JP2003184947A - 振動吸収ユニット - Google Patents

振動吸収ユニット

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JP2003184947A
JP2003184947A JP2001380651A JP2001380651A JP2003184947A JP 2003184947 A JP2003184947 A JP 2003184947A JP 2001380651 A JP2001380651 A JP 2001380651A JP 2001380651 A JP2001380651 A JP 2001380651A JP 2003184947 A JP2003184947 A JP 2003184947A
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Japan
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coil spring
weight
vibration
absorbing unit
fixing member
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Application number
JP2001380651A
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English (en)
Inventor
Mamoru Saito
守 斉藤
Hideto Urasawa
秀人 浦澤
Kuon Yonguraku
クオン ヨングラク
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Twinbird Corp
Global Cooling BV
Original Assignee
Twinbird Corp
Global Cooling BV
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/10Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect
    • F16F7/104Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect the inertia member being resiliently mounted
    • F16F7/116Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect the inertia member being resiliently mounted on metal springs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動吸収ユニットを装備した機器を小型に構
成する。 【解決手段】 往復振動するピストン3を有するケーシ
ング1と、ピストン3等機器の振動方向Yに対して略直
交して設けられた第一固定部材5と、この第一固定部材
5と所定の間隔をもって略平行に設けられた第二固定部
材7と、前記ピストン3の振動中心と略同軸となるよう
に両固定部材5,7間に設けられた一つの重錘8と、前
記ピストン3の振動方向Yと略平行に取り付けられて重
錘8を両固定部材5,7間に懸架するコイルバネ機構12
とからなる。両固定部材5,7、重錘8及びコイルバネ
機構12をケーシング1の内部に設ける。往復運動するピ
ストン3の振動に合わせて、コイルバネ機構12によって
懸架された重錘8がケーシング1の内部でピストン3の
振動と共振してケーシング1に伝わる振動を吸収するこ
とができると共に、ケーシング1を小型化させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復振動する部材
を有する機器の振動が外部に伝わらないように吸収する
ための振動吸収ユニットに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の振動吸
収ユニットとしては、例えば図8に示すような構造のも
のが知られている。これは、往復振動する振動部たるピ
ストン51が内蔵された機器52の外部にピストン51の振動
方向Yに対して直交して設けられた渦巻き状の板バネ53
と、この板バネ53の外周に取り付けられた重錘54とで構
成されており、前記ピストン51から機器52に伝わった振
動を受けて板バネ53が共振することで、機器52の振動を
吸収するように構成されている。
【0003】しかしながら、このような振動吸収ユニッ
トは、機器52の外部に設けられているため、振動吸収ユ
ニットを含めた機器52全体として大型化してしまうとい
う問題があった。また、前記振動吸収ユニットは、機器
52に共振することで振動を吸収している、即ち振動吸収
ユニット自体が振動するため、この振動吸収ユニットを
用いた機器52を装置に組み付ける場合に不都合が生じる
虞があるばかりでなく、振動している振動吸収ユニット
に触れる虞があるため危険であった。
【0004】本発明は以上の問題点を解決し、振動吸収
ユニットを装備した機器を小型に構成すると共に、装置
に対して安全且つ確実に組み込むことができる振動吸収
ユニットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の振動吸収ユニッ
トは、往復振動する振動部を有する機器の振動方向に対
して略直交して設けられた第一固定部材と、この第一固
定部材と所定の間隔をもって略平行に設けられた第二固
定部材と、前記振動部の振動中心と略同軸となるように
両固定部材間に設けられた実質的に一つの重錘と、前記
振動部の振動方向と略平行に取り付けられて重錘を両固
定部材間に懸架するコイルバネ機構よりなり、これら両
固定部材、重錘及びコイルバネ機構を前記機器の内部に
設けたものである。
【0006】本発明は以上のように構成することによ
り、往復運動する振動部の振動に合わせて、コイルバネ
機構によって懸架された重錘が機器の内部で振動部の振
動と共振する。
【0007】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を、重錘の第一固定
部材側に設けられた第一コイルバネと、重錘の第二固定
部材側に設けられた第二コイルバネとで構成すると共
に、第一コイルバネ及び第二コイルバネのバネ定数を等
しく構成したものである。
【0008】本発明は以上のように構成することによ
り、第一コイルバネが伸長又は圧縮すると共に第二コイ
ルバネが圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバ
ネ間に懸架された重錘が往復振動する。
【0009】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を単一のコイルバネ
で構成し、このコイルバネの中間位置に重錘を設けたも
のである。
【0010】本発明は以上のように構成することによ
り、重錘を挟んでコイルバネの両側が交互に伸長及び圧
縮を繰り返すことで、コイルバネの中間位置に懸架され
た重錘が往復振動する。
【0011】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至2において、前記第一コイルバネと第二コイル
バネを巻き方向が逆となるように構成したものである。
【0012】本発明は以上のように構成することによ
り、第一コイルバネが圧縮又は伸長されたときのねじれ
方向と第二コイルバネが伸長又は圧縮されたときのねじ
れ方向が逆方向となる。
【0013】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1又は3において、前記コイルバネを、中間位置を基
準として巻き方向が逆になるように構成したものであ
る。
【0014】本発明は以上のように構成することによ
り、コイルバネの一方が圧縮又は伸長されたときのねじ
れ方向とコイルバネの他方が伸長又は圧縮されたときの
ねじれ方向が逆方向となる。
【0015】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記各固定部材、コイルバネ機構
又は重錘にコイルバネ脱落防止機構を設けたものであ
る。
【0016】本発明は以上のように構成することによ
り、振動部が振動している時に、コイルバネ機構や重錘
が両固定部材間から外れることなく振動することで、振
動部から機器に伝わる振動が吸収される。
【0017】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至6において、前記コイルバネ脱落防止機構を、
コイルバネ機構の内径よりも細い杆状体とし、この杆状
体を前記両固定部材に対して直交して設けると共に、前
記杆状体をコイルバネ機構内に通したものである。
【0018】本発明は以上のように構成することによ
り、機器を横置きした際に、コイルバネ機構によって懸
架された重錘が重力によって垂れ下がったとしても、杆
状体によって、重錘が振動部の振動中心から大きく外れ
ることが阻止される。
【0019】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記コイルバネ機構を一つ設ける
と共に、前記両固定部材、コイルバネ機構及び重錘を同
軸的に配したものである。
【0020】本発明は以上のように構成することによ
り、両固定部材及び重錘の全周に両コイルバネが当接
し、重錘が安定して振動する。
【0021】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至8において、前記固定部材を環状に形成し、こ
の固定部材の内径を前記振動部の外寸よりも大きく形成
すると共に、固定部材の内周縁を投影した空間内に前記
往復振動する機器が位置するように構成したものであ
る。
【0022】本発明は以上のように構成することによ
り、前記第一または第二の固定部材の少なくともいずれ
か一方の固定部材と振動部を重ねて配置することが可能
となる。
【0023】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項8乃至9において、前記コイルバネ機構の内径を、前
記振動部よりも径大に形成したものである。
【0024】本発明は以上のように構成することによ
り、前記第一固定部材のみならずコイルバネ機構も振動
部と重ねて配置することが可能となる。
【0025】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1乃至7及び請求項9において、前記重錘を、偶数
個所でコイルバネ機構によって懸架し、対向する懸架個
所を結んだ線に対して非対称とすると共に、中心軸に対
して軸対称に形成したものである。
【0026】本発明は以上のように構成することによ
り、隣り合うコイルバネ機構同士に対して加わる力が異
なると共に対向するコイルバネ機構同士に対して加わる
力が同じになることで、重錘自体の首振り振動が抑えら
れて正しく往復振動する。
【0027】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
を参照して説明する。図1〜3は第1の実施形態を示して
おり、同図において1は機器のケーシングであり、この
ケーシング1の内部にリニアモータなどの電磁往復駆動
機樺2が内蔵され、この電磁往復駆動機構2により振動部
たるピストン3がシリンダ4内を中心軸X方向に往復摺動
できるように収容されている。また、5は平坦部5Aが前
記電磁往復駆動機構2の端に中心軸Xと略直交して取り
付けられた環状の第一固定部材であり、この第一固定部
材5には杆状体6の一端6Aが接続される。この杆状体6は
中心軸Xと平行に配置され、その他端6Bが前記ケーシン
グ1の底1Aの内側に向けられていると共に、前記第一固
定部材5と第二固定部材7の間に等間隔で偶数、実施例で
は4本設けられている。そして、複数の前記杆状体6の他
端6Bに、平坦部7Aが環状に形成された第二固定部材7が
接続される。この第二固定部材7は前記第一固定部材5と
平行に底1A側に配置されるもので、その縁側の平坦部7A
は中心軸Xと略直交すると共に、その縁に前記杆状体6
の他端6Bが接続されている。8は前記ピストン3の振動中
心と略同軸となるように両固定部材5,7間に設けられた
重錘であり、この重錘8は径方向の中心に空洞部8Aが形
成された環形状である。そして、前記重錘8の縁の偶数
箇所、図では等間隔に4箇所形成された貫通孔9に前記杆
状体6が貫通しており、この杆状体6の軸方向に沿って重
錘8が往復動できるようになっている。
【0028】また、第一固定部材5の内周縁5Bの径Aがピ
ストン3の外寸よりも大きく形成されると共に、第一固
定部材5の内周縁5Bを中心軸X方向(則ち、振動方向Y)
に投影した空間内に、振動部たるピストン3が位置する
ように構成されている。そして、前記重錘8は、貫通孔9
が4箇所形成された縁側において、後述するコイルバネ
機構12によって両固定部材5,7問に懸架され、対向する
懸架箇所たる貫通孔9を結んだ線L,Mに対して非対称で
あると共に、中心軸Zに対して軸対称となるように形成
されている。
【0029】10は前記重錘8の第一固定部材5側に設けら
れた第一コイルバネであり、また11は前記重錘8の第二
固定部材7側に設けられた第二コイルバネである。これ
ら第−コイルバネ10と第二コイルバネ11の内径Bは、前
記杆状体6よりも太く形成されていると共に、これら第
一コイルバネ10と第二コイルバネ11の軸心を杆状体6が
昇通するように設けられている。これら第一コイルバネ
10と第二コイルバネ11は同数、本例においては4本ずつ
設けられている。なお、これら第一コイルバネ10と第二
コイルバネ11は同じバネ定数、巻き数及び長さであり、
重錘8を挟んで相互に巻き方向が逆になるように構成さ
れている。そして、前記第一コイルバネ10と第二コイル
バネ11によって、重錘8を両固定部材5,7間に懸架して
ピストン3の振動方向Yと略平行に振動させるコイルバネ
機栴12が構成される。このようにして構成された4組の
コイルバネ機構12は、第一固定部材5の内周縁5Bを中心
軸X方向(振動方向Y)に投影した空間の外方に位置
し、さらに両固定部材5,7、4組のコイルバネ機構12及
び重錘8は中心軸Xを中心にして同紬的に配置されてい
る。なお、前記第一コイルバネ10は、その一端10Aが第
一固定部材5に係止されると共に、他端10Bが重錘8に係
止されている。そして、前記第一固定部材5の平坦部5A
に形成された窪み部5Cに、中心軸Xと直交するように平
坦部が形成された第一コイルバネ10の一端10Aが係止さ
れると共に、前記重錘8の第一固定部材5側の縁に形成さ
れた窪み部13に、同様に平坦部が形成された第一コイル
バネ10の他端10Bが係止されて脱落防止が図られてい
る。同様に、前記重錘8の第二固定部材7側の緑に形成さ
れた窪み部14に、平坦部が形成された第二コイルバネ11
の一端11Aが係止されると共に、前記第二固定部材7の平
坦部7Aに形成された窪み部7Bに、平坦部が形成された第
二コイルバネ11の他端11Bが係止されて脱落防止が図ら
れている。そして、両固定部材5,7に対して直交して設
けられる杆状体6をコイルバネ10,11(コイルバネ機構1
2の軸心に通すことで、コイルバネ脱落防止機構15が構
成される。
【0030】尚、図中16は板バネであり、ピストン3を
貫通して設けられた連結軸17を介して図示しないディス
プレイサーに接続され、この板バネ16と連結軸17により
ディスプレイサーの振幅が制御される。また、前記ケー
シング1内には、ヘリウムガス等の不活性ガスが封入さ
れている。
【0031】次に前記構成についてその作用を説明す
る。前記電磁往復駆動機構2により、ピストン3がシリン
ダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動すると、こ
の往復運動するピストン3の振動に合わせて、第一コイ
ルバネ10が伸長又は圧縮すると共に、第二コイルバネ11
が圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバネ10,
11間に懸架された重錘8がケーシング1の内部でピストン
3の振動と共振し、ピストン3から機器のケーシング1に
伝わる振動が吸収される。この際、第一コイルバネ10、
第二コイルバネ11及び重錘8は杆状体6によって保持され
ているので、コイルバネ機構12や重錘8が両固定部材5,
7間から外れることなく振動する。なお、一般的にコイ
ルバネは、伸長又は圧縮される際に稔れるものであり、
巻き方向に応じて稔れ方向が異なる。そして、本例のよ
うに第一コイルバネ10と第二コイルバネ11の巻き方向を
逆にして構成すると、第一コイルバネ10の伸長時におけ
る他端10Bの捻れ方向と、第二コイルバネ11の圧縮時に
おける一端11Aの稔れ方向が逆になる。同様に、第一コ
イルバネ10の圧縮時における他端10Bの稔れ方向と、第
二コイルバネ11の伸長時における一端11Aの捻れ方向も
逆になる。このため、重錘8が振動している際に、両コ
イルバネ10,11の伸縮によって重錘8に加わる捻れ力
が、第一コイルバネ10の他端10Bと第二コイルバネ11の
一端11Aとで逆になることで、重錘8に両コイルバネ10,
11の軸回り方向に加わる力が相殺される。従って、重錘
8は振動方向Yに振動することになり、中心軸Z回りに回
動することが防止される。また、前記ケーシング1内に
はヘリウムガス等の不活性ガスが封入されているため、
両コイルバネ10,11が錆びることがなく、従って重錘8が
ピストン3の振動と共振することで両コイルバネ10,11が
高速で伸縮を繰り返したとしても、錆に起因して両コイ
ルバネ10,11が破損してしまうことがない。
【0032】以上のように、前記実施形態ではケーシン
グ1内に取り付けられたシリンダ4内で往復振動するピス
トン3の振動方向Yに対して略直交して設けられた第一固
定部材5と、この第一固定部材5と所定の間隔をもって略
平行に設けられた第二固定都材7と、前記ピストン3の振
動中心と略同軸となるように両固定部材5,7間に設けら
れた一つの重錘8と、前記ピストン3の振動方向Yと略平
行に取り付けられて重錘8を両固定部材5,7間に懸架す
るコイルバネ機構12よりなり、これら両固定部材5,7、
重錘8及びコイルバネ機構12をケーシング1の内部に設け
たものであり、コイルバネ機構12によって懸架された重
錘8が、往復運動するピストン3の振動に合わせてケーシ
ング1の内部で共振するので、機器全体として小型化さ
せることができるばかりでなく、それ自体が振動する重
錘8をケーシング1内に収容することにより、安全で装置
に組み込みやすくすることができる。
【0033】また、前記コイルバネ機構12を、重錘8の
第一固定部材5側に設けられた第一コイルバネ10と、重
錘8の第二固定部材7側に設けられた第二コイルバネ11と
で構成すると共に、第一コイルバネ10及び第二コイルバ
ネ11のバネ定数を等しく構成したものであり、第一コイ
ルバネ10が伸長又は圧縮すると共に第二コイルバネ11が
圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバネ10,11
間に懸架された重錘8がピストン3の振動に共振するの
で、ピストン3から機器のケーシング1に伝わる振動を吸
収することができる。
【0034】さらに、前記コイルバネ10,11を、重錘8
を挟んで巻き方向が逆になるように構成したものであ
り、第一コイルバネ10が圧縮又は伸長されたときの捻れ
方向と第二コイルバネ11が伸長又は圧縮されたときの稔
れ方向が逆となるので、重錘8に加わる回転力を相殺
し、重錘8が中心軸Z回りに回動することが防止される。
【0035】また、各固定部材5,7、コイルバネ機構12
又は重錘8にコイルバネ脱落防止機樺15を設け、ピスト
ン3が振動している時に、コイルバネ機横12や重錘8が両
固定部析5,7間から外れることなく振動することで、ピ
ストン3から機器のケーシング1に伝わる振動が確実に吸
収される。
【0036】さらに、前記コイルバネ脱落防止機構15
を、コイルバネ機構12の内径Bよりも細い杆状体6とし、
この杆状体6を前記両固定部材5,7に対して直交して設
けると共に、前記杆状体6をコイルバネ機構12内に通し
たものであり、ケーシング1を横置きしたような場合、
コイルバネ機構12によって懸架された重錘8が重力によ
って垂れ下がったとしても、杆状体6によって、重錘8が
ピストン3の中心軸Xから大きく外れることが阻止され
るので、ピストン3の振動中心と重錘8の振動中心が大き
く外れることで振動吸収の効果が低下するという虞が可
及的に阻止される。
【0037】また、前記固定部材5を環状に形成し、こ
の固定部材5の内径Aをピストン3の外寸よりも大きく形
成すると共に、固定部材5の内周縁を中心軸X方向(振
動方向Y)に投影した空間内に前記往復振動するピスト
ン3が位置するように構成して、前記固定部材5とピスト
ン3を重ねて配置することが可能となり、ピストン3の振
動方向Yに対してケーシング1の寸法を小さくすることが
できる。
【0038】しかも、前記重錘6を、偶数である4箇所で
コイルバネ機構12によって懸架し、対向する懸架箇所た
る貫通孔9を結んだ線L,Mに対して非対称とすると共に、
中心軸Zに対して軸対称に形成したものであり、隣り合
うコイルバネ機横12同士に対して加わる力が異なると共
に対向するコイルバネ機構12同士に対して加わる力が同
じになることで、重錘8同士の首振り振動が抑えられ、
振動方向Yに正しく往復振動することができる。
【0039】次に第2、第3、第4の実施形態を、図4、図
5並びに図6、図7を参照して説明する。尚、前記第1の実
施形態と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明
を省略する。図4に示す第2の実施形態においては、コイ
ルバネ機構20を、その軸心が中心軸Xとほぼ同じになる
ように配置した一対の大径な第一コイルバネ21及び第二
コイルバネ22で構成したもので、第一固定部材5と重錘8
との間に第一コイルバネ21が配置され、また、重錘8と
第二固定部材7との間に第二コイルバネ22が配置され
る。なお、第一コイルバネ21と第二コイルバネ22は、同
じバネ定数、巻き数及び長さであり、重錘8を挟んで相
互に巻き方向が逆になるように横成されている。そし
て、これら第一コイルバネ21と第二コイルバネ22の内径
Cは、両固定部材5,7間に等間隔に4本設けられた杆状体
6の外側を覆うように、対向する杆状体6の外側同士の距
離よりもやや大きく形成されている。そして、第一コイ
ルバネ21の一端21A及び他端21Bは、ピストン3及びコイ
ルバネ機構12の中心軸Xと直交するように平坦部が形成
されており、これら一端21A及び他端21Bは窪み5C,13に
係止している。同様に、第二コイルバネ22の一端22A及
び他端22Bは、ピストン3及びコイルバネ機構12の中心軸
Xと直交するように平坦部が形成されており、これら一
端22A及び他端22Bは窪み14,7Bに係止している。
【0040】従って、第2の実施形態ではピストン3がシ
リンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動する
と、この往復動するピストン3の振動に合わせて、第一
コイルバネ21が伸長又は圧縮すると共に、第一コイルバ
ネ21と巻き方向が逆の第二コイルバネ22が圧縮又は伸長
することで、これらの両コイルバネ21,22の間に懸架さ
れた重錘8が往復振動し、コイルバネ機構20によって懸
架された重錘8がケーシング1の内側でピストン3の振動
と共振し、ピストン3から機器のケーシング1に伝わる振
動が吸収される。なお、第一コイルバネ21と第二コイル
バネ22の巻き方向が逆に構成されているので、第一コイ
ルバネ21の伸長時における他端21Bの稔れ方向と、第二
コイルバネ22の圧縮時における一端22Aの稔れ方向が逆
になる。同様に、第一コイルバネ21の圧縮時における他
端21Bの捻れ方向と、第二コイルバネ22の伸長時におけ
る一端22Aの稔れ方向も逆になる。このため、重錘8が振
動している際に、両コイルバネ21,22の伸縮によって重
錘8に加わる稔れ力が、第一コイルバネ21の他端21Bと第
二コイルバネ22の一端22Aとで逆になることで、重錘8に
両コイルバネ21,22の軸回り方向に加わる力が相殺され
る。従つて、重錘8は振動方向Yに振動することになり、
中心軸Z回りに回動することが防止される。
【0041】以上のように前記実施形態では、コイルバ
ネ機構20を、軸心がピストン3の中心軸Xとほぼ同じに
なるように配置した一対の大径な第一コイルバネ21と第
二コイルバネ22とで構成したことにより、前記第1実施
形態の効果の他に、コイルバネ21,22が一対で済むので
部品点数を減少させて組立性を向上させることができ
る。また、前記コイルバネ機構20を一つ設けると共に、
前記両固定部材5,7、コイルバネ機構20及び重錘8を同
軸的に配し、両固定部材5,7及び重錘8の全周に両コイ
ルバネ21,22が当接することで、重錘8が安定して振動
することができる。
【0042】図5及び図6に示す第3の実施形態において
は、コイルバネ機横30を、単一のコイルバネ31で構成し
たものであり、このコイルバネ31は、一側部32と、他側
部33と、これら一側部32と他側部33とを一体に接続する
中間位置たる接続部34とで構成されていると共に、第一
固定部材5と重錘8との間に一側部32が配置され、また、
重錘8と第二固定部材7との間に他側部33が配置される。
そして、前記接続部34は重錘8の貫通孔9の外側に形成さ
れた切り欠き35に係止されている。なお、前記一側部32
と他側部33は、同じバネ定数、巻き数及び長さであり、
前記接続部34を挟んで、一側部32と他側部33とは巻き方
向が逆に構成されている。そして、コイルバネ31の内径
Bは、杆状体6よりも太く形成されていると共に、コイル
バネ31の軸心を杆状体6が貫通するように設けられてい
る。そして、両固定部材5,7に対して直交して設けられ
る杆状体6をコイルバネ31(コイルバネ機構30)の軸心
に通すことで、コイルバネ脱落防止機構15が構成され
る。なお、前記コイルバネ31及び杆状体6は、両固定部
材5,7間に等間隔に4本ずつ設けられている。このよう
にして構成された4組のコイルバネ機構30は、第一固定
部材5の内周縁5Bを中心軸X方向(振動方向Y)に投影し
た空間の外方に位置し、さらに両固定部材5,7、4組の
コイルバネ機構30及び重錘8は中心軸Xを中心にして同
軸的に配置されている。また、一側部32の端部32Aは、
ピストン3の中心軸Xと直交するように平坦部が形成さ
れており、端部32Aは窪み5Cに係止されており、同様に
他側部33の端部33Aは、中心軸Xと直交するように平坦
部が形成されており、端部33Aは窪み7Bに係止されてい
る。
【0043】従って、第3の実施形態では、ピストン3が
シリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動する
と、コイルバネ31の接続部34に懸架された重錘8がピス
トン3の振動に共振する。この際、重錘8を挟んで相互に
ねじれ方向が逆方向なコイルバネ31の一側部32と他側部
33が交互に伸長及び圧縮を繰り返す。そして、コイルバ
ネ機構30によって懸架された重錘8がケーシング1の内側
でピストン3の振動と共振することで、ピストン3から機
器のケーシング1に伝わる振動が吸収される。なお、コ
イルバネ31の一側部32と他側部33の巻き方向が逆に構成
されているので、一側部32の伸長時における接続部34側
の捻れ方向と、他側部33の圧縮時における接続部34側の
稔れ方向が逆になる。同様に、一側部32の圧縮時におけ
る接続部34側の捻れ方向と、他側部33の伸長時における
接続部34側の稔れ方向も逆になる。このため、重錘8が
振動している際に、コイルバネ31の伸縮によって重錘8
に加わる稔れ力が、−側部32側と他側部33側とで逆にな
ることで、重錘8にコイルバネ31の軸回り方向に加わる
力が相殺される。従って、重錘8は振動方向Yに振動する
ことになり、中心軸z回りに回動することが防止され
る。
【0044】以上のように、前記実施形態ではコイルバ
ネ機構30を単一のコイルバネ31で構成し、このコイルバ
ネ31の接続部34に重錘8を設けたものであり、ピストン3
がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往襟動す
ると、コイルバネ31の接続部34に懸架された重錘8がピ
ストン3に共振し、一側部32と他側部33が交互に伸長及
び圧縮を繰り返して重錘8が往復動することで、ピスト
ン3から機器のケーシング1に伝わる振動を吸収すること
ができる。
【0045】図7に示す第4の実施形態においては、コイ
ルバネ機構40を、その軸心が中心軸Xとほぼ同じになる
ように配置した単一の大径なコイルバネ41で構成したも
のであり、このコイルバネ41は、一側部42と、他側部43
と、これら一側部42と他側部43とを一体に接続する中間
位置たる接続部44とで梼成されていると共に、第一固定
部材5と重錘8との間に一側部42が配置され、また、重錘
8と第二固定部材7との間に他側部43が配置される。そし
て、前記接続部34は重錘8の貰通孔9の外側に形成された
切り欠き35に係止されている。なお、前記一側部42と他
側部43は、同じバネ定数、巻き数及び長さであり、前記
接続部44を挟んで、一側部42と他側部43とは巻き方向が
逆に構成されている。そして、前記コイルバネ41の内径
Cは、両固定部材5,7間に等間隔に4本設けられた杆状体
6の外側を覆うように、対向する杆状体6の外側同士の距
離よりもやや大きく形成されている。そして、コイルバ
ネ41の一側部42の一端42A及び他端42Bは、ピストン3及
びコイルバネ機横40の中心軸Xと直交するように平坦部
が形成されており、これら一端42A及び他端42Bは窪み5
C,13に係止している。同様に、コイルバネ41の他側部4
3の一端43A及び他端43Bは、ピストン3及びコイルバネ機
構40の中心軸Xと直交するように平坦部が形成されてお
り、これら一端43A及び他端43Bは窪み14,7Bに係止して
いる。
【0046】従って、第4の実施形態では、ピストン3が
シリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動する
と、コイルバネ41の接続部44に懸架された重錘8がピス
トン3の振動に共振する。この際、重錘8を挟んで相互に
ねじれ方向が逆方向なコイルバネ41の一側部42と他側部
43が交互に伸長及び圧縮を繰り返す。そして、コイルバ
ネ機構40によって懸架された重錘8がケーシング1の内側
でピストン3の振動と共振することで、ピストン3から機
器のケーシング1に伝わる振動が吸収される。なお、コ
イルバネ41の一側部42と他側部43の巻き方向が逆に構成
されているので、一側部42の伸長時における接続部44側
の捻れ方向と、他側部43の圧縮時における接続部44側の
稔れ方向が逆になる。同様に、一側部42の圧縮時におけ
る接続部44側の捻れ方向と、他側部43の伸長時における
接続部44側の捻れ方向も逆になる。このため、重錘8が
振動している際に、コイルバネ41の伸縮によって重錘8
に加わる稔れ力が、一側部42側と他側部43側とで逆にな
ることで、重錘8にコイルバネ41の軸回り方向に加わる
力が相殺される。従って、重錘8は振動方向Yに振動する
ことになり、中心軸Z回りに回動することが防止され
る。
【0047】以上のように、前記実施形態ではコイルバ
ネ機構40を単一のコイルバネ42で構成し、このコイルバ
ネ42の接続部44に重錘8を設けたものであり、ピストン3
がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動す
ると、コイルバネ41の接続部44に懸架された重錘8がピ
ストン3に共振し、一側部42と他側部43が交互に伸長及
び圧縮を繰り返して重錘8が往復動することで、ピスト
ン3から機器のケーシング1に伝わる振動を吸収すること
ができると共に、コイルバネ41は一本で済むので部品点
数を減少させて組立性を向上させることができる。ま
た、前記コイルバネ機構40を一つ設けると共に、前記両
固定部材5,7、コイルバネ機構40及び重錘8を同軸的に
配し、両固定部材5,7及び重錘8の全周にコイルバネ41
が当接することで、重錘8が安定して振動することがで
きる。
【0048】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、上記各実施形態では、重
錘は1つだけ設けられているが、複数の重錘を重ねたり
連結させたりすることで、実質的に1つの重錘として動
作するように形成してもよい。また、上記各実施形態で
は、第一固定部材のみが環状に形成されているが、第二
固定部材も環状に形成してもよい。この場合、両固定部
材、コイルバネ機構及び重錘からなる振動吸収ユニット
全体を振動部と重ねて配置することが可能となる。更
に、上記第1実施形態では、第一コイルバネと第二コイ
ルバネの巻き方向が逆になるように形成していたが、同
時に、隣り合う第一コイルバネ同士及び第二コイルバネ
同士の巻き方向が逆になるように形成してもよい。この
場合、重錘が振動している際に、第一、第二コイルバネ
の伸縮によって重錘に加わる捻れ力が、第一コイルバネ
の他端と第二コイルバネの一端とで逆になるばかりでな
く、隣り合う第一コイルバネ同士、第二コイルバネ同士
で逆になることで、重錘に対して第一、第二コイルバネ
の軸回り方向に加わる力が相殺され、重錘8が中心軸Z
回りに回動することがより一層確実に防止される。同様
に、第3実施形態において、隣り合うコイルバネの一側
部同士及び他側部同士の巻き方向が逆になるように形成
してもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明の振動吸収ユニットは、往復振動
する振動部を有する機器の振動方向に対して略直交して
設けられた第一固定部材と、この第一固定部材と所定の
間隔をもって略平行に設けられた第二固定部材と、前記
振動部の振動中心と略同軸となるように両固定部材間に
設けられた実質的に一つの重錘と、前記振動部の振動方
向と略平行に取り付けられて重錘を両固定部材間に懸架
するコイルバネ機構よりなり、これら両固定部材、重錘
及びコイルバネ機構を前記機器の内部に設けたものであ
り、往復運動する振動部の振動に合わせて、コイルバネ
機構によって懸架された重錘が機器の内部で振動部の振
動と共振するので、これを用いた機器を小型化させて装
置に組み込みやすくすることができ、且つ安全な振動吸
収ユニットを提供することができる。
【0050】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を、重錘の第一固定
部材側に設けられた第一コイルバネと、重錘の第二固定
部材側に設けられた第二コイルバネとで構成すると共
に、第一コイルバネ及び第二コイルバネのバネ定数を等
しく構成したものであり、第一コイルバネが伸長又は圧
縮すると共に第二コイルバネが圧縮又は伸長すること
で、これらの両コイルバネ間に懸架された重錘が往復振
動するので、振動部から機器に伝わる振動を確実に吸収
することができる。
【0051】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を単一のコイルバネ
で構成し、このコイルバネの中間位置に重錘を設けたも
のであり、重錘を挟んでコイルバネの両側が交互に伸長
及び圧縮を繰り返すことで、コイルバネの中間位置に懸
架された重錘が往復振動するので、振動部から機器に伝
わる振動を確実に吸収することができる。
【0052】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1乃至2において前記第一コイルバネと第二コイル
バネを巻き方向が逆となるように構成したものであり、
第一コイルバネが圧縮又は伸長されたときのねじれ方向
と第ニコイルバネが伸長又は圧縮されたときのねじれ方
向が逆方向となるので、重錘に加わる回転力を相殺し、
重錘が余計な振動をしないようにすることができる。
【0053】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1又は3において、前記コイルバネを、中間位置を基
準として巻き方向が逆になるように構成したものであ
り、コイルバネの一方が圧縮又は伸長されたときのねじ
れ方向とコイルバネの他方が伸長又は圧縮されたときの
ねじれ方向が逆方向となるので、重錘に加わる回転力を
相殺し、重錘が余計な振動をしないようにすることがで
きる。
【0054】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記各固定部材、コイルバネ機構
又は重錘にコイルバネ脱落防止機構を設けたものであ
り、振動部が振動している時に、コイルバネ機構や重錘
が両固定部材間から外れることなく振動することで、振
動部から機器に伝わる振動が吸収されるので、機器の振
動をより確実に吸収することができる。
【0055】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至6において、前記コイルバネ脱落防止機構を、
コイルバネ機構の内径よりも細い杆状体とし、この杆状
体を前記両固定部材に対して直交して設けると共に、前
記杆状体をコイルバネ機構内に通したものであり、機器
を横置きした際に、コイルバネ機構によって懸架された
重錘が重力によって垂れ下がったとしても、杆状体によ
って、重錘が振動部の振動中心から大きく外れることが
阻止されるので、振動部の振動中心と重錘の振動中心が
大きく外れることで振動吸収の効果が低下するという虞
が可及的に阻止され、重錘が安定して振動する。
【0056】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記コイルバネ機構を一つ設ける
と共に、前記両固定部材、コイルバネ機構及び重錘を同
軸的に配したものであり、両固定部材及び重錘の全周に
両コイルバネが当接し、重錘が安定して振動するので、
部品点数を減らせるばかりでなく、重錘を真っ直ぐに往
復運動させて、機器の振動を確実に吸収することができ
る。
【0057】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至8において、少なくとも、前記第一固定部材を
環状に形成し、この第一固定部材の内径を前記振動部の
外寸よりも大きく形成すると共に、第一固定部材の内周
縁を投影した空間内に前記往復振動する機器が位置する
ように構成したものであり、前記第一固定部材と振動部
を重ねて配置することが可能となるので、振動部の振動
方向に対して機器の寸法を小さくすることができる。
【0058】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項8乃至9において、前記コイルバネ機構の内径を、前
記振動部よりも径大に形成したものであり、前記第一固
定部材のみならずコイルバネ機構も振動部を重ねて配置
することが可能となるので、振動部の振動方向に対して
機器の寸法をより小さくすることができる。
【0059】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1乃至7及び請求項9において、前記重錘を、偶数
個所でコイルバネ機構によって懸架し、対向する懸架個
所を結んだ線に対して非対称とすると共に、中心軸に対
して軸対称に形成したものであり、隣り合うコイルバネ
機構同士に対して加わる力が異なると共に対向するコイ
ルバネ機構同士に対して加わる力が同じになることで、
重錘自体の首振り振動が抑えられて正しく往復振動する
ので、機器の振動をより確実に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図2】同上重錘の平面図である。
【図3】同上重錘の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図6】同上拡大断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図8】従来技術を示す振動吸収ユニットを用いた機器
の断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 3 ピストン(振動部) 5 第一固定部材 6 杆状体 7 第二固定部材 8 重錘 10,11,21,22,31,41 コイルバネ 10A 一端 11B 他端 12 20 30 40コイルバネ機構 15 コイルバネ脱落防止機構 A,B,C 内径 L,M 線 X 軸方向 Y 振動方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月15日(2003.1.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 振動吸収ユニット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復振動する部材
を有する機器の振動が外部に伝わらないように吸収する
ための振動吸収ユニットに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の振動吸
収ユニットとしては、例えば図8に示すような構造のも
のが知られている。これは、往復振動する振動部たるピ
ストン51が内蔵された機器52の外部にピストン51の振動
方向Yに対して直交して設けられた渦巻き状の板バネ53
と、この板バネ53の外周に取り付けられた重錘54とで構
成されており、前記ピストン51から機器52に伝わった振
動を受けて板バネ53が共振することで、機器52の振動を
吸収するように構成されている。
【0003】しかしながら、このような振動吸収ユニッ
トは、機器52の外部に設けられているため、振動吸収ユ
ニットを含めた機器52全体として大型化してしまうとい
う問題があった。また、前記振動吸収ユニットは、機器
52に共振することで振動を吸収している、即ち振動吸収
ユニット自体が振動するため、この振動吸収ユニットを
用いた機器52を装置に組み付ける場合に不都合が生じる
虞があるばかりでなく、振動している振動吸収ユニット
に触れる虞があるため危険であった。
【0004】本発明は以上の問題点を解決し、振動吸収
ユニットを装備した機器を小型に構成すると共に、装置
に対して安全且つ確実に組み込むことができる振動吸収
ユニットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の振動吸収ユニッ
トは、往復振動する振動部を有する機器の振動方向に対
して略直交して設けられた第一固定部材と、この第一固
定部材と所定の間隔をもって略平行に設けられた第二固
定部材と、前記振動部の振動中心と略同軸となるように
両固定部材間に設けられた実質的に一つの重錘と、前記
振動部の振動方向と略平行に取り付けられて重錘を両固
定部材間に懸架するコイルバネ機構よりなり、これら両
固定部材、重錘及びコイルバネ機構を前記機器の内部に
設けたものである。
【0006】本発明は以上のように構成することによ
り、往復運動する振動部の振動に合わせて、コイルバネ
機構によって懸架された重錘が機器の内部で振動部の振
動と共振する。
【0007】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を、重錘の第一固定
部材側に設けられた第一コイルバネと、重錘の第二固定
部材側に設けられた第二コイルバネとで構成すると共
に、第一コイルバネ及び第二コイルバネのバネ定数を等
しく構成したものである。
【0008】本発明は以上のように構成することによ
り、第一コイルバネが伸長又は圧縮すると共に第二コイ
ルバネが圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバ
ネ間に懸架された重錘が往復振動する。
【0009】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を単一のコイルバネ
で構成し、このコイルバネの中間位置に重錘を設けたも
のである。
【0010】本発明は以上のように構成することによ
り、重錘を挟んでコイルバネの両側が交互に伸長及び圧
縮を繰り返すことで、コイルバネの中間位置に懸架され
た重錘が往復振動する。
【0011】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1又は2において、前記第一コイルバネと第二コイル
バネを巻き方向が逆となるように構成したものである。
【0012】本発明は以上のように構成することによ
り、第一コイルバネが圧縮又は伸長されたときの捻れ
向と第二コイルバネが伸長又は圧縮されたときの捻れ
向が逆方向となる。
【0013】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1又は3において、前記コイルバネを、中間位置を基
準として巻き方向が逆になるように構成したものであ
る。
【0014】本発明は以上のように構成することによ
り、コイルバネの一方が圧縮又は伸長されたときの捻れ
方向とコイルバネの他方が伸長又は圧縮されたときの
方向が逆方向となる。
【0015】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記各固定部材、コイルバネ機構
又は重錘にコイルバネ脱落防止機構を設けたものであ
る。
【0016】本発明は以上のように構成することによ
り、振動部が振動している時に、コイルバネ機構や重錘
が両固定部材間から外れることなく振動することで、振
動部から機器に伝わる振動が吸収される。
【0017】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至6において、前記コイルバネ脱落防止機構を、
コイルバネ機構の内径よりも細い杆状体とし、この杆状
体を前記両固定部材に対して直交して設けると共に、前
記杆状体をコイルバネ機構内に通したものである。
【0018】本発明は以上のように構成することによ
り、機器を横置きした際に、コイルバネ機構によって懸
架された重錘が重力によって垂れ下がったとしても、杆
状体によって、重錘が振動部の振動中心から大きく外れ
ることが阻止される。
【0019】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記コイルバネ機構を一つ設ける
と共に、前記両固定部材、コイルバネ機構及び重錘を同
軸的に配したものである。
【0020】本発明は以上のように構成することによ
り、両固定部材及び重錘の全周に両コイルバネが当接
し、重錘が安定して振動する。
【0021】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至8において、前記固定部材を環状に形成し、こ
の固定部材の内径を前記振動部の外寸よりも大きく形成
すると共に、固定部材の内周縁を投影した空間内に前記
往復振動する機器が位置するように構成したものであ
る。
【0022】本発明は以上のように構成することによ
り、前記第一または第二の固定部材の少なくともいずれ
か一方の固定部材と振動部を重ねて配置することが可能
となる。
【0023】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項8又は9において、前記コイルバネ機構の内径を、前
記振動部よりも径大に形成したものである。
【0024】本発明は以上のように構成することによ
り、前記第一固定部材のみならずコイルバネ機構も振動
部と重ねて配置することが可能となる。
【0025】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1乃至7及び請求項9において、前記重錘を、偶数
個所でコイルバネ機構によって懸架し、対向する懸架個
所を結んだ線に対して非対称とすると共に、中心軸に対
して軸対称に形成したものである。
【0026】本発明は以上のように構成することによ
り、隣り合うコイルバネ機構同士に対して加わる力が異
なると共に対向するコイルバネ機構同士に対して加わる
力が同じになることで、重錘自体の首振り振動が抑えら
れて正しく往復振動する。
【0027】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
を参照して説明する。図1〜3は第1の実施形態を示し
ており、同図において1は機器のケーシングであり、こ
のケーシング1の内部にリニアモータなどの電磁往復駆
動機2が内蔵され、この電磁往復駆動機構2により振
動部たるピストン3がシリンダ4内を中心軸X方向に往
復摺動できるように収容されている。また、5は平坦部
5Aが前記電磁往復駆動機構2の端に中心軸Xと略直交
して取り付けられた環状の第一固定部材であり、この第
一固定部材5には杆状体6の一端6Aが接続される。こ
の杆状体6は中心軸Xと平行に配置され、その他端6B
が前記ケーシング1の底1Aの内側に向けられていると
共に、前記第一固定部材5と第二固定部材7の間に等間
隔で偶数、実施例では4本設けられている。そして、複
数の前記杆状体6の他端6Bに、平坦部7Aが環状に形
成された第二固定部材7が接続される。この第二固定部
材7は前記第一固定部材5と平行に底1A側に配置され
るもので、その縁側の平坦部7Aは中心軸Xと略直交す
ると共に、その縁に前記杆状体6の他端6Bが接続され
ている。8は前記ピストン3の振動中心と略同軸となる
ように両固定部材5,7間に設けられた重錘であり、こ
の重錘8は径方向の中心に空洞部8Aが形成された環形
状である。そして、前記重錘8の縁の偶数箇所、図では
等間隔に4箇所形成された貫通孔9に前記杆状体6が貫
通しており、この杆状体6の軸方向に沿って重錘8が往
復動できるようになっている。
【0028】また、第一固定部材5の内周縁5Bの径A
がピストン3の外寸よりも大きく形成されると共に、第
一固定部材5の内周縁5Bを中心軸X方向(則ち、振動
方向Y)に投影した空間内に、振動部たるピストン3が
位置するように構成されている。そして、前記重錘8
は、貫通孔9が4箇所形成された縁側において、後述す
るコイルバネ機構12によって両固定部材5,7間に懸架
され、対向する懸架箇所たる貫通孔9を結んだ線L,M
に対して非対称であると共に、中心軸Zに対して軸対称
となるように形成されている。
【0029】10は前記重錘8の第一固定部材5側に設け
られた第一コイルバネであり、また11は前記重錘8の第
二固定部材7側に設けられた第二コイルバネである。こ
れら第一コイルバネ10と第二コイルバネ11の内径Bは、
前記杆状体6よりも大きく形成されていると共に、これ
ら第一コイルバネ10と第二コイルバネ11の軸心を杆状体
6が通するように設けられている。これら第一コイル
バネ10と第二コイルバネ11は同数、本例においては4本
ずつ設けられている。なお、これら第一コイルバネ10と
第二コイルバネ11は同じバネ定数、巻き数及び長さであ
り、重錘8を挟んで相互に巻き方向が逆になるように構
成されている。そして、前記第一コイルバネ10と第二コ
イルバネ11によって、重錘8を両固定部材5,7間に懸
架してピストン3の振動方向Yと略平行に振動させるコ
イルバネ機12が構成される。このようにして構成され
た4組のコイルバネ機構12は、第一固定部材5の内周縁
5Bを中心軸X方向(振動方向Y)に投影した空間の外
方に位置し、さらに両固定部材5,7、4組のコイルバ
ネ機構12及び重錘8は中心軸Xを中心にして同的に配
置されている。なお、前記第一コイルバネ10は、その一
端10Aが第一固定部材5に係止されると共に、他端10B
が重錘8に係止されている。そして、前記第一固定部材
5の平坦部5Aに形成された窪み部5Cに、中心軸Xと
直交するように平坦部が形成された第一コイルバネ10の
一端10Aが係止されると共に、前記重錘8の第一固定部
材5側の縁に形成された窪み部13に、同様に平坦部が形
成された第一コイルバネ10の他端10Bが係止されて脱落
防止が図られている。同様に、前記重錘8の第二固定部
材7側の縁に形成された窪み部14に、平坦部が形成され
た第二コイルバネ11の一端11Aが係止されると共に、前
記第二固定部材7の平坦部7Aに形成された窪み部7B
に、平坦部が形成された第二コイルバネ11の他端11Bが
係止されて脱落防止が図られている。そして、両固定部
材5,7に対して直交して設けられる杆状体6をコイル
バネ10,11(コイルバネ機構12の軸心に通すことで、
コイルバネ脱落防止機構15が構成される。
【0030】尚、図中16は板バネであり、ピストン3を
貫通して設けられた連結軸17を介して図示しないディス
プレイサーに接続され、この板バネ16と連結軸17により
ディスプレイサーの振幅が制御される。また、前記ケー
シング1内には、ヘリウムガス等の不活性ガスが封入さ
れている。
【0031】次に前記構成についてその作用を説明す
る。前記電磁往復駆動機構2により、ピストン3がシリ
ンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動する
と、この往復運動するピストン3の振動に合わせて、第
一コイルバネ10が伸長又は圧縮すると共に、第二コイル
バネ11が圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバ
ネ10,11間に懸架された重錘8がケーシング1の内部で
ピストン3の振動と共振し、ピストン3から機器のケー
シング1に伝わる振動が吸収される。この際、第一コイ
ルバネ10、第二コイルバネ11及び重錘8は杆状体6によ
って保持されているので、コイルバネ機構12や重錘8が
両固定部材5,7間から外れることなく振動する。な
お、一般的にコイルバネは、伸長又は圧縮される際に
れるものであり、巻き方向に応じてれ方向が異なる。
そして、本例のように第一コイルバネ10と第二コイルバ
ネ11の巻き方向を逆にして構成すると、第一コイルバネ
10の伸長時における他端10Bの捻れ方向と、第二コイル
バネ11の圧縮時における一端11Aのれ方向が逆にな
る。同様に、第一コイルバネ10の圧縮時における他端10
れ方向と、第二コイルバネ11の伸長時における一
端11Aの捻れ方向も逆になる。このため、重錘8が振動
している際に、両コイルバネ10,11の伸縮によって重錘
8に加わる捻れ力が、第一コイルバネ10の他端10Bと第
二コイルバネ11の一端11Aとで逆になることで、重錘8
に両コイルバネ10,11の軸回り方向に加わる力が相殺さ
れる。従って、重錘8は振動方向Yに振動することにな
り、中心軸Z回りに回動することが防止される。また、
前記ケーシング1内にはヘリウムガス等の不活性ガスが
封入されているため、両コイルバネ10,11が錆びること
がなく、従って重錘8がピストン3の振動と共振するこ
とで両コイルバネ10,11が高速で伸縮を繰り返したとし
ても、錆に起因して両コイルバネ10,11が破損してしま
うことがない。
【0032】以上のように、前記実施形態ではケーシン
グ1内に取り付けられたシリンダ4内で往復振動するピ
ストン3の振動方向Yに対して略直交して設けられた第
一固定部材5と、この第一固定部材5と所定の間隔をも
って略平行に設けられた第二固定材7と、前記ピスト
ン3の振動中心と略同軸となるように両固定部材5,7
間に設けられた一つの重錘8と、前記ピストン3の振動
方向Yと略平行に取り付けられて重錘8を両固定部材
5,7間に懸架するコイルバネ機構12よりなり、これら
両固定部材5,7、重錘8及びコイルバネ機構12をケー
シング1の内部に設けたものであり、コイルバネ機構12
によって懸架された重錘8が、往復運動するピストン3
の振動に合わせてケーシング1の内部で共振するので、
機器全体として小型化させることができるばかりでな
く、それ自体が振動する重錘8をケーシング1内に収容
することにより、安全で装置に組み込みやすくすること
ができる。
【0033】また、前記コイルバネ機構12を、重錘8の
第一固定部材5側に設けられた第一コイルバネ10と、重
錘8の第二固定部材7側に設けられた第二コイルバネ11
とで構成すると共に、第一コイルバネ10及び第二コイル
バネ11のバネ定数を等しく構成したものであり、第一コ
イルバネ10が伸長又は圧縮すると共に第二コイルバネ11
が圧縮又は伸長することで、これらの両コイルバネ10,
11間に懸架された重錘8がピストン3の振動に共振する
ので、ピストン3から機器のケーシング1に伝わる振動
を吸収することができる。
【0034】さらに、前記コイルバネ10,11を、重錘8
を挟んで巻き方向が逆になるように構成したものであ
り、第一コイルバネ10が圧縮又は伸長されたときの捻れ
方向と第二コイルバネ11が伸長又は圧縮されたときの
れ方向が逆となるので、重錘8に加わる回転力を相殺
し、重錘8が中心軸Z回りに回動することが防止され
る。
【0035】また、各固定部材5,7、コイルバネ機構
12又は重錘8にコイルバネ脱落防止機15を設け、ピス
トンが振動している時に、コイルバネ機12や重錘8
が両固定部材5,7間から外れることなく振動すること
で、ピストン3から機器のケーシング1に伝わる振動が
確実に吸収される。
【0036】さらに、前記コイルバネ脱落防止機構15
を、コイルバネ機構12の内径Bよりも細い杆状体6と
し、この杆状体6を前記両固定部材5,7に対して直交
して設けると共に、前記杆状体6をコイルバネ機構12内
に通したものであり、ケーシング1を横置きしたような
湯合、コイルバネ機構12によって懸架された重錘8が重
力によって垂れ下がったとしても、杆状体6によって、
重錘8がピストン3の中心軸Xから大きく外れることが
阻止されるので、ピストン3の振動中心と重錘8の振動
中心が大きく外れることで振動吸収の効果が低下すると
いう虞が可及的に阻止される。
【0037】また、前記固定部材5を環状に形成し、こ
の固定部材5の内径Aをピストン3の外寸よりも大きく
形成すると共に、固定部材5の内周縁を中心軸X方向
(振動方向Y)に投影した空間内に前記往復振動するピ
ストン3が位置するように構成して、前記固定部材5と
ピストン3を重ねて配置することが可能となり、ピスト
ン3の振動方向Yに対してケーシング1の寸法を小さく
することができる。
【0038】しかも、前記重錘を、偶数である4箇所
でコイルバネ機構12によって懸架し、対向する懸架箇所
たる貫通孔9を結んだ線L,Mに対して非対称とすると
共に、中心軸Zに対して軸対称に形成したものであり、
隣り合うコイルバネ機12同士に対して加わる力が異な
ると共に対向するコイルバネ機構12同士に対して加わる
力が同じになることで、重錘8同士の首振り振動が抑え
られ、振動方向Yに正しく往復振動することができる。
【0039】次に第2、第3、第4の実施形態を、図
4、図5並びに図6、図7を参照して説明する。尚、前
記第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、その
詳細な説明を省略する。図4に示す第2の実施形態にお
いては、コイルバネ機構20を、その軸心が中心軸Xとほ
ぼ同じになるように配置した一対の径大な第一コイルバ
ネ21及び第二コイルバネ22で構成したもので、第一固定
部材5と重錘8との間に第一コイルバネ21が配置され、
また、重錘8と第二固定部材7との間に第二コイルバネ
22が配置される。なお、第一コイルバネ21と第二コイル
バネ22は、同じバネ定数、巻き数及び長さであり、重錘
8を挟んで相互に巻き方向が逆になるように成されて
いる。そして、これら第一コイルバネ21と第二コイルバ
ネ22の内径Cは、両固定部材5,7間に等間隔に4本設
けられた杆状体6の外側を覆うように、対向する杆状体
6の外側同士の距離よりもやや大きく形成されている。
そして、第一コイルバネ21の一端21A及び他端21Bは、
ピストン3及びコイルバネ機構20の中心軸Xと直交する
ように平坦部が形成されており、これら一端21A及び他
端21Bは窪み5C,13に係止している。同様に、第二コ
イルバネ22の一端22A及び他端22Bは、ピストン3及び
コイルバネ機構12の中心軸Xと直交するように平坦部が
形成されており、これら一端22A及び他端22Bは窪み1
4,7Bに係止している。
【0040】従って、第2の実施形態ではピストン3が
シリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動す
ると、この往復動するピストン3の振動に合わせて、第
一コイルバネ21が伸長又は圧縮すると共に、第一コイル
バネ21と巻き方向が逆の第二コイルバネ22が圧縮又は伸
長することで、これらの両コイルバネ21,22の間に懸架
された重錘8が往復振動し、コイルバネ機構20によって
懸架された重錘8がケーシング1の内側でピストン3の
振動と共振し、ピストン3から機器のケーシング1に伝
わる振動が吸収される。なお、第一コイルバネ21と第二
コイルバネ22の巻き方向が逆に構成されているので、第
一コイルバネ21の伸長時における他端21Bのれ方向
と、第二コイルバネ22の圧縮時における一端22Aの
方向が逆になる。同様に、第一コイルバネ21の圧縮時に
おける他端21の捻れ方向と、第二コイルバネ22の伸長
時における一端22Aのれ方向も逆になる。このため、
重錘が振動している際に、両コイルバネ21,22の伸縮
によって重錘8に加わるれ力が、第一コイルバネ21の
他端21Bと第二コイルバネ22の一端22Aとで逆になるこ
とで、重錘8に両コイルバネ21,22の軸回り方向に加わ
る力が相殺される。従て、重錘8は振動方向Yに振動
することになり、中心軸Z回りに回動することが防止さ
れる。
【0041】以上のように前記実施形態では、コイルバ
ネ機構20を、軸心がピストン3の中心軸Xとほぼ同じに
なるように配置した一対の径大な第一コイルバネ21と第
二コイルバネ22とで構成したことにより、前記第1実施
形態の効果の他に、コイルバネ21,22が一対で済むので
部品点数を減少させて組立性を向上させることができ
る。また、前記コイルバネ機構20を一つ設けると共に、
前記両固定部材5,7、コイルバネ機構20及び重錘8を
同軸的に配し、両固定部材5,7及び重錘8の全周に両
コイルバネ21,22が当接することで、重錘8が安定して
振動することができる。
【0042】図5及び図6に示す第3の実施形態におい
ては、コイルバネ機30を、単一のコイルバネ31で構成
したものであり、このコイルバネ31は、一側部32と、他
側部33と、これら一側部32と他側部33とを一体に接続す
る中間位置たる接続部34とで構成されていると共に、第
一固定部材5と重錘8との間に一側部32が配置され、ま
た、重錘8と第二固定部材7との間に他側部33が配置さ
れる。そして、前記接続部34は重錘8の貫通孔9の外側
に形成された切り欠き35に係止されている。なお、前記
一側部32と他側部33は、同じバネ定数、巻き数及び長さ
であり、前記接続部34を挟んで、一側部32と他側部33と
は巻き方向が逆に構成されている。そして、コイルバネ
31の内径Bは、杆状体6よりも大きく形成されていると
共に、コイルバネ31の軸心を杆状体6が貫通するように
設けられている。そして、両固定部材5,7に対して直
交して設けられる杆状体6をコイルバネ31(コイルバネ
機構30)の軸心に通すことで、コイルバネ脱落防止機構
15が構成される。なお、前記コイルバネ31及び杆状体6
は、両固定部材5,7間に等間隔に4本ずつ設けられて
いる。このようにして構成された4組のコイルバネ機構
30は、第一固定部材5の内周縁5Bを中心軸X方向(振
動方向Y)に投影した空間の外方に位置し、さらに両固
定部材5,7、4組のコイルバネ機構30及び重錘8は中
心軸Xを中心にして同軸的に配置されている。また、一
側部32の端部32Aは、ピストン3の中心軸Xと直交する
ように平坦部が形成されており、端部32Aは窪み5Cに
係止されており、同様に他側部33の端部33Aは、中心軸
Xと直交するように平坦部が形成されており、端部33A
は窪み7Bに係止されている。
【0043】従って、第3の実施形態では、ピストン3
がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動
すると、コイルバネ31の接続部34に懸架された重錘8が
ピストン3の振動に共振する。この際、重錘8を挟んで
相互にれ方向が逆方向なコイルバネ31の一側部32と他
側部33が交互に伸長及び圧縮を繰り返す。そして、コイ
ルバネ機構30によって懸架された重錘8がケーシング1
の内側でピストン3の振動と共振することで、ピストン
3から機器のケーシング1に伝わる振動が吸収される。
なお、コイルバネ31の一側部32と他側部33の巻き方向が
逆に構成されているので、一側部32の伸長時における接
続部34側の捻れ方向と、他側部33の圧縮時における接続
部34側のれ方向が逆になる。同様に、一側部32の圧縮
時における接続部34側の捻れ方向と、他側部33の伸長時
における接続部34側のれ方向も逆になる。このため、
重錘8が振動している際に、コイルバネ31の伸縮によっ
て重錘8に加わるれ力が、一側部32側と他側部33側と
で逆になることで、重錘8にコイルバネ31の軸回り方向
に加わる力が相殺される。従って、重錘8は振動方向Y
に振動することになり、中心軸Z回りに回動することが
防止される。
【0044】以上のように、前記実施形態ではコイルバ
ネ機構30を単一のコイルバネ31で構成し、このコイルバ
ネ31の接続部34に重錘8を設けたものであり、ピストン
3がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往
動すると、コイルバネ31の接続部34に懸架された重錘8
がピストン3に共振し、一側部32と他側部33が交互に伸
長及び圧縮を繰り返して重錘8が往復動することで、ピ
ストン3から機器のケーシング1に伝わる振動を吸収す
ることができる。
【0045】図7に示す第4の実施形態においては、コ
イルバネ機構40を、その軸心が中心軸Xとほぼ同じにな
るように配置した単一の径大なコイルバネ41で構成した
ものであり、このコイルバネ41は、一側部42と、他側部
43と、これら一側部42と他側部43とを一体に接続する中
間位置たる接続部44とで成されていると共に、第一固
定部材5と重錘8との間に一側部42が配置され、また、
重錘8と第二固定部材7との間に他側部43が配置され
る。そして、前記接続部44は重錘8の通孔9の外側に
形成された切り欠き45に係止されている。なお、前記一
側部42と他側部43は、同じバネ定数、巻き数及び長さで
あり、前記接続部44を挟んで、一側部42と他側部43とは
巻き方向が逆に構成されている。そして、前記コイルバ
ネ41の内径Cは、両固定部材5,7間に等間隔に4本設
けられた杆状体6の外側を覆うように、対向する杆状体
6の外側同士の距離よりもやや大きく形成されている。
そして、コイルバネ41の一側部42の一端42A及び他端42
Bは、ピストン3及びコイルバネ機40の中心軸Xと直
交するように平坦部が形成されており、これら一端42A
及び他端42Bは窪み5C,13に係止している。同様に、
コイルバネ41の他側部43の一端43A及び他端43Bは、ピ
ストン3及びコイルバネ機構40の中心軸Xと直交するよ
うに平坦部が形成されており、これら一端43A及び他端
43Bは窪み14,7Bに係止している。
【0046】従って、第4の実施形態では、ピストン3
がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復動
すると、コイルバネ41の接続部44に懸架された重錘8が
ピストン3の振動に共振する。この際、重錘8を挟んで
相互にれ方向が逆方向なコイルバネ41の一側部42と他
側部43が交互に伸長及び圧縮を繰り返す。そして、コイ
ルバネ機構40によって懸架された重錘8がケーシング1
の内側でピストン3の振動と共振することで、ピストン
3から機器のケーシング1に伝わる振動が吸収される。
なお、コイルバネ41の一側部42と他側部43の巻き方向が
逆に構成されているので、一側部42の伸長時における接
続部44側の捻れ方向と、他側部43の圧縮時における接続
部44側のれ方向が逆になる。同様に、一側部42の圧縮
時における接続部44側の捻れ方向と、他側部43の伸長時
における接続部44側の捻れ方向も逆になる。このため、
重錘8が振動している際に、コイルバネ41の伸縮によっ
て重錘8に加わるれ力が、一側部42側と他側部43側と
で逆になることで、重錘8にコイルバネ41の軸回り方向
に加わる力が相殺される。従って、重錘8は振動方向Y
に振動することになり、中心軸Z回りに回動することが
防止される。
【0047】以上のように、前記実施形態ではコイルバ
ネ機構40を単一のコイルバネ41で構成し、このコイルバ
41の接続部44に重錘8を設けたものであり、ピストン
3がシリンダ4内を中心軸X方向(振動方向Y)に往復
動すると、コイルバネ41の接続部44に懸架された重錘8
がピストン3に共振し、一側部42と他側部43が交互に伸
長及び圧縮を繰り返して重錘8が往復動することで、ピ
ストン3から機器のケーシング1に伝わる振動を吸収す
ることができると共に、コイルバネ41は一本で済むので
部品点数を減少させて組立性を向上させることができ
る。また、前記コイルバネ機構40を一つ設けると共に、
前記両固定部材5,7、コイルバネ機構40及び重錘8を
同軸的に配し、両固定部材5,7及び重錘8の全周にコ
イルバネ41が当接することで、重錘8が安定して振動す
ることができる。
【0048】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、上記各実施形態では、重
錘は1つだけ設けられているが、複数の重錘を重ねたり
連結させたりすることで、実質的に1つの重錘として動
作するように形成してもよい。また、上記各実施形態で
は、第一固定部材のみが環状に形成されているが、第二
固定部材も環状に形成してもよい。この湯合、両固定部
材、コイルバネ機構及び重錘からなる振動吸収ユニット
全体を振動部と重ねて配置することが可能となる。更
に、上記第1実施形態では、第一コイルバネと第二コイ
ルバネの巻き方向が逆になるように形成していたが、同
時に、隣り合う第一コイルバネ同士及び第二コイルバネ
同士の巻き方向が逆になるように形成してもよい。この
場合、重錘が振動している際に、第一、第二コイルバネ
の伸縮によって重錘に加わる捻れ力が、第一コイルバネ
の他端と第二コイルバネの一端とで逆になるばかりでな
く、隣り合う第一コイルバネ同士、第二コイルバネ同士
で逆になることで、重錘に対して第一、第二コイルバネ
の軸回り方向に加わる力が相殺され、重錘8が中心軸Z
回りに回動することがより一層確実に防止される。同様
に、第3実施形態において、隣り合うコイルバネの一側
部同士及び他側部同士の巻き方向が逆になるように形成
してもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明の振動吸収ユニットは、往復振動
する振動部を有する機器の振動方向に対して略直交して
設けられた第一固定部材と、この第一固定部材と所定の
間隔をもって略平行に設けられた第二固定部材と、前記
振動部の振動中心と略同軸となるように両固定部材間に
設けられた実質的に一つの重錘と、前記振動部の振動方
向と略平行に取り付けられて重錘を両固定部材間に懸架
するコイルバネ機構よりなり、これら両固定部材、重錘
及びコイルバネ機構を前記機器の内部に設けたものであ
り、往復運動する振動部の振動に合わせて、コイルバネ
機構によって懸架された重錘が機器の内部で振動部の振
動と共振するので、これを用いた機器を小型化させて装
置に組み込みやすくすることができ、且つ安全な振動吸
収ユニットを提供することができる。
【0050】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を、重錘の第一固定
部材側に設けられた第一コイルバネと、重錘の第二固定
部材側に設けられた第二コイルバネとで構成すると共
に、第一コイルバネ及び第二コイルバネのバネ定数を等
しく構成したものであり、第一コイルバネが伸長又は圧
縮すると共に第二コイルバネが圧縮又は伸長すること
で、これらの両コイルバネ間に懸架された重錘が往復振
動するので、振動部から機器に伝わる振動を確実に吸収
することができる。
【0051】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1において、前記コイルバネ機構を単一のコイルバネ
で構成し、このコイルバネの中間位置に重錘を設けたも
のであり、重錘を挟んでコイルバネの両側が交互に伸長
及び圧縮を繰り返すことで、コイルバネの中間位置に懸
架された重錘が往復振動するので、振動部から機器に伝
わる振動を確実に吸収することができる。
【0052】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1又は2において前記第一コイルバネと第二コイル
バネを巻き方向が逆となるように構成したものであり、
第一コイルバネが圧縮又は伸長されたときの捻れ方向と
第ニコイルバネが伸長又は圧縮されたときの捻れ方向が
逆方向となるので、重錘に加わる回転力を相殺し、重錘
が余計な振動をしないようにすることができる。
【0053】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1又は3において、前記コイルバネを、中間位置を基
準として巻き方向が逆になるように構成したものであ
り、コイルバネの一方が圧縮又は伸長されたときの捻れ
方向とコイルバネの他方が伸長又は圧縮されたときの
方向が逆方向となるので、重錘に加わる回転力を相殺
し、重錘が余計な振動をしないようにすることができ
る。
【0054】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記各固定部材、コイルバネ機構
又は重錘にコイルバネ脱落防止機構を設けたものであ
り、振動部が振動している時に、コイルバネ機構や重錘
が両固定部材間から外れることなく振動することで、振
動部から機器に伝わる振動が吸収されるので、機器の振
動をより確実に吸収することができる。
【0055】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至6において、前記コイルバネ脱落防止機構を、
コイルバネ機構の内径よりも細い杆状体とし、この杆状
体を前記両固定部材に対して直交して設けると共に、前
記杆状体をコイルバネ機構内に通したものであり、機器
を横置きした際に、コイルバネ機構によって懸架された
重錘が重力によって垂れ下がったとしても、杆状体によ
って、重錘が振動部の振動中心から大きく外れることが
阻止されるので、振動部の振動中心と重錘の振動中心が
大きく外れることで振動吸収の効果が低下するという虞
が可及的に阻止され、重錘が安定して振動する。
【0056】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至5において、前記コイルバネ機構を一つ設ける
と共に、前記両固定部材、コイルバネ機構及び重錘を同
軸的に配したものであり、両固定部材及び重錘の全周に
両コイルバネが当接し、重錘が安定して振動するので、
部品点数を減らせるばかりでなく、重錘を真っ直ぐに往
復運動させて、機器の振動を確実に吸収することができ
る。
【0057】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項1乃至8において、少なくとも、前記第一固定部材を
環状に形成し、この第一固定部材の内径を前記振動部の
外寸よりも大きく形成すると共に、第一固定部材の内周
縁を投影した空間内に前記往復振動する機器が位置する
ように構成したものであり、前記第一固定部材と振動部
を重ねて配置することが可能となるので、振動部の振動
方向に対して機器の寸法を小さくすることができる。
【0058】また、本発明の振動吸収ユニットは、請求
項8又は9において、前記コイルバネ機構の内径を、前
記振動部よりも径大に形成したものであり、前記第一固
定部材のみならずコイルバネ機構も振動部を重ねて配置
することが可能となるので、振動部の振動方向に対して
機器の寸法をより小さくすることができる。
【0059】さらに、本発明の振動吸収ユニットは、請
求項1乃至7及び請求項9において、前記重錘を、偶数
個所でコイルバネ機構によって懸架し、対向する懸架個
所を結んだ線に対して非対称とすると共に、中心軸に対
して軸対称に形成したものであり、隣り合うコイルバネ
機構同士に対して加わる力が異なると共に対向するコイ
ルバネ機構同士に対して加わる力が同じになることで、
重錘自体の首振り振動が抑えられて正しく往復振動する
ので、機器の振動をより確実に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図2】同上重錘の平面図である。
【図3】同上重錘の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図6】同上拡大断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態を示す振動吸収ユニッ
トを用いた機器の断面図である。
【図8】従来技術を示す振動吸収ユニットを用いた機器
の断面図である。
【符号の説明】 1 ケーシング 3 ピストン(振動部) 5 第一固定部材 6 杆状体 7 第二固定部材 8 重錘 10,11,21,22,31,41 コイルバネ 10A 一端 11B 他端 12 20 30 40コイルバネ機構 15 コイルバネ脱落防止機構 A,B,C 内径 L,M 線 X 軸方向 Y 振動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 守 新潟県西蒲原郡吉田町大字西太田字潟向 2084番地2 ツインバード工業株式会社内 (72)発明者 浦澤 秀人 新潟県西蒲原郡吉田町大字西太田字潟向 2084番地2 ツインバード工業株式会社内 (72)発明者 ヨングラク クオン アメリカ合衆国 オハイオ州 45701 ア ーセンス ウッドサイドドライブ 11 Fターム(参考) 3J048 AD07 BC03 BF04 EA07 3J059 AC10 AE01 AE04 BA01 BB03 BB04 CB20 GA43 GA50

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復振動する振動部を有する機器の振動
    方向に対して略直交して設けられた第一固定部材と、こ
    の第一固定部材と所定の間隔をもって略平行に設けられ
    た第二固定部材と、前記振動部の振動中心と略同軸とな
    るように両固定部材間に設けられた実質的に一つの重錘
    と、前記振動部の振動方向と略平行に取り付けられて重
    錘を両固定部材間に懸架するコイルバネ機構よりなり、
    これら両固定部材、重錘及びコイルバネ機構を前記機器
    の内部に設けたことを特徴とする振動吸収ユニット。
  2. 【請求項2】 前記コイルバネ機構を、重錘の第一固定
    部材側に設けられた第一コイルバネと、重錘の第二固定
    部材側に設けられた第二コイルバネとで構成すると共
    に、第一コイルバネ及び第二コイルバネのバネ定数を等
    しく構成したことを特徴とする請求項1記載の振動吸収
    ユニット。
  3. 【請求項3】 前記コイルバネ機構を単一のコイルバネ
    で構成し、このコイルバネの中間位置に重錘を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の振動吸収ユニット。
  4. 【請求項4】 前記第一コイルバネと第二コイルバネを
    巻き方向が逆となるように構成したことを特徴とする請
    求項1乃至2記載の振動吸収ユニット。
  5. 【請求項5】 前記コイルバネを、中間位置を基準とし
    て巻き方向が逆になるように構成したことを特徴とする
    請求項1又は3記載の振動吸収ユニット。
  6. 【請求項6】 前記各固定部材、コイルバネ機構又は重
    錘にコイルバネ脱落防止機構を設けたことを特徴とする
    請求項1乃至5記載の振動吸収ユニット。
  7. 【請求項7】 前記コイルバネ脱落防止機構を、コイル
    バネ機構の内径よりも細い杆状体とし、この杆状体を前
    記両固定部材に対して直交して設けると共に、前記杆状
    体をコイルバネ機構内に通したことを特徴とする請求項
    1乃至6記載の振動吸収ユニット。
  8. 【請求項8】 前記コイルバネ機構を一つ設けると共
    に、前記両固定部材、コイルバネ機構及び重錘を同軸的
    に配したことを特徴とする請求項1乃至5記載の振動吸
    収ユニット。
  9. 【請求項9】 前記固定部材を環状に形成し、この固定
    部材の内径を前記振動部の外寸よりも大きく形成すると
    共に、固定部材の内周縁を投影した空間内に前記往復振
    動する機器が位置するように構成したことを特徴とする
    請求項1乃至8記載の振動吸収ユニット。
  10. 【請求項10】 前記コイルバネ機構の内径を、前記振
    動部よりも径大に形成したことを特徴とする請求項8乃
    至9記載の振動吸収ユニット。
  11. 【請求項11】 前記重錘を、偶数個所でコイルバネ機
    構によって懸架し、対向する懸架個所を結んだ線に対し
    て非対称とすると共に、中心軸に対して軸対称に形成し
    たことを特徴とする請求項1乃至7及び請求項9記載の
    振動吸収ユニット。
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