JP2003186332A - 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置 - Google Patents

定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置

Info

Publication number
JP2003186332A
JP2003186332A JP2001387975A JP2001387975A JP2003186332A JP 2003186332 A JP2003186332 A JP 2003186332A JP 2001387975 A JP2001387975 A JP 2001387975A JP 2001387975 A JP2001387975 A JP 2001387975A JP 2003186332 A JP2003186332 A JP 2003186332A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing roller
wall surface
roller
fixing
reinforcing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001387975A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Sawada
康 澤田
Hiroshi Ogawa
宏 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Copyer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Copyer Co Ltd filed Critical Copyer Co Ltd
Priority to JP2001387975A priority Critical patent/JP2003186332A/ja
Priority to CN 200710104163 priority patent/CN101086651A/zh
Priority to PCT/JP2002/013282 priority patent/WO2003054635A1/ja
Priority to CNB028229290A priority patent/CN100367129C/zh
Priority to EP02786154A priority patent/EP1469356A1/en
Publication of JP2003186332A publication Critical patent/JP2003186332A/ja
Priority to US10/499,749 priority patent/US7266337B2/en
Priority to US11/849,077 priority patent/US20090028616A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】放電等を防止して電気的に安定していると共に
立上り時間を短縮できる定着ローラを提供する。 【解決手段】ローラ本体52の中空部分(定着ローラ5
0の内部)には、コイルばね60が配置されている。コ
イルばね60は、ローラ本体52の中空部分を囲む内壁
面52aに接触してこの内壁面52aを外側に押してい
る。また、コイルばね60及び内壁面52aのうち、コ
イルばね60及び内壁面52aが互いに接触している接
触部分62以外の非接触部分64は黒色膜66(図3で
は、非接触部分64に一致しているように見える。)で
覆われている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧ローラとの間
に記録媒体を挟持して搬送しながら現像像を記録媒体に
定着させるための定着ローラ及びその製造方法、並びに
この定着ローラを備えた定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワークステーションの出
力装置として、粉体の現像剤(トナー)を用いて記録媒
体に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知ら
れている。このような画像形成装置では、例えば、画像
情報を担持する光(例えばレーザ)を感光ドラムなどの
像担持体に照射して静電潜像を形成し、この静電潜像に
現像ローラを用いてトナーを供給して現像像を形成し、
転写ローラなどを使用してこの現像像を記録媒体に転写
して転写像(現像像)を形成する。転写像が形成された
記録媒体は定着器に搬送され、定着器では転写像が記録
媒体に定着される。定着器には、通常、ヒータを内蔵し
た定着ローラとこの定着ローラに圧接する加圧ローラと
が備えられている。転写像を記録媒体に定着する際は、
定着ローラと加圧ローラとで記録媒体を挟持して搬送し
ながら転写像を所定の定着温度で加熱すると同時に加圧
する。この加熱と加圧で転写像が記録媒体に定着され
る。転写像が定着された記録媒体は排紙ローラなどに挟
持されながら排出される。
【0003】上記した定着ローラとしては、内部にヒー
タが配置された金属製の円筒の外周面にシリコーンゴム
やフッ素ゴム等のゴム材料を被覆したものが多く使用さ
れている。このような定着ローラでは、ヒータからの輻
射熱を効率良く金属製円筒に吸収させるために、その内
周面に黒色塗料を焼き付けることがある。
【0004】内周面に黒色塗料を焼き付けた定着ローラ
を製造する際には、伸管加工や塑性加工等によってアル
ミニウム製円筒や鋼製円筒を製造し、これらの円筒から
油分を除去し、これらの円筒の内周面に黒色塗料を塗布
する。この黒色塗料は、金属や金属酸化物からなる耐熱
性の顔料を含有するものである。その内周面に黒色塗料
が塗布された円筒は、恒温槽内で焼付加工を施される。
このようにして黒色塗料が内周面に焼付加工された円筒
は、摩擦圧接加工などによってその両端部に軸受部が形
成される。また、円筒の外周面に上記のゴム材料が被覆
される。
【0005】上記のような焼付加工の際には、一般に、
金属製円筒のサイズや定着ローラの使用条件等を考慮し
て、耐久性に支障が無い範囲で焼付条件が設定される。
この焼付条件は、通常、300℃で1時間程度の焼付け
が施される。
【0006】ところで近年、電子写真方式の画像形成装
置には、省エネルギの観点から素早い立ち上がりが求め
られている。このため、画像形成装置本体が完全に冷え
切った状態からメインスイッチを入れて最初のコピーが
排出されるまでの時間(立上り時間)が30秒間以下の
画像形成装置がある。この立上り時間は年々短くなって
いる。
【0007】また、画像形成装置本体のメインスイッチ
が入っている待機状態において定着器を暖めておくため
の消費電力を極力少なくすることが求められている。こ
のため、上記の待機状態では、定着器のヒータを完全に
切っておく必要に迫られている。このように待機状態で
定着器のヒータを完全に切っておく場合、ヒータをオン
にするとほぼ同時に定着ローラを所定温度にするために
は、定着ローラの肉厚を薄くしてその熱容量を小さくし
ておく必要がある。このために、熱伝導率の良いアルミ
ニウム合金製の定着ローラが使用される。
【0008】上記した立上り時間を短くするために、最
近ではアルミニウム製の定着ローラの肉厚は0.8mm
程度まで薄くなっている。定着ローラの肉厚をこれ以上
薄くした場合、定着ローラと加圧ローラとの間(ニップ
部)に記録媒体を挟持して現像像を熱と圧力で定着する
ときに、定着ローラが変形するおそれがある。定着ロー
ラの長手方向中央部は、特に変形し易いので、この長手
方向中央部においては充分な定着性能を確保できないお
それがある。
【0009】そこで、定着ローラの内径よりも僅かに大
きい外径をもつコイルばねを定着ローラの内壁面に圧接
させることにより、定着ローラを補強する技術が提案さ
れている(特許公報第2810355号参照)。この技
術では、定着ローラの肉厚を0.35mm程度にまで薄
くでき、強度を保ったまま定着ローラの熱容量を減らせ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、内周面を黒
色塗料で焼き付けた定着ローラの内部にコイルばねを挿
入した場合、コイルばねの表面は黒色ではないので、ヒ
ータからの熱の吸収が遅れる。このため、立上り時間を
短縮できないという問題がある。また、黒色塗料は絶縁
性であるので、コイルばねが電気的に浮いた状態とな
る。従って、一定の電位に保たれている定着ローラとの
間の電位差によって、定着ローラとコイルばねとの間に
放電が発生し、電気的なノイズが生じる。この結果、定
着ローラが組み込まれた画像形成装置を制御するCPU
が誤動作するおそれがある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、放電等を防止
して電気的に安定していると共に立上り時間を短縮でき
る定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の定着ローラは、現像像が転写された記録媒体
に熱と圧力を作用させてこの現像像を定着する定着装置
における、所定の加圧ローラとの間に記録媒体を挟持し
ながら搬送する、中空状であってこの中空部分にヒータ
が配置された定着ローラにおいて、(1)前記中空部分
を囲む内壁面に接触してこの内壁面を外側に押圧する補
強部材を備え、(2)該補強部材及び前記内壁面のう
ち、該補強部材及び前記内壁面双方が互いに接触してい
る接触部分以外の非接触部分は、黒色膜で覆われている
ことを特徴とするものである。
【0013】ここで、(3)前記黒色膜は耐熱性のもの
であってもよい。
【0014】さらに、(4)前記補強部材及び前記非接
触部分に黒色塗料を塗布して焼き付けることにより、前
記非接触部分を前記黒色膜で覆ってもよい。
【0015】また、上記目的を達成するための本発明の
定着ローラ製造方法は、現像像が転写された記録媒体に
熱と圧力を作用させてこの現像像を定着する定着装置に
おける、所定の加圧ローラとの間に記録媒体を挟持しな
がら搬送する、中空状であってこの中空部分にヒータが
配置された定着ローラを製造する定着ローラ製造方法に
おいて、(5)前記中空部分を囲む内壁面に接触してこ
の内壁面を外側に押圧する補強部材を前記中空部分に挿
入し、(6)前記補強部材及び前記内壁面のうち、前記
補強部材及び前記内壁面双方が互いに接触している接触
部分以外の非接触部分を黒色膜で覆うことを特徴とする
ものである。
【0016】ここで、(7)前記補強部材を前記中空部
分に挿入し、その後、(8)前記非接触部分に黒色塗料
を塗布して焼き付けることにより、前記非接触部分を前
記黒色膜で覆ってもよい。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明の
定着装置は、(9)上記した定着ローラを備え、(1
0)前記所定の加圧ローラを前記定着ローラに押圧しな
がら記録媒体に現像像を転写することを特徴とするもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の定着装置
の一実施形態が組み込まれた画像形成装置の概略構造を
説明する。
【0019】図1は、本発明の定着装置の一実施形態が
組み込まれた画像形成装置の一例であるデジタル複写機
を示す模式図である。
【0020】複写機10の頂面には開閉自在な直方体状
の原稿圧着板12が配置されている。原稿圧着板12の
下には、原稿に記録された画像を読み取る画像読取装置
14が配置されている。画像読取装置14の上面(上
壁)は、原稿が載置される原稿台ガラス(図示せず)で
ある。
【0021】原稿圧着板12よりも手前側(正面側)に
は、複写枚数などが入力される操作パネル(図示せず)
が配置されている。また複写機10の下部には、複数枚
のカット紙が収容されるカセット16が複写機10に出
し入れ自在に備えられている。また、複写機10の左側
部分には空間が形成されており、排出された記録紙が積
載される排紙トレイ18が形成されている。
【0022】複写機10で画像を形成する手順等を説明
する。
【0023】原稿に記録された画像を記録媒体に形成す
るためには、原稿圧着板12を開き、原稿台ガラス(図
示せず)の上面に、画像面が下になるように原稿を載置
し、この原稿を原稿圧着板12で押さえて固定する。次
に、所定の操作ボタン等を押すことにより、原稿に記録
された画像は、画像読取装置14で読み取られる。読み
取られた画像はデジタル信号に変換され、このデジタル
信号は、レーザスキャナ20に送信される。
【0024】レーザスキャナ20に送信された信号はレ
ーザ光に変換されて、このレーザ光は、高速で回転する
スキャナミラー20a、折り返しミラー20bを経由し
て感光ドラム22に照射される。感光ドラム22は帯電
器24によって一様に帯電されており、レーザ光が照射
された感光ドラム22には静電潜像が形成される。この
静電潜像は現像ローラ26から供給された現像剤で現像
されて現像像が形成される。
【0025】一方、カセット16からは記録紙などの記
録媒体が給紙ローラ28によって矢印A方向(給紙方
向)に給紙され、搬送ローラ30とレジストローラ32
によって転写ローラ34に搬送される。転写ローラ34
は感光ドラム22と共に記録媒体を挟持しながら、この
記録媒体に感光ドラム22の現像像を転写する。現像像
が転写された記録媒体は搬送ガイド36によって定着器
40に案内される。定着器40には定着ローラ50と加
圧ローラ70が配置されており、これら2つのローラ5
0,70に記録媒体が挟持されながら搬送されて、現像
像が記録媒体に定着される。このようにして現像像が定
着された記録媒体は排紙ローラ80によって排出されて
排紙トレイ18に積載される。
【0026】図2を参照して、定着装置40について説
明する。
【0027】図2は、本発明の定着装置の一例を模式的
に示す断面図である。
【0028】定着装置40には、中空状の定着ローラ5
0とこの定着ローラ50に押圧された加圧ローラ70が
内蔵されている。定着ローラ50及び加圧ローラ70双
方の回転中心軸は互いに平行である。
【0029】定着ローラ50はベアリング42,44を
介してフレーム46,48に回転自在に固定されてい
る。定着ローラ50の内部には、定着ローラ50を加熱
するための赤外線ヒータ53が配置されている。この赤
外線ヒータ53は定着ローラ50の回転中心軸に一致す
る。定着ローラ50の長手方向一端部(図2では右側の
端部)にはギア49が固定されている。このギア49
は、複写機10(図1参照)の駆動機構に連結されてお
り、この駆動機構の駆動力がギア49を解して定着ロー
ラ50に伝達される。なお、後述するローラ本体52の
長手方向両端部には、駆動機構を連結するためのジャー
ナル部52a,52bが形成されている。
【0030】加圧ローラ70の外周面には、例えばシリ
コーンゴムのような耐熱性の弾性変形可能な弾性ゴム層
が形成されている。また、加圧ローラ70の長手方向両
端部は、ベアリング72,74を介して、フレーム4
6,48とは異なるフレーム76,78に回転自在に固
定されている。ベアリング72,74はそれぞれ、ばね
80,82に連結されており、これらのばね80,82
によって加圧ローラ70は定着ローラ50に押し付けら
れている。なお、ばね80,82が加圧ローラ70を押
す力(付勢力)は自在に設定することができ、例えばば
ね1つの付勢力を6kgとし合計で12kgにできる。
これらのばね80,82に代えて、他の弾性部材を用い
ることができる。また、上記の付勢力は、加圧ローラ7
0の弾性ゴム層の硬度や弾性力、紙送り速度、設定温度
等を考慮して適切なニップ幅が形成されるように設定さ
れている。
【0031】図3を参照して定着ローラについて説明す
る。
【0032】図3は、定着ローラを示す断面図である。
【0033】定着ローラ50は、肉厚が0.3〜0.5
mm程度のアルミウム製でパイプ状(円筒状)のローラ
本体52を備えている。ローラ本体52の外周面には離
型層54が形成されている。この離型層54は、高い離
型性を有するフッ素樹脂、オイル含浸シリコーンゴム、
又はシリコーンゴム層の表面にフッ素樹脂層が形成され
たものである。ローラ本体52は、所定の外径をもつス
トレート形状にしてもよく、又は、長手方向中央からそ
の回転中心軸に沿って長手方向両端部に向かうほど外径
が徐々に増加する逆クラウン形状にしてもよい。
【0034】ローラ本体52の中空部分(定着ローラ5
0の内部)には、コイルばね60(本発明にいう補強部
材の一例である)が配置されている。コイルばね60
は、ローラ本体52の中空部分を囲む内壁面52aに接
触してこの内壁面52aを外側に押している。また、コ
イルばね60及び内壁面52aのうち、コイルばね60
及び内壁面52aが互いに接触している接触部分62以
外の非接触部分64は黒色膜66(図3では、非接触部
分64に一致しているように見える。)で覆われてい
る。
【0035】ここでは、補強部材としてコイルばね60
を用いたが、熱容量が小さくて補強効果の高いものであ
れば、どのようなものでも良い。また、黒色膜66は耐
熱性を有している。
【0036】上記した定着ローラ50を製造する際は、
ローラ本体52の内径よりも1〜2%大きい外径をもつ
コイルばね60を準備し、このコイルばね60の長手方
向両端部を縮径方向(巻きがきつくなる方向、外径が小
さくなる方向)に捻った状態で、離型層54が外周面に
形成されたローラ本体52の中空部分に挿入する。挿入
し終わった後、コイルばね60の捻りを解放する。これ
により、コイルばね60の外周面が内壁面52aに接触
してこの内壁面52aを外側に押す。
【0037】上記のようにしてコイルばね60が中空部
分に配置された定着ローラ50から油分を除去し、コイ
ルばね60及び内壁面52aに黒色塗料を塗布して高温
槽内で焼付け加工を施す。黒色塗料としては、黒色の金
属や金属酸化物からなる耐熱性の顔料を有するものを使
用する。なお、コイルばね60及び内壁面52aに黒色
塗料を塗布する際に、上記した接触部分62には黒色塗
料は塗布されない。
【0038】黒色塗料と焼付け加工の一例を説明する。
【0039】黒色塗料としては、「おきつも♯800
0」(三重油脂化工株式会社製、商品名)を用いた。こ
の「おきつも♯8000」は、黒色金属顔料又は黒色金
属化合物顔料をシリコーン樹脂バインダと共に溶剤に分
散させて溶解させたものである。その配合は、黒色顔料
15%,無機質顔料20%,シリコーン樹脂(メチルフ
ェニルシリコーンベース)18%,及び溶剤47%であ
る。
【0040】焼付け温度は約300℃、焼付け時間は約
1時間から3時間までの間が適切である。但し、この条
件は、使用する塗料によって変る。コイルばね60及び
内壁面52aの非接触部分64に黒色塗料が塗布された
定着ローラ50に焼付け加工を施すことにより、非接触
部分64が耐熱性の黒色膜66で覆われる。一方、接触
部分62は黒色膜66で覆われていないので、黒色膜6
6が電気的絶縁性であっても定着ローラ50の内壁面5
2aとコイルばね60とは導通されている。このため、
定着ローラ50の内壁面52aとコイルばね60とは同
じ電位に保たれる。従って、これらの間に放電が発生す
ることは無いので、この放電に起因する電気的なノイズ
も発生しない。一方、非接触部分64は黒色膜66で覆
われているので、ヒータ53(図2参照)の熱を効率良
く吸収できる。このため、定着ローラ50は迅速に加熱
されるので、定着ローラ50の離型層54が迅速に所定
温度になり立上り時間を短縮できる。
【0041】ところで、定着ローラ50では、現像像を
記録媒体に均一に定着させるために、通紙幅全体(長手
方向)に渡って温度勾配が均一になるように設計される
ことが重要である。このため、例えばヒータ53(図2
参照)のワット密度の配光がヒータ53の長手方向両端
部よりも長手方向中央部が低くなるように構成されるこ
とがある。しかし、立上り直後では、ヒータ53の長手
方向両端部にはベアリング42,44が接触しているの
で、この長手方向両端部の温度上昇が遅くなることがあ
る。この結果、定着ローラ50の温度分布が不均一とな
り、定着不良を起こすことがある。
【0042】この定着不良を防止するためには、ヒータ
53のワット密度の配光によって異なるが、内壁面52
aに塗布する黒色塗料の濃度を、内壁面52aの長手方
向中央部と長手方向両端部とで変えたり、この濃度に勾
配をつけたりしても良い。従って、内壁面52aの全体
に渡って一様な濃度にしなくても良い。
【0043】また、A4サイズの記録媒体の長辺(29
7mm)を通せる定着装置40に、A4サイズよりも小
さいサイズの記録媒体を連続して通紙した場合、定着ロ
ーラ40の長手方向両端部の熱が記録媒体に吸収されな
いので、この長手方向両端部の温度が次第に高温とな
り、トナー溶着によるオフセットが発生することがあ
る。このオフセットを防止するためには、上記と同様
に、内壁面52aに塗布する黒色塗料の濃度を、内壁面
52aの長手方向中央部と長手方向両端部とで変えた
り、この濃度に勾配をつけたりしても良い。従って、内
壁面52aの全体に渡って一様な濃度にしなくても良
い。
【0044】図4と図5を参照して、定着ローラの第2
実施形態を説明する。
【0045】図4は、第2実施形態の定着ローラの一部
を示す縦断面図である。図5は、図4のB―B断面図で
ある。
【0046】第2実施形態の定着ローラ150は、ロー
ラ本体152の内壁面に、このローラ本体152を補強
するための補強リブ154を形成した点に特徴がある。
なお、ローラ本体152の外周面には離型層が形成され
ているが、図4と図5では離型層が省略されている。
【0047】補強リブ154はローラ本体152の長手
方向に延びており、ローラ本体152の周方向に等間隔
で複数本形成されている。ここでは、9本の補強リブ1
54が形成されている。
【0048】ローラ本体152の中空部分(定着ローラ
150の内部)には、コイルばね160(本発明にいう
補強部材の一例である)が配置されている。コイルばね
160は、補強リブ154の先端面154aに接触して
補強リブ154及びローラ本体152の内壁面152a
を外側に押している。また、コイルばね160及び内壁
面152aのうち、コイルばね160及び内壁面152
aが互いに接触している接触部分162以外の非接触部
分164は黒色膜166(図5では、非接触部分164
に一致しているように見える。)で覆われている。
【0049】上記した定着ローラ150の製造方法は、
定着ローラ50の製造方法と同様であるが、コイルばね
160の外径は、補強リブ154の先端面154aで決
められる内径よりもやや大きいものとなる。
【0050】図6と図7を参照して、定着ローラの第3
実施形態を説明する。
【0051】図6は、第3実施形態の定着ローラの一部
を示す縦断面図である。図7は、図6の定着ローラの内
部に配置されたコイルばねの一部を示す拡大図である。
【0052】第3実施形態の定着ローラ250では、ロ
ーラ本体252の内部に、このローラ本体252を補強
するためのコイルばね260が配置されている。なお、
ローラ本体252の外周面には離型層が形成されている
が、図6では離型層が省略されている。コイルばね26
0は、多数の孔260aが形成されたベルト状の板を螺
旋状にしたものである。コイルばね260には多数の孔
260aが形成されているので、その分、コイルばね2
60の熱容量が少ない。定着ローラ250では、定着ロ
ーラ50のコイルばね60に代えてコイルばね260を
用いている。黒色膜等については定着ローラ50と同様
であり、接触部分262以外の非接触部分は黒色膜で覆
われている。従って、定着ローラ250は、定着ローラ
50と同様の効果を奏する。
【0053】図8を参照して、定着ローラの第4実施形
態を説明する。
【0054】図8(a)は、第4実施形態の定着ローラ
の一部を示す縦断面図であり、(b)は、定着ローラの
内部に配置された補強部材を示す斜視図である。
【0055】第4実施形態の定着ローラ350では、ロ
ーラ本体352の内部に、このローラ本体352を補強
するための補強部材360が配置されている。なお、ロ
ーラ本体352の外周面には離型層が形成されている
が、図8では離型層が省略されている。
【0056】補強部材360は、円板状の本体部370
と、この本体部370の外周部に形成された鍔部380
から構成されている。本体部370の外径φ1は、定着
ローラ350の内径φ2よりも小さい。また、本体部3
70の中央部分には大きな孔372が形成されている。
この孔372の分だけ、補強部材360の熱容量が少な
い。
【0057】鍔部380は、本体部370の外周部に周
方向で等間隔に複数形成されている。鍔部380は弾力
を有する。鍔部380は外側に開いている。定着ローラ
350の内部に配置される前の補強部材360の先端部
382における外径φ3は、定着ローラ350の内径φ
2よりも大きい。図8(a)に示すように、複数の補強
部材360を定着ローラ350の内部に挿入することに
より、鍔部380の先端部382が定着ローラ350の
内壁面350aに接触してこの内壁面350aを外側に
押す。定着ローラ350では、定着ローラ50のコイル
ばね60に代えて補強部材360を用いている。黒色膜
等については定着ローラ50と同様であり、接触部分3
82以外の非接触部分は黒色膜で覆われている。従っ
て、定着ローラ350は、定着ローラ50と同様の効果
を奏する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の定着ローラ
では、接触部分は黒色膜で覆われていないので、黒色膜
が電気的絶縁性であっても定着ローラの内壁面と補強部
材とは導通されている。このため、定着ローラの内壁面
と補強部材は同じ電位に保たれる。従って、これらの間
に放電が発生することは無いので、この放電に起因する
電気的なノイズも発生しない。一方、非接触部分は黒色
膜で覆われているので、ヒータの熱を効率良く吸収でき
る。このため、定着ローラは迅速に加熱されるので、定
着ローラは迅速に所定温度になり立上り時間を短縮でき
る。
【0059】ここで、前記黒色膜は耐熱性のものである
場合は、ヒータに加熱されても劣化しにくいので、定着
ローラの寿命が延びる。
【0060】さらに、前記補強部材及び前記非接触部分
に黒色塗料を塗布して焼き付けることにより、前記非接
触部分を前記黒色膜で覆った場合は、接触部分以外の部
分を容易に黒色膜で覆うことができる。
【0061】さらにまた、前記補強部材は、円板状の本
体部と、この本体部の外周に形成された、弾力をもつ鍔
部とを備えたものである場合は、簡易な構造の補強部材
が得られる。
【0062】また、本発明の定着ローラ製造方法では、
接触部分は黒色膜で覆われないので、黒色膜が電気的絶
縁性であっても定着ローラの内壁面と補強部材は導通さ
れている。このため、定着ローラの内壁面と補強部材は
同じ電位に保たれる。従って、これらの間に放電が発生
することは無いので、この放電に起因する電気的なノイ
ズも発生しない。一方、接触部分以外の非接触部分は、
黒色膜で覆われているので、ヒータの熱を効率良く吸収
できる。このため、定着ローラは迅速に加熱されるの
で、定着ローラは迅速に所定温度になる。
【0063】ここで、前記補強部材を前記中空部分に挿
入し、その後、前記非接触部分に黒色塗料を塗布して焼
き付けることにより、前記非接触部分を前記黒色膜で覆
う場合は、接触部分以外の部分を容易に黒色膜で覆うこ
とができる。
【0064】また、本発明の定着装置では、定着ローラ
が迅速に加熱されるので、定着装置を迅速に立ち上げら
れる。このため、省エネルギに適した定着装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の一実施形態が組み込まれた
画像形成装置の一例であるデジタル複写機を示す模式図
である。
【図2】本発明の定着装置の一例を模式的に示す断面図
である。
【図3】定着ローラを示す断面図である。
【図4】第2実施形態の定着ローラの一部を示す縦断面
図である。
【図5】図4のB―B断面図である。
【図6】第3実施形態の定着ローラの一部を示す縦断面
図である。
【図7】図6の定着ローラの内部に配置されたコイルば
ねの一部を示す拡大図である。
【図8】(a)は、第4実施形態の定着ローラの一部を
示す縦断面図であり、(b)は、定着ローラの内部に配
置された補強部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 複写機 40 定着装置 50,150,250,350 定着ローラ 60 コイルばね 62,162,262,382 接触部分 64,164 非接触部分 66,166 黒色膜 70 加圧ローラ 360 補強部材 370 本体部 380 鍔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA30 BB03 BB13 BB26 3J103 AA02 AA41 AA73 BA03 BA17 FA01 GA58 HA04 HA54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像像が転写された記録媒体に熱と圧力
    を作用させてこの現像像を定着する定着装置における、
    所定の加圧ローラとの間に記録媒体を挟持しながら搬送
    する、中空状であってこの中空部分にヒータが配置され
    た定着ローラにおいて、 前記中空部分を囲む内壁面に接触してこの内壁面を外側
    に押圧する補強部材を備え、 該補強部材及び前記内壁面のうち、該補強部材及び前記
    内壁面双方が互いに接触している接触部分以外の非接触
    部分は、黒色膜で覆われていることを特徴とする定着ロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 前記黒色膜は耐熱性のものであることを
    特徴とする請求項1に記載の定着ローラ。
  3. 【請求項3】 前記補強部材及び前記非接触部分に黒色
    塗料を塗布して焼き付けることにより、前記非接触部分
    を前記黒色膜で覆ったことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の定着ローラ。
  4. 【請求項4】 現像像が転写された記録媒体に熱と圧力
    を作用させてこの現像像を定着する定着装置における、
    所定の加圧ローラとの間に記録媒体を挟持しながら搬送
    する、中空状であってこの中空部分にヒータが配置され
    た定着ローラを製造する定着ローラ製造方法において、 前記中空部分を囲む内壁面に接触してこの内壁面を外側
    に押圧する補強部材を前記中空部分に挿入し、 前記補強部材及び前記内壁面のうち、前記補強部材及び
    前記内壁面双方が互いに接触している接触部分以外の非
    接触部分を黒色膜で覆うことを特徴とする定着ローラ製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記補強部材を前記中空部分に挿入し、
    その後、 前記非接触部分に黒色塗料を塗布して焼き付けることに
    より、前記非接触部分を前記黒色膜で覆うことを特徴と
    する請求項4に記載の定着ローラ製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から3までに記載された定着ロ
    ーラを備え、 前記所定の加圧ローラを前記定着ローラに押圧しながら
    記録媒体に現像像を転写することを特徴とする定着装
    置。
JP2001387975A 2001-12-20 2001-12-20 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置 Pending JP2003186332A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387975A JP2003186332A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置
CN 200710104163 CN101086651A (zh) 2001-12-20 2002-12-19 定影辊、其制造方法、定影装置、及图像形成装置
PCT/JP2002/013282 WO2003054635A1 (fr) 2001-12-20 2002-12-19 Rouleau de fixation et son procede de production, dispositif de fixation et dispositif de formation d'images
CNB028229290A CN100367129C (zh) 2001-12-20 2002-12-19 定影辊
EP02786154A EP1469356A1 (en) 2001-12-20 2002-12-19 Fixing roller and method of producing the same, fixing device and image forming device
US10/499,749 US7266337B2 (en) 2001-12-20 2004-06-18 Fixing roller, and method of producing the same, fixing device and image forming device
US11/849,077 US20090028616A1 (en) 2001-12-20 2007-08-31 Fixing roller, method of manufacture thereof, and fixation assembly and image-forming apparatus employing the roller

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387975A JP2003186332A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003186332A true JP2003186332A (ja) 2003-07-04

Family

ID=27596643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001387975A Pending JP2003186332A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2003186332A (ja)
CN (1) CN101086651A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105171338B (zh) * 2014-06-17 2018-11-02 上海运申制版模具有限公司 空心凹印版辊的减振加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101086651A (zh) 2007-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9501011B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including same
JP5625779B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6160227B2 (ja) 定着装置およびこれを備えた画像形成装置
US20140112691A1 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP4655846B2 (ja) 定着装置、画像形成装置および定着方法
CN101086653A (zh) 定影装置与图像形成设备
US7254360B2 (en) Image fixing apparatus, and, image forming apparatus having the same, and image forming process
JP2006267901A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2014224839A (ja) 定着装置およびこれを備えた画像形成装置
JPH10319754A (ja) 定着装置
CN100573348C (zh) 成像装置
JP2006259039A (ja) ベルト部材を駆動するロール部材を備えた装置、定着装置および画像形成装置
JP2009150933A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2009210811A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2003186332A (ja) 定着ローラ及びその製造方法並びに定着装置
JP6826774B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2010107577A (ja) 画像形成装置
JP6740044B2 (ja) 導電性弾性部材及び画像加熱装置
JP2003329030A (ja) ローラユニット
JP6648558B2 (ja) 定着装置と画像形成装置
JPH075784A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2002123113A (ja) 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置
JP7127496B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4130888B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2008287024A (ja) 定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051220