JP2004012637A - 手ブレ検出機能付きカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】手ブレということに注意を払わないユーザーが使っても、手ブレを検出し表示するチェック表示を見ながらホールディングして手ブレの影響の少ないきれいな写真を撮影可能とする手ブレ検出機能を、従来より高精度で且つ簡単な構成で実現でき、しかも低コストで実現する。
【解決手段】本発明の手ブレ検出機能付きカメラ10は、ファインダ内に設けられて撮影に関する情報を表示するファインダ内LCD6aを含むLCD6と、手ブレ判定手段としての測距センサ(AF部5a)の他、モノシリック加速度計(加速度IC)3を併用して、カメラ本体10Aの手ブレの発生を示唆する振動検出手段(受光レンズ5d,センサアレイ5c等)とを備え、カメラ全体を制御するCPU1は所定時間間隔でAF部5aから出力される被写体像データを比較して被写体像データの像ずれ量により手ブレ検出を行う際に、前記被写体像データの像ずれ量と、前記被写体像データの差の絶対値の和とに基づいて、手ブレであるか否かの判定を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラによる撮影の際に発生する手ブレを検出し、撮影者に警告を行う手ブレ防止技術を搭載した手ブレ検出機能付きカメラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、手でカメラを持って撮影する際に、シャッタ速度が遅い場合などに露光中カメラが振れてしまうと、失敗写真となることが多い。すなわち、手ブレの発生に起因するものである。
【0003】
そこで、この手ブレを防止するために、カメラにおいては、従来より種々の防振技術が検討されている。
【0004】
このような防振技術は、通常、カメラ本体の振動の検出技術と、検出したい振動への対策技術との二つの技術に分類される。また、振動対策に関する技術は、さらにカメラ本体の振動状態をユーザーに認知させる警告技術と、撮影レンズを駆動制御して手ブレによる像の劣化を防止する補正技術とに分類される。
【0005】
上記防振技術の内、上述した警告技術としては、本出願人は、例えば、特願平11−20145号公報において、表示手段の工夫によって手ブレに強いカメラを提案している。
【0006】
また、測距センサを応用した例も、特開2001−165622号公報や、古くは特公昭62−27686号公報等に開示されている。
【0007】
このように、従来より、上述した防振技術を採用して極力手ブレによる影響を無くて最適な状態で撮影を行い、きれいな写真が得られるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記防振技術を搭載した従来のカメラでは、一般ユーザーの中には、そもそも手ブレとは何かすら知らずに且つ手ぶれ防止の必要性を認識せずにレリーズ釦を深く押し込んで、失敗写真を撮影してしまう人が存在し、特に、旅先などで自分の写真を撮ってもらうために、カメラを手放してレリーズ操作を依頼すると、戸惑いのあまり例えば図6(a)に示すようにカメラ10を大きく動かしてホールディングしてしまい、せっかくの写真が台無しとなる場合が少なくなかった。
【0009】
また、一次元のラインセンサにより取得した被写体像データの像ずれ量により手ブレ判定を行う場合、ラインセンサの並び方向の手ブレについては検出が容易であるが、ラインセンサの並び方向と垂直方向の手ブレに関しては、手ブレの量と像ずれ量との間に相関がないため、手ブレの検出が困難であるといった問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、手ブレということに注意を払わないユーザーが使っても、手ブレを検出し表示するチェック表示を見ながらホールディングして手ブレの影響の少ないきれいな写真を撮影可能とする手ブレ検出機能を、従来より高精度で且つ簡単な構成で実現でき、しかも低コストで実現できる手ブレ検出機能付きカメラの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の手ブレ検出機能付きカメラは、カメラ本体の振動状態を検出するカメラのAF用センサを利用して手ブレ検出を行う手ブレ検出機能付きカメラにおいて、所定時間間隔で前記AF用センサから出力される被写体像データを比較して、該被写体像データの像ずれ量によりブレ検出を行う際に、前記被写体像データの像ずれ量と、前記被写体像データの差の絶対値の和とに基づいて、手ブレであるか否かの判定を行うことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の発明の手ブレ検出機能付きカメラは、請求項1に記載の手ブレ検出機能付きカメラにおいて、前記被写体像データの像ずれ量と、前記被写体像データの差の絶対値との和の、少なくともいずれか一方がそれぞれの所定の判定値よりも大きい場合に、手ブレであると判定することを特徴とするものである。
【0013】
請求項3の発明の手ブレ検出機能付きカメラは、請求項1に記載の手ブレ検出機能付きカメラにおいて、前記被写体像データの像ずれ量が所定の判定値よりも小さい場合に、前記被写体像データの差の絶対値の和による手ブレ判定を行うことを特徴とするものである。
【0014】
請求項4の発明の手ブレ検出機能付きカメラは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の手ブレ検出機能付きカメラにおいて、手ブレ検出時には、前記カメラに備えられた表示手段に、手ブレが発生したことを表示してユーザに警告させることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1の実施の形態:
本発明に係る実施の形態の手ブレ検出機能付きカメラは、カメラのファインダ内に設けられた撮影モードによる撮影範囲(ファインダ視野)を光の透過率変化で表示する液晶表示手段と、手ブレ判定としては前述の測距センサの他、モノリシック加速度計を併用し、カメラの振動を検出して手ブレの発生を示唆する振動検出手段を備えて、手ブレが発生した場合には、液晶表示手段の表示領域の透過率をパターン的に変化させてユーザーへ手ブレ発生を容易に認識させる技術が採用されている。
【0016】
上記モノリシック加速度計は、ICチップ状に形成されるものであり、可動のパターンと被可動のパターンとの間に発生する容量変化を利用して振動を検出する装置であり、本発明には、例えば特開平8−178954号公報等で提案されているものを用いることができる。その構成としては、両パターンはともにシリコン基板上にポリシリコン部材により形成されており、一方の電極が移動可能で加速度に応答し、他方の電極が加速度に対して静止しているような状態で一対のコンデンサを形成している。このようなシリコン基板に加速度が加わると、一方のコンデンサの容量は増大し、他方のコンデンサの容量は減少する。これらの差動キャパシタンスを電圧信号の変換する信号処理回路が必要であり、これらの可動電極、コンデンサ及び信号処理回路が同一基板上のモノシリックに形成される。
【0017】
また、特開平8−178954号公報には、自動車の制御システムやエアバッグ等の安全装置を作動させるための応用技術が述べられており、モノリシック化することにより、寸法、コスト、所要電力、信頼性などに優れている点が説明されているが、本発明は、このような素子を有効に配置、制御し、上記特質を保ちつつ、カメラ特有の状況を加味し、高精度で効果的な防振カメラを実現する。この部分は、衝撃などを検出するショックセンサ等で構成して良い。
【0018】
図1及び図2には、本発明の第1の実施の形態に係る手ブレ検出機能付きカメラの構成例を示して説明する。図1(a)は本実施の形態の手ブレ検出機能付きカメラの外観構成を示し、一部破断して内部構造を示している構成斜視図、図1(b)は本実施の形態のカメラに採用された硬質プリント基板とフレキシブルプリント基板(以下、フレキ基板と称する)の配置関係を示す構成図、図1(c)は本実施の形態のカメラの測距光学系を示す説明図である。また、図2は本実施の形態のカメラの電気的なブロック構成を示すブロック図である。
図1(a)に示すように、本実施の形態のカメラ10は、カメラ本体10Aで主に構成され、このカメラ本体10Aの前面には、撮影レンズ9やストロボ8の他、ファインダ対物レンズ15やオートフォーカス用の測距部の受光レンズ等が配置されている。このカメラ本体10Aの内部には、該カメラ10を全自動で動かすための電子回路群が設けられている。この電子回路群には、硬質プリント基板14上に実装される前述したモノリシック加速度計(加速度IC)3も含まれており、位置関係を示すために、図1(a)において一部内部構造が見えるように破断している。
【0019】
また、硬質プリント基板14上には、加速度IC3の他に、カメラ全体の撮影に関する動作を制御するための制御手段としてのワンチップマイコン(CPU)1や、モータ等のアクチュエータを動作させて機械機構部を駆動させるインターフェースIC(IFIC)2が実装されている。また、CPU1の近傍には、カメラ組立工程で部品バラツキの調整用データを記憶するためのメモリ4として、例えばEEPROMが設けられている。
【0020】
図1(b)は、カメラを横方向から見た状態で、硬質プリント基板14とフレキ基板7の関係を示す構成図である。図1(b)に示すように、硬質プリント基板14は、カメラ内部の曲面に沿って曲げられないため、フレキ基板7が用いられており、コネクタ12により接続されている。
【0021】
このフレキ基板7の上には表示素子(LCD)6(図1(a)参照)が実装され、オートフォーカス(AF)用センサ5との通信ラインやスイッチ用パターン13が形成されている。このフレキ基板7は、カメラ本体10Aの背面まで回り込み、図1(b)に示すような警告表示部11における発音素子PCVやLED等の告知用素子が実装され、警告表示部11にCPU1から出力された信号を伝達される他、AF用センサ5cにも信号の授受がなされるようになっている。
【0022】
このAFセンサ5は、図1(c)に示すように、三角測距の原理を用いて、被写体101の距離を求めるもので、被写体101の像信号102を、二つの受光レンズ5d及びセンサアレイ5cによって検出し、その相対位置差Xより被写体距離が検出できる。
【0023】
この場合、被写体は一般に縦方向の陰影を有するため、この二つの受光レンズ5dは、図1(a)に示すように横方向(X方向)に配置されており、センサアレイ5cも横方向に分割されている。このような配置形態によって、横方向に手ブレがあると生じるX方向の像ズレは、この深さにより検出できる。
【0024】
したがって、加速度IC3は、図2(b)に示すように、X方向よりもY方向のブレを検出する方向に配置して、X,Y両方向の検出を別々のセンサで補い合うようにしている。
【0025】
ここで、加速度IC3について、さらに具体的な構成を図3及び図4を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図3は上記加速度IC3の製造工程の一例を示す説明図であり、図3(a)〜図3(e)はその製造工程順序(第1〜第5工程)に対応したものである。また図4は該加速度IC3の具体的な構成を示すもので、図4(a)はシリコン基板上の構成図、図4(b)は可動電極,腕部を含むシリコン基板の構成斜視図、図4(c)はシリコン基板上に形成された処理回路を含むIC構成を示す構成図である。
【0027】
まず、シリコン基板(ICチップ)20上に酸化膜21を形成し(図3(a),図3(b)参照)、その酸化膜21上にレジストマスクによるパターンを形成し、露出している部分をエッチングで除去し、レジストマスクをすると、任意の部分に開口部を形成することができる(図3(c)参照)。
【0028】
その後、その表面にポリシリコン層22を堆積させた後(図3(d)参照)、酸化膜21をウエットエッチングを用いて選択的に除去すると、ポリシリコン層22がブリッジ状の構造でシリコン基板20上に形成される(図3(e)参照)。このポリシリコン層には、リンなどの不純物拡散を行い、導電性を持たせる。このようなブリッジ構造の形式により、図4(b)に示すような4隅に支柱部を在する可動電極22がシリコン基板20上に形成されることになる。
【0029】
また、シリコン基板20上には、図4(a)に示すように、別の電極24、25を形成し、前述した可動電極22の腕部23a、23bと隣接させて配置することにより、腕部23aと電極24、腕部23bと電極25の間に微小コンデンサ容量が形成される。さらに、図4(c)に示すようにシリコン基板20上に、この可動電極構造を配置するICチップとすることによって、所定方向の加速度が判定できる処理回路付のICがモノリシックで構成できる。
【0030】
つまり、図4(c)に示すように、このチップ上には上記モノリシックで構成された可動電極コンデンサと共に処理回路29がオンチップで形成されている。これは可動電極22によって変化する容量分を検出して、加速度に応した信号を出力するものである。ブリッジ状可動電極22の動きによって、上記二つの電極に形成される容量の一方は増加し、一力は減少するので、図4(b)の矢印方向の加速度が検出できる。
【0031】
したがって、このような構成のICチップをカメラに搭載すると、図2(b)に示すようにY方向の加速度が判定できる。
【0032】
図5(a)には、前記処理回路29の構成例を示すブロック図が示されている。
【0033】
前述したように、Y方向の移動を検出するためのYセンサ31に含まれる腕部23a,23bと電極24及び電極25とのそれぞれの間で容量成分が形成され、腕部23a,23bの動きによって、これらの容量が変化する。この容量変化を処理回路29により電気的信号に変換する。
【0034】
この処理回路29は、図5(a)に示すように、パルス波形の搬送波を発振する搬送波発生器(発振回路)32と、Y方向加速度センサ31の容量変化によって変化したそれぞれの発振波形を全波スイッチング整流によって復調する復調回路34と、加速度依存のアナログ信号を出力するフィルタ回路36と、アナログ−PWM変換するPWM信号発生回路37とで構成される。
【0035】
図5(b)は、前記処理回路29の出力波形を示している。この図に示すように、処理回路29の出力は、加速度に応して、パルスのデューティー比(T1とT2の割合)が変化するものとなる。
【0036】
したがって、この加速度IC3は、加速度に比例する電圧信号又は加速度に比例するパルス幅変調(PWM)信号を出力する。デジタル信号のみを扱えるCPU1は、内蔵するカウンタを利用して、PWM信号を復調すれば、加速度検出が可能となる。加速度に比例する電圧信号は、A/D変換器を有する調整機等を利用すればよい。また、PWM信号を利用すれば、CPU1にA/D変換器を搭載する必要はない。
【0037】
図2(a)はこのような加速度IC3を実装したカメラのブロック回路図を示しており、主要構成部分の構成についてこの図を参照しながら説明する。
【0038】
本実施の形態のカメラ10は、電気的な回路構成を示すと、図2(a)に示すようにカメラ全体を制御するCPU1と、IFIC2と、モノリシック加速度計(加速度IC)3と、調整用データを記憶するメモリ(EEPROM)4と、オートフォーカス(AF)部5aと、測光部5bと、カメラの設定状態や撮影に関する情報を表示するための液晶表示素子(LCD)6と、ファインダ内に設けられて撮影に関する情報を表示するファインダ内LCD6aと、補助光等を発光させる発光管を含むストロボ部8と、発光管を発光させるための電荷をチャージするメインコンデンサ8aと、ズーミング機能を有する撮影レンズ9と、LEDを含む警告表示部11と、警告表示部11に直列接続された抵抗11aと、カメラの撮影シーケンスを開始させるためのスイッチ13a,13bと、撮影レンズ9,シャッタ19,フィルム給送等の駆動機構を駆動するモータ18と、モータ18と連動して回転する回転羽根16と、モータ18の駆動制御のために回転する回転羽根16の穴を光学的に検出するフォトインタラプタ17とで構成される。
【0039】
また、モータ18は、撮影レンズ9やシャッタ19等の各駆動機構を駆動する場合に、図示しない切替機構により駆動先を切り替えてもよいし、それぞれ駆動機構に別のモータを備えてもよい。
【0040】
このような構成において、CPU1は、スイッチ13a,13bの操作状態に基づいて、カメラ10の撮影シーケンスを実行し制御する。つまり、モノリシック加速度計3の出力に基づき、手ブレ警告用のファインダ内LCD6aによる警告表示の他、撮影時にはオートフォーカス用の測距部5a,露出制御のために被写体の輝度を測定する測光回路5bを駆動し、必要な信号を受け取って前述したIFIC2を介して、モータ18を駆動制御する。
【0041】
このとき、モータ18の回転は回転羽根16に伝えられ、その調整の穴の有無の位置にしたがってフォトインタラプタ17が出力する信号をIFIC2が波形整形してCPU1に供給し、これを受けCPU1はモータ18の回転の状態をモニタする。また、必要に応じてCPU1はストロボ部8による補助光の発光を行う。
【0042】
図13はファインダ内LCD6aに表示される警告パターンの一例を示したものであり、符号AはAパターンの画面A、符号BはBパターンの画面B、符号CはCパターンの画面Cを示している。
【0043】
ファインダ内LCD6aは、パノラマモード時の画面表示や、シャッタが切れたことを示すブラックアウト表示等に使われるものを流用する。
【0044】
図13中に示すA,Cのパターンは、パノラマ撮影設定に表示される遮光パターンを用いるものであり、まず、画面Aに示すように上部領域のみを遮光し、次に画面Bに示すようにパノラマ撮影時の撮影範囲を示す中央の領域のみを遮光し、最後に画面Cに示すようにパノラマ遮光領域の下部領域のみを遮光することを順次、繰り返し行うパターンである。この表示形態を繰り返し行うことにより、ファインダを覗いているユーザーに手ブレが発生していることを認知させることができる。なお、このA,B、Cのパターンを同時に遮光することで、上記のブラックアウト表示を行うことができる。
【0045】
このような表示によって、ファインダ画面が揺れる感じが表現できるので、ユーザーはカメラ10を構え直して手ブレが発生しなくなると、ノーマルかパノラマのモードに応じて、図14(a)に示す画面D又は図14(b)に示す画面Eに戻り、被写体モニタが可能となる。
【0046】
また、図15はファインダ内LCD6aに表示される手ブレ警告の表示例(パターン1)を示す図である。
【0047】
図15に示すように、このパターン1は、図13で説明したパターンと同様に、パノラマ撮影設定時に表示される遮光部分を利用している。この上下の遮光部分を交互に画面A,画面Cとして表示するパターンである。このパターンは、図13における警告パターンとは異なり、常に画面中央部は見えているため、パノラマ撮影モード時に、被写体の表情が見えにくくなったりすることはない。また、点滅を行うため、図14(a),図14(b)における通常表示とは異なり、ユーザーが誤解することはなく、確実に警告表示を用いてユーザに告知することができる。
【0048】
次に、このような構成によるカメラの振動検出原理について図6乃至図11を参照しながら詳細に説明する。
【0049】
図6はカメラの手ブレが生じる際の振動動作を説明する説明図で、図6(a)はユーザがカメラホールディングした際の状態を示す図、図6(b)はカメラの振動検出方向を示す図である。図7はカメラの移動距離に応じた時間−加速度特性を示した特性図であり、図7(a)はカメラの移動量が大きい場合、図7(b)はカメラの移動量が小さい場合をそれぞれ示している。また、図8は本実施の形態のカメラの振動検出動作を説明するための説明図であり、図8(a)乃至図8(d)にその操作手順及び表示例がそれぞれ示されている。さらに、図9は該カメラのLCD内の表示セグメントの構成を示す構成図であり、図10及び図11は該カメラの警告表示状態を示す外観図であり、図10は警告表示部11により点滅させた状態のカメラの背面側から見た斜視図で、図11はセルフタイマー用LEDを点滅させた状態のカメラの正面側から見た斜視図である。
いま、ユーザがカメラを用いて撮影を実行するものとする。この場合、図6(a)に示すようにユーザー100が片手でカメラ10をホールディングする場合も考えられ、このような場合には、カメラ10を斜め方向に微小振動させる傾向がある。つまり、このようなカメラ10の微少振動は、図6(b)に示すように、X方向とY方向の動きに分解できるものである。
【0050】
一般のユーザーは、こうした微小振動が撮影時に「ブレ」という作用を引き起こすことに対して無意識である場合が多く、これに対応して本実施の形態のカメラ10では、該カメラ10がこの微小振動を検出して、図13にて説明したような表示を行うことにより、ユーザー100は左手100aをカメラに添える等、振動を押さえるような方策を講じて撮影するため、手ブレによる失敗のない写真撮影が可能となる。
【0051】
但し、常に警告が出ていると煩わしく、十分手ブレを心配しているハイクラスのユーザーはむしろ、手ブレを効果的に用いた写真撮影を楽しんだりする場合もあるので、本実施の形態では、このホールディングチェック機能は撮影モードの一つにしておき、ユーザーが必要と思う時のみに設定できるような改良がなされている。つまり、図8(a)に示すような、スイッチ13cや液晶表示部6を設け、通常状態ではフィルムカウンタ6a等の機能のみを作動させ、モードの切替スイッチ13cをユーザーl00が例えば左手100a等で図8(b)に示すように操作した場合のみ、手ブレモード設定を行い、このモードが設定されると、図8(b),図8(c)に示すように表示セグメント6b,6cの部分が表示され、表示セグメント6bが点滅すると、ユーザーはホールディングチェックモードに入ったことが認識できる。
【0052】
また、本実施の形態では、図8(d)に示すようにこのモード表示は、セルフタイマーモード表示の一部を兼用しているので、液晶表示部(LCD)6内のレイアウトに負担をかけることが無い。なお、このセグメントは、図9に示すように各表示セグメント6b,6cがそれぞれ独立するように液晶表示部6内で配線されているため、CPU1による独立表示制御が可能である。
【0053】
このモードを設定してカメラ10を構え、ホールディングチェックが不安定であれば、前述のようにファインダ内LCD6aが点滅することでユーザ100に警告させ、また、図10に示すようにカメラ10のファインダ接眼部61近くのLED11を点滅させて警告するようにしても良い。
【0054】
この場合、前面から見るとカメラ10は、図11に示すような外観であり、セルフタイマー表示用LED65を点滅させて、カメラ10の所有者が他の人に撮影を頼んだ時に、撮影者のホールディングをチェックできるように構成しても良い。
【0055】
次に、本発明の特徴となるAFセンサの出力(像信号)と加速度センサの出力との違いについて図7を参照しながら詳細に説明する。
【0056】
いま、例えばユーザー100によるカメラ10のホールディングによって、図6(a),図6(b)に示すように、カメラ10自体がX、Yの両方向成分の動きを持つ手ブレを起こしているとする。
【0057】
この場合、本実施の形態のカメラ10では、図7(a)に示すようにカメラ10が動いた瞬間、t=t1のタイミングで加速度センサ(加速度IC)3は、カメラ10が動き出すことによる信号を出力するが、その後、一定速度で動いていれば、カメラのブレにもかかわらず、加速度センサ3は、加速度ではないので信号を出さない。再び、カメラが止まった時、t=t7のタイミングで今度は先の定速度運動を停止させるような方向に、加速度センサ3は出力をする。
【0058】
この加速度センサを補うように、カメラの像センサ(AFセンサ)は、定速度運動中も変化しつづける像信号を出力するので、この出力を判定すれば加速度センサ3の出力が0でもカメラ10のCPU1は、該カメラ10が動いていることを判別できる。
【0059】
また、図7(b)に示すように、像信号はほとんど変化しなくとも、加速度センサ3が出力を出すこともある。これは、ユーザー100が震えながらカメラ10を固定して保持しようとする状態で、図7(a)に示す状態とは異なり像の変化は小さく、実際、これで撮影しても焦点距離によっては、問題ない写真が撮れるケースが多い。つまり、加速度センサ3が大きな出力を出力しても、カメラ10は微動しているだけである場合があり、加速度センサ3がたまにしか反応しなくとも、カメラ位置は大きく変化している場合もある。
【0060】
また、AFセンサによるブレ判定にも限界がいくつかある。例えば、コントラストがないシーンや、暗くて像が分からないようなシーンでは、像の変化が解らないため判定を行うことができない。また、本実施の形態例のように、一方向しか検出方向のないセンサでは、それとは異なる力向のカメラ10の移動や像変化は認識できず、カメラ10があまりに大きくブレた時には、AFセンサがモニタしてる位置が外れて像が完全に変化してしまい、ブレ量の正確な判定ができなくなってしまう。
【0061】
したがって、この2つのセンサを適当に使い分けてブレを判定する工夫が必要となる。本実施の形態のカメラでは、このような二つの検出方式によるセンサを搭載したホールディングチェックモード機能を備えている。
【0062】
このようなホールディングチェックモード機能付きカメラ内のCPU1が、内蔵のプログラムに沿ったシーケンスにより行う表示制御等を、図12に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0063】
例えば、図11に示すカメラ10では、前面のレンズを保護するバリア10aを開いたときには、ユーザーはまずフレーミングを行い、まだ、ホールディングの動作に入っておらず、カメラ10は大きく動かされるため、AFセンサによる判定は有効でない。AFセンサは画面内の狭い部分しかモニタしていないので、大きなカメラの移動に対しては、全く定量的な評価ができない。
【0064】
したがって、カメラ10内のCPU1は、ステップS1の判断処理により、まず加速度センサ3の出力を判定し、バリアを開いたときのショックや、ユーザーがカメラを構えた時のショックがあっても、続くステップS2の処理により所定時間ホールディング警告の表示は禁止し、その後、ステップS3の処理にてAFセンサを使った像検出を行う。これによって、像検出がホールディングチェックに向いているかが判断されるので、CPU1は、続くステップS4により検出像が低輝度であり、ステップS5によりローコンであると判定した場合は、像信号を利用しない、加速度検出によるブレ判定のフローを起動するようにステップS10に処理を移行する。これは、加速度センサが信号を出力したとき、所定時間、逆方向の加速度を出力するのが検出されないとき(ステップS11〜ステップS12)、警告を発するもので(ステップS13)、図7(a)に示すように、カメラが定速で動き続けていることを判別し、手ブレが起こりうることをユーザーに知らしめるものである。
【0065】
この状態では、ユーザーは流し撮りなどを意図している可能性があるので、例えばファインダ内のLCDの点滅(図13等)は行わず、図10に示すようにファインダ接眼近辺のLED11を点滅させるだけにして、AFセンサも併用した場合(ステップS29)とは異なる警告にしても良い。
【0066】
また、像信号が手ブレ判定に向いている場合、CPU1は、ステップS20以降のフローにて像検出を所定時間間隔で(ステップS22)繰り返し(ステップS21,ステップS24)、像ズレ量及び像信号の差の絶対値の和に基づいて手ブレ検出を行い(ステップS25による処理で詳細な処理については後述する)、検出の結果ブレフラグ(f_bure)が立っているか否かを続くステップS26の判断処理にて判定する。すなわち、CPU1は、この判断処理にて、ブレフラグ(f_bure)が“1”であるか否かを判断し、ブレフラグ(f_bure)が立っているもの(“1”)と判断した場合には処理をステップS27に移行し該処理にてホールディングが不十分である警告を行うように表示制御する。
【0067】
これらの警告によって、ユーザーは自分が無意識に手ブレを起こしていることを認識し、両手で構えたり、何かの上に乗せたりして、手ブレ防止の対策を講じることができる。
【0068】
また、CPU1は、続くステップS28の判断処理にて、構図変更フラグ(f_change)が立っているか否かを判定する。すなわち、CPU1は、この判断処理にて、構図変更フラグ(f_change)が“1”であるか否かを判断し、前記ステップS25によるブレ検出の結果、像ずれ量または像信号の差の絶対値の和が通常のブレ判定レベルよりも大きく、構図変更フラグ(f_change)が立っているもの(“1”)と判断した場合には、ユーザーは全く別のアングルをとったり、構図を変更した場合だと想定されるので、処理を上記ステップS1に処理を戻す。
【0069】
また、前記ステップS28の判断処理にて、構図変更フラグ(f_change)が立っていないもの(“0”)と判断した場合には、CPU1は、処理を前記ステップS22に処理を戻す。
【0070】
一方、前記ステップS27による判断処理にてブレフラグ(f_bure)が立っていないもの(“0”)と判断した場合は、像信号が安定している場合であるため、レリーズが可能となり、CPU1は、ステップS29の判断処理にてレリーズの押下を判定し、押下されたと判定した場合には、続くステップS30以降の露光シーケンスを実行し、押下されてないと判定した場合には、処理を前記ステップS22に戻す。
【0071】
レリーズが押下された場合、CPU1は、まず、ステップS30及びステップS31の処理にて、ピント合わせ及びそのための測距を行い、続くステップS32の処理にて、前記ステップS3の像検出によって得られた輝度情報によって露出時間を決定すると同時に、露光を開始する。
【0072】
この間、カメラが揺れると手ブレになるので、CPU1は、続くステップS33の処理にて加速度検出を行い、レリーズ釦押し込み時のショック等による加速度gを求める。すなわち、このgが大きいと、露光時間が短くとも手ブレ写真となり、gが小さくとも露光時間が長いと、この場合も手ブレ写真となる。これを判定するために、CPU1は、続くステップS34の判断処理にて露出時間をカウントし、ステップS35にて露出を終了したと判断すると、続くステップS36の処理にて、求められたgと露出時間tENDから速度を求め、この速度によってtENDの時間だけ変化したということから移動量が算出できるので、これがそのレンズの許容量ΔYを超えていれば、続くステップS37の処理にて警告を行うように表示制御する。また、移動量が許容範囲ΔYを超えてなければ、処理を終了する。
【0073】
前述のように、加速度だけでは速度の変化しか解らないが、本実施の形態では、まず、所定位置に停止していることをAFセンサの出力(像信号)が変化しないことによって判定しているので、これを基準として露光中にどれだけカメラが移動したかを正確に判定することができる。
【0074】
次に、前記ステップS25よるブレ検出処理について図16を参照しながら詳細に説明する。図16は前記ステップS25によるブレ検出処理を実行するためのサブルーチンを示すフローチャートである。
【0075】
本実施の形態のカメラ10において、CPU1は、前記ステップS25の処理を実行すると、図16に示す手ブレ検出のサブルーチンを起動させる。つまり、CPU1はステップS101の処理を実行し該処理にて、ブレフラグ(f_bure)、及び構図変更フラグ(f_change)をクリア(“0”)し、処理をステップS102に移行する。
【0076】
ステップS102の処理では、CPU1は前回検出した像データD(n−1)と、今回検出した像データD(n)との像ズレ量Xを後述する相関演算処理等により検出し、その後処理をステップS103に移行する。
【0077】
ステップS103の処理では、CPU1は前回検出した像データD(n−1)と、今回検出した像データD(n)との差の絶対値の和Yを検出する。この場合、D(n−1)=a1,a2,・・・、anとし、D(n)=b1,b2,・・・、bnとすると、
【0078】
【式1】
Figure 2004012637
となる。このような式(1)を用いて像データ差の絶対値の和Yを検出し、その後、処理をステップS104の判断処理に移行する。
【0079】
そして、CPU1は、ステップS104の判断処理にて像ずれ量Xとブレ判定値Xbとを比較し、像ズレ量Xがブレ判定値Xbより小さいものであると判断した場合にはステップS105に移行し、逆に大きいものであると判断した場合には処理をステップS106に移行する。
【0080】
ステップS105の判断処理では、CPU1は像データD(n−1)と像データD(n)との差の絶対値の和Yとブレ判定値Ybとを比較し、絶対値の和Yがブレ判定値Ybより大きいものであると判断した場合にはステップS106に移行し、逆に小さいものであると判断した場合にはブレ検出を終了してリターンさせる。
【0081】
ステップS106の処理では、CPU1はブレフラグ(f_bure)をセットし、つまり、ブレフラグ(f_bure)を“1”となるように立て、その後処理をステップS107に移行する。
【0082】
そして、CPU1は、ステップS107の判断処理にて、像ズレ量Xと構図変更判定値Xchを比較し、像ズレ量Xが構図変更判定値Xchより小さいものであると判断した場合にはステップS108に移行し、逆に大きいものであると判断した場合には処理をステップS109に移行する。
【0083】
ステップS108の判断処理では、CPU1は像データD(n−1)と像データD(n)との差の絶対値の和Yと構図変更判定値Ychを比較し、絶対値の和Yが構図変更判定値Ychより大きいものであると判断した場合にはステップS109に移行し、逆に小さいものであると判断した場合にはブレ検出を終了してリターンさせる。
【0084】
そして、CPU1は、ステップS109の処理にて構図変更フラグ(f_change)をセットし、つまり、構図変更フラグ(f_change)を“1”となるように立て、その後、ブレ検出を終了してリターンさせ、図12に示すステップS26に処理を移行させる。
【0085】
次に、図16中の前記ステップS102による相関演算処理について図17及び図18を参照しながら詳細に説明する。
【0086】
図17及び図18は上記演算処理を説明するための説明図であり、図17は相関演算のウインドシフト方法を説明するもので、図18は各シフト値毎の相関値を示す相関データグラフをそれぞれ示している。なお、図17(a),図17(b)において、符号5ca,5cbは、受光レンズにより結像された被写体像をその光強度に応じて光電変換し、電信号に変換するラインセンサ(AFセンサ)を示し、符号120a,120bは、相関量の演算に用いるセンサデータの抽出範囲(ウインドともいう)を示している。また、図18において、Fminは最小の相関値を示し、nFminは相関値が最小となる場合のシフト量をそれぞれ示している。
【0087】
本実施の形態において、前記ステップS102(図16参照)による相関演算処理では、図17(a),図17(b)に示すように、AFセンサ5ca,5cbを用いて実行される。これらのAFセンサ5ca,5cbは、図中に示すように、複数の光電変換素子により構成され、出力された像信号a1,a2・・・aN、b1,b2・・・bNは、CPU1内の図示しない記憶手段の2つの領域にそれぞれ格納される(手ブレ検出時は、上述のように所定時間差をおいて取得したa1,a2,・・・aNのみが格納される)。
【0088】
CPU1は、この像信号より所定範囲(以下、ウインドと称す)120a,120bのデータを抽出する。この場合の、抽出の方法としては、ウインド120aは固定し、ウインド120bを1センサ分ずつシフトさせていくのがもっとも単純な方法である。これは一例であり、本実施の実施の形態ではこれに限定されることなく、例えば、ウインドウのデータ数、シフト量、シフト方法等は、測距時と手ブレ検出時で変更してもよい。
【0089】
そして、CPU1は、抽出される一対のウインドウのデータを用いて下記に示す式(2)により相関量F(n)を求める。この場合、式(2)において、nをシフト量、wをウインド内データ数、iをウインド内データNo、kを演算エリア先頭センサデータNoとすると、
【0090】
【式2】
Figure 2004012637
となる。
【0091】
すると、一対のウインド120a,120bのデータの一致度が最も高くなるのは、図18に示すように、ウインド120bを1センサ分ずつシフトさせて求めたF(n)が極小(F(n)=Fmin)となる場合で、シフト量n=nFminが被写体像の相対的な像ズレ量X(n)となる。このようにして、像ズレ量X(n)を求め、以降上述したように所定レベルXc,Xccとで比較判断を行うように制御する。
【0092】
したがって、以上説明したように、本実施の形態によれば、AF用のセンサを有効に活用したので、AFセンサを単に測距用として用いるだけでなく、ホールディングチェック用にも用いて、カメラの付加価値を高めることができる。
【0093】
また、加速度センサの信号と併用し、X方向、Y方向の揺れを検出して、暗いシーンや低コントラストシーンにも対応できるだけでなく、静止検出センサとして用いることによって、加速度センサ出力からカメラ移動量算出を正確に行うことが可能である。
【0094】
さらに、AF用のセンサを用いたブレ検出において、被写体のズレ量だけでなく、像信号差の絶対値の和をブレ判定に用いるようにしたので、AFセンサのみでもX方向,Y方向の手ブレを検出することができる。
【0095】
これらによって、撮影レンズの焦点距離や絞り、撮影時のシャッタスピードに対応して、正確な撮影後の手ブレ判定を行うことができる。
【0096】
また、算出された移動量により撮影レンズの位置を補正すれば、防振機能付カメラへの応用ができることは言うまでもない。
【0097】
第2の実施の形態:
図19は本発明の手ブレ検出機能付きカメラの第2の実施の形態を示し、該カメラのCPUによる特徴となるブレ検出制御の一例を示すフローチャートである。
【0098】
本実施の形態は、前記第1の実施の形態では像ずれ量と像信号差の絶対値の和とを用いてブレ検出を行うようにしていたのに対して、像ずれ量がブレ判定値よりも小さい場合にみ像信号差の絶対値の和を用いてブレ検出を行うように制御処理することが特徴である。
【0099】
本実施の形態のカメラ10において、CPU1は、図12に示す前記ステップS25のブレ検出処理を実行すると、図19に示す手ブレ検出のサブルーチンを起動させる。つまり、CPU1はステップS201の処理を実行し該処理にて、ブレフラグ(f_bure)、及び構図変更フラグ(f_change)をクリア(“0”)し、処理をステップS202に移行する。
【0100】
ステップS202の処理では、CPU1は前回検出した像データD(n−1)と、今回検出した像データD(n)との像ズレ量Xを、前記第1の実施の形態と同様な相関演算処理等により検出し、その後処理をステップS203に移行する。
【0101】
ステップS203の判断処理では、CPU1は像ずれ量Xとブレ判定値Xbとを比較し、像ズレ量Xがブレ判定値Xbより小さいものであると判断した場合にはステップS204に移行し、逆に大きいものであると判断した場合には処理をステップS207に移行する。
【0102】
ステップS204の処理では、CPU1は前回検出した像データD(n−1)と、今回検出した像データD(n)との差の絶対値の和Yを、前記第1の実施の形態と同様に前記式(1)を用いて検出し、その後、処理をステップS205の判断処理に移行する。
【0103】
ステップS205の判断処理では、CPU1は像データD(n−1)と像データD(n)との差の絶対値の和Yとブレ判定値Ybとを比較し、絶対値の和Yがブレ判定値Ybより大きいものであると判断した場合にはステップS206に移行し、逆に小さいものであると判断した場合にはブレ検出を終了してリターンさせる。
【0104】
ステップS206の判断処理では、CPU1は像データD(n−1)と像データD(n)との差の絶対値の和Yと構図変更判定値Ychを比較し、絶対値の和Yが構図変更判定値Ychより小さいものであると判断した場合にはステップS207に移行し、逆に大きいものであると判断した場合にはステップS209に移行する。
【0105】
ステップS207の処理では、CPU1はブレフラグ(f_bure)をセットし、つまり、ブレフラグ(f_bure)を“1”となるように立て、その後処理をステップS208に移行する。
【0106】
そして、CPU1は、ステップS208の判断処理にて、像ズレ量Xと構図変更判定値Xchを比較し、像ズレ量Xが構図変更判定値Xchより大きいものであると判断した場合にはステップS209に移行し、逆に小さいものであると判断した場合にはブレ検出を終了してリターンさせる。
【0107】
そして、CPU1は、ステップS209の処理にて構図変更フラグ(f_change)をセットし、つまり、構図変更フラグ(f_change)を“1”となるように立て、その後、ブレ検出を終了してリターンさせ、前記第1の実施の形態と同様に図12に示すステップS26に処理を移行させる。
【0108】
したがって、以上の述べたように本実施の形態によれば、像ずれ量でブレ検出ができない場合のみ像信号差の絶対値を用いてブレ検出を行うように制御するので、通常時のブレ検出時間を、短縮することが可能である。他の効果については前記第1の実施の形態と同様である。
【0109】
なお、本発明は、前記第1,第2の実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の組み合わせや応用も本発明に適用される。
【0110】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、とりわけ手ブレが気になる撮影シーンにおいて、ホールディングチェックモードを設定すれば、手ブレ時には警告を発し、撮影者に手ブレを認識させるようにしたので、手ブレによる失敗のない写真撮影が可能となる。しかも、ホールディング判定時には、従来の測距用のセンサとして使用されているセンサを手ブレ判定にも有効使用したので、コストアップすることなく、信頼性の高い手ブレ判定を行うことが可能な手ブレ検出機能付きカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る手ブレ検出機能付きカメラの構成例を示す構成図。
【図2】本実施の形態のカメラの電気的なブロック構成を示すブロック図。
【図3】加速度ICの製造工程の一例を示す説明図。
【図4】加速度ICの具体的な構成を示す構成図。
【図5】加速度IC内の処理回路の構成例を示すブロック図。
【図6】カメラの手ブレが生じる際の振動動作を説明する説明図。
【図7】カメラの移動距離に応じた時間−加速度特性を示した特性図。
【図8】本実施の形態のカメラの振動検出動作を説明するための説明図。
【図9】カメラのLCD内の表示セグメントの構成を示す構成図。
【図10】警告表示部により点滅させた状態のカメラの背面側から見た斜視図。
【図11】セルフタイマー用LEDを点滅させた状態のカメラの正面側から見た斜視図。
【図12】カメラのCPUによる特徴となる表示制御動作例を示すフローチャート。
【図13】ファインダ内LCDに表示される警告パターンの一例を示した図。
【図14】手ブレ未発生時におけるファインダ内LCDの表示例を示す図。
【図15】ファインダ内LCDに表示される手ブレ警告の一表示例を示す図。
【図16】本実施の形態の特徴となる差分データ生成処理を説明するための説明図。
【図17】上記演算処理を説明するためのもので、相関演算のウインドシフト方法を説明する説明図。
【図18】図17の各シフト値毎の相関値を示す相関データグラフ。
【図19】第2の実施の形態におけるカメラのCPUによる特徴となる手ブレ検出制御例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…CPU、
2…IFIC、
3…加速度IC(モノシリック加速度計,加速度センサ)、
4…メモリ、
5…AF用センサ、
5a…AF部、
5b…測光部、
5c…センサアレイ、
5d…受光レンズ、
6…液晶表示素子(LCD)、
6a…ファインダ内LCD、
7…フレキ基板、
8…ストロボ回路、
9…撮影レンズ、
10…手ブレ検出機能付きカメラ、
10A…カメラ本体、
11…警告表示部、
12…コネクタ、
13…スイッチ用パターン、
13a,13b…スイッチ、
14…硬質プリント基板、
16…回転羽根、
17…フォトインタラブタ、
18…モータ、
19…シャッタ、
20…シリコン基板、
21…酸化膜、
22…ポリシリコン層(可動電極)、
23a,23b…腕部、
24,25…他の電極、
29…処理回路、
61…ファインダ接眼部、
65…セルフタイマー表示用LED。

Claims (4)

  1. カメラ本体の振動状態を検出するカメラのAF用センサを利用して手ブレ検出を行う手ブレ検出機能付きカメラにおいて、
    所定時間間隔で前記AF用センサから出力される被写体像データを比較して、該被写体像データの像ずれ量によりブレ検出を行う際に、前記被写体像データの像ずれ量と、前記被写体像データの差の絶対値の和とに基づいて、手ブレであるか否かの判定を行うことを特徴とする手ブレ検出機能付きカメラ。
  2. 前記被写体像データの像ずれ量と、前記被写体像データの差の絶対値との和の、少なくともいずれか一方がそれぞれの所定の判定値よりも大きい場合に、手ブレであると判定することを特徴とする請求項1に記載の手ブレ検出機能付きカメラ。
  3. 前記被写体像データの像ずれ量が所定の判定値よりも小さい場合に、前記被写体像データの差の絶対値の和による手ブレ判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の手ブレ検出機能付きカメラ。
  4. 手ブレ検出時には、前記カメラに備えられた表示手段に、手ブレが発生したことを表示してユーザに警告させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の手ブレ検出機能付きカメラ。
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