JP2003193423A - 構造物用シリンダー型ダンパー - Google Patents

構造物用シリンダー型ダンパー

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JP2003193423A JP2001399446A JP2001399446A JP2003193423A JP 2003193423 A JP2003193423 A JP 2003193423A JP 2001399446 A JP2001399446 A JP 2001399446A JP 2001399446 A JP2001399446 A JP 2001399446A JP 2003193423 A JP2003193423 A JP 2003193423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近接して配されるとともに互いに相対移動する
2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物に取付
け部をもって固設される構造物用シリンダー型ダンパー
において、占有設置空間の縮小化を図るとともに設置位
置に自由度を与え、かつ、設置作業を容易になすように
すること。 【解決手段】シリンダー側取付け部をシリンダーの側方
に配し、ロッドのストロークをシリンダー外に出す。更
に、シリンダー側取付け部及びロッド側取付け部を揺動
自在及び又は回転自在機構とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、橋梁等の構造系
において、相対移動する構造物(橋桁等の上部構造と橋
脚・橋台等の下部構造、その他建物間の渡り廊下橋)間
に掛け渡され、地震動等の強制振動力により惹起される
構造物の振動変位を減衰させ、もしくは変位を拘束する
構造物用ダンパー(減衰装置、緩衝装置ともいう)に関
する。更に詳しくは、シリンダーとロッドと該シリンダ
ー内に封入された作動物質とからなり、該シリンダーに
対して相対移動するロッドと作動物質との抵抗作用を利
用する構造物用シリンダー型ダンパーの改良に関する。
本発明は特には、作動物質として鉛を使用し、当該鉛の
塑性流動抵抗をもって減衰作用を発揮するシリンダー型
鉛押出しダンパー、もしくは、作動物質として油、粘性
体あるいは粘弾性体を使用し、当該作動物質の流動抵抗
をもって減衰作用を発揮するピストン・シリンダー型ダ
ンパーに適用されて好適である。
【0002】
【従来の技術】鉛の塑性流動抵抗を利用したシリンダー
型ダンパー100は、図10に示されるように、シリン
ダー102内に封入された鉛体104をロッド106の
移動に伴う塑性流動抵抗を利用して減衰力を得るもので
ある。そのストロークを得るためシリンダー102内に
は軸受108が配され、ロッド106が延設されたもの
となっている。そして、このシリンダー型ダンパー10
0は、ロッド106の端部をクレビス形式の取付け部
(ロッド側取付け部)110を介して一方の構造物、例
えば橋桁Gに取り付けられ、シリンダー102の端部を
同じくクレビス形式の取付け部(シリンダー側取付け
部)112を介して他方の構造物、例えば橋脚Bに取り
付けられる。地震が生じると、両構造物G,B間に相対
変位が生じ、この相対変位は本ダンパー100の鉛体1
04の塑性流動抵抗により減衰され、速やかに減衰され
る。
【0003】しかして、従来のシリンダー型ダンパー1
00においては、シリンダー102内のストロークの確
保により、シリンダー102が必然的に長くなり、取付
け部相互間の距離が長くなり、ダンパー装置の全体が長
尺化し、大きな設置空間を占有するものとなっている。
このため、当該ダンパー装置の設置作業に手間を要し、
特に既設橋梁への設置においては困難を来す要因となっ
ている。更には、軸受108の装入加工が煩雑であるば
かりでなく、その長尺化がダンパー装置の大型化につな
がり、製作費用が嵩む要因ともなる。また、大型化とと
もに重量が大きくなり、設置作業に影響を与える不具合
にもなる。なお、鉛体に限らず他の作動物質(例えば、
オイル、粘性体、粘弾性体)を使用するシリンダー型ダ
ンパーにおいても上記と同じ問題点を有するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みなされたものであり、この種のシリンダー型ダンパー
において、占有設置空間の縮小化を図るとともにその設
置作業を容易とすることができ、更には装置全体の小型
化・軽量化をなすとともに、製作費用の低減をなすこと
ができる新規なシリンダー型ダンパーを提供することを
目的とする。本発明はこのため、シリンダー側取付け部
をシリンダーの側方に配し、ダンパー自体の長さの縮小
化及び軽量化により上記問題を解決し得るとの知見のも
とになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の構造物用シリン
ダー型ダンパーは上記目的を達成するため、以下の各構
成を採る。すなわち、本発明の第1は、近接して配され
るとともに互いに相対移動する2つの構造物間に架け渡
され、それぞれの構造物に取付け部をもって固設される
構造物用ダンパーにおいて、前後の蓋をもって密封空間
を有する円筒状のシリンダーと;該シリンダー内に密封
される作動物質と;棒状体をなし、前記シリンダーの中
心軸に沿って移動を許容されるとともに該シリンダーの
前後蓋を貫通するロッドと;からなり、前記シリンダー
並びに前記ロッドはいずれかが、もしくはともに移動
し、前記シリンダー及び又は前記ロッドは、該シリンダ
ー内の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有し、前
記シリンダーの側部において前記一方の構造物に、少な
くともシリンダーを把持する部材を介して揺動可能に連
結されるシリンダー側取付け部を有し、前記ロッドの一
端において前記他方の構造物に連結されるロッド側取付
け部を有する、ことを特徴とする。本第1発明は、第1
及び第2実施形態に具体的に示されるが、それに限定さ
れるものではなく、更にそれらと同等の他の形態を含
む。本発明において、シリンダーの側部において一方の
構造物に連結されること自体が特徴であって、シリンダ
ー側取付け部の取付け態様に限定されない。また、ロッ
ド側取付け部に付いては従来の構成を含め、どの態様も
除外するものではない。本発明において、特にはロッド
側が移動の卓越する構造物、すなわち橋梁系においては
橋桁に取り付けられるが、シリンダー側であってもよ
く、更にはともに移動側に取り付けられるどの様な態様
も採りうるものである。上記構成において、 ロッド側取付け部は少なくとも揺動機能を有するクレ
ビス形式であること、 作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出抵抗部であ
ること、 作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状の膨出抵抗
部又はオリフィスであること、 作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵抗発生部で
あること、 作動物質は油であり、作用部はオリフィスであるこ
と、 は適宜選択的に採用される実施の態様である。
【0006】本発明の第2は、近接して配されるととも
に互いに相対移動する2つの構造物間に架け渡され、そ
れぞれの構造物に取付け部をもって固設される構造物用
ダンパーにおいて、前後の蓋をもって密封空間を有する
円筒状のシリンダーと;該シリンダー内に密封される作
動物質と;棒状体をなし、前記シリンダー内で、該シリ
ンダー内の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有
し、該シリンダーの前後蓋を貫通するロッドと;からな
り、前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外
周に沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部
に嵌まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が
取り付けられ、該把持環をその両側からピンを介して支
持柱をもってロッドの軸を含む面に揺動自在に支持し、
該支持柱は前記一方の構造物に連結される支持体に支持
され、前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に
揺動自在に連結されてなる、ことを特徴とする。本発明
は更に、上記構成に加え、 把持環はロッドの軸に直交して3部分よりなり、中間
部の内径はシリンダーの外径以上とされるとともにその
側面部にピンを受け入れ、両側部はシリンダーの凹部の
径に合致する内径を有するとともに、少なくとも2つ割
体よりなり、これらの中央部及び両側部は一体に組み付
けられる構成、 上記に加え、シリンダーの外周に沿って形成される
凹部は、把持環の全幅に、あるいは把持環を構成する両
側部の幅に形成される構成、を採ることができる。本第
2発明は、第1実施形態に具体的に示され、更にそれら
と同等の他の形態を含む。更に、本発明においても上記
構成において、 ロッド側取付け部は揺動機能を有するクレビス形式こ
と、 作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出抵抗部であ
ること、 作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状の膨出抵抗
部又はオリフィスであること、 作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵抗発生部で
あること、 作動物質は油であり、作用部はオリフィスであるこ
と、 は適宜選択的に採用される実施の態様である。
【0007】本発明の第3は、近接して配されるととも
に互いに相対移動する2つの構造物間に架け渡され、そ
れぞれの構造物に取付け部をもって固設される構造物用
ダンパーにおいて、前後の蓋をもって密封空間を有する
円筒状のシリンダーと;該シリンダー内に密封される作
動物質と;棒状体をなし、前記シリンダー内で、該シリ
ンダー内の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有
し、該シリンダーの前後蓋を貫通するロッドと;からな
り、前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外
周に沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部
に嵌まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が
取り付けられ、該把持環を支持柱を介して支持し、該支
持柱は回転円板を介して前記一方の構造物に連結される
支持体に前記ロッドの軸を含む面に直交する面に回転自
在に支持され、前記ロッドの一端において、前記他方の
構造物に回転自在に連結されてなる、ことを特徴とす
る。本第3発明は、第1実施形態に具体的に示され、更
にそれらと同等の他の形態を含む。更に、本発明におい
ても上記構成において、 ロッド側取付け部は回転機能を有するクレビス形式で
あること、 作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出抵抗部であ
ること、 作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状の膨出抵抗
部又はオリフィスであること、 作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵抗発生部で
あること、 作動物質は油であり、作用部はオリフィスであるこ
と、 は適宜選択的に採用される実施の態様である。
【0008】本発明の第4は、近接して配されるととも
に互いに相対移動する2つの構造物間に架け渡され、そ
れぞれの構造物に取付け部をもって固設される構造物用
ダンパーにおいて、前後の蓋をもって密封空間を有する
円筒状のシリンダーと;該シリンダー内に密封される作
動物質と;棒状体をなし、前記シリンダー内で、該シリ
ンダー内の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有
し、該シリンダーの前後蓋を貫通するロッドと;からな
り、前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外
周に沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部
に嵌まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が
取り付けられ、該把持環をその両側からピンを介して支
持柱をもってロッドの軸を含む面に揺動自在に支持し、
該支持柱は回転円板を介して前記一方の構造物に連結さ
れる支持体に前記ロッドの軸を含む面に直交する面に回
転自在に支持され、前記ロッドの一端において、前記他
方の構造物に揺動並びに回転自在に連結されてなる、こ
とを特徴とする。本第4発明は、第1実施形態に具体的
に示され、更にそれらと同等の他の形態を含む。更に、
本発明においても上記構成において、 ロッド側取付け部は揺動並びに回転機能を有するクレ
ビス形式であること、 作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出抵抗部であ
ること、 作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状の膨出抵抗
部又はオリフィスであること、 作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵抗発生部で
あること、 作動物質は油であり、作用部はオリフィスであるこ
と、 は適宜選択的に採用される実施の態様である。
【0009】本発明の第5は、近接して配されるととも
に互いに相対移動する2つの構造物間に架け渡され、そ
れぞれの構造物に取付け部をもって固設される構造物用
ダンパーにおいて、前後の蓋をもって密封空間を有する
円筒状のシリンダーと;該シリンダー内に密封される作
動物質と;棒状体をなし、前記シリンダー内で、該シリ
ンダー内の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有
し、該シリンダーの前後蓋を貫通するロッドと;からな
り、前記シリンダーの側部において、該シリンダーを一
体に把持し、外周面が球面状をなす球面把持環が取り付
けられ、該球面把持環をその内面が該球面把持環の外周
面と摺接する軸受環をもって回転自在に受け入れ、該軸
受環を前記一方の構造物に連結される支柱体に支持さ
れ、前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に揺
動並びに回転自在に連結されてなる、ことを特徴とす
る。本第5発明は、第2実施形態に具体的に示され、更
にそれらと同等の他の形態を含む。更に、本発明におい
ても上記構成において、 ロッド側取付け部は揺動並びに回転機能を有するクレ
ビス形式であること、 作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出抵抗部であ
ること、 作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状の膨出抵抗
部又はオリフィスであること、 作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵抗発生部で
あること、 作動物質は油であり、作用部はオリフィスであるこ
と、 は適宜選択的に採用される実施の態様である。
【0010】(作用)上記各発明の構造物用シリンダー
型ダンパーは橋梁に設置され以下の作用を発揮する。橋
梁系に地震動、衝撃荷重等の強制力もしくは強制振動力
が加わったとき、上部構造物と下部構造物との間に相対
変位が生じ、両構造物間に介装された本ダンパーのロッ
ドが強制変位のもとに移動する。今、構造物相互が近接
する方向、すなわち本ダンパーの長さ方向の短縮方向へ
相対移動するとき、ロッドは後方向へ押され、作用部は
シリンダー内の作動物質中を後蓋に向けてそのストロー
クの範囲内で移動する。このとき、作用部の受ける抵抗
によりロッドの移動は制動される。これにより構造物の
移動速度は減衰される。構造物相互が離れる方向、すな
わち本ダンパーの長さ方向の伸長方向へ相対移動すると
き、ロッドは前方向へそのストロークの範囲内で移動
し、該作用部の受ける抵抗によりロッドの移動は制動さ
れ、構造物の移動量は減少される。これにより構造物の
変位運動は速やかに減衰される。なお、シリンダーが移
動する場合においても、該シリンダーに形成された作用
部により上述と同様の作用を得る。
【0011】このダンパーの作動中、ロッドの後部はシ
リンダーの後部より前方ストロークに見合うだけの長さ
を有しており、該ロッドの前方移動に対して支障を来す
ことはない。更に、このダンパーの作動において、定位
置状態の軸線より偏って変位力が加わるとき、シリンダ
ー側取付け部及びロッド側取付け部は揺動・回転機能を
備え、この変位に追従する。特にシリンダー側取付け部
は揺動及び回転自在となっており、どのような変位も許
容する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の構造物用シリンダー型ダ
ンパーの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜
図4はその一実施形態のシリンダー型ダンパーDを示
す。図において、Gは橋梁における橋桁等の上部構造で
あり、Bは橋脚・橋台等の下部構造である。また、Xは
橋軸直角方向を示し、Yは橋軸方向を示す。なお、説明
の便宜上、ロッド側取付け部の配される方を「前」と
し、前後を決める。
【0013】本実施形態のシリンダー型ダンパーDは、
円筒体をなすシリンダー1と、該シリンダー1内に密封
される作動物質2と、棒状体をなし、前記シリンダー1
内で、該シリンダー1内の作動物質2と抵抗作用を発揮
する作動部を有し、該シリンダーの前後蓋を貫通するロ
ッド3とを主体とし、該シリンダー1の側部において一
方の構造物Bに連結されるシリンダー側取付け部4、及
び、該ロッド3の一端において他方の構造物Gに連結さ
れるロッド側取付け部5を含む。
【0014】以下、各部の細部の構成に付いて説明す
る。シリンダー1 シリンダー1は、直円筒状の円筒体10と該円筒体10
の前後に固設される蓋11,12(前部蓋11、後部蓋
12)とからなる。蓋11,12には中央に円孔11
a,12aが開設され、ロッド3が軸方向へ移動自在に
挿通され、軸受機能を持つ。なお、該シリンダー1は内
部に生じる内圧に耐え得る強度、具体的には所定の厚み
を保持する。本実施形態では更に、円筒体10の外周に
溝10aが相平行して凹設される(図9(a)参照) 。こ
のシリンダー1において留意すべきは、ロッド3のスト
ロークsのみの長さに保持され、従来のものに比べ短尺
であることである。このストロークsは後記する前方ス
トロークs1及び後方ストロークs2との和である。
【0015】作動物質2 作動物質2は、本実施の形態では鉛体が採用される。鉛
体として、純鉛は勿論、鉛合金が適用される。純鉛は、
比重が11.36、融点が327.4℃を示し、機械的
性質としては、弾性率13,631MPa、弾性限1.6
6MPa、引張強さ14MPa、伸び40〜50%、圧縮強
さ49MPa、硬さ3〜7HBSを示す。このように、純
鉛は展延性に富み、容易に塑性変形をうける。鉛合金と
してPb−Sb系、Pb−Sn系あるいはPb−Sb−
Sn系合金が適用される。このうち、はんだはPb−S
n合金中に含まれ、その特性が明確であり、好適なもの
として使用される。
【0016】ロッド3 ロッド3は、長尺の丸棒体をなし、シリンダー1の前後
蓋部11,12を貫通し、かつ該シリンダー1に対して
軸方向へ移動自在に配される。シリンダー1内において
は、作用部として中央に向けて径が漸増する環状の膨出
部7を有し、中立状態でシリンダー1の中間に位置す
る。ロッド3の中立状態において、シリンダー1から突
出する前部3aは、少なくとも、後方ストロークs2を
保持する長さとされるとともに、更に、前方にクレビス
が取り付けられる取付け部の長さが付加される。また、
該ロッド3のシリンダー1から突出する後部3bは、少
なくとも、前方ストロークs1を保持する長さとされ
る。
【0017】シリンダー側取付け部4 シリンダー側取付け部4は、本発明において特有の構造
を採るものであって、シリンダー1の側部に取り付けら
れ、該シリンダー1を揺動・回転自在に包持し、かつ一
方の構造物Bに連結される。本取付け部4は、シリンダ
ー1の側面を外方から把持する把持環15と、該把持環
15を両側からピン16を介して揺動自在に支持する支
持柱17と、該支持柱17の立設される回転円板18
と、該回転円板18をその凹部20に回転自在に受け入
れる支持体21とからなる。支持体21は一方の構造物
Bに連結される。しかして、把持環15・ピン16・支
持柱17により「揺動自在機構」を構成し、支持柱17
・回転円板18・支持体21により「回転自在機構」を
構成する。
【0018】もっと詳しくは、把持環15は、円環状を
なし、その内周面がシリンダー1の外側面に当接され、
シリンダー1を強固に把持する。該把持環15は3部分
(中央の本体部15a、両側部15b)よりなり、両側
部15bはシリンダー1の円筒体10の外側面に形成さ
れた溝10aに嵌まり込み、前後の移動が拘束される。
中央本体部15aの内径はシリンダー1の外径と同径も
しくはそれより大径とされ、支持環15の組付けにおい
て、先ずシリンダー1に嵌合される。中央本体部15a
は内径がシリンダー1の外径と同径の場合には2つ割以
上とされ、大径の場合には一体もの、あるいは2つ割以
上とされる。両側部15bはその内径がシリンダー1の
外径よりも小さくされ、シリンダー1の円筒体10の外
周に凹設された溝10aの径に一致するものであり、2
つ割以上とされ、それぞれがシリンダー1の径方向より
嵌合され、溝10aに嵌まり込む。これらの本体部及び
両側部15a,15bは所定状態に組み付けられたと
き、これらの部分15a,15bに穿設されたボルト挿
通孔が一致し、該ボルト挿直孔にボルト・ナットよりな
る締付け具23のボルトが挿通され、ナットの締込みに
より、一体化され、シリンダー1に強固に取り付けられ
る。
【0019】(揺動自在機構)(図4参照) 把持環15の本体部15aの両側にはピン16が取り付
けられるねじ孔25が開設される。ピン16は一端にね
じ16aが螺設され、他端は直円柱状16bとなってい
る。ねじ16aは把持環15のねじ孔25に螺入され
る。これにより、把持環15とピン16とは一体とな
る。一方、支持柱17にはピン16の他端を受け入れる
取付け孔26が開設され、この孔26に装着された軸受
27を介してピン16の円柱部16bを回転自在に保持
する。これにより、ピン16は支持柱17に回転自在と
なり、ひいてはシリンダー1はピン16を中心として回
転すなわち揺動自在となる。
【0020】(回転自在機構)(図4参照) 支持柱17は回転円板18に立設され、該回転円板18
は支持体21の凹部20に回転自在に保持される。支持
体21は本実施形態では平面が正方形状をなすが、その
形状に限定されるものではなく、他の適宜形状を許容
し、その中央に円形の凹部20が凹設される。回転円板
18はこの凹部20の底部に配されたすべり板29、側
部のすべり板30を介して、拘束されつつ回転自在とな
っている。回転円板18はその肩部を円環体32を介し
て浮き上がりを阻止されている。円環体32は2つ割以
上からなり、取付けボルトをもって支持体21に固定さ
れる。
【0021】シリンダー側取付け部4は、上述の「揺動
自在機構」及び「回転自在機構」により、シリンダー1
は揺動・回転自在に保持されるものである。
【0022】ロッド側取付け部5 ロッド側取付け部5は、ロッド3の一端において他方の
構造物Gに連結される。該取付け部5は、一端がロッド
3の先端部を受け入れ、他端が平板状をなすクレビス3
5と、該クレビス35の他端の平板部を球面軸受36・
ピン37を介して回動自在に保持する支持体38と、か
らなる。支持体38は他方の構造物Gに連結される。
【0023】もっと詳しくは、クレビス35は、ロッド
3の先端部のねじ部3cが螺入されるねじ孔35aを有
し、該ねじ部3cに螺合されたナット40を締め込んで
ロッド3を固定する。クレビス35の他端の平板部35
bには上下に貫通するピン挿通孔35cが開設され、該
ピン挿通孔35cに球面軸受36が嵌装されるととも
に、該球面軸受36の中央孔36aにピン37が挿通さ
れる。ピン37はその上下部をそれぞれ支持体38の二
又状部に開設されたピン挿通孔38aを貫通し、その上
下端部を支持体38の上下面から突出させ、当該突出部
で締付け具41をもって固定保持する。ロッド側取付け
部5はこの構成により、揺動並びに水平回転自在となっ
ており、シリンダー側取付け部4の動きに対応して動
く。
【0024】本シリンダー型ダンパーDの組付け手順の
一例に付いて述べる。ロッド側取付け部5が設置され、
また、シリンダー側取付け部4は把持環15・ピン16
が取り外されて設置される。所定状態に組み立てられた
シリンダー1をロッド側取付け部5に螺合する。シリン
ダー1の円筒部10に把持環15の中央部15aを嵌装
する。2つ割体の両側部15bを外方より被嵌し、シリ
ンダー10の溝10aに嵌合させ、該把持環15の本体
部15a及び両側部15bのボルト挿通孔を一致させ、
ボルト23を挿通し、ナットを締め込んで一体化する。
ピン15を把持環15に装着する。
【0025】本実施形態では、シリンダー1の円筒体1
0に形成される溝10aは、把持環15の両側部15b
の幅に合致するものとされているが、把持環15の全幅
であってもよい。あるいは、図9(b) に示すように、円
筒体10の外面に平行状に2条の突条10bを円周方向
に突設し、該2条の突条10b間を凹部としてもよい。
【0026】取付け態様 図5に本シリンダー型ダンパーDの取付け態様の一例を
示す。本例は橋梁構造における橋桁Gと橋台・橋脚Bと
の間に介装されるものであり、それぞれの橋台・橋脚B
において、橋軸直角(X)方向に対称を保って1もしく
は複数個配される。本例においては、ロッド側取付け部
5は橋桁Gの下面に突設された取付け用リブgを介して
取り付けられているが、直接的に橋桁Gに取り付けうる
ことは勿論である。また、図例では橋軸(Y)方向にロ
ッド3を合わせているが、橋軸直角(X)方向に配する
態様も採りうる。本ダンパーDの構造物G,B間への取
付け支持間隔は、換言すれば作用点間隔は、ロッド側取
付け部4は従来とは変わらないものの、シリンダー側取
付け部5はシリンダー1の中間部になり、その距離が短
く設定される。
【0027】(実施形態の作用)本実施形態のダンパー
Dは次のように作用する。橋梁系に地震動、衝撃荷重等
の強制力もしくは強制振動力が加わったとき、上部構造
物Gと下部構造物Bとの間に相対変位が生じ、両構造物
G,B間に介装された本ダンパーDのロッド3が強制変
位のもとに移動する。今、構造物G,B相互が近接方向
へ移動するとき、ロッド3は後方向(図1右方)へ押さ
れ、環状膨出部7はシリンダー1内の作動物質である鉛
体2中を後蓋12に向けてそのストロークs2の範囲内
で移動する。このとき、鉛体2は環状膨出部7により塑
性流動化され、環状膨出部7の受ける抵抗によりロッド
3の移動は制動される。これにより構造物の移動速度は
減衰される。構造物G,B相互が離れる方向に移動する
とき、ロッド3は前方向(図1左方)へそのストローク
s1の範囲内で移動し、環状膨出部7による鉛体2の塑
性流動抵抗により構造物の移動速度は減衰される。これ
により構造物G,B間の変位運動は速やかに減衰され
る。
【0028】このダンパーDの作動中、ロッド3の後部
3bはシリンダー1の後部より前方ストロークs1に見
合うだけの長さを有しており、該ロッド3の前方移動に
対して支障を来すことはない。更に、このダンパーDの
作動において、定位置状態の軸線より偏って、変位力が
加わるとき、シリンダー側取付け部4及びロッド側取付
け部5は揺動・回転機能を備え、この偏向力に追従す
る。
【0029】(実施形態の効果)本ダンパーDによれ
ば、ロッド側取付け部5とシリンダー側取付け部4との
支持間隔ひいては作用点間隔が短くなり、設置空間が狭
い場所での取付けに有効である。また、シリンダーに対
する相対的負荷が小さくなり、ダンパー自体の自重によ
る撓みを減ずることができ、併せて製作精度を高めるこ
とができる。本実施形態において、回転自在機構の回転
円板18につきその一部を切欠く形状を採ってもよい。
これにより、支持体21の幅の減少を図ることができ
る。
【0030】(第2実施形態)図6〜図8に本発明のシ
リンダー型ダンパーの別な実施の形態を示す。本実施形
態のシリンダー型ダンパーD1は先の実施形態のシリン
ダー側取付け部4とは別な構造のシリンダー側取付け部
4Aを用いたことを特徴とする。図6はその全体構成を
示し、図7・図8はその要部の部分構成を示す。これら
の図において先の実施形態と同一の部材に付いては同一
の符号が附されている。
【0031】以下、このシリンダー側取付け部4Aに付
いて説明する。シリンダー側取付け部4A シリンダー側取付け部4Aは、シリンダー1の側方を把
持する球面把持環45、該把持環45を回転自在に受け
入れる軸受環46、該軸受環46を押え蓋47を介して
保持する支柱体48、からなる。支柱体48は一方の構
造物Bに連結される。もっと詳しくは、球面把持環45
は、いわゆる球面軸受態様をなし、その内周面45a内
にシリンダー1 が嵌装され、外周面45bは球面をな
す。該球面把持環45とシリンダー1とは溶接又は取付
けボルト等をもって一体に固定される。軸受環46は、
内面46aが凹面に形成された円筒体よりなり、その内
面46aが球面把持環45の外周面45bと摺接し、該
球面把持環45を回転自在に保持する。該軸受環46は
2つ割もしくはそれ以上の複数割となっている。組立て
に際し、軸受環46を球面把持環45に組み付けた後、
シリンダー1を抱持した球面把持環45とともに支柱体
48へ装入される。支柱体48は、内部に大径の円孔4
8aを有し、該円孔48a内に、球面把持環45と軸受
環46との組付け体を抱き込んで保持し、その前面に押
え蓋47をもって固定する。支柱体48の下部はフラン
ジ48bを有し、該フランジ48b・取付けボルト50
を介して下部構造Bに固定される。なお、把持環45を
軸受環46を介さず、直接的に支持体48に装着する構
成を採り得る。
【0032】上記以外の部分に付いては、第1実施形態
に準じるものであり、本第2実施形態のダンパーD1に
おいても、ロッド側取付け部5は揺動・回転自在となっ
ている。
【0033】このシリンダー側取付け部4Aによれば、
中心軸回りに回転自在に、また、中心点回りに前後に回
転自在すなわち揺動自在であり、要はどの回転にも対応
する。従って、本シリンダー型ダンパーD1によれば、
シリンダー側取付け部4Aの構造が単純化され、シリン
ダー側取付け部における幅方向の長さの縮減を図ること
ができる。
【0034】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変
更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術
的範囲内に包含されるものである。 (1) 先の第1・第2実施形態ではいずれも、ロッド3に
膨出部7を有するが、シリンダー1の内面に膨出部を設
ける態様を採ることもできる。この態様においては、シ
リンダー1側が強制移動を受ける側に配される。 (2) 作動物質として、鉛のほか、錫、亜鉛、アルミニ
ウム、銅などの金属、鉛−錫合金、亜鉛−アルミニウ
ム−銅などの超塑性合金、あるいは、ガラスビーズ、
金属粉(鋼球を含む)、セラミック粒などの粒状物質、
が使用される。更に、鉛、あるいは上記及びの物質
が選ばれる場合は、これらの物質の2以上の組合わせも
可能である。においても、2以上の組合せも適宜採用
される。上記及びの物質をエネルギー吸収体として
使用する場合においては、これらの物質は鉛体と同じく
その塑性流動化に伴うエネルギー吸収により減衰がなさ
れる。上記の粒状物質を使用する場合においては、密
に詰められた粒状物質相互間の摩擦による減衰機能を利
用するものである。 (3) 先の実施形態ではいずれもシリンダー側取付け部
4,4Aとロッド側取付け部5とは揺動・回転自在とな
っているが、揺動自在のみ(すなわち鉛直面内の回転自
在)、あるいは回転自在のみ(すなわち水平面内の回転
自在)の態様を採ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の構造物用シリンダー型ダンパー
によれば、ロッド側取付け部とシリンダー側取付け部と
の支持間隔ひいては作用点間隔が短くなり、設置空間が
狭い場所での取付けに有効である。また、シリンダーに
対する相対的負荷が小さくなり、ダンパー自体の自重に
よる撓みを減ずることができ、製作精度を高めることが
できる。更に、シリンダー内の軸受の設置がなくなり、
製作手間並びに製造費用の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリンダー型ダンパーの一実施形態の
全体構造を示す縦断面図(図2の1−1線断面図)。
【図2】その平面図(図1の2−2線断面図)。
【図3】図1、図2の3−3線断面図。
【図4】シリンダー例取付け部の拡大した中央部断面
図。
【図5】本シリンダー型ダンパーの構造物への取付け態
様を示す図。
【図6】発明のシリンダー型ダンパーの他の実施形態を
示す縦断面図。
【図7】本シリンダー例取付け部の中央縦断面図(図8
の7−7線断面図)。
【図8】図7の8−8線縦断面、8方向矢視図。
【図9】シリンダー本体と把持環の取付け態様を示す
図。
【図10】従来のシリンダー型ダンパーの取付け態様を
示す図。
【符号の説明】
D,D1…シリンダー型ダンパー、G…上部構造、B…
下部構造、1…シリンダー、2…作動物質、3…ロッ
ド、4…シリンダー側取付け部、5…ロッド側取付け
部、7…作用部(環状膨径部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 9/54 F16F 15/02 J 15/02 Z 9/32 H L Fターム(参考) 2D059 AA03 AA05 GG13 GG30 GG35 3J048 AA07 AC06 BD04 BD08 EA39 3J069 AA50 BB01 BB10 CC09 CC13 CC34 CC37 DD47 DD50

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】近接して配されるとともに互いに相対移動
    する2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物に
    取付け部をもって固設される構造物用ダンパーにおい
    て、 前後の蓋をもって密封空間を有する円筒状のシリンダー
    と;該シリンダー内に密封される作動物質と;棒状体を
    なし、前記シリンダーの中心軸に沿って移動を許容され
    るとともに該シリンダーの前後蓋を貫通するロッドと;
    からなり、 前記シリンダー並びに前記ロッドはいずれかが、もしく
    はともに移動し、 前記シリンダー及び又は前記ロッドは、該シリンダー内
    の作動物質と抵抗作用を発揮する作用部を有し、 前記シリンダーの側部において前記一方の構造物に、少
    なくともシリンダーを把持する部材を介して揺動可能に
    連結されるシリンダー側取付け部を有し、 前記ロッドの一端において前記他方の構造物に連結され
    るロッド側取付け部を有する、ことを特徴とする構造物
    用シリンダー型ダンパー。
  2. 【請求項2】ロッド側取付け部はクレビス形式である請
    求項1に記載の構造物用シリンダー型ダンパー。
  3. 【請求項3】作動物質は鉛であり、作用部は環状の膨出
    抵抗部である請求項1又は2のいずれかに記載の構造物
    用シリンダー型ダンパー。
  4. 【請求項4】作動物質は粘弾性体であり、作用部は環状
    の膨出抵抗部又はオリフィスである請求項1又は2のい
    ずれかに記載の構造物用シリンダー型ダンパー。
  5. 【請求項5】作動物質は粘性体であり、作用部は粘性抵
    抗発生部である請求項1又は2のいずれかに記載の構造
    物用シリンダー型ダンパー。
  6. 【請求項6】作動物質は油であり、作用部はオリフィス
    である請求項1又は2のいずれかに記載の構造物用シリ
    ンダー型ダンパー。
  7. 【請求項7】近接して配されるとともに互いに相対移動
    する2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物に
    取付け部をもって固設される構造物用ダンパーにおい
    て、 前後の蓋をもって密封空間を有する円筒状のシリンダー
    と;該シリンダー内に密封される作動物質と;棒状体を
    なし、前記シリンダー内で、該シリンダー内の作動物質
    と抵抗作用を発揮する作用部を有し、該シリンダーの前
    後蓋を貫通するロッドと;からなり、 前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外周に
    沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部に嵌
    まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が取り
    付けられ、該把持環をその両側からピンを介して支持柱
    をもってロッドの軸を含む面に揺動自在に支持し、該支
    持柱は前記一方の構造物に連結される支持体に支持さ
    れ、 前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に揺動自
    在に連結されてなる、ことを特徴とする構造物用シリン
    ダー型ダンパー。
  8. 【請求項8】請求項7において、把持環はロッドの軸に
    直交して3部分よりなり、中間部の内径はシリンダーの
    外径以上とされるとともにその側面部にピンを受け入
    れ、両側部はシリンダーの凹部の径に合致する内径を有
    するとともに、少なくとも2つ割体よりなり、これらの
    中央部及び両側部は一体に組み付けられる、ことを特徴
    とする構造物用シリンダー型ダンパー。
  9. 【請求項9】請求項8において、シリンダーの外周に沿
    って形成される凹部は、把持環の全幅に、あるいは把持
    環を構成する両側部の幅に形成される、ことを特徴とす
    る構造物用シリンダー型ダンパー。
  10. 【請求項10】近接して配されるとともに互いに相対移
    動する2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物
    に取付け部をもって固設される構造物用ダンパーにおい
    て、 前後の蓋をもって密封空間を有する円筒状のシリンダー
    と;該シリンダー内に密封される作動物質と;棒状体を
    なし、前記シリンダー内で、該シリンダー内の作動物質
    と抵抗作用を発揮する作用部を有し、該シリンダーの前
    後蓋を貫通するロッドと;からなり、 前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外周に
    沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部に嵌
    まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が取り
    付けられ、該把持環を支持柱を介して支持し、該支持柱
    は回転円板を介して前記一方の構造物に連結される支持
    体に前記ロッドの軸を含む面に直交する面に回転自在に
    支持され、 前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に回転自
    在に連結されてなる、ことを特徴とする構造物用シリン
    ダー型ダンパー。
  11. 【請求項11】近接して配されるとともに互いに相対移
    動する2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物
    に取付け部をもって固設される構造物用ダンパーにおい
    て、 前後の蓋をもって密封空間を有する円筒状のシリンダー
    と;該シリンダー内に密封される作動物質と;棒状体を
    なし、前記シリンダー内で、該シリンダー内の作動物質
    と抵抗作用を発揮する作用部を有し、該シリンダーの前
    後蓋を貫通するロッドと;からなり、 前記シリンダーの側部において、該シリンダーの外周に
    沿って所定幅の凹部が形成されるとともに、該凹部に嵌
    まり込んで該シリンダーを一体に把持する把持環が取り
    付けられ、該把持環をその両側からピンを介して支持柱
    をもってロッドの軸を含む面に揺動自在に支持し、該支
    持柱は回転円板を介して前記一方の構造物に連結される
    支持体に前記ロッドの軸を含む面に直交する面に回転自
    在に支持され、 前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に揺動並
    びに回転自在に連結されてなる、ことを特徴とする構造
    物用シリンダー型ダンパー。
  12. 【請求項12】近接して配されるとともに互いに相対移
    動する2つの構造物間に架け渡され、それぞれの構造物
    に取付け部をもって固設される構造物用ダンパーにおい
    て、 前後の蓋をもって密封空間を有する円筒状のシリンダー
    と;該シリンダー内に密封される作動物質と;棒状体を
    なし、前記シリンダー内で、該シリンダー内の作動物質
    と抵抗作用を発揮する作用部を有し、該シリンダーの前
    後蓋を貫通するロッドと;からなり、 前記シリンダーの側部において、該シリンダーを一体に
    把持し、外周面が球面状をなす球面把持環が取り付けら
    れ、該球面把持環をその内面が該球面把持環の外周面と
    摺接する軸受環をもって回転自在に受け入れ、該軸受環
    を前記一方の構造物に連結される支柱体に支持され、 前記ロッドの一端において、前記他方の構造物に揺動並
    びに回転自在に連結されてなる、ことを特徴とする構造
    物用シリンダー型ダンパー。
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