JP2003184082A - ダブル圧縮型アンカー工法 - Google Patents

ダブル圧縮型アンカー工法

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JP2003184082A
JP2003184082A JP2001402821A JP2001402821A JP2003184082A JP 2003184082 A JP2003184082 A JP 2003184082A JP 2001402821 A JP2001402821 A JP 2001402821A JP 2001402821 A JP2001402821 A JP 2001402821A JP 2003184082 A JP2003184082 A JP 2003184082A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンカー体のボーリング孔壁への完全定着とそ
の確認方法。孔壁の崩壊防止とセメントのクラック発生
防止。 【解決手段】アンカー体はテンドンと2組で1セットの
抵抗体及び硬化したセメントペーストで構成し、そし
て、両抵抗体にはテンドンが2回以上Uターンできる溝
の施されたヘッターが付帯され、2組の抵抗体のヘッタ
ーは常に外側に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属するの技術分野】本発明は、地すべりや崖崩
れ等の防止方法の一つであるアンカー工法のアンカー体
の確実な定着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アンカー工法とは、図1に示すように活
動しようとするすべり土塊を、テンドンと言う引張り部
材の一端をボーリング孔の安定した地盤へ反力を取り、
引張り部材のもう一端を地表のコンクリート構造物や受
圧盤に固定し、すべり活動を抑止するものである。
【0003】作業手順は、機械ボーリング等で地表から
すべり土塊部を貫通して安定地盤まで削孔し、そのボー
リング孔へテンドンであるPC鋼より線等を挿入する。
そして、テンドンの定着区間へセメントペースト等注入
する。そのセメントペーストが硬化すると、テンドンは
セメントと一体化しアンカー体が形成され、ボーリング
孔壁へ付着する。つぎに、地表側のテンドンの一端を、
コンクリート構造物や受圧盤に固定する。そのテンドン
に緊張を加え、すべり土塊が活動しようとする力を引止
めたり、すべり面を締付けて抑止する。テンドンである
PC鋼より線等は防食用に石油系のホース等でシースさ
れていて、中にはグリスが充填されている。従って、内
側のPC鋼より線等はセメントペーストの硬化後も移動
が可能である。
【0004】アンカー工法は、主に安定地盤から引張力
を得るアンカー体の支持形式が設計及び施工上重要であ
る。その支持形式には、図2(a)(b)(c)(d)
で示すように摩擦方式・支圧方式・複合方式とがあり、
摩擦方式には引張り型(a)と圧縮型(b)とがある。
【0005】摩擦方式引張り型(a)は、安定地盤のボ
ーリング孔に形成されたアンカー体を、地表部の引張り
部材へ緊張を加えて、引張り力を生じさせるものであ
る。
【0006】摩擦方式圧縮型(b)は、引張り部材の定
着区間つまりアンカー体部に、円筒形または円盤形の抵
抗部材を取付ける。そして引張り部材へ緊張を加える
と、アンカー体の硬化したセメントペーストは抵抗部材
にて圧縮され、ポアソン比分ボーリン孔の周面方向に広
がる力が働き、アンカー体の付着力に加えてボーリン孔
壁との摩擦力を増加させるものである。
【0007】支圧方式は、削孔されたボーリング孔の、
定着区間のみを局部的に大きく拡孔し、アンカー体前面
に働く地山の受動土圧で、引張り部材の引抜き力に対し
抵抗するものである。
【0008】複合方式は、摩擦型支持方式と支圧型支持
方式の両者の特性を合せた支持方式である。
【0009】その中で、よく採用されている工法は地盤
状況にもよるが、施工性並びに経済性から摩擦方式が多
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のアンカ
ー工法には以下の課題が残されていた。地山の地盤状態
が悪いと、ボーリング孔壁はいずれ崩壊する。特に、テ
ンドンを緊張すると、自由長部のボーリング孔壁には圧
縮力が働き孔壁が崩壊する。
【0011】また、自由長部にセメントペーストを注入
し孔壁の崩壊を防止しても、引張り部材の緊張によりア
ンカー体上部から自由長部に圧縮力が作用し、自由長部
周辺から地盤との摩擦により表層部の地盤を乱す。ま
た、アンカー体上部と自由長部との境界の硬化したセメ
ントにクラックが入る。
【0012】さらに、注入したセメントペーストがボー
リング孔壁との馴染みが悪く、アンカー体に緊張を加え
ると容易に抜けることがある。そこで、孔壁との馴染み
または付着性をよくすため、セメントペーストを加圧注
入し亀裂や脆弱部を地盤改良する。そして、孔壁の崩壊
を防止するためセメントペーストは自由長部まで注入し
ている。
【0013】だが、その結果新たな問題が発生した。一
つは、圧入したセメントペーストが、同じ地すべり防止
用として施工した水抜きパイプを詰まらせ、かつ、地下
水脈も遮断し地下水位が上昇する現象が起きた。一つ
は、施工されたアンカーの抑止力確認のため行う緊張試
験の値は、必要とする定着区間の値ではなく、自由長部
を含めたアンカー長全体の値であり、偽りの引張り力で
ある。もし、地すべりが活動をはじめた場合、アンカー
は緊張試験で求められた引張り力以下で破壊する可能性
があり、非常に危険な状態におかれている。
【0014】その他、現在のアンカー工法の場合、緊張
やその結果構成される応力構造は、アンカー体に対しい
ずれも、地表側への一方向のみの引張りであり、安定地
盤の疲労による劣化で、定着時の緊張力の減少が大き
く、その長期的な支持力には不安が残っている。
【0015】上記課題で特に重要な点は、セメントペー
ストを口元まで注入しても、セメントにクラックが入っ
たり表層部の地盤が乱れ、アンカーが抜けることであ
る。その原因は、アンカー工は地表側一方向への引張り
機構であるところに端を発し、一つは、アンカー体の定
着部安定地盤の見積もり不足である。つまり、長期的を
考えた地盤の強度不足であり、地盤の疲労による強度低
下も要因である。一つは、前述したがアンカー体と孔壁
との馴染みの悪さである。一つは、セメントと地盤の強
度差で発生する。例えば、アンカー体や地表の受圧盤か
ら発生される応力は、ボーリング孔内のセメントと地盤
にも伝達されるが、両者には歴然とした強度差がある。
一つは、テンドンの各部材や装置の強度差や形状の違い
である。
【0016】本発明が求めたところは、アンカー体が半
永久的に確実な定着が確保される装置とその組み合わせ
方法の開発である。さらに、施工性並びに施工費の低減
を図ることのできるアンカー工法を提供するものであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】
【0018】上記課題の重要ポイントは、アンカー体の
緊張力が地表側の一方向に作用するところに要因があ
り、それは、テンドンの各部材及び地盤の物性の差によ
るところが大きい。そこで、上記の諸課題を解決するべ
く色々検討や実験を重ねてきて図3・図4・図5で示す
方法に到達した。それは、アンカー体内に2個の抵抗体
を組入れ、その両抵抗体をテンドンで互いに引き合う機
構とした。そこで、地表のアンカーヘットを介してテン
ドンに緊張を加えたところ、アンカー体は両抵抗体で圧
縮されポアソン比分孔壁側へ広がり、孔壁との摩擦力が
大きくなった。アンカー体の引張り応力はアンカー体の
真中に集まることになり、これまで、アンカー体で起こ
っていた諸問題は解決された。
【0019】アンカー体を含めたシースされたテンドン
は工場や現場で組立てるが、ダブル圧縮用アンカー体9
はテンドン6と2組で1セットの抵抗体12,11及び
硬化したセメントペースト8で構成する。そして、両抵
抗体12,11にはテンドン6が2回以上Uターンでき
る溝の施されたヘッターが付帯されている。2組の抵抗
体12,11のヘッター14は常に外側に設置される。
【0020】アンカー体9内にセットする抵抗体は2セ
ット以上でもよい。
【0021】テンドン6は常にボーリング孔5のセンタ
ーの位置にあるようにスペーサー16の溝へはめ込み、
テンドン6がバラバラにならないよう適当な間隔にバン
ド等で固定する。そしてテンドン6を組立てた後ボーリ
ング孔5へ挿入する。その際、アンカー体9の直ぐ孔口
側にスポンジやゴム等の軟質部材30を介在する。な
お、セメントペースト8の充填はテンドン6の挿入前後
どちらでもよいが、充填するのみで加圧は行わない。
【0022】本発明は、前記の課題を解決したもので、
アンカー体9を含めたテンドン6を以下に示す装置を組
立てボーリング孔内6へ挿入し設置した。
【0023】図3へ示した方法は、テンドン6をボーリ
ング孔内5の定着長部Cの抵抗体12,11間をUター
ンをくり返し、そして、テンドン6の両端を地表のアン
カー体9に固定し緊張するものである。まず、アンカー
体9に組込まれるテンドン6の一端をアンカーヘット2
7に仮止めし、もう一端を孔底側に引き延ばして行く。
そして、計画したアンカー体9の定着区間Cに置かれて
いる両抵抗体12,11の、孔口側抵抗体12のヘッタ
ー14とスペーサー16の溝にはめ込み、次に、孔底側
抵抗体11へ導き同じくスペーサー16とヘッター14
の溝へはめ込み、そのままヘッター14でUターンし、
孔口側抵抗体12のヘッター14へ導きテンドン6を再
びUターンして孔底側抵抗体11へ導く、そして、再再
びヘッター14でUターンさせアンカーヘット27まで
引張りテンドン6を切断する。セメントペースト8の硬
化を確認して、テンドン6の地表側を受圧盤25とパッ
キン26に通し、テンドン6を覆っているシース材を剥
ぎ取り、アンカーヘットの固定穴に通して、テンドン6
のPC鋼より線等をジャッキで緊張し、アンカーヘット
27にクサビ29等で固定する。
【0024】図4に示す方法は、抵抗体をシングルのテ
ンドン6で作動させるものである。テンドン6の一端を
アンカーヘット27に仮止めし、孔口側の抵抗体12の
ヘッター14とスペーサー16との溝にはめ込みながら
延長して行き、次に、孔底側抵抗体11へ導き同じくス
ペーサー16とヘッター14の溝へはめ込みながら、そ
のままヘッター14でUターンして孔口側抵抗体12に
引張り、適当な長さに切断する。そして、テンドン6を
覆っているシース材を剥ぎ取り、先端をスペンサー16
の穴に通して固定具で止める。セメントペースト8の硬
化を確認して、地表側のテンドン6を受圧盤25とパッ
キン26に通し、シース材の一部を剥ぎ取りアンカーヘ
ット27の固定穴に通し、テンドン6のPC鋼より線等
をジャッキで緊張し、アンカーヘット27にしクサビ2
9等で固定する。
【0025】図5に示す方法は、緊張力の大きい束ねた
テンドン33に、アンカー体を圧縮する抵抗体を別個に
加え作動するものである。まず、数本束ねたテンドン3
3の孔底側をキャップ34で固定し、その束ねたテンド
ン33を必要な長さに切断する。束ねたテンドン33の
アンカー定着部Cの孔口側にスライド式抵抗体32を通
してテープ等で仮止めし、先端のキャップ34の孔底側
にヘッター14が付いたセット式抵抗体31を被せる。
そして、スライド式抵抗体32には圧縮用テンドン6−
1をはめ込む溝と穴が開けられていて、その束ねたテン
ドン33を自由に移動することができる。先端のヘッタ
ー14が付いたセット式抵抗体31にも圧縮用テンドン
6−1をはめ込みUターンできる溝がある。次に、テン
ドン6−1の一端をアンカーヘット27に仮止めし、孔
口側のスライド式抵抗体32の溝にはめ込みながら、孔
底側のセット式抵抗体31の溝にもはめ込み延長する。
そして、ヘッター12でUターンして再びセット式抵抗
体31まで引張り、テンドン6−1を適当な長さに切断
する。そして、切断した先端のシース材を剥ぎ取りスラ
イド式抵抗体32の穴に通し固定具7で止める。テンド
ン6−1が溝から外れないように適当な間隔にバンド等
で束ねたテンドン33へ固定する。固定された全テンド
ン33,6−1はボーリング孔内5へ挿入し所定の深さ
に設置する。セメントペースト8の硬化を確認して、両
テンドン33,6−1の地表側を受圧盤25とパッキン
26に通し、両テンドン33,6−1を覆っているシー
ス材を剥ぎ取りアンカーヘット27の固定穴に通し、テ
ンドン66,6−1のPC鋼より線等をジャッキで緊張
してアンカーヘット27にしクサビ29等で固定する。
【0026】上記に説明したように各部材を組立て設置
した結果、セメントのクラックの発生やアンカーが抜け
ることはなくなった。
【0026】
【発明の実施の形態】
【0027】発明の実施の形態を実施例にもとづき図面
を参照して説明する。
【0028】まず、地山の安定地盤3から引張り力を得
るテンドン6等は、テンドン工場または、現場で各装置
を加え組立たあとボーリング孔5内に挿入する。
【0029】図3においては、アンカー体9に組込まれ
るテンドン6の一端をアンカーヘット27に仮止めし、
もう一端を孔底側に引き延ばして行く。そして、計画し
たアンカー体9の定着区間Cに置かれている両抵抗体1
2,11の、孔口側抵抗体12のヘッター14とスペー
サー16の溝にはめ込み、次に、孔底側抵抗体11へ導
き同じくスペーサー16とヘッター14の溝へはめ込
み、そのままヘッター14でUターンし、孔口側抵抗体
12のヘッター14へ導きテンドン6を再びUターンし
て孔底側抵抗体11へ導く、そして、再再びヘッター1
4でUターンさせアンカーヘット27まで引張りテンド
ン6を切断する。セメントペースト8の硬化を確認し
て、テンドン6の地表側を受圧盤25とパッキン26に
通し、テンドン6を覆っているシース材を剥ぎ取り、ア
ンカーヘットの固定穴に通して、テンドン6のPC鋼よ
り線等をジャッキで緊張し、アンカーヘット27にクサ
ビ29等で固定する。
【0030】図4においては、抵抗体をシングルのテン
ドン6で作動させるものである。テンドン6の一端をア
ンカーヘット27に仮止めし、孔口側の抵抗体12のヘ
ッター14とスペーサー16との溝にはめ込みながら延
長して行き、次に、孔底側抵抗体11へ導き同じくスペ
ーサー16とヘッター14の溝へはめ込みながら、その
ままヘッター14でUターンして孔口側抵抗体12に引
張り、適当な長さに切断する。そして、テンドン6を覆
っているシース材を剥ぎ取り、先端をスペンサー16の
穴に通して固定具で止める。セメントペースト8の硬化
を確認して、地表側のテンドン6を受圧盤25とパッキ
ン26に通し、シース材の一部を剥ぎ取りアンカーヘッ
ト27の固定穴に通し、テンドン6のPC鋼より線等を
ジャッキで緊張してアンカーヘット27にしクサビ29
等で固定する。
【0031】図5においては、緊張力の大きい束ねたテ
ンドン33に、アンカー体を圧縮する抵抗体を別個に加
え作動するものである。まず、数本束ねたテンドン33
の孔底側をキャップ34で固定し、その束ねたテンドン
33を必要な長さに切断する。テンドン33のアンカー
定着部Cの孔口側にスライド式抵抗体32を通してテー
プ等で仮止めし、先端のキャップ34の孔底側にヘッタ
ー14が付いたセット式抵抗体31を被せる。そして、
スライド式抵抗体32には圧縮用テンドン6−1をはめ
込む溝と穴が開けられていて、その束ねたテンドン33
を自由に移動することができる。先端のヘッター14が
付いたセット式抵抗体31にも圧縮用テンドン6−1を
はめ込みUターンできる溝がある。次に、テンドン6−
1の一端をアンカーヘット27に仮止めし、孔口側のス
ライド式抵抗体32の溝にはめ込みながら、孔底側のセ
ット式抵抗体31の溝にもはめ込み延長する。そして、
ヘッター12でUターンして再びセット式抵抗体31ま
で引張り、テンドン6−1を適当な長さに切断する。そ
して、切断した先端のシース材を剥ぎ取りスライド式抵
抗体32の穴に通し固定具7で止める。テンドン6−1
が溝から外れないように適当な間隔にバンド等で束ねた
テンドン33へ固定する。固定された全テンドン33,
6−1はボーリング孔内5へ挿入し所定の深さに設置す
る。セメントペースト8の硬化を確認して、両テンドン
33,6−1の地表側を受圧盤25とパッキン26に通
し、両テンドン33,6−1を覆っているシース材を剥
ぎ取りアンカーヘット27の固定穴に通し、テンドン6
6,6−1のPC鋼より線等をジャッキで緊張してアン
カーヘット27にしクサビ29等で固定する。
【0032】図6においては、アンカー体の立体模式構
造図である。テンドン6が孔口側の抵抗体12と孔底側
の抵抗体11のヘッター間をくり返し回して組立られて
いる。そして、テンドン6の緊張方向10が両抵抗体1
2,11互いに引き合い、その結果、アンカー体9は両
抵抗体12,11の中心の21方向に圧縮される。
【0033】図7においては、図6同様引テンドン6の
緊張方向10と抵抗体が移動する方向を示す原理図であ
る。
【0034】図8においては、テンドン6の緊張による
応力の伝達方向並びに分布を示す。つまり、テンドン6
の緊張で抵抗体12,11は両者の中心の21⇒22方
向にアンカー体9を圧縮し、その圧縮されたアンカー体
9はポアソン比分ボーリング孔5の周辺方向に応力が広
がり、その応力は孔壁5から23の矢印方向に働き24
に示すような応力分布する。
【0035】アンカー体9はテンドン6と2組で1セッ
トの抵抗体11,12及び硬化したセメント8で構成
し、そして、両抵抗体11,12はテンドン6が2回以
上Uターンできる溝を施したヘッター14が付帯され、
2組の抵抗体11,12のヘッター14は常に外側に設
置する。
【0036】上記のアンカー体にある2組の抵抗体1
1,12は、テンドン6に緊張力が働くと互いに引合う
装置の組合せ方法。
【0037】アンカー体9内にセットする抵抗体は2セ
ット以上でもよい。
【0038】アンカー体9の直ぐ孔口側にスポンジやゴ
ム等の軟質部材30を介在する。
【0039】
【発明の効果】
【0040】引張り部材に緊張を加えたところ、アンカ
ー体は両抵抗体にて圧縮されポアソン比分孔壁側へ広が
るとともに孔壁との摩擦力が大きくなる。その結果アン
カー体は抜けることがなくなった。
【0041】テンドンの緊張による引張り力は、アンカ
ー体の真中に圧縮力として転換し、その応力は直角方向
の孔壁に広がり地山に分散された。その結果、地表側へ
の引張り力として作用しないので、セメントのクラック
の発生や地山を乱されることがなくなった。
【0042】もし、アンカー体と孔壁との定着が悪い場
合は、アンカーの緊張試験の時、アンカー体の孔口側に
介在した軟質部材はほとんど強度を保有していないの
で、直ぐに抜け大きな変位として現れてくる。従って、
その場で効き目の判定ができ作業のやり直しができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来型のアンカー工の構造模式断面図
【図2】アンカー体の支持形式 (a)引張り型摩擦方式 (b)圧縮型摩擦方式 (c)支圧方式 (d)複合方式(摩擦方式+支圧方式)
【図3】ダブル緊張式ダブル圧縮型アンカー体模式断面
【図4】シングル緊張式ダブル圧縮型アンカー体模式断
面図
【図5】スライド式ダブル圧縮型アンカー体模式断面図
【図6】アンカー体の立体模式構造図
【図7】ダブル圧縮型アンカー体の緊張方向原理図
【図8】ダブル圧縮型アンカー体の緊張による応力の伝
達方向並びに分布図
【符号の説明】
1 地表 19 支圧盤 2 すべり土塊 20 支圧伝導パイ
プ 3 すべり面 21 抵抗体の圧縮
方向 4 安定地盤 22 アンカー体の
応力方向 5 ボーリング孔または孔壁 23 地山への応力
分布 6 テンドンまたは引張り部材 24 地山の応力構
造 7 固定具 25 受圧盤 8 セメントペースト 26 パッキン 9 アンカー体 27 アンカーヘッ
ト 10 引張り部材の緊張方向 28 切り土ノリ
面 11 抵抗体 29 引張り部材
用ズレ止め(クサビ) 12 抵抗体 30 軟質部材 13 抵抗体 31 セット式抵
抗体 14 ヘッター 32 スライド式
抵抗体 15 ボデー 33 束ねられた
テンドン 16 スペーサー 34 キャップ 17 アンカーヘッド兼抵抗体 35 受圧パイプ
の外側表面凸凹 18 保孔用兼受圧パイプ 36 受圧パイプ
の応力分布構造 A アンカー頭部 B アンカー自由長部 C アンカー定着長部 D アンカー長 E 横断図 F 横断図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンカー体(9)にある2組の抵抗体(1
    1,12)は、テンドン(6)に緊張力が働くと互いに
    引合う装置の組合せ方法。
  2. 【請求項2】上記方法が機能するために、アンカー体
    (9)はテンドン(6)と2組で1セットの抵抗体(1
    1,12)及び硬化したセメント(8)で構成し、両抵
    抗体(11,12)はテンドン(6)が2回以上Uター
    ンできる溝を施したヘッター(12)が付帯され、2組
    の抵抗体(11,12)のヘッター(14)は常に外側
    に設置する。
  3. 【請求項3】図3において、アンカー体(9)に組込ま
    れるテンドン(6)の一端をアンカーヘット(27)に
    仮止めし、もう一端を孔底側に引き延ばして行く。そし
    て、計画したアンカー(9)体の定着区間Cに置かれて
    いる両抵抗体(12,11)の、孔口側抵抗体(12)
    のヘッター(14)とスペーサー(16)の溝にはめ込
    み、次に、孔底側抵抗体(11)へ導き同じくスペーサ
    ー(16)とヘッター(14)の溝へはめ込み、そのま
    まヘッター(14)でUターンし、孔口側抵抗体(1
    2)のヘッター(14)へ導きテンドン(6)を再びU
    ターンして孔底側抵抗体(11)へ導く、そして、再再
    びヘッター(14)でUターンさせアンカーヘット(2
    7)まで引張りテンドン(6)を切断する。セメントペ
    ースト(8)の硬化を確認して、テンドン(6)の地表
    側を受圧盤(25)とパッキン(26)に通し、テンド
    ン(6)を覆っているシース材を剥ぎ取り、アンカーヘ
    ット(27)の固定穴に通して、テンドン(6)のPC
    鋼より線等をジャッキで緊張し、アンカーヘット(2
    7)にクサビ(29)等で固定する。
  4. 【請求項4】図4において、テンドン(6)の一端をア
    ンカーヘット(27)に仮止めし、孔口側の抵抗体(1
    2)のヘッター(14)とスペーサー(16)との溝に
    はめ込みながら延長して行き、次に、孔底側抵抗体(1
    1)へ導き同じくスペーサー(16)とヘッター(1
    4)の溝へはめ込みながら、そのままヘッター(14)
    でUターンして孔口側抵抗体(12)に引張り、適当な
    長さに切断する。そして、テンドン(6)を覆っている
    シース材を剥ぎ取り、先端をスペンサー(16)の穴に
    通して固定具で止める。セメントペースト(8)の硬化
    を確認して、地表側のテンドン(6)を受圧盤(25)
    とパッキン(26)に通し、シース材を剥ぎ取りアンカ
    ーヘット(27)の固定穴に通し、テンドン(6)のP
    C鋼より線等をジャッキで緊張してアンカーヘット(2
    7)にしクサビ(29)等で固定する。
  5. 【請求項5】図5において、数本束ねたテンドン(3
    3)の孔底側をキャップ(34)で固定し、その束ねた
    テンドン(33)を必要な長さに切断する。テンドン
    (33)のアンカー定着部(C)の孔口側にスライド式
    抵抗体(32)を通してテープ等で仮止めし、先端のキ
    ャップ(34)の孔底側にヘッター(14)が付いたセ
    ット式抵抗体(31)を被せる。そして、スライド式抵
    抗体(32)には圧縮用テンドン(6−1)をはめ込む
    溝と穴が開けられていて、その束ねたテンドン(33)
    を自由に移動することができる。先端のヘッター(1
    4)が付いたセット式抵抗体(31)にも圧縮用テンド
    ン(6−1)をはめ込みUターンできる溝がある。次
    に、テンドン(6−1)の一端をアンカーヘット(2
    7)に仮止めし、孔口側のスライド式抵抗体(32)の
    溝にはめ込みながら、孔底側のセット式抵抗体(31)
    の溝にもはめ込み延長する。そして、ヘッター(12)
    でUターンして再びセット式抵抗体(31)まで引張
    り、テンドン(6−1)を適当な長さに切断する。そし
    て、切断した先端のシース材を剥ぎ取りスライド式抵抗
    体32の穴に通し固定具(7)で止める。テンドン(6
    −1)が溝から外れないように適当な間隔にバンド等で
    束ねたテンドン(33)へ固定する。固定された全テン
    ドン(33,6−1)はボーリング孔内5へ挿入し所定
    の深さに設置する。セメントペースト(8)の硬化を確
    認して、両テンドン(33,6−1)の地表側を受圧盤
    (25)とパッキン(26)に通し、両テンドン(3
    3,6−1)を覆っているシース材を剥ぎ取りアンカー
    ヘット(27)の固定穴に通し、テンドン(66,6−
    1)のPC鋼より線等をジャッキで緊張してアンカーヘ
    ット(27)にしクサビ(29)等で固定する。
  6. 【請求項6】アンカー体(9)の直ぐ孔口側にスポンジ
    やゴム等の軟質材(30)を介在する。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102023086B1 (ko) * 2018-07-06 2019-09-20 김수철 끝단압축 인장형 영구앵커

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