JP2003185751A - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

Info

Publication number
JP2003185751A
JP2003185751A JP2002311092A JP2002311092A JP2003185751A JP 2003185751 A JP2003185751 A JP 2003185751A JP 2002311092 A JP2002311092 A JP 2002311092A JP 2002311092 A JP2002311092 A JP 2002311092A JP 2003185751 A JP2003185751 A JP 2003185751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
ray
layer
image reading
dimensional image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002311092A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3793139B2 (ja
Inventor
Tadao Endo
忠夫 遠藤
Noriyuki Umibe
紀之 海部
Isao Kobayashi
功 小林
Shinichi Takeda
慎市 竹田
Kazuaki Tashiro
和昭 田代
Toshio Kameshima
登志男 亀島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002311092A priority Critical patent/JP3793139B2/ja
Publication of JP2003185751A publication Critical patent/JP2003185751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3793139B2 publication Critical patent/JP3793139B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のフィルム方式では得られない診療効率
の向上が図れ、CCD方式にはないスペースファクタに
優れ、更に、高S/N比がとれ、モアレの発生のない次
世代X線撮像装置を提供する。 【解決手段】 グリッド板903を、X線を吸収する物
質200とX線を透過する物質201とを交互に配して
構成し、その配列ピッチを光電変換素子の受光エリアの
大きさに比べて小さくする。また、グリッド板を、X線
を吸収する物質とX線を透過する物質とを交互に配して
構成し、その配列ピッチを画素が配列されたピッチより
も小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大面積でS/N比
の高いX線撮像装置に関し、特に医療用X線診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、医療診断用に用いられるX線撮像
装置では、X線を人体に曝射させ人体を透過したX線を
可視光に変換させる蛍光体に照射させ、その蛍光をフィ
ルムに露光させる方式が(以下フィルム方式と呼ぶ)主
流になっている。
【0003】図18は、フィルム方式によるX線診断装
置の概略構成を示す図である。図18において、901
は患者にX線を曝射させるX線源であり、診断目的に応
じてX線強度や曝射時間が調整される。人体(患者)9
02内でX線はあらゆる方向へ散乱される。そこでX線
画像の解像度を増加させる目的で、903のグリッド板
を用いてある特定方向のX線のみを蛍光体(シンチレー
タ)904に導き出される。
【0004】シンチレータ904では、エネルギーの高
いX線によって蛍光体の母体物質が励起(吸収)され、
再結合する際の再結合エネルギーにより可視領域の蛍光
が得られる。その蛍光はCaWO4 やCdWO4 など母
体自身によるものやCsI:TlやZnS:Agなど母
体内に付活された発光中心物質によるものがある。最近
ではTb,Eu,Prのような希土類元素を発光中心に
用いた蛍光体も用いられるようになってきた。
【0005】グリッド板は、X線を吸収する物質(例え
ば鉛)とX線を透過する物質(例えばアルミニウム)が
交互に並べられており、図2のような断面構成となって
いる。
【0006】シンチレータ904からの蛍光は、905
のフィルムに露光され、現像処理を経て患者のX線画像
が得られる。
【0007】また、フィルム905の代わりに1次元ま
たは2次元のCCD固体撮像素子を用いて、シンチレー
タ904からの蛍光を縮小光学系で結像させ光電変換す
るといったX線撮像装置もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高齢化社会を向かえつ
つある日本はもとより世界的にも、病院内での診断効率
の向上や、より精度の高い医療機器が強く望まれてい
る。そういった状況の中、従来のフィルム方式でのX線
撮像装置においては以下に述べる問題点を有する。
【0009】患者のX線画像を医師が得るまでには途中
にフィルムの現像処理工程があるために手間と時間がか
かる。
【0010】また時としてはX線撮影中に患者が動いて
しまった場合や露出が合わない場合などに、再度撮影の
やり直しが余儀なくされる。これらは病院内での診療の
効率向上を妨げる要因である。
【0011】また、撮影しようとしている患部は撮るア
ングルによっては鮮明なX線画像が得られないため、診
断に必要とされるX線画像を得るためには撮影アングル
を変えて数枚撮影しなければならない場合もある。これ
は患者が特に乳幼児や妊婦であった場合好ましいことで
はない。
【0012】さらに、撮影されたX線画像フィルムは病
院内である期間保管する必要があり、病院内でのそのフ
ィルムの枚数は膨大な量となり、患者の来院の度に出し
たり入れたりといった病院内での管理面でも効率が良く
ない。また遠隔地にいる患者が例えば都心にある大学病
院なみの診断を受ける必要がある場合や患者が海外に引
っ越す場合、その他何らかの理由で病院を変更しなけれ
ばならなくなった場合など、これまでに撮影されたX線
フィルムを何らかの方法で次の病院へ送らなければなら
ない。さもなければ、新たに通院する病院で再度撮影し
なおさなければならない。
【0013】これらのことは、今後の新しい医療社会を
目指していくとき大きな障害となってくる。本発明では
以上に説明された課題を解決することを第1の目的とし
ている。
【0014】近年医療業界において、"X線画像情報の
ディジタル化"の要求が高まりつつある。ディジタル化
が達成されればX線画像情報を光磁気ディスクのような
記録媒体を用いて管理でき、医師がリアルタイムに最適
なアングルでの患者のX線画像情報を得ることができ、
また、ファクシミリや他の通信方式等を利用すれば患者
のX線画像情報は世界中どこの病院にでも短時間に送る
ことが可能となる。更に、得られたディジタルのX線画
像情報はコンピュータを用いて画像処理を行えば、従来
に比べより一層高い精度での診断が可能となり、従来の
フィルム方式での上記課題がすべて解決される。
【0015】最近では、"X線画像情報のディジタル化"
の要求に答えるべくCCD固体撮像素子をフィルムの代
わりに用いたX線撮像装置も考えられている。
【0016】しかしながら、CCD固体撮像素子は、今
のところ人体の大きさに匹敵する大きさで作製すること
はできない。CCD固体撮像素子を用いる場合、縮小光
学系でシンチレータからの蛍光すなわちX線像をCCD
受光面に結像させる必要がある。レンズを含む縮小光学
系を小型にすることは困難であり、X線撮像装置が大型
化するといった問題が生じる。
【0017】また、レンズを介して結像するため、レン
ズに入射しない光が無駄になる。従って、縮小率にも依
存するが、レンズに入る光は、1/100〜1/100
0に減ってしまい、S/N(シグナル)比が、一般的
に、レンズを通す前に比べ2桁〜3桁ダウンすると言わ
れ、高い階調性が要求される医療機器に利用する場合、
不利となることが予想される。
【0018】[発明の目的]以上述べてきたように、本
発明では従来のフィルム方式では得られない診療の効率
アップが図れ、CCD方式にはない、スペースファクタ
に優れかつ高S/N比のとれる次世代のX線撮像装置の
提供を目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、絶縁性基板上に、複数個の光電変換素子を
含む画素が2次元状に形成された2次元画像読取装置
と、前記2次元画像読取装置上に実質的に密着して形成
された、X線を可視光に変換する蛍光体と、前記蛍光体
のX線入射面に、特定方向からのX線を前記2次元画像
読取装置へ導出するグリッド板とを有し、前記グリッド
板は、X線を吸収する物質とX線を透過する物質とが交
互に配されており、その配列ピッチが、前記光電変換素
子の受光エリアの大きさに比べて小さいことを特徴とす
る。
【0020】また、本発明は、絶縁性基板上に、複数個
の光電変換素子を含む画素が2次元状に形成された2次
元画像読取装置と、前記2次元画像読取装置上に実質的
に密着して形成された、X線を可視光に変換する蛍光体
と、前記蛍光体のX線入射面に、特定方向からのX線を
前記2次元画像読取装置へ導出するグリッド板とを有
し、前記グリッド板は、X線を吸収する物質とX線を透
過する物質とが交互に配されており、その配列ピッチ
が、前記画素が配列されたピッチよりも小さいことを特
徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】[作用]本発明に係るX線撮像装
置は、グリッド板がX線を吸収する物質とX線を透過す
る物質とが交互に配されており、その配列ピッチが光電
変換素子の受光エリアの大きさに比べて小さいことを特
徴とする。また、グリッド板がX線を吸収する物質とX
線を透過する物質とが交互に配されており、その配列ピ
ッチが、画素が配列されたピッチよりも小さいことを特
徴とする。これにより、フィルムを用いずに、X線画像
を得ることができ、データ処理も容易となる。
【0022】また、レンズを含む縮小光学系が不要のた
め、X線撮像装置全体を小型化できる作用が得られる。
更に、蛍光体からの光が、ほとんど利用できるために、
S/N比の高いX線撮像装置が提供できる。
【0023】これによって、病院内において大幅な診療
の効率がアップするのは言うまでもなく、全国での診断
情報ネットワークの構築が可能となり、遠隔地にいても
都心の病院の医療が受けられるといったような医療界全
体での診断効率が上げられる。また、グリッドを設けて
いるため、体内での散乱X線を除去するという作用が得
られる。
【0024】また、モアレが発生せず、信頼性の高い、
高解像度のX線撮像装置の提供が可能となる。
【0025】更に、前記光電変換素子の信号出力が最大
となるような前記2次元画像読取装置と前記グリッドと
の位置関係を具備することにより、X線撮像装置として
のS/N比が大きくなるという作用がある。
【0026】また、前記光電変換素子を、前記絶縁基板
側から下部電極として第1の金属薄膜層、エレクトロン
およびホールの通過を阻止するアモルファス窒化シリコ
ン絶縁層(a−SiNx )、水素化アモルファスシリコ
ン光電変換層(a−Si:H)、ホールキャリアの注入
を阻止するN型の注入阻止層またはエレクトロンキャリ
アの注入を阻止するP型の注入阻止層、上部電極として
透明導電層または前記注入阻止層上の一部に配置した第
2の金属薄膜層で構成すれば、既存のCVD装置やスパ
ッタ装置等の薄膜作製装置を容易に用いることができ、
X線撮像装置の撮像部分を大面積にでき、しかも安価に
作製できるという作用がある。
【0027】そして、前記光電変換装置部と同サイズの
グリッド及びX線可視変換蛍光体を用いて構成すること
により、薄く小型で、S/Nの高いX線撮像装置が提供
でき、それにより得られるX線画像データはディジタル
技術と容易に併用できるため、今後の医療界全体の診断
効率を大幅に向上させる作用効果をもたらす。以下、本
発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】[実施形態1]図1は本発明の第1の実施
形態を示すX線撮像装置の全体構成図である。図1にお
いて、X線源901からのX線は、人体902に照射さ
れ、肺、骨、血管、あるいは病巣といった体内物質に応
じて人体内で吸収、透過、散乱が起こり、人体内を通過
してきたX線が、グリッド903の方向へ向かう。
【0029】図2、図3は、グリッドの断面構成を示す
図であり、グリッドは、X線を吸収する物質200(例
えば鉛)とX線を透過する物質201(例えばアルミニ
ウム)とが交互に配列されている。グリッドを設ける理
由としては、体内で散乱されたX線による解像度の低下
を防ぐことにある。すなわち特定方向(グリッドの断面
方向)のX線のみが、X線透過物質201を通過しシン
チレータ(蛍光体)904に到達し、体内で散乱された
X線はグリッドの吸収物質200で吸収されシンチレー
タには到達できない。
【0030】シンチレータ904に照射されたX線は、
シンチレータ内で蛍光物質で励起(吸収)され、光電変
換素子401の分光感度波長領域に近い蛍光がシンチレ
ータから発せられる。
【0031】蛍光体と密着した光電変換素子401は、
シンチレータ904からのX線像の対応する蛍光を光電
変換し、スイッチング素子402により、図1には図示
されていないが処理回路(AMP,AD変換器等)に信
号電荷が転送される。
【0032】ここで、蛍光体は、光電変換素子と完全に
密着している必要はなく、実質的に密着していれば良
い。「実質的な密着」とは、センサピッチに対し、充分
に小さい間隔で蛍光体を配置することである。このよう
にすれば、光は充分に利用でき、また、画像がボケると
いうことはない。
【0033】光電変換素子401及びスイッチング素子
402は絶縁基板400上に作り込まれており、40
1,402上には素子を保護するため保護膜403で覆
われている。
【0034】図2及び図3は図1で構成されるグリッド
の断面を示した図である。図2では、X線源が比較的遠
方に設置された場合に使用されるグリッドで、X線吸収
物質(Pb)とX線透過物質(Al)とが平行に配置さ
れているタイプである。一方、図3に示されるグリッド
は、その断面構成において、X線吸収物質(Pb)とX
線透過物質(Al)とがX線源901の方向に向けられ
た構造となっており、X線源とグリッドとの距離が比較
的近い位置関係にある場合に使用され、X線撮像機器と
してスペース的に利点がある。また図3のグリッドの場
合、体内で吸収や散乱されずに直接通過したX線が、そ
のまま直接にシンチレータに照射されるため、より明る
い蛍光が得られ、S/N比が有利になる。
【0035】図4は本発明のX線撮像装置における2次
元の光電変換装置部分の4画素分の光電変換素子及びス
イッチング素子を表した上面図である。図中ハッチング
部405はシンチレータからの蛍光を受光する受光面で
ある。402は光電変換素子401で光電変換された信
号電荷を処理回路側へ転送するスイッチング素子であ
り、408はそのスイッチング素子を制御するコントロ
ール線、409は処理回路へ結線される信号線である。
410は光電変換素子にバイアスを与える電源ラインで
ある。また、420は光電変換素子401とスイッチン
グ素子402を接続するためのコンタクトホールであ
る。
【0036】図5は図4内のA−Bで切断した断面図で
ある。ここで本発明における光電変換装置部の形成方法
を説明する。
【0037】まず、絶縁基板400上にスパッタ法や抵
抗加熱法によりクロム(Cr)を第1の金属薄膜層42
1を約500オングストローム蒸着し、フォトリソグラ
フィーによりパターニングし不必要なエリアをエッチン
グする。この第1の金属薄膜層421は光電変換素子4
01の下部電極及びスイッチング素子402のゲート電
極となる。
【0038】次に、CVD法により、同一真空内でa−
SiNx (425)、a−Si:H(426)、N+層
(427)をそれぞれ、2000、5000、500オ
ングストロームずつ順次積層させる。これらの各層は、
光電変換素子401の絶縁層/光電変換半導体層/ホー
ル注入阻止層であり、そしてスイッチング素子402
(TFT)のゲート絶縁膜/半導体層/オーミックコン
タクト層となる。
【0039】また、第1の金属薄膜層421と第2の金
属薄膜層422とのクロス部(図4の430)の絶縁層
としても利用される。各層の膜厚は上記厚さに限らず光
電変換装置として使用する電圧、電荷、シンチレータか
らの入射蛍光量等により最適に設計される。少なくと
も、a−SiNx は、エレクトロンとホールが通過でき
ず、また、TFTのゲート絶縁膜として十分機能できる
500オングストローム以上が望ましい。
【0040】各層を堆積した後、コンタクトホール(図
4の420参照)となるエリアをRIEまたはCDE等
でドライエッチングし、その後、第2の金属薄膜層42
2としてアルミニウム(Al)をスパッタ法や抵抗加熱
法で約10000オングストローム堆積させる。さらに
フォトリソグラフィーによりパターニングし不必要なエ
リアをエッチングする。
【0041】第2の金属薄膜層は光電変換素子401の
上部電極、スイッチングTFTのソース、ドレイン電
極、その他の配線等となる。また第2の金属薄膜層42
2の成膜と同時にコンタクトホール部で上下の金属薄膜
層が接続される。
【0042】更に、TFTのチャネル部を形成するため
に、ソース電極、ドレイン電極間の一部をRIE法でエ
ッチングし、その後、不必要なa−SiNx 層、a−S
i:H層、N+層をRIE法でエッチングし各素子が分
離される。これで、光電変換素子401、スイッチング
TFT402、他の配線類(408,409,41
0)、コンタクトホール部420が形成される。
【0043】図5の断面図においては2画素分のみしか
図示されていないが、多数の画素が同時に絶縁基板40
0上に形成されることは言うまでもない。最後に、耐湿
性向上の目的として、各素子、配線類をSiNX のパッ
シベーション膜(保護膜)403で被覆する。
【0044】以上の説明の通り、光電変換素子、スイッ
チングTFT、配線類が同時に堆積された共通の第1の
金属薄膜層、a−SiNx 、a−Si:H、N+層、お
よび第2の金属薄膜層と各層のエッチングのみで形成さ
れる。また光電変換素子内に注入阻止層が1ヶ所しかな
く、かつ同一真空層内で形成される。
【0045】ここで、本実施形態で使用している光電変
換素子401単体のデバイス動作について説明する。
【0046】図6(a),(b)はそれぞれ本実施形態
のリフレッシュモードおよび光電変換モードの動作を示
す光電変換素子のエネルギバンド図で、図5の各層の厚
さ方向の状態を表している。602はCrで形成された
下部電極(以下G電極と記す)である。607は電子、
ホール共に通過を阻止するSiNで形成された絶縁層で
あり、その厚さはトンネル効果により電子、ホールが移
動できないほどの厚さである500オングストローム以
上に設定される。604は水素化アモルファスシリコン
a−Siの真性半導体i層で形成された光電変換半導体
層、605は光電変換半導体層604へのホールの注入
を阻止するa−Siのn層の注入阻止層、606はAl
で形成される上部電極(以下D電極と記す)である。
【0047】本実施形態では、D電極はn層を完全には
覆っていないがD電極とn層との間は電子の移動が自由
に行われるためD電極とn層の電位は常に同電位であり
以下説明ではそれを前提としている。本光電変換素子に
はD電極、G電極の電圧の印加の仕方によりリフレッシ
ュモードと光電変換モードという2種類の動作がある。
【0048】リフレッシュモードの図6(a)において
D電極はG電極に対して負の電位が与えられており、i
層604中の黒丸で示されたホールは電界によりD電極
に導かれる。同時に白丸で示された電子はi層604に
注入される。このとき一部のホールと電子はn層60
5、i層604において再結合して消滅する。十分に長
い時間この状態が続けばi層604内のホールはi層6
04から掃き出される。
【0049】この状態から光電変換モードの図6(b)
にするにはD電極にG電極に対して正の電位を与える。
するとi層604中の電子は瞬時にD電極に導かれる。
しかしホールはn層605が注入阻止層として働くため
i層604に導かれることはない。この状態でi層60
4内に光が入射すると、光は吸収され電子・ホール対が
発生する。この電子は電界によりD電極に導かれ、ホー
ルはi層604内を移動しi層604と絶縁層607と
の界面に達する。しかし、絶縁層607内には移動でき
ないため、i層604内に留まることになる。
【0050】このとき電子はD電極に移動し、ホールは
i層604内の絶縁層607界面に移動するため、素子
内の電気的中性を保つため電流がG電極から電流が流れ
る。この電流は光により発生した電子・ホール対に対応
するため、入射した光に比例する。ある期間光電変換モ
ードの図6(b)を保った後、再びリフレッシュモード
の図6(a)の状態になると、i層604に留まってい
たホールは前述のようにD電極に導かれ、同時にこのホ
ールに対応した電流が流れる。このホールの量は光電変
換モード期間に入射した光の総量に対応する。この時i
層604内に注入される電子の量に対応した電流も流れ
るが、この量はおよそ一定なため差し引いて検出すれば
よい。つまり、本実施形態においての光電変換素子はリ
アルタイムに入射する光の量を出力すると同時に、ある
期間に入射した光の総量も出力することもできる。
【0051】しかしながら、何らかの理由により光電変
換モードの期間が長くなったり、入射する光の照度が強
い場合、光に入射があるにもかかわらず電流が流れない
ことがある。これは図6(c)のように、i層604内
にホールが多数留まり、このホールのためi層604内
の電界が小さくなり、発生した電子がD電極に導かれな
くなりi層604内のホールと再結合してしまうからで
ある。この状態で光の入射の状態が変化すると、電流が
不安定に流れることもあるが、再びリフレッシュモード
にすればi層604内のホールは掃き出され次の光電変
換モードでは再び光に比例した電流が得られる。
【0052】また、前述の説明において、リフレッシュ
モードでi層604内のホールを掃き出す場合、全ての
ホールを掃き出すのが理想であるが、一部のホールを掃
き出すだけでも効果はあり、前述と等しい電流が得ら
れ、問題はない。つまり、次の光電変換モードでの検出
機会において図6の(c)の状態になっていなければよ
く、リフレッシュモードでのD電極のG電極に対する電
位、リフレッシュモードの期間およびn層605の注入
阻止層の特性を決めればよい。
【0053】また、さらにリフレッシュモードにおいて
i層604への電子の注入は必要条件でなく、D電極の
G電極に対する電位は負に限定されるものでもない。ホ
ールが多数i層604に留まっている場合には例えD電
極のG電極に対する電位が正の電位であってもi層内の
電界はホールをD電極に導く方向に加わるからである。
n層605の注入阻止層の特性も同様に電子をi層60
4に注入できることが必要条件ではない。
【0054】次に、図7で示された光電変換素子を具体
的に2次元に拡張して構成した場合における光電変換動
作について説明する。図9は、2次元に配列した光電変
換装置を表した等価回路図であり、図10はその動作を
示すタイミングチャートである。
【0055】図9において、S11〜S33は光電変換
素子で下部電極側をG、上部電極側をDで示している。
T11〜T33はスイッチングTFTである。Vsは読
み出し用電源、Vrはリフレッシュ用電源であり、それ
ぞれスイッチSWs、SWrを介して全光電変換素子S
11〜S33のD電極に接続されている。スイッチSW
sはインバータを介して、スイッチSWrは直接にリフ
レッシュ制御回路RFに接続されており、リフレッシュ
期間はSWrがon、その他の期間はSWsがonする
よう制御されている。1画素は1個の光電変換素子とス
イッチングTFTで構成され、その信号出力は信号配線
SIGにより検出用集積回路ICに接続されている。
【0056】ここでの光電変換装置は計9個の画素を3
つのブロックに分け1ブロックあたり3画素の出力を同
時に転送しこの信号配線SIGを通して検出用集積回路
ICによって順次出力に変換され出力される(Vou
t)。また1ブロック内の3画素を横方向に配置し、3
ブロックを順に縦に配置することにより各画素を二次元
的に配置している。
【0057】次に図7と図8を用いて、本実施形態での
X線撮像装置における光電変換部1画素の動作について
説明する。図7は1画素分の光電変換素子およびスイッ
チングTFTを含んだ等価回路であり、図8はその動作
を示すタイミングチャートである。まず、光電変換素子
401をリフレッシュするためにバイアス電源701を
ある電圧値(Vr)にした状態でスイッチングTFT4
02のゲートVg(730)およびリセット用スイッチ
ング素子705をONする。これにより光電変換素子4
01のD電極がVrに、G電極がリセット用電源707
のバイアスVBTにリフレッシュされ(Vr<VBT)、こ
の操作以降、光電変換素子は蓄積状態(読みとりモー
ド)になる。
【0058】その後、X線源901をONし、人体とグ
リッド903を通過したX線がシンチレータ904に照
射され、その蛍光が光電変換素子401に照射され光電
変換される。光電変換素子を構成するa−SiNx 絶縁
層、a−Si:H光電変換半導体層は誘電体でもあるた
め、光電変換素子は容量素子としても機能する。すなわ
ち、光電変換素子で光電変換された信号電荷は光電変換
素子内に蓄積される。その後、TFTのVgをONさ
せ、光電変換素子内の信号電荷を容量素子713に転送
する。容量素子713は特に図4上素子として形成され
ているわけではなく、TFTの上下電極間の容量や信号
線409とゲート線408のクロス部430等で必然的
に形成されている。
【0059】もちろん、設計に応じて素子として別途作
り込んでもよい。以上の動作が、電源供給やTFTのゲ
ート制御を除いて、絶縁基板上に形成されたアモルファ
スデバイスで行われる。その後、容量素子713の信号
電荷が処理回路内にスイッチング素子725により容量
720に転送され、オペアンプ721により信号が出力
される。その後、スイッチ722により容量720が、
スイッチ705により容量素子713がリセットされ、
1画素分の動作が完了する。
【0060】次に図9と図10を用いて本実施形態のX
線撮像装置部分の動作について説明する。
【0061】はじめにシフトレジスタSR1およびSR
2により制御配線g1〜g3、s1〜s2にHiが印加
される。すると転送用スイッチングTFT・T11〜T
33とスイッチM1〜M3が導通し、全光電変換素子S
11〜S33のG電極はGND電位になる(積分検出器
Ampの入力端子はGND電位に設計されているた
め)。同時にリフレッシュ制御回路RFがHiを出力し
スイッチSWrがonし全光電変換素子S11〜S33
のD電極はリフレッシュ用電源Vrにより正電位にな
る。すると全光電変換素子S11〜S33はリフレッシ
ュモードになりリフレッシュされる。
【0062】つぎにリフレッシュ制御回路RFがLoを
出力しスイッチSWsがonし全光電変換素子S11〜
S33のD電極は読み取り用電源Vsにより正電位にな
る。すると全光電変換素子S11〜S33は光電変換モ
ードになる。この状態でシフトレジスタSR1およびS
R2により制御配線g1〜g3、s1〜s2にLoが印
加される。すると転送用スイッチングTFT・T11〜
T33のスイッチM1〜M3がoffし、全光電変換素
子S11〜S33のG電極はDC的にはオープンになる
が各光電変換素子はコンデンサでもあるため電位は保持
される。しかしこの時点ではX線は入射されていないた
め全光電変換素子S11〜S33には光は入射されず光
電流は流れない。
【0063】この状態でX線がパルス的に出射され人
体、シンチレータ等を通過しシンチレータからの蛍光が
それぞれの光電変換素子S11〜S33に入射する。こ
の光は人体等の内部構造の情報が含まれている。この光
により流れた光電流は電荷としてそれぞれの光電変換素
子内に蓄積されX線の入射終了後も保持される。つぎに
シフトレジスタSR1により制御配線g1にHiに制御
パルスが印加され、シフトレジスタSR2の制御配線s
1〜s3への制御パルス印加によって転送用TFT・T
11〜T13、スイッチM1〜M3を通してv1〜v3
が順次出力される。同様にシフトレジスタSR1,SR
2の制御により他の光信号も順次出力される。これによ
り人体等の内部構造の二次元情報がv1〜v9として得
られる。静止画像を得る場合はここまでの動作であるが
動画像を得る場合はここまでの動作を繰り返す。
【0064】本実施形態では光電変換素子のD電極が共
通に接続され、この共通の配線をスイッチSWrとスイ
ッチSWsを介してリフレッシュ用電源Vrと読み取り
用電源Vsの電位に制御しているため、全光電変換素子
を同時にリフレッシュモードと光電変換モードとに切り
換えることができる。このため複雑な制御なくして1画
素あたり1個のTFTで光出力を得ることができる。
【0065】図9においては9個の画素を3×3に二次
元配置し3画素ずつ同時に、3回に分割して転送・出力
したがこれに限らず、例えば縦横1mmあたり5×5個
の画素を2000×2000個の画素として二次元的に
配置すれば40cm×40cmのX線検出器が得られ
る。これをX線フィルムの代わりにX線発生器と組み合
わせX線レントゲン装置を構成すれば胸部レントゲン検
診や乳ガン検診に使用できる。そうすることによりフィ
ルムと異なり瞬時にその出力をCRTで映し出すことが
可能で、さらに出力をディジタルに変換しコンピュータ
で画像処理して目的に合わせた出力に変換することも可
能である。また光磁気ディスクに保管もでき、過去の画
像を瞬時に検索することもできる。また感度もフィルム
より良く人体に影響の少ない微弱なX線で鮮明な画像を
得ることもできる。
【0066】図11、図12に2000×2000個の
画素を持つ検出器の実装を示す概念図を示す。2000
×2000個の検出器を構成する場合、図9で示した破
線内の素子を縦・横に数を増せばよいが、この場合制御
配線もg1〜g2000と2000本になり信号配線S
IGもsig1〜sig2000と2000本になる。
またシフトレジスタSR1や検出用集積回路ICも20
00本の制御・処理をしなければならず大規模となる。
これをそれぞれ1チップの素子で行なうことは1チップ
が非常に大きくなり製造時の歩留りや価格等で不利であ
る。そこで、シフトレジスタSR1は例えば100段ご
と1個のチップに形成し、20個(SR1−1〜SR1
−20)を使用すればよい。また検出用集積回路も10
0個の処理回路ごと1個のチップに形成し、20個(I
C1〜IC20)を使用する。
【0067】図11は左側(L)に20チップ(SR1
−1〜SR1−20)と下側(D)に20チップ実装
し、1チップあたり100本の制御配線、信号配線をお
のおのワイヤーボンディングでチップと接線している。
図11中破線部は図9の破線部に相当する。また外部へ
の接続は省略している。また、SWr,SWs,Vr,
Vs,RF等も省略している。検出用集積回路IC1〜
IC20からは20本の出力(Vout)があるが、こ
れらはスイッチ等を介して1本にまとめたり、20本を
そのまま出力し並列処理すればよい。
【0068】図12には、別の実施形態を示す。左側
(L)に10チップ(SR1−1〜SR1−10)、右
側(R)に10チップ(SR1−11〜SR1−20)
と上側に10チップ(IC1〜10)、下側(D)に1
0チップ(IC11〜20)を実装している。この構成
は上・下・左・右側(U,D,L,R)にそれぞれ各配
線を1000本ずつに振り分けているため、各辺の配線
の密度が小さくなり、また各辺のワイヤーボンディング
の密度も小さく、歩留りが向上する。配線の振り分けは
左側(L)にg1,g3,g5,…,g1999、右側
(R)にg2,g4,g6,…,g2000とし、つま
り奇数番目の制御線を左側(L)、偶数番目の制御線を
右側(R)に振り分ける。こうすると各配線は等間隔に
引き出され配線されるので密度の集中なく歩留りが向上
する。また、上側(U)下側(D)への配線も同様に振
り分ければよい。
【0069】また、図示していないが、別の実施形態と
して配線の振り分けは左側(L)にg1〜g100,g
201〜g300,…,g1801〜g1900、右側
(R)にg101〜g200,g301〜g400,
…,g1901〜g2000を振り分け、つまり、1チ
ップごと連続な制御線を振り分け、これを左・右(L,
R)交互に振り分ける。こうすると、1チップ内は連続
に制御でき、駆動タイミングが楽で回路を複雑にしなく
てよく安価なものが使用できる。上側(U)、下側
(D)についても同様で、連続な処理が可能で安価な回
路が使用できる。
【0070】また、図11、図12共に1枚の基板上に
破線部の回路を形成した後、その基板上にチップを実装
してもよいし、別の大きな基板上に破線部の回路基板と
チップを実装してもよい。また、チップをフレキシブル
基板上に実装して破線部の回路基板に張り付け接線して
もよい。
【0071】またこのような非常に多くの画素をもつ大
面積の光電変換装置は従来の光センサを用いた複雑な工
程では不可能であったが、本発明の光電変換装置の工程
は各素子を共通な膜で同時に形成しているため工程数が
少なく、簡易的な工程で済むため高歩留まりが可能で低
コストで大面積・高性能の光電変換装置の生産を可能と
している。
【0072】以上の説明から明らかなように、本発明に
係わる光電変換素子は本実施形態で示したものに限定す
るものではない。つまり第一の電極層、ホールおよび電
子の移動を阻止する絶縁層、光電変換半導体層、第二の
電極層があり、第二の電極層と光電変換半導体層の間に
光電変換半導体層へのホールの注入を阻止する注入阻止
層があればよい。
【0073】また、以上の説明において、ホールと電子
を逆にし構成してもよい。例えば注入阻止層はp層でも
よい。この場合、電圧や電界の印加を逆にし、他の構成
部を構成すれば同様の動作となる。さらに光電変換半導
体層は光が入射して電子、ホール対を発生する光電変換
機能をもっていればよい。層構成も一層でなく多層で構
成していてもよく、また連続的に特性が変化していても
よい。
【0074】同様にTFTにおいてもゲート電極、ゲー
ト絶縁膜、チャネル形成が可能な半導体層、オーミック
コンタクト層、主電極があればよい。たとえばオーミッ
クコンタクト層はp層でもよく、この場合ゲート電極の
制御の電圧を逆にしてホールをキャリアとして使用すれ
ばよい。
【0075】[実施形態2]図13は本発明の第2の実
施形態を示すX線撮像装置の断面構成図であり、上か
ら、X線を吸収する物質200とX線を透過する物質2
01から成るグリッド903、X線を可視光に変換する
蛍光体904、そして光電変換素子401やスイッチン
グ素子402やそれらを保護する保護層403等が成膜
された絶縁基板400で構成されている。
【0076】光電変換素子401やスイッチング素子4
02の層構成は図5と全く同じであり、各層の番号も図
5と同様である。ただし、図13における光電変換装置
部分(401,402,他の配線類)は、図5のような
幾何学的に連続した2ビット(隣り合った2ビット)を
表しているのではなく、任意に選ばれた2ビットを示し
ている。この2ビットを図13に明記しているように、
以後の説明ではセンサAとセンサBとする。
【0077】これらのセンサの受光エリアは図13で示
されているように"S"で示されている。また、X線を吸
収する物質200とX線を透過する物質201の大きさ
をそれぞれ、"A"、"T"とし、"A"と"T"の和"A+T"
をグリッドのピッチとする。そして、ここではそれぞれ
の大きさ("S"、"A"、"T")をグリッドピッチの(1
次元)方向(図13内で示されるX方向)でのみ考える
こととする。
【0078】図13における特徴は、センサの受光エリ
アの大きさ"S"がグリッドのピッチ("A+T")に等し
くなっていることである。センサA(図13左側のセン
サ)は、その受光エリアに対するグリッドの位相が揃っ
ており、"S"="A+B"の関係が理解される。センサA
では、X線を透過する物質領域201を一つ分だけ透過
したX線が、蛍光体904で可視光に変化され、その光
量分だけセンサAで光電変換されることになる。一方セ
ンサBでは、図13に示されるように、受光エリアに対
する、グリッドの位相関係がセンサAと同じになるとは
限らない。これは、センサ(光電変換素子)のピッ
チ("SP "とする)がグリッドのピッチと同じピッチに
していないことによる。
【0079】通常、グリッドピッチとセンサピッチとが
異なる場合、均一な光が照射されたとしても、空間的な
位相の違いから出力の分布が発生し、画像上に周期的な
濃淡を引き起こす。一般的に、この現象は、モアレと称
される。モアレを生じた場合、X線撮像装置としての画
像の品位は大きく低下することになる。
【0080】しかしながら、センサBの受光エリア"S"
はグリッドのピッチ"A+T"と等しいため、センサBで
光電変換される光量は、X線透過物質領域201一つ分
だけ通過したX線による蛍光量に等しい(センサB上に
おいて"S"="T+A1+A2")。
【0081】すなわち、光電変換素子の受光エリア"S"
とグリッドのピッチ"T+A"を等しくすることにより、
光電変換素子上のグリッド(200と201)の位相関
係に全く依存せず、どの光電変換素子も等しい光電変換
出力が得られる。
【0082】図16は、光電変換素子の受光エリア"S"
が、グリッドのピッチ"T+A"の2倍に等しい("S"
="T+A"*2)場合を示した図である。センサA、セ
ンサBともに(どの位置に配置されたセンサにおいて
も)、グリッド内X線透過物質領域201二つ分を通過
したX線による蛍光が光電変換され、受光面"S"に対す
るグリッドの位相関係に依存しない光電変換出力が得ら
れ、その効果は、図13で示されるものと同じである。
更に、図示してはいないが、"S"="T+A"*N(N:
3以上の整数)でも同じであることは自明である。
【0083】図13、図16では本発明の実施例をX線
撮像装置の断面構成図を例にとり、グリッドのピッチを
1次元方向だけに限り説明してきた。言い換えれば、図
2に示されるグリッドを用いた例であり、この場合の発
明の効果は、言うまでもなく1次元領域に限るものであ
る。しかしながら、本発明は2次元のX線撮像装置に係
るものであるからにして当然のことながら2次元領域に
わたりX線吸収物質200とX線透過物質201を配列
させた市松模様的なグリッドを用い、そのX方向、Y方
向のグリッドのピッチ("TX +AX ","TY +AY ")
をそれぞれの方向に対応する光電変換素子の受光面の大
きさ(SX ,SY )の正の整数倍にする、すなわち、"
X "="TX +AX "*NX (NX :正の整数) "SY "="TY +AY "*NY (NY :正の整数) とすることにより、X,Y両方向に対し発明の効果が期
待されることは言うまでもない。
【0084】図17に、そのようなX線撮像装置の概略
的な斜視図を示しておく(光電変換素子部は省略)。
【0085】[実施形態3]図14、図15は、本発明
の第3の実施形態を示すX線撮像装置の断面構成図であ
る。図13と同一構成部材については、図13の部材と
同じ符号を記してある。
【0086】図15において、センサAとセンサBは、
同一の光電変換素子であり、センサピッチ"Sp"に対し
てグリッド(200,201)のピッチが等しく、それ
らの位相関係が異なった場合の例を示してある。図15
から判るようにセンサ受光面がグリッドを構成するX線
吸収物質200の影部に配置されているため、センサの
光量として最大限には利用されない。しかしながら、グ
リッドピッチとセンサピッチが等しいため絶対にモアレ
が発生しない。またグリッドを用いているため人体内で
の散乱X線を除去できるという長所はもちろん有してい
る。つまり、X線画像上に被写体に存在しない濃淡や縞
模様が現れることがなく極めて良好な画質を得ることが
できる。
【0087】図14では、グリッドピッチ("T+A")
とセンサピッチ("Sp")が等しく、かつそれらの空間
的位相関係が、グリッドを構成するX線透過物質201
の真下にセンサAとセンサBの受光面が配置されるよう
になっている。このような位置関係にすることにより、
センサの受光面で受光される光量は最大となる。すなわ
ち、X線撮像装置としてのシグナル出力を最大にするこ
とができ、S/Nを大きくとることが可能となる。つま
り、図15で示される装置よりも、更に高画質を得るX
線撮像装置の提供が可能となる。
【0088】また、図14及び図15では、センサピッ
チ("Sp")とグリッドピッチ("T+A")を等しくし
た場合のX線撮像装置の断面構成例を用い1次元方向に
限って説明してきたが、実施形態2の図17においても
説明したように、何も1次元に限定されるものではな
い。すなわち、2次元領域にわたり、X線吸収物質20
0とX線透過物質201を配列させた市松模様状のグリ
ッド(図17)を用いて、そのX方向、Y方向のグリッ
ドピッチ("Tx+Ax","Ty+Ay")をそれぞれの
方向に対応する光電変換素子のピッチ("Spx","S
py")と等しくする、すなわち"Spx"="Tx+A
x""Spy"="Ty+Ay"とし、空間的な位相関係
を、図14に示す様にセンサ受光面での光量を最大とな
るように配置し、同様にそれを2次元に施すことによ
り、X,Y両方向に対してその効果が現れる。
【0089】更に、"Spx"="Tx+Ax"*Nx(N
x:正の整数) "Spy"="Ty+Ay"*Ny(Ny:正の整数) と拡張しても、その効果が同じであることは自明であ
る。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
次元画像読取装置とX線可視変換蛍光体を実質上密着さ
せた構成をとることにより、レンズを含む縮小光学系が
不要なためX線撮像装置を大幅に小型にすることがで
き、かつX線可視変換蛍光体からの蛍光を光電変換素子
上で有効に利用できるためS/Nの高い装置の提供が可
能となる。またグリッドを具備することにより、体内で
の散乱X線による成分を除去することができ、解像度の
高い良質のX線画像が得られる。そして、フィルムを用
いていないため、光電変換素子からの出力すなわちX線
画像データはディジタル値として扱うことができ、汎用
のハード、ソフトを用いればデータ処理も高速かつ容易
に行える。
【0091】また、グリッド板をX線を吸収する物質と
X線を透過する物質とを交互に配して構成し、その配列
ピッチを光電変換素子の受光エリアの大きさに比べて小
さくする、或いは、グリッド板をX線を吸収する物質と
X線を透過する物質とを交互に配して構成し、その配列
ピッチを画素が配列されたピッチよりも小さくすること
により、2次元画像読取装置とグリッドとの位置関係に
依存することなく、空間的位相のずれによるモアレの発
生が完全になくなり、画質の良いX線撮像装置を提供す
ることができる。
【0092】しかも、2次元画像読取装置とグリッドの
位置関係が自由であれば、特に製造上微妙な位置調整を
行う必要もなく製造コストを下げることもできる。加え
て、X線撮像装置を搭載した検診バスのような振動の多
い環境下においても耐用できるといった信頼性の高い装
置として提供が可能となる。
【0093】また、光電変換素子の信号出力を最大とな
るように光電変換素子とグリッドの位置関係を合わせる
ことにより、X線撮像装置としてのS/Nを高くするこ
とができ診断の精度が向上する。
【0094】更に、前記光電変換素子を、前記絶縁基板
側から下部電極として第1の金属薄膜層、エレクトロン
およびホールの通過を阻止するアモルファス窒化シリコ
ン絶縁層(a−SiNx )、水素化アモルファスシリコ
ン光電変換層(a−Si:H)、ホールキャリアの注入
を阻止するN型の注入阻止層またはエレクトロンキャリ
アの注入を阻止するP型の注入阻止層、上部電極として
透明導電層または前記注入阻止層上の一部に配置した第
2の金属薄膜層で構成すれば、既存のCVD装置やスパ
ッタ装置等の薄膜作製装置を用いることができ、大面積
のX線撮像装置の提供が可能となる。
【0095】従って、病院内において従来にない大幅な
診療効率アップが図れることは言うまでもなく、全国の
診断情報ネットワークの構築が可能となり医療界全体の
診断の効率が上げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線撮像装置の第1の実施形態を示す
全体構成図である。
【図2】図1のグリッドの断面図(X線源が比較的遠い
場合)である。
【図3】図1のグリッドの断面図(X線源が比較的近い
場合)である。
【図4】X線撮像装置内の光電変換装置部分の上面図
(4ビット分)である。
【図5】図4のA−Bにおける断面図である。
【図6】光電変換素子のデバイス動作を示すバンド図で
ある。
【図7】図1のX線撮像装置における光電変換部の等価
回路図(1画素分)である。
【図8】図7の等価回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図9】図1のX線撮像装置における光電変換部の等価
回路図(9画素分)である。
【図10】図9の等価回路の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図11】2000*2000画素を有するX線検出器
の実装概念図である。
【図12】2000*2000画素を有するX線検出器
の実装概念図(他の例)である。
【図13】本発明の第2の実施形態を示す断面図("S"
="T+A"の場合)である。
【図14】本発明の第3の実施形態を示す断面図であ
る。
【図15】本発明の第3の実施形態を示す断面図であ
る。
【図16】本発明の第2の実施形態を示す断面図("S"
="T+A"*2倍の場合)である。
【図17】本発明の第2の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図18】X線撮像装置の従来例を示す全体構成図(フ
ィルム方式)である。
【符号の説明】
200 X線吸収物質(例えば鉛) 201 X線透過物質(例えばアルミ) 400 絶縁基板 401 光電変換素子 402 スイッチング素子 403 保護膜 421 第1の金属薄膜層 422 第2の金属薄膜層 425 a−SiNx 426 a−Si:H427 N+層 408 スイッチング素子402のゲートコントロール
線 409 スイッチング素子402からの信号線 410 光電変換素子401にバイアスを与えるバイア
ス線 405 光電変換素子401の受光面 420 コンタクトホール 430 第1の金属薄膜層421と第2の金属薄膜層4
22とのクロス部 602 バンド図における光電変換素子の下部電極
(G) 606 バンド図における光電変換素子の上部電極
(D) 604 バンド図における光電変換素子のi層(a−S
i:H) 605 バンド図における光電変換素子のN層 607 バンド図における光電変換素子の絶縁層(a−
SiNx ) 701 バイアス電源(Vr) 730 TFT402のゲート端子 705,722 リセット用スイッチ素子 707 リセット用電源(VBT) 713 容量素子 720 処理回路(IC)内の容量 725 処理回路内のスイッチング素子 724 オペアンプ 901 X線源 902 人体(患者) 903 グリッド 904 シンチレータ(X線−可視変換蛍光体) S11〜S33 光電変換素子 T11〜T33 スイッチング素子 Vs 読み出し電源 Vr リフレッシュ電源 SWs Vs電源切り替えスイッチ SWr Vr電源切り替えスイッチ RF リフレッシュ制御回路 g1〜g2000 TETの制御配線 sig1〜sig2000 信号配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 功 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 竹田 慎市 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田代 和昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 亀島 登志男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG19 JJ05 JJ13 4C093 AA02 CA07 CA13 EB12 EB25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に、複数個の光電変換素子
    を含む画素が2次元状に形成された2次元画像読取装置
    と、 前記2次元画像読取装置上に実質的に密着して形成され
    た、X線を可視光に変換する蛍光体と、 前記蛍光体のX線入射面に、特定方向からのX線を前記
    2次元画像読取装置へ導出するグリッド板とを有し、 前記グリッド板は、X線を吸収する物質とX線を透過す
    る物質とが交互に配されており、その配列ピッチが、前
    記光電変換素子の受光エリアの大きさに比べて小さいこ
    とを特徴とするX線撮像装置。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板上に、複数個の光電変換素子
    を含む画素が2次元状に形成された2次元画像読取装置
    と、 前記2次元画像読取装置上に実質的に密着して形成され
    た、X線を可視光に変換する蛍光体と、 前記蛍光体のX線入射面に、特定方向からのX線を前記
    2次元画像読取装置へ導出するグリッド板とを有し、 前記グリッド板は、X線を吸収する物質とX線を透過す
    る物質とが交互に配されており、その配列ピッチが、前
    記画素が配列されたピッチよりも小さいことを特徴とす
    るX線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記光電変換素子の信号出力が最大とな
    るような前記2次元画像読取装置と前記グリッドとの位
    置関係を具備することを特徴とする請求項1または2に
    記載のX線撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記光電変換素子は、前記絶縁基板側か
    ら下部電極として第1の金属薄膜層、エレクトロンおよ
    びホールの通過を阻止するアモルファス窒化シリコン絶
    縁層(a−SiNx )、水素化アモルファスシリコン光
    電変換層(a−Si:H)、ホールキャリアの注入を阻
    止するN型の注入阻止層またはエレクトロンキャリアの
    注入を阻止するP型の注入阻止層、上部電極として透明
    導電層または前記注入阻止層上の一部に配置した第2の
    金属薄膜層で構成することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のX線撮像装置。
JP2002311092A 2002-10-25 2002-10-25 X線撮像装置 Expired - Fee Related JP3793139B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311092A JP3793139B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 X線撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311092A JP3793139B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 X線撮像装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25962595A Division JPH0998970A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 X線撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003185751A true JP2003185751A (ja) 2003-07-03
JP3793139B2 JP3793139B2 (ja) 2006-07-05

Family

ID=27606720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002311092A Expired - Fee Related JP3793139B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 X線撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3793139B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3226309A1 (en) * 2016-04-01 2017-10-04 Nokia Technologies Oy Apparatus for photodetection and manufacturing method thereof

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01305930A (ja) * 1988-06-04 1989-12-11 Toshiba Corp Ctスキヤナ用放射線検出器
JPH03295493A (ja) * 1990-04-13 1991-12-26 Toshiba Corp X線ct用検出器
JPH0975332A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Toshiba Medical Eng Co Ltd X線診断装置
JPH0998970A (ja) * 1995-10-06 1997-04-15 Canon Inc X線撮像装置
JP2000060843A (ja) * 1998-08-18 2000-02-29 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像撮影方法および放射線画像撮影装置
JP2002529712A (ja) * 1998-10-29 2002-09-10 ディレクト レディオグラフィ コーポレーション 検出素子を有した検出器用散乱防止放射線グリッド

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01305930A (ja) * 1988-06-04 1989-12-11 Toshiba Corp Ctスキヤナ用放射線検出器
JPH03295493A (ja) * 1990-04-13 1991-12-26 Toshiba Corp X線ct用検出器
JPH0975332A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Toshiba Medical Eng Co Ltd X線診断装置
JPH0998970A (ja) * 1995-10-06 1997-04-15 Canon Inc X線撮像装置
JP2000060843A (ja) * 1998-08-18 2000-02-29 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像撮影方法および放射線画像撮影装置
JP2002529712A (ja) * 1998-10-29 2002-09-10 ディレクト レディオグラフィ コーポレーション 検出素子を有した検出器用散乱防止放射線グリッド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3226309A1 (en) * 2016-04-01 2017-10-04 Nokia Technologies Oy Apparatus for photodetection and manufacturing method thereof
WO2017168047A1 (en) * 2016-04-01 2017-10-05 Nokia Technologies Oy Apparatus for photodetection and manufacturing method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3793139B2 (ja) 2006-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0998970A (ja) X線撮像装置
JP3957803B2 (ja) 光電変換装置
EP0792062B1 (en) Photoelectric conversion device and driving method therefor
JP4018725B2 (ja) 光電変換装置
US20060192087A1 (en) Two-dimensional CMOS-based flat panel imaging sensor
US9698193B1 (en) Multi-sensor pixel architecture for use in a digital imaging system
JP2007101256A (ja) X線撮像装置及びx線ct装置
JP3815755B2 (ja) 撮像方法及び撮像装置
JP2005326403A (ja) 変換装置
JP2013132035A (ja) 放射線画像検出器、放射線画像撮像装置、及び放射線画像撮像システム
US6690493B1 (en) Photoelectric conversion device and driving method therefor
KR20140109870A (ko) 블록 어드레스 픽셀 아키텍처를 포함하는 방사선 촬영 검출기
JPH0992807A (ja) 光電変換装置、及びその駆動方法、及びそれを用いたx線撮像装置
Antonuk et al. Large area, flat-panel a-Si: H arrays for x-ray imaging
JPH08206102A (ja) X線診断装置
JPH09297181A (ja) 放射線撮像装置
JP3869952B2 (ja) 光電変換装置とそれを用いたx線撮像装置
JPH08322826A (ja) X線撮像装置
JP4500488B2 (ja) 放射線検出装置及びその駆動方法、光電変換装置
JP3544075B2 (ja) 光電変換装置の製造方法
JP3560298B2 (ja) 光電変換装置とその駆動方法及びそれを有するシステム
JP3793139B2 (ja) X線撮像装置
JP2003296722A (ja) 撮像装置及びその撮像方法
JP2006128645A (ja) 撮像装置、放射線撮像装置、及び放射線撮像システム
JP2001326340A (ja) 光電変換装置および放射線撮像システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140414

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees