JP2003185357A - 高温容器内データ採取装置およびデータ採取方法 - Google Patents

高温容器内データ採取装置およびデータ採取方法

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JP2003185357A
JP2003185357A JP2001378932A JP2001378932A JP2003185357A JP 2003185357 A JP2003185357 A JP 2003185357A JP 2001378932 A JP2001378932 A JP 2001378932A JP 2001378932 A JP2001378932 A JP 2001378932A JP 2003185357 A JP2003185357 A JP 2003185357A
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high temperature
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furnace
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JP2001378932A
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Yasushi Kato
靖史 加藤
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱風炉の内部の状況を示すデータを広範囲に
確保でき、かつ、熱風炉内部のガスが、CCD カメラを収
容するケーシング内に流入するおそれがある場合にも、
CCD カメラを熱損傷から確実に守ることができる高温容
器内データ採取装置を提供する。 【解決手段】 熱風炉30の内部空間31に臨む第1の空間
8と第1の空間8に連通する第2の空間9とを形成する
ケーシング2と、第1の空間8および第2の空間9を連
通および遮断できる遮断部材3と、遮断部材3によって
第1の空間8および第2の空間9が遮断されている場合
には第2の空間9の内部に存在するとともに、遮断部材
3によって第1の空間8および第2の空間9が連通され
ている場合には第1の空間8の内部に存在するように、
ケーシング2の内部を移動自在に設けられた高温容器内
データ採取手段4とを備える高温容器内データ採取装置
1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば熱風炉、高
炉、加熱炉、製鋼炉、燃焼炉またはボイラー等の高温容
器の内部の状況を示す各種のデータを採取するための高
温容器内データ採取装置と、高温容器内データ採取方法
とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、高炉の羽口から炉内に吹き込む
空気を1200〜1300℃程度に予熱して熱風をつくるための
熱風炉等の高温高圧の高温容器においては、長期的な操
業の中で炉内耐火物が次第に損傷していくため、保全日
等の操業停止時には、定期的にその炉内耐火物の損傷状
況を確認することが行われている。
【0003】さらに、建設から15年間以上経過したよ
うな寿命末期に近い熱風炉では、炉内耐火物の損傷が激
しくなり、操業時に耐火煉瓦が脱落することがある。こ
のため、操業停止時だけではなくて操業時においても、
炉内耐火物の損傷状況を外部から確認する必要がある。
【0004】しかしながら、稼動中の熱風炉は、高炉の
羽口から炉内に吹き込む空気を高温度に予熱するため、
常に高温度にあるとともに大熱量を蓄熱しているため、
炉内耐火物の損傷状況を外部から監視することは安全上
の見地から容易でない。
【0005】そこで、例えば特開平7−216422号
公報には、高炉や熱風炉等の高温容器の内部を監視する
ための炉内監視窓を介して炉内を撮影するITVカメラ
を、炉壁に装着されたケーシングの内部に配置して収容
し、このITVカメラを用いて稼動中の熱風炉の内部を
撮影することにより、炉内監視窓に破損等のトラブルが
万一発生した場合にも、高温の炉内ガスが炉外へ噴出し
て破損部周辺を赤熱し、最悪の場合に高炉の操業休止に
至ることを防止できる発明が、提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この特開平7−216
422号公報により開示された発明では、炉内を監視す
るためのITVカメラをケーシングの内部のうちで炉内
に近い側に配置すると、炉内監視窓からの輻射熱を受け
たり、炉内監視窓が破損したりすると、高価なITVカ
メラが直ちに熱損傷を受けてしまい、早期に撮影を継続
できなくなってしまう。
【0007】このため、この発明を実施するには、必然
的に、ITVカメラをケーシングの内部のうちで炉内か
らできるだけ離れた位置に配置することとなる。しか
し、これでは、ITVカメラによる撮影範囲が著しく狭
まってしまい、炉内耐火物の損傷状況を極限られた範囲
でしか監視することができなくなってしまう。
【0008】なお、ITVカメラを炉内からできるだけ
離して配置してもなお充分な撮影範囲を維持するには、
炉内監視のために炉体壁に設けられる開口部を拡大すれ
ばよいのではとも一見考えられる。しかし、特に寿命末
期に近い熱風炉の場合には、開口部の拡大によって炉体
強度が著しく低下するおそれがあり、炉体保護の観点か
ら開口部を拡大することは現実には殆ど実施できない。
【0009】ここに、本発明の目的は、熱風炉等の高温
容器の内部の状況を示すデータを広範囲に確保すること
ができるとともに、例えば炉内監視窓が破損して高温容
器の内部の高温のガスが、高温容器内データ採取手段を
収容するケーシング内に流入するおそれがある場合に
も、この高温容器内データ採取手段を熱損傷から確実に
守ることができる高温容器内データ採取装置、および高
温容器内データ採取方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、例えばCCD カメ
ラ等の高温容器内データ採取手段を収容するケーシング
の内部空間を、高温容器内データ採取手段を作動させて
データ採取を行う第1の空間と、高温容器内データ採取
手段を退避させる第2の空間との二つの空間に分けると
ともに、これら第1の空間および第2の空間を連通およ
び遮断することができる遮断部材を設けておき、データ
採取時には高温容器内データ採取手段が第1の空間に存
在するとともに退避時には高温容器内データ採取手段が
第2の空間に存在するように、高温容器内データ採取手
段および遮断部材を連動させればよいとの新規かつ重要
な知見を得て、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
【0011】本発明は、高温容器の壁面に設けられ、こ
の高温容器の内部空間に臨む第1の空間とこの第1の空
間に連続する第2の空間とを形成するケーシングと、第
1の空間および第2の空間を連通および遮断することが
できる遮断部材と、遮断部材によって第1の空間および
第2の空間が遮断されている場合には第2の空間の内部
に存在するとともに、遮断部材によって第1の空間およ
び第2の空間が連通されている場合には第1の空間の内
部に存在するように、ケーシングの内部を移動自在に設
けられた高温容器内データ採取手段とを備えることを特
徴とする高温容器内データ採取装置である。
【0012】この本発明にかかる高温容器内データ採取
装置では、遮断部材が、ケーシングに装着された遮断弁
であることが例示される。これらの本発明にかかる高温
容器内データ採取装置では、高温容器内データ採取手段
が、高温容器の内部の状況を示すデータを非接触で採取
可能な手段であることが例示される。
【0013】これらの本発明にかかる高温容器内データ
採取装置では、高温容器内データ採取手段が、高温容器
の内部を撮影することができる光学撮影装置であること
が例示される。
【0014】これらの本発明にかかる高温容器内データ
採取装置では、高温容器内データ採取手段を支持すると
ともに高温容器内データ採取手段をケーシング内で移動
させることが可能な高温容器内データ採取手段移動装置
を備えることが例示される。
【0015】これらの本発明にかかる高温容器内データ
採取装置では、高温容器内データ採取手段移動装置が、
第1の空間の内部の温度に基づいて、高温容器内データ
採取手段を移動させることが例示される。
【0016】これらの本発明にかかる高温容器内データ
採取装置は、さらに、第2の空間の内部に存在する高温
容器内データ採取手段を冷却するための高温容器内デー
タ採取手段冷却系を備えることが、望ましい。
【0017】これらの本発明にかかる高温容器内データ
採取装置では、高温容器が、熱風炉、高炉、製鋼炉、加
熱炉、燃焼炉またはボイラーであることが例示される。
別の観点からは、本発明は、高温容器の内部の状況を示
すデータを非接触で採取可能な高温容器内データ採取手
段を、高温容器の内部空間に臨む第1の空間、および第
1の空間に連続する第2の空間が連通されている場合に
は第1の空間の内部に存在するように移動させ、第1の
空間に存在する高温容器内データ採取手段によりデータ
を採取するとともに、第1の空間および第2の空間が遮
断されている場合には第2の空間の内部に存在させるこ
とを特徴とする高温容器内データ採取方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる高温容器内
データ採取装置およびデータ採取方法の実施の形態を、
添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の
説明では、本発明における「高温容器」が、高炉の羽口
から炉内に吹き込む空気を例えば1200〜1300℃程度に予
熱して熱風をつくるための熱風炉であるとともに、本発
明における「高温容器内データ採取手段」が、高温容器
の内部の状況を示すデータを非接触で採取可能な手段と
しての、光学撮影装置である場合を例にとる。
【0019】図1は、本実施の形態の高温容器内データ
採取装置1を用いてデータ採取を行っている状況を示す
縦断面図であり、図2はこの高温容器内データ採取装置
1によるデータ採取を行っていない状況を示す縦断面図
である。
【0020】図1および図2に示すように、本実施の形
態の高温容器内データ採取装置1は、ケーシング2と、
遮断部材3と、高温容器内データ採取手段4と、高温容
器内データ採取手段移動装置5と、高温容器内データ採
取手段冷却系6とを有する。そこで、高温容器内データ
採取装置1のこれらの構成要素2〜6について順次説明
する。
【0021】[ケーシング2]本実施の形態の高温容器内
データ採取装置1は、ケーシング2を有する。本実施の
形態では、このケーシング2は略円筒状の外形を有する
中空の収容体である。ケーシング2は、データ採取の対
象である高温容器の内部の温度状況によっては、適宜手
段 (例えば水冷方式) による冷却方式としてもよい。
【0022】ケーシング2の一方の端部 (図1および図
2における右側端部) には、環状に内向きフランジ2aが
設けられており、内向きフランジ2aの近傍内部には円板
状の炉内監視窓7が装着されている。炉内監視窓7は、
本実施の形態では石英ガラス等の無色透明の耐熱材料に
より構成した。
【0023】また、本実施の形態のケーシング2は、後
述する遮断部材3によって内部空間を、第1の空間8と
第2の空間9とに区画される。すなわち、第1の空間8
は炉内監視窓7を介して熱風炉の内部空間 (図示しな
い) に臨む空間であり、また第2の空間9は遮断部材3
により遮断されていないときには第1の空間9に連通す
る空間である。このように、本実施の形態のケーシング
2は、熱風炉の内部空間に臨む第1の空間8とこの第1
の空間8に連通する第2の空間9とを形成するものであ
る。
【0024】ケーシング2の他方の端部 (図1および図
2における左側端部) には、円筒状の突出部2bが設けら
れており、この突出部2bの外面にはねじ部が刻まれてい
る。そして、円環状のパッキン10a を介して、突出部2b
の外面に刻まれたねじ部と噛み合うねじ部を内面に有す
る袋ネジ10が、ケーシング2に締め付けられて固定され
ている。袋ネジ10を締めることにより、袋ネジ10と突出
部2bとの間に存在するパッキン10a がつぶれ、これによ
り、後述するケーブル保護管12とケーシング2とが確実
に封止され、ケーシング2内に炉内ガスが侵入したよう
な際にもこの炉内ガスがケーシング2の外部まで漏洩す
ることが確実に防止される。
【0025】なお、ケーシング2は、図示しない高温容
器の壁面にボルト等による締結等の適宜手段によって取
り付けられている。本実施の形態のケーシング2は、以
上のように構成される。
【0026】[遮断部材3]本実施の形態の高温容器内デ
ータ採取装置1は、遮断部材3を有する。本実施の形態
における遮断部材3は、ケーシング2の内部空間を二つ
の空間、すなわち第1の空間8および第2の空間9に区
画するための部材であり、本実施の形態では遮断部材3
として、ケーシング2に装着された遮断弁を用いた。
【0027】この遮断弁3を閉じることによって第1の
空間8および第2の空間9は遮断され、一方、遮断弁3
を開くことによって第1の空間8および第2の空間9は
連通される。すなわち、遮断弁3を閉じることにより、
第1の空間8を構成する炉内監視窓7と、後述するよう
に第2の空間9に退避させた高温容器内データ採取手段
であるCCD カメラ4とを、互いに遮断された二つの空間
に配置させることができる。
【0028】このため、本実施の形態によれば、遮断弁
3により、冷却及び炉内監視窓7の炉内面パージ用ガス
の停止又は遮断弁3の後方部分からの窒素リーク時にお
いても、炉内の高温ガスが炉外へ噴出しないように遮断
することができる。
【0029】本実施の形態の遮断部材3は、以上のよう
に構成される。 [高温容器内データ採取手段4]本実施の形態の高温容器
内データ採取装置1は、高温容器内データ採取手段4を
有する。本実施の形態の高温容器内データ採取手段4
は、高温容器である熱風炉の内部の状況を示すデータを
非接触で採取可能なデータ採取手段である。本実施の形
態では、高温容器内データ採取手段4として、熱風炉の
内部を撮影することができる光学撮影装置である、CCD
カメラを用いた。
【0030】CCD カメラ4は、CCD カメラ保持器具11を
介して、ケーブル保護管12により支持されている。ケー
ブル保護管12は、図1に示すように、CCD カメラ4がケ
ーシング2の第1の空間8の先端側に存在する場合に
も、ケーシング2の後端側から外部に突き出す程度の全
長を有している。
【0031】ケーブル保護管12の内部には、CCD カメラ
4に接続されたCCD カメラ用配線13と、CCD カメラ4の
近傍の温度測定位置14a の温度を測定することが可能な
温度計14とが収容されている。CCD カメラ用配線13と温
度計14とは、ケーブル保護管12の内部に挿入された後に
ケーブル保護管12の内部の残余空間に適当なコーキング
材等を注入することにより、ケーシング2と外部空間と
の気密状態を完全かつ確実に維持される。
【0032】なお、後述するように高温容器内データ採
取手段4をケーシング2の内部で移動させる場合には、
袋ネジ10を緩めてケーブル保護管12を前方または後方に
移動させることにより、図1に示す状態と図2に示す状
態との間でCCD カメラ4を移動させることができ、特
に、CCD カメラ4を第2の空間9の内部に移動させてか
ら遮断弁3を閉じることにより、第1の空間8と、CCD
カメラ4が存在する第2の空間9とを完全に遮断するこ
とができる。
【0033】CCD カメラ用配線13は、ケーブル保護管12
を抜け出た後にCCD カメラモニタ15に接続される。これ
により、CCD カメラ4が撮影した、熱風炉の内部の映像
が、CCD カメラモニタ15に伝送されて表示され、熱風炉
の内部の状況が、オペレータにより、操業時にリアルタ
イムで監視される。
【0034】また、温度計14は、ケーブル保護管12を抜
け出た後に温度表示器16に接続される。これにより、温
度計14が測定した温度測定位置14a の温度が温度表示器
16に伝送されて表示され、温度測定位置14a の温度が、
オペレータにより、操業時にリアルタイムで監視され
る。温度表示器16が表示する温度の変化、特に上昇速度
を監視することにより、熱風炉の内部の高温の炉内ガス
がケーシング2に向けて逆流するおそれがあることを、
高い蓋然性で事前に予想することができる。
【0035】このように、本実施の形態では、高温容器
内データ採取手段であるCCD カメラ4は、遮断弁3によ
って第1の空間8および第2の空間9が遮断されている
場合には第2の空間9の内部に存在する。一方、CCD カ
メラ4は、遮断弁3によって第1の空間8および第2の
空間9が連通されている場合には第1の空間8の内部に
存在するように、ケーシング2の内部を移動自在に設け
られている。
【0036】本実施の形態の高温容器内データ採取手段
4は、以上のように構成される。 [高温容器内データ採取手段移動装置5]本実施の形態の
高温容器内データ採取装置1は、高温容器内データ採取
手段移動装置5を有する。本実施の形態では、高温容器
内データ採取手段移動装置5は、前述したCCD カメラ保
持器具11およびケーブル保護管12と、ケーブル保護管12
の外面に接触しながら回転することによりケーブル保護
管12をその長手方向に駆動する駆動装置17とにより構成
されており、CCD カメラ4を支持するとともにCCD カメ
ラ4をケーシング2の内部で移動させることが可能であ
る。
【0037】また、本実施の形態では、高温容器内デー
タ採取手段移動装置5の駆動力発生源である駆動装置17
をケーブル保護管12の外面に接触させて直接駆動するよ
うにしている。このため、CCD カメラ4が第1の空間8
の内部にあってデータ採取を行っている際に、前述した
温度表示器16が表示する温度の上昇速度が急激に上昇し
て、熱風炉の内部の高温の炉内ガスが第1の空間8に向
けて逆流することが予想された場合には、図示しない制
御装置を介して、この駆動装置17に起動信号を出力し、
自動的にケーブル保護管12に接続されたCCD カメラ4を
第2の空間9の内部に退避させるとともに、この制御装
置から遮断弁3に閉信号を出力して遮断弁3を閉じるこ
とにより第2の空間9を第1の空間8から遮断すること
によって、CCD カメラ4を炉内から流入する高温の炉内
ガスに接触させないように保護することができる。
【0038】このように、本実施の形態では、高温容器
内データ採取手段移動装置5は、第1の空間の内部の温
度に基づいて高温容器内データ採取手段であるCCD カメ
ラ4を移動させるものである。
【0039】本実施の形態の高温容器内データ採取手段
移動装置5は、以上のように構成される。 [高温容器内データ採取手段冷却系6]本実施の形態の高
温容器内データ採取装置1は、高温容器内データ採取手
段冷却系6を有する。この高温容器内データ採取手段冷
却系6は、冷却用窒素供給用配管18と、この冷却用窒素
供給用配管18の一部に設けられた逆止弁19と、冷却用窒
素供給用配管18に冷却用窒素を供給する窒素供給源 (図
示しない) とを有している。
【0040】冷却用窒素供給用配管18は、ケーシング2
の外壁のうちで第2の空間9に連通する位置に適宜手段
により接続されており、窒素供給源から逆止弁19を介し
て第2の空間9に冷却用窒素を供給することにより、第
2の空間9の内部に存在するCCD カメラ4を冷却するこ
とができる。
【0041】なお、冷却用ガスは窒素等が好ましいが、
炉内に入っても問題ない場合には空気等でもよい。高温
容器内データ採取手段冷却系6によりケーシング2の内
部に供給された窒素20は、ケーシング2の内部を第2の
空間9から第1の空間8へ向けて流れ、炉内監視窓7と
ケーシング2との隙間から冷却用窒素の流れに沿って熱
風炉の内部へ吹き込まれる。この際、熱風炉の内部へ流
れる窒素は、炉内監視窓7の炉内側の表面に沿って流れ
るため、炉内監視窓7の炉内側の表面にダストやミスト
等が付着することを防ぐことも可能である。
【0042】本実施の形態の高温容器内データ採取装置
1は、以上のように構成される。次に、この高温容器内
データ採取装置1を用いて熱風炉の炉内データを採取す
る状況を説明する。
【0043】図3および図4は、熱風炉30の外壁30a
に、図1および図2を参照しながら説明した本実施の形
態の高温容器内データ採取装置1を設置して、熱風炉30
の炉内データを採取する状況を示す説明図であり、図3
はデータ非採取時を示し、図4はデータ採取時を示す。
【0044】図3に示すデータ非採取時とは、前述した
ように、例えば、温度表示器16が表示する温度の上昇速
度が急激に上昇して、熱風炉30の内部の高温の炉内ガス
が第1の空間8に向けて逆流することが予想されたよう
な場合である。この場合には、図示しない制御装置を介
して駆動装置17に起動信号を出力し、自動的にケーブル
保護管12に接続されたCCD カメラ4を第2の空間9の内
部に退避させるとともに、制御装置から遮断弁3に閉信
号を出力して遮断弁3を閉じることにより第2の空間9
を第1の空間8から遮断することによって、CCD カメラ
4を炉内から流入する高温の炉内ガスに接触させないよ
うに保護する。
【0045】すなわち、このような場合には、本実施の
形態の高温容器内データ採取装置1は、CCD カメラ4
を、第1の空間8および第2の空間9が遮断されている
場合には第2の空間9の内部に存在させて、退避させ
る。
【0046】なお、CCD カメラ4を第2の空間9の内部
に退避させた状態では、たとえ遮断弁3を閉じずに撮影
を行おうとしても、図3に示すように、CCD カメラ4に
より得られる熱風炉30の内部31における視野範囲32は、
CCD カメラ4と炉内監視窓7との間の距離が長くなるた
めに、極めて狭くなってしまい、炉内耐火物の損傷状況
を極限られた範囲でしか監視することができない。
【0047】一方、図4に示すデータ採取時とは、上述
した第1の空間8への熱風炉30の内部の高温の炉内ガス
の逆流のおそれがない場合である。この場合には、図示
しない制御装置から遮断弁3に開信号を出力して遮断弁
3を開くことにより第2の空間9と第1の空間8とを連
通させるとともに、制御装置を介して駆動装置17に起動
信号を出力し、自動的にケーブル保護管12に接続された
CCD カメラ4を第1の空間8の内部に前進させることに
よって、CCD カメラ4を用いて熱風炉30の内部31の撮影
を行う。
【0048】すなわち、このような場合には、本実施の
形態の高温容器内データ採取装置1は、熱風炉30の内部
31の空間に臨む第1の空間8および第2の空間を連通さ
せて、熱風炉30の内部31の状況を示すデータを非接触で
採取可能なCCD カメラ4を第1の空間8の内部に存在す
るように移動させ、第1の空間8に存在するCCD カメラ
4により、炉内データの採取、すなわち熱風炉30の内部
31の撮影を行う。
【0049】図4に示すように、本実施の形態では、熱
風炉30の内部31の撮影の際にはCCDカメラ4を第1の空
間8に移動させるため、CCD カメラ4により得られる熱
風炉30の内部31における視野範囲32は、CCD カメラ4と
炉内監視窓7との間の距離が短くなるため、図3に示す
場合に比較して、面積で約36倍程度と極めて広く確保す
ることができた。
【0050】このように、本実施の形態の高温容器内デ
ータ採取装置1によれば、図3に示す、CCD カメラ4の
退避および遮断弁3による遮断と、図4に示す、炉内監
視窓7に示す、炉内監視窓7の近傍でのCCD カメラ4の
撮影とを、ともに実現できる。このため、通常の炉内監
視時には図4に示す状態にしてCCD カメラ4の広い撮影
視野32を確保するとともに、炉内監視窓7の破損等によ
る炉内ガスがケーシング2の内部に逆流するおそれがあ
る場合には図3に示す状態にして、CCD カメラ4が存在
する第2の空間9と、炉内ガスが逆流してくる第1の空
間8とを完全に遮断することができる。
【0051】このように、本実施の形態では、高温容器
である熱風炉30の内部31のデータ採取手段であるCCD カ
メラ4を収容するケーシング2の内部空間を、CCD カメ
ラ4を作動させてデータ採取を行う第1の空間8と、CC
D カメラ4を退避させる第2の空間9との二つの空間に
分けるとともに、これら第1の空間8および第2の空間
9を連通および遮断することができる遮断部材である遮
断弁3を設けておき、データ採取時にはCCD カメラ4が
第1の空間8に存在するとともに退避時にはCCD カメラ
4が第2の空間9に存在するように、CCD カメラ4およ
び遮断部材3を連動させる。このため、本実施の形態に
よれば、熱風炉30の内部31の状況を示すデータを広範囲
に確保することができるとともに、例えば炉内監視窓7
が破損して熱風炉30の高温の内部ガスが、CCD カメラ4
を収容するケーシング2の内部に流入するおそれがある
場合にも、このCCD カメラ4を熱損傷から確実に守るこ
とができる。
【0052】(変形形態)実施の形態の説明では、高温容
器が熱風炉である場合を例にとった。しかし、本発明は
この熱風炉に限定されるものではなく、例えば高炉、製
鋼炉、加熱炉、燃焼炉またはボイラー等の、内部空間が
高温または高温高圧の条件下で操業される熱風炉以外の
他の高温容器に対しても、等しく適用される。
【0053】また、実施の形態の説明では、高温容器内
データ採取手段が光学撮影装置である場合を例にとっ
た。しかし、本発明はこの光学撮影装置に限定されるも
のではなく、高温容器内データ採取手段は、高温容器の
内部の状況を示すデータを非接触で採取可能な手段であ
れば、光学撮影装置以外であっても等しく適用される。
このような手段としては、例えばレーザー距離計、サー
モトレーサ等が例示される。
【0054】また、実施の形態の説明では、光学撮影装
置がCCD カメラである場合を例にとった。しかし、本発
明はこのCCD カメラに限定されるものではなく、高温容
器内を光学的に撮影することができる装置であれば、CC
D カメラ以外であっても等しく適用されることはいうま
でもない。このような装置として、例えば、通常の光学
式カメラ、デジタルカメラさらにはファイバースコープ
等が例示される。
【0055】さらに、実施の形態の説明では、遮断部材
が、ケーシングに装着された遮断弁である場合を例にと
った。しかし、本発明はこの遮断弁に限定されるもので
はなく、例えば遮断板等の、ケーシングの内部空間を二
つの空間に区画することができる部材であれば、如何な
る部材であっても用いることができる。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、熱風炉等の高温容器の内部の状況を示すデータを広
範囲に確保することができるとともに、例えば炉内監視
窓が破損して高温容器の内部の高温のガスが、高温容器
内データ採取手段を収容するケーシング内に流入した場
合にも、この高温容器内データ採取手段を熱損傷から確
実に守ることができる高温容器内データ採取装置、およ
び高温容器内データ採取方法を提供することができた。
【0057】これにより、例えば築後15年間以上経過し
たような寿命末期に近い高温容器においても、操業停止
時だけではなくて操業時においても、確実に炉内耐火物
の損傷状況を外部から監視でき、これにより、その延命
を図ることができる。
【0058】かかる効果を有する本発明の意義は、極め
て著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の高温容器内データ採取装置を用い
てデータ採取を行っている状況を示す縦断面図である。
【図2】実施の形態の高温容器内データ採取装置による
データ採取を行っていない状況を示す縦断面図である。
【図3】熱風炉の外壁に、実施の形態の高温容器内デー
タ採取装置を設置して、熱風炉の炉内データを採取する
状況を示す説明図であり、データ非採取時を示す。
【図4】熱風炉の外壁に、実施の形態の高温容器内デー
タ採取装置を設置して、熱風炉の炉内データを採取する
状況を示す説明図であり、データ採取時を示す。
【符号の説明】
1 高温容器内データ採取装置 2 ケーシング 3 遮断部材 4 高温容器内データ採取手段 8 第1の空間 9 第2の空間 30 熱風炉 31 内部空間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温容器の壁面に設けられ、該高温容器
    の内部空間に臨む第1の空間と該第1の空間に連続する
    第2の空間とを形成するケーシングと、 前記第1の空間および前記第2の空間を連通および遮断
    することができる遮断部材と、 該遮断部材によって前記第1の空間および前記第2の空
    間が遮断されている場合には前記第2の空間の内部に存
    在するとともに、前記遮断部材によって前記第1の空間
    および前記第2の空間が連通されている場合には前記第
    1の空間の内部に存在するように、前記ケーシングの内
    部を移動自在に設けられた高温容器内データ採取手段と
    を備えることを特徴とする高温容器内データ採取装置。
  2. 【請求項2】 前記遮断部材は、前記ケーシングに装着
    された遮断弁である請求項1に記載された高温容器内デ
    ータ採取装置。
  3. 【請求項3】 前記高温容器内データ採取手段は、該高
    温容器の内部の状況を示すデータを非接触で採取可能な
    手段である請求項1または請求項2に記載された高温容
    器内データ採取装置。
  4. 【請求項4】 前記高温容器内データ採取手段は、前記
    高温容器の内部を撮影することができる光学撮影装置で
    ある請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載さ
    れた高温容器内データ採取装置。
  5. 【請求項5】 前記高温容器内データ採取手段を支持す
    るとともに該高温容器内データ採取手段を前記ケーシン
    グ内で移動させることが可能な高温容器内データ採取手
    段移動装置を備える請求項1から請求項4までのいずれ
    か1項に記載された高温容器内データ採取装置。
  6. 【請求項6】 前記高温容器内データ採取手段移動装置
    は、前記第1の空間の内部の温度に基づいて、前記高温
    容器内データ採取手段を移動させる請求項5に記載され
    た高温容器内データ採取装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の空間の内部に存在する前記高
    温容器内データ採取手段を冷却するための高温容器内デ
    ータ採取手段冷却系を備えることを特徴とする請求項1
    から請求項6までのいずれか1項に記載された高温容器
    内データ採取装置。
  8. 【請求項8】 前記高温容器は、熱風炉、高炉、製鋼
    炉、加熱炉、燃焼炉またはボイラーである請求項1から
    請求項7までのいずれか1項に記載された高温容器内デ
    ータ採取装置。
  9. 【請求項9】 高温容器の内部の状況を示すデータを非
    接触で採取可能な高温容器内データ採取手段を、 高温容器の内部空間に臨む第1の空間、および該第1の
    空間に連続する第2の空間が連通されている場合には前
    記第1の空間の内部に存在するように移動させ、該第1
    の空間に存在する該高温容器内データ採取手段により前
    記データを採取するとともに、 前記第1の空間および前記第2の空間が遮断されている
    場合には前記第2の空間の内部に存在させることを特徴
    とする高温容器内データ採取方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049573A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. 無機酸化物透明分散液と無機酸化物粒子含有樹脂組成物、発光素子封止用組成物及び発光素子、ハードコート膜と光学機能膜及び光学部品、並びに無機酸化物粒子含有樹脂組成物の製造方法

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WO2007049573A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. 無機酸化物透明分散液と無機酸化物粒子含有樹脂組成物、発光素子封止用組成物及び発光素子、ハードコート膜と光学機能膜及び光学部品、並びに無機酸化物粒子含有樹脂組成物の製造方法

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