冷媒は、ケーシング2に設けられた
吸入ポート3から吸い込まれ、フィルター3aを流過し
て第1吸入室2aに導かれる。冷媒がモータ4を通過し
て第2吸入室2cに流入する作用は、両ロータ5,6の
回転動作によって生じる負圧が第2吸入室2cに働くか
らである。そして、第1吸入室2a内の冷媒は、隙間4
c、及び溝2bを通過して両ロータ5,6の手前にある
第2吸入室2cに入る。
【0008】冷媒が、隙間4c及び溝2bを通過するこ
とによって、モータ4から生じる熱は冷媒に奪われるこ
ととなり、これによってモータ4の冷却が行われること
になる。
【0009】モータ4を通過した冷媒は、第2吸入室2
cに満たされるとともに、吸い込み面11から両ロータ
5,6の外周面に入り込む。つまり、両ロータ5,6の
外周面に形成された突起と突起との間に冷媒が流れ込む
ことになる。そして、両ロータ5,6がこの状態のまま
回転すると、吸い込み面11側から噛み合いが始まり、
冷媒が流れ込んだ空間が閉じられることになる。さらに
両ロータ5,6の回転が進むと、閉じ込められた冷媒
は、該空間が漸次狭められることによって圧縮されなが
ら次第に吐出側に導かれる。これと同時に、吸い込み面
11では冷媒の吸入行程が行われ、両ロータ5,6が回
転を継続することで、連続して冷媒の圧縮が行われるこ
とになる。
【0010】両ロータ5,6によって圧縮された冷媒
は、吐出面12からケーシング2内に形成された吐出流
路(図示せず)を流動し、オイルセパレータ13の側壁
からこの内部に流入する。そして、オイルセパレータ1
3の内部で、両ロータ5,6におけるシール、潤滑、冷
却、さらに各ベアリング7,8,9,10における潤
滑、冷却等に使用された潤滑油が冷媒から取り除かれ
る。潤滑油が取り除かれた冷媒は、オイルセパレータ吐
出口14からケーシング2内に排出され、ケーシング2
の壁面に形成された図示しない吐出ポートから凝縮器
(図示せず)に吐出されることになる。
【0011】このように、冷凍システムの一構成要素と
されたスクリュー型圧縮機1に備わり、両ロータ5,6
の動力源となるモータ4は、該モータ4の周囲に蒸発器
から流れ込む冷媒を通過させることによって冷却される
構成となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスクリュー型圧縮機1においては、蒸発器から流入
する冷媒のみによってモータ4が冷却される構成となっ
ていたので、蒸発器における熱交換状態によって冷媒温
度が変化し、この冷媒温度にモータ4の冷却状態が左右
されることとなっていた。
【0013】特に、スクリュー型圧縮機1が高負荷の運
転を行う場合、モータ4には多大な発熱が伴う場合があ
り、また、このような高負荷の運転を行う状況は、蒸発
器から冷媒に入熱する熱量も多くなることが予想され、
モータ4には比較的高温な冷媒が流過することになる。
【0014】冷却不足によってモータ4の温度が上昇す
ると、モータ4の作動効率は低下し、これによってスク
リュー型圧縮機1を有する冷凍システムの性能低下(成
績係数の低下)につながる。また通常、モータ4には保
護回路が設けられており、この保護回路がモータ4にと
って高温状態であることを判断すると、モータ温度高ト
リップの発生によりモータ4の停止を促すことになる。
これによって、冷凍システムはすべて機能を停止せざる
を得ず、安全性が考慮されつつも頻繁なトリップ発生は
冷凍システムとしての信頼性が失われることにもなる。
【0015】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、運転性能の向上と、運転時の信頼性を確保したス
クリュー型圧縮機を備えた冷凍システムを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の手段を採用する。請求項1に記載の
発明は、冷媒を液化させる凝縮器と、該凝縮器で液化し
た前記冷媒を断熱膨張させる膨張機構と、該膨張機構で
断熱膨張した前記冷媒を気化させる蒸発器と、該蒸発器
で気化した前記冷媒を圧縮させるスクリュー型圧縮機と
を備える冷凍システムにおいて、前記蒸発器よりも上流
側に存在する前記冷媒の一部を、前記蒸発器を経ずに前
記スクリュー型圧縮機に導入させる流路が設けられてい
ることを特徴とする。
【0017】このような構成とすることで、蒸発器にお
ける熱交換前の冷媒、つまり外部から入熱されていない
エンタルピが低い状態の冷媒が、スクリュー型圧縮機に
導かれることになる。これによって、流路を流れる比較
的低い温度の冷媒が、蒸発器から流れ出る冷媒の本流と
混合され、混合された冷媒によってスクリュー型圧縮機
内に備わるモータ等が冷却されることになる。
【0018】なお、流路内の冷媒が液体の状態である
と、圧縮作用に対して不都合が生じるので、冷媒を断熱
膨張させた後導入することが望ましい。また、流路の一
端を、蒸発器からスクリュー型圧縮機につながる冷媒の
本流に接続することで、本流の冷媒と流路内の冷媒とを
合流させ、その後にスクリュー型圧縮機に導入する導入
経路としてもよい。その際、流路と本流との合流位置を
スクリュー型圧縮機に近づけることが好ましい。なぜな
ら、合流後の冷媒に対して外部から侵入する熱を経路の
短縮によって抑えることができ、スクリュー型圧縮機内
に導入される冷媒の温度を低く抑えられるからである。
【0019】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
冷凍システムにおいて、前記流路が、前記スクリュー型
圧縮機に直接接続されていることを特徴とする。
【0020】このような構成とすることで、蒸発器にお
ける熱交換前の冷媒、つまり外部から入熱されていない
エンタルピが低い状態の冷媒が、スクリュー型圧縮機内
に直接導かれることになる。これによって、比較的温度
が低い流路内の冷媒が、スクリュー型圧縮機の内部で蒸
発器から流れる本流の冷媒と混合されることになり、該
冷媒の流動過程にてスクリュー型圧縮機の内部に備わる
モータ等が冷却されることになる。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2記載の冷凍システムにおいて、前記流路に、前
記冷媒の流れを閉止する閉止手段が設けられていること
を特徴とする。
【0022】このような構成とすることで、流路中を流
れる冷媒は、閉止手段によってスクリュー型圧縮機に向
かう流れが制限されることとなる。閉止手段によって流
路が塞がれると、スクリュー型圧縮機に導入される冷媒
は、蒸発器から流れる本流の冷媒のみとなり、従来と同
様に蒸発器からの冷媒によってスクリュー型圧縮機の内
部が冷却されることになる。このように、閉止手段によ
って流路を閉じることは、スクリュー型圧縮機の内部を
冷却する必要がない場合に選択することが望ましい。ま
た、閉止手段が開かれると、蒸発器を経ずに流路内に流
れ込んだ冷媒が、蒸発器からの本流の冷媒と混合される
ことになり、この冷媒がスクリュー型圧縮機内に導入さ
れることになる。
【0023】請求項4に記載の発明は、請求項3記載の
冷凍システムにおいて、前記閉止手段が、冷媒の温度を
計測する冷媒温度センサの計測結果に基づいて作動する
ことを特徴とする。
【0024】このような構成とすることで、冷凍システ
ム内を流動する冷媒の温度状態によって、閉止手段の作
動が行われることになる。ここでいう閉止手段の作動と
は、絞り度合の調節や、流路を閉じる作動をいうもので
ある。一例として、冷媒温度センサをスクリュー型圧縮
機の冷媒導入側に設け、蒸発器から導入される本流の冷
媒温度によって閉止手段の作動が行われる場合を説明す
る。蒸発器からの流れる本流の冷媒は、上述したように
スクリュー型圧縮機の内部を冷却する作用を有してい
る。冷媒の温度状態によって閉止手段が作動することに
よって、本流の冷媒温度が高ければ、冷媒温度センサが
これを検知して閉止手段に流路を開く指示を促し、流路
内の冷媒が本流の冷媒に混合されてスクリュー型圧縮機
に導かれることとなる。また、蒸発器から流れる本流の
冷媒温度が低ければ、冷媒温度センサがこれを検知して
閉止手段を閉じる指示を促し、流路内を流れる冷媒が本
流の冷媒に混合されなくなる。これによって、本流の冷
媒のみでスクリュー型圧縮機の内部は冷却されることに
なる。
【0025】また、スクリュー型圧縮機から吐出される
冷媒温度によって閉止手段の作動を行ってもよい。吐出
される冷媒は、冷凍システム内を循環しているので、吐
出される冷媒の温度が高ければ、これに追従してスクリ
ュー型圧縮機に導入される冷媒も高くなることが予想さ
れる。もちろん、吐出側の冷媒は、モータやスクリュー
等を既に通過しているので、冷媒の温度が高ければモー
タ等の冷却が不十分であることが確認できる。従って、
吐出側の冷媒に対して予めモータ等の冷却時に必要とさ
れる温度を決めておき、この温度に対して冷媒温度セン
サから得られる実際の吐出温度が高いか否かを判断して
閉止手段の作動が行われることになる。
【0026】このように、冷媒温度センサを冷媒温度の
計測が可能な任意の位置に設置して閉止手段の作動を行
うことにより、モータ等の冷却状態にあわせて冷却用の
冷媒の温度を調節することが可能となる。また、閉止手
段の作動を行う場合、例えば冷媒温度センサからの出力
を閉止手段の作動用信号に変換する機器等を介して出力
してもよいし、冷凍システムの一構成要素をなす他の機
器、例えば冷凍システムの運転状況を監視する制御部等
を介してから閉止手段に出力する構成としてもよい。
【0027】請求項5に記載の発明は、請求項3または
請求項4記載の冷凍システムにおいて、前記閉止手段
が、前記スクリュー型圧縮機内の任意の箇所の温度を計
測する温度センサの計測結果に基づいて作動することを
特徴とする。
【0028】このような構成とすることで、スクリュー
型圧縮機自体の温度状態によって閉止手段の作動が促さ
れることになる。なお、閉止手段の作動とは、絞り度合
の調節や、流路を閉じる作動をいうものである。温度セ
ンサは、スクリュー型圧縮機の任意の箇所に1つ或いは
複数設置してもよいが、例えば、冷媒を吸入する入口、
冷媒を吐出する出口、動力源となるモータ等のいずれ
か、或いは組み合わせて設置してもよい。また、閉止手
段の作動を行う場合、例えば温度センサからの出力を閉
止手段の作動用信号に変換する機器等を介して出力して
もよいし、冷凍システムの一構成要素をなす他の機器、
例えば冷凍システムの運転状況を監視する制御部等を介
してから閉止手段に出力する構成としてもよい。
【0029】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれかに記載の冷凍システムにおいて、前記流
路に、前記冷媒を膨張させる弁が設けられていることを
特徴とする。
【0030】このような構成とすることで、蒸発器を経
ずに流路内を流れる冷媒が、流路の途中に設けられた弁
を通過することになり、弁を通過することによって冷媒
には膨張作用が生じる。冷媒が膨張することによって、
冷媒の圧力が低下してガス状となるとともに温度も低下
し、この状態の冷媒がスクリュー型圧縮機内に導入され
ることになる。そして、蒸発器から導入される本流の冷
媒と、弁を通過した流路からの冷媒とが混合されて、ス
クリュー型圧縮機の内部に導かれる。このことによっ
て、スクリュー型圧縮機の内部に設けられたモータ等
が、冷媒の通過によって冷却されることとなる。スクリ
ュー型圧縮機内に冷媒を導く場合、液体状態の冷媒を導
くことは好ましくない。これを回避すべく、弁によって
冷媒をガス状態にして送ることとし、冷媒の圧縮を行う
場合に適した状態で且つ、モータ等の冷却を的確に促す
ことになる。
【0031】なお、この弁を請求項3に記載した流路中
の閉止手段とともに構成としてもよい。この場合、弁は
冷媒を膨張させる絞り機能を有するとともに、流路を塞
ぐ手段をさらに備えて構成されることになる。これによ
って、スクリュー型圧縮機に向かって流路内を流動する
冷媒は、該流路中に設けられた弁によってその流れが止
められることも可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は本実施形態の冷凍
システムの構成を示す概略構成図である。図1におい
て、符号1aはスクリュー型圧縮機、20はバイパス管
(流路)、21は電磁弁(弁,閉止手段)、22は電磁
弁用信号ライン、30は凝縮器、40は膨張機構、50
は蒸発器、60は冷媒配管、61は吸入冷媒温度センサ
(冷媒温度センサ)を示している。また、図2は本実施
形態の冷凍システムの一構成要素として用いられるスク
リュー型圧縮機1aの部分拡大図を示している。図2に
おいて、符号2dは冷却用冷媒導入ポートを示し、その
他の符号は従来と同様であるため同じ符号として記載
し、その説明を省略する。
【0033】図1に示すように、冷凍システムには冷媒
を液化させる凝縮器30と、凝縮器30で液化した冷媒
(以下「液冷媒」という)を断熱膨張させる膨張機構4
0と、膨張機構40で断熱膨張した冷媒を気化させる蒸
発器50と、蒸発器50で気化した冷媒を圧縮させるス
クリュー型圧縮機1aとを備え、これらを冷媒配管60
でつないだ構成とされている。なお、この冷媒配管60
内の冷媒の流れは、冷凍システムにおける基本となる冷
凍サイクルであって、冷媒の本流とされるものである。
【0034】また、凝縮器30と蒸発器50との間、さ
らに言うなれば凝縮器30と膨張機構40とをつなぐ冷
媒配管60の途中には、凝縮器30から流動する冷媒を
2方向に分流させる分岐部Jが設けられている。そし
て、この分岐部Jにはスクリュー圧縮機1aに直接つな
がるバイパス管20が接続されている。従って、バイパ
ス管20は、凝縮器30と膨張機構40との間と、スク
リュー型圧縮機とをつないで冷媒の一部をバイパスさせ
る機能として形成されている。
【0035】バイパス管20の途中には、電磁弁21が
設けられおり、スクリュー型圧縮機1aの冷媒吸入側に
設置された吸入冷媒温度センサ61に電磁弁用信号ライ
ン22にて接続されている。電磁弁21は、バイパス管
20がスクリュー型圧縮機1aと接続される位置に対し
てより近接した位置に設けられ、予め決められた絞り状
態と、該絞り状態が塞がれた閉止状態との2つの状態を
変更可能とされている。つまり、該電磁弁21は、閉止
手段としても機能している。
【0036】さて、スクリュー型圧縮機1aに導入され
る冷媒の流れについて説明する。凝縮器30では、スク
リュー型圧縮機1aで圧縮された高温高圧な冷媒が流入
し、この冷媒が外気或いは冷却水等との間で熱交換する
ことによって、冷媒中の熱が外気或いは冷却水等に奪わ
れて冷媒は液化する。そしてこの液冷媒は、凝縮器30
の下部にある液溜め部31に溜まり、ここから冷媒配管
60を流動して膨張機構40に送り出されることにな
る。
【0037】凝縮器30から送出された液冷媒は、この
多くが通常の冷凍システムと同様に膨張機構40に導か
れる。一方、凝縮器30から送出された液冷媒の一部
は、膨張機構40に向かう途中の分岐部Jで本流から分
かれてバイパス管20に流れ込む。なお、液冷媒がバイ
パス管20に流入することは、閉止手段を備えた電磁弁
21が閉じていない場合とされる。
【0038】先に、蒸発器50に向かう冷媒の流れにつ
いて説明する。凝縮器30の液溜め部31から送出され
た液冷媒は、膨張機構40にて絞られることで断熱膨張
する。すると、液冷媒は圧力が低下するとともに温度の
低下も生じて、気液2相流体となって蒸発器50に導か
れる。蒸発器50では、上記冷媒を室内の空気或いは冷
水等との間で熱交換させることになり、室内の空気或い
は冷水等の熱を奪う作用を促す。そして、室内空気或い
は冷水等の熱を奪うことによって冷媒は気化し、気化し
た冷媒がスクリュー型圧縮機1aの吸引作用によってス
クリュー型圧縮機1a内に導かれることになる。
【0039】スクリュー型圧縮機1aに吸い込まれた冷
媒は、図2に示す吸入ポート3からケーシング2内に入
り、モータ4の手前(上流側)に形成された第1吸入室
2aに導入されることとなる。
【0040】次に、バイパス管20を流動してスクリュ
ー型圧縮機1aに向かう冷媒の流れについて説明する。
凝縮器30の液溜め部31から送出された液冷媒の一部
は、分岐部Jからバイパス管20に流入し、バイパス管
20の途中に設けられた電磁弁21を通過する。電磁弁
21は絞り機能を有する弁であって、ここを通過する冷
媒を膨張させる働きを担っている。これによって、バイ
パス管20を流動する液冷媒が膨張されることになり、
圧力及び温度の低下が生じた霧状の冷媒となって電磁弁
21の下流側に送出される。
【0041】電磁弁21の下流側は、バイパス管20を
介してスクリュー型圧縮機1aの冷却用冷媒導入ポート
2d(図2参照)に接続されており、電磁弁21によっ
て生成された霧状で比較的低温な冷媒が、スクリュー型
圧縮機1aの第1吸入室2aに導入されることになる。
【0042】また、電磁弁21は、上述したように内部
の流路を閉止する閉止手段を備えており、予め設定した
絞り状態と、この絞りを塞いだ閉止状態との2段階に調
整可能とされている。このような電磁弁21における2
種類の作動は、上述した吸入冷媒温度センサ61から出
力される信号を一旦変換して電磁弁21が信号を受けと
ることになされる。例えば、吸入冷媒温度センサ61
が、スクリュー型圧縮機1aに導入される冷媒温度を計
測し、予め設定した所定の冷媒温度よりも高いことを判
断した場合、この吸入冷媒温度センサ61から電磁弁2
1に対して絞り状態を促す信号を出力する。一方、吸入
冷媒温度センサ61が、スクリュー型圧縮機1aに導入
される冷媒温度を計測し、予め設定した所定の冷媒温度
よりも低いことを判断した場合、この吸入冷媒温度セン
サ61から電磁弁21に対して閉止状態を促す出力信号
を出力することになる。
【0043】電磁弁21が閉止状態になると、バイパス
管20を流動する冷媒はスクリュー型圧縮機1a内に流
入せず、蒸発器50からスクリュー型圧縮機1aに流れ
る通常の冷凍サイクルとして冷凍システムが機能するこ
とになる。もちろん、この場合の冷凍システムの運転能
力は、バイパス管20に冷媒を分流させる場合に比べて
高いこととなる。
【0044】また、電磁弁21が絞り状態で開口する
と、第1吸入室2aには蒸発器50から吸入されるガス
状の冷媒と、バイパス管20から吸入される霧状の冷媒
との2方向から流入する冷媒が混合される。そして、第
1吸入室2a内でこれら冷媒が混合されることで、モー
タ4、さらには両ロータ5,6に導入される冷媒温度が
低下することになる。そして、本流よりも低温となった
冷媒は、モータ4の回転子4aと固定子4bとの隙間4
c、及び固定子4bとケーシング2との間の溝2bを通
過し、モータ4から生じた熱を奪ってモータ4の冷却を
行うことになる。
【0045】モータ4の冷却を行った冷媒は、両ロータ
5,6に導かれて圧縮され、図示しないオイルセパレー
タを通過した後、凝縮器30に向かって吐出されること
となる。
【0046】このように、本実施形態の冷凍システムに
おいては、スクリュー型圧縮機1a内にあるモータ4
が、バイパス管20を流動する蒸発器50を経ない冷媒
によって冷却されるので、モータの冷却能力が向上し、
モータ4の作動効率の向上を図ることができる。従っ
て、両ロータ5,6での動作効率向上に伴い効率の良い
冷凍システムを提供することができる。また、モータ4
は高温な環境下にさらされないので、モータ温度高によ
るトリップが減少されて不意な運転停止を未然に防ぐこ
とができ、冷凍システムにおける運転の信頼性を向上さ
せることが可能となる。
【0047】なお、本実施形態の変形例として、以下の
構成としてもよい。電磁弁21の動作を促す温度センサ
として、吸入冷媒温度センサ61を用いた構成を説明し
たが、これに限定されるものではなく、スクリュー型圧
縮機1aの冷媒吐出側、モータ4の固定子4b等に別途
温度センサを設置して、電磁弁21の作動を行わせても
よい。スクリュー型圧縮機1aの冷媒吐出側の温度は、
冷凍システム内を循環する冷媒温度に追従して変化す
る。つまり、スクリュー型圧縮機1aに導入される冷媒
温度も、吐出側の冷媒温度に応じて高くなる。従って、
吐出側の冷媒温度を測定することによって、モータ4を
冷却するか否かを判断しても同様な効果が得られる。
【0048】また、モータ4の固定子4bに温度センサ
を設けることで、モータ4自体の発熱状態を検知するこ
とができるので、得られた温度状態から電磁弁21を動
作させることによって、モータ4の冷却を的確に促すこ
とができる。なお、上記説明した各温度センサをそれぞ
れ別に設けて、これらを組み合わせて電磁弁21を動作
させてもよい。これによれば、必要に応じて的確なモー
タ4の冷却を行うことが可能となる。
【0049】また、バイパス管20を塞ぐ機能と、絞る
機能とを合わせ持った電磁弁21を備えた構成を説明し
たが、これに限定解釈されるものではなく、例えば、絞
りの開度を調整できる弁としてもよいし、閉止手段を有
していない弁としてもよい。弁に閉止手段がない場合、
バイパス管20の途中に別途開閉弁(閉止手段)等を設
け、該開閉弁を開閉することによってバイバス管20内
の冷媒の流れを制御構成としてもよい。
【0050】また、バイパス管20をスクリュー型圧縮
機1aのケーシング2に形成された冷却用冷媒導入ポー
ト2dに直接接続した構成を説明したが、吸入ポート3
につながる冷媒配管60の途中に接続してもよい。これ
によれば、スクリュー型圧縮機1aの構造を変更する必
要がなくなり、従来と同型のスクリュー型圧縮機1(図
3参照)を用いて冷凍システムを構成することができ
る。
【0051】また、冷媒の冷凍サイクルが一方向とされ
た冷凍システムについて説明したが、冷媒の流れ方向が
可逆転可能とされた冷凍システムの場合においても適用
可能である。この場合、四方弁等を設けることによって
冷媒の流れ方向が逆転させられることとなり、上記凝縮
器は蒸発器の役目を担うこととなり、一方、上記蒸発器
は凝縮器の役目を担うことになる。
【0052】
【発明の効果】以上説明した本発明のスクリュー型圧縮
機においては以下の効果を奏する。請求項1記載の発明
は、蒸発器よりも上流側に存在する冷媒を、蒸発器を経
ずにスクリュー型圧縮機に導入させる流路が設けられて
いるので、蒸発器にて入熱する前の低いエンタルピ状態
の冷媒がスクリュー型圧縮機に導入され、より効果的に
スクリュー型圧縮機内のモータを冷却することができ
る。これによって、モータ効率の低下が防止され、冷凍
システムの効率向上を図ることができる。また、モータ
の温度が低下するので、保護回路による不要なトリップ
等の発生が回避され、冷凍システムの信頼性を向上させ
ることができる。
【0053】請求項2記載の発明は、流路がスクリュー
型圧縮機に直接接続されているので、より低温な冷媒が
スクリュー型圧縮機内に導入されることになり、モータ
の冷却効率が向上する。これによって、冷凍システムの
効率向上と信頼性向上とをより効果的に実現させること
ができる。
【0054】請求項3記載の発明は、流路に冷媒の流れ
を閉止する閉止手段が設けられているので、スクリュー
型圧縮機の冷却の必要性に応じて低温な冷媒を送り込む
ことができ、一方で通常の冷凍サイクルにて運転するこ
とができるので、冷凍システムを最も効率良い状態で運
転させることが可能となる。
【0055】請求項4記載の発明は、流路中に設けられ
た閉止手段が冷媒の温度を計測する冷媒温度センサの計
測結果に基づいて作動するので、スクリュー型圧縮機内
のモータの冷却状態を的確に判断してモータの冷却を行
うことができる。これによって、モータの作動効率を高
く維持することができ、冷凍システムの運転性能向上
と、運転時の信頼性を確保することが可能となる。
【0056】請求項5記載の発明は、流路中に設けられ
た閉止手段がスクリュー型圧縮機内の任意の箇所の温度
を計測する温度センサの計測結果に基づいて作動するの
で、スクリュー型圧縮機内のモータの温度状態を確実に
把握することができ、必要に応じて冷却用の冷媒をモー
タに導くことが可能となる。これによって、モータの作
動効率を高く維持することができ、冷凍システムの運転
性能向上と、運転時の信頼性を確保することが可能とな
る。
【0057】請求項6記載の発明は、流路に冷媒を膨張
させる弁が設けられているので、冷媒をより低温となっ
た霧状に噴霧することができ、モータ内を冷却しやすく
するとともに、蒸発器から導かれる冷媒との混合を促進
させることができる。これによって、スクリュー型圧縮
機内のモータの発熱を的確に抑えることができ、冷凍シ
ステムの効率向上と信頼性向上とを実現させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における冷凍システムの
構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態における冷凍システムの
一構成要素であるスクリュー型圧縮機の部分断面図であ
る。
【図3】 従来のスクリュー型圧縮機の断面図である。
【符号の説明】
1a スクリュー型圧縮機 2 ケーシング 2d 冷却用冷媒導入ポート 4 モータ 20 バイパス管(流路) 21 電磁弁(弁,閉止手段) 22 電磁弁用信号ライン 30 凝縮器 40 膨張機構 50 蒸発器 60 冷媒配管 61 吸入冷媒温度センサ(冷媒温度センサ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を液化させる凝縮器と、該凝縮器で
    液化した前記冷媒を断熱膨張させる膨張機構と、該膨張
    機構で断熱膨張した前記冷媒を気化させる蒸発器と、該
    蒸発器で気化した前記冷媒を圧縮させるスクリュー型圧
    縮機とを備える冷凍システムにおいて、 前記蒸発器よりも上流側に存在する前記冷媒の一部を、
    前記蒸発器を経ずに前記スクリュー型圧縮機に導入させ
    る流路が設けられていることを特徴とする冷凍システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記流路は、前記スクリュー型圧縮機に
    直接接続されていることを特徴とする請求項1記載の冷
    凍システム。
  3. 【請求項3】 前記流路には、前記冷媒の流れを閉止す
    る閉止手段が設けられていることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の冷凍システム。
  4. 【請求項4】 前記閉止手段は、冷媒の温度を計測する
    冷媒温度センサの計測結果に基づいて作動することを特
    徴とする請求項3記載の冷凍システム。
  5. 【請求項5】 前記閉止手段は、前記スクリュー型圧縮
    機内の任意の箇所の温度を計測する温度センサの計測結
    果に基づいて作動することを特徴とする請求項3または
    請求項4記載の冷凍システム。
  6. 【請求項6】 前記流路には、前記冷媒を膨張させる弁
    が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5
    のいずれかに記載の冷凍システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299945A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Denso Corp 電動コンプレッサの駆動装置、電動コンプレッサ、冷凍サイクル装置、および空調装置

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