JP2003192595A - 局所投与剤 - Google Patents
局所投与剤Info
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- JP2003192595A JP2003192595A JP2001397159A JP2001397159A JP2003192595A JP 2003192595 A JP2003192595 A JP 2003192595A JP 2001397159 A JP2001397159 A JP 2001397159A JP 2001397159 A JP2001397159 A JP 2001397159A JP 2003192595 A JP2003192595 A JP 2003192595A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 効率的で、かつ副作用が軽減されている前立
腺肥大症治療剤を提供する。 【解決手段】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を含有する前立腺局所投与用製剤。
腺肥大症治療剤を提供する。 【解決手段】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を含有する前立腺局所投与用製剤。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は前立腺局所投与用製
剤に関する。
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の前立腺肥大症およびこれに伴う排
尿障害を治療する薬物が知られているが、その投与経路
は経口が主である。また、注射剤も用いられているがい
ずれも、投与部位から血液に移行し、血流を介して標的
部位である前立腺に薬物を到達させる投与法である。
尿障害を治療する薬物が知られているが、その投与経路
は経口が主である。また、注射剤も用いられているがい
ずれも、投与部位から血液に移行し、血流を介して標的
部位である前立腺に薬物を到達させる投与法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記薬物投与法が従来
行われてきたが、該方法では薬物が全身に循環してしま
い、場合によっては好ましくない作用を引き起こす。ま
た、投与に必要な薬物量も多くなり経済学的にも高コス
トとなる、等の問題を持っていた。
行われてきたが、該方法では薬物が全身に循環してしま
い、場合によっては好ましくない作用を引き起こす。ま
た、投与に必要な薬物量も多くなり経済学的にも高コス
トとなる、等の問題を持っていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン剤(以
下薬物ともいう)を前立腺に直接投与すると意外にも少
量の薬物で他臓器への副作用を低減できる可能性が見い
だされた。特に抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を徐放剤として調製し前立腺に直接投与すると、長
期間薬物を持続放出し治療効果が増強されることを見い
出し、更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
めに、抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン剤(以
下薬物ともいう)を前立腺に直接投与すると意外にも少
量の薬物で他臓器への副作用を低減できる可能性が見い
だされた。特に抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を徐放剤として調製し前立腺に直接投与すると、長
期間薬物を持続放出し治療効果が増強されることを見い
出し、更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、(1)抗アンドロゲン
作用を有する黄体ホルモン剤を含有する前立腺局所投与
用製剤、(2)徐放性製剤である請求項1記載の製剤、
(3)抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン剤が、
酢酸クロルマジノン、酢酸オサプロン、酢酸サイプロテ
ロン、酢酸メドロキシプロゲステロンおよびアリルエス
トレノールから選ばれる1種または2種以上である請求
項1記載の製剤、(4)抗アンドロゲン作用を有する黄
体ホルモン剤が、酢酸クロルマジノンである請求項1記
載の製剤、(5)抗アンドロゲン作用を有する黄体ホル
モン剤を前立腺に局所投与する前立腺肥大症またはこれ
に伴う排尿障害の予防治療方法、等に関する。
作用を有する黄体ホルモン剤を含有する前立腺局所投与
用製剤、(2)徐放性製剤である請求項1記載の製剤、
(3)抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン剤が、
酢酸クロルマジノン、酢酸オサプロン、酢酸サイプロテ
ロン、酢酸メドロキシプロゲステロンおよびアリルエス
トレノールから選ばれる1種または2種以上である請求
項1記載の製剤、(4)抗アンドロゲン作用を有する黄
体ホルモン剤が、酢酸クロルマジノンである請求項1記
載の製剤、(5)抗アンドロゲン作用を有する黄体ホル
モン剤を前立腺に局所投与する前立腺肥大症またはこれ
に伴う排尿障害の予防治療方法、等に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いる抗アンドロゲン作
用を有する黄体ホルモン剤はステロイド性あるいは非ス
テロイド性でもよいが、好ましくはステロイド性であ
る。具体的には、酢酸クロルマジノン、酢酸オサプロ
ン、酢酸サイプロテロン、酢酸メドロキシプロゲステロ
ン、アリルエストレノール等である。これらの薬物は1
種または2種以上用いられる。
用を有する黄体ホルモン剤はステロイド性あるいは非ス
テロイド性でもよいが、好ましくはステロイド性であ
る。具体的には、酢酸クロルマジノン、酢酸オサプロ
ン、酢酸サイプロテロン、酢酸メドロキシプロゲステロ
ン、アリルエストレノール等である。これらの薬物は1
種または2種以上用いられる。
【0007】本発明の製剤の剤形としては、埋め込み用
ペレット剤、マイクロカプセル剤(以下マイクロスフィ
ア剤とも言う)、乳剤、注射剤、懸濁剤などがある。そ
れら製剤は徐放性機能を持ってもよく、好ましくは徐放
性マイクロカプセル剤である。本発明の製剤中の薬物含
有量は、製剤の形態によって相違するが、通常、製剤全
体に対して約0.1〜99重量%、好ましくは約0.5
〜80重量%、さらに好ましくは1〜50重量%程度で
ある。
ペレット剤、マイクロカプセル剤(以下マイクロスフィ
ア剤とも言う)、乳剤、注射剤、懸濁剤などがある。そ
れら製剤は徐放性機能を持ってもよく、好ましくは徐放
性マイクロカプセル剤である。本発明の製剤中の薬物含
有量は、製剤の形態によって相違するが、通常、製剤全
体に対して約0.1〜99重量%、好ましくは約0.5
〜80重量%、さらに好ましくは1〜50重量%程度で
ある。
【0008】本発明の製剤を徐放性製剤として製造する
場合、基剤としてポリマーを用いることができる。該ポ
リマーとしては生体内非分解性と生体内分解性のものが
あるが、生体内分解性ポリマーを用いる方が投与後に摘
出する必要が無く、かつ生体内に蓄積しないために好ま
しい。生体内分解性ポリマーとしては、例えば、α−ヒ
ドロキシカルボン酸類(例、グリコール酸、乳酸等)、
ヒドロキシジカルボン酸類(例、リンゴ酸等)、ヒドロ
キシトリカルボン酸類(例、クエン酸等)等の1種以上
から合成される重合体、共重合体またはこれらの混合
物;ポリ−α−シアノアクリル酸エステル;ポリアミノ
酸(例、ポリ−g−ベンジル−L−グルタミン酸等);
無水マレイン酸系共重合体(例、スチレン−マレイン酸
共重合体等)などが用いられる。重合の形式は、ランダ
ム、ブロック、グラフトのいずれでもよい。また、上記
α−ヒドロキシ酸類、ヒドロキシジカルボン酸類、ヒド
ロキシトリカルボン酸類が分子内に光学活性中心を有す
る場合、D−、L−、DL−体のいずれも用いることが
できる。これらの中でも、α−ヒドロキシカルボン酸重
合体(好ましくは乳酸−グリコール酸重合体)、そのエ
ステル体、ポリ−α−シアノアクリル酸エステルなどが
好ましい。さらに好ましくは、乳酸−グリコール酸重合
体である。生体内分解性ポリマーとして乳酸−グリコー
ル酸重合体を用いる場合、その組成比(モル%)は10
0/0〜40/60が好ましく、100/0〜50/5
0が特に好ましい。上記の乳酸−グリコール酸重合体の
重量平均分子量は、通常、約3,000〜約50,00
0、好ましくは約4,000〜約40,000、さらに
好ましくは約5,000〜約30,000である。本明
細書における重量平均分子量、数平均分子量および分散
度とは、重量平均分子量が1,110,000、70
7,000、354,000、189,000、15
6,000、98,900、66,437、37,20
0、17,100、9,830、5,870、2,50
0、1,303、500の14種類のポリスチレンを基
準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)で測定したポリスチレン換算の分子量および
算出した分散度をいう。測定には、GPCカラムKF8
04L×2(昭和電工製)を使用し、移動相としてクロ
ロホルムを用いた。 乳酸−グリコール酸重合体は、例
えば、乳酸とグリコール酸からの無触媒脱水重縮合(特
開昭61−28521号)あるいはラクタイドとグリコ
ライド等の環状体からの触媒を用いた開環重合(Encycl
opedic Handbook ofBiomaterials and Bioengineering
Part A:Materials, Volume 2, Marcel Dekker, In
c.,1995年)で製造できる。開環重合で合成される
重合体は通常はカルボキシル基を有さない重合体である
が、該重合体を化学的に処理して末端を遊離のカルボキ
シル基にした重合体(ジャーナル オブ コントロール
ド リリーズ(J. Controlled Release)、41巻、2
49−257頁、1996年)を用いることもできる。
また、開環重合後の化学的処理によって末端を遊離のカ
ルボキシル基にした乳酸−グリコール酸重合体は、例え
ばベーリンガー インゲルハイム(BoehringerIngelhei
m AG)から市販されているものを用いてもよい。これら
の生体内分解性ポリマーは単独で使用しても、2種類以
上を混合して使用してもよい。
場合、基剤としてポリマーを用いることができる。該ポ
リマーとしては生体内非分解性と生体内分解性のものが
あるが、生体内分解性ポリマーを用いる方が投与後に摘
出する必要が無く、かつ生体内に蓄積しないために好ま
しい。生体内分解性ポリマーとしては、例えば、α−ヒ
ドロキシカルボン酸類(例、グリコール酸、乳酸等)、
ヒドロキシジカルボン酸類(例、リンゴ酸等)、ヒドロ
キシトリカルボン酸類(例、クエン酸等)等の1種以上
から合成される重合体、共重合体またはこれらの混合
物;ポリ−α−シアノアクリル酸エステル;ポリアミノ
酸(例、ポリ−g−ベンジル−L−グルタミン酸等);
無水マレイン酸系共重合体(例、スチレン−マレイン酸
共重合体等)などが用いられる。重合の形式は、ランダ
ム、ブロック、グラフトのいずれでもよい。また、上記
α−ヒドロキシ酸類、ヒドロキシジカルボン酸類、ヒド
ロキシトリカルボン酸類が分子内に光学活性中心を有す
る場合、D−、L−、DL−体のいずれも用いることが
できる。これらの中でも、α−ヒドロキシカルボン酸重
合体(好ましくは乳酸−グリコール酸重合体)、そのエ
ステル体、ポリ−α−シアノアクリル酸エステルなどが
好ましい。さらに好ましくは、乳酸−グリコール酸重合
体である。生体内分解性ポリマーとして乳酸−グリコー
ル酸重合体を用いる場合、その組成比(モル%)は10
0/0〜40/60が好ましく、100/0〜50/5
0が特に好ましい。上記の乳酸−グリコール酸重合体の
重量平均分子量は、通常、約3,000〜約50,00
0、好ましくは約4,000〜約40,000、さらに
好ましくは約5,000〜約30,000である。本明
細書における重量平均分子量、数平均分子量および分散
度とは、重量平均分子量が1,110,000、70
7,000、354,000、189,000、15
6,000、98,900、66,437、37,20
0、17,100、9,830、5,870、2,50
0、1,303、500の14種類のポリスチレンを基
準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)で測定したポリスチレン換算の分子量および
算出した分散度をいう。測定には、GPCカラムKF8
04L×2(昭和電工製)を使用し、移動相としてクロ
ロホルムを用いた。 乳酸−グリコール酸重合体は、例
えば、乳酸とグリコール酸からの無触媒脱水重縮合(特
開昭61−28521号)あるいはラクタイドとグリコ
ライド等の環状体からの触媒を用いた開環重合(Encycl
opedic Handbook ofBiomaterials and Bioengineering
Part A:Materials, Volume 2, Marcel Dekker, In
c.,1995年)で製造できる。開環重合で合成される
重合体は通常はカルボキシル基を有さない重合体である
が、該重合体を化学的に処理して末端を遊離のカルボキ
シル基にした重合体(ジャーナル オブ コントロール
ド リリーズ(J. Controlled Release)、41巻、2
49−257頁、1996年)を用いることもできる。
また、開環重合後の化学的処理によって末端を遊離のカ
ルボキシル基にした乳酸−グリコール酸重合体は、例え
ばベーリンガー インゲルハイム(BoehringerIngelhei
m AG)から市販されているものを用いてもよい。これら
の生体内分解性ポリマーは単独で使用しても、2種類以
上を混合して使用してもよい。
【0009】本発明の製剤における薬剤の配合量は、薬
剤の種類、所望の薬理効果および効果の持続期間などに
よって異なるが、薬剤および生体内分解性ポリマーを出
発原料とする場合、これらの和に対して薬剤は、通常約
0.1〜約95重量%、より好ましくは約0.5〜80
重量%、特に好ましくは約1〜50重量%で、他方、生
体内分解性ポリマーは、通常約5〜約99.9重量%、
より好ましくは約20〜約99.5重量%、特に好まし
くは約50〜約99重量%である。本発明の徐放性製剤
の形態は特に限定されないが、埋め込み剤、マイクロカ
プセル注射剤などが考えられるが、徐放期間が長く、ま
た、患者への負担が少ないマイクロカプセルを用いた注
射投与製剤が好ましい。
剤の種類、所望の薬理効果および効果の持続期間などに
よって異なるが、薬剤および生体内分解性ポリマーを出
発原料とする場合、これらの和に対して薬剤は、通常約
0.1〜約95重量%、より好ましくは約0.5〜80
重量%、特に好ましくは約1〜50重量%で、他方、生
体内分解性ポリマーは、通常約5〜約99.9重量%、
より好ましくは約20〜約99.5重量%、特に好まし
くは約50〜約99重量%である。本発明の徐放性製剤
の形態は特に限定されないが、埋め込み剤、マイクロカ
プセル注射剤などが考えられるが、徐放期間が長く、ま
た、患者への負担が少ないマイクロカプセルを用いた注
射投与製剤が好ましい。
【0010】本発明の製剤を生体内分解性ポリマーを含
有する徐放性製剤、例えば、マイクロカプセル剤(以下
マイクロスフィア剤と称することもある)として製造す
る方法について例示する。 (I)水中乾燥法 生体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液に、上記の配合量
に示した重量比率になるように薬剤を溶解した有機溶媒
溶液あるいは分散させた有機溶媒懸濁液を作る。薬物が
水に溶けやすい場合は水溶液あるいは水・有機溶媒混液
として生体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液に添加混合
してもよい。 該有機溶媒としては、例えば、ハロゲン
化炭化水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム、ジク
ロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、エー
テル類(例、エチルエーテル、イソプロピルエーテル
等)、脂肪酸エステル(例、酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等)、アルコール類(例、エタノール、メタノール
等)、アセトニトリルなどが用いられる。これらは適宜
の割合で混合して用いてもよい。なかでも、ハロゲン化
炭化水素としてはジクロロメタンが、アルコール類とし
てはエタノール、メタノールが好適である。これらは適
宜の割合で混合して用いてもよい。生体内分解性ポリマ
ーの有機溶媒溶液中の濃度は、生体内分解性ポリマーの
分子量、有機溶媒の種類によって異なるが、例えば、ジ
クロロメタンを有機溶媒として用いた場合、一般的には
約0.5〜約70重量%、より好ましくは約1〜約60
重量%、特に好ましくは約2〜約50重量%から選ばれ
る。次いで、薬剤を含んだ生体内分解性ポリマーの有機
溶媒溶液あるいは懸濁液を水相中に加え、O(油相)/
W(水相)エマルションを形成させた後、油相中の水お
よび溶媒を蒸発させ、マイクロカプセルを調製する。こ
の際の水相体積は、一般的には油相体積の約1倍〜約1
0,000倍、より好ましくは約5倍〜約5,000
倍、特に好ましくは約10倍〜約2,000倍から選ば
れる。上記の外水相中には乳化剤を加えてもよい。該乳
化剤は、一般に安定なO/Wエマルションを形成できる
ものであればいずれでもよい。具体的には、例えば、ア
ニオン性界面活性剤(オレイン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、非イ
オン性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル〔ツイーン(Tween)80、ツイーン(Tween)60、
アトラスパウダー社〕、ポリオキシエチレンヒマシ油誘
導体〔HCO-60、HCO-50、日光ケミカルズ〕など)、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、レシチン、ゼラチン、ヒアルロン酸
などが用いられる。これらの中の1種類か、または2種
類以上を組み合わせて使用してもよい。使用の際の濃度
は、好ましくは約0.01〜10重量%の範囲で、さら
に好ましくは約0.05〜約5重量%の範囲で用いられ
る。水および有機溶媒を除去する方法としては、自体公
知の方法あるいはそれに準じる方法が用いられる。例え
ば、プロペラ型撹拌機またはマグネチックスターラーな
どで撹拌しながら常圧もしくは徐々に減圧にして水およ
び有機溶媒を蒸発させる方法、ロータリーエヴァポレー
ターなどを用いて真空度を調節しながら水および有機溶
媒を蒸発させる方法などが挙げられる。このようにして
得られたマイクロカプセルは遠心分離または濾過して分
取した後、マイクロカプセルの表面に付着している生理
活性化合物、薬物保持物質、乳化剤などを蒸留水で数回
繰り返し洗浄し、再び蒸留水などに分散して凍結乾燥す
る。
有する徐放性製剤、例えば、マイクロカプセル剤(以下
マイクロスフィア剤と称することもある)として製造す
る方法について例示する。 (I)水中乾燥法 生体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液に、上記の配合量
に示した重量比率になるように薬剤を溶解した有機溶媒
溶液あるいは分散させた有機溶媒懸濁液を作る。薬物が
水に溶けやすい場合は水溶液あるいは水・有機溶媒混液
として生体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液に添加混合
してもよい。 該有機溶媒としては、例えば、ハロゲン
化炭化水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム、ジク
ロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、エー
テル類(例、エチルエーテル、イソプロピルエーテル
等)、脂肪酸エステル(例、酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等)、アルコール類(例、エタノール、メタノール
等)、アセトニトリルなどが用いられる。これらは適宜
の割合で混合して用いてもよい。なかでも、ハロゲン化
炭化水素としてはジクロロメタンが、アルコール類とし
てはエタノール、メタノールが好適である。これらは適
宜の割合で混合して用いてもよい。生体内分解性ポリマ
ーの有機溶媒溶液中の濃度は、生体内分解性ポリマーの
分子量、有機溶媒の種類によって異なるが、例えば、ジ
クロロメタンを有機溶媒として用いた場合、一般的には
約0.5〜約70重量%、より好ましくは約1〜約60
重量%、特に好ましくは約2〜約50重量%から選ばれ
る。次いで、薬剤を含んだ生体内分解性ポリマーの有機
溶媒溶液あるいは懸濁液を水相中に加え、O(油相)/
W(水相)エマルションを形成させた後、油相中の水お
よび溶媒を蒸発させ、マイクロカプセルを調製する。こ
の際の水相体積は、一般的には油相体積の約1倍〜約1
0,000倍、より好ましくは約5倍〜約5,000
倍、特に好ましくは約10倍〜約2,000倍から選ば
れる。上記の外水相中には乳化剤を加えてもよい。該乳
化剤は、一般に安定なO/Wエマルションを形成できる
ものであればいずれでもよい。具体的には、例えば、ア
ニオン性界面活性剤(オレイン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、非イ
オン性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル〔ツイーン(Tween)80、ツイーン(Tween)60、
アトラスパウダー社〕、ポリオキシエチレンヒマシ油誘
導体〔HCO-60、HCO-50、日光ケミカルズ〕など)、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、レシチン、ゼラチン、ヒアルロン酸
などが用いられる。これらの中の1種類か、または2種
類以上を組み合わせて使用してもよい。使用の際の濃度
は、好ましくは約0.01〜10重量%の範囲で、さら
に好ましくは約0.05〜約5重量%の範囲で用いられ
る。水および有機溶媒を除去する方法としては、自体公
知の方法あるいはそれに準じる方法が用いられる。例え
ば、プロペラ型撹拌機またはマグネチックスターラーな
どで撹拌しながら常圧もしくは徐々に減圧にして水およ
び有機溶媒を蒸発させる方法、ロータリーエヴァポレー
ターなどを用いて真空度を調節しながら水および有機溶
媒を蒸発させる方法などが挙げられる。このようにして
得られたマイクロカプセルは遠心分離または濾過して分
取した後、マイクロカプセルの表面に付着している生理
活性化合物、薬物保持物質、乳化剤などを蒸留水で数回
繰り返し洗浄し、再び蒸留水などに分散して凍結乾燥す
る。
【0011】(II)相分離法
本法によってマイクロカプセル剤を製造する場合には、
前記(I)の水中乾燥法に記載した水、薬剤を含んだ生
体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液あるいは懸濁液に、
コアセルベーション剤を撹拌下徐々に加えてマイクロカ
プセルを析出,固化させる。該コアセルベーション剤は
油相体積の約0.01〜1,000倍、好ましくは約
0.05〜500倍、特に好ましくは約0.1〜200
倍から選ばれる。コアセルベーション剤としては、有機
溶媒と混和する高分子系,鉱物油系または植物油系の化
合物等で生理活性化合物と生体内分解性ポリマー両者を
溶解しないものであれば特に限定はされない。具体的に
は、例えば、シリコン油,ゴマ油,大豆油,コーン油,
綿実油,ココナッツ油,アマニ油,鉱物油,n-ヘキサ
ン,n-ヘプタンなどが用いられる。これらは2種類以上
混合して使用してもよい。このようにして得られたマイ
クロカプセルを分取した後、ヘプタン等で繰り返し洗浄
して生理活性化合物および生体内分解性ポリマー以外の
コアセルベーション剤等を除去し、減圧乾燥する。
前記(I)の水中乾燥法に記載した水、薬剤を含んだ生
体内分解性ポリマーの有機溶媒溶液あるいは懸濁液に、
コアセルベーション剤を撹拌下徐々に加えてマイクロカ
プセルを析出,固化させる。該コアセルベーション剤は
油相体積の約0.01〜1,000倍、好ましくは約
0.05〜500倍、特に好ましくは約0.1〜200
倍から選ばれる。コアセルベーション剤としては、有機
溶媒と混和する高分子系,鉱物油系または植物油系の化
合物等で生理活性化合物と生体内分解性ポリマー両者を
溶解しないものであれば特に限定はされない。具体的に
は、例えば、シリコン油,ゴマ油,大豆油,コーン油,
綿実油,ココナッツ油,アマニ油,鉱物油,n-ヘキサ
ン,n-ヘプタンなどが用いられる。これらは2種類以上
混合して使用してもよい。このようにして得られたマイ
クロカプセルを分取した後、ヘプタン等で繰り返し洗浄
して生理活性化合物および生体内分解性ポリマー以外の
コアセルベーション剤等を除去し、減圧乾燥する。
【0012】(III)噴霧乾燥法
本法によってマイクロカプセル剤を製造する場合には、
前記(I)の水中乾燥法に記載した薬剤を含んだ生体内
分解性ポリマーの有機溶媒溶液あるいは懸濁液をノズル
を用いてスプレードライヤー(噴霧乾燥器)の乾燥室内
に噴霧し、極めて短時間内に微粒化液滴内の水および有
機溶媒を揮発させ、マイクロカプセルを調製する。該ノ
ズルとしては、例えば、二流体ノズル型,四流体ノズル
型,圧力ノズル型,回転ディスク型等がある。この後、
必要であれば、前記(I)の水中乾燥法で記載と同様の
方法で洗浄を行った後に凍結乾燥する。ここで得られる
マイクロカプセル剤または微粉末では、使用する生体内
分解性ポリマーの分解速度、添加物の種類や量に対応し
て薬物放出が制御できる。該徐放性製剤は、そのまま、
またはこれらを原料物質として種々の剤形に製剤化し、
前立腺へ投与することができる。例えば、該徐放性製剤
を注射剤とするには、これらを分散剤(例、ツイーン
(Tween)80,HCO-60等の界面活性剤、ヒアルロン酸ナ
トリウム,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナ
トリウム等の多糖類など)、保存剤(例、メチルパラベ
ン、プロピルパラベンなど)、等張化剤(例、塩化ナト
リウム,マンニトール,ソルビトール,ブドウ糖,プロ
リンなど)等と共に水性懸濁剤とするか、ゴマ油、コー
ン油などの植物油と共に分散して油性懸濁剤として実際
に使用できる徐放性注射剤とすることができる。該徐放
性製剤の粒子径は、懸濁注射剤として使用する場合に
は、その分散度、通針性を満足する範囲であればよく、
例えば、平均粒子径として約0.1〜300μm、好ま
しくは約0.5〜150μmの範囲、さらに好ましくは
約1〜100μmの範囲である。該徐放性製剤を無菌製
剤にするには、製造工程を無菌にする方法、ガンマ線で
滅菌する方法、およびこれらを組み合わせた方法あるい
は防腐剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限定さ
れない。
前記(I)の水中乾燥法に記載した薬剤を含んだ生体内
分解性ポリマーの有機溶媒溶液あるいは懸濁液をノズル
を用いてスプレードライヤー(噴霧乾燥器)の乾燥室内
に噴霧し、極めて短時間内に微粒化液滴内の水および有
機溶媒を揮発させ、マイクロカプセルを調製する。該ノ
ズルとしては、例えば、二流体ノズル型,四流体ノズル
型,圧力ノズル型,回転ディスク型等がある。この後、
必要であれば、前記(I)の水中乾燥法で記載と同様の
方法で洗浄を行った後に凍結乾燥する。ここで得られる
マイクロカプセル剤または微粉末では、使用する生体内
分解性ポリマーの分解速度、添加物の種類や量に対応し
て薬物放出が制御できる。該徐放性製剤は、そのまま、
またはこれらを原料物質として種々の剤形に製剤化し、
前立腺へ投与することができる。例えば、該徐放性製剤
を注射剤とするには、これらを分散剤(例、ツイーン
(Tween)80,HCO-60等の界面活性剤、ヒアルロン酸ナ
トリウム,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナ
トリウム等の多糖類など)、保存剤(例、メチルパラベ
ン、プロピルパラベンなど)、等張化剤(例、塩化ナト
リウム,マンニトール,ソルビトール,ブドウ糖,プロ
リンなど)等と共に水性懸濁剤とするか、ゴマ油、コー
ン油などの植物油と共に分散して油性懸濁剤として実際
に使用できる徐放性注射剤とすることができる。該徐放
性製剤の粒子径は、懸濁注射剤として使用する場合に
は、その分散度、通針性を満足する範囲であればよく、
例えば、平均粒子径として約0.1〜300μm、好ま
しくは約0.5〜150μmの範囲、さらに好ましくは
約1〜100μmの範囲である。該徐放性製剤を無菌製
剤にするには、製造工程を無菌にする方法、ガンマ線で
滅菌する方法、およびこれらを組み合わせた方法あるい
は防腐剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限定さ
れない。
【0013】本発明の製剤は、低毒性であるので、哺乳
動物(例、ヒト、牛、豚、犬、ネコ、マウス、ラット、
ウサギ等)に対して安全な医薬などとして用いることが
できる。本発明の製剤の投与量は、主薬である薬物の種
類と含量、剤形、薬剤放出の持続時間、対象疾病、対象
動物などによって種々異なるが、薬物の有効量であれば
よい。主薬の1回当たりの投与量としては、例えば、徐
放性製剤が1か月製剤である場合、好ましくは、成人1
人当たり約0.01mg〜10mg/kg体重の範囲,
さらに好ましくは約0.05mg〜5mg/kg体重の
範囲から適宜選ぶことができる。1回当たりの製剤の投
与量は、成人1人当たり好ましくは、約0.05mg〜
15mg/kg体重の範囲、さらに好ましくは約0.1
mg〜10mg/kg体重の範囲から適宜選ぶことがで
きる。投与回数は、数週間に1回、1か月に1回、また
は数か月(例、3か月、4か月、6か月など)に1回
等、薬物の種類と含量、剤形、薬物の放出の持続時間、
対象疾病、対象動物などによって適宜選ぶことができ
る。本発明の製剤の投与法は経尿道的あるいは会陰部か
らの経皮的に投与することが行われるがこれに限定され
るものではない。また、本発明の製剤は、寝たきり、痴
呆症、咽喉・食道疾患、消化器疾患、摂食・嚥下障害患
者、手術時などの内服薬での治療が困難または不可能な
患者にも有利に用いることができる。また、通常の内服
ではコンプライアンスが不良の患者に有利に用いること
ができる。該抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン
剤としては酢酸クロルマジノンが好ましい。該抗アンド
ロゲン作用を有する黄体ホルモン剤の適応疾患として
は、前立腺肥大症およびこれに伴う排尿障害(蓄尿障害
(頻尿・尿失禁)、尿排出障害、膀胱機能不全等)等が
ある。
動物(例、ヒト、牛、豚、犬、ネコ、マウス、ラット、
ウサギ等)に対して安全な医薬などとして用いることが
できる。本発明の製剤の投与量は、主薬である薬物の種
類と含量、剤形、薬剤放出の持続時間、対象疾病、対象
動物などによって種々異なるが、薬物の有効量であれば
よい。主薬の1回当たりの投与量としては、例えば、徐
放性製剤が1か月製剤である場合、好ましくは、成人1
人当たり約0.01mg〜10mg/kg体重の範囲,
さらに好ましくは約0.05mg〜5mg/kg体重の
範囲から適宜選ぶことができる。1回当たりの製剤の投
与量は、成人1人当たり好ましくは、約0.05mg〜
15mg/kg体重の範囲、さらに好ましくは約0.1
mg〜10mg/kg体重の範囲から適宜選ぶことがで
きる。投与回数は、数週間に1回、1か月に1回、また
は数か月(例、3か月、4か月、6か月など)に1回
等、薬物の種類と含量、剤形、薬物の放出の持続時間、
対象疾病、対象動物などによって適宜選ぶことができ
る。本発明の製剤の投与法は経尿道的あるいは会陰部か
らの経皮的に投与することが行われるがこれに限定され
るものではない。また、本発明の製剤は、寝たきり、痴
呆症、咽喉・食道疾患、消化器疾患、摂食・嚥下障害患
者、手術時などの内服薬での治療が困難または不可能な
患者にも有利に用いることができる。また、通常の内服
ではコンプライアンスが不良の患者に有利に用いること
ができる。該抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモン
剤としては酢酸クロルマジノンが好ましい。該抗アンド
ロゲン作用を有する黄体ホルモン剤の適応疾患として
は、前立腺肥大症およびこれに伴う排尿障害(蓄尿障害
(頻尿・尿失禁)、尿排出障害、膀胱機能不全等)等が
ある。
【0014】
【実施例】以下に実施例および実験例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、これらは本発明を限定する
ものではない。
さらに具体的に説明するが、これらは本発明を限定する
ものではない。
【0015】実施例1
酢酸クロルマジノン(帝国臓器製薬株式会社製)0.2
g を乳酸−グリコール酸共重合体(乳酸/グリコール酸
75/25(モル%)、重量平均分子量 12,000、数平均
分子量 3,500、和光純薬工業製)1.8 g をジクロ
ロメタン 4mlに溶解した溶液に添加した。この溶液を
予め 15℃ に調節しておいた 0.1 重量%ポリビニルアル
コール水溶液 400 ml 中に注入し、タービン型ホモミ
キサーを用い、7, 000 rpmでO/Wエマルションとし
た。このO/Wエマルションを室温で3時間撹拌してジ
クロロメタンを揮散させ、油相を固化させた後、遠心分
離機を用いて3,000 rpmで捕集した。これを再び蒸留水
に分散後、さらに遠心分離を行い、遊離薬物等を洗浄し
た。捕集されたマイクロカプセルは少量のマンニトール
を溶解した蒸留水を加えて再分散後、凍結乾燥して粉末
として得られた。マイクロカプセル中への酢酸クロルマ
ジノンの封入率は96%で、マイクロカプセル中の薬物含
量は9.6%であった。
g を乳酸−グリコール酸共重合体(乳酸/グリコール酸
75/25(モル%)、重量平均分子量 12,000、数平均
分子量 3,500、和光純薬工業製)1.8 g をジクロ
ロメタン 4mlに溶解した溶液に添加した。この溶液を
予め 15℃ に調節しておいた 0.1 重量%ポリビニルアル
コール水溶液 400 ml 中に注入し、タービン型ホモミ
キサーを用い、7, 000 rpmでO/Wエマルションとし
た。このO/Wエマルションを室温で3時間撹拌してジ
クロロメタンを揮散させ、油相を固化させた後、遠心分
離機を用いて3,000 rpmで捕集した。これを再び蒸留水
に分散後、さらに遠心分離を行い、遊離薬物等を洗浄し
た。捕集されたマイクロカプセルは少量のマンニトール
を溶解した蒸留水を加えて再分散後、凍結乾燥して粉末
として得られた。マイクロカプセル中への酢酸クロルマ
ジノンの封入率は96%で、マイクロカプセル中の薬物含
量は9.6%であった。
【0016】実施例2
酢酸クロルマジノン0.4g、乳酸−グリコール酸共重
合体1.6g以外、実施例1と同様にしてマイクロカプ
セルを得た。マイクロカプセル中への酢酸クロルマジノ
ンの封入率は97%で、マイクロカプセル中の酢酸クロル
マジノン含量は9.7%であった。
合体1.6g以外、実施例1と同様にしてマイクロカプ
セルを得た。マイクロカプセル中への酢酸クロルマジノ
ンの封入率は97%で、マイクロカプセル中の酢酸クロル
マジノン含量は9.7%であった。
【0017】実験例1
実施例1,2で得られたマイクロカプセル 25 mg を 0.
1 ml の分散媒(5 mgのカルボキシメチルセルロースナ
トリウム、1 mg のポリソルベート 80、50 mgのマンニ
トールを蒸留水 1 ml に溶解した液)に分散して20週
齢雄性 SDラットの首背部皮下に 22G 注射針で投与し
た。 投与後経時的にラット腹部大動脈より脱血して屠
殺後、投与部位に残存するマイクロカプセルを取り出
し、この中の化合物を定量して算出した化合物の残存率
を表1に示す。
1 ml の分散媒(5 mgのカルボキシメチルセルロースナ
トリウム、1 mg のポリソルベート 80、50 mgのマンニ
トールを蒸留水 1 ml に溶解した液)に分散して20週
齢雄性 SDラットの首背部皮下に 22G 注射針で投与し
た。 投与後経時的にラット腹部大動脈より脱血して屠
殺後、投与部位に残存するマイクロカプセルを取り出
し、この中の化合物を定量して算出した化合物の残存率
を表1に示す。
【0018】
【表1】マイクロカプセル皮下投与後の化合物の平均残
存率 (n=3 - 5) ND: not done 薬物が4週間以上にわたって持続的に放出されているこ
とが確認された。
存率 (n=3 - 5) ND: not done 薬物が4週間以上にわたって持続的に放出されているこ
とが確認された。
【0019】試験例1
実施例2で得られたマイクロカプセルを実験例1で用い
た分散媒に分散し、25mg/kgあるいは 100mg/kgの薬用量
で雄性ラット(10−11週令、CD(SD)IGS,チャールズ
リバー)の片側前立腺に軽麻酔下で局所投与した。分散
媒のみを同様に投与したラットを対照群とした。投与2
週間後に左右の前立腺を摘出し、体重補正をして分散媒
投与群に対する重量相対値を算出したところ、マイクロ
カプセル投与側では明らかに前立腺重量の減少が認めら
れたが、対側の前立腺では重量変化はほとんど認められ
なかった。
た分散媒に分散し、25mg/kgあるいは 100mg/kgの薬用量
で雄性ラット(10−11週令、CD(SD)IGS,チャールズ
リバー)の片側前立腺に軽麻酔下で局所投与した。分散
媒のみを同様に投与したラットを対照群とした。投与2
週間後に左右の前立腺を摘出し、体重補正をして分散媒
投与群に対する重量相対値を算出したところ、マイクロ
カプセル投与側では明らかに前立腺重量の減少が認めら
れたが、対側の前立腺では重量変化はほとんど認められ
なかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の製剤は前立腺に直接投与される
ため、従来の経口剤や注射剤に比べ少ない薬物量で効果
を発揮できるため、薬物が全身に循環したときの副作用
を低減することが可能となる。また、徐放剤として調製
したときは1回の投与で長期の治療効果維持が期待され
る。すなわち、本発明の製剤を1回前立腺に直接投与す
ることで、前立腺肥大またはこれに伴う排尿障害、とい
った疾患の改善が長期にわたり達成される。
ため、従来の経口剤や注射剤に比べ少ない薬物量で効果
を発揮できるため、薬物が全身に循環したときの副作用
を低減することが可能となる。また、徐放剤として調製
したときは1回の投与で長期の治療効果維持が期待され
る。すなわち、本発明の製剤を1回前立腺に直接投与す
ることで、前立腺肥大またはこれに伴う排尿障害、とい
った疾患の改善が長期にわたり達成される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山縣 豊
兵庫県神戸市須磨区道正台1丁目1番8−
207号
(72)発明者 合谷 信行
東京都新宿区西新宿4丁目8番31号 マー
トルコート新宿ガーデンハウス301号
Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA10 MA01 MA04
NA14 ZA81 ZC11
Claims (5)
- 【請求項1】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を含有する前立腺局所投与用製剤。 - 【請求項2】 徐放性製剤である請求項1記載の製剤。
- 【請求項3】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤が、酢酸クロルマジノン、酢酸オサプロン、酢酸サ
イプロテロン、酢酸メドロキシプロゲステロンおよびア
リルエストレノールから選ばれる1種または2種以上で
ある請求項1記載の製剤。 - 【請求項4】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤が、酢酸クロルマジノンである請求項1記載の製
剤。 - 【請求項5】 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモ
ン剤を前立腺に局所投与する前立腺肥大症またはこれに
伴う排尿障害の予防治療方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001397159A JP2003192595A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 局所投与剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001397159A JP2003192595A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 局所投与剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003192595A true JP2003192595A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27603042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001397159A Withdrawn JP2003192595A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 局所投与剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003192595A (ja) |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001397159A patent/JP2003192595A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |