JP2003185875A - 光フーリエフィルタ - Google Patents

光フーリエフィルタ

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JP2003185875A
JP2003185875A JP2002063144A JP2002063144A JP2003185875A JP 2003185875 A JP2003185875 A JP 2003185875A JP 2002063144 A JP2002063144 A JP 2002063144A JP 2002063144 A JP2002063144 A JP 2002063144A JP 2003185875 A JP2003185875 A JP 2003185875A
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optical
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delay circuit
fourier filter
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Hiroyuki Koshi
浩之 越
Kazuhisa Kashiwabara
一久 柏原
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失で、方形波応答を有する光フーリエフ
ィルタを提供する。 【解決手段】 第1の光路1と第2の光路2を並設し、
これら第1の光路1と第2の光路2を近接させた(N+
1)個(Nは2以上の整数)の光結合部3を第1の光路
1と第2の光路2の長手方向に互いに間隔を介して形成
し、隣り合う光結合部3に挟まれたN個の遅延回路4を
設ける。それぞれの遅延回路4は第1の光路1と第2の
光路2の長さを互いに異なる長さとし、各遅延回路4に
おける第1の光路1と第2の光路2の光路差のうち最大
光路差を、最小光路差の2倍(mは1以上の整数)か
ら使用中心波長付近に定めた設定波長分だけ引いた値も
しくは加えた値に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システム等
に用いられる光フーリエフィルタに関するものである。
【0002】
【背景技術】近年のインターネットトラヒックの急増を
背景に、通信ネットワーク容量の拡大が急務となってお
り、それに伴い、波長分割多重(Wavelength Division
Multiplexing (WDM))伝送技術の検討が盛んに行なわ
れている。波長分割多重伝送技術は、1本の光ファイバ
に異なる波長の光信号を複数多重して伝送するため、伝
送容量を波長多重分だけ拡大できる。
【0003】現行波長分割多重伝送システムの将来的な
拡張性を持たせる手段として、例えば図5の(a)、
(b)に示すように、設定波長間隔で互いに異なる複数
波長の光を持った波長多重光を、図5の矢印Aに示すよ
うに合波して、図5の(c)に示すようにする(例えば
図5の(b)に示す既存の波長間に、図5の(a)に示
す新たな波長を挿入する)波長多重化の試みが成されて
いる。
【0004】この波長多重化によって、例えば200G
Hz間隔の波長λ1、λ3、λ5、λ7、λ9、λ1
1、・・・の波長多重光と200GHz間隔の波長λ
2、λ4、λ6、λ8、λ10、・・・の波長多重光が
合波され、100GHz間隔の波長λ1、λ2、λ3、
λ4、λ5、λ6、λ7、λ8、λ9、λ10、λ1
1、・・・を持った波長多重光が形成される。
【0005】また、図5の矢印Bに示すように、図5の
(c)に示した波長多重光を、図5の(a)、(b)に
示すように分波する波長分割化の試みも成されている。
この波長分割化によって、例えば100GHz間隔の波
長λ1、λ2、λ3、λ4、λ5、λ6、λ7、λ8、
λ9、λ10、λ11、・・・を持った波長多重光を、
200GHz間隔の波長λ1、λ3、λ5、λ7、λ
9、λ11、・・・の波長多重光と200GHz間隔の
波長λ2、λ4、λ6、λ8、λ10、・・・の波長多
重光に分波することが行なわれる。
【0006】上記のように、隣り合う波長を交互に合波
したり分波したりする機能は、インターリーブ方式と呼
ばれ、インターリーブ方式を有した光波長合分波器は、
インターリーバーとして注目されている。
【0007】図6には、インターリーバーを適用した波
長分割多重伝送システムの構成例が示されている。図6
において、符号20は中継器である光増幅器を示し、光
増幅器20は光伝送路27の中継点に設けられている。
【0008】図6において、それぞれ異なる1つの波長
の光を発信する複数の送信器25から光を送信し、これ
らの光を光合波器21,22で合波してそれぞれの2つ
の波長多重光とする。さらに、前記それぞれの2つの波
長多重光を送信側のインターリーバー(図6における
A)で合波し、光伝送路27を介して送信する。
【0009】光の受信側では、受信側のインターリーバ
ー(図6におけるB)で2つの波長多重光に分波し、そ
の後、光分波器23、24によりそれぞれの波長の光に
分波して受信器26で受信する。
【0010】上記のような、波長多重光の合波や分波を
行なうインターリーバーには、光透過損失が低ロスであ
ること、そして、透過波長域がフラットである方形波特
性を有することが熱望されている。
【0011】インターリーバーを実現できる手段の1つ
として、光フーリエフィルタの実現化の検討が様々に進
められている。上記検討内容は、例えば、C.Huang et a
l.,NFOEC'99,Proc., pp.311-316(1999)や、H.Arai et a
l., NFOEC'99,Proc., pp.444-451(1999)等に述べられて
いる。
【0012】C.Huang et al.,では、光ファイバと光カ
プラで光フーリエフィルタを構成した例が示されてい
る。ただし、本発明の特徴である遅延回路の最大光路差
の最適位相差に関しては何ら開示されていない。また、
H.Arai et al.,では、光導波路型の光フーリエフィルタ
を構成した例が示されている。ただし、本発明の特徴で
ある遅延回路の最大光路差の最適位相差の設計方法が異
なるものである。
【0013】光フーリエフィルタは、例えば図7に示す
ように、第1の光路1と、該第1の光路1と並設された
第2の光路2と、これら第1の光路1と第2の光路2の
長手方向に互いに間隔を介した位置において第1の光路
1と第2の光路2を近接させた(N+1)個(Nは2以
上の整数)の光結合部3と、隣り合う光結合部3に挟ま
れたN個の遅延回路4とを有している。第1、第2の光
路1,2は、光導波路や光ファイバ等により形成され
る。
【0014】遅延回路4は、第1の光路1と第2の光路
2の長さを互いに異なる長さにして形成されている。光
フーリエフィルタは、マッハツェンダ光干渉回路を基本
要素として、これらのマッハツェンダ光干渉回路を複数
1列に縦列接続して構成したもの、ということもでき
る。
【0015】図7に示した光フーリエフィルタの回路の
ように、マッハツェンダ光干渉回路を縦列接続した回路
は、フーリエ級数に展開することが可能である。また、
この回路は、例えば特願平7−338921号等に記述
されているように、光結合部3の結合率および遅延回路
4における第1の光路1と第2の光路2の光路差を最適
にすることにより、所望の周波数特性が実現できると考
えられている。
【0016】以下、図7を参照し、光フーリエフィルタ
の特性について詳細に述べる。図7に示した光フーリエ
フィルタは、2つの入力ポート11,12と2つの出力
ポート13,14を有する2×2構造の光フーリエフィ
ルタであり、出力ポート13,14における電界分布
は、(数1)に示す伝達行列Tφiによって入力ポート
11,12での電界分布と関連づけられる。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、jは√(−1)、iは光結合部3
(3a,3b,・・・)の番号で、0,1,2,・・
・,Nである。φは各光結合部3(3a,3b,・・
・)の結合率に対応する値であり、式(1)により与え
られる。
【0019】 φ=(π/2)・{(l+l)/l}・・・・・(1)
【0020】ここで、lは光結合部3(3a,3b,
・・・)の結合長である。lは結合率が100%結合
となる結合長であり、光結合部3(3a,3b,・・
・)の結合強度を表している。lは光結合部3(3
a,3b,・・・)の展開部分(図2参照)における実
質的な結合長を表している。
【0021】このとき、光結合部3(3a,3b,・・
・)の結合率ηは、次式(2)により与えられる。
【0022】η=sin(φ)・・・・・(2)
【0023】同様に、2つの同一構造の光路間での遅延
量を特徴づける伝達行列Tθkは、(数2)により表さ
れる。
【0024】
【数2】
【0025】ここで、kは遅延回路4の番号で、1,
2,・・・,Nであり、θは遅延回路4の遅延量に対
応する位相量を表し、式(3)で与えられる。
【0026】 θ=(ΔL・neff・π)/λ・・・・・(3)
【0027】ここで、ΔLは各遅延回路での2つの光
路の遅延量、neffは光路の有効屈折率、λは光の波
長である。遅延回路4の遅延量は、遅延回路4における
第1の光路1の長さから第2の光路2の長さを引いた値
であり、第2の光路2が第1の光路1よりも長い場合は
マイナスの値となる。
【0028】以上より、(N+1)個の光結合部3(3
a,3b,・・・)はそれぞれφ、φ、φ、・・
・φで特徴づけられ、N個の遅延回路4(4a,4
b,・・・)はそれぞれθ、θ、・・・θで特徴
づけられる。したがって、図7に示す2×2構造の光導
波路型光フーリエフィルタの行列伝達Tφθは、式
(4)で表される。
【0029】 Tφθ=TφN・TθN・・・Tφ2・Tθ2・Tφ1・Tθ1・Tφ0・・ ・・・(4)
【0030】式(4)の行列の積から、いずれかの入力
ポートからいずれかの出力ポートへの伝達関数T
φθが、(数3)の形式の和で表されることが分かる。
【0031】
【数3】
【0032】なお、(数3)の各項は、通常高周波を表
現できないので、遅延回路4の遅延量に特徴づけられる
θを任意に選択する場合には、(数3)の和は通常フ
ーリエ級数に展開できない。
【0033】しかし、遅延回路4の遅延量の比がある条
件を満足する場合、つまり、N個の遅延回路4のそれぞ
れにおける遅延量の絶対値(第1の光路1と第2の光路
2の光路差)が、そのうちの最小値の2(m=1,
2,・・・)倍となる場合には、式(3)は省略された
フーリエ級数となるといわれている。図7に示したよう
な基本構成を有し、かつ、(数3)の和をフーリエ級数
に展開できる場合に、この構成を、従来、一般的に光フ
ーリエフィルタと呼んでいる。
【0034】なお、本明細書において、遅延回路におけ
る第1の光路と第2の光路の光路差とは、上記のように
遅延回路の遅延量の絶対値をいう。つまり、遅延回路に
おける第1の光路と第2の光路の光路差は、遅延回路に
おける第1の光路の長さをL 、第2の光路の長さをL
としたとき、|L−L|であり、遅延回路におけ
る第1の光路と第2の光路のうち長い方から短い方の長
さを引いた値である。
【0035】透過遮断特性が方形波応答となる波長分割
多重伝送用フィルタを実現する場合には、伝達関数の奇
数対称性が要求されるため、奇数次調波のみを有するフ
ーリエ級数が必要となる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、インターリーバーに代表される波長分割多重伝送用
フィルタとして、光フーリエフィルタの適用が注目を集
めているが、実際には、上記従来の設計方法に従ってパ
ラメータを決定し、光フーリエフィルタを設計しても所
望の方形波応答を有するフィルタ特性は実現できなかっ
た。
【0037】例えば、一般にCバンドと呼ばれている波
長1.55μm帯域における周波数間隔100GHzの
信号周波数多重光を、200GHz間隔の2つの多重光
に分波するインターリーバーを光フーリエフィルタで構
成する場合について説明する。
【0038】このインターリーバーは、信号列を1個飛
びに間引くこと、すなわち、例えば図5の矢印Bに示し
たように、周波数番号が偶数である200GHz間隔の
1つの多重信号光と、周波数番号が奇数である200G
Hz間隔の他の多重信号光とに分離できるように設計さ
れる。
【0039】光フーリエフィルタによりこのインターリ
ーバーを実現するためには、自由スペクトル領域(FS
R;Free Spectral Range)が20
0GHzのマッハツェンダ光干渉回路と、FSRが10
0GHzのマッハツェンダ光干渉回路を縦列に接続した
2段型の光フーリエフィルタとすることが考えられる。
つまり、図8に示すように、光フーリエフィルタを、3
個の光結合部3(3a,3b,3c)と2個の遅延回路
4(4a,4b)を有する(すなわち遅延回路4の個数
N=2とする)構成とすることが考えられる。
【0040】この光フーリエフィルタを従来の設計方法
に従って設計する場合、FSR=200GHzのマッハ
ツェンダ光干渉回路の光路差(遅延回路4aにおける第
1の光路1と第2の光路2の光路差)を約1mmとし、
FSR=100GHzのマッハツェンダ光干渉回路の光
路差(遅延回路4bにおける第1の光路1と第2の光路
2の光路差)は、その2倍である2倍の約2mmと設
定することになる。
【0041】しかし、この設計に基づいて光フーリエフ
ィルタを設計すると、計算機シミュレーション結果と実
際に作製したサンプルの光透過特性測定結果(実スペク
トル)はほぼ一致した。前記シミュレーション結果と光
透過特性測定結果は、図9の(a)、(b)の特性線a
に示す特性となり、この特性は、図9の特性線bに示す
所望の方形波応答を有するスペクトルとはかけ離れてい
た。
【0042】なお、図9の(a)に示す特性は、光入力
ポート11から入力して光出力ポート13から出力する
光の特性を示し、図9の(b)に示す特性は、光入力ポ
ート11から入力して光出力ポート14から出力する光
の特性を示す。
【0043】また、計算機シミュレーション結果は、損
失分を実スペクトルに規格化して示したものであるが、
計算機シミュレーション結果と実スペクトルはよく一致
しているので、ターゲットスペクトルである方形波応答
が得られない理由が作製誤差にあるとは考えられない。
【0044】このように、従来例においては、所望の特
性を有する光フーリエフィルタを実現することが困難で
あるため、光フーリエフィルタ作製後に、遅延回路4の
遅延量を直接トリミングすることによりスペクトルを調
整する手段が採用されている。例えば、遅延回路4の部
分にCOレーザを照射して第1、第2の光路1,2の
屈折率を変化させて波形を調整する手段や、予め遅延回
路4の表面に屈折率制御用の薄膜ヒータを作製してお
き、波形を調整する手段などが採用されている。
【0045】しかしながら、このような遅延回路4の遅
延量のトリミングは作業が容易でなく、トリミングを行
なう分だけ光フーリエフィルタのコストアップにもつな
がる。そのため、トリミングをしなくても所望の波形特
性を得られる光フーリエフィルタが望まれていた。
【0046】本発明は上記従来の課題を解決するために
成されたものであり、その目的は、トリミング等を行な
わなくても所望の波形特性を得ることができる、安価の
光フーリエフィルタを提供することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、第1の発明は、第1の
光路と、該第1の光路と並設された第2の光路と、これ
らの光路長手方向に互いに間隔を介した位置において前
記第1の光路と第2の光路を近接させた(N+1)個
(Nは2以上の整数)の光結合部と、隣り合う光結合部
に挟まれたN個の遅延回路とを有し、それぞれの遅延回
路は第1の光路と第2の光路の長さを互いに異なる長さ
とした光フーリエフィルタにおいて、前記N個の遅延回
路のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路差
のうち最小光路差を有する遅延回路で生じる光の位相差
をθとしたとき、前記N個の遅延回路のそれぞれにおけ
る第1の光路と第2の光路の光路差のうち最大光路差を
有する遅延回路で生じる位相差を2・θ+2πまたは
・θ−2π(mは1以上の整数)とした構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0048】また、第2の発明は、上記第1の発明の構
成に加え、前記N個の遅延回路のそれぞれにおける第1
の光路と第2の光路の光路差のうち最大光路差を、最小
光路差の2倍(mは1以上の整数)から使用中心波長
付近に定めた設定波長分を引いた値または前記最小光路
差の2倍(mは1以上の整数)に使用中心波長付近に
定めた設定波長分を加えた値に形成した構成をもって課
題を解決する手段としている。
【0049】さらに、第3の発明は、上記第1の発明の
構成に加え、前記N個の遅延回路における第1の光路と
第2の光路の光路差は互いに異なり、前記N個の遅延回
路のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路差
のうち最小光路差を有する遅延回路で生じる光の位相差
をθとしたとき、最大光路差を有する遅延回路で生じる
光の位相差を2N−1・θ+2πまたは2N−1・θ−
2πとし、前記最小光路差を有する遅延回路と前記最大
光路差を有する遅延回路以外の(N−2)個の遅延回路
で生じる光の位相差をそれぞれθ・2(m=1,2,
・・・N−2)とした構成をもって課題を解決する手段
としている。
【0050】さらに、第4の発明は、上記第2の発明の
構成に加え、前記N個の遅延回路における第1の光路と
第2の光路の光路差は互いに異なり、前記N個の遅延回
路のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路差
のうち最小光路差をΔLとし、設定波長をλとしたき、
最大光路差をΔL・2N−1+λまたはΔL・2N−
−λとし、該最大光路差を有する遅延回路と前記最小光
路差を有する遅延回路以外の(N−2)個の遅延回路に
おける第1の光路と第2の光路の光路差をそれぞれΔL
・2(m=1,2,・・・N−2)とした構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0051】さらに、第5の発明は、上記第1乃至第4
のいずれか一つの発明の構成に加え、前記第1の光路は
第1の光導波路により形成し、第2の光路は第2の光導
波路により形成し、光結合部は前記第1の光導波路と前
記第2の光導波路を近接させて成る方向性結合部とした
構成をもって課題を解決する手段としている。
【0052】さらに、第6の発明は、上記第5の発明の
構成に加え、前記第1の光導波路と第2の光導波路はシ
ングルモード光導波路により形成した構成をもって課題
を解決する手段としている。
【0053】さらに、第7の発明は、上記第1乃至第4
のいずれか一つの発明の構成に加え、前記第1の光路と
第2の光路はシングルモード光ファイバにより形成した
構成をもって課題を解決する手段としている。
【0054】さらに、第8の発明は、上記第1乃至第7
のいずれか一つの発明の構成に加え、前記設定波長は使
用中心波長±10%の範囲内に設定した構成をもって課
題を解決する手段としている。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。なお、本実施形態例の説明にお
いて、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その
重複説明は省略または簡略化する。図1には、本発明に
係る光フーリエフィルタの第1実施形態例の要部構成図
が平面図により示されている。
【0056】図1に示すように、本実施形態例の光フー
リエフィルタは、遅延回路4の個数Nを2個として形成
した光フーリエフィルタである。
【0057】また、本実施形態例の光フーリエフィルタ
は、周波数間隔100GHzの信号周波数多重光を、2
00GHz間隔の2つの多重光に分波するインターリー
バー、あるいは、互いに100GHzシフトした200
GHz間隔の互いに異なる2つの信号周波数多重光を1
00GHz間隔の信号周波数多重光に合波するインター
リーバーとして機能するように設計されている。本発明
の光フーリエフィルタは、波長1.55μm(1550
nm)帯域の波長多重光の合分波用に設計されている。
【0058】本実施形態例において、第1の光路1は第
1の光導波路により形成され、第2の光路2は第2の光
導波路により形成されており、光結合部3は第1の光導
波路と第2の光導波路を近接させて成る方向性結合部で
ある。第1の光導波路と第2の光導波路は石英系導波路
により形成されており、使用波長帯域である波長1.5
5μm帯においてシングルモード条件を満足できるシン
グルモード光導波路である。これらの導波路構成は、シ
リコン基板上に形成されている。
【0059】本実施形態例は、基板上に火炎加水分解堆
積法を用いて石英系ガラス膜を形成して成り、その光導
波路構成は、フォトリソグラフィ工程を用いて作製され
ている。光導波路の断面は6.5μm×6.5μmの正
方形状を有しており、光導波路(コア)部分の屈折率
は、この光導波路部分にドープするGeOのドープ量
を調整することにより、周りの石英系ガラスのクラッド
と比較して0.8%高く形成されている。また、第1、
第2の光路1,2の有効屈折率は、波長1.55μmで
約1.45である。
【0060】各光結合部3a,3b,3cの結合率は、
使用波長帯の中心波長である波長1.55μmに対し、
それぞれ、以下に示す値である。すなわち、光結合部3
aの結合率η=50.0%、光結合部3bの結合率η
=70.6%、光結合部3cの結合率η=8.2%
である。これらの値が得られるように、それぞれの光結
合部3a,3b,3cにおいて、図2に示す光導波路間
のギャップGおよび結合部長lが調整されている。
【0061】本実施形態例の特徴は、N(ここでは2)
個の遅延回路4(4a,4b)のそれぞれにおける第1
の光路1と第2の光路2の光路差のうち最小光路差を有
する遅延回路4aで生じる光の位相差をθとしたとき、
前記N個の遅延回路4(4a,4b)のそれぞれにおけ
る第1の光路1と第2の光路2の光路差のうち最大光路
差を有する遅延回路4bで生じる位相差を2・θ−2
π(mは1以上の整数であり、ここでは1)としたこと
である。
【0062】つまり、第1実施形態例において、遅延量
ΔLの遅延回路4(4a)における位相差をθとす
ると、遅延量ΔLの遅延回路4(4b)における位相
差θ は2・θ−2πとしている。
【0063】また、本実施形態例は、それぞれの遅延回
路4(4a,4b)の第1の光路1と第2の光路2の光
路差のうち、最大光路差(ここでは遅延回路4bにおけ
る第1の光路1と第2の光路2の光路差)を、最小光路
差(ここでは遅延回路4aにおける第1の光路1と第2
の光路2の光路差)の2倍(mは1以上の整数)から
使用中心波長付近に定めた設定波長分を引いた値に形成
している。本実施形態例は、この光路差の構成により、
上記位相差の構成を満たしている。
【0064】上記光路差の関係は、以下の関係を満たし
ている。つまり、遅延回路4aにおける第1の光路1と
第2の光路2の光路差(最小光路差)を最小光路差ΔL
とし、上記設定波長をλとしたき、遅延回路4bにおけ
る第1の光路1と第2の光路2の光路差(最大光路差)
は、ΔL・2N−1−λで表される。
【0065】本実施形態例において、遅延回路4aにお
ける光路差ΔL(=ΔL)は1014.1μmとし、
設定波長λは1.55μmとしているので、上記最大光
路差は、ΔL・2−1.55(μm)により求め、2
026.6μmとし、遅延回路4bにおける光路差ΔL
の値をこの値とした。
【0066】なお、設定波長は使用中心波長±10%の
範囲内に設定することが好ましく、本実施形態例では、
波長1.55μm帯の中心波長(使用中心波長)である
波長1.55μmを設定波長とした。
【0067】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、図3の(a)には、本実施形態例を合波用のインタ
ーリーバーとして適用し、入力ポート11に入力した1
00GHz間隔の光を、200GHz間隔の光として出
力ポート13から出力した場合の通過スペクトルが示さ
れている。特性線aがシミュレーション結果であり、○
がスペクトル測定結果(実スペクトル)である。
【0068】また、図3の(b)には、本実施形態例を
合波用のインターリーバーとして適用し、入力ポート1
1に入力した100GHz間隔の光を、200GHz間
隔の光として出力ポート14から出力した場合の通過ス
ペクトルが示されている。特性線aがシミュレーション
結果であり、○がスペクトル測定結果(実スペクトル)
である。この出力ポート14から出力した出力光の特性
は、上記出力ポート13から出力した光(図3の
(a))と100GHzずれている。
【0069】なお、図3において、損失レベルについて
は、実スペクトルと設計スペクトルとが一致するよう
に、設計スペクトルを実スペクトルのレベルに規格化し
た。
【0070】図3の(a)、(b)から明らかなよう
に、本実施形態例においては、出力ポートに関係なく、
実スペクトルと設計スペクトルは透過特性および遮断特
性の両面で非常によく一致しており、インターリーバー
のターゲットである方形波応答も十分に実現しているこ
とが分かる。
【0071】本実施形態例によれば、上記のように、良
好な方形波応答性を実現することができており、従来の
ように、作製後にトリミング等を行なわなくても、イン
ターリーバーとして適した良好な特性を有する光フーリ
エフィルタを実現することができた。また、本実施形態
例は、トリミング等を必要としない分だけ、作製コスト
を低減でき、安価な光フーリエフィルタを実現すること
ができた。
【0072】次に、本発明に係る光フーリエフィルタの
第2実施形態例について説明する。本第2実施形態例
も、図1に示す構成を有し、遅延回路4の個数Nが2の
光フーリエフィルタである。本第2実施形態例の説明に
おいて、上記第1実施形態例との重複説明は省略または
簡略化する。
【0073】本第2実施形態例の光フーリエフィルタ
は、使用波長帯である波長1.55μm帯域における周
波数間隔400GHzの信号周波数多重光を、800G
Hz間隔の2つの多重光に分波するインターリーバー、
あるいは、互いに400GHzシフトした800GHz
間隔の互いに異なる信号周波数多重光を400GHz間
隔の信号周波数多重光に合波するインターリーバーとし
て機能するように設計されている。
【0074】本第2実施形態例も上記第1実施形態例と
同様に、火炎加水分解堆積法とフォトリソグラフィ工程
を用いて作製されており、光導波路の断面は8.0μm
×8.0μmの正方形状を有している。光導波路(コ
ア)部分の屈折率は、この光導波路部分にドープするT
iOのドープ量を調整することにより、周りの石英系
ガラスのクラッドと比較して0.4%高くした。なお、
第2実施形態例においても、有効屈折率は、波長1.5
5μmで約1.45である。
【0075】また、各光結合部3a,3b,3cの結合
率は、使用波長帯の中心波長である波長1.55μmに
対し、それぞれ、以下に示す値である。すなわち、光結
合部3aの結合率η=49.8%、光結合部3bの結
合率η=70.5%、光結合部3cの結合率η
9.1%である。これらの値が得られるように、それぞ
れの光結合部3a,3b,3cにおいて、図2に示した
光導波路間のギャップGおよび結合部長lが調整され
ている。
【0076】第2実施形態例の特徴は、N(ここでは
2)個の遅延回路4(4a,4b)のそれぞれにおける
第1の光路1と第2の光路2の光路差のうち最小光路差
を有する遅延回路4aで生じる光の位相差をθとしたと
き、前記N個の遅延回路4(4a,4b)のそれぞれに
おける第1の光路1と第2の光路2の光路差のうち最大
光路差を有する遅延回路4bで生じる位相差を2・θ
+2π(mは1以上の整数であり、ここでは1)とした
ことである。
【0077】つまり、第2実施形態例において、遅延量
ΔLの遅延回路4(4a)における位相差をθとす
ると、遅延量ΔLの遅延回路4(4b)における位相
差θ は2・θ1+2πとしている。
【0078】また、本実施形態例は、それぞれの遅延回
路4(4a,4b)の第1の光路1と第2の光路2光路
差のうち、最大光路差(ここでは遅延回路4bにおける
第1の光路1と第2の光路2の光路差)を、最小光路差
(ここでは遅延回路4aにおける第1の光路1と第2の
光路2の光路差)の2倍(mは1以上の整数)に使用
中心波長付近に定めた設定波長分を加えた値に形成して
いる。第2実施形態例は、この光路差の構成により、上
記位相差の構成を満たしている。
【0079】上記光路差の関係は、以下の関係を満たし
ている。つまり、遅延回路4aにおける第1の光路1と
第2の光路2の光路差(最小光路差)を最小光路差ΔL
とし、上記設定波長をλとしたき、遅延回路4bにおけ
る第1の光路1と第2の光路2の光路差(最大光路差)
は、ΔL・2N−1+λで表される。
【0080】第2実施形態例において、遅延回路4aの
光路差ΔL(光結合部3a,3b間に挟まれた第1の
光路1と第2の光路2の差)は258.6μmとし、遅
延回路4bの光路差ΔL(光結合部3b,3c間に挟
まれた第1の光路1と第2の光路2の差)は2・ΔL
+λにより求め、518.73μmとした。
【0081】本第2実施形態例は以上のように構成され
ており、図4の(a)の特性線aには、第2実施形態例
を合波用のインターリーバーとして適用し、入力ポート
11から入力した800GHz間隔の多重光を出力ポー
ト13から出力した場合の、スペクトル測定結果(実ス
ペクトル)が示されている。
【0082】また、図4の(b)の特性線aには、第2
実施形態例を合波用のインターリーバーとして適用し、
入力ポート11から入力した800GHz間隔の多重光
を出力ポート14から出力した場合の、実スペクトルが
示されている。
【0083】また、図4の(a)、(b)には、それぞ
れ、特性線bに、従来の設計方法を適用して形成した光
フーリエフィルタの実スペクトルを示している。
【0084】図4の(a)、(b)から明らかなよう
に、第2実施形態例は、出力ポート13,14に関係な
く、インターリーバーのターゲットである方形波応答を
十分に実現しており、従来技術では成し得なかった良好
な特性を持つ光フーリエフィルタを実現できたことが分
かる。
【0085】本第2実施形態例も、上記のように、上記
第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
【0086】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば上
記各実施形態例は、遅延回路4の数(N)が2個の光フ
ーリエフィルタとしたが、本発明の光フーリエフィルタ
は、N>2の光フーリエフィルタとしてもよい。
【0087】すなわち、Nの個数は、光フーリエフィル
タに要求される方形波応答のレベルに対応させて適宜設
定されるものであり、また、設定したNの個数に対応さ
せて、遅延回路4における第1の光路1と第2の光路2
との光路差や光結合部3の光結合率等のパラメータを適
宜設定すればよい。
【0088】つまり、N>2とした場合でも、N個の遅
延回路4のそれぞれにおける第1の光路1と第2の光路
2の光路差のうち最小光路差を有する遅延回路4で生じ
る光の位相差をθとしたとき、前記N個の遅延回路4の
それぞれにおける第1の光路1と第2の光路2の光路差
のうち最大光路差を有する遅延回路4で生じる位相差を
・θ+2πまたは2・θ−2π(mは1以上の整
数)とすればよい。
【0089】また、N個の遅延回路4における第1の光
路1と第2の光路2の光路差を互いに異なる値とし、前
記N個の遅延回路4のそれぞれにおける第1の光路1と
第2の光路2の光路差のうち最小光路差を有する遅延回
路4で生じる光の位相差をθとしたとき、最大光路差を
有する遅延回路4で生じる光の位相差を2N−1・θ+
2πまたは2N−1・θ−2πとし、前記最小光路差を
有する遅延回路4と前記最大光路差を有する遅延回路4
以外の(N−2)個の遅延回路4で生じる光の位相差を
それぞれθ・2(m=1,2,・・・N−2)とする
ことにより、所望の方形波応答を有するフィルタ特性を
備えた光フーリエフィルタをより確実に実現することが
できる。
【0090】上記光フーリエフィルタの実現は、例えば
N個の遅延回路4における第1の光路1と第2の光路2
の光路差を以下の構成にすることにより実現できる。つ
まり、N個の遅延回路4のそれぞれにおける第1の光路
1と第2の光路2の光路差のうち最大光路差を、最小光
路差の2倍(mは1以上の整数)から使用中心波長付
近に定めた設定波長分を引いた値または最小光路差の2
倍(mは1以上の整数)に使用中心波長付近に定めた
設定波長分を加えた値に形成する。
【0091】また、この場合、N個の遅延回路4におけ
る第1の光路1と第2の光路2の光路差を互いに異なる
ものとし、N個の遅延回路4のそれぞれにおける第1の
光路1と第2の光路2の光路差のうち最小光路差をΔL
とし、設定波長をλとしたき、最大光路差をΔL・2
N−1−λまたはΔL・2N−1+λとし、該最大光路
差を有する遅延回路4と前記最小光路差を有する遅延回
路4以外の(N−2)個の遅延回路4における第1の光
路1と第2の光路2の光路差をそれぞれΔL・2 (m
=1,2,・・・N−2)とすると、所望の方形波応答
を有するフィルタ特性を備えた光フーリエフィルタをよ
り確実に実現することができる。
【0092】さらに、上記各実施形態例では、遅延回路
4における第1と第2の光路1,2の光路差を調整する
ことにより、所望の方形波応答を有するフィルタ特性を
備えた光フーリエフィルタを実現したが、第1、第2の
光路1,2の有効屈折率を調整することによっても、所
望の方形波応答を有するフィルタ特性を備えた光フーリ
エフィルタを実現することができる。
【0093】つまり、遅延回路4の位相量θは、遅延回
路4における第1の光路1と第2の光路2の光路差と、
第1、第2の光路1,2の有効屈折率の積により特徴づ
けられるものであるので、第1、第2の光路1,2の有
効屈折率の調整によっても、所望の方形波応答を有する
フィルタ特性を備えた光フーリエフィルタを実現でき
る。
【0094】上記有効屈折率の調整は、例えば遅延回路
4を形成する第1の光路1と第2の光路2の断面構成を
互いに異なる構成としたり、第1の光路1と第2の光路
2の形成材料を互いに異なる構成としたりすることによ
り行うことができる。このような有効屈折率の調整の適
用は、遅延回路4の個数NをN>2とした光フーリエフ
ィルタにも適用できる。
【0095】さらに、上記第1実施形態例は、100G
Hz間隔と200GHz間隔の間で合分波を行なうイン
ターリーバーとして機能し、第2実施形態例は、400
GHz間隔と800GHz間隔の間で合分波を行なうイ
ンターリーバーとして機能するようにしたが、これらの
周波数間隔は特に限定されるものではなく、適宜設定さ
れるものである。
【0096】例えば、本発明の光フーリエフィルタは、
25GHz間隔と50GHz間隔の間、50GHz間隔
と100GHz間隔の間、200GHz間隔と400G
Hz間隔の間、800GHz間隔と1600GHz間隔
の間、1THz間隔と2THz間隔の間、2THz間隔
と4THz間隔の間等、様々な間隔の合分波を行なうイ
ンターリーバーとして適用されるものである。
【0097】さらに、上記各実施形態例は、第1、第2
の光路1,2を光導波路とし、これらの光導波路を、火
炎加水分解堆積法とフォトリソグラフィ工程を用いて形
成される石英系光導波路により形成したが、光導波路の
作製方法や光導波路の種類は特に限定されるものでなく
適宜設定されるものである。
【0098】さらに、上記各実施形態例では、光結合部
3は方向性結合部としたが、光結合部をマルチモード光
干渉導波路等により形成してもよい。
【0099】さらに、上記各実施形態例は、第1、第2
の光路1,2を光導波路としたが、第1、第2の光路
1,2をシングルモード光ファイバとし、光結合部3は
光カプラにより形成してもよい。この場合も、その長さ
や有効屈折率等は光路を光導波路により形成した場合と
同様のパラメータを適用することができる。
【0100】さらに、上記各実施形態例では、使用波長
帯域を波長1.55μm帯とし、設定波長を波長1.5
5μmとしたが、使用波長帯域は波長1.55μm帯に
限定されることはなく適宜設定されるものであり、使用
波長帯域は、例えばLバンドの波長1.6μm帯に本発
明を適用することもできる。
【0101】このように、使用波長帯域を波長1.6μ
m帯とした場合も、設定波長は適宜設定されるものであ
るが、例えば設定波長を、使用中心波長±10%の範囲
内に設定することが好ましく、設定波長を1.55μm
とすることにより上記各実施形態例と同様の機能を奏す
ることができることが実験等により確認できている。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、本発明者の検討に基づ
き、第1と第2の光路を並設し、この光路長手方向に間
隔を介して設けた(N+1)個の光結合部と、この光結
合部に挟まれたN個の遅延回路を有する光フーリエフィ
ルタにおいて、遅延回路における位相差を適切に決定し
たものであるから、光透過特性が低損失で、透過波長域
がフラットである方形波特性を有するインターリーバー
に適した光フーリエフィルタを実現できる。
【0103】また、本発明において、遅延回路における
第1の光路と第2の光路の長さの差を適切に決定した構
成によれば、光透過特性が、低損失で、透過波長域がフ
ラットである方形波特性を有するインターリーバーに適
した光フーリエフィルタを容易に実現できる。
【0104】さらに、本発明において、N個の遅延回路
における第1の光路と第2の光路の光路差は互いに異な
り、前記N個の遅延回路のそれぞれにおける第1の光路
と第2の光路の光路差のうち最小光路差を有する遅延回
路で生じる光の位相差をθとしたとき、最大光路差を有
する遅延回路で生じる光の位相差を2N−1・θ+2π
または2N−1・θ−2πとし、前記最小光路差を有す
る遅延回路と前記最大光路差を有する遅延回路以外の
(N−2)個の遅延回路で生じる光の位相差をそれぞれ
θ・2(m=1,2,・・・N−2)とした構成によ
れば、光透過特性が低損失で、透過波長域がフラットで
ある方形波特性を有するインターリーバーに適した光フ
ーリエフィルタをより確実に実現することができる。
【0105】さらに、本発明において、N個の遅延回路
における第1の光路と第2の光路の光路差は互いに異な
り、前記N個の遅延回路のそれぞれにおける第1の光路
と第2の光路の光路差のうち最小光路差をΔLとし、設
定波長をλとしたき、最大光路差をΔL・2N−1+λ
またはΔL・2N−1−λとし、該最大光路差を有する
遅延回路と前記最小光路差を有する遅延回路以外の(N
−2)個の遅延回路における第1の光路と第2の光路の
光路差をそれぞれΔL・2(m=1,2,・・・N−
2)とした構成によれば、光透過特性が、低損失で、透
過波長域がフラットである方形波特性を有するインター
リーバーに適した光フーリエフィルタを、容易に、か
つ、より確実に実現することができる。
【0106】さらに、本発明において、光路を光導波路
やシングルモード光ファイバにより形成することによ
り、容易に作製でき、的確に機能する光フーリエフィル
タを形成することができる。
【0107】特に、本発明において、光路を光導波路と
すると、光フーリエフィルタをより一層形成しやすい。
【0108】さらに、本発明において、光路をシングル
モード光導波路とした構成によれば、低損失で的確に機
能する光フーリエフィルタを形成することができる。
【0109】さらに、本発明において、設定波長は使用
中心波長±10%の範囲内に設定した構成によれば、上
記機能を有する光フーリエフィルタをより一層確実に形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光フーリエフィルタの実施形態例
を平面図により示す要部構成図である。
【図2】光フーリエフィルタにおける光結合部の構成を
示す平面説明図である。
【図3】本発明に係る光フーリエフィルタの第1実施形
態例の通過スペクトル例を示すグラフである。
【図4】本発明に係る光フーリエフィルタの第2実施形
態例の通過スペクトル例を、従来例と比較して示すグラ
フである。
【図5】インターリーバーの機能を模式的に示す説明図
である。
【図6】インターリーバーを適用した波長分割多重伝送
システムの例を模式的に示す説明図である。
【図7】光フーリエフィルタの構成例を示す説明図であ
る。
【図8】光フーリエフィルタの例を示す平面説明図であ
る。
【図9】従来の光フーリエフィルタの通過スペクトル例
とその設計スペクトルを示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1の光路 2 第2の光路 3 光結合部 4 遅延回路 11,12 入力ポート 13,14 出力ポート
フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA04 KA12 KB05 LA18 PA03 PA12 PA21 PA24 QA04 TA12 TA31 TA43 5K002 BA02 BA05 CA03 CA12 DA02 DA31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光路と、該第1の光路と並設され
    た第2の光路と、これらの光路長手方向に互いに間隔を
    介した位置において前記第1の光路と第2の光路を近接
    させた(N+1)個(Nは2以上の整数)の光結合部
    と、隣り合う光結合部に挟まれたN個の遅延回路とを有
    し、それぞれの遅延回路は第1の光路と第2の光路の長
    さを互いに異なる長さとした光フーリエフィルタにおい
    て、前記N個の遅延回路のそれぞれにおける第1の光路
    と第2の光路の光路差のうち最小光路差を有する遅延回
    路で生じる光の位相差をθとしたとき、前記N個の遅延
    回路のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路
    差のうち最大光路差を有する遅延回路で生じる位相差を
    ・θ+2πまたは2・θ−2π(mは1以上の整
    数)としたことを特徴とする光フーリエフィルタ。
  2. 【請求項2】 N個の遅延回路のそれぞれにおける第1
    の光路と第2の光路の光路差のうち最大光路差を、最小
    光路差の2倍(mは1以上の整数)から使用中心波長
    付近に定めた設定波長分を引いた値または前記最小光路
    差の2倍(mは1以上の整数)に使用中心波長付近に
    定めた設定波長分を加えた値に形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の光フーリエフィルタ。
  3. 【請求項3】 N個の遅延回路における第1の光路と第
    2の光路の光路差は互いに異なり、前記N個の遅延回路
    のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路差の
    うち最小光路差を有する遅延回路で生じる光の位相差を
    θとしたとき、最大光路差を有する遅延回路で生じる光
    の位相差を2N−1・θ+2πまたは2N−1・θ−2
    πとし、前記最小光路差を有する遅延回路と前記最大光
    路差を有する遅延回路以外の(N−2)個の遅延回路で
    生じる光の位相差をそれぞれθ・2(m=1,2,・
    ・・N−2)としたことを特徴とする請求項1記載の光
    フーリエフィルタ。
  4. 【請求項4】 N個の遅延回路における第1の光路と第
    2の光路の光路差は互いに異なり、前記N個の遅延回路
    のそれぞれにおける第1の光路と第2の光路の光路差の
    うち最小光路差をΔLとし、設定波長をλとしたき、最
    大光路差をΔL・2N−1+λまたはΔL・2N−1
    λとし、該最大光路差を有する遅延回路と前記最小光路
    差を有する遅延回路以外の(N−2)個の遅延回路にお
    ける第1の光路と第2の光路の光路差をそれぞれΔL・
    (m=1,2,・・・N−2)としたことを特徴と
    する請求項2記載の光フーリエフィルタ。
  5. 【請求項5】 第1の光路は第1の光導波路により形成
    し、第2の光路は第2の光導波路により形成し、光結合
    部は前記第1の光導波路と前記第2の光導波路を近接さ
    せて成る方向性結合部としたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4のいずれか一つに記載の光フーリエフィル
    タ。
  6. 【請求項6】 第1の光導波路と第2の光導波路はシン
    グルモード光導波路により形成したことを特徴とする請
    求項5記載の光フーリエフィルタ。
  7. 【請求項7】 第1の光路と第2の光路はシングルモー
    ド光ファイバにより形成したことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4のいずれか一つに記載の光フーリエフィル
    タ。
  8. 【請求項8】 設定波長は使用中心波長±10%の範囲
    内に設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれか一つに記載の光フーリエフィルタ。
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