JP2003189516A - 永久磁石型ロータ - Google Patents

永久磁石型ロータ

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JP2003189516A
JP2003189516A JP2001378260A JP2001378260A JP2003189516A JP 2003189516 A JP2003189516 A JP 2003189516A JP 2001378260 A JP2001378260 A JP 2001378260A JP 2001378260 A JP2001378260 A JP 2001378260A JP 2003189516 A JP2003189516 A JP 2003189516A
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Japan
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permanent magnet
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ribs
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JP2001378260A
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English (en)
Inventor
Toshiyasu Komatsu
敏泰 小松
Kazuo Asaka
一夫 浅香
Tomoaki Arakawa
友明 荒川
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Honda Motor Co Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Publication date
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Priority to AU2002330477A priority patent/AU2002330477B2/en
Priority to EP02765407A priority patent/EP1424761A4/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉抜き形状の内側部材が外側部材に対し所望
の接合率以上で接合し、これによって強度の確保ならび
に軽量コンパクト化が図られるとともに、高出力かつ高
効率の永久磁石型ロータを提供する。 【解決手段】 焼結体からなる外側部材1と、この外側
部材1よりも低密度の焼結体からなる内側部材2とを焼
結接合し、外側部材1の外周に複数の永久磁石3を配置
する。内側部材2は放射状の径方向リブ23を有する肉
抜き形状とする。各径方向リブ23における内側部材2
の外輪部22への接合部25の総面積を、外側部材1と
内側部材2との焼結接合に要する所望の接合率以上とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータの外周部に
永久磁石を配置した永久磁石型ロータに係り、特にロー
タの磁気特性と強度を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車やハイブリッドカーに搭載さ
れる発電電動機に用いられる永久磁石型ロータには、高
性能の磁気特性と高い生産性が求められており、そのよ
うな永久磁石型ロータの材料としては、従来、珪素鋼板
が使用されている。この場合、ロータは、エンジンのシ
ャフトに締付け固定されるから、強固な締付けを行うた
めに強度の高いものでなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、珪素鋼
板は脆く強度が低いため、必要な強度を確保しようとす
ると何等かの補強策を講ずる必要が生じ、ロータが大き
くなって重量が嵩むとともに、強度が不足するためロー
タの軽量化のための肉抜きが行い難いという欠点があ
る。また、軽量化のため、JIS規格のS45C相当材
を用いてロストワックス等の鋳造手法により、肉抜き形
状を形成した例もある。しかしながら、S45C材は炭
素量が多く磁気特性が不十分であるため、発電機として
の十分な機能が得られないという欠点がある。
【0004】よって本発明は、強度の確保ならびに軽量
コンパクト化が図られるとともに、高出力かつ高効率を
達成することができる永久磁石型ロータを提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼結体からな
る環状の外側部材と、この外側部材よりも低密度の焼結
体からなり、外周面が外側部材の内周面と接する内側部
材と、外側部材の外周面に周方向に間隔をおいて配置さ
れた複数の永久磁石とを備え、外側部材と内側部材とが
焼結接合されてなる永久磁石型ロータであって、内側部
材は、内輪部と、外周面が外側部材の内周面に接する外
輪部と、これら輪部を連結する放射状の複数の径方向リ
ブとを備え、各径方向リブにおける外輪部への接合部の
総面積が、外側部材と内側部材との焼結接合に要する所
望の接合率に応じたものであることを特徴としている。
ここで言う接合率とは、外側部材と内側部材との全接合
面に対する実際に両者が所定強度で焼結接合される接合
面の割合のことである。
【0006】本発明のロータは、外側部材と内側部材と
を焼結接合させ、外側部材に永久磁石を配置して構成さ
れるものであり、内側部材が、当該ロータを取り付ける
相手部材(例えばエンジンのシャフト)に取り付けられ
る。ここで、永久磁石が配置される外側部材を、例え
ば、炭素量が少なく磁気特性に優れた純鉄系粉末による
焼結体とする一方、内側部材を、炭素量が多く強度の高
い鉄合金系粉末による焼結体とすることにより、磁気特
性に優れ、かつ強度が高いロータが得られる。すなわ
ち、内側部材が強度を受け持ち、外側部材が高い磁気特
性を発揮する構成とすることができる。内側部材は、内
輪部と、外輪部と、これら輪部を連結する放射状の複数
の径方向リブとを備えるものであり、径方向リブ間に空
間が形成された肉抜き形状となっているので、強度の向
上と相まって軽量コンパクト化が図られる。
【0007】さて、本発明のロータにあっては、内側部
材と外側部材とが圧粉成形され、これら圧粉成形体を嵌
め合わせた状態で焼結することにより、両部材が焼結接
合されて一体化する。焼結接合の際、両部材には熱膨張
が生じるが、内側部材が外側部材よりも低密度であるこ
とから、熱膨張率は外側部材よりも内側部材の方が高
く、このため、内側部材の外周面が外側部材の内周面を
押圧する圧力が発生する。特に、内側部材の外輪部にお
ける径方向リブに対応する部分の外周面は、径方向リブ
の大きな体積膨張を受けるので、外側部材の内周面を押
圧する圧力が他の部分に比べて格段に高いものとなる。
このため、内側部材の径方向リブに対応する部分の拡散
接合が著しく進行し、この部分において外側部材と内側
部材とは強固に接合される。本発明では、このように強
固に接合される部分に対応する径方向リブの外輪部への
接合部の総面積が、外側部材と内側部材との焼結接合に
要する所望の接合率に応じたものに設定されているの
で、全体として両部材が強固に接合される。言い換える
と、両部材が確実に接合される箇所が径方向リブに対応
する箇所であると特定できるので、接合率を任意に設定
することができる。
【0008】上記本発明に係る内側部材においては、径
方向リブの間に、外輪部に接して周方向に延びる周方向
リブが設けられている形態を含む。この形態によると、
外側部材との接合に寄与する内側部材の体積膨張部分
が、径方向リブのみならず周方向リブで補填される。す
なわち、径方向リブ間に設けられた周方向リブが、焼結
接合時に自身の体積に応じて熱膨張することにより、外
輪部の周方向リブに対応した部分も外側部材に強く密着
して接合される。したがって、外側部材と内側部材との
接合率を向上させることができ、しかも、接合部分の強
弱を周方向にバランスよく配置することができる。
【0009】また、本発明では、上記周方向リブが径方
向リブ間の略中間部において体積が最大である形状を有
していることを好ましい形態としている。この形態によ
ると、径方向リブ間の略中間部で周方向リブの体積膨張
が最も大きくなるので、径方向リブによる接合部分との
バランスをとることができるとともに、接合率向上のた
めの重量増加を最小限に抑えることができる。
【0010】さらに、本発明では、上記径方向リブが当
該ロータの周方向に対して傾斜していることを好ましい
形態としている。この形態によると、ロータが回転する
と径方向リブが周囲の空気を撹拌あるいは流動させ、そ
の空気の流れによりロータ自身が冷却される。これによ
って、熱上昇による発電性能の低下が抑えられる。
【0011】次に、本発明は、焼結体からなる環状の外
側部材と、この外側部材よりも低密度の焼結体からな
り、外周面が外側部材の内周面と接する内側部材と、外
側部材の外周面に周方向に間隔をおいて配置された複数
の永久磁石とを備え、外側部材と内側部材とが焼結接合
されている永久磁石型ロータであって、内側部材の外周
部には、外側部材の内周面に接する複数のリブが周方向
に間隔をおいて形成されており、これらリブにおける外
側部材の内周面への総接触面積が、外側部材と内側部材
との焼結接合に要する所望の接合率に応じたものである
ことを特徴としている。
【0012】この発明では、内側部材の外周面の複数の
リブが外側部材に直接接触して接合されており、リブ間
に空間が形成された肉抜き形状となっている。この場
合、焼結接合時には、リブが熱膨張してその外周面が外
側部材の内周面を押圧する圧力が発生することにより、
両部材は強固に接合される。この発明においては、外側
部材の内周面に接する内側部材の複数のリブの総接触面
積が、外側部材と内側部材との焼結接合に要する所望の
接合率に応じたものに設定されているので、全体として
両部材が確実に接合される。また、両部材が確実に接合
される箇所がリブの接合面であると特定できるので、接
合率を任意に設定することができる。
【0013】なお、上記各発明における外側部材および
内側部材の材料に関して、ここで付記しておく。内側部
材の組成は、JIS規格Z2550に規定されるSMF
3種、4種または5種相当のものが適している。また、
外側部材としては、C含有量が0.3%以下で、残部F
eおよび不可避不純物の純鉄系焼結材料が適している。
また、この純鉄系焼結材料に、さらに、Si:3.5質
量%以下、P:0.7質量%以下、B:0.3質量%以
下、Cu:3.0質量%以下のうち少なくとも1種以上
を含有する焼結材料も適している。
【0014】また、本発明の永久磁石型ロータにおいて
は、外側部材と内側部材との接合強度を確保する上で、
焼結前の両部材の嵌め合い寸法差が隙間5μm以下の通
り嵌め、または締め代が、接合面の径の0.0025倍
以内の締まり嵌めであると好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (1)第1実施形態 図1(a)は第1実施形態の永久磁石型ロータの平面
図、図1(b)は図1(a)の1B−1B矢視断面図で
ある。図1において符号1は環状の外側部材、2は円筒
状の内側部材である。内側部材2は、内輪部21と、外
周面が外側部材の内周面に接する外輪部22と、内輪部
21と外輪部22とを同軸的に連結して一体化させる放
射状の複数の径方向リブ23とから構成されている。径
方向リブ23は径方向に延びており、周方向に等間隔を
おいて配置され、径方向リブ23間が肉抜き部24とし
て形成されている。径方向リブ23における外輪部22
への接合部(図1(a),(b)の25で示す部分)の
総面積は、外側部材1と内側部材2との焼結接合に要す
る所望の接合率(例えば60%)以上に設定されてい
る。
【0016】内側部材2の内輪部21の中心には凹所2
6が形成され、その周囲が肉厚となっており、径方向リ
ブ23は肉厚部27とほぼ同じ高さ(軸方向の厚み)を
有している。肉厚部27における凹所26の開口側の端
面には、複数のネジ穴28が周方向に等間隔をおいて形
成されている。これらネジ穴28を利用して当該ロータ
は例えばトランスミッションに取り付けられる。なお、
図示は省略しているが、外側部材1の外周部には、複数
の永久磁石が等間隔をおいて固定されている。
【0017】(2)第2実施形態 図2(a)は第2実施形態の永久磁石型ロータの平面
図、図2(b)は図2(a)の2B−2B矢視断面図で
ある。このロータも、上記第1実施形態のロータと同様
に、環状の外側部材1と円筒状の内側部材2とを備え、
内側部材2は、内輪部21、外輪部22および複数の径
方向リブ23を有している。この場合、径方向リブ23
は内輪部21と同等の厚さを有し、外輪部22の高さ
(軸方向長さ)は外側部材1のそれとほぼ同じであり、
径方向リブ23間が肉抜き部24として形成されてい
る。この実施形態においても、径方向リブ23における
外輪部22への接合部(図2(a)の25で示す部分)
の総面積は、外側部材1と内側部材2との焼結接合に要
する所望の接合率(例えば60%)以上に設定されてい
る。また、この実施形態では、径方向リブ23間に、外
輪部22と一体の周方向に延びる周方向リブ29が形成
されている。そして、外側部材1の外周部には、複数の
永久磁石3が周方向に等間隔をおいて固定されている。
【0018】上記第1および第2実施形態の永久磁石型
ロータは、次のようにして製造される。まず、外側部材
1の形状に純鉄系粉末を圧縮成形した外側部材圧粉体、
あるいはそれを焼結した外側部材焼結体を得、一方、内
側部材22の形状に鉄系の合金粉末または混合粉末を圧
縮成形した内側部材圧粉体を得る。ここで、内側部材圧
粉体の密度は、外側部材圧粉体あるいは外側部材焼結体
の密度よりも低いものとする。次いで、これらを互いに
嵌め合わせて焼結し、焼結後、外側部材1の外周を適宜
に成形して永久磁石3を配置固定する。焼結工程におい
て、外側部材1と内側部材2との接合面には原子の拡散
が生じ、これによって両部材1,2が接合される。
【0019】上記の永久磁石型ロータによれば、永久磁
石3が固定される外側部材1は、炭素量が少なく、した
がって磁気特性に優れた粉末による焼結体であり、一
方、内側部材2は、炭素量が多く強度の高い粉末による
焼結体であるから、磁気特性に優れ、かつ強度が高いも
のとなる。すなわち、内側部材2が強度を受け持ち、外
側部材1が高い磁気特性を発揮するのである。内側部材
2は、内輪部21と、外輪部22と、これらを連結する
放射状の複数の径方向リブ23とを備えるものであり、
径方向リブ23間に肉抜き部24が形成されているの
で、強度の向上と相まって軽量コンパクト化が図られ
る。
【0020】ここで、上記の焼結工程によって外側部材
1と内側部材2とが互いに接合する原理を詳述する。焼
結工程では両部材1,2に熱膨張が生じるが、内側部材
2が外側部材1よりも低密度であることから、熱膨張率
は内側部材2が外側部材1よりも高く、このため、内側
部材2の外周面が外側部材1の内周面を押圧する圧力が
発生する。
【0021】特に、内側部材2の外輪部22における径
方向リブ23に対応する部分の外周面は、径方向リブ2
3の大きな体積膨張を受けるので、外側部材1の内周面
を押圧する圧力が他の部分に比べて格段に高いものとな
る。このため、内側部材2の径方向リブ23に対応する
部分の拡散接合が著しく進行し、外側部材1と内側部材
2とは強固に接合される。そして、径方向リブ23にお
ける外輪部22への接合部25の総面積が、外側部材1
と内側部材2との焼結接合に要する所望の接合率以上に
設定されているので、全体として両部材1,2が強固に
接合される。言い換えると、両部材1,2が確実に接合
される箇所が径方向リブ23に対応する箇所であると特
定できるので、接合率を任意に設定することができる。
【0022】次に、上記第2実施形態に特有の作用を説
明する。第2実施形態においては、内側部材2の各径方
向リブ23の間に、外輪部22に接して周方向に延びる
周方向リブ29が形成されている。これによって外側部
材1との接合に寄与する内側部材2の体積膨張部分が、
径方向リブ23のみならず周方向リブ29で補填され
る。すなわち、周方向リブ29が、焼結接合時に自身の
体積に応じて熱膨張することにより、外輪部22の周方
向リブ29に対応した部分も外側部材1に強く密着して
接合される。したがって、外側部材1と内側部材2との
接合率が向上し、しかも、接合部分の強弱を周方向にバ
ランスよく配置することができる。
【0023】上記第1および第2実施形態では、径方向
リブ23が周方向に対して傾斜している形態を採用する
ことができる。この形態によると、ロータが回転すると
径方向リブ23が周囲の空気を撹拌あるいは流動させ、
その空気の流れによりロータ自身が冷却される。これに
よって、熱上昇による発電性能の低下が抑えられる。
【0024】また、上記第2実施形態では、周方向リブ
29が径方向リブ23間の略中間部において体積が最大
である形状とすることが好ましい。この形状とするに
は、例えば幅(軸方向の厚さ)や高さ(径方向の長さ)
の変化が挙げられる。この形態によると、径方向リブ2
3間の略中間部で周方向リブ29の体積膨張が最も大き
くなるので、径方向リブ23による接合部分とのバラン
スをとることができるとともに、接合率向上のための重
量増加を最小限に抑えることができる。
【0025】(3)第3実施形態 次に、図3を参照して本発明の第3実施形態を説明す
る。図3は第3実施形態の永久磁石型ロータを示してお
り、図3(a)は図3(b)の3A−3A矢視断面図、
図3(b)は図3(a)の3B−3B矢視断面図であ
る。図3で符号1は環状の外側部材、符号2は内側部材
であり、これらはいずれも焼結体からなっている。内側
部材2は、図3(b)に示すように、内周側のボス30
と、外周側の環状部31と、ボス30と環状部31とを
同軸的に連結して一体化させる円板部32とから構成さ
れている。円板部32はボス30と環状部31との厚さ
方向の中央に配され、その厚さはボス30や環状部31
よりも薄い。そして、外側部材1の外周部に、複数の永
久磁石3が周方向に等間隔をおいて固定されている。
【0026】図3(a)に示すように、内側部材2の環
状部31の外周には、外側部材1の内周面に接する複数
のリブ32が周方向に間隔をおいて形成されており、リ
ブ32間が肉抜き部33として形成されている。そし
て、リブ32における外側部材1の内周面への接合部
(図(a)の34で示す部分)の総接触面積は、外側部
材1と内側部材2との焼結接合に要する所望の接合率
(例えば60%)以上に設定されている。
【0027】この第3実施形態のロータも、上記第1お
よび第2実施形態と同様に、内側部材2が外側部材1よ
りも低密度の焼結体からなり、両者は焼結接合されてい
る。第3実施形態では、内側部材2の環状部31に形成
された複数のリブ32の接合面34が外側部材1の内周
面に直接接触して接合されている。焼結接合時には、リ
ブ32が熱膨張してその接合面34が外側部材1の内周
面を押圧する圧力が発生することにより、両部材1,2
は強固に接合される。そして、外側部材1の内周面に接
する内側部材2の複数のリブ32の総接触面積(接合面
34の総面積)が、外側部材1と内側部材2との焼結接
合に要する所望の接合率以上に設定されているので、両
部材1,2が確実に接合される。また、両部材1,2が
確実に接合される箇所がリブ32の接合面34であると
特定できるので、接合率を任意に設定することができ
る。
【0028】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。図1に示
した構造のロータにおいて、径方向リブの数はそのまま
で、厚さを変えることによって、その径方向リブの外輪
部への接合部の総面積を変えた3種類のロータを製造し
た。外側部材と内側部材とが確実に焼結接合される接合
率は、実験的に60%と規定されており、3種類のロー
タの接合率は、20%、60%、70%と設定した。こ
れらロータの外側部材と内側部材との接合面の状態を超
音波探傷装置(キャノン社製:M−500)によって調
べた。
【0029】図4は、周方向に沿った接合状態を超音波
探傷装置から出力させた接合強度分布データを示してお
り、左から順に、接合率が20%、60%、70%のロ
ータである。図4において白い部分は拡散接合が十分に
進行して外側部材と内側部材との界面が存在しない強固
な接合部分であり、赤い部分は外側部材と内側部材との
界面が存在する接合強度が弱い部分である。この接合強
度分布データから接合部分(白い部分)の面積を測定し
たところ、接合率を20%、60%、70%に設定した
ロータは、図4に示すように18%、59%、69%で
あった。したがって、設定した接合率とほぼ同じ接合率
を示すことが確認された。
【0030】このようにして外側部材と内側部材との接
合率に応じて外輪部に対する径方向リブの接合面積を設
定することにより、その接合率あるいはそれ以上の接合
率をもって肉抜き形状の内側部材を外側部材に接合させ
ることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の永久磁石
型ロータによれば、肉抜き形状の内側部材を外側部材に
対し所望の接合率以上で接合させることができるので、
強度の確保ならびに軽量コンパクト化が図られるととも
に、高出力かつ高効率を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の永久磁石型ロータで
あって、(a)はその平面図、(b)は図1(a)の1
B−1B矢視断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の永久磁石型ロータで
あって、(a)はその一部断面平面図、(b)は図2
(a)の2B−2B矢視断面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態の永久磁石型ロータで
あって、(a)は図3(b)の3A−3A矢視断面図、
(b)は図3(a)の3B−3B矢視断面図である。
【図4】 実施例のロータにおける外側部材と内側部材
との接合強度分布データを示す写真である。
【符号の説明】
1…外側部材、2…内側部材、3…永久磁石、21…内
輪部、22…外輪部、23…径方向リブ、29…周方向
リブ、32…リブ。
フロントページの続き (72)発明者 浅香 一夫 千葉県松戸市稔台520番地 日立粉末冶金 株式会社内 (72)発明者 荒川 友明 千葉県松戸市稔台520番地 日立粉末冶金 株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA08 AA09 AB05 AB08 AC00 AD04 AE08 5H621 AA03 BB10 HH01 JK01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結体からなる環状の外側部材と、この
    外側部材よりも低密度の焼結体からなり、外周面が外側
    部材の内周面と接する内側部材と、前記外側部材の外周
    面に周方向に間隔をおいて配置された複数の永久磁石と
    を備え、前記外側部材と前記内側部材とが焼結接合され
    てなる永久磁石型ロータであって、 前記内側部材は、内輪部と、外周面が前記外側部材の内
    周面に接する外輪部と、これら輪部を連結する放射状の
    複数の径方向リブとを備え、各径方向リブにおける前記
    外輪部への接合部の総面積が、前記外側部材と前記内側
    部材との焼結接合に要する所望の接合率に応じたもので
    あることを特徴とする永久磁石型ロータ。
  2. 【請求項2】 前記径方向リブの間に、前記外輪部に接
    して周方向に延びる周方向リブが設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の永久磁石型ロータ。
  3. 【請求項3】 前記周方向リブは、前記径方向リブ間の
    略中間部において体積が最大である形状を有することを
    特徴とする請求項2に記載の永久磁石型ロータ。
  4. 【請求項4】 前記径方向リブは、当該ロータの周方向
    に対して傾斜していることを特徴とする請求項2または
    3に記載の永久磁石型ロータ。
  5. 【請求項5】 焼結体からなる環状の外側部材と、この
    外側部材よりも低密度の焼結体からなり、外周面が外側
    部材の内周面と接する内側部材と、前記外側部材の外周
    面に周方向に間隔をおいて配置された複数の永久磁石と
    を備え、前記外側部材と前記内側部材とが焼結接合され
    てなる永久磁石型ロータであって、 前記内側部材の外周部には、前記外側部材の内周面に接
    する複数のリブが周方向に間隔をおいて形成されてお
    り、これらリブにおける外側部材の内周面への総接触面
    積が、前記外側部材と前記内側部材との焼結接合に要す
    る所望の接合率に応じたものであることを特徴とする永
    久磁石型ロータ。
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