JP2003194074A - 軸受装置の潤滑機構 - Google Patents
軸受装置の潤滑機構Info
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- JP2003194074A JP2003194074A JP2001393986A JP2001393986A JP2003194074A JP 2003194074 A JP2003194074 A JP 2003194074A JP 2001393986 A JP2001393986 A JP 2001393986A JP 2001393986 A JP2001393986 A JP 2001393986A JP 2003194074 A JP2003194074 A JP 2003194074A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ねじ又は別部品等の固定のための部品を使用
することなく、間座の持つ弾性力を利用してハウジング
又は軸に装着するだけで、簡単かつ確実に固定すること
ができ、長期間安定して給油することができる軸受装置
の潤滑機構を提供する。 【解決手段】 本発明の軸受装置の潤滑機構は、潤滑油
含浸ポリマを軸方向の全長にわたってすり割り溝18a
を備え、弾性力を有する円環状の間座18が、軸方向に
離間して配設された2つの転がり軸受13間のハウジン
グ11の内径部11aに圧縮するように装着されるか、
又は軸12の外周部12aに広げるように装着される。
することなく、間座の持つ弾性力を利用してハウジング
又は軸に装着するだけで、簡単かつ確実に固定すること
ができ、長期間安定して給油することができる軸受装置
の潤滑機構を提供する。 【解決手段】 本発明の軸受装置の潤滑機構は、潤滑油
含浸ポリマを軸方向の全長にわたってすり割り溝18a
を備え、弾性力を有する円環状の間座18が、軸方向に
離間して配設された2つの転がり軸受13間のハウジン
グ11の内径部11aに圧縮するように装着されるか、
又は軸12の外周部12aに広げるように装着される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受装置の潤滑機
構に関し、詳しくは軸方向に離間して配設された2つの
転がり軸受の間のハウジング又は軸に固定される間座に
関する。
構に関し、詳しくは軸方向に離間して配設された2つの
転がり軸受の間のハウジング又は軸に固定される間座に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の間座機能を有する潤滑機構として
は、例えば特開平7−103228号公報には、金属材
料を加工して軸受内空間と隔壁によって隔離された環状
溝を備えた間座を作成し、該環状溝にグリースを充填し
て隔壁に設けられた細孔を通してグリースを軸受内空間
に徐々に供給するようにしたものが開示されている。
は、例えば特開平7−103228号公報には、金属材
料を加工して軸受内空間と隔壁によって隔離された環状
溝を備えた間座を作成し、該環状溝にグリースを充填し
て隔壁に設けられた細孔を通してグリースを軸受内空間
に徐々に供給するようにしたものが開示されている。
【0003】また、特開平11−280770号公報で
は、内径側に開口した潤滑剤ポケットを有するポケット
形成部材を転がり軸受間に配設し、潤滑剤ポケット内に
グリース又は、固体潤滑剤等の潤滑剤を封入して潤滑剤
ポケットの側面に設けられた給脂孔から転がり軸受に給
脂するようにしている。また、該ポケット形成部材は、
底面に形成した貫通孔に先端が係合する回り止めボルト
を外輪に形成されたねじ孔に止め付けて回り止めとした
ものが開示されている。
は、内径側に開口した潤滑剤ポケットを有するポケット
形成部材を転がり軸受間に配設し、潤滑剤ポケット内に
グリース又は、固体潤滑剤等の潤滑剤を封入して潤滑剤
ポケットの側面に設けられた給脂孔から転がり軸受に給
脂するようにしている。また、該ポケット形成部材は、
底面に形成した貫通孔に先端が係合する回り止めボルト
を外輪に形成されたねじ孔に止め付けて回り止めとした
ものが開示されている。
【0004】更に、特開平10−103347号公報に
は、複数個の玉軸受の間に、潤滑剤を含有する合成樹脂
を成形してなる環状の潤滑剤含浸ポリマ部材を配設し、
潤滑剤含浸ポリマ部材から滲み出す潤滑剤により玉軸受
の潤滑を行うようにしたものが開示されている。
は、複数個の玉軸受の間に、潤滑剤を含有する合成樹脂
を成形してなる環状の潤滑剤含浸ポリマ部材を配設し、
潤滑剤含浸ポリマ部材から滲み出す潤滑剤により玉軸受
の潤滑を行うようにしたものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平7−1
03228号公報に開示された間座は、ハウジングへの
組付け時に、環状溝にグリースを充填しながら行うた
め、充填時に周囲にグリースを付着させないようにする
注意深い給脂作業を要し、組付け作業が面倒であるとい
う問題があった。また、間座とハウジングとを固定して
いないと、グリースの供給が不安定となり、また固定す
る場合には、固定のためハウジングに圧入する特別の工
具を要するという問題点があった。また、同公報には間
座の側壁部に転がり軸受を与圧するための薄肉部を設
け、両転がり軸受を与圧するようにしたものも開示され
ているが、構造が複雑となって製造し難いという問題点
があった。
03228号公報に開示された間座は、ハウジングへの
組付け時に、環状溝にグリースを充填しながら行うた
め、充填時に周囲にグリースを付着させないようにする
注意深い給脂作業を要し、組付け作業が面倒であるとい
う問題があった。また、間座とハウジングとを固定して
いないと、グリースの供給が不安定となり、また固定す
る場合には、固定のためハウジングに圧入する特別の工
具を要するという問題点があった。また、同公報には間
座の側壁部に転がり軸受を与圧するための薄肉部を設
け、両転がり軸受を与圧するようにしたものも開示され
ているが、構造が複雑となって製造し難いという問題点
があった。
【0006】また、特開平11−280770号公報に
開示のものによると、外輪に対する回り止めは、ポケッ
ト形成部材の底面に形成した貫通孔に先端が係合する回
り止めボルトを外輪の内外面に形成されたねじ孔に止め
付けて行うようになっているので、作業が複雑であり、
ポケット形成部材及び外輪に特別の加工を施さなければ
ならないという問題があった。また、長期間の使用によ
って、或いは回り止めボルトの締め付け不足、締め忘れ
等により、回り止めボルトが緩んで外輪とポケット形成
部材との固定が不安定となり、より簡単で確実な固定手
段が求められていた。
開示のものによると、外輪に対する回り止めは、ポケッ
ト形成部材の底面に形成した貫通孔に先端が係合する回
り止めボルトを外輪の内外面に形成されたねじ孔に止め
付けて行うようになっているので、作業が複雑であり、
ポケット形成部材及び外輪に特別の加工を施さなければ
ならないという問題があった。また、長期間の使用によ
って、或いは回り止めボルトの締め付け不足、締め忘れ
等により、回り止めボルトが緩んで外輪とポケット形成
部材との固定が不安定となり、より簡単で確実な固定手
段が求められていた。
【0007】また、特開平10−103347号公報に
開示のものによると、複数個の玉軸受の間に潤滑剤含浸
ポリマ部材を挟持して固定しているが、該潤滑剤含浸ポ
リマ部材を挟持するだけで固定するには潤滑剤含浸ポリ
マ部材の剛性が不足しており、確実な固定を期待するこ
とはできない。また、潤滑剤含浸ポリマ部材に含浸して
いた潤滑剤の流出に伴い、潤滑剤含浸ポリマ部材の形状
が変形する場合があり、変形が生じると玉軸受と潤滑剤
含浸ポリマ部材との固定が不確実となって、給油が不安
定になるという問題点があった。
開示のものによると、複数個の玉軸受の間に潤滑剤含浸
ポリマ部材を挟持して固定しているが、該潤滑剤含浸ポ
リマ部材を挟持するだけで固定するには潤滑剤含浸ポリ
マ部材の剛性が不足しており、確実な固定を期待するこ
とはできない。また、潤滑剤含浸ポリマ部材に含浸して
いた潤滑剤の流出に伴い、潤滑剤含浸ポリマ部材の形状
が変形する場合があり、変形が生じると玉軸受と潤滑剤
含浸ポリマ部材との固定が不確実となって、給油が不安
定になるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、適量の潤滑剤を長期間にわたって安定して供
給し続けることができ、極めて容易で、かつ確実に取り
付けることができる軸受装置の潤滑機構を提供すること
を目的としている。
のであり、適量の潤滑剤を長期間にわたって安定して供
給し続けることができ、極めて容易で、かつ確実に取り
付けることができる軸受装置の潤滑機構を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記課題
は、軸方向の全長にわたってすり割り溝を有する円環状
の間座が、潤滑油含浸ポリマからなり、該間座が自体の
弾性力によって、軸方向に離間して配設された2つの転
がり軸受の間で、かつ半径方向に圧縮されて前記転がり
軸受を内嵌するハウジングの内径部、又は半径方向に広
げて前記転がり軸受を外嵌する軸の外周部に固定される
ことを特徴とする軸受装置の潤滑機構によって達成する
ことができる。
は、軸方向の全長にわたってすり割り溝を有する円環状
の間座が、潤滑油含浸ポリマからなり、該間座が自体の
弾性力によって、軸方向に離間して配設された2つの転
がり軸受の間で、かつ半径方向に圧縮されて前記転がり
軸受を内嵌するハウジングの内径部、又は半径方向に広
げて前記転がり軸受を外嵌する軸の外周部に固定される
ことを特徴とする軸受装置の潤滑機構によって達成する
ことができる。
【0010】前記構成の軸受装置の潤滑機構によれば、
円環状に成形された間座が、半径方向に圧縮してハウジ
ングの内径部に装着されるか、又は半径方向に広げて軸
の外周部に装着される。このとき、間座の広がろうとす
る弾性力、又は縮まろうとする弾性力を利用してハウジ
ング又は軸に固定されるので、ねじ又は別部品等の固定
のための部品を使用する必要がなく、ハウジング又は軸
に装着するだけの簡単な操作で確実に固定することがで
きる。また、固定部品やねじの付け忘れ、締め付け不足
等による固定不良の発生を心配する必要がなく、間座が
潤滑油含浸ポリマ製なので、該潤滑油含浸ポリマから潤
滑油が経時的に徐々に滲み出して給油され、油切れが防
止されて長期間にわたって安定した潤滑を行うことがで
きる。これによって、転がり軸受の摩耗を防止して長寿
命化を図ることができる。
円環状に成形された間座が、半径方向に圧縮してハウジ
ングの内径部に装着されるか、又は半径方向に広げて軸
の外周部に装着される。このとき、間座の広がろうとす
る弾性力、又は縮まろうとする弾性力を利用してハウジ
ング又は軸に固定されるので、ねじ又は別部品等の固定
のための部品を使用する必要がなく、ハウジング又は軸
に装着するだけの簡単な操作で確実に固定することがで
きる。また、固定部品やねじの付け忘れ、締め付け不足
等による固定不良の発生を心配する必要がなく、間座が
潤滑油含浸ポリマ製なので、該潤滑油含浸ポリマから潤
滑油が経時的に徐々に滲み出して給油され、油切れが防
止されて長期間にわたって安定した潤滑を行うことがで
きる。これによって、転がり軸受の摩耗を防止して長寿
命化を図ることができる。
【0011】また、上記課題は、上記軸受装置の潤滑機
構であって、前記間座の外周部又は内周部に前記潤滑油
含浸ポリマよりも剛性の大きな素材からなる薄板が固着
されることを特徴とする軸受装置の潤滑機構によって達
成される。
構であって、前記間座の外周部又は内周部に前記潤滑油
含浸ポリマよりも剛性の大きな素材からなる薄板が固着
されることを特徴とする軸受装置の潤滑機構によって達
成される。
【0012】前記構成の軸受装置の潤滑機構によれば、
間座の外周部又は内周部に剛性の大きな素材からなる薄
板が固着されるので、間座全体の弾性力を大きくするこ
とができ、より大きな力でハウジング又は軸に固定する
ことができる。また、温度変化による膨張又は収縮が発
生しても潤滑油含浸ポリマを確実にハウジング又は軸に
固定しておくことができる。更に、潤滑油含浸ポリマか
ら潤滑油が消費されることにより、潤滑油含浸ポリマの
形状が変形しても、該潤滑油含浸ポリマを2つの転がり
軸受間に確実に固定することができ、安定した潤滑を行
うことができる。
間座の外周部又は内周部に剛性の大きな素材からなる薄
板が固着されるので、間座全体の弾性力を大きくするこ
とができ、より大きな力でハウジング又は軸に固定する
ことができる。また、温度変化による膨張又は収縮が発
生しても潤滑油含浸ポリマを確実にハウジング又は軸に
固定しておくことができる。更に、潤滑油含浸ポリマか
ら潤滑油が消費されることにより、潤滑油含浸ポリマの
形状が変形しても、該潤滑油含浸ポリマを2つの転がり
軸受間に確実に固定することができ、安定した潤滑を行
うことができる。
【0013】また、上記課題は、前記軸受装置の潤滑機
構であって、前記薄板が金属製の素材からなることを特
徴とする軸受装置の潤滑機構によって達成される。
構であって、前記薄板が金属製の素材からなることを特
徴とする軸受装置の潤滑機構によって達成される。
【0014】前記構成の軸受装置の潤滑機構によれば、
潤滑油含浸ポリマの外周部又は内周部に金属を素材とす
る薄板を固着して剛性を補強するようにしたので、薄板
の厚みを薄くすることができる。また、潤滑油を含浸さ
せたポリマの体積を減少させずに大きいまま確保するの
で、多くの潤滑油を保持することができ、長期間給油す
ることができる。
潤滑油含浸ポリマの外周部又は内周部に金属を素材とす
る薄板を固着して剛性を補強するようにしたので、薄板
の厚みを薄くすることができる。また、潤滑油を含浸さ
せたポリマの体積を減少させずに大きいまま確保するの
で、多くの潤滑油を保持することができ、長期間給油す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の軸受装置の潤滑機
構の第1実施形態を図1乃至図3に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の軸受装置の潤滑機構の第1実施形
態であるハウジングの内径部に装着された間座を示す縦
断面図、図2は図1におけるII−II矢視縦断面図、図3
は図2における間座の縦断面図である。
構の第1実施形態を図1乃至図3に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の軸受装置の潤滑機構の第1実施形
態であるハウジングの内径部に装着された間座を示す縦
断面図、図2は図1におけるII−II矢視縦断面図、図3
は図2における間座の縦断面図である。
【0016】図1及び図2に示すように、本実施形態の
軸受装置の潤滑機構は、外輪14と内輪15との間に複
数の転動体16が回動自在に配置された2つの転がり軸
受13が、軸方向に所定距離だけ離間してハウジング1
1と軸12との間に配設されている。また、この2つの
転がり軸受13の両外輪14及びハウジング11の内径
部11aに接触して間座18が装着されている。
軸受装置の潤滑機構は、外輪14と内輪15との間に複
数の転動体16が回動自在に配置された2つの転がり軸
受13が、軸方向に所定距離だけ離間してハウジング1
1と軸12との間に配設されている。また、この2つの
転がり軸受13の両外輪14及びハウジング11の内径
部11aに接触して間座18が装着されている。
【0017】間座18は、ハウジング11の内径部11
aの内径寸法より僅かに大きい外径寸法を有し、かつ軸
12の外周部12aの外径寸法より大きな内径寸法に設
定されている。また、間座18は、軸方向の全長にわた
ってすり割り溝18aを備えた円環状の潤滑油含浸ポリ
マから形成されている。
aの内径寸法より僅かに大きい外径寸法を有し、かつ軸
12の外周部12aの外径寸法より大きな内径寸法に設
定されている。また、間座18は、軸方向の全長にわた
ってすり割り溝18aを備えた円環状の潤滑油含浸ポリ
マから形成されている。
【0018】潤滑油含有ポリマとは、例えば、ポリオレ
フィンと鉱油等の潤滑油とからなるもの、ポリエチレン
等の熱可塑性樹脂とグリース、潤滑油とからなるものが
挙げられる。また、ジアリルフタレート、ボリウレタ
ン、ポリノルボルネン等とグリース、潤滑油とからな
る、熱で硬化或いは架橋するものなどを使用することが
できる。潤滑油含有ポリマは、上記した樹脂とグリー
ス、潤滑油を混練したペーストを型の中に充填し、加熱
することにより固形化される。
フィンと鉱油等の潤滑油とからなるもの、ポリエチレン
等の熱可塑性樹脂とグリース、潤滑油とからなるものが
挙げられる。また、ジアリルフタレート、ボリウレタ
ン、ポリノルボルネン等とグリース、潤滑油とからな
る、熱で硬化或いは架橋するものなどを使用することが
できる。潤滑油含有ポリマは、上記した樹脂とグリー
ス、潤滑油を混練したペーストを型の中に充填し、加熱
することにより固形化される。
【0019】潤滑油含有ポリマのポリエチレン等の熱可
塑性樹脂とグリース・潤滑油との配合は、重量%でグリ
ース・潤滑油を30〜95%とすることが好ましい。グ
リース、潤滑油の分離のし易さは、熱可塑性樹脂とグリ
ース・潤滑油との配合割合で異なるので、軸受の使用条
件に合わせて最適な配合割合を選択することができる。
塑性樹脂とグリース・潤滑油との配合は、重量%でグリ
ース・潤滑油を30〜95%とすることが好ましい。グ
リース、潤滑油の分離のし易さは、熱可塑性樹脂とグリ
ース・潤滑油との配合割合で異なるので、軸受の使用条
件に合わせて最適な配合割合を選択することができる。
【0020】図2及び図3に示すように、上記すり割り
溝18aを有する間座18は、すり割り溝18aの隙間
S1を狭めて直径寸法を小さくするように外径部18b
を弾性力に抗して半径方向に押圧して圧縮させた状態
で、ハウジング11の内径部11aに挿入する。その
後、押圧力を除去することにより、半径方向に広がろう
とする弾性力によって2つの転がり軸受13の両外輪1
4間のハウジング11の内径部11aに固定される。こ
のとき、間座18は、軸12の外周部12aの外径寸法
より大きな内径寸法を有しているので、軸12との間に
は隙間Cが形成され、接触することはない。
溝18aを有する間座18は、すり割り溝18aの隙間
S1を狭めて直径寸法を小さくするように外径部18b
を弾性力に抗して半径方向に押圧して圧縮させた状態
で、ハウジング11の内径部11aに挿入する。その
後、押圧力を除去することにより、半径方向に広がろう
とする弾性力によって2つの転がり軸受13の両外輪1
4間のハウジング11の内径部11aに固定される。こ
のとき、間座18は、軸12の外周部12aの外径寸法
より大きな内径寸法を有しているので、軸12との間に
は隙間Cが形成され、接触することはない。
【0021】本実施形態の軸受装置の潤滑機構の作用を
説明する。図1に示したように、本実施形態の間座18
は、半径方向に圧縮された状態で弾性力によってハウジ
ング11の内径部11aに固定されるので、固定部品や
ねじ等の特別に部品を用いることなく、単にハウジング
11の内径部11aに挿入するだけの操作で、極めて容
易に装着することができる。従って、固定部品やねじの
付け忘れ、ねじの締め付け不足等の問題が発生すること
なく、確実に固定することができる。また、間座18
は、潤滑油含有ポリマから成形されているので、潤滑油
含有ポリマに含有する潤滑油が徐々に滲み出して転がり
軸受13に供給され、長期間にわたって安定した潤滑が
行われる。
説明する。図1に示したように、本実施形態の間座18
は、半径方向に圧縮された状態で弾性力によってハウジ
ング11の内径部11aに固定されるので、固定部品や
ねじ等の特別に部品を用いることなく、単にハウジング
11の内径部11aに挿入するだけの操作で、極めて容
易に装着することができる。従って、固定部品やねじの
付け忘れ、ねじの締め付け不足等の問題が発生すること
なく、確実に固定することができる。また、間座18
は、潤滑油含有ポリマから成形されているので、潤滑油
含有ポリマに含有する潤滑油が徐々に滲み出して転がり
軸受13に供給され、長期間にわたって安定した潤滑が
行われる。
【0022】また、転がり軸受13の回転に伴なって部
品の温度が変化し、各部品が膨張、収縮して部品の寸法
が僅かに変化するが、該部品寸法の変化は、間座18の
弾性によって吸収され、間座18のハウジング11に対
する固定力は殆ど影響を受けることはなく、強固に固定
されている。
品の温度が変化し、各部品が膨張、収縮して部品の寸法
が僅かに変化するが、該部品寸法の変化は、間座18の
弾性によって吸収され、間座18のハウジング11に対
する固定力は殆ど影響を受けることはなく、強固に固定
されている。
【0023】次に、本発明の軸受装置の潤滑機構の第2
実施形態を図4に基づいて詳細に説明する。図2は本発
明の軸受装置の潤滑機構の第2実施形態を示す間座の縦
断面図である。図4に示すように、本実施形態の軸受装
置の潤滑機構の間座28は、上記第1実施形態と同様の
組成を有し、軸方向に沿ってすり割り溝28aを有する
円環状に成形されたポリマ部材21の外周部21aに、
金属製の薄板を円弧状にプレス加工した金属リング22
が一体的に固着されている。この金属製の薄板は、例え
ばSPCC材、又はSECC材(SPCC材に亜鉛メッ
キを施した板材)等とするのが好適である。
実施形態を図4に基づいて詳細に説明する。図2は本発
明の軸受装置の潤滑機構の第2実施形態を示す間座の縦
断面図である。図4に示すように、本実施形態の軸受装
置の潤滑機構の間座28は、上記第1実施形態と同様の
組成を有し、軸方向に沿ってすり割り溝28aを有する
円環状に成形されたポリマ部材21の外周部21aに、
金属製の薄板を円弧状にプレス加工した金属リング22
が一体的に固着されている。この金属製の薄板は、例え
ばSPCC材、又はSECC材(SPCC材に亜鉛メッ
キを施した板材)等とするのが好適である。
【0024】間座28(金属リング22)の外径寸法
は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法より僅か
に大きい外径寸法とされ、内径寸法(ポリマ部材21の
内径寸法)は、軸12の外周部12aの外径寸法より大
きい寸法に設定されている(図1参照)。
は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法より僅か
に大きい外径寸法とされ、内径寸法(ポリマ部材21の
内径寸法)は、軸12の外周部12aの外径寸法より大
きい寸法に設定されている(図1参照)。
【0025】ポリマ部材21と金属リング22との固着
は、金属リング22のポリマ部材21との接合面22a
に接着剤を塗布し、ポリマ部材21を固着する方法、又
は金属リング22のポリマ部材21との接合面22aに
接着剤を塗布して金型(図示せず)内に配置した後、樹
脂とグリース、潤滑油を混練したペーストを該金型の中
に充填し、加熱してインサート成形する方法等、適宜の
方法によって固着される。
は、金属リング22のポリマ部材21との接合面22a
に接着剤を塗布し、ポリマ部材21を固着する方法、又
は金属リング22のポリマ部材21との接合面22aに
接着剤を塗布して金型(図示せず)内に配置した後、樹
脂とグリース、潤滑油を混練したペーストを該金型の中
に充填し、加熱してインサート成形する方法等、適宜の
方法によって固着される。
【0026】間座28のハウジング11への装着は、第
1実施形態の間座18と同様に、すり割り溝28aの隙
間S2を狭めて直径寸法を小さくするように外径部28
bを弾性力に抗して半径方向に押圧して圧縮させ、ハウ
ジング11の内径部11aに挿入する(図2参照)。そ
の後、該押圧力を除去して間座28の半径方向に広がろ
うとする弾性力によってハウジング11の内径部11a
に固定されている。また間座28の内径寸法は、軸12
の外周部12aの外径寸法より大きく設定されているの
で、軸12と接触することはない。
1実施形態の間座18と同様に、すり割り溝28aの隙
間S2を狭めて直径寸法を小さくするように外径部28
bを弾性力に抗して半径方向に押圧して圧縮させ、ハウ
ジング11の内径部11aに挿入する(図2参照)。そ
の後、該押圧力を除去して間座28の半径方向に広がろ
うとする弾性力によってハウジング11の内径部11a
に固定されている。また間座28の内径寸法は、軸12
の外周部12aの外径寸法より大きく設定されているの
で、軸12と接触することはない。
【0027】ここで、金属リング22をポリマ部材21
の外周部21aに固着することによって間座28の剛性
は大幅に向上しているので、間座28が半径方向に広が
ろうとする、より強力な弾性力がハウジング11の内径
部11aに作用してハウジング11の内径部11aに強
固に固定される。
の外周部21aに固着することによって間座28の剛性
は大幅に向上しているので、間座28が半径方向に広が
ろうとする、より強力な弾性力がハウジング11の内径
部11aに作用してハウジング11の内径部11aに強
固に固定される。
【0028】本実施形態の軸受装置の潤滑機構の作用を
説明する。図4に示したように、本実施形態の間座28
は、ポリマ部材21の外周部21aに金属リング22が
一体的に固着されており、間座28の剛性が金属リング
22によって補強されて大幅に向上している。特に、高
速で回転する装置の場合、又潤滑油含有ポリマの剛性が
比較的弱いポリマを使用する場合は、強固にハウジング
11に固定する必要があり、有効である。間座28のハ
ウジング11への装着手順、潤滑機能は第1実施形態の
間座18と同様であるので、説明を省略する。
説明する。図4に示したように、本実施形態の間座28
は、ポリマ部材21の外周部21aに金属リング22が
一体的に固着されており、間座28の剛性が金属リング
22によって補強されて大幅に向上している。特に、高
速で回転する装置の場合、又潤滑油含有ポリマの剛性が
比較的弱いポリマを使用する場合は、強固にハウジング
11に固定する必要があり、有効である。間座28のハ
ウジング11への装着手順、潤滑機能は第1実施形態の
間座18と同様であるので、説明を省略する。
【0029】次に、本発明の軸受装置の潤滑機構の第3
実施形態を図5乃至図7に基づいて詳細に説明する。図
5は本実施形態の軸受装置の潤滑機構の第3実施形態を
示す縦断面図、図6は図5におけるVI−VI矢視縦断面
図、図7は図6における間座の縦断面図である。図5及
び図6に示すように、本実施形態の軸受装置の潤滑機構
の間座38は、2つの転がり軸受13の両内輪15及び
軸12の外周部12aに接触して装着されている。この
間座38は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法
より小さな外径寸法を有し、かつ内周部38cの寸法
は、軸12の外周部12aの外径寸法より僅かに小さな
内径寸法に設定されている。
実施形態を図5乃至図7に基づいて詳細に説明する。図
5は本実施形態の軸受装置の潤滑機構の第3実施形態を
示す縦断面図、図6は図5におけるVI−VI矢視縦断面
図、図7は図6における間座の縦断面図である。図5及
び図6に示すように、本実施形態の軸受装置の潤滑機構
の間座38は、2つの転がり軸受13の両内輪15及び
軸12の外周部12aに接触して装着されている。この
間座38は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法
より小さな外径寸法を有し、かつ内周部38cの寸法
は、軸12の外周部12aの外径寸法より僅かに小さな
内径寸法に設定されている。
【0030】また、図6及び図7に示すように、間座3
8は、軸方向の全長にわたってすり割り溝38aが形成
された円環状の潤滑油含浸ポリマから成形されている。
潤滑油含有ポリマは、上記第1,2実施形態の間座1
8,28と同様の組成である。また、間座38の軸12
への装着は、すり割り溝38aの隙間S3を広げて内周
部38cの内径寸法を大きくするように弾性力に抗して
押し広げ、軸12の外周部12aに挿通した後、押し広
げ力を除去して半径方向に縮まろうとする弾性力によっ
て軸12の外周部12aに固定される。また、間座38
の外径寸法は、ハウジング11の内径部11aの内径寸
法より小さく設定されているので、内径部11aとの間
には隙間Cが設けられ、接触することはない。
8は、軸方向の全長にわたってすり割り溝38aが形成
された円環状の潤滑油含浸ポリマから成形されている。
潤滑油含有ポリマは、上記第1,2実施形態の間座1
8,28と同様の組成である。また、間座38の軸12
への装着は、すり割り溝38aの隙間S3を広げて内周
部38cの内径寸法を大きくするように弾性力に抗して
押し広げ、軸12の外周部12aに挿通した後、押し広
げ力を除去して半径方向に縮まろうとする弾性力によっ
て軸12の外周部12aに固定される。また、間座38
の外径寸法は、ハウジング11の内径部11aの内径寸
法より小さく設定されているので、内径部11aとの間
には隙間Cが設けられ、接触することはない。
【0031】本実施形態の軸受装置の潤滑機構の作用を
説明する。図5に示したように、本実施形態の間座38
は、半径方向に広げられた状態で弾性力によって軸12
の外周部12aに固定されるので、固定部品やねじ等の
特別な部品を用いることなく、単に軸12の外周部12
aに間座38を挿入するだけで、極めて容易に装着する
ことができる。また、第1実施形態の間座18と同様
に、間座38は、潤滑油含有ポリマから成形されている
ので、潤滑油含有ポリマに含有する潤滑油が徐々に滲み
出して転がり軸受13に供給され、長期間にわたって安
定した潤滑が行われる。
説明する。図5に示したように、本実施形態の間座38
は、半径方向に広げられた状態で弾性力によって軸12
の外周部12aに固定されるので、固定部品やねじ等の
特別な部品を用いることなく、単に軸12の外周部12
aに間座38を挿入するだけで、極めて容易に装着する
ことができる。また、第1実施形態の間座18と同様
に、間座38は、潤滑油含有ポリマから成形されている
ので、潤滑油含有ポリマに含有する潤滑油が徐々に滲み
出して転がり軸受13に供給され、長期間にわたって安
定した潤滑が行われる。
【0032】次に、本発明の軸受装置の潤滑機構の第4
実施形態を図8に基づいて詳細に説明する。図8は本発
明の軸受装置の潤滑機構の第4実施形態を示す縦断面図
である。図8に示すように、本実施形態の軸受装置の潤
滑機構の間座48は、上記実施形態の潤滑油含浸ポリマ
と同様の組成を有し、軸方向に沿ってすり割り溝48a
を有する円環状に成形されたポリマ部材41である。こ
のポリマ部材41の内周部41bには、例えばSPCC
材又はSECC材等の金属製の薄板で、円弧状にプレス
加工した金属リング42が固着されている。
実施形態を図8に基づいて詳細に説明する。図8は本発
明の軸受装置の潤滑機構の第4実施形態を示す縦断面図
である。図8に示すように、本実施形態の軸受装置の潤
滑機構の間座48は、上記実施形態の潤滑油含浸ポリマ
と同様の組成を有し、軸方向に沿ってすり割り溝48a
を有する円環状に成形されたポリマ部材41である。こ
のポリマ部材41の内周部41bには、例えばSPCC
材又はSECC材等の金属製の薄板で、円弧状にプレス
加工した金属リング42が固着されている。
【0033】間座48(金属リング42)の内径寸法
は、軸12の外周部12aの外径寸法より僅かに小さい
内径寸法であり、外径寸法(ポリマ部材41の外径寸
法)は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法より
小さい寸法に設定されている(図5参照)。ポリマ部材
41と金属リング42との固着は、上記第2実施形態の
間座28と同様に接着、又はインサート成形等の方法で
固着されている。
は、軸12の外周部12aの外径寸法より僅かに小さい
内径寸法であり、外径寸法(ポリマ部材41の外径寸
法)は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法より
小さい寸法に設定されている(図5参照)。ポリマ部材
41と金属リング42との固着は、上記第2実施形態の
間座28と同様に接着、又はインサート成形等の方法で
固着されている。
【0034】間座48の軸12への装着は、すり割り溝
48aの隙間S4を広げて内周部48cの内径寸法を大
きくするように弾性力に抗して押し広げ、軸12の外周
部12aに挿通させる。その後、押し広げ力を除去して
間座48の半径方向に縮まろうとする弾性力によって軸
12の外周部12aに固定される。また、間座48の外
径寸法は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法よ
り小さく設定されているので、内径部11aと接触する
ことはない(図5参照)。
48aの隙間S4を広げて内周部48cの内径寸法を大
きくするように弾性力に抗して押し広げ、軸12の外周
部12aに挿通させる。その後、押し広げ力を除去して
間座48の半径方向に縮まろうとする弾性力によって軸
12の外周部12aに固定される。また、間座48の外
径寸法は、ハウジング11の内径部11aの内径寸法よ
り小さく設定されているので、内径部11aと接触する
ことはない(図5参照)。
【0035】ここで、金属リング42を用いることによ
って間座48の剛性は大幅に向上しているので、間座4
8が半径方向に縮まろうとする、より強力な弾性力によ
り軸12の外周部12aに固定される。
って間座48の剛性は大幅に向上しているので、間座4
8が半径方向に縮まろうとする、より強力な弾性力によ
り軸12の外周部12aに固定される。
【0036】本実施形態の軸受装置の潤滑機構の作用を
説明する。図8に示したように、本実施形態の間座48
は、ポリマ部材41の内周部41bに金属リング42を
一体的に固着して剛性の補強が施されており、軸12へ
の強固な固定とともに、剛性の比較的弱い潤滑油含有ポ
リマを使用する場合に有効である。また、金属素材で剛
性を補強しているので、金属リング42の厚みを薄くす
ることができ、潤滑油含有ポリマの体積は殆ど変化せ
ず、減少させることなく剛性を大幅に向上させたので、
該潤滑油含有ポリマに含有されている潤滑油を多量に保
持させて長期間にわたって給油を継続することができ
る。
説明する。図8に示したように、本実施形態の間座48
は、ポリマ部材41の内周部41bに金属リング42を
一体的に固着して剛性の補強が施されており、軸12へ
の強固な固定とともに、剛性の比較的弱い潤滑油含有ポ
リマを使用する場合に有効である。また、金属素材で剛
性を補強しているので、金属リング42の厚みを薄くす
ることができ、潤滑油含有ポリマの体積は殆ど変化せ
ず、減少させることなく剛性を大幅に向上させたので、
該潤滑油含有ポリマに含有されている潤滑油を多量に保
持させて長期間にわたって給油を継続することができ
る。
【0037】なお、上記第1〜4実施形態の間座18,
28,38及び48は、軸12が回転する構造の装置、
及びハウジング11が回転する構造の装置のいずれにも
用いることができる。多くの給油が必要となる高負荷が
作用する装置においては、遠心力を作用させて潤滑油含
有ポリマから多くの給油を行うことができるように、ハ
ウジング11に固定される間座18及び28は、ハウジ
ング11が回転する構造の装置に、また軸12に固定さ
れる構造の間座38及び48は、軸12が回転する構造
の装置に装着するのが望ましい。
28,38及び48は、軸12が回転する構造の装置、
及びハウジング11が回転する構造の装置のいずれにも
用いることができる。多くの給油が必要となる高負荷が
作用する装置においては、遠心力を作用させて潤滑油含
有ポリマから多くの給油を行うことができるように、ハ
ウジング11に固定される間座18及び28は、ハウジ
ング11が回転する構造の装置に、また軸12に固定さ
れる構造の間座38及び48は、軸12が回転する構造
の装置に装着するのが望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の軸受装置の
潤滑機構の請求項1によれば、半径方向のすり割り溝が
形成され、円環状の間座を半径方向に圧縮してハウジン
グの内径部に装着し、又は半径方向に広げて軸の外周部
に装着することで、該間座の広がろうとする弾性力、又
は縮まろうとする弾性力を利用してハウジング又は軸に
固定するようにしたので、ねじ又は別部品等の固定のた
めの部品を使用することなく、ハウジング又は軸に装着
するだけの簡単操作で確実に固定することができる。ま
た、別部品やねじの付け忘れ、締め付け不足等による固
定不良を防止することができる。また、潤滑油含浸ポリ
マから間座を成形し、2つの転がり軸受の間に配設した
ので、該潤滑油含浸ポリマから潤滑油が経時的に徐々に
滲み出して給油され、油切れが防止されて長期間にわた
って安定した潤滑を行うことができる。よって、転がり
軸受の摩耗を防止し、長寿命化を図ることができる。
潤滑機構の請求項1によれば、半径方向のすり割り溝が
形成され、円環状の間座を半径方向に圧縮してハウジン
グの内径部に装着し、又は半径方向に広げて軸の外周部
に装着することで、該間座の広がろうとする弾性力、又
は縮まろうとする弾性力を利用してハウジング又は軸に
固定するようにしたので、ねじ又は別部品等の固定のた
めの部品を使用することなく、ハウジング又は軸に装着
するだけの簡単操作で確実に固定することができる。ま
た、別部品やねじの付け忘れ、締め付け不足等による固
定不良を防止することができる。また、潤滑油含浸ポリ
マから間座を成形し、2つの転がり軸受の間に配設した
ので、該潤滑油含浸ポリマから潤滑油が経時的に徐々に
滲み出して給油され、油切れが防止されて長期間にわた
って安定した潤滑を行うことができる。よって、転がり
軸受の摩耗を防止し、長寿命化を図ることができる。
【0039】また、本発明の軸受装置の潤滑機構の請求
項2によれば、間座の外周部又は内周部に剛性の大きな
素材からなる薄板を固着したので、間座全体としての弾
性力を大きくすることができ、より大きな力でハウジン
グ又は軸に固定することができる。また、温度変化によ
る部品の膨張又は収縮が発生しても、該寸法変化を吸収
して潤滑油含浸ポリマを確実にハウジング又は軸に固定
することができる。更に、潤滑油含浸ポリマから潤滑油
が消費されることにより、潤滑油含浸ポリマの形状が変
形しても、潤滑油含浸ポリマを確実に固定することがで
き、2つの転がり軸受間に介在され、安定した潤滑を行
うことができる。
項2によれば、間座の外周部又は内周部に剛性の大きな
素材からなる薄板を固着したので、間座全体としての弾
性力を大きくすることができ、より大きな力でハウジン
グ又は軸に固定することができる。また、温度変化によ
る部品の膨張又は収縮が発生しても、該寸法変化を吸収
して潤滑油含浸ポリマを確実にハウジング又は軸に固定
することができる。更に、潤滑油含浸ポリマから潤滑油
が消費されることにより、潤滑油含浸ポリマの形状が変
形しても、潤滑油含浸ポリマを確実に固定することがで
き、2つの転がり軸受間に介在され、安定した潤滑を行
うことができる。
【0040】また、本発明の軸受装置の潤滑機構の請求
項3によれば、潤滑油含浸ポリマの外周部又は内周部に
金属を素材とする薄板を固着して剛性を補強するように
したので、薄板の厚みを薄くすることができ、潤滑油を
含浸させるポリマの体積を減少させずに大きいまま確保
し、多くの潤滑油を保持できるようにして長期間、給油
することができる。
項3によれば、潤滑油含浸ポリマの外周部又は内周部に
金属を素材とする薄板を固着して剛性を補強するように
したので、薄板の厚みを薄くすることができ、潤滑油を
含浸させるポリマの体積を減少させずに大きいまま確保
し、多くの潤滑油を保持できるようにして長期間、給油
することができる。
【図1】本発明の軸受装置の潤滑機構の第1実施形態を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II矢視縦断面図である。
【図3】図2における間座の縦断面図である。
【図4】本発明の軸受装置の潤滑機構の第2実施形態を
示す間座の縦断面図である。
示す間座の縦断面図である。
【図5】本発明の軸受装置の潤滑機構の第3実施形態を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図6】図5におけるVI−VI矢視縦断面図である。
【図7】図6における間座の縦断面図である。
【図8】本発明の軸受装置の潤滑機構の第4実施形態を
示す間座の縦断面図である。
示す間座の縦断面図である。
11 ハウジング
11a ハウジングの内径部
12 軸
12a 軸の外周部
13 転がり軸受
18 間座(第1実施形態)
18a すり割り溝
21a 外周部
22 金属リング(薄板)
28 間座(第2実施形態)
28a すり割り溝
38 間座(第3実施形態)
38a すり割り溝
41b 内周部
42 金属リング(薄板)
48 間座(第4実施形態)
48a すり割り溝
Claims (3)
- 【請求項1】 軸方向の全長にわたってすり割り溝を有
する円環状の間座が、潤滑油含浸ポリマからなり、該間
座が自体の弾性力によって、軸方向に離間して配設され
た2つの転がり軸受の間で、かつ半径方向に圧縮されて
前記転がり軸受を内嵌するハウジングの内径部、又は半
径方向に広げて前記転がり軸受を外嵌する軸の外周部に
固定されることを特徴とする軸受装置の潤滑機構。 - 【請求項2】 前記間座の外周部又は内周部に前記潤滑
油含浸ポリマよりも剛性の大きな素材からなる薄板が固
着されることを特徴とする請求項1記載の軸受装置の潤
滑機構。 - 【請求項3】 前記薄板が金属製の素材からなることを
特徴とする請求項2記載の軸受装置の潤滑機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001393986A JP2003194074A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | 軸受装置の潤滑機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001393986A JP2003194074A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | 軸受装置の潤滑機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003194074A true JP2003194074A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27600839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001393986A Pending JP2003194074A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | 軸受装置の潤滑機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003194074A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009121670A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-06-04 | Ntn Corp | 転がり軸受および転がり軸受用シール部材 |
JP2015034587A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 株式会社ジェイテクト | 転がり軸受装置 |
-
2001
- 2001-12-26 JP JP2001393986A patent/JP2003194074A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009121670A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-06-04 | Ntn Corp | 転がり軸受および転がり軸受用シール部材 |
JP2015034587A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 株式会社ジェイテクト | 転がり軸受装置 |
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