JP2003192963A - インク組成物 - Google Patents

インク組成物

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JP2003192963A JP2001398524A JP2001398524A JP2003192963A JP 2003192963 A JP2003192963 A JP 2003192963A JP 2001398524 A JP2001398524 A JP 2001398524A JP 2001398524 A JP2001398524 A JP 2001398524A JP 2003192963 A JP2003192963 A JP 2003192963A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢性に優れた記録物を得ることのできるイ
ンク組成物を提供する。 【解決手段】 インク組成物は、エチレン性不飽和カル
ボン酸単量体及びこれと共重合可能なその他の単量体
を、アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物又は共
重合性界面活性剤の存在下で重合して得られる酸価が4
0以下の共重合体を、無機塩基によってpHを調整して
製造した樹脂と、水と、着色剤と、粘性調整剤とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク組成物、特
には、インクジェット記録用専用紙への印刷に適した水
性顔料インク組成物に関する。本発明のインク組成物に
よれば、インクジェット記録用専用紙上に印刷される記
録像の光沢性を向上させることができる。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インク小滴
を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印
刷方法である。近年のインクジェット記録技術の革新的
な進歩により、これまで銀塩写真やオフセット印刷によ
ってのみ実現されてきた高精細印刷の分野にまでインク
ジェット記録方法が用いられるようになっている。それ
に伴い、銀塩写真やオフセット印刷の分野で用いられて
きた印画紙やアート紙等に匹敵する高光沢性を有するイ
ンクジェット記録媒体が開発されている。このような高
光沢インクジェット記録方法用記録媒体としては、紙や
フィルム等の基材上にシリカ等の多孔質顔料を含有する
インク受容層を設けたものが主流となっている。
【0003】また、前記高光沢インクジェット記録方法
用記録媒体に文字及び/又は画像を記録する際に用いら
れるインクとしては、水を主成分とし、これに色材、樹
脂エマルジョン及びその他の各種添加剤を含有させた水
系インクが一般的である。色材としては、染料又は顔料
を用いることができるが、耐光性、耐ガス性、耐水性、
及び耐湿性等の耐候性の点で顔料が優れているので、近
年その需要が高まってきており、顔料の特性を活かした
顔料インクの開発が進められている。また、記録媒体へ
の顔料の定着性を向上させるために樹脂エマルジョンを
含有する水系顔料インクが使用されている。
【0004】記録媒体として、前記のようなインク受容
層を有するインクジェット専用紙を用い、インクとし
て、前記のような樹脂エマルジョン含有水性顔料インク
組成物を用いるインクジェット記録方法においても、画
像品質への要求はますます高度化されてきている。例え
ば、前記のような専用紙における印刷画像の光沢性に対
する要求もますます高くなり、高いレベルの光沢性が求
められるようになっている。すなわち、前記のような専
用紙では、インク受容層が溶剤成分を吸収し、顔料粒子
や樹脂エマルジョンのポリマー微粒子を記録媒体表面上
に残留させる。記録媒体の表面上では、溶剤成分が減少
するのでポリマー微粒子の密度が上昇し、ポリマー微粒
子による造膜反応が進行して膜が形成され、その膜によ
って顔料が記録媒体表面に定着される。しかしながら、
従来のインクジェット記録用顔料インクでは、或る程度
の光沢性は得られるものの、銀塩写真に匹敵する光沢性
の観点では不充分であった。
【0005】また、前記のインクジェット記録用とし
て、水溶性樹脂を含有するインク組成物も提案されてい
る。例えば、特開平4−18467号公報には、水性媒
体中に特定カーボンブラックと酸価が100以上で重量
平均分子量3,000〜7,000の水溶性樹脂とを含
有する水性インクが開示されている。この水性インク
は、長期保存しても沈殿物が発生しにくいという利点を
有するが、得られた画像の網点再現性に劣るだけでなく
耐擦性も劣る。更に、特開平7−70254号公報に
は、ポリビニルアルコールの存在下に、エチレン性不飽
和カルボン酸単量体21〜99重量%とその他の単量体
とを共重合して得られる高酸価の共重合体を塩基性化合
物により中和して得られる水溶性樹脂が記載されてい
る。この水溶性樹脂と着色剤とからなる水性インクは、
長期保存時の粘度変化が大きく、得られた画像の耐擦性
が劣るという欠点があった。
【0006】更に、吐出安定性の改良を主な目的として
各種の粘性調整剤を含有させたインクジェット記録用イ
ンク組成物も知られている。例えば、特表平10−50
2957号公報には、顔料又は水に不溶な染料を水に分
散した着色剤とレオロジー調整剤とを含む水性インク組
成物が記載されている。しかしながら、この水性インク
組成物は、連続的なインクジェット印刷には適切である
が、通常のオンデマンドのインクジェット記録方法には
目詰まり特性等の観点から不適となるという欠点があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記のよ
うな樹脂エマルジョン含有水性顔料インク組成物におい
て、インクジェット記録方法用インク組成物に求められ
ている種々の特性(例えば、吐出安定性、保存安定性、
耐候性及び発色性)を維持したままで、特に前記のよう
な専用紙に対する光沢性を向上させる手段を鋭意研究し
たところ、特定の樹脂と粘性調整剤とを一緒にインク組
成物に含有させることによって前記の課題を解消するこ
とができることを見出した。
【0008】本発明は、こうした知見に基づくものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、エチ
レン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能な
その他の単量体を、アルコール性水酸基含有水溶性高分
子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下で重合して得
られる酸価が40以下の共重合体を、無機塩基によって
pHを調整した樹脂(以下、pH調整樹脂と称する)
と、水と、着色剤と、粘性調整剤とを含むことを特徴と
する、インク組成物に関する。
【0010】本発明の好ましい態様によれば、前記粘性
調整剤は、合成ポリマー系粘性調整剤である。前記合成
ポリマー系粘性調整剤は、好ましくは、(a)メタクリ
ル酸、(b)メタクリル酸エステル及び(c)飽和脂肪
族カルボン酸ビニルエステルの反応により形成される合
成ポリマー系粘性調整剤である。
【0011】本発明の別の好ましい態様によれば、前記
着色剤は、顔料である。
【0012】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
前記pH調整樹脂の調製に用いる無機塩基は、アルカリ
金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物である。
【0013】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
前記pH調整樹脂の調製に用いるアルコール性水酸基含
有水溶性高分子化合物は、ビニルアルコール系重合体で
ある。
【0014】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
前記pH調整樹脂の調製に用いるエチレン性不飽和カル
ボン酸単量体は、アクリル酸又はメタクリル酸である。
【0015】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
前記pH調整樹脂の調製に用いる前記エチレン性不飽和
カルボン酸単量体と共重合可能な単量体は、エチレン性
不飽和カルボン酸エステル単量体である。
【0016】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
前記樹脂のpHは、8〜11(より好ましくは9〜1
0)である。
【0017】本発明の前記インク組成物は、好ましく
は、インクジェット記録用である。
【0018】また、本発明は、前記のインク組成物を用
い、前記インク組成物に含まれるpH調整樹脂と着色剤
とを表面上に実質的に残留させるが、前記インク組成物
の液体成分を実質的に吸収する記録媒体に記録する方法
にも関する。
【0019】更にまた、本発明は、前記のインク組成物
を用い、前記インク組成物に含まれるpH調整樹脂と着
色剤とを表面上に実質的に残留させるが、前記インク組
成物の液体成分を実質的に吸収する記録媒体上に形成さ
れた記録像にも関する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明において使用するインク組
成物は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと
共重合可能なその他の単量体を、アルコール性水酸基含
有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下
で重合して得られる酸価が40以下の共重合体(以下、
「アルカリ可溶性共重合体」と称する)を、無機塩基に
よってpHを調整して製造した樹脂(すなわち、pH調
整樹脂)を含有する。
【0021】前記のアルカリ可溶性共重合体を製造する
際に用いるアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物
とは、水溶性高分子化合物のうち、例えば、分子量10
00当りにアルコール性水酸基を5〜25個含有してい
る化合物をいい、例えば、ポリビニルアルコール及びそ
の各種変性物などのビニルアルコール系重合体;酢酸ビ
ニルとアクリル酸、メタクリル酸又は無水マレイン酸と
の共重合体のけん化物;アルキルセルロース、ヒドロキ
シアルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセ
ルロースなどのセルロース誘導体;アルキル澱粉、カル
ボキシルメチル澱粉、酸化澱粉などの澱粉誘導体;アラ
ビアゴム、トラガントゴム;ポリアルキレングリコール
などを挙げることができる。中でも、工業杓に品質が安
定したものを入手しやすい点から、ビニルアルコール系
重合体が好ましい。
【0022】アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合
物の重量平均分子量は、特に限定されないが、通常1,
000〜500,000、好ましくは2,000〜30
0,000である。分子量が1,000より小さいと、
分散安定効果が低くなることがあり、逆に500,00
0より大きいと、この高分子化合物の存在下で重合する
ときの粘度が高くなり、重合が困難になることがある。
【0023】アルカリ可溶性共重合体の製造に使用する
前記アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物の量
は、単量体100重量部に対して、通常、0.05重量
部〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
0.05重量部より少ないと分散安定効果が低くなるの
で、重合時に凝集物が発生し、逆に20重量部より多く
なると、重合するときの粘度が高くなり、重合が困難に
なることがある。
【0024】なお、アルカリ可溶性共重合体の製造にお
いては、乳化重合において通常使用される界面活性剤を
併用しないことが好ましいが、界面活性剤を併用する場
合は、界面活性剤の量はアルカリ可溶性共重合体の合成
に使用する全単量体の100重量部に対して、通常、
0.05重量部未満である。界面活性剤の量が多くなる
と得られた画像の耐水性に劣る傾向がある。
【0025】アルカリ可溶性共重合体の製造に使用する
エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、特に限定され
ず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性
不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、ブテントリカルボン酸等のエチレン性不
飽和多価カルボン酸単量体;フマル酸モノブチル、マレ
イン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプ
ロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エス
テル単量体;無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の多
価カルボン酸無水物;などを挙げることができる。これ
らの単量体は、単独又は2種類以上を組み合わせて使用
することができる。これらのエチレン性不飽和酸単量体
のうち、(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和モノ
カルボン酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましい。
【0026】エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用
量は、アルカリ可溶性共重合体の酸価が40以下、好ま
しくは10〜40、より好ましくは30〜40になるよ
うに算出される量である。この量を換算してアルカリ可
溶性共重合体の酸価が40を超えたり、あるいは10未
満になると、得られた画像の品質が劣ることがある。
【0027】アルカリ可溶性共重合体の製造に使用する
ことのできる、エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共
重合可能なその他の単量体は、特に限定されず、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−
アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アク
リル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メ
タ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;
(メタ)アクリルニトリル等のエチレン性不飽和ニトリ
ル単量体;アリルグリシジルエーテル等のエチレン性不
飽和グリシジルエーテル単量体;(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽
和アミド単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン等の共役ジエン単量体;酢酸ビニル等のカルボ
ン酸ビニルエステル等が挙げられる。これらの単量体は
単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。中
でも、得られた画像の耐光性及び光沢性に優れる点で、
エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体が好まし
く、メタアクリル酸メチル及びアクリル酸エチルがより
好ましい。
【0028】アルカリ可溶性共重合体は、上記単量体混
合物を、好ましくは水媒体中で、アルコール性水酸基含
有水溶性高分子化合物の存在下に重合することによって
得ることができる。この際、アルコール性水酸基含有水
溶性高分子化合物及び単量体混合物は、重合開始前に反
応器に一括して全量を添加するか、又は重合開始前には
一部分を装入し、重合開始後に残りの部分を分割的に少
しずつ添加するか、あるいは残りの部分を連続的に添加
することができる。分割添加あるいは連続添加する場
合、添加量は均等にあるいは一定にすることもでき、重
合の進行段階に応じて変えることもできる。
【0029】アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合
物と単量体混合物とは、それぞれ別々に添加しても、ア
ルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物、単量体混合
物及び水を混合して得られる単量体分散化物の形態で添
加しても構わない。アルコール性水酸基含有水溶性高分
子化合物と単量体とを別々に添加する場合は、両者の添
加をほぼ同時に開始するのが望ましい。単量体混合物の
みが先に多量に添加されると凝集物が発生しやすく、逆
に、アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物のみが
先に多量に添加されると重合系が増粘したり、又は凝集
物が発生しやすくなるなどの問題が起きやすい。両者の
添加終了は、必ずしも同時である必要はないがほぼ同時
であることが望ましい。
【0030】アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合
物と単量体混合物の添加方法のうち、アルコール性水酸
基含有水溶性高分子化合物を単量体混合物及び水と混合
して分散化して、重合開始後に反応器に添加する方法
が、アルカリ可溶性共重合体の高分子鎖におけるエチレ
ン性不飽和酸単量体の連鎖分布が均一になるので好まし
い。
【0031】前記pH調整樹脂の製造に用いるアルカリ
可溶性共重合体は、共重合性界面活性剤の存在下に、エ
チレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能
なその他の単量体を重合(好ましくは乳化重合)して製
造することができる。
【0032】共重合性界面活性剤は、その分子中に1個
以上の重合可能なビニル基を有する界面活性剤である。
その具体例としては、プロペニル−2−エチルヘキシル
スルホコハク酸エステルナトリウム、(メタ)アクリル
酸ポリオキシエチレン硫酸エステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルプロペニルエーテル硫酸エステルアンモニウ
ム塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンエステル
燐酸エステルなどのアニオン性重合性界面活性剤;ポリ
オキシエチレンアルキルベンゼンエーテル(メタ)アク
リル酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
(メタ)アクリル酸エステルなどのノニオン性重合性界
面活性剤などが挙げられる。これらの共重合性界面活性
剤のうち、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルエー
テル硫酸アンモニウム塩は、単量体の乳化分散性能及び
単量体との共重合性のバランスが優れているので好適で
ある。
【0033】共重合性界面活性剤の量は、アルカリ可溶
性共重合体の合成に使用する全単量体100重量部に対
して、通常、0.01〜5.0重量部、好ましくは、
0.05〜5.0重量部、更に好ましくは0.1〜3.
0重量部である。0.01重量部未満では乳化安定性が
低くなるので、重合時に多量の凝集物が発生することが
ある。逆に5.0重量部を超えると、pH調整樹脂組成
物が泡立ちやすくなる間題が発生することがある。な
お、アルカリ可溶性共重合体の重合においては、非重合
性界面活性剤を併用しないことが好ましいが、非重合性
界面活性剤を併用する場合は、非重合性界面活性剤の量
はアルカリ可溶性共重合体の合成に使用する全単量体の
100重量部に対して、通常、0.05重量部未満であ
る。非重合性界面活性剤の量が多くなると得られた画像
の耐水性に劣る傾向がある。
【0034】アルカリ可溶性共重合体の製造に用いるこ
とのできる重合開始剤は、特に限定されない。具体例と
しては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過
酸化物;ジイソフロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、イソブチリルパーオキサイド、ペンゾイルパーオ
キサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾ
ビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物等を挙げることがで
きる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるい
は2種類以上を組み合わせて使用することができる。な
かでも、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過
硫酸塩が好ましい。
【0035】重合開始剤の使用量は、その種類によって
異なるが、アルカリ可溶性共重合体の水分散液の製造で
使用する全単量体混合物100重量部に対して、好まし
くは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜4重量
部である。
【0036】また、これらの重合開始剤は還元剤との組
み合わせで、レドックス系重合開始剤として使用するこ
ともできる。
【0037】レドックス系重合開始剤の還元剤は特に限
定されず、その具体例としては、硫酸第一鉄、ナフテン
酸第一銅等の還元状態にある金属イオンを含有する化合
物;メタンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸化合
物;ジメチルアニリン等のアミン化合物;などが挙げら
れる。
【0038】これらの還元剤は単独で又は2種以上を組
合せて用いることができる。
【0039】還元剤の使用量は、還元剤によって異なる
が、重合開始剤1重量部に対して0.03〜10重量部
であることが好ましい。
【0040】アルカリ可溶性共重合体の重量平均分子量
を調節するためには、必要に応じて連鎖移動剤を重合時
に使用することができる。連鎖移動剤としては、t−ド
デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカブタンなどの
メルカプタン類;α−メチルスチレンダイマー;ジメチ
ルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサント
ゲンジスルフィドなどのスルフィド類;2−メチル−3
−ブチンニトリル、3−ペンテンニトリルなどのニトリ
ル化合物;チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸
プロピル、チオグリコール酸オクチルなどのチオグリコ
ール酸エステル;β−メルカプトプロピオン酸メチル、
β−メルカプトプロピオン酸オクチルなどのβ−メルカ
プトプロピオン酸エステル;等があり、これらは単独又
は二種以上で使用できる。これら連鎖移動剤のうちチオ
グリコール酸エステルが好ましく、チオグリコール酸オ
クチルがより好ましい。
【0041】連鎖移動剤を使用する場合、その添加量
は、アルカリ可溶性共重合体の製造に使用する単量体1
00重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好まし
くは0.5〜4重量部である。連鎖移動剤の使用量が、
少なすぎると、中和後の粘度が高くなり取扱いが困難に
なることがあり、また、多すぎると、分子量が著しく低
下することがある。連鎖移動剤の添加方法は、特に限定
されず、全量を一括して添加しても、少量ずつ断続的に
又は連続杓に重合系に添加してもよい。
【0042】アルカリ可溶性共重合体を製造する時の重
合温度は、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90
℃である。重合転化率は、通常90重量%以上、好まし
くは95重量%以上である。
【0043】本発明で用いるアルカリ可溶性共重合体の
中和物における中和度(エチレン性不飽和カルボン酸単
量体のモル当量に対する無機塩基のモル当量)は、特に
限定されないが、その中和度は通常70%以上、好まし
くは95%以上である。
【0044】アルカリ可溶性共重合体を中和するために
用いる無機塩基は、特に限定されるものではないが、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属の水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム等のアルカリ土類金属の水酸化物を挙げることがで
き、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。これらの無機塩基のうち、水酸化ナトリ
ウムが好適である。前記無機塩基として、アンモニアを
用いることもできるが、インクの経時安定性(例えば、
pHの低下)及び吐出安定性が低下する原因となること
がある。
【0045】本発明で用いるアルカリ可溶性共重合体と
しては、上述したもののなかでも、アルコール性水酸基
含有水溶性高分子化合物の存在下で重合して得られるも
のが、pH調整樹脂組成物を長期貯蔵した際に、粘度変
化しにくく、その網点再現性により優れる点で、好まし
い。
【0046】本発明で用いるpH調整樹脂の重量平均分
子量は、特に限定されるものではないが、大きすぎる場
合(例えば、50,000を超える場合)は、pH調整
樹脂水溶液の粘度が高くなり、その取扱いが困難となる
ことがある。一方、低すぎる(例えば、8,000未満
になる)と耐擦性が劣化することがある。pH調整樹脂
の重量平均分子量は、例えば、好ましくは8,000以
上、より好ましくは9,000〜100,000、更に
好ましくは10,000〜50,000である。
【0047】本発明で用いるpH調整樹脂のガラス転移
温度は、任意に設定可能であるが、好ましくは5〜50
℃、より好ましくは20〜40℃である。pH調整樹脂
のガラス転移温度がこの範囲にあると、耐折り曲げ性及
び耐ブロッキング性にも優れた画像が得られる。なお、
本発明で用いるpH調整樹脂のガラス転移温度が多少高
くなっても、本発明のインク組成物の成膜温度は、一般
に低いまま維持される。
【0048】本発明で使用するpH調整樹脂は、水溶性
樹脂の形態、樹脂エマルジョンの形態、あるいはポリマ
ー微粒子の形態のいずれの形態でも、インク組成物に添
加することができる。
【0049】本発明のインク組成物において、水溶性p
H調整樹脂は、通常、水溶液の状態で使用される。この
場合の固形分濃度は、通常、1〜40重量%、好ましく
は20〜30重量%である。この水溶液は、後述する水
溶性有機溶媒を含有していてもよい。また、pH調整樹
脂を樹脂エマルジョンあるいはポリマー微粒子の形態で
用いる場合も、固形分濃度は、通常、1〜40重量%、
好ましくは20〜30重量%であり、樹脂エマルジョン
は水系エマルジョンの状態で使用される。
【0050】本発明で用いるpH調整樹脂は、水溶液の
状態でpHが8〜11を示すものであることが好まし
く、pHが9〜11を示すものであることがより好まし
い。pHが8未満では吐出安定性に、11を超えると分
散安定性に問題が生じることがある。
【0051】本発明で用いるpH調整樹脂における、前
記アルカリ可溶性共重合体の使用量は、着色剤100重
量部に対して、好ましくは2〜200重量部、より好ま
しくは5〜150重量部、特に好ましくは10〜100
重量部である。
【0052】本発明で使用する着色剤は、特に限定され
るものではないが、例えば、水溶性染料又は水不溶性顔
料である。画像の濃度や耐光性及び耐水性に優れる点
で、水不溶性の顔料が好ましい。
【0053】本発明に使用する着色剤としては、従来の
インクに使用されている水溶性染料で他のインク成分添
加により、色調の変化、沈殿物の生成のないものならど
のような染料でも使用することができる。
【0054】本発明において、pH調整樹脂とともに使
用可能な顔料としては、特別の制限なしに無機顔料、有
機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸
化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス
ト法、サーマル法などの公知の方法によって製造された
カーボンブラックを使用することができる。また、有機
顔料としては、アゾ染料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔
料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多
環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔
料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソイン
ドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート
(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート
など)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック
などを使用できる。
【0055】特に黒インクとして使用されるカーボンブ
ラックとしては、三菱化学(株)製のNo.2300,
No.900,HCF88,No.33,No.40,
No.45,No.52,MA7,MA8,MA10
0,No2200B等が、コロンビア社製のRaven
5750,Raven5250,Raven5000,
Raven3500,Raven1255,Raven
700等が、キャボット社製のRegal400R,R
egal330R,Regal660R,Mogul
L,Monarch700,Monarch800,M
onarch880,Monarch900,Mona
rch1000,Monarch1100,Monar
ch1300,Monarch1400等が、デグッサ
社製のColor Black FW1,Color
Black FW2,ColorBlack FW2
V,Color Black FW18,Color
Black FW200,Color Black S
150,Color Black S160,Colo
r Black S170,Printex 35,P
rintex U,Printex V,Printe
x 140U,Special Black 6,Sp
ecial Black 5,SpecialBlac
k 4A,Special Black 4等が使用で
きるが、これらに限定されるものではない。
【0056】イエローインクに使用される顔料として
は、C.I .Pigment Yellow 1,
C.I .Pigment Yellow 2,C.I
.Pigment Yellow 3,C.I .Pi
gment Yellow 12,C.I .Pigm
ent Yellow 13,C.I .Pigmen
tYellow 14C,C.I .Pigment
Yellow 16,C.I .Pigment Ye
llow 17,C.I .Pigment Yell
ow 73,C.I .Pigment Yellow
74,C.I .Pigment Yellow 7
5,C.I .Pigment Yellow83,
C.I .Pigment Yellow 93,C.
I .Pigment Yellow 95,C.I .
Pigment Yellow 97,C.I .Pi
gment Yellow 98,C.I .Pigm
ent Yellow 114,C.I .Pigme
nt Yellow 128,C.I.Pigment
Yellow 129,C.I .Pigment
Yellow 151,C.I .Pigment Y
ellow 154等が挙げられる。
【0057】また、マゼンタインクに使用される顔料と
しては、C.I .PigmentRed 5,C.I
.Pigment Red 7,C.I .Pigme
nt Red 12,C.I .Pigment Re
d 48(Ca),C.I.Pigment Red
48(Mn),C.I .Pigment Red57
(Ca),C.I .Pigment Red 57:
1,C.1.Pigment Red 112,C.I
.Pigment Red 123,C.I .Pig
ment Red 168,C.I .Pigment
Red184,C.I .Pigment Red
202等が挙げられる。
【0058】シアンインクに使用される顔料としては、
C.I .Pigment Blue 1,C.I .P
igment Blue 2,C.I .Pigmen
tBlue 3,C.I .Pigment Blue
15:3,C.I .Pigment Blue 1
5:34,C.I .Pigment Blue 1
6,C.I .Pigment Blue 22,C.
I .Pigment Blue 60,C.I.Va
t Blue 4,C.I ,Vat Blue60等
が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではな
い。
【0059】顔料の粒径は、10μm以下が好ましく、
より好ましくは1μm以下が好ましく、更に好ましくは
0.1μm以下である。
【0060】本発明において、pH調整樹脂とともに、
使用することが可能な顔料の好ましい態様によれば、こ
れらの顔料は、分散剤で水性媒体中に分散させて得られ
る顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。
顔料分散液を調製するのに用いられる分散剤としては、
一般に顔料分散液を調製するのに用いられている分散
剤、例えば高分子分散剤や界面活性剤を使用することが
できる。分散剤として用いられる界面活性剤としては、
後記する各種のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げ
られる。
【0061】高分子分散剤の好ましい例としては天然高
分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼラチ
ン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、アラビ
アゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニンな
どのグルコシド類、アルギン酸及びアルギン酸プロピレ
ングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミ
ン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース
などのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0062】更に、高分子分散剤の好ましい例として合
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリル
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体など
のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、ス
チレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル
酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチ
ルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチ
ルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体
などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニル
ナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−
マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合
体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸
ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−ク
ロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体な
どの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられ
る。
【0063】これらの中で、特に疎水性基を持つモノマ
ーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、及び疎水性
基と親水性基を分子構造中に併せ持ったモノマーからな
る重合体が好ましい。
【0064】また、本発明において、pH調整樹脂とと
もに、使用することが可能な顔料の別の好ましい態様に
よれば、表面を酸化処理したカーボンブラックを用いる
ことが好ましい。この態様においては、上記の分散剤を
用いなくともよい。酸化処理は公知の方法で行うことが
できる。酸化処理によって、カーボンブラックの表面に
はカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ス
ルホン基等の親水性基を導入することができる。カーボ
ンブラックは上記のものが用いられる。
【0065】本発明のインク組成物において、pH調整
樹脂と着色剤の含有量は、インク組成物の全重量に対し
て、pH調整樹脂と着色剤との合計量で、0.5〜50
重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜30重量%
程度である。また、本発明のインク組成物において、p
H調整樹脂と着色剤との含有比率(pH調整樹脂/着色
剤)は、特に限定されないが、好ましくは0.05〜
1、より好ましくは0.1〜0.5である。
【0066】本発明のインク組成物においては、任意の
粘性調整剤を用いることができる。粘性調整剤は、イン
ク組成物や塗料に一般的に添加剤として広く使用されて
おり、インク組成物や塗料のレオロジーの性質、すなわ
ち、粘性、均展性、垂れ下がり性、沈降性、及び/又は
流動性等を変える化学物質であり、粘性調整剤と称され
るほか、レオロジー付与剤、濃化剤(thickener)、粘
性改良剤、ゲル化剤、チクソトロピー添加剤、懸濁化
剤、レオロジー改良剤、あるいは粘化剤などとも呼ばれ
ている。本発明のインク組成物においても、前記の一般
的な粘性調整剤(特には、水性系の粘性調整剤)をその
まま使用することができる。
【0067】本発明のインク組成物に使用可能な公知の
粘性調整剤としては、例えば、粘土系粘性調整剤及び有
機重合性粘性調整剤を挙げることができる。これらの粘
性調整剤は、例えば、ファン・デア・ワット(Van der
Watt)及びグッドマン(Goodman)著「クレイ アンド
クレイマテリアル(Clay and Clay Material)」第9
巻,568頁(1960)、及びマコーミック(McCorm
ick)、ゴク(Gok)及びシュルツ(Schulz)著「エンサ
イクロペディア オブ ポリマー サイエンスアンド
エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science
and Engineering)」第17巻,730頁(1989)
に記載されている。粘土鉱物は、本質的に含水珪酸アル
ミニウムからなる一群の鉱物であり、具体的には、モン
モリロナイト、カオリン、イライト、サポナイト、ベン
トナイト、ヘクトライト、バイデライト、ステベンサイ
ト、アタパルジャイト、又はセピオライトを挙げること
ができ、特には、水系粘性調整剤に用いられるベントナ
イト及びヘクトライトを挙げることができる。例えば、
ヘクトライトは、水性濃化剤(aqueous thickener)と
して米国市場に供給されている。
【0068】水性系用の有機重合性粘性調整剤として
は、グアガム、トラガカントガム、ペクチン、キサンタ
ン、又はアルギネート等がある。これらは、しばしば天
然有機系濃化剤と呼ばれている。更に、変成セルロース
誘導体であるヒドロキシエチルセルロース(HEC濃化
剤)及びメチルセルロースがあり、更に合成のポリマー
及びコポリマーがある。
【0069】種々の合成ポリマー系濃化剤(すなわち、
合成ポリマー系粘性調整剤)が知られており、本発明の
インク組成物において使用することができる。例えば、
ポリウレタンをベースとするポリマー濃化剤が米国特許
第5,023,309号明細書に記載されている。ま
た、2種以上のモノマー(モノマーの1つ以上がカルボ
キシル基を含む)を共重合させて形成されるポリマー濃
化剤も知られている。このようなポリマー濃化剤は、本
質的に線状構造、分枝構造あるいは架橋により生ずる3
次元網目構造を有している。
【0070】そのようなポリマーの1つとして、(a)
メタクリル酸、(b)メタクリル酸エステル及び(c)
飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステルの反応により形成
されるポリマー粘性調整剤が知られている。例えば、特
開昭55−23180号公報(米国特許第4,226,
754号明細書)には、(a)メタクリル酸15〜40
重量%(好ましくは20〜35重量%)と、(B)一般
式:
【0071】
【化1】 〔式中、Rは、場合により(好ましくはヒドロキシ基
で)置換されていることのある炭素原子数1〜20(好
ましくは炭素原子数1〜12)の飽和又は不飽和炭化水
素基(好ましくはアルキル基)である〕で表されるメタ
クリル酸エステル少なくとも1種5〜70重量%(好ま
しくは10〜50重量%)と、(c)炭素原子2〜11
(好ましくは炭素原子2〜7)の飽和脂肪族カルボン酸
少なくとも1種とビニル化合物との重合体5〜80重量
%(好ましくは20〜60重量%)とのポリマー粘性調
整剤が記載されており、このポリマー粘性調整剤は、本
発明のインク組成物においても好適に使用することがで
きる。前記のメタクリル酸エステル(B)としては、例
えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレー
ト、sec−アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリ
レート、エチルヘキシルメタクリレート、クロチルメタ
クリレート、シンナミルメタクリレート、オレイルメタ
クリレート、リシノレイルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルメタクリレート、又はヒドロキシプロピルメタク
リレートなどを挙げることができ、メチルメタクリレー
トが好ましい。
【0072】脂肪族カルボン酸ビニルエステルとして
は、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、tert−酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、又はオレイン酸ビ
ニルなどを挙げることができ、酢酸ビニルが好ましい。
【0073】前記のポリマー粘性調整剤は十分な量のカ
ルボン酸基を含んでおり、ポリマーを水溶性にして水溶
性塩基で中和させることから、しばしばアルカリ膨潤性
又はアルカリ可溶性ラテックス共重合性濃化剤と呼ばれ
ており、市販もされている〔例えば、レオックス・イン
ターナショナル・インコーポレイディド社(米国)のレ
オレート(RHEOLATE)350〕。
【0074】前記のアルカリ膨潤性又はアルカリ可溶性
ポリマー粘性調整剤のポリマー主鎖に疎水性基を導入し
たポリマー粘性調整剤も知られており、例えば、米国特
許第4,384,096号明細書には、炭素原子数3〜
8のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸モノマーと、
非イオン性ビニルモノマーと、ある特定のビニルエステ
ル界面活性剤〔例えば、一方の末端がC8〜C16アルキ
ルフェニル基で終わっているアルキルフェノキシポリ
(エチレンオキシ)エチルアクリレート〕1〜30%と
のポリマー反応生成物が記載されている。また、米国特
許第4,138,381号明細書には、炭素原子数3〜
6の不飽和カルボン酸と,アルキルアクリレート又はア
ルキルメタクリレートと、アルキルフェニル基(ただ
し、アルキル基は8〜20個の炭素原子を有する)を含
むエステルとの反応生成物が記載されている。これらの
ポリマー粘性調整剤も、本発明のインク組成物に好適に
使用することができる。
【0075】更に、アクリル酸又はメタクリル酸、アル
キルアクリレート又はアルキルメタアクリレート、疎水
性基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエトキシ化
エステル、及びポリエチレン性不飽和モノマーを乳化重
合して形成されるアクリルエマルジョンコポリマー粘性
調整剤(例えば、ヨーロッパ特許第13,836号明細
書参照)も、本発明のインク組成物に好適に使用するこ
とができる。また、アルキルポリエチレンオキシエーテ
ル界面活性剤を、溶媒和により、ポリアクリルアミド主
鎖を有する会合性ポリマーに加えた生成物〔「プロシー
ディングズ・オブ・ジ・エーシーエスディビジョン・オ
ブ・ポリメリック・マテリアルズ(Proceedings of the
ACS Division of Polymeric Materials)」,第57巻
476〜481頁(1987年)参照〕も本発明のイン
ク組成物に好適に使用することができる。
【0076】メタクリル酸、エチルアクリレート、共重
合性エチレン性不飽和モノマー、及び少量のポリエチレ
ン性不飽和モノマーを含む各種モノマーの反応生成物で
あるコポリマー(例えば、米国特許第4,421,90
2号明細書参照)も本発明のインク組成物に好適に使用
することができる。
【0077】更に最近では、鉱物油を含まない水溶性コ
ポリマーを用いてその系の粘性を調節することが知られ
ている(例えば、米国特許第4,668,410号明細
書参照)。前記米国特許第4,668,410号明細書
に記載のポリマーは、6つの成分の反応生成物であり、
その成分はメタクリル酸、アルコール類のメタクリル酸
エステル又はアクリル酸エステル、ビニルエステル及び
表面活性不飽和エステルである。このポリマーを部分的
に又は完全に中和すると、水溶性又は水にコロイド状に
分散して、濃化剤として使用することができる。多価ア
ルコールをモノエチレン性不飽和モノイソシアネートで
縮合して得られる同様のコポリマーも知られており(例
えば、米国再発行特許第33,008号明細書参照)、
しかも市販されている〔例えば、レオックス・インター
ナショナル・インコーポレイディド社(米国)のレオレ
ート(RHEOLATE)210及び216〕。
【0078】更に、炭素原子数3〜8のα,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸モノマー(例えば、アクリル酸又
はメタクリル酸)の一種またはそれ以上(約15〜80
重量%)、共重合可能なビニル非イオン性エチレン性不
飽和モノマー(例えば、エチルアクリレート、ビニルア
セテート、又はメチルメタクリレート)の一種またはそ
れ以上(約15〜85重量%)、及び疎水性フェノール
モノマー、即ち、アラルキル置換フェノール系疎水性基
で終わる非イオン性ポリ(アルキレンオキシ)ビニルモ
ノマー(約0.5〜25重量%)を反応して形成される
水性組成物用粘性調整剤(特開平8−225618号公
報参照)も、本発明のインク組成物において好適に使用
することができる。
【0079】本発明のインク組成物においては、前記の
粘性調整剤の1種又は2種以上の組み合わせを用いるこ
とができる。
【0080】本発明のインク組成物において、前記粘性
調整剤の含有量は、インク組成物の全重量に対して、
0.01〜1重量%程度が好ましく、より好ましくは
0.05〜0.5重量%程度である。
【0081】本発明のインク組成物は、溶媒として水を
含み、更に、水溶性有機溶媒を含むことができる。
【0082】水溶性有機溶媒の例としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プ
ロピルアルコール、n−ブタノール、See−ブタノー
ル、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−
ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、2−ブチン−1,4−ジ
オール、2−エチル−1,3−へキサンジオール、2−
メチル−2,4−ペンタンジオール、N−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、2−ピロリドン、グリセリン、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルグリコール、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が
挙げられる。
【0083】本発明のインク組成物において、水溶性有
機溶媒を用いる場合の含有量は、インク組成物の全重量
に対して、好ましくは10〜40重量%程度であり、よ
り好ましくは10〜20重量%である。
【0084】本発明の好ましい態様のインク組成物は、
更に界面活性剤を含有することができる。本発明におい
て用いられる界面活性剤は、アニオン界面活性剤、ノニ
オン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選
択される1種以上の界面活性剤である。
【0085】界面活性剤の例としては、アニオン界面活
性剤(例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、
ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオ
ン界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドな
ど)及び、アセチレングリコール等が挙げられる。これ
らは単独使用又は2種以上を併用することができる。
【0086】更に、本発明の好ましい態様によるインク
組成物は、pH調整剤として三級アミンを含有する。
【0087】本発明によるインク組成物に添加すること
ができる三級アミンは、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールア
ミン、ジエチルエタノールアミン、トリイソプロペノー
ルアミン、ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。
これらは、単独で使用しても併用しても構わない。これ
ら三級アミンの本発明のインク組成物への添加量は、
0.1〜10重量%、より好ましくは、0.5〜5重量
%である。
【0088】また、本発明によるインク組成物には、浸
透促進剤、糖、及び/又はアルギン酸誘導体を含有させ
ることもできる。
【0089】前記浸透促進剤としては、例えば、多価ア
ルコールの炭素数3以上のアルキルエーテル誘導体、例
えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、又はジプロピレングリコ
ールモノブチルエーテル等を挙げることができ、これら
の1種又は2種以上を用いることができる。
【0090】糖の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ
糖類(三糖類及び四糖類を含む)及び多糖類を挙げるこ
とができ、好ましくはグルコース、マンノース、フルク
トース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラク
トース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、
マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、
トレハロース、マルトトリオース、などを挙げることが
できる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギ
ン酸、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界
に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。ま
た、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還
元糖[(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(C
HOH)nCH2OH(ここで、nは2〜5の整数を表
す)で表される]、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロ
ン酸など)、アミノ酸、チオ糖などを挙げることができ
る。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマル
チトール、ソルビットなどを挙げることができる。これ
ら糖類の添加量は0.1〜40重量%程度が好ましく、
より好ましくは1〜30重量%程度である。
【0091】アルギン酸誘導体の好ましい例としては、
アルギン酸アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カ
リウム塩)、アルギン酸有機塩(例えば、トリエタノー
ルアミン塩)、アルギン酸アンモニウム塩、等を挙げる
ことができる。このアルギン酸誘導体のインク組成物へ
の添加量は、好ましくは0.01〜1重量%程度であ
り、より好ましくは0.05〜0.5重量%程度であ
る。
【0092】アルギン酸誘導体の添加により良好な画像
が得られる理由は明確ではないが、反応液に存在する多
価金属塩が、インク組成物中のアルギン酸誘導体と反応
し、着色剤の分散状態を変化させ、着色剤の記録媒体へ
の定着が促進されることに起因するものと考えられる。
【0093】本発明によるインク組成物には、その他、
必要に応じて、防腐剤、防かび剤、及び/又はりん系酸
化防止剤等を添加することもできる。
【0094】本発明のインク組成物は、常法によって調
製することができ、例えば、前記の各成分を適当な方法
で分散、及び混合することによって製造することができ
る。好ましくは、まず、顔料と高分子分散剤とイオン交
換水とを適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘン
シェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザ
ー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な
顔料分散液を調製する。次いで、前記のpH調整樹脂液
(例えば、pH調整樹脂水溶液)、前記の粘性調整剤、
イオン交換水、水溶性有機溶媒、防腐剤、及び/又は防
黴剤等を常温で充分に攪拌してインク溶媒を調製する。
このインク溶媒を適当な分散機で攪拌した状態のところ
に前記顔料分散液を徐々に滴下して充分に攪拌する。充
分に攪拌した後に、目詰まりの原因となる粗大粒子及び
異物を除去するために濾過を行って目的のインク組成物
を得ることができる。
【0095】本発明のインク組成物は、任意の印刷方法
に用いることができ、例えば、水性グラビアインク、水
性フレキソインク、又は特にインクジェット記録用水性
インクとして好適に使用することができる。また、水性
塗料として使用することも可能である。
【0096】本発明のインク組成物は、記録媒体とし
て、前記インク組成物に含まれるpH調整樹脂と前記着
色剤(特に顔料)とを表面上に実質的に残留させるが、
前記インク組成物の液体成分を実質的に吸収する記録媒
体に利用するのが特に好ましい。こうした記録媒体は、
例えば、表面の平均孔径が、前記顔料の平均粒径よりも
小さい。好ましい記録媒体は、前記顔料の平均粒径より
もそれぞれ小さい平均孔径を有するインク受容層を含む
記録媒体である。
【0097】好ましい記録媒体として、多孔質顔料を含
有するインク受容層を、基材上に設けた記録媒体を使用
することができる。インク受容層は、記録媒体の最上層
であるか、あるいはその上に、例えば、光沢層を有する
中間層であることもできる。このような記録媒体として
は、そのインク受容層中に多孔質顔料及びバインダー樹
脂を含有する、いわゆる吸収型(空隙型ともいう)の記
録媒体と、前記インク受容層中にカゼイン、変性ポリビ
ニルアルコール(PVA)、ゼラチン、又は変性ウレタ
ン等の樹脂を更に含有する、いわゆる膨潤型の記録媒体
とが知られており、本発明のインク組成物はいずれの記
録媒体にも使用することができる。
【0098】吸収型記録媒体のインク受容層に含有され
る前記多孔質顔料としては、例えば、沈殿法、ゲルタイ
プ、又は気相法等のシリカ系、擬ベーマイト等のアルミ
ナ水和物、シリカ/アルミナハイブリッドゾル、スメク
タイト粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、二酸化チタン、カオリン、白土、タルク、珪酸
マグネシウム、又は珪酸カルシウム等を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0099】また、吸収型記録媒体のインク受容層に含
有される前記バインダー樹脂としては、結着能力を有
し、インク受容層の強度を高めることのできる化合物で
あれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコー
ル、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニ
ル、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセルロース
誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジエン共
重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテック
ス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアクリル
系共重合体ラテックス等を挙げることができる。
【0100】前記インク受容層には、吸収型記録媒体の
インク受容層の場合も、膨潤型の記録媒体のインク受容
層の場合も、必要に応じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化
剤、防かび剤、防腐剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、
pH調整剤、消泡剤、及び/又は保水剤等の各種添加剤
を含有させることもできる。
【0101】前記の各インク受容層が設けられる前記基
材としては、紙(サイズ処理紙を含む);ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、又はポリエステル等を紙にコート
したレジンコート紙;バライタ紙;ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、又はポリプロピレン等の熱可
塑性樹脂フィルム;合成紙;合成繊維で形成されたシー
ト状物等を挙げることができる。
【0102】特に好ましい態様の記録媒体は、前記基材
と、その上に設けた最上層としての前記インク受容層と
を有する記録媒体であり、それらの基材及びインク受容
層も、例えば、以下の物性を有するものが好ましい。
【0103】前記基材としては、紙(木材パルプを含有
するもの)が好ましく、その坪量は、好ましくは100
〜350g/m2、更に好ましくは180〜260g/
2である。また、厚みは、好ましくは100〜400
μm、更に好ましくは180〜260μmである。前記
インク受容層は、インク受容層全体の重量を基準とし
て、固形分換算で、前記多孔質顔料として湿式法シリカ
ゲルを50〜60重量%の量で含有し、前記バインダー
樹脂としてポリビニルアルコールを30〜40重量%の
量で含有することが、インク吸収性、及び印字堅牢性等
の点で好ましい。また、前記インク受容層の塗工量は、
固形分換算で、5〜50g/m2であることが、インク
吸収性の点で好ましい。なお、インク受容層自体の厚み
としては、好ましくは10〜40μm、更に好ましくは
20〜30μmである。
【0104】本発明のインク組成物を印刷する記録媒体
は、前記記録媒体の表面(特には、インク受容層)の平
均孔径が50nm以下であることが好ましく、30nm
以下であることがより好ましい。平均孔径が300nm
を超えると、顔料がインク受容層内部まで浸透し、発色
性が低下することがある。
【0105】
【実施例】以下に実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでな
い。なお、実施例中の「%」及び「部」は特に断りのな
い限り、重量基準である。また、以下の調製例で得られ
た共重合体の酸価は、JIS K 0070に従い測定
した。
【0106】<調製例1> 《pH調整樹脂の調製》メタクリル酸エチル60部、メ
タクリル酸メチル36部、メタクリル酸4部、分子量調
整剤としてチオグリコール酸オクチル3部、ポリビニル
アルコール1部及びイオン交換水280部を攪拌混合し
て、単量体混合物の分散物を調製した。
【0107】別の攪拌機付き反応器に、イオン交換水1
30部及び過硫酸カリウム2部を仕込み、80℃に昇温
し、そして前記単量体混合物の分散物を4時間かけて連
続添加して重合させた。連続添加終了後、80℃にて、
30分間後反応を行った。重合転化率は、99%以上で
あった。
【0108】次いで、仕込みのメタクリル酸と当モル量
の水酸化ナトリウムに相当する量の10%水酸化ナトリ
ウム水溶液を反応器に添加し、更に80℃にて、1時間
熱処理した後に、適量のイオン交換水を加えて、固形分
濃度15%のpH調整樹脂溶液Aを得た。このpH調整
樹脂溶液Aの酸価は30であった。
【0109】<調製例2>アクリル酸エチル56部、メ
タクリル酸メチル36部、メタクリル酸8部、分子量調
整剤としてチオグリコール酸オクチル3部、ラウリル硫
酸ナトリウム2.5部及びイオン交換水80部を攪拌混
合して、単量体混合物の分散物を調製した。
【0110】別の攪拌機付き反応器に、エチレンジアミ
ン四酢酸0.05部を溶解したイオン交換水90部を仕
込み、80℃に昇温し、5%過硫酸カリウム水溶液40
部を添加した後、前記単量体混合物の分散物を2時間か
けて連続添加して重合させた。連続添加終了後、80℃
にて、30分間後反応を行った。重合転化率は99%以
上であった。
【0111】次いで、仕込みのメタクリル酸と当モル量
のアンモニアに相当する量の28%アンモニア水溶液と
5%過硫酸ナトリウム水溶液2部を反応器に添加し、更
に80℃にて、1時間後処理した後、適量のイオン交換
水を加えて、固形分25%のpH調整樹脂溶液Bを得
た。このpH調整樹脂溶液Bの酸価は、50であった。
【0112】<インクの調製実施例及び比較例>顔料と
分散剤と水とを混合し、サンドミル(安川製作所製)中
でガラスビーズ〔直径1.7mm,混合物の1.5倍量
(重量)〕とともに2時間分散させた後に、ガラスビー
ズを取り除き、顔料分散液を調製した。
【0113】次いで、顔料及び分散剤を除く溶剤及び粘
性調整剤を混合してインク溶媒とし、上記の顔料分散液
及び上記調製例で製造したpH調整樹脂溶液A又はBを
攪拌しながら、前記のインク溶媒を徐々に滴下し、常温
で20分間攪拌した。5μmのメンブランフィルターで
ろ過し、インクジェット記録用インクを得た。
【0114】 <実施例1> (1)ブラック顔料インク カーボンブラックMA7(三菱化学(株)) 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液A 2重量% RHEOLATE 350(粘性調整剤) 0.2重量% (有効成分50%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) グリセリン 10重量% イオン交換水 残量 (2)シアンインク C.I.ピグメントブルー 15:3 2重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液A 2重量% RHEOLATE 350(粘性調整剤) 0.2重量% (有効成分50%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% ジエチレングリコール 10重量% イオン交換水 残量 (3)マゼンタインク C.I.ピグメントレッド 122 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液A 2重量% RHEOLATE 350(粘性調整剤) 0.2重量% (有効成分50%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 5重量% ジエチレングリコール 5重量% イオン交換水 残量 (4)イエローインク C.I.ピグメントイエロー 74 3.5重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液A 2重量% RHEOLATE 350(粘性調整剤) 0.2重量% (有効成分50%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 8重量% イオン交換水 残量
【0115】 <比較例1> (1)ブラック顔料インク カーボンブラックMA7(三菱化学(株)) 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液B 2重量% RHEOLATE 210(粘性調整剤) 0.4重量% (有効成分25%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) グリセリン 15重量% イオン交換水 残量 (2)シアンインク C.I.ピグメントブルー 15:3 2重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液B 2重量% RHEOLATE 210(粘性調整剤) 0.4重量% (有効成分25%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% ジエチレングリコール 10重量% イオン交換水 残量 (3)マゼンタインク C.I.ピグメントレッド 122 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液B 2重量% RHEOLATE 210(粘性調整剤) 0.4重量% (有効成分25%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 5重量% ジエチレングリコール 5重量% イオン交換水 残量 (4)イエローインク C.I.ピグメントイエロー 74 3.5重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% pH調整樹脂溶液B 2重量% RHEOLATE 210(粘性調整剤) 0.4重量% (有効成分25%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 8重量% イオン交換水 残量
【0116】 <比較例2> (1)ブラック顔料インク カーボンブラックMA7(三菱化学(株)) 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% RHEOLATE 216(粘性調整剤) 2重量% (有効成分20%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) グリセリン 10重量% イオン交換水 残量 (2)シアンインク C.I.ピグメントブルー 15:3 2重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% RHEOLATE 216(粘性調整剤) 2重量% (有効成分20%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% ジエチレングリコール 10重量% イオン交換水 残量 (3)マゼンタインク C.I.ピグメントレッド 122 3重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% RHEOLATE 216(粘性調整剤) 2重量% (有効成分20%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 5重量% ジエチレングリコール 5重量% イオン交換水 残量 (4)イエローインク C.I.ピグメントイエロー 74 3.5重量% スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量% RHEOLATE 216(粘性調整剤) 2重量% (有効成分20%,レオックス・インターナショナル・インコーポレイティド社 製) トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% グリセリン 8重量% イオン交換水 残量
【0117】<印字評価>前記の実施例及び比較例で製
造した各インク組成物を用いて印字評価を行った。印字
評価は、インクジェットプリンター〔PM−900C
(セイコーエプソン(株)製〕を用い、PM写真用紙
〔インクジェット専用紙:セイコーエプソン(株)製〕
に印字を行った。
【0118】(1)光沢度評価 印字後の画像について、印字デューティー(duty)30
%部での光沢度を光沢度計(PG-1M;日本電色工業
株式会社製)で測定した。光沢度は、20°、60°、
又は85°での正反射を測定することで各々の角度での
光沢度とした。
【0119】評価結果は以下の表1に示す通りであっ
た。
【0120】
【表1】
【0121】上記結果より明らかなように、実施例1の
方が比較例1及び比較例2に比べ、全体の光沢度が上昇
し、かつ光沢度の角度依存性も低減し、より良好な画像
が得られた。
【0122】
【発明の効果】本発明のインク組成物によれば、光沢性
に優れた記録物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 清彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 FC02 2H086 BA53 BA55 BA59 BA60 4J039 AD06 AD08 AD09 AD10 AD13 AD14 AD20 AD23 BA04 BA13 BA14 BA29 BA30 BA35 BA37 BE01 BE22 BE23 BE30 CA06 EA33 EA48 GA24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸単量体及び
    これと共重合可能なその他の単量体を、アルコール性水
    酸基含有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の
    存在下で重合して得られる酸価が40以下の共重合体
    を、無機塩基によってpHを調整した樹脂と、水と、着
    色剤と、粘性調整剤とを含むことを特徴とする、インク
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記粘性調整剤が、合成ポリマー系粘性
    調整剤である、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】 前記合成ポリマー系粘性調整剤が、
    (a)メタクリル酸、(b)メタクリル酸エステル及び
    (c)飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステルの反応によ
    り形成される合成ポリマー系粘性調整剤である、請求項
    2に記載のインク組成物。
  4. 【請求項4】 前記着色剤が、顔料である、請求項1〜
    3のいずれか一項に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】 前記樹脂の調製に用いる無機塩基が、ア
    ルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物であ
    る、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記樹脂の調製に用いるアルコール性水
    酸基含有水溶性高分子化合物が、ビニルアルコール系重
    合体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のイン
    ク組成物。
  7. 【請求項7】 前記樹脂の調製に用いるエチレン性不飽
    和カルボン酸単量体が、アクリル酸又はメタクリル酸で
    ある、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成
    物。
  8. 【請求項8】 前記樹脂の調製に用いる前記エチレン性
    不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な単量体が、エチ
    レン性不飽和カルボン酸エステル単量体である、請求項
    1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
  9. 【請求項9】 前記樹脂のpHが8〜11である、請求
    項1〜8のいずれか一項に記載のインク組成物。
  10. 【請求項10】 インクジェット記録用のインク組成物
    である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク組
    成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    インク組成物を用い、前記インク組成物に含まれる樹脂
    と着色剤とを表面上に実質的に残留させるが、前記イン
    ク組成物の液体成分を実質的に吸収する記録媒体に記録
    する方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    インク組成物を用い、前記インク組成物に含まれる樹脂
    と着色剤とを表面上に実質的に残留させるが、前記イン
    ク組成物の液体成分を実質的に吸収する記録媒体上に形
    成された記録像。
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