JP2003192668A - 光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の製造方法

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JP2003192668A JP2001397553A JP2001397553A JP2003192668A JP 2003192668 A JP2003192668 A JP 2003192668A JP 2001397553 A JP2001397553 A JP 2001397553A JP 2001397553 A JP2001397553 A JP 2001397553A JP 2003192668 A JP2003192668 A JP 2003192668A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学純度と化学純度が何れも高い3−アルコキ
シカルボニルアミノピロリジン誘導体を安価に製造す
る。 【解決手段】一般式(1)または一般式(2) 【化1】 (ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2
は置換、あるいは無置換のベンジル基を示す。*は、こ
の記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを示
す。)で表される光学活性アスパラギンエステル誘導
体、またはその酸塩を還元剤共存下で反応させて一般式
(3) 【化2】 (ここで、R2、*は式(1)と同じ)で表される光学
活性3−アミノピロリジン誘導体を製造する工程、つい
で、一般式(4) 【化3】 (ここで、R3は炭素数1〜5の直鎖、あるいは分岐状
アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボ
ネートを反応させる工程を経由することにより、一般式
(5) 【化4】 で表される光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピ
ロリジン誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬や農薬原料と
して有用な光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピ
ロリジン誘導体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性3−アルコキシカルボニルアミ
ノピロリジン誘導体の製造法として、光学分割して製造
した光学活性1−ベンジル−3−アミノピロリジンから
製造する方法(特開平2−218664号公報)や、光
学活性1−ホルミル−3−アミノピロリジンから製造す
る方法(特開平8−245577号公報)が知られてい
る。これらの方法は何れも優れた方法であるが、前者は
煩雑な操作を経て光学分割した原料を使用すること、ま
た後者は光学活性体についての記載がなく、もし該法を
光学活性体で実施する場合には、単離された光学活性3
−アミノピロリジンを使用することになるために、安価
な光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン
誘導体の製造法にはなり得ない。特開平2−21866
4号公報に記載の方法
【0003】
【化7】
【0004】特開平8−245577号公報に記載の方
【0005】
【化8】
【0006】そのため、光学活性3−アルコキシカルボ
ニルアミノピロリジン誘導体を安価に製造する方法が求
められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は安価な原料から、少ない工程数で、高収率で、かつ
高い光学純度で、光学活性3−アルコキシカルボニルア
ミノピロリジン誘導体を製造する方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決する方法について鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち、本発明は安価な光学活性アスパラギン
酸を原料として製造した一般式(1)、または一般式
(2)で表される光学活性アスパラギンエステル誘導
体、またはそれらの混合物、またはそれらの酸塩を還元
することにより製造された一般式(3)で表される光学
活性3−アミノピロリジン誘導体と、ジアルキルジカー
ボネートを反応させて、光学活性3−アルコキシカルボ
ニルアミノピロリジン誘導体を製造する方法である。さ
らに、製造した一般式(5)で表される光学活性3−ア
ルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体を水素化分
解することにより光学活性3−アルコキシカルボニルア
ミノピロリジン誘導体を製造する方法である。
【0009】すなわち本発明は、一般式(1)または一
般式(2)
【0010】
【化9】
【0011】(ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル
基を示し、R2は置換、あるいは無置換のベンジル基を
示す。*は、この記号が付いている炭素原子が不斉中心
であることを示す。)で表される光学活性アスパラギン
エステル誘導体、またはその酸塩を還元剤共存下で反応
させて一般式(3)
【0012】
【化10】
【0013】(ここで、R2、*は式(1)と同じ)で
表される光学活性3−アミノピロリジン誘導体を製造す
る工程、ついで、一般式(4)
【0014】
【化11】
【0015】(ここで、R3は炭素数1〜5の直鎖、あ
るいは分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアル
キルジカーボネートを反応させる工程を経由することを
特徴とする、一般式(5)
【0016】
【化12】
【0017】で表される光学活性3−アルコキシカルボ
ニルアミノピロリジン誘導体の製造法である。さらに、
得られた一般式(5)
【0018】
【化13】
【0019】で表される光学活性3−アルコキシカルボ
ニルアミノピロリジン誘導体を、水素化分解することを
特徴とする一般式(6)
【0020】
【化14】
【0021】で表される光学活性3−アルコキシカルボ
ニルアミノピロリジン誘導体の製造法である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明においては、一般式
(1)、または一般式(2)で表される光学活性アスパ
ラギンエステル誘導体は、L体(S体)とD体(R体)
の何れが過剰の光学活性体をも包含する。また、これら
の酸塩をも包含する。また、一般式(3)で表される光
学活性3−アミノピロリジン誘導体、一般式(5)、あ
るいは一般式(6)で表される光学活性3−アルコキシ
カルボニルアミノピロリジン誘導体も、S体とR体の何
れが過剰の光学活性体をも包含する。
【0023】本発明の第1工程で得られる一般式(3)
の光学活性3−アミノピロリジン誘導体とは、1−ベン
ジル−3−アミノピロリジン、1−ベンジル−3−メチ
ルアミノピロリジン、1−(4−メチルベンジル)−3
−メエチルアミノピロリジン等が好ましく使用できる。
これらは、一般式(1)、あるいは(2)を還元条件下
で反応させることにより製造できる。ここで、一般式
(1)、(2)はいかなる方法で製造した物でも使用で
きるが、下記式に示したように、安価なL−アスパラギ
ン酸、またはD−アスパラギン酸から製造する方法が有
利である。ここで使用するアスパラギン酸の光学純度は
99%ee以上が好ましく、99.5%ee以上が特に
好ましい。
【0024】
【化15】
【0025】例えば、光学活性アスパラギン酸(光学純
度99.5%ee以上)とカルボン酸無水物を反応させて、一
般式(A)で示されるN−アシルアスパラギン酸無水物
を製造し、次いでアミンと反応させて一般式(B)、あ
るいは(C)で示されるアスパラギン誘導体とし、更に
酸触媒存在下でアルコールと反応させることで、一般式
(1)、あるいは(2)で示されるアスパラギンエステ
ル誘導体が得られる。これらの混合物を還元剤共存下で
反応させると、一挙に一般式(3)の3−アミノピペリ
ジン誘導体が製造できる。ここで、全ての反応工程を6
0℃以下で実施すれば、得られる一般式(3)で示され
る3−アミノピペリジン誘導体の光学純度は97%ee
以上である。一般式(3)で表される3−アミノピペリ
ジン誘導体は、単離・精製した物でも、あるいは反応混
合物としても使用できるが、本法を更に効果的な製造法
とするには、還元で得られた3−アミノピペリジン誘導
体の単離・精製工程を経由せずに、一般式(3)で表さ
れる光学活性3−アミノピペリジン誘導体を含む混合溶
液をそのまま使用する方法が好ましい。
【0026】もう一方の原料であるジアルキルジカーボ
ネートとしては、ジエチルジカーボネート、ジノルマル
ブチルジカーボネート、ジターシャリーブチルジカーボ
ネートが好ましく使用でき、更に好ましくはジターシャ
リーブチルジカーボネートである。使用量は光学活性3
−アミノピロリジン誘導体に対して0.9〜1.5倍モ
ルが好ましく、さらに好ましくは0.95〜1.3倍モ
ルである。この範囲であれば副生物も少なく、反応収率
が高く生産効率が高い。
【0027】ここで、光学活性3−アミノピロリジン誘
導体を単離・精製せずに使用する場合には、ジアルキル
ジカーボネートと反応するアミノ基に対しても0.95
〜1.3倍モル使用することが好ましい。反応溶媒は反
応を阻害しない物ならば何れでも良いが、メタノール、
エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、グライム、ジグライム等の
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム等のクロル
化物、アセトニトリル等が好ましく使用できる。特に好
ましくは、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラ
ン、グライム、ジグライムであり、水との混合溶媒も使
用することができる。光学活性3−アミノピロリジン誘
導体を単離・精製せずに使用する場合には、本工程で使
用したテトラヒドロフラン、グライム、ジグライム等の
溶媒を使用するのが好ましい。また、これらの溶媒とメ
タノール、エタノール、水との混合溶媒も使用すること
ができる。溶媒使用量は好ましくは1−ベンジル−3−
アミノピロリジン誘導体に対して3〜30重量倍であ
り、さらに好ましくは4〜15重量倍である。この範囲
であれば反応は順調に進行し、生産効率も高い。
【0028】反応方法は、溶媒に光学活性3−アミノピ
ロリジン誘導体を溶解させ、所定の温度で攪拌しながら
ジアルキルジカーボネートを滴下する。反応温度は−2
0〜40℃が好ましく、さらに好ましくは10〜20℃
である。この範囲であれば目的物の選択性は高い。反応
時間は反応条件によって異なるが、通常はジアルキルジ
カーボネートを滴下してから、1〜5時間熟成させる。
かくして得られた光学活性3−アルコキシカルボニルア
ミノピロリジン誘導体は定法によって単離できる。例え
ば、反応終了後、溶媒を減圧濃縮してから減圧蒸留すれ
ば良い。また、光学活性3−アミノピロリジン誘導体を
単離・精製せずに使用した場合には、濃縮液に水とトル
エンを加え、水層に無機塩や水溶性副生物を溶解させ、
トルエン層に光学活性3−アルコキシカルボニルアミノ
ピロリジン誘導体を抽出してから、トルエンを減圧濃縮
してから減圧蒸留すれば良い。ここで、濃縮中に光学活
性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の
結晶が析出する場合があるが、この場合には析出結晶を
濾過して単離することもできる。
【0029】かくして光学活性3−アルコキシカルボニ
ルアミノピロリジン誘導体が得られる。更に水素化分解
して光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジ
ン誘導体を製造する方法について述べる。原料とする一
般式(5)で示される光学活性3−アルコキシカルボニ
ルアミノピロリジン誘導体は、蒸留精製物でも、トルエ
ン抽出液、あるいはその濃縮物の何れでも使用すること
ができるが、光学純度は99%ee以上が好ましい。光
学純度がこれ以下の場合には、得られた一般式(6)で
示される光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロ
リジン誘導体の光学純度も99%ee以下となる。水素
化分解で使用する溶媒は、メタノール、エタノール等の
アルコール類、水、シクロヘキサン、トルエン等の炭化
水素類、アセトニトリル、クロロホルム等のハロゲン化
物、あるいはこれらの混合溶媒が好ましく、特に好まし
くはメタノール、エタノール、トルエン、あるいは含水
のメタノール、エタノールである。触媒としては、パラ
ジウム、白金等を活性炭に担持させた物が好ましく、特
に好ましくはパラジウムを活性炭に担持させた物であ
る。触媒使用量は基質に対して1〜100wt%が好ま
しく、特に好ましくは5〜15wt%である。水素圧は
0.2〜5MPaの加圧下が好ましく、0.5〜4MP
aが特に好ましい。反応温度は室温から100℃が好ま
しく、50〜90℃が特に好ましい。反応時間は反応条
件によって異なるが、通常は1〜30時間である。反応
終了後、触媒を濾過してから濾液を濃縮・減圧蒸留すれ
ば、3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体
が得られる。この条件であれば、光学活性1−ベンジル
−3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体を
使用した場合、生成物である3−アルコキシカルボニル
アミノピロリジン誘導体の光学純度は殆ど低下しない。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定するものではない。
【0031】なお、実施例において、反応液の組成分析
や蒸留品の純度分析は、GCの面積%で算出した。ま
た、光学純度分析法は対象物によって異なるが、例え
ば、3−ブトキシカルボニルアミノピロリジンの場合に
は、下記の反応式により光学活性酒石酸誘導体無水物
(東レ(株)製)と反応させて光学活性酒石酸誘導体に
誘導してから、ODSカラムを装着したHPLCで測定
した。
【0032】
【化16】
【0033】光学純度計算法((R)>(S)の場合)
【0034】
【数1】
【0035】実施例1 攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計を装着した3
lの4口フラスコに、無水酢酸306g(3.0モル)
を仕込み、攪拌しながら蟻酸80.6g(1.75モ
ル)を滴下してから液温を55〜60℃に昇温し、更に
1時間攪拌して、酢酸蟻酸無水物を合成した。この中
へ、光学純度99.5%eeのD−アスパラギン酸16
6.5g(1.25モル)を添加し、55〜60℃で4
時間反応させてN−ホルミルアスパラギン酸無水物を合
成した。引き続き、50〜60℃で減圧濃縮して約21
8g留出させたのち、攪拌しながらジグライム248.
5gを添加し、再度50〜60℃で減圧濃縮して約27
7.5g留出させて過剰の無水酢酸を留去させた。改め
てジグライム1106.3gで希釈し、45〜55℃で
攪拌しながら2時間かけてベンジルアミン127.5g
(1.19モル)を滴下したのち、更に30分間攪拌を
継続させて、N−ホルミル−L−アスパラギンベンジル
アミド(一般式(B):以下、FABと称す)とN−ホ
ルミル−L−イソアスパラギンベンジルアミド(一般式
(C):以下、IFBAと称す)の混合物を得た。反応
液にメタノール200.3g(6.26モル)を加え、
30〜40℃にて塩化チオニル178.8g(1.5モ
ル)を2時間かけて滴下し、50〜55℃に昇温して4
時間反応させ、L−アスパラギンベンジルアミドメチル
エステル塩酸塩(一般式(1):以下、ABN塩酸塩と
称す)とL−イソアスパラギンベンジルアミドメチルエ
ステル塩酸塩(一般式(2):以下、IABN塩酸塩と
称す)の混合物を得た。次いで55〜65℃で減圧濃縮
し、濃縮液1483g得た。
【0036】攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計
を装着した3lの4口フラスコに、ジグライム378.
8gと水素化ホウ素ナトリウム189.4g(5.0モ
ル)を仕込み、40〜42℃で攪拌した。この中へ、先
に合成したABN塩酸塩とIABN塩酸塩を含む濃縮液
1483gを約3時間で滴下し、更に30分攪拌した。
次いで、30%硫酸ジグライム溶液612.5gを約5
時間で滴下し、更に4時間攪拌して、還元スラリーを2
648g得た。
【0037】攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計
を装着した5lの4口フラスコに17%塩酸水溶液を8
21.6g仕込み、40〜50℃で攪拌しながら還元ス
ラリーを5時間で滴下して、更に3時間攪拌してホウ素
錯体を分解した。25〜30℃まで冷却後、攪拌しなが
ら48%水酸化ナトリウム水溶液583gを滴下し、p
H11以上になったのを確かめてから、更に1時間攪拌
した。60〜70℃で減圧濃縮し、520g留出させ
た。濃縮液を室温下で1時間攪拌したのち、濾過して無
機塩を除去した。濾液2756g中に(R)−1−ベン
ジル−3−アミノピロリジンが5.6%含有されていた
(純分154.2g)。D−アスパラギン酸からの収率
は70.0%であり、光学純度は97.2%eeであっ
た。
【0038】濾液を濃縮後、減圧蒸留して、140〜1
55℃/0.5kPaの留分として(R)−1−ベンジ
ル−3−アミノピロリジン146.3g得た。
【0039】攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計
を装着した3lの4口フラスコに、メタノール1000
gと、得られた(R)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン146.3g(0.83モル)を仕込み、20〜
30℃で攪拌しながらジターシャリーブチルジカーボネ
ート190.0g(0.87モル)を1時間で滴下し、
更に2時間反応させた。次いで、40〜50℃で減圧濃
縮してメタノールを除去した後、シクロヘキサン350
gで希釈して結晶を析出させ10〜15℃で1時間攪拌
した。析出結晶を濾別・乾燥させて(R)−1−ベンジ
ル−3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピペリ
ジン182.6g得た。収率は79.6%であった。
(化学純度99.6%、光学純度99.0%ee)ま
た、母液を分析した結果、母液中に34.4g残留して
いることが判った。
【0040】実施例2 500mlのオートクレーブに、メタノール200m
l、実施例1で合成した(R)−1−ベンジル−3−タ
ーシャリーブトキシカルボニルアミノピペリジン20
g、および5%パラジウム活性炭担持物2gを仕込み、
水素を2MPaに調整してから70〜80℃で8時間反
応させた。水素の吸収が終わったことを確認したのち室
温まで冷却し、オートクレーブから内容物を取り出し
た。5%パラジウム活性炭担持物を濾過したのち、濾液
を濃縮・減圧蒸留し、120〜125℃/0.7kPa
の留分として(R)−3−ターシャリーブチルアミノピ
ロリジン12.3gを得た。収率は91.3%であっ
た。(化学純度 99.1%、光学純度99.0%e
e) 実施例3 攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計を装着した5
00mlの4口フラスコに、実施例1と同様にして反応
させて得た(R)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン含有のジグライム溶液(含有率 10.8%)200
g(0.12モル)を仕込み、20〜30℃で攪拌しな
がらジターシャリーブチルジカーボネート28.1g
(0.13ミリモル)を1時間で滴下し、更に2時間反
応させた。次いで、50〜60℃でジグライムの留出が
なくなるまで減圧濃縮した。濃縮物をシクロヘキサン6
0gで希釈して結晶を析出させ、更に10〜15℃で1
時間攪拌した。析出結晶を濾別・乾燥させて(R)−1
−ベンジル−3−ターシャリーブトキシカルボニルアミ
ノピペリジン26.5g得た。収率は78.2%であっ
た。(化学純度99.5%、光学純度98.9%ee)
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、安価な光学活性アスパ
ラギン酸から光学活性3−アルコキシカルボニルアミノ
ピロリジン誘導体を安価に製造できる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)または一般式(2) 【化1】 (ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2
    は置換、あるいは無置換のベンジル基を示す。*は、こ
    の記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを示
    す。)で表される光学活性アスパラギンエステル誘導
    体、またはその酸塩を還元剤共存下で反応させて一般式
    (3) 【化2】 (ここで、R2、*は式(1)と同じ)で表される光学
    活性3−アミノピロリジン誘導体を製造する工程、つい
    で、一般式(4) 【化3】 (ここで、R3は炭素数1〜5の直鎖、あるいは分岐状
    アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボ
    ネートを反応させる工程を経由することを特徴とする、
    一般式(5) 【化4】 で表される光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピ
    ロリジン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】ジアルキルジカーボネートを反応させる工
    程において、反応溶媒がジグライム、グライム、テトラ
    ヒドロフラン、アルコール、水、あるいはこれらの混合
    物であることを特徴とする請求項1記載の光学活性3−
    アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の製造
    法。
  3. 【請求項3】一般式(4)および一般式(5)のR3
    ブチル基であることを特徴とする請求項1または2記載
    の光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン
    誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(4)および一般式(5)のR3
    ターシャリーブチル基である請求項3記載の光学活性3
    −アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の製造
    法。
  5. 【請求項5】一般式(1)または(2)、(3)および
    (5)のR2がベンジル基であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか一項記載の光学活性3−アルコキシ
    カルボニルアミノピロリジン誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】(a)L−アスパラギン酸あるいはD-アスパ
    ラギン酸を出発原料とすることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか一項記載の光学活性3−アルコキシカルボ
    ニルアミノピロリジン誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一項記載の方法で
    製造された一般式(5) 【化5】 で表される光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピ
    ロリジン誘導体を、水素化分解することを特徴とする一
    般式(6) 【化6】 で表される光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピ
    ロリジン誘導体の製造法。
  8. 【請求項8】一般式(5)および一般式(6)のR3
    ターシャリーブチル基であることを特徴とする請求項7
    記載の光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリ
    ジン誘導体の製造法。
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