JP2003186071A - ブレ検出装置 - Google Patents

ブレ検出装置

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JP2003186071A JP2001383561A JP2001383561A JP2003186071A JP 2003186071 A JP2003186071 A JP 2003186071A JP 2001383561 A JP2001383561 A JP 2001383561A JP 2001383561 A JP2001383561 A JP 2001383561A JP 2003186071 A JP2003186071 A JP 2003186071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、測距センサを利用して手ブレ検出を
行う場合に、手ブレが発生していないにもかかわらず、
誤って手ブレ警告を行ってしまうことがないように、手
ブレ検出の精度を向上させることが可能なレ検出装置を
提供する。 【解決手段】本発明の一態様によると、カメラの振動状
態を検出するAF用センサと、前記AF用センサから所
定時間間隔で出力される被写体像データを比較して、前
記被写体像データの像ずれ量によりブレ検出を行うブレ
検出手段と、前記ブレ検出手段によってブレ検出を行う
際に、前記被写体像データを手得するための前記AF用
センサによる積分時の条件として、ブレ検出時に基準と
する前記被写体像データを取得したときの積分時の条件
に合わせるように制御する制御手段とを具備したことを
特徴とするブレ検出装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラによる撮影
の際に発生する手ブレ等の振動状態を検出するAF用セ
ンサを利用したブレ検出装置に係り、特に、撮影者に手
ブレ防止のための警告を有効に行えるようにしたブレ検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、手でカメラを持って撮影する際
に、シャッタ速度が遅い場合などに露光中にカメラが振
れてしまい失敗写真となる、所謂、手ブレが発生する場
合がある。
【0003】この手ブレを防止するために、種々の防振
技術が検討されている。
【0004】この防振技術は、振動の検出と、検出した
振動への対策との二つの技術に分けられる。
【0005】また、振動対策の技術は、さらに、振動状
態をユーザーに認知させる警告技術と、撮影レンズを駆
動制御して手ブレによる像の劣化を防止する技術に分類
される。
【0006】このうち警告技術として、本出願人は、例
えば、特願平11一201845号において、表示手段
の工夫によって手ブレに強いカメラを提案している。
【0007】また、測距センサを応用した例も、最近で
は、特開2001−165622号公報、より古くは、
特公昭62−27686号公報等に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般ユ
ーザーの中には、そもそも手ブレとは何かすら知らずに
手ブレ防止の必要性を認識せずにレリーズ釦を深く押し
込んで、失敗写真を撮影してしまう人が存在する。
【0009】特に、旅先などで自分の写真を撮ってもら
うために、カメラを付近にいた人に手渡してレリーズ操
作を依頼すると、その依頼された人は戸惑いのあまり図
6の(a)に示すようにカメラを大きく動かしてホール
ディングしてしまい、せっかくの写真が台無しとなる場
合が少なくない。
【0010】また、測距センサを利用して手ブレ検出を
行う場合、手ブレ検出に用いる被写体像データを取得す
るための測距センサによる積分時の条件がばらつくと、
所定時間間隔で取得される被写体像データもばらついて
しまうことにより、検出される像ずれ量が大きくなって
しまい、手ブレが発生していないにもかかわらず、誤っ
て手ブレ警告を行ってしまう可能性があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、測距センサを利用して手ブレ
検出を行う場合に、手ブレが発生していないにもかかわ
らず、誤って手ブレ警告を行ってしまうことがないよう
に、手ブレ検出の精度を向上させることを可能としたブ
レ検出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、(1) カメラの振動状態を検出
するAF用センサと、前記AF用センサから所定時間間
隔で出力される被写体像データを比較して、前記被写体
像データの像ずれ量によりブレ検出を行うブレ検出手段
と、前記ブレ検出手段によってブレ検出を行う際に、前
記被写体像データを取得するための前記AF用センサに
よる積分時の条件として、ブレ検出時に基準とする前記
被写体像データを取得したときの積分時の条件に合わせ
るように制御する制御手段と、を具備したことを特徴と
するブレ検出装置が提供される。
【0013】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(2) 前記制御手段は、前記ブレ検出時に
基準とする前記被写体像データを、前記ブレ検出手段に
よってブレ検出開始後の前記AF用センサによる初回の
積分時に取得した被写体像データまたは前回の積分時に
取得した被写体像データとすることを特徴とする(1)
記載のブレ検出装置が提供される。
【0014】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(3) 前記制御手段は、前記ブレ検出手段
による前記AF用センサから所定時間間隔で出力される
被写体像データの比較の結果に基づいて、前記カメラに
よる撮影構図が変更されたと判定した場合に、前記被写
体像データを取得するための前記AF用センサによる積
分時の条件として、前記ブレ検出時に基準とする前記被
写体像データを再度取得したときの積分時の条件に合わ
せるように制御することを特徴とする(1)記載のブレ
検出装置が提供される。
【0015】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(4) 前記制御手段は、前記被写体像デー
タを取得するための前記AF用センサによる積分時の条
件として、積分時間、前記被写体像データを構成するデ
ータ内の最小値及び最大値、または、前記被写体像デー
タのコントラストのうちの少なくとも一つを用いること
を特徴とする(1)記載のブレ検出装置が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。
【0017】(第1の実施の形態)本実施の形態は、カ
メラのファインダ内に設けられた撮影モードによる撮影
範囲(ファインダ視野)を光の透過率変化で表示する液
晶表示手段と、手ブレ判定としては前述の測距センサの
他、モノリシック加速度計を併用し、カメラの振動を検
出して手ブレの発生を示唆する振動検出手段とを備え
て、手ブレが発生した場合には、液晶表示手段の表示領
域の透過率をパターン的に変化させてユーザーへ手ブレ
発生を容易に認識させる技術を採用している。
【0018】前記モノリシック加速度計は、ICチップ
上に形成されるものであり、可動のパターンと非可動の
パターンとの間に発生する容量変化を利用して振動を検
出する装置であり、本実施の形態では、例えば、特開平
8−178954号公報等で提案されているものを用い
ることができる。
【0019】このモノリシック加速度計の構成として
は、前述の両パターンは共にシリコン基板上にポリシリ
コン部材により形成されており、一方の電極が移動可能
で加速度に応答し、他方の電極が加速度に対して静止し
ているような状態で一対のコンデンサを形成している。
【0020】このようなシリコン基板に加速度が加わる
と、一方のコンデンサの容量は増大し、他方のコンデン
サの容量は減少する。
【0021】これらの差動キャパシタンスを電圧信号の
変換する信号処理回路が必要であり、これらの可動電
極、コンデンサ及び信号処理回路が同一基板上にモノリ
シックに形成されている。
【0022】また、特開平8一178954号公報に
は、自動車の制動システムやエアバッグ等の安全装置を
作動させるための応用が述べられており、モノリシック
化することにより、寸法、コスト、所要電力、信頼性等
にすぐれている点が説明されている。
【0023】本実施の形態では、このようなモノリシッ
ク加速度計素子を有効に配置、制御し、上記特質を保ち
つつ、カメラ特有の状況を加味し、高精度で効果的な防
振カメラを実現する。
【0024】なお、この部分は、モノリシック加速度計
素子に代えて、衝撃などを検出するショックセンサ等で
構成してもよい。
【0025】図1及び図2は、本実施の形態に係るカメ
ラの構成例を示す図である。
【0026】図1の(a)は、本実施の形態に係るカメ
ラの外観と、その一部を切り欠いた内部構造を示す斜視
図である。
【0027】図1の(b)は、本実施の形態に用いられ
る硬質プリント基板14と、フレキシブルプリント基板
(以下フレキ基板と称する)7との配置関係を示す側面
図である。
【0028】図1の(c)は、本発明の測距光学系を説
明するために示す図である。
【0029】図2の(a)は、本実施の形態によるカメ
ラの電子回路を含む制御系の構成を示すブロック図であ
る。
【0030】図2の(b)は、図2の(a)のモノリシ
ック加速度計3によって検出可能な方向を説明するため
の図である。
【0031】図1の(a)に示すように、カメラ10の
前面には、撮影レンズ9やストロボ8の他、ファインダ
対物レンズ15やオートフォーカス用の測距部の受光レ
ンズ等が配置されている。
【0032】このカメラ10の内部には、該カメラ10
を全自動で動かすための電子回路が設けられている。
【0033】この電子回路には、硬質プリント基板14
上に実装される前述したモノリシック加速度計(加速度
IC)3も含まれており、位置関係を示すために、図1
の(a)において一部内部構造が見えるように切り欠い
て示している。
【0034】また、硬質プリント基板14上には、加速
度IC3の他に、カメラ全体の撮影に関する動作を制御
するためのワンチップマイクロコンピュータ(CPU)
1や、モータ等のアクチュエータを動作させて機械系機
構部を駆動させるインターフェースIC(IFIC)2
が実装されている。
【0035】また、CPU1の近傍には、カメラ組立工
程で部品ばらつきの調整用データを記憶するためのメモ
リ4として、例えば、EEPROMが設けられている。
【0036】図1の(b)は、図1のカメラ10の主要
部を取り除いて横方向から見た状態で、硬質プリント基
板14とフレキ基板7の関係を示す図である。
【0037】この硬質プリント基板14は、カメラ10
の内部の曲面に沿って折り曲げられないため、フレキ基
板7が用いられており、これらの二つの基板はコネクタ
12により接続されている。
【0038】このフレキ基板7の上には、図1の(a)
に示すように、表示素子(LCD)6が実装され、オー
トフォーカス(AF)用センサ5との通信ラインやスイ
ッチ用パターン13が形成されている。
【0039】このフレキ基板7は、カメラ10の背面ま
で回り込み、図1の(b)に示すような警告表示部11
における発音素子PCVやLED等の告知用素子が実装
され、警告表示部11にCPU1から出力された信号が
伝達される他、AF用センサ5にも信号の授受がなされ
るようになっている。
【0040】このAFセンサ5は、図1の(c)のよう
に、三角測距の原理を用いて、被写体101までの距離
を求めるもので、被写体101の像信号102を、二つ
の受光レンズ5d及びセンサアレイ5cによって検出
し、その相対位置差Xより被写体距離を検出することが
できる。
【0041】被写体は、一般に縦方向の陰影を有するた
め、この二つの受光レンズ5dは図1の(a)に示すよ
うに横方向(X方向)に配置されており、センサアレイ
5cも横方向に分割されている。
【0042】これによって、横方向に手ブレがある場合
に生じるX方向の像ずれは、このAFセンサ5により検
出できる。
【0043】従って、加速度IC3は、図2の(b)に
示すように、X方向よりもY方向のブレを検出する方向
に配置して、X、Y両方向の検出を別々のセンサで補い
合うようにしている。
【0044】ここで、加速度IC3について説明する。
【0045】図3は、加速度IC3の製造工程の一例を
示す図である。
【0046】まず、図3の(a)、(b)に示すよう
に、シリコン基板(ICチップ)20上に酸化膜21を
形成し、その酸化膜21上にレジストマスクによるパタ
ーンを形成する。
【0047】次に、図3の(c)に示すように、露出し
ている部分をエッチングで除去し、レジストマスクをす
ると、任意の部分に開口部を形成することができる。
【0048】その後、図3の(d)に示すように、ポリ
シリコン層22を堆積させる。
【0049】その後、図3の(e)に示すように、酸化
膜21をウエットエッチングを用いて選択的に除去する
ことにより、ポリシリコン層22がブリッジ状の構造で
シリコン基板20上に形成される。
【0050】このポリシリコン層22には、リンなどの
不純物拡散を行うことによって、導電性を持たせる。
【0051】図4は、以上のようにして製造される加速
度IC3の各部の構成を示す図である。
【0052】まず、上述したようなブリッジ構造の形式
により、図4の(b)に示すような4隅に支柱部を有す
る可動電極22cがシリコン基板20上に形成される。
【0053】また、シリコン基板20上には、図4の
(a)に示すように、別の電極24、25を形成し、前
述した可動電極22cの腕部23a、23bと隣接させ
て配置することにより、腕部23aと電極24、腕部2
3bと電極25との間に微小容量のコンデンサが形成さ
れる。
【0054】さらに、図4の(c)に示すように、シリ
コン基板20上に、この可動電極構造を配置するICチ
ップとすることによって、所定方向の加速度を検出する
ことができる処理回路付きのICがモノリシックで構成
される。
【0055】つまり、図4の(c)に示すように、この
ICチップ上には上記モノリシックで構成された可動電
極コンデンサと共に、処理回路29がオンチップで形成
されている。
【0056】これは可動電極22cによって変化する容
量成分を検出して、加速度に応じた信号を出力するもの
である。
【0057】ブリッジ状の可動電極22cの動きによっ
て、上記二つの電極に形成される容量の一方は増加し、
他方は減少するので、図4の(b)に示す矢印方向の加
速度を検出することができる。
【0058】従って、このICチップをカメラに搭載す
ると、図2の(b)に示すように、Y方向の加速度を検
出することができる。
【0059】図5の(a)は、処理回路29の構成例を
示すブロック図である。
【0060】前述したように、Y方向の移動を検出する
ためのY方向加速度センサ31に含まれる腕部23a、
23bと電極24及び電極25のそれぞれの間で容量成
分が形成され、腕部23a、23bの動きによって、こ
れらの容量が変化する。
【0061】この容量変化は、処理回路29によって電
気的信号に変換される。
【0062】この処理回路29は、パルス波形の搬送波
を発振する搬送波発生器(発振回路)32と、Y方向加
速度センサ31の容量変化によって変化したそれぞれの
発振波形を全波スイッチング整流によって復調する復調
回路34と、加速度依存のアナログ信号を出力するフィ
ルタ回路36と、アナログPWM変換するPWM信号発
生回路37とで構成される。
【0063】図5の(b)は、処理回路29からのの出
力波形を示す図である。
【0064】このように加速度に応じて、パルスのデュ
ーティー比(図5の(b)に示す出力波形の半周期T1
と全周期T2との割合)が変化する。
【0065】従って、この加速度IC3は、加速度に比
例する電圧信号または加速度に比例するパルス幅変調
(PWM)信号を出力する。
【0066】デジタル信号のみを扱えるCPU1は、内
蔵するカウンタを利用して、PWM信号を復調すれば、
加速度検出が可能となる。
【0067】加速度に比例する電圧信号は、A/D変換
器を有する調整機等を利用すればよい。
【0068】また、PWM信号を利用すれば、CPU1
にA/D変換器を搭載する必要はない。
【0069】図2の(a)は、このような加速度IC3
を実装したカメラの電子回路を含む制御系の構成を示す
ブロック図である。
【0070】この構成においては、カメラ全体を制御す
るCPU1と、IFIC2と、モノリシック加速度計
(加速度IC)3と、調整用データを記憶するするメモ
リ(EEPROM)4と、オートフォーカス(AF)部
5aと、測光部5bと、カメラの設定状態や撮影に関す
る情報を表示するための液晶表示素子(LCD)6と、
ファインダ内に設けられて撮影に関する情報を表示する
ファインダ内LCD6aと、補助光等を発光させる発光
管を含むストロボ部8と、発光管を発光させるための電
荷をチャージするメインコンデンサ8aと、ズーミング
機能を有する撮影レンズ9と、LEDを含む警告表示部
11と、警告表示部11に直列接続された抵抗11a
と、カメラの撮影シーケンスを開始させるためのスイッ
チ13a、13bと、撮影レンズ9、シャッタ19、フ
ィルム給送等の駆動機構を駆動するモータ18と、モー
タ18と連動して回転する回転羽根16と、モータ18
の駆動制御のために回転する回転羽根16の穴を光学的
に検出するフォトインタラプタ17とで構成される。
【0071】また、モータ18は、撮影レンズ9やシャ
ッタ19等の各駆動機構を駆動する場合に切替機構によ
り駆動先を切り替えてもよいし、それぞれ駆動機構に別
のモータを備えてもよい。
【0072】この構成において、CPU1は、スイッチ
13a、13bの操作状態に従って、カメラの撮影シー
ケンスを司る。
【0073】つまり、モノリシック加速度計3の出力に
従って手ブレ警告用のファインダ内LCD6aによる警
告表示の他、撮影時にはAF用の測距部を含むAF部5
a、露出制御のために被写体の輝度を測定する測光部5
bを駆動し、必要な信号を受け取って前述したIFIC
2を介して、モータ18を制御する。
【0074】このとき、モータ18の回転は回転羽根1
6に伝えられ、その調整の穴の有無の位置に従ってフォ
トィンタラプタ17が出力する信号をIFIC2が波形
整形する。
【0075】そして、CPU1は、IFIC2からの出
力信号に基づいて、モータ18の回転の状態をモニタす
る。
【0076】また、必要に応じてストロボ部8による補
助光の発光が行われる。
【0077】図13は、ファインダ内LCD6aに表示
される警告パターンの一例を示したものである。
【0078】このファインダ内LCD6aは、パノラマ
モード時の画面表示や、シャッタが切れたことを示すブ
ラックアウト表示等に使われるものを流用する。
【0079】図13に示すA、Cのパターンは、パノラ
マ撮影設定時に表示される遮光パターンを用いるもので
あり、まず、画面Aに示すように、上部領域のみを遮光
し、次に画面Bに示すようにパノラマ撮影時の撮影範囲
を示す中央の領域のみを遮光し、最後に画面Cに示すよ
うにパノラマ遮光領域の下部領域のみを遮光することを
順次、繰り返し行うパターンである。
【0080】この表示形態を繰り返し行うことにより、
ファインダを覗いているユーザーに手ブレが発生してい
ることを認知させることができる。
【0081】ちなみに、このA、B、Cのパターンを同
時に遮光することで、上記のブラックアウト表示を行う
ことができる。
【0082】図14は、ファインダ内LCD6aに表示
される通常表示パターンの一例を示したものである。
【0083】このような表示によって、ファインダ画面
が揺れる感じを表現することができるので、ユーザーは
カメラを構え直して手ブレが発生しなくなると、ノーマ
ルかパノラマのモードに応じて図14の(a)の画面D
または図14の(b)の画面Eに戻り、被写体モニタが
可能となる。
【0084】また、図15は、LCD6aに表示される
手ブレ警告の表示パターンの例を示している。
【0085】この図15に示す手ブレ警告の表示パター
ンは、図13で説明したパターンと同様に、パノラマ撮
影設定時に表示される遮光部分を利用している。
【0086】すなわち、図15に示す手ブレ警告の表示
パターンは、上下の遮光部分を交互に画面A、画面Cと
して表示するパターンである。
【0087】この図15に示す手ブレ警告の表示パター
ンは、図13におけるパターンとは異なり、常に、画面
中央部が見えているため、パノラマ撮影モード時に、被
写体の表情が見えにくくなったりすることはない。
【0088】また、手ブレ警告時には、前述したように
点滅を行うため、図14の(a)、(b)における通常
表示とは異なり、ユーザーが誤解することはない。
【0089】次に、このような構成によるカメラの振動
検出の原理について、図6以下により説明する。
【0090】図6の(a)に示すように、ユーザー10
が片手でカメラをホールディングする場合には、カメラ
を斜め方向に微小振動させる傾向があり、これは図6の
(b)に示すように、X方向とY方向の動きに分解でき
るものである。
【0091】一般のユーザーは、こうした微小振動が撮
影時に「ブレ」という作用を引き起こすことに対して無
意識である場合が多く、カメラ10がこの微小振動を検
出して、図13で説明したような表示を行うことによ
り、ユーザーは左手100aをカメラに添える等、振動
を押さえるような方策を講じて撮影するため、手ブレに
よる失敗のない写真撮影が可能となる。
【0092】但し、常に、警告が出ていると煩わしく、
十分手ブレの発生を熟知しているハイクラスのユーザー
はむしろ、ブレを効果的に用いた写真撮影を楽しんだり
する場合もあるので、このホールディングチェック機能
は撮影モードの一つにしておき、ユーザーが必要と判断
する場合のみに設定できるような工夫をする。
【0093】つまり、図8の(a)に示すような、スイ
ッチ13cや液晶表示部6を設け、通常状態ではフィル
ムカウンタ6a等の機能のみを作動させ、モードの切替
スイッチ13cをユーザー100が図8の(b)に示す
ように操作した場合のみ、手ブレモード設定を行うよう
にする。
【0094】そして、このモードが設定されると、図8
の(b)、(c)に示すように表示セグメント6b、6
cの部分が表示され、表示セグメント6bの部分が点滅
すると、ユーザーはホールディングチェックモードに入
ったことが分かる。
【0095】図8の(d)に示すように、このモード表
示は、セルフタイマーモード表示の一部を兼用している
ので、LCD内のレイアウトに負担をかけることがな
い。
【0096】この場合、表示セグメント6b、6cは、
図9に示すように基板6d上に配置されていることによ
り、それぞれ、独立して表示制御を行うことができるよ
うになっている。
【0097】図10は、カメラ10を背面から見た外観
図である。
【0098】ユーザーは、このモードに設定してカメラ
を構え、ホールディングチェックが不安定であれば、前
述のように、ファインダ内LCDが点滅し、また、図1
0に示すようにカメラ10のファインダ接眼部61近く
のLED等による警告表示部11を点滅させて警告する
ようにしてもよい。
【0099】図11は、カメラ10を前面から見た外観
図である。
【0100】この図11に示すように、セルフタイマー
表示用LED65を点滅させて、カメラの所有者が他の
人に撮影を頼んだ場合に、撮影者のホールディングをチ
ェックすることができるようにしてもよい。
【0101】図7の(a)、(b)は、本発明の特徴た
るAFセンサの出力(像信号)と、加速度センサの出力
との違いについて説明するために示した図である。
【0102】但し、この場合、ユーザーが、図6の
(a)、(b)に示したように、X、Yの両方向成分の
動きを持つ手ブレを起こしているとする。
【0103】図7の(a)に示すように、像位置X1、
時間t=t0の静止状態からカメラが動いた瞬間、t=
t1のタイミングで加速度センサはカメラが動き出すこ
とによる信号を出力するが、その後、像位置X2からX
6、時間t=t2からt=t6の間で一定速度で動いて
いれば、カメラがブレているにもかかわらず、加速度セ
ンサは加速度がないので信号を出さない。
【0104】そして、再び、カメラが止まったとき、t
=t7のタイミングで、今度は、先の定速度運動を停止
させるような方向に、加速度センサから出力が生じ、カ
メラは、時間t=t8以降で静止状態となる。
【0105】この加速度センサを補うように、カメラの
像センサ(AFセンサ)は、定速度運動中も変化しつづ
ける像信号を出力するので、この出力を判定すれば加速
度センサの出力が0でも、カメラのCPU1は、カメラ
が動いていることを判別することができる。
【0106】また、図7の(b)に示すように、像信号
がほとんど変化しなくても、加速度センサから出力が生
じることもある。
【0107】これは、ユーザーが震えながらカメラを固
定して保持しようとする状態の場合で、図7の(a)と
は異なり、像の変化は小さく、実際、これで撮影したと
しても、焦点距離によっては、問題ない写真が撮れるケ
ースが多い。
【0108】つまり、加速度センサから大きな出力が生
じても、カメラは微動しているだけである場合があり、
加速度センサがたまにしか反応しなくとも、カメラ位置
は大きく変化している場合もある。
【0109】また、AFセンサによるブレ判定にも限界
がいくつかある。
【0110】例えば、コントラストがないシーンや、暗
くて像が分からないようなシーンでは、カメラの像セン
サ(AFセンサ)は、像の変化が解らないため判定を行
うことができない。
【0111】また、本実施の形態のように、一方向しか
検出方向のないセンサでは、それとは異なる方向のカメ
ラの移動や像変化は解らないし、カメラがあまりに大き
くブレた場合には、AFセンサがモニタしている位置が
外れて像が完全に変化してしまい、ブレ量の正確な判定
ができなくなってしまう。
【0112】従って、この加速度センサとAFセンサと
の二つの検出方式によるセンサを適当に使い分けてブレ
を判定する工夫が必要となる。
【0113】図12は、このような二つの検出方式によ
るセンサを搭載したホールディングチェックモード付カ
メラ内のCPUが、内蔵のプログラムに沿ったシーケン
スにより行う表示制御等を説明するために示すフローチ
ャートである。
【0114】例えば、図11に示すカメラでは、前面の
レンズを保護するバリア10aを開いたときには、ユー
ザーは、まず、フレーミングを行い、まだホールディン
グの動作に入っておらず、カメラは大きく動かされるた
め、AFセンサによる判定は有効でない。
【0115】AFセンサは画面内の狭い部分しかモニタ
していないので、大きなカメラの移動に対しては、全く
定量的な評価ができない。
【0116】従って、ステップS1では、まず、加速度
センサの出力を判定し、バリアを開いたときのショック
や、ユーザーがカメラを構えたときのショックがあって
も、所定時間はホールディング警告の表示は禁止する
(ステップS2)。
【0117】その後で、AFセンサを使った像検出に入
る(ステップS3)。
【0118】これによって、像検出の結果がホールディ
ングチェックに向いているかどうかが判断される。
【0119】そして、像検出の結果が低輝度(ステップ
S4)かローコントラスト(ステップS5)の場合に
は、これを判定して像信号を利用しないで、加速度検出
によるブレ判定のフローに入る(ステップS10)。
【0120】そして、加速度センサが信号を出力したと
き、所定時間、逆方向の加速度を出力するのが検出され
ないとき(ステップS11、S12)、警告を発する
(ステップS13)。
【0121】これは、図7の(a)に示すように、カメ
ラが定速で動き続けていることを判別し、手ブレが起こ
り得ることをユーザーに知らしめるものである。
【0122】この状態では、ユーザーが流し撮りなどを
意図している可能性があるので、例えば、ファインダ内
のLCDの点滅(図13等)を行わず、図10に示すよ
うにファインダ接眼近辺のLED11を点滅させるだけ
にして、AFセンサも併用した場合(ステップS27)
とは異なる警告にしてもよい。
【0123】また、像信号が高輝度、ハイコントラスト
で手ブレ判定に向いている場合には、ステップS20以
下のフローにて像検出を所定時間間隔で(ステップS2
2)繰り返し(ステップS21、S24)、被写体像デ
ータD(n)を取得する。
【0124】この像検出を行う際に、ステップS21の
像検出では積分時間を計測しておき、ステップS24の
像検出時には、ステップS21で計測した積分時間だけ
積分を行う。
【0125】このように、ブレ検出開始後の初回の検出
時の積分時間を合わせることにより、安定した像検出を
行うことができる。
【0126】そして、ステップS21、S24で取得し
た被写体像データを、それぞれ基準データ、参照データ
とし、ステップS25で後述する相関演算等により、ス
テップS21で取得した被写体像データD(0)とステ
ップS24で今回取得した被写体像データD(n)との
像ズレ量X(n)を求め、所定レベルXc以上の差があ
った場合には、ステップS26でそれを判定し、ステッ
プS27に分岐してホールディングが不十分である警告
を行うようにする。
【0127】これらの警告によって、ユーザーは自分が
無意識に手ブレを起こしていることを認識し、両手で構
えたり、何かの上にカメラを乗せたりして、手ブレを防
止するための対策をとることができる。
【0128】そして、ステップS25の像ズレ量検出で
の基準データは、前回取得した被写体像データD(n−
1)として像ズレ量の検出を行うようにしてもよい。
【0129】図19は、以上における像ズレ量X(n)
を求めるための相関演算におけるウインドシフト方法を
説明するための図である。
【0130】すなわち、図19の(a)、(b)に示す
ように、AFセンサ5ca、5cbは、複数の光電変換
素子により構成されている。
【0131】そして、これらのAFセンサ5ca、5c
bから出力された像信号a1,a2,…aN、b1,b
2,…bNは、記憶領域110a、110bに格納され
る(手ブレ検出時は、上述のように所定時間差を置いて
取得したa1,a2,…aNのみが格納される)。
【0132】この記憶領域110a、110bに格納さ
れ像信号より所定範囲(以下ウインド)120a、12
0bのデータを抽出する。
【0133】この場合、ウインド120a、120bの
データを抽出する方法としては、ウインド120aは固
定し、ウインド120bを1センサ分ずつシフトさせて
いくのが、最も単純な方法である。
【0134】これは一例であり、ウインドのデータ数、
シフト量、シフト方法等は、測距時と手ブレ検出時で変
更しても良い。
【0135】抽出される一対のウインドのデータを用い
て次の(1)式により相関量F(n)を求める。
【0136】 但し、n:シフト量、W:ウインド内データ数、i:ウ
インド内データNo. k:演算エリア先頭センサデータNo. 図20は、各シフト値毎の相関値を示す相関データグラ
フである。
【0137】すなわち、一対のウインド120a、12
0bのデータの一致度が最も高くなるのは、図20に示
すように、ウインド120bを1センサ分ずつシフトさ
せて求めたF(n)が極小値(F(n)=Fmin)と
なる場合で、シフト量n=nFminが被写体像の相対
的な像ずれ量となる。
【0138】この像ずれ量は、手ブレ判定時には、X方
向の手ブレ量X(n)として用いられ、測距時にはAF
データとして被写体距離データの算出に用いられる。
【0139】また、像信号の差がS26のXcよりさら
に大きなXccよりも大きい場合には、ユーザーは全く
別のアングルをとつたり、カメラの撮影構図を変更した
場合だと考えられ、S1に戻るようにする(ステップS
28をY)。
【0140】この場合、ステップS21の像検出で、再
度像ズレ量を検出するための基準データを取得すること
により、基準データの更新が行われる。
【0141】また、像信号が安定している場合には、ス
テップS26をNに分岐するので、レリーズが可能とな
る。
【0142】従って、これ以降はステップS30以下の
露光シーケンスに入る。
【0143】まず、ピント合わせ及びそのための測距が
行われ、ステップS3の像検出によって得られた輝度情
報によって露出時間が決められ、露光を開始する。
【0144】この間、カメラが揺れると手ブレになるの
で、ステップS33において加速度検出を行い、レリー
ズ釦押し込み時のショック等による加速度gを求める。
【0145】この加速度gが大きいと、露光時間が短く
とも手ブレ写真となる。
【0146】また、この加速度gが小さくとも、露光時
間が長いと、この場合にも手ブレ写真となる。
【0147】これを判定するために、ステップS34に
て露出時間をカウントし、露出を終了すると(ステップ
S35)、求められた加速度gと露出時間tENDから
速度を求める。
【0148】この速度によってt、ENDの時間だけ変
化したということから、移動量を算出することができる
ので、これがそのレンズの許容量△Yを越えていれば、
ステップS36からS37に分岐して警告を行う。
【0149】前述のように、加速度だけでは速度の変化
しか解らないが、本実施の形態ではまず、所定位置に停
止していることをAFセンサの出力〈像信号〉が変化し
ないことによって判定しているので、これを基準として
露光中にどれだけカメラが移動したかを正確に判定する
ことができる。
【0150】以上説明したように本発明の第1の実施の
形態によれば、AF用のセンサを有効に活用したので、
AFセンサを単に測距用として用いるだけでなく、ホー
ルディングチェック用にも用いることにより、カメラの
付加価値を高めることができる。
【0151】また、加速度センサの信号と併用し、X方
向、Y方向の揺れを検出して、暗いシーンや低コントラ
ストシーンにも対応できるばかりでなく、静止検出セン
サとして用いることによって、加速度センサ出力からカ
メラ移動量算出を正確に行うことが可能である。
【0152】さらに、AFセンサを用いてブレ検出を行
う際に、被写体像データ検出時の積分時間を揃えるよう
にしたので、安定した像検出を行い、正確なブレ検出を
行うことができる。
【0153】これらによって、撮影レンズの焦点距離や
絞り、撮影時のシャッタスピードに対応して、正確な撮
影後の手ブレ判定を行うことができる。
【0154】また、算出された移動量により、撮影レン
ズの位置を補正すれば、防振機能付カメラヘの応用が可
能であることは言うまでもない。
【0155】以上説明したように、本発明の第1の実施
の形態によれば、とりわけ手ブレが気になる撮影シーン
において、ホールディングチェックモードを設定すれ
ば、手ブレ時には警告を発し、撮影者に手ブレを認識さ
せるようにしたので、手ブレによる失敗のない写真撮影
が可能となる。
【0156】しかも、本実施の形態によれば、ホールデ
ィング判定時には、従来の測距用のAFセンサとして使
用されているセンサを手ブレ判定にも有効に利用するよ
うにし、AFセンサを利用してブレ検出を行う際に、被
写体像データ検出時の積分時間を揃えるようにしたの
で、安定した像検出を行い、正確なブレ検出を行うこと
ができる。
【0157】(第2の実施の形態)前述した第1の実施
の形態で像検出を行う際に、積分時間を揃えるようにし
ていたのに対し、この第2の実施の形態では、積分の終
了レベルを揃えるようにしたものである。
【0158】すなわち、この第2の実施の形態では、例
えば、図17の(a)に示すような、被写体像データ中
の最小値データ(最も積分速度が速いデータ)が積分終
了電圧Vminを超えるとH(High)レベル信号を
出力するようなモニタ回路を用いている。
【0159】そして、図16の(a)に示すように、常
に、一定の積分終了レベルVminで積分を終了させる
ようにすることによって、安定した像検出を行うように
したものである。
【0160】この場合、モニタ信号は、被写体像データ
中の最小値データに限るものではない。
【0161】例えば、図17の(b)に示すような、被
写体像データ中の最大値データ(最も積分速度が遅いデ
ータ)が積分終了電圧Vmaxを超えるとH(Hig
h)レべル信号を出力するようなモニタ回路を用いるよ
うにしてもよい。
【0162】すなわち、このようなモニタ回路を用いた
場合には、図16の(b)に示すように、常に、一定の
積分終了レベルVmaxで積分を終了させることにな
る。
【0163】図16は、被写体像データ中の最小値デー
タ、または最大値データを基準にした場合の積分動作を
示す図である。
【0164】図16の(a)は、被写体像データ中の最
小値データを基準にした場合の積分動作を示す図であ
る。
【0165】図16の(a)において、参照符号111
は、被写体像データ中の最小値データの積分レベルの時
間変化を示している。
【0166】図16の(b)は、被写体像データ中の最
大値データを基準にした場合の積分動作を示す図であ
る。
【0167】図16の(b)において、参照符号112
は、被写体像データ中の最大値データの積分レベルの時
間変化を示している。
【0168】図17は、被写体像データ中の最小値デー
タ、または最大値データが積分終了電圧Vmin、また
はVmaxを超えるとH(High)レベル信号を出力
するモニタ回路を示す図である。
【0169】図17の(a)は、被写体像データ中の最
小値データが積分終了電圧Vminを超えるとH(Hi
gh)レベル信号を出力するモニタ回路を示す図であ
る。
【0170】図17の(a)において、参照符号5c
は、受光レンズ5dにより結像された被写体像をその光
強度に応じて光電変換し、電気信号に変換するラインセ
ンサを示している。
【0171】また、参照符号a1,a2…anは、コン
パレータを示しており、これらのコンパレータa1,a
2…anは、各センサから入力される積分電圧が、積分
終了電圧Vmin以下になるとH(High)レベル信
号を出力する。
【0172】また、参照符号113は、モニタ信号を出
力するOR回路を示しており、このOR回路113は、
ラインセンサ5cのセンサのいずれかーつの積分電圧が
Vmin以下になるとH(High)レベル信号を出力
する。
【0173】図17の(b)は、被写体像データ中の最
大値データが積分終了電圧Vmaxを超えるとH(Hi
gh)レベル信号を出力するモニタ回路を示す図であ
る。
【0174】図17の(b)において、参照符号5c
は、受光レンズ5dにより結像された被写体像をその光
強度に応じて光電変換し、電気信号に変換するラインセ
ンサを示している。
【0175】また、参照符号a1,a2…anは、コン
パレータを示しており、これらのコンパレータa1,a
2…anは、各センサから入力される積分電圧が、積分
終了電圧Vmax以下になるとH(High)レベル信
号を出力する。
【0176】また、参照符号114は、モニタ信号を出
力するAND回路を示しており、このAND回路114
は、ラインセンサ5cの全てのセンサの積分電圧がVm
ax以下になるとH(High)レベル信号を出力す
る。
【0177】このような第2の実施の形態によれば、被
写体像データ検出時の積分終了レベルを揃えるようにし
たので、安定した像検出を行い、正確なブレ検出を行う
ことができる。
【0178】(第3の実施の形態)前述した第1の実施
の形態で像検出を行う際に、積分時間を揃えるようにし
ていたのに対し、この第3の実施の形態では、被写体像
データのコントラストを揃えるようにしたものである。
【0179】すなわち、この第3の実施の形態では、例
えば、図18に示すように、被写体像データ中の最小値
データVmin(最も積分速度が速いデータ)115
と、被写体像データ中の最大値データVmax(最も積
分速度が遅いデータ)116の積分レベルをモニタし、
その差がブレ検出開始後の初回の被写体像データの最大
値と最小値との差Vmax−Vminと一致したタイミ
ングで積分を終了させるようにしたものである。
【0180】図18は、被写体像データ中の最小値デー
タと最大値データを基準にした場合の積分動作を示す図
である。
【0181】図18において、参照符号115は、被写
体像データ中の最小値データの積分レベルの時間変化を
示している。
【0182】また、参照符号116は、被写体像データ
中の最大値データの積分レベルの時間変化を示してい
る。
【0183】このような第3の実施の形態によれば、検
出する被写体像データのコントラストを揃えるようにし
たので、安定した像検出を行い、正確なブレ検出を行う
ことができる。
【0184】以上説明したように、本発明の第2及び第
3の実施の形態によれば、とりわけ手ブレが気になる撮
影シーンにおいて、ホールディングチェックモードを設
定すれることにより、手ブレ時には警告を発し、撮影者
に手ブレを認識させるようにしたので、手ブレによる失
敗のない写真撮影が可能となる。
【0185】しかも、ホールディング判定時には、従来
の測距用のセンサとして使用されているAFセンサを手
ブレ判定にも有効に利用するようにしたので、コストア
ップすることなく、信頼性の高い手ブレ判定を行うこと
ができる。
【0186】また、測距センサを応用して手ブレ検出を
行う場合、被写体像データ検出時の積分条件を揃えるよ
うしたので、手ブレ検出精度を向上させることができ
る。
【0187】そして、上述したような実施の形態で示し
た本明細書には、特許請求の範囲に示した請求項1乃至
4以外にも、以下に付記1及び付記2として示すような
発明が含まれている。
【0188】(付記1) 前記制御手段は、前記所定時
間間隔で出力される被写体像データ像ずれ量が、ブレ判
定範囲よりも大きい場合に前記カメラによる撮影構図が
変更されたと判定されたと判定することを特徴とする請
求項3記載のブレ検出装置。
【0189】(付記2) 前記制御手段は、前記被写体
像データのコントラストとして、前記被写体像データを
構成するデータ内の最小値と最大値との差を用いること
を特徴とする請求項4記載のブレ検出装置。
【0190】
【発明の効果】従って、以上説明したように、本発明に
よれば、測距センサを利用して手ブレ検出を行う場合
に、手ブレが発生していないにもかかわらず、誤って手
ブレ警告を行ってしまうことがないように、手ブレ検出
の精度を向上させることを可能としたブレ検出装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は、本発明の第1の実施の形態に
係るカメラの外観と、その一部を切り欠いた内部構造を
示す斜視図であり、図1の(b)は、第1の実施の形態
に用いられる硬質プリント基板14と、フレキシブルプ
リント基板(以下フレキ基板と称する)7との配置関係
を示す側面図であり、図1の(c)は、本発明の測距光
学系を説明するために示す図である。
【図2】図2の(a)は、本発明の第1の実施の形態に
係るカメラの電子回路を含む制御系の構成を示すブロッ
ク図であり、図2の(b)は、図2の(a)のモノリシ
ック加速度計3によって検出可能な方向を説明するため
の図である。
【図3】図3は、図2の加速度IC3の製造工程の一例
を示す図である。
【図4】図4は、図3の製造工程によって製造される加
速度IC3の各部の構成を示す図である。
【図5】図5の(a)は、処理回路29の構成例を示す
ブロック図であり、図5の(b)は、処理回路29から
のの出力波形を示す図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態に係るカメ
ラの振動検出の原理について説明するための図である。
【図7】図7の(a)、(b)は、本発明の特徴たるA
Fセンサの出力(像信号)と、加速度センサの出力との
違いについて説明するために示した図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施の形態に係るカメ
ラのホールディングチェック機能を撮影モードの一つに
しておき、ユーザーが必要と判断する場合のみに設定で
きるようにする場合を示す図である。
【図9】図9は、図8の(b)、(c)の表示セグメン
ト6b、6cの配置例を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施の形態に係る
カメラ10を背面から見た外観図である。
【図11】図11は、本発明の第1の実施の形態に係る
カメラ10を前面から見た外観図である。
【図12】図12は、本発明の第1の実施の形態で採用
している二つの検出方式によるセンサを搭載したホール
ディングチェックモード付カメラ内のCPUが、内蔵の
プログラムに沿ったシーケンスにより行う表示制御等を
説明するために示すフローチャートである。
【図13】図13は、図2の(a)のファインダ内LC
D6aに表示される警告パターンの一例を示す図であ
る。
【図14】図14は、図2の(a)のファインダ内LC
D6aに表示される通常表示パターンの一例を示す図で
ある。
【図15】図15は、図2の(a)のファインダ内LC
D6aに表示される手ブレ警告の表示[パターン1]の
例を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第2の実施の形態におけ
る被写体像データ中の最小値データ、または最大値デー
タを基準にした場合の積分動作を示す図である。
【図17】図17は、本発明の第2の実施の形態におけ
る被写体像データ中の最小値データ、または最大値デー
タが積分終了電圧Vmin、またはVmaxを超えると
H(High)レベル信号を出力するモニタ回路を示す
図である。
【図18】図18は、本発明の第3の実施の形態におけ
る被写体像データ中の最小値データと最大値データを基
準にした場合の積分動作を示す図である。
【図19】図19は、本発明の第1の実施の形態におけ
る相関演算のウインドシフト方法を説明するための図で
ある。
【図20】図20は、図19の相関演算のウインドシフ
ト方法における各シフト値毎の相関値を示す相関データ
グラフである。
【符号の説明】
14…硬質プリント基板、 7…フレキシブルプリント基板(フレキ基板)、 3…モノリシック加速度計(加速度IC)、 10…カメラ、 9…撮影レンズ、 8…ストロボ、 15…ファインダ対物レンズ、 1…ワンチップマイクロコンピュータ(CPU)、 2…インターフェースIC(IFIC)、 4…メモリ(EEPROM)、 12…コネクタ、 6…表示素子(LCD)、 5…オートフォーカス(AF)用センサ、 13…通信ラインやスイッチ用パターン、 11…警告表示部、 101…被写体、 102…像信号、 5d…受光レンズ、 5c…センサアレイ、 20…シリコン基板(ICチップ)、 21…酸化膜、 22…ポリシリコン層、 22c…可動電極、 24、25…別の電極、 23a、23b…可動電極22cの腕部、 29…処理回路、 32…搬送波発生器(発振回路)、 31…Y方向加速度センサ、 34…復調回路、 36…フィルタ回路、 37…PWM信号発生回路、 5a…オートフォーカス(AF)部、 5b…測光部、 6a…ファインダ内LCD6a、 8a…メインコンデンサ、 11a…抵抗11a、 スイッチ…13a、13b、 19…シャッタ、 18…モータ、 16…回転羽根、 17…フォトインタラプタ、 6b、6c…表示セグメント、 61…ファインダ接眼部、 65…セルフタイマー表示用LED、 10a…バリア。 110a、110b…記憶領域、 120a、120b…ウインド、 111…被写体像データ中の最小値データの積分レベル
の時間変化、 112…被写体像データ中の最大値データの積分レベル
の時間変化、 5c…ラインセンサ、 a1,a2…an…コンパレータ、 113…OR回路、 114…AND回路、 115…被写体像データ中の最小値データの積分レベル
の時間変化、 116…被写体像データ中の最大値データの積分レベル
の時間変化。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラの振動状態を検出するAF用セン
    サと、 前記AF用センサから所定時間間隔で出力される被写体
    像データを比較して、前記被写体像データの像ずれ量に
    よりブレ検出を行うブレ検出手段と、 前記ブレ検出手段によってブレ検出を行う際に、前記被
    写体像データを取得するための前記AF用センサによる
    積分時の条件として、ブレ検出時に基準とする前記被写
    体像データを取得したときの積分時の条件に合わせるよ
    うに制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とするブレ検出装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記ブレ検出時に基準とする前記被写体像データを、 前記ブレ検出手段によってブレ検出開始後の前記AF用
    センサによる初回の積分時に取得した被写体像データま
    たは前回の積分時に取得した被写体像データとすること
    を特徴とする請求項1記載のブレ検出装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記ブレ検出手段による前記AF用センサから所定時間
    間隔で出力される被写体像データの比較の結果に基づい
    て、前記カメラによる撮影構図が変更されたと判定した
    場合に、 前記被写体像データを取得するための前記AF用センサ
    による積分時の条件として、前記ブレ検出時に基準とす
    る前記被写体像データを再度取得したときの積分時の条
    件に合わせるように制御することを特徴とする請求項1
    記載のブレ検出装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 前記被写体像データを取得するための前記AF用センサ
    による積分時の条件として、積分時間、前記被写体像デ
    ータを構成するデータ内の最小値及び最大値、または、
    前記被写体像データのコントラストのうちの少なくとも
    一つを用いることを特徴とする請求項1記載のブレ検出
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100910295B1 (ko) 2006-10-26 2009-08-03 가시오게산키 가부시키가이샤 촬상장치, 떨림 보정방법 및 컴퓨터 판독 가능한 기억매체

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