JP2003184875A - 直動案内軸受装置のスライダー及び直動案内軸受装置 - Google Patents

直動案内軸受装置のスライダー及び直動案内軸受装置

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JP2003184875A JP2001384844A JP2001384844A JP2003184875A JP 2003184875 A JP2003184875 A JP 2003184875A JP 2001384844 A JP2001384844 A JP 2001384844A JP 2001384844 A JP2001384844 A JP 2001384844A JP 2003184875 A JP2003184875 A JP 2003184875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スライダ−本体の加工性を向上できて低コスト
な直動案内軸受のスライダーを得ることにある。 【解決手段】スライダー本体11とこの両端に夫々連結
されたエンドキャップとにわたる複数のボール循環路を
備えた直動案内装置のスライダー3を前提とする。ボー
ル循環路は、その一部を作る互いに平行な負荷ボール転
動部5及び戻しボール転動部32を有する。これら転動
部5、32を、いずれも直線状でスライダー本体11の
表面に開放する溝で形成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライダー本体の
構成を改善した直動案内軸受装置のスライダー、及びこ
のスライダーを備えて工作機械、産業機械等に用いられ
るリニアガイドを構成する直動案内軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直線状に延びる案内レールに嵌合される
直動案内軸受装置のスライダーは、スライダー本体とこ
の両端に夫々連結されたエンドキャップとにわたるボー
ル循環路を複数備えている。各循環路は、エンドキャッ
プに互いに平行に形成された負荷ボール転動部及び戻し
ボール転動部と、両エンドキャップに形成されて前記両
ボール転動溝の両端を接続するつなぎ用ボール転動部と
から形成されている。ボール循環路には案内レールに沿
ってスライダーを相対移動させる多数の鋼球製のボール
が装填される。
【0003】従来において戻しボール転動部はスライダ
ー本体を貫通する細長い孔で形成されている。この貫通
孔には多数のボールが転動するので、貫通孔の内面は滑
らかに形成しなければならない。
【0004】スライダ−本体に開けられる前記貫通孔は
細長いので、この貫通孔を開ける加工は手間がかかる。
そのため、スライダーないしはこのスライダーを備える
直動案内軸受装置のコスト高の一因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、スライダー本体の加工性を向上できて低コ
ストな直動案内軸受装置のスライダー及び直動案内軸受
装置を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、スライダ−本体とこの両端
に夫々連結されたエンドキャップとにわたる複数のボー
ル循環路を備えた直動案内軸受装置のスライダーにおい
て、前記ボール循環路の一部を作って前記スライダー本
体に設けられた互いに平行な負荷ボール転動部及び戻し
ボール転動部を、いずれも前記スライダー本体の表面に
開放する直線状の溝で形成したものである。
【0007】この請求項1の発明においては、スライダ
−本体に形成される負荷ボール転動部及び戻しボール転
動部がいずれも溝であって、スライダ−本体を貫通する
孔ではない。そのため、スライダ−本体に負荷ボール転
動部を形成する加工はもとより、戻しボール転動部を形
成する加工が容易となる。
【0008】請求項1の発明を実施するに際して、両ボ
ール転動部を作る切削加工を省略するために、スライダ
−本体に引抜き成形品を用いるとよく、又、前記負荷ボ
ール転動部を前記スライダ−本体のレール嵌合溝の表面
に開放させて設け、前記戻しボール転動部を前記レール
嵌合溝に臨まない前記スライダー本体の表面に開放させ
て設けるとよい。
【0009】更に、請求項1の発明を実施するに際し
て、前記レール嵌合溝の奥面に対応する前記スライダー
本体の表面に、一対のボール転動面を有して前記スライ
ダ−本体の表面に開放する単一のボール転動溝を設け、
このボール転動溝を前記スライダ−本体の幅方向に2分
割するセパレータ部を前記ボール転動溝内に設け、この
セパレータ部と前記ボール転動面との間に前記戻しボー
ル転動部を夫々形成し、前記戻しボール転動部を覆うカ
バーを設けることができる。
【0010】又、請求項1の発明を実施するに際して、
前記セパレータ部がスライダー本体と別部材である場合
には、このセパレータの両端を前記エンドキャップに連
結するとよく、前記セパレータの組込み姿勢の間違いを
防止するために、前記セパレータの端部と前記エンドキ
ャップとの内の一方に設けられて前記スライダー本体の
厚み方向に延びる連結穴と、他方に設けられて前記連結
穴の長さより短くかつこの連結穴と同方向に延びる連結
凸部とを、互いに嵌合させて前記セパレータを前記両エ
ンドキャップにわたって設けるとよい。
【0011】しかも、請求項1の発明を実施するに際し
て、前記セパレータを適正位置にしっかりと配置するた
めに、前記セパレータがその幅方向に動かないように前
記連結穴及び前記連結凸部の前記スライダ−本体の幅方
向の嵌め合いをきつくするとよく、そして、前記セパレ
ータは合成樹脂で形成することができ、又、ボールに対
する潤滑のメンテナンスを少なくするために、セパレー
タを含油素材で形成するとよい。
【0012】又、前記課題を解決するために、請求項2
に係る発明の直動案内軸受装置は、表面に軸方向に延び
る負荷ボール転動溝を有する案内レールと、レール嵌合
溝及び前記案内レールの負荷ボール転動溝に対向する負
荷ボール転動溝を有して前記案内レールに嵌合され、前
記両負荷ボール転動溝内を転動する多数のボールを介し
て前記案内レールの軸方向に相対移動する請求項1から
9の内のいずれか1項に記載のスライダーと、を具備し
ている。
【0013】この発明においては、スライダ−本体の加
工性を向上できる請求項1から9の内のいずれか1項に
記載のスライダーを具備しているので、低コストな直動
案内軸受装置を提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発
明の第1実施形態を説明する。
【0015】図1〜図3中符号1で示す直動案内軸受装
置(以下軸受装置と略称する。)は、リニアガイドを構
成し、案内レール2と、スライダー3とを具備してい
る。
【0016】鋼材で作られた案内レール2は、軸方向に
長く延びており、互いに平行で対をなす負荷ボール転動
部5を有している。これらの転動部5は、案内レール2
の少なくとも両側面2aに軸方向に延びる溝で形成され
ている。各負荷ボール転動部5は研削仕上げ加工されて
いる。
【0017】スライダー3は、スライダー本体11と、
一対のエンドキャップ12a、12bと、例えばスライ
ダー本体11とは別部材のセパレータ部をなすセパレー
タ13と、カバー14と、多数の転動体をなす鋼球製の
ボール15とを具備している。
【0018】スライダー本体11は、鋼材を引抜き加工
して得た引抜き材を所定長さに切断したものに所定の加
工を施して作られている。このスライダー本体11は、
図3及び図4に示すように案内レール2に嵌合するレー
ル嵌合溝21を規定する一対の袖部11a及びこれら袖
部11aをつなぐ連結部11bを有して、断面略コの字
形状をなしている。
【0019】スライダー本体11を案内レール2に嵌合
した状態でこのレール2の側面2aと対向する両袖部1
1aの表面には、スライダー本体11の長手方向に延び
る負荷ボール転動部22が形成されている。これら一対
の負荷ボール転動部22は、スライダー本体11のレー
ル嵌合溝21に臨んで開放するとともに延び方向両端も
開放された溝で形成されていて、研削仕上げ加工されて
いる。これらの負荷ボール転動部22は、スライダー本
体11を案内レール2に嵌合した状態でこのレール2の
負荷ボール転動部5に対向する位置に設けられている。
【0020】図4に示すようにスライダー本体11のレ
ール嵌合溝21に臨まない表面には、後述の戻りボール
転動部32を形成するためのボール転動溝23が、スラ
イダー本体11の長手方向(移動方向)に直線状に延び
て設けられている。本実施形態では、レール嵌合溝21
の奥面21aをなす連結部11bの一面とは反対側の表
面に、ボール転動溝23が設けられている。言い換えれ
ば、ボール転動溝23は、スライダー本体11の幅方向
中央部に位置して連結部11bをその表面側から抉るよ
うに形成されていて、スライダー本体11の表面に開放
されているとともに延び方向両端も開放されている。
【0021】ボール転動溝23はその幅方向両隅部に夫
々ボール転動面23aを有している。これら一対の転動
面23aは後述のボール15に対して略90度の角度領
域で接するような円弧面で形成されている。ボール転動
溝23の開放端寄りの側面は互いに逆向きに傾斜されて
いて、それにより、ボール転動溝23の幅はスライダー
本体11の表面に向けて次第に広げられている。この構
成により後述の戻し転動部32へのボール15の接触個
所を減らして転がり摩擦を軽減できる。
【0022】スライダー本体11の移動方向に延びてい
て互いに平行なボール転動溝23及び負荷ボール転動部
22は、いずれもスライダー本体11の引抜き加工に伴
って、同時に成形されたものである。なお、本発明にお
いて、ボール転動溝23及び負荷ボール転動部22は、
回転する砥石を研削工具として用いる研削盤、或いは総
型フライスを切削工具として用いるフライス盤による切
削加工で形成することもできる。図1及び図2(A)中
符号24は、スライダー3に搭載される図示しないテー
ブルとの連結用のねじ受け穴を示している。
【0023】金属又は合成樹脂等で作られるエンドキャ
ップ12a、12bは、スライダー本体11の断面形状
と略同形状であって、スライダー本体11の長手方向両
端、言い換えれば移動方向両端に複数のねじで夫々連結
されて、ボール転動溝23及び負荷ボール転動部22の
長手方向両端を閉じるように覆って設けられている。こ
れらエンドキャップ12a、12bのスライダー本体1
1に接触する面には、図5に示すように一対のつなぎ用
ボール転動部27が幅方向に対称に設けられている。こ
の転動部27はスライダー本体11への接触面に開放す
る溝で形成されている。
【0024】エンドキャップ12aの両ボール転動部2
7の一端は、両ボール転動溝23の長手方向の一端に夫
々連続し、エンドキャップ12aの両ボール転動部27
の他端は、両負荷ボール転動部22の長手方向の一端に
夫々連続している。エンドキャップ12bの両ボール転
動部27の一端は、両ボール転動溝23の長手方向の他
端に夫々連続し、エンドキャップ12bの両ボール転動
部27の他端は、両負荷ボール転動部22の長手方向の
他端に夫々連続している。図2中符号35及び36は、
エンドキャップ12a、12bの凹溝部に嵌め込まれた
板状のシールと潤滑剤供給部材を示している。
【0025】セパレータ13はスライダー本体11と同
じ長さの仕切り板であって、その長手方向両端を一対の
エンドキャップ12a、12bに夫々連結して、ボール
転動溝23内に配置されている。このセパレータ13に
よってボール転動溝23はスライダー本体11の幅方向
に分割されている。
【0026】セパレータ13とエンドキャップ12a、
12bとの連結は、凹凸嵌合によりなされている。詳し
くは、図2(b)及び図5に示すようにエンドキャップ
12a、12bには、これらの幅方向中央部に位置して
前記接触面から突出する略小判形の連結凸部28が一体
に形成されている。図2(b)及び図6に示すようにセ
パレータ13の両端面には略小判形の連結穴31が夫々
形成されている。凸部28及び連結穴31は、いずれも
スライダー本体11の厚み方向(図3にスライダー本体
11の厚み寸法を符号Tで示す。)に延びており、連結
穴31の長軸方向の長さは連結凸部28の長軸方向の長
さより長い。連結凸部28の両側面は互いに平行であ
り、連結穴31の両側面も互いに平行である。これら連
結凸部28及び連結穴31は互いに嵌め合うことができ
るが、それらの幅寸法は略同じである。
【0027】セパレータ13がボール転動溝23をその
幅方向に2分するように配置された状態で、スライダー
本体11の両端にエンドキャップ12a、12bが夫々
連結される。それに伴い、対応する連結凸部28と連結
穴31とが嵌合されるとともに、セパレータ13がエン
ドキャップ12a、12bに挟持されて所定位置に取付
けられる。
【0028】この場合、既述のように連結凸部28及び
連結穴31の夫々の幅と長さとが異なるから、セパレー
タ13がその取付け方向を間違って横倒しの誤った姿勢
で取付けられることがなく、セパレータ13を適正な姿
勢に取付けることができる。しかも、連結凸部28より
連結穴31が長いので、これらの高さ位置のばらつきを
吸収して連結凸部28と連結穴31との干渉をなくし
て、両者を確実に嵌合させることができ、組立不良を防
止できる。
【0029】しかも、連結凸部28と連結穴31との幅
方向寸法はほぼ同じで、その嵌め合いはきつくなってい
るので、セパレータ13をその幅方向に動かないように
所定位置に配置できる。そのため、セパレータ13がが
たついて、騒音を発したりすることを防止できる。
【0030】セパレータ13は、金属又は合成樹脂等で
形成できるが、本実施形態では合成樹脂製としてある。
それにより、端部の嵌合用の構造、つまり、本実施形態
の場合には連結穴31の加工を要することなく、セパレ
ータ13の成形と同時に連結穴31を形成できる。
【0031】セパレータ13は含油素材、例えば、焼結
含油合金又は含油合成樹脂で形成できる。このような素
材で形成することは、後述するボール15が後述の戻し
ボール転動部32を転動する際にセパレータ13に接す
ることに伴い、ボール15に対する潤滑油の供給を自動
的に行なえるので、給油のメンテナンス回数を少なくで
き、或いは給油のメンテナンスを省略できる点で好まし
い。
【0032】ボール転動面23aを有するボール転動溝
23の側面とボール転動溝23内のセパレータ13との
間には、夫々戻しボール転動部32が形成されている。
これら一対の戻しボール転動部32は、スライダー本体
11の移動方向に直線状に延びていて、スライダー本体
11の表面に開放されている。
【0033】セパレータ13の両側に位置された一対の
戻しボール転動部32は、夫々前記ボール転動溝23の
一部で形成されているので、それらの一端は、夫々一方
のエンドキャップ12aのつなぎ用ボール転動部27に
接続して連通され、戻しボール転動部32の他端は、夫
々他方のエンドキャップ12bのつなぎ用ボール転動部
27に接続して連通されている。したがって、互いに連
通してつながっている戻しボール転動部32、つなぎ用
ボール転動部27、及び負荷ボール転動部22により、
ボール循環路が形成されている。図示のスライダー3は
一対のボール循環路を有し、夫々の循環路には鋼球から
なる多数のボール15が数珠繋ぎ状に装填されている。
これらのボール15はスライダー3を移動させることに
伴ってボール循環路内を無限循環運動する。この運動を
するボール15に対してセパレータ13の側面はボール
転動面として用いられる。
【0034】カバー14は、金属又は合成樹脂製であっ
て、エンドキャップ12a、12bにわたって配置され
ボール転動溝23の長手方向に沿う開口を閉じるように
覆って、戻しボール転動部32からのボール15の外れ
止めをしている。それにより、スライダー本体11の表
面に開放された一対の戻しボール転動部32の夫々は1
枚のカバー14で覆われている。このカバー14はエン
ドキャップ12a、12bに夫々ねじ止めされている。
このねじ止めにより、カバー14は、固定され、かつ、
セパレータ13をボール転動溝23の奥面との間に挟持
している。カバー14の表面はスライダー本体11及び
エンドキャップ12a、12bの表面より多少低くして
あり、カバー14が前記図示しないテーブルの搭載の邪
魔とならないようにしてある。
【0035】前記構成のスライダー3は、次のように組
立られる。まず、エンドキャップ12a、12bに設け
られた凹溝部にシール35と潤滑剤供給部材36を挿入
し、その状態で、エンドキャップ12a、12bを夫々
スライダー本体11にねじ止めによって固定する。次
に、以上のように半製品状態に組立てられたスライダー
3を、案内レール2の端面から挿入することにより、ス
ライダー3と案内レール2とを嵌合させた後、スライダ
ー本体11の表面に開放された一対の戻しボール転動部
32にボール15を上方から流し込み、スライダー3を
案内レール2に対して左右に動かしながら負荷ボール転
動部5、22間にボール15を送り込んで、所定量のボ
ール15をスライダー3に組込む。その後、カバー14
でボール転動部32を覆って、このカバー14をねじで
エンドキャップ12a、12bに固定してスライダー3
を組立てる。この組立状態では、相対向する負荷ボール
転動部5、22間に多数のボール15が配置され、スラ
イダー3は、負荷ボール転動部5、22を転動する多数
のボール15を介して案内レール2の軸方向に相対移動
可能に設けられている。そして、以上の組立て手順にお
いて、ボール循環路へのボール15の組込みは、一方の
エンドキャップを外した状態で案内レール2の軸方向か
らスライダー3に組込まれるものではなく、スライダー
3の上方から組込まれるので、スライダー3の組立性が
よい。
【0036】前記スライダー3のスライダー本体11
は、既述のように一対の負荷ボール転動部22、及びこ
れらに個別に対応してエンドキャップ12a、12bの
つなぎ用ボール転動部27を介して接続された一対の戻
しボール転動部32を有している。これらの転動部32
は、いずれもスライダー本体11の表面に開放された溝
で形成されている。そのため、各負荷ボール転動部22
は元より、戻しボール転動部32を設けるために、スラ
イダー本体11に細長い貫通孔をドリルを用いて穿つド
リル加工を要しないとともに、ドリル加工に伴う切削く
ず及び熱処理によるかすの除去、またドリル加工時の段
差が大きい場合の修正加工等を省くことができる。
【0037】このようにスライダー本体11に、戻しボ
ール転動部32をなすボール転動溝23を形成する加
工、及びこれらの内面を滑らかにする加工が容易である
ので、その加工コストを低減できる。それに伴い、スラ
イダー本体11を備えるスライダー3ないしは軸受装置
1のコストを低減できる。
【0038】しかも、本実施形態では、スライダー本体
11は鋼材を引抜き加工して得るから、この加工と同時
に、負荷ボール転動部22は勿論のこと、戻しボール転
動部32の元となるボール転動溝23を形成することが
できる。そのため、特に、ボール転動溝23を形成する
のに切削加工を要することなく、所定表面粗さのボール
転動溝23を形成できるので、更なるコストの低減がで
きる。
【0039】図7は本発明の第2実施形態を示してい
る。この実施形態は基本的には第1実施形態と同様な構
成であるので、同様構成部分には第1実施形態と同じ符
号を付して、その構成及び作用の説明を省略し、以下異
なる部分について説明する。第2実施形態が第1実施形
態と異なる部分は、セパレータ13の取付け構造であ
る。
【0040】すなわち、第2実施形態では、連結凸部2
8をセパレータ13の端面に突設し、連結穴31をエン
ドキャップ12a、12bに形成し、これらを嵌合させ
ることによってセパレータ13を取付けている。そし
て、以上説明した点以外の構成は、図7に示されない部
分を含めて第1実施形態と同じである。
【0041】したがって、この第2実施形態において
も、第1実施形態と同様の作用を得て本発明の課題を解
決できる。
【0042】図8及び図9は本発明の第3実施形態を示
している。この実施形態は基本的には第1実施形態と同
様な構成であるので、同様構成部分には第1実施形態と
同じ符号を付して、その構成及び作用の説明を省略し、
以下異なる部分について説明する。第3実施形態が第1
実施形態と異なる部分は、ボール戻し転動部及びセパレ
ータ部の構成である。
【0043】すなわち、第3実施形態では、セパレータ
13をスライダー本体11と一体に形成し、このセパレ
ータ13の幅方向両側に、ボール転動溝全体からなるボ
ール転動部32が夫々形成されている。これらセパレー
タ13及びボール転動部32は、いずれもスライダー本
体11の引抜き成形に伴い形成されており、セパレータ
13の側面はボール案内面として用いられる。ボール転
動溝23のスライダ−本体11の表面に開放する長手方
向に延びる開口は、セパレータ13を挟んだ一対のボー
ル転動部32に渡って配置されたカバー14で覆われて
いる。そして、以上説明した以外の構成は、図8及び図
9に示されない部分を含めて第1実施形態と同じであ
る。
【0044】したがって、この第3実施形態において
も、第1実施形態と同様の作用を得て本発明の課題を解
決できる。しかも、この第3実施形態では、セパレータ
部がスライダー本体11に一体形成されているため、セ
パレータ13の部品自体の削減及びセパレータ13を取
付けるための構成及び手間を不要にできる。したがっ
て、更なるコストダウンをすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0046】請求項1から9に係る発明によれば、スラ
イダ−本体に戻しボール転動部を形成する加工が容易で
あり、それに伴う加工コストの低減により直動案内軸受
装置のスライダーを安価に提供できる。
【0047】請求項10に係る発明によれば、スライダ
−本体の加工性を向上できる請求項1から9の内のいず
れか1項に記載のスライダーを具備しているので、低コ
ストな直動案内軸受装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る直動案内
軸受装置を示す斜視図。(B)は図1(A)の直動案内
軸受装置を一部分解して示す斜視図。
【図2】(A)は図1(A)の直動案内軸受装置を示す
平面図。(B)は図2(A)中Z−Z線に沿って示す断
面図。
【図3】図2(A)中Y−Y線に沿って示す断面図。
【図4】図1の直動案内軸受装置のスライダーが備える
スライダー本体を示す断面図。
【図5】図1の直動案内軸受装置のスライダーが備える
エンドキャップを示す正面図。
【図6】図1の直動案内軸受装置のスライダーが備える
セパレータの一端部を示す斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る直動案内軸受装置
のスライダーの一部を示す断面図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る直動案内軸受装置
を示す断面図。
【図9】図8の直動案内軸受装置のスライダーが備える
スライダー本体を示す断面図。
【符号の説明】
1…直動案内軸受装置 2…案内レール 3…スライダー 5…案内レールの負荷ボール転動部 11…スライダー本体 12a、12b…エンドキャップ 13…セパレータ 14…カバー 15…ボール 21…レール嵌合溝 21a…レール嵌合溝の奥面 22…スライダの負荷ボール転動部(ボール循環路) 23…ボール転動溝 23a…ボール転動面 27…つなぎ用ボール転動部(ボール循環路) 28…連結凸部 31…連結穴 32…戻しボール転動部(ボール循環路) 33…ボール

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライダー本体とこの両端に夫々連結さ
    れたエンドキャップとにわたる複数のボール循環路を備
    えた直動案内軸受装置のスライダーにおいて、 前記ボール循環路の一部を作って前記スライダー本体に
    設けられた互いに平行な負荷ボール転動部及び戻しボー
    ル転動部を、いずれも前記スライダー本体の表面に開放
    する直線状の溝で形成した直動案内軸受装置のスライダ
    ー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスライダーにおいて、
    前記スライダー本体は金属素材を引抜き成形して形成さ
    れている。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のスライダーにお
    いて、前記負荷ボール転動部を前記スライダ−本体のレ
    ール嵌合溝の表面に開放させて設け、前記戻しボール転
    動部を前記レール嵌合溝に臨まない前記スライダー本体
    の表面に開放させて設けた。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のスライダーにおいて、
    前記レール嵌合溝の奥面に対応する前記スライダー本体
    の表面に、一対のボール転動面を有して前記スライダー
    本体の表面に開放する単一のボール転動溝を設け、この
    ボール転動溝を前記スライダー本体の幅方向に2分割す
    るセパレータ部を前記ボール転動溝内に設け、このセパ
    レータ部と前記ボール転動面との間に前記戻しボール転
    動部を夫々形成し、前記戻しボール転動部を覆うカバー
    を設けた。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のスライダーにお
    いて、前記セパレータ部は前記スライダー本体とは別部
    材のセパレータとし、該セパレータの両端を前記エンド
    キャップに連結した。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のスライダーにおいて、
    前記セパレータの端部と前記エンドキャップとの内の一
    方に設けられて前記スライダ−本体の厚み方向に延びる
    連結穴と、他方に設けられて前記連結穴の長さより短く
    かつこの連結穴と同方向に延びる連結凸部とを、互いに
    嵌合させて前記セパレータを前記両エンドキャップにわ
    たって設けた。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のスライダーにおいて、
    前記セパレータがその幅方向に動かないように前記連結
    穴及び前記連結凸部の前記スライダ−本体の幅方向の嵌
    め合いをきつくした。
  8. 【請求項8】 請求項4から7の内のいずれか1項に記
    載のスライダーにおいて、前記セパレータを合成樹脂で
    形成した。
  9. 【請求項9】 請求項4から8の内のいずれか1項に記
    載のスライダーにおいて、前記セパレータを含油素材で
    形成した。
  10. 【請求項10】 表面に軸方向に延びる負荷ボール転動
    溝を有する案内レールと、 レール嵌合溝及び前記案内レールの負荷ボール転動溝に
    対向する負荷ボール転動溝を有して前記案内レールに嵌
    合され、前記両負荷ボール転動溝内を転動する多数のボ
    ールを介して前記案内レールの軸方向に相対移動する請
    求項1から9の内のいずれか1項に記載のスライダー
    と、を具備した直動案内軸受装置。
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