JP2003183444A - 動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物及びその樹脂組成物パウダ− - Google Patents

動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物及びその樹脂組成物パウダ−

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JP2003183444A
JP2003183444A JP2001382486A JP2001382486A JP2003183444A JP 2003183444 A JP2003183444 A JP 2003183444A JP 2001382486 A JP2001382486 A JP 2001382486A JP 2001382486 A JP2001382486 A JP 2001382486A JP 2003183444 A JP2003183444 A JP 2003183444A
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Kazufumi Sakai
和文 酒井
Takushi Tachibana
卓資 橘
Tatsuya Nozaki
達矢 野崎
Akira Yamazaki
晃 山崎
Yasufumi Sugauchi
康文 管内
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Moriroku KK
Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Moriroku KK
Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より、自動車用内装材としての表皮材
に、成形性が容易なことから軟質塩ビ樹脂組成物が使用
されている。しかし、軟質塩ビは軽量性に劣るばかりで
なく、焼却による廃棄処分では有害物質を発生する欠点
が有る。 【解決手段】そこで本発明では、動的架橋熱可塑性エラ
ストマ−100重量部に対し、エチレン系アイオノマ−
10〜40重量部、直鎖状低密度ポリエチレン30〜7
0重量部、及び低密度ポリエチレン30〜70重量部を
配合してなる動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物
を開発し、上記欠点を解決したのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、動的架橋熱可塑
性エラストマ−樹脂組成物と、それを用いた熱可塑性エ
ラストマ−樹脂組成物パウダ−に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】従来より、インストルメントパネル、コ
ンソ−ルボックス、ア−ムレスト、ヘッドレストやドア
トリム等自動車用内装材として表皮材に、成形性が容易
なことから可塑剤を含む軟質塩ビパウダ−組成物の粉末
成形体が使用されている。しかし該成形体は、軽量性に
劣るのみならず廃車時の焼却処分により酸性物質を発生
して大気汚染の原因となっており、このため昨今、自動
車産業界においては脱塩ビの機運が非常に高まってい
る。
【0003】そこで近年、上記欠点を解消するためにポ
リオレフィン樹脂に熱可塑性エラストマ−を配合して自
動車内装材に使用することが提案されており、これに依
って柔軟性、成形性等については実用に耐えうるレベル
になっている。しかし、耐スクラッチ、耐摩耗性につい
ては軟質塩ビに劣り、自動車内装材に一部実用化された
ものについても耐油性、耐摩耗性等を得るために成形品
表面にトップコ−ト処理を施している。
【0004】更に、動的架橋熱可塑性エラストマ−にエ
チレン系アイオノマ−を配合して、耐油性、耐摩耗性が
改善された樹脂組成物の提案もされているが、該樹脂組
成物は溶融時の流動性に劣る。特にパウダ−スラッシュ
モ−ルド成形の様な低剪断下での成形で良好な流動性を
示す樹脂組成物は未だ得られおらず、この場合には、欠
肉やピンホ−ルを有する成形品が生産されるという問題
を生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 以上の事実から本発
明者等は、動的架橋熱可塑性エラストマ−を用いて、成
形性、柔軟性、耐油性、耐摩耗性、流動性に優れた動的
架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物の開発を検討した
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 そこで、本発明請求項
1では、動的架橋熱可塑性エラストマ−100重量部に
対して、エチレン系アイオノマ−10〜40重量部、直
鎖状低密度ポリエチレン30〜70重量部、及び、低密
度ポリエチレン30〜70重量部を配合してなる動的架
橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物を開発したのであ
る。本発明で使用の動的架橋熱可塑性エラストマ−は、
連続相が樹脂であり分散相が架橋ゴムという性質から、
通常のブレンド型熱可塑性エラストマ−に較べて圧縮ひ
ずみが低く、耐油性が向上するという特徴がある。これ
に、エチレン系アイオノマ−を配合することで、耐油性
と耐摩耗性に優れた効果が得られているのである。
【0007】そして本発明では、更に上記の配合物に直
鎖状低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンを特定
量配合することにより、動的架橋熱可塑性エラストマ−
使用の樹脂組成物を粉末化して、パウダ−スラッシュモ
−ルド成形の様な低剪断下での成形でも優れた成形品の
製造が可能となったのである。尚、この際に直鎖状低密
度ポリエチレンを配合することで引張り強さ、伸び等の
物性の良好な成形品の製造が可能となり、また、低密度
ポリエチレンを配合することで樹脂組成物の溶融粘度が
低下し、欠肉、ピンホ−ルのない成形品の製造が可能と
なったのである。
【0008】請求項1での配合は、動的架橋熱可塑性エ
ラストマ−100重量部に対して、エチレン系アイオノ
マ−10〜40重量部を配合する。エチレン系アイオノ
マ−が10重量部より少ないと充分な耐摩耗性が得られ
ない。また、40重量部より多いと樹脂組成物の溶融粘
度が上昇し、欠肉、ピンホ−ルが発生する原因となり好
ましくない。直鎖状低密度ポリエチレンは、30〜70
重量部を配合する。直鎖状低密度ポリエチレンが30重
量部より少ないと引張り強さ、伸び等の物性が良好な成
形品が得られない。また、70重量部より多いと樹脂組
成物の溶融粘度が上昇して、欠肉、ピンホ−ルが発生す
る原因となり好ましくない。
【0009】更に、低密度ポリエチレンは、30〜70
重量部を配合する。低密度ポリエチレンが30重量部よ
り少ないと樹脂組成物の溶融粘度を低下する効果が充分
に得られない、70重量部より多いと引張り強さ等の物
性が良好な成形品が得られず好ましくない。本発明で使
用の動的架橋熱可塑性エラストマ−は、原料を高剪断下
で混練しながらソフト成分を架橋する方法で、架橋剤に
は硫黄、フェノ−ル、有機過酸物等が用いられるもので
あり、例えば二軸押出機を用いて原料を溶融混練しなが
ら動的に架橋反応することに依って得られるものであ
る。
【0010】そして、本発明で使用する動的架橋熱可塑
性エラストマ−としては、該架橋反応が完全でなく一部
分のみ進行したものでも、本発明で使用目的の効果を充
分に発揮するのであり、従って、本発明では該架橋反応
が一部分のものも含むものである。エチレン系アイオノ
マ−は、エチレンと不飽和カルボン酸共重合体の金属塩
であり、モノマ−のエチレンと不飽和カルボン酸を高温
高圧下、有機過酸化物を開始剤とするラジカル重合によ
りランダム共重合体を得る。これを陽イオンで中和する
事により製造され、陽イオンは金属イオン、有機アミン
等が使用される。そして、本発明では、リチウム、マグ
ネシウム、亜鉛等の金属イオンを使用したアイオノマ−
が有用である。
【0011】直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレンモ
ノマ−とα−オレフィンコモノマ−を溶液重合、スラリ
−重合、気相重合等の中圧法により共重合して製造され
る。α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等があるが、本発明では1−ヘキセン
及び1−オクテンを使用した直鎖状低密度ポリエチレン
が特に好ましい。低密度ポリエチレンは、エチレンモノ
マ−を一千気圧以上の高圧下でラジカル重合させた密度
0.91〜0.93程度のポリエチレンを使用する。
【0012】請求項2は、請求項1記載の動的架橋熱可
塑性エラストマ−がポリプロピレン及びエチレン−αオ
レフィン系共重合体に架橋剤を加えて溶融混練しながら
動的に架橋することによって、少なくとも一部分が架橋
されていることを特徴とする動的架橋熱可塑性エラスト
マ−樹脂組成物である。架橋剤としては、従来より動的
架橋熱可塑性エラストマ−を製造の際に使用されている
ものであれば好く、例えばN、N−m−フェニレンビスマ
レイミド、p−キノンジオキシム、ジビニルベンゼン、
トリアリルイソシアヌレ−ト等汎用の架橋剤が挙げられ
る。
【0013】請求項2で得られる動的架橋熱可塑性エラ
ストマ−樹脂組成物は、動的架橋熱可塑性エラストマ−
の一部分架橋されているものであっても、パウダ−スラ
ッシュモ−ルド成形に於いても、本発明記載の優れた効
果を発揮するものである。請求項3は、請求項1記載の
動的架橋熱可塑性エラストマ−が、スチレン系ブロック
コポリマ−、及びポリプロピレンに架橋剤を加えて溶融
混練しながら動的に架橋することにより少なくとも一部
分が架橋されていることを特徴とする動的架橋熱可塑性
エラストマ−樹脂組成物である。架橋剤は、請求項2に
も記載の以前より使用されているものであれば良い。請
求項3で得られる動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組
成物は、動的架橋熱可塑性エラストマ−の一部分架橋さ
れているものであっても、パウダ−スラッシュモ−ルド
成形に於いても、本発明記載の優れた効果を発揮するも
のである。
【0014】請求項3で使用のスチレン系ブロックコポ
リマ−とは、スチレン・ブタジエン・スチレン(SB
S)、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)、ス
チレン・エチレン−ブチレン・スチレン(SEBS)、
スチレン・エチレン−プロピレン・スチレン(SEP
S)より選ばれた少なくとも1種類以上のブロックコポ
リマ−である。
【0015】請求項4は、請求項1〜3で使用の動的架
橋熱可塑性エラストマ−の硬度が、ASTM−D−2240測定
によりショア−硬度90以下のものを使用した動的架橋
熱可塑性エラストマ−樹脂組成物である。この際に動的
架橋熱可塑性エラストマ−硬度がショア−硬度90以下
であると、成形品表面の風合いに柔らかみを感じ、自動
車内装材のインストルメントパネル等の使用に最適であ
る。請求項5は、請求項1〜3記載直鎖状低密度ポリエ
チレンのMFR(JIS−K−6760)が、5〜30の
動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物である。
【0016】直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが5〜3
0であると樹脂組成物の溶融時に流動性及び成形品の強
度に優れており、5より小さいと組成物の溶融時に流動
性不足となる。又、30より大きいと成形品強度不足と
なる。請求項6は、請求項1〜3記載の低密度ポリエチ
レンのMFRが20〜100である動的架橋熱可塑性エラ
ストマ−樹脂組成物であると樹脂組成物の溶融時に流動
性及び成形品の強度に優れており、20より小さいと組
成物の溶融時に流動性不足となる。又、100より大き
いと成形品の強度、伸び等が不足して好ましくない。
【0017】請求項7は、請求項1〜3の動的架橋熱可
塑性エラストマ−樹脂組成物を粉末化し、これに疎水処
理された微粒子シリカ粉末を0.1〜1重量%を加えて
外添処理された本発明の熱可塑性エラストマ−樹脂組成
物パウダ−である。請求項7で使用の疎水処理された微
粒子シリカ粉末は、動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂
組成物に対して、0.1〜1重量%配合すると粉末成型
時のブロッキング防止となり最適である。0.1重量%
より少ないと粉末成型時の粉体流動性が不十分となり欠
肉、ピンホ−ル発生の原因となる、また、1重量%より
多いと樹脂組成物の熱溶融時流動性を阻害することとな
り好ましくない。
【0018】また、この微粒子シリカを外添処理するこ
とにより、成形品表面の熱経時により通常発生する光沢
の増大を抑制する効果が発揮される。尚、微粒子シリカ
粉末は、四塩化珪素酸水素焔中での高温加水分解で製造
される所謂ヒュ−ムドシリカで、比表面積100〜30
0g/m、平均一次粒子径10〜20nmで表面を疎
水処理したタイプが好適である。動的架橋熱可塑性エラ
ストマ−樹脂組成物の粉末化には、汎用の方法、例えば
ガラス転移以下の低温で粉砕することにより製造され、
その平均粒子径は100〜300μm程度であれば良
い。
【0019】請求項7の動的架橋熱可塑性エラストマ−
樹脂組成物パウダ−は、長期間保存しても凝集すること
もなく流動性に富みパウダ−スラッシュモ−ルド成形に
最適な樹脂粉末である。そして得られた成形品には、欠
肉やピンホ−ルが全く見られず耐摩耗性、耐油性、柔軟
性に富んでおり、インストルメントパネル、コンソ−ル
ボックス、ア−ムレスト、ヘッドレスト、ドアトリム等
自動車内装材に使用の表皮材として最適である。
【0020】本発明の動的架橋熱可塑性エラストマ−樹
脂組成物は、二軸押出機、バンバリ−ミキサ−、加圧ニ
−ダ−等を使用して溶融混練して製造できる。例えば二
軸押出機を用いた場合には、材料を一括してヘンシェル
ミキサ−等で混合したのち押出機にて溶融混練する。本
発明の粉末成型用熱可塑性エラストマ−樹脂組成物に樹
脂用カラ−マスタ−バッチ、ドライカラ−等を使用して
所望の色相に着色できる。また、本発明の樹脂組成物中
通常使用している金属石鹸、脂肪酸エステル、ワック
ス、シリコン系、フッ素系等の滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、HALS、無機フィラ−等を配合しても何ら
差し支えない。
【0021】以下に、実施例及び比較例を述べる。尚、
重量部は、部と省略する。 実施例1 PP樹脂に水添SBSブロックコポリマー、
ゴム用軟化剤、有機過酸化物、架橋助剤を配合し、二軸
押出機により加工温度200〜240℃で溶融混合し、
動的に架橋されたショアーA硬度60の動的架橋エラス
トマー 100部、亜鉛イオンにより少なくとも5%以
上のカルボン酸中和度を持つMFR5のエチレン系アイ
ノオマ−樹脂 20部、MFR8の直鎖状低密度ポリエチ
レン 50部、及びMFR65の低密度ポリエチレン 5
0部をヘンシェルミキサ−で混合した後に、加熱温度2
00℃の二軸押出機にて溶融混練して、本発明の動的架
橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物を得る。
【0022】上記本発明のエラストマ−樹脂組成物10
0部をガラス転移以下の低温でタ−ボミル粉砕機を使用
して冷凍粉砕することにより平均粒子径200μmの粉
末を製造し、これにポリシロキサンにより疎水処理した
平均粒径0.03μmのシリカ粉末 0.5部を加え、
外添処理された本発明の粉末成形用熱可塑性エラストマ
−樹脂組成物パウダ−を得る。次に本発明の粉末成形用
熱可塑性エラストマ−及び粉末成形用熱可塑性エラスト
マ−樹脂組成物パウダ−(樹脂組成物パウダ−)を、下
記(イ)〜(ヘ)記載の試験法により耐油性、成形性及
び物性試験を行い、その結果を表1に示す。同様に実施
例2〜4及び比較例1〜10についても同試験を行い、
その結果を表1に示す。
【0023】(イ)耐油性 動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物を2オンス射
出成形機を用い90×60×2mmの試験片を成形し、該試験
片上にメンブレンフィルタ−を設置し、その上から流動
パラフィンを滴下して、80℃、8時間後、試験片の表面
状態を下記の基準により目視によって測定する。 ○………全く変化が見られないか、微小の膨潤がある △………膨潤している ×………溶解部分がある
【0024】(ロ)成形性 本発明の動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物パウ
ダ−を用いて、パウダ−スラッシュモ−ルド成形法によ
って得られた成形品について、目視によりピンホ−ル及
び欠肉の存在を、下記の基準により判定する。 ○………表面は、滑らかでありピンホ−ル及び欠肉が見
られない △………表面に僅かの凹凸が見られ、若干のピンホ−ル
及び欠肉が見ら れる ×………表面に明らかにピンホ−ル及び欠肉が見られる
【0025】(ハ)引張り強度 本発明の動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物を用
いて、表面温度200℃に設定した加熱プレスで200
×200×1mmのシ−トを作製し、これをJIS2号
ダンベルで打ち抜き、20℃、50%RHの雰囲気中に
24時間放置した後に、得られた試料を引張り試験機
(インテスコ株式会社製:201型)を用い引張り強度
を測定し、下記の基準により、測定結果を表記。 ○………6MPa以上 △………4〜6MPa ×………4MPa以下
【0026】(ニ)伸び率 上記(ハ)記載の装置及び試料を用いて伸び率を測定し
て、下記の基準により測定結果を表記。 ○………300%以上 △………300〜200% ×………200%以下
【0027】(ホ)耐摩耗性 テ−バ−摩耗性試験機(摩耗輪 CS−10)を使用して、
加重250gで100回転させたときの試料表面の状態
を目視で観察して、下記の基準で表記。 ○………試料表面は、殆ど摩耗してない △………試料表面が、僅かに摩耗している ×………試料表面が、明らかに摩耗している
【0028】(ヘ)表面硬度 動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物を用い、表面
温度200℃に設定した加熱プレスで200×200×
3mmの測定シ−トを作製し、ASTM−D2240に準拠し
て、Shore D硬度を測定し下記の基準で表記。 ○………30〜35 △………35〜40 ×………40以上
【0029】
【表1】
【0030】実施例2 PP樹脂にEPDM、ゴム用軟
化剤、有機過酸化物、架橋助剤を配合し、二軸押出機に
より加工温度200〜240℃で溶融混合し、動的に架
橋されたショアーA硬度60のオレフィン系動的架橋熱
可塑性エラストマ− 100部、亜鉛イオンにより少な
くとも5%以上のカルボン酸中和度を持つMFR5のエ
チレン系アイノオマ−樹脂 20部、MFR8の直鎖状低
密度ポリエチレン 50部、及びMFR65の低密度ポリ
エチレン 50部をヘンシェルミキサ−で混合した後
に、200℃に加熱の二軸押出機にて溶融混練して、本発
明の粉末成形用熱可塑性エラストマ−を得る。
【0031】上記本発明のエラストマ−樹脂組成物10
0部をガラス転移以下の低温でタ−ボミル粉砕機を使用
して冷凍粉砕することにより平均粒子径200μmの粉
末を製造し、これにポリシロキサンにより疎水処理した
平均粒径0.03μmのシリカ粉末 0.5部を加え、
外添処理された本発明の粉末成形用熱可塑性エラストマ
樹脂組成物パウダ−を得る。
【0032】実施例3 PP樹脂にメタロセン触媒によ
り製造されたエチレン/オクテン共重合体、ゴム用軟化
剤、有機過酸化物、架橋助剤を配合し、二軸押出機によ
り加工温度200〜240℃で溶融混合し、動的に架橋
されたショアーA硬度60の動的架橋エラストマーに代
える以外は、実施例1と同じである。
【0033】比較例1 実施例1に於いて使用のスチレ
ン系動的架橋熱可塑性エラストマ−の代わりに、スチレ
ン−ブタジエン系熱可塑性エラストマ−(日本合成ゴム
株式会社商品:TR2000)とする以外は、実施例1と同じ
である。 比較例2 実施例1に於けるアイオノマ−樹脂の使用量
を5部とする以外は、実施例1と同じである。 比較例3 実施例1に於けるアイオノマ−樹脂使用量を
50部とする以外は、実施例1と同じである。 比較例4 実施例1に於ける直鎖状低密度ポリエチレン
の使用量を10部とする以外は、実施例1と同じであ
る。
【0034】比較例5 実施例1に於ける直鎖状低密度
ポリエチレンの使用量を80部とする以外は、実施例1
と同じである。 比較例6 実施例1に於ける低密度ポリエチレンの使用
量を10部とする以外は、実施例1と同じである。 比較例7 実施例1に於ける低密度ポリエチレンの使用
量を80部とする以外は、実施例1と同じである。
【0035】比較例8 実施例1において使用の直鎖状
低密度ポリエチレンをMFR1.3(出光石油化学株式会
社商品:モアテック0168)に代える以外は、実施例
1と同じである。 比較例9 実施例1において使用の低密度ポリエチレン
をMFR9(日本ユニカ−株式会社商品:NUC8009)に代え
る以外は、実施例1と同じである。 比較例10 実施例1において使用の低密度ポリエチレ
ンをMFR200(住友化学工業株式会社商品:G808)に
代える以外は、実施例1と同じである。
【0036】以上、実施例1〜3及び比較例1〜10に
基づき記載された表1測定結果からは、本願発明品は、
成形性、引張り強度、伸び率、耐摩耗性及び表面硬度に
ついて、比較例よりも優れた効果を示している。
【0037】
【発明の効果】 本発明の動的架橋熱可塑性エラストマ
−樹脂組成物は、成形性、耐油性、耐摩耗性等に優れて
おり、また粉末化して長期間放置しても粉末同志が凝集
しない長所を所持しており、パウダ−スラッシュモ−ル
ド成形の様な低剪断下での成形に最適な動的架橋熱可塑
性エラストマ−樹脂組成物である。従って、該樹脂組成
物パウダ−は、家電用品、事務用品、椅子、家具等の表
皮材、特にインストルメントパネル、コンソ−ルボック
ス、ドアトリム、ア−ムレスト、ヘッドレスト等自動車
内装材の表皮材としての用途に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 達矢 埼玉県さいたま市櫛引町1丁目190番の1 ハイツオグラ102 (72)発明者 山崎 晃 群馬県邑楽郡明和町大輪446番地7号 森 六株式会社内 (72)発明者 管内 康文 群馬県邑楽郡明和町大輪446番地7号 森 六株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB033 BB201 BB232 DJ016 GN00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動的架橋熱可塑性エラストマ−100重
    量部に対して、エチレン系アイオノマ−10〜40重量
    部、直鎖状低密度ポリエチレン30〜70重量部、及び
    低密度ポリエチレン30〜70重量部を配合してなる動
    的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動的架橋熱可塑性エラス
    トマ−が、ポリプロピレン及びエチレン−αオレフィン
    系共重合体に架橋剤を加えて溶融混練しながら動的に架
    橋することにより少なくとも一部分が架橋されているこ
    とを特徴とする動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の動的架橋熱可塑性エラスト
    マ−が、ポリプロピレン及びスチレン系ブロックコポリ
    マ−に、架橋剤を加えて溶融混練しながら動的に架橋す
    ることにより少なくとも一部分が架橋されていることを
    特徴とする動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載の動的架橋熱可塑性エラ
    ストマ−の硬度が、ASTM-D2240:ShoreA測定により90
    以下である動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載の直鎖状低密度ポリエ
    チレンのMFRが、5〜30である動的架橋熱可塑性エ
    ラストマ−樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3記載の低密度ポリエチレン
    のMFRが、20〜100である動的架橋熱可塑性エラ
    ストマ−樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3の動的架橋熱可塑性エラス
    トマ−樹脂組成物を粉末化し、これに疎水処理された微
    粒子シリカ粉末を0.1〜1重量%を加えて外添処理さ
    れた動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物パウダ
    −。
JP2001382486A 2001-12-17 2001-12-17 動的架橋熱可塑性エラストマ−樹脂組成物及びその樹脂組成物パウダ− Pending JP2003183444A (ja)

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