JP2003182602A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置

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JP2003182602A
JP2003182602A JP2001392140A JP2001392140A JP2003182602A JP 2003182602 A JP2003182602 A JP 2003182602A JP 2001392140 A JP2001392140 A JP 2001392140A JP 2001392140 A JP2001392140 A JP 2001392140A JP 2003182602 A JP2003182602 A JP 2003182602A
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JP
Japan
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relay
voltage
power steering
electric power
electric motor
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JP2001392140A
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English (en)
Inventor
Kazunori Sato
和典 里
Shigeyuki Hisai
茂幸 久井
Hiroshi Moriguchi
広 森口
Takashi Ota
隆 太田
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リレーの溶着が検出可能である電動パワース
テアリング制御装置を提供する。 【解決手段】 電動機11の第1〜第3端子13,1
4,15は、それぞれ第1〜第3スイッチング回路1
6,17,18と接続されている。前記第1端子13と
第1スイッチング回路16との間には第1リレーRL1
1が設けられ、前記第2端子14と第2スイッチング回
路との間には第2リレーRL12が設けられる。第3ス
イッチング回路18を介して電源BATTと電動機11
とを接続し、第1リレーRL11がオフとなるように駆
動制御手段21によって制御し、第1リレーRL11の
第1スイッチング回路16が接続されている側の電圧を
第1電圧検出回路19によって検出し、第1電圧検出回
路19で検出した電圧が予め定める制限値以上であれば
電動パワーステアリング装置の機能を停止させるように
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機でステアリ
ングを回転させる制御を行なう電動パワーステアリング
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリング装置の操舵補助を行なうパ
ワーステアリング装置には、電動パワーステアリング装
置と油圧式パワーステアリング装置とがある。電動パワ
ーステアリング装置は、電動機によって操舵補助を行な
う。油圧式パワーステアリング装置は、エンジンのパワ
ーを利用してコンプレッサを駆動して油を循環させる油
圧装置によって操舵補助を行なう。電動パワーステアリ
ング装置は、油圧式パワーステアリング装置に比べ構成
が容易であり、またステアリングホイールを回転させた
ときだけ電動機が駆動するので、エネルギー消費量の少
ないパワーステアリング装置を構成することができる。
【0003】図7は、従来の電動パワーステアリング装
置における電動機1および電動機1の制御を行なう電動
パワーステアリング制御装置2の構成図である。電動機
1は、3相電動機であり、電動パワーステアリング制御
装置2と接続される第1端子3、第2端子4および第3
端子5を有する。電動パワーステアリング制御装置2
は、電動機1の第1端子3に接続される第1スイッチン
グ回路6、電動機1の第2端子4に接続される第2スイ
ッチング回路7、電動機1の第3端子5に接続される第
3スイッチング回路8、電動機1の第1端子3および第
1スイッチング回路6の間に設けられる第1リレーRL
1、電動機1の第2端子4および第2スイッチング回路
7の間に設けられる第2リレーRL2、第1リレーRL
1および第1スイッチング回路6の間に設けられる第1
電流検出回路CT1、第2リレーRL2および第2スイ
ッチング回路22の間に設けられる第1電流検出回路C
T2を含み構成される。前記第1スイッチング回路6、
第2スイッチング回路7、第3スイッチング回路8、第
1リレーRL1および第2リレーRL2は、マイクロコ
ンピュータによって制御され、第1〜第3スイッチング
回路6,7,8がそれぞれ接続される電源BATTから
電動機1に電力が供給される。
【0004】電動機1は第1〜第3スイッチング回路
6,7,8をPWM制御することによって、3相交流電
流が通電されて駆動するので、第1〜第3スイッチング
回路6,7,8は、高速でスイッチ動作を行なう必要が
ある。したがって、第1〜第3スイッチング回路6,
7,8にはトランジスタが用いられる。
【0005】第1〜第3スイッチング回路6,7,8
は、それぞれ2つのトランジスタによって構成される。
第1スイッチング回路6は、第1スイッチングトランジ
スタTr1および第2スイッチングトランジスタTr2
によって構成される。第1スイッチングトランジスタT
r1の一端および第2スイッチングトランジスタTr2
の一端が接続され、第1スイッチングトランジスタTr
1および第2スイッチングトランジスタTr2の接続部
に第1電流検出回路CT1および第1リレーRL1を介
して電動機1の第1端子3が接続される。第1スイッチ
ングトランジスタTr1の他端および第2スイッチング
トランジスタTr2の他端はそれぞれ電源BATTに接
続される。
【0006】第2スイッチング回路7は、第3スイッチ
ングトランジスタTr3および第4スイッチングトラン
ジスタTr4によって構成される。第3スイッチングト
ランジスタTr3の一端および第4スイッチングトラン
ジスタTr4の一端が接続され、第3スイッチングトラ
ンジスタTr3および第4スイッチングトランジスタT
r4の接続部に第2電流検出回路CT2および第2リレ
ーRL2を介して電動機1の第2端子4が接続される。
第3スイッチングトランジスタTr3の他端および第4
スイッチングトランジスタTr4の他端はそれぞれ電源
BATTに接続される。
【0007】第3スイッチング回路8は、第5スイッチ
ングトランジスタTr5および第6スイッチングトラン
ジスタTr6によって構成される。第5スイッチングト
ランジスタTr5の一端および第6スイッチングトラン
ジスタTr6の一端が接続され、第5スイッチングトラ
ンジスタTr5および第6スイッチングトランジスタT
r6の接続部に電動機1の第3端子5が接続される。第
5スイッチングトランジスタTr5の他端および第6ス
イッチングトランジスタTr6の他端はそれぞれ電源B
ATTに接続される。
【0008】第1リレーRL1は電動機1の第1端子3
および第1スイッチング回路6の間に設けられ、第2リ
レーRL2は電動機1の第2端子4および第2スイッチ
ング回路7の間に設けられる。前記第1リレーRL1お
よび第2リレーRL2をオフにすることによって、電動
機1と電動パワーステアリング制御装置2とを切り離す
ことができる。上述した従来の電動パワーステアリング
装置において、電動機1のロータを外部から回転させた
場合、電動機1は発電機として機能する。したがって、
電動パワーステアリング制御装置2が電動機1の制御を
行なっていない電動パワーステアリング装置の非作動時
に、電動機1のロータと間接的に接続されるステアリン
グホイールを回転させると、電動パワーステアリング制
御装置2と電動機1が接続された状態では、発電によっ
て生じた電流が電動機1と電動パワーステアリング制御
装置2の回路内を循環する。そこで、電動パワーステア
リング装置が非作動時には、電動機1と電動パワーステ
アリング制御装置2とを第1リレーRL1および第2リ
レーRL2によって切断している。また、前記第1リレ
ーRL1および第2リレーRL2を用いることによっ
て、各スイッチング回路が壊れたときなどに電動機1と
電動パワーステアリング制御装置2とを切り離すことが
できる。第1電流検出回路CT1および第2電流検出回
路CT2は、電動機1および電動パワーステアリング制
御装置2に流れる電流を検出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電動パ
ワーステアリング装置では、電動パワーステアリング制
御装置2内部に過大電流が流れることによって第1リレ
ーRL1または第2リレーRL2が溶着し、接点が溶着
して閉じた状態となってしまう場合がある。第1リレー
RL1または第2リレーRL2が溶着した状態では、電
動機1と電動パワーステアリング制御装置2とを切り離
すことができない。第1リレーRL1または第2リレー
RL2が溶着した状態で、電動パワーステアリング装置
の非作動時にステアリングホイールを回転させて電動機
1のロータを回転させると、電動機1と電動パワーステ
アリング制御装置2との間を循環する電流が流れる。こ
れによって、ステアリングがロックする現象が発生す
る。
【0010】走行中など電動パワーステアリング装置の
作動中は、第1リレーRL1または第2リレーRL2の
溶着が発生しても電動パワーステアリング装置の機能に
は問題がないが、異常発生時にフェ−ルセーフが働いて
電動パワーステアリング装置を非動作にすると、リレー
を切断する命令を出してもリレーが切断されないので、
この状態でステアリングホイールを回すとロックして動
かなくなってしまい、操舵不能になる可能性がある。
【0011】上述した従来の電動パワーステアリング制
御装置2では、第1電流検出回路CT1および第2電流
検出回路CT2によって電流を検出することができる。
しかしながら、第1電流検出回路CT1および第2電流
検出回路CT2は、電動機1の駆動時に電動機1および
電動パワーステアリング制御装置2に流れる過大電流を
検出する回路であり、1リレーRL1および第2リレー
RL2の溶着を直接検出することはできない。
【0012】電動パワーステアリング制御装置に設けら
れるリレーの溶着を検出する従来技術は、特開平11−
91605号公報に開示されている。特開平11−91
605号公報に開示される従来の技術では、リレーの両
端部の電圧を検出して、検出した電圧パターンからリレ
ーの溶着を検出している。
【0013】しかしながら特開平11−91605号公
報に開示される従来技術では、リレーの両端部から電圧
を検出するために、リレーの両端部に配線を設ける必要
がある。このため配線が多くなり、たとえばプリント基
板に配線を形成する場合には設計が面倒であり、コスト
アップにつながる。
【0014】電動パワーステアリング制御装置に関する
他の従来技術は、特開平11−98888号公報に開示
されている。上記特開平11−98888号公報に開示
される従来の技術では、電動機を駆動するブリッジ回路
に電流検出手段を設けて、ブリッジ回路の全体の電流を
検出することによって、ブリッジ回路を構成するトラン
ジスタの故障を検出している。
【0015】しかしながら特開平11−98888号公
報に開示される従来技術では、ブリッジ回路に電流検出
手段をもうけるので、リレーが溶着しているのか否かを
調べるには、スイッチング手段とリレーとを多数の組み
合わせで開閉する必要があり、リレーの溶着の検出が複
雑となる。また、電流検出手段はブリッジ回路全体の電
流を検出しており、この電流の検出のみでリレーの溶着
を正確に検出することは困難である。
【0016】本発明の目的は、リレーの溶着が検出可能
な電動パワーステアリング制御装置を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の端子を
備える電動機でステアリングを回転させる制御を行なう
電動パワーステアリング制御装置において、電動機の複
数の端子毎に設けられ、電動機の各端子を電源の一端ま
たは他端にそれぞれ接続可能なスイッチング手段と、電
動機の端子と前記スイッチング手段との間に設けられる
リレーと、前記リレーのスイッチング手段と接続されて
いる側の電圧を検出する電圧検出手段と、電動機の1つ
の端子に一端が接続されているリレーがオフで、前記リ
レーの他端に接続されているスイッチング手段がオフで
あるときに、前記オフであるリレーの一端が接続されて
いる電動機の端子とは異なる端子に電圧が印加されてい
る場合に、前記電圧検出手段の検出した電圧が予め定め
る制限値以上であれば、リレーが溶着していると検出す
る異常検出手段とを含むことを特徴とする電動パワース
テアリング制御装置である。
【0018】本発明に従えば、電動機の複数の端子毎に
設けられるスイッチング手段は、電動機の各端子と電源
またはグランドとの接続を可能にしており、各相のスイ
ッチング手段を電源もしくはグランドに接続するタイミ
ングを制御することによって電動機を正逆回転させるこ
とができる。また、電動機の端子とスイッチング手段と
の間にリレーが設けられることで、電動パワーステアリ
ング装置が非動作時に、電動機を電動パワーステアリン
グ制御装置から完全に切断することができる。電圧検出
手段は、リレーのスイッチング手段と接続されている側
の電圧を検出する。電圧検出手段はリレーの一端の電圧
だけを検出するので、電圧を検出するための配線を少な
くすることができる。また、電動機の1つの端子に一端
が接続されているリレーをオフにし、前記リレーの他端
に接続されているスイッチング手段をオンにして、前記
オフにしたリレーの一端が接続されている電動機の端子
とは異なる端子に電圧を印加すると、電動機の各端子に
現れる電圧は全て同じとなる。ここで、電動機の1つの
端子に一端が接続されるリレーの他端に接続される電圧
検出手段で検出した電圧が予め定める制限値以上であれ
ば、異常検出手段はオフにしているリレーが実際には溶
着していてオフになっていないことを検出することがで
きる。
【0019】また本発明は、前記リレーに流れる電流を
検出する電流検出手段をさらに含み、前記異常検出手段
は、電動機の1つの端子に一端が接続されているリレー
がオフで、前記オフであるリレーの他端に接続されてい
るスイッチング手段がオンであるとき、前記オフにした
リレーの一端が接続されている電動機の端子とは異なる
端子に電圧が印加されている場合に、前記電流検出手段
の検出した電流が予め定める制限値以上であれば、リレ
ーが溶着していると検出することを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、電流検出手段によってリ
レーに流れる電流を検出することができる。電動機の1
つの端子に一端が接続されているリレーがオフで、前記
オフであるリレーの他端に接続されているスイッチング
手段がオンであるとき、前記オフであるリレーの一端が
接続されている電動機の端子とは異なる端子に電圧を印
加した場合、前記電流検出手段によって検出した電流が
予め定める制限値以上であれば、異常検出手段はオフに
しているリレーが実際には溶着していてオフになってい
ないことを検出することができる。
【0021】また本発明は、前記異常検出手段によって
リレーが溶着していると検出したときに電動機の駆動を
停止させるように制御する駆動制御手段をさらに含むこ
とを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、駆動制御手段は、前記異
常検出手段によってリレーが溶着していることが検出さ
れると、電動機の駆動を停止し、電動パワーステアリン
グ装置の機能を停止するように制御を行なう。したがっ
て、リレーが溶着した場合でも安全な電動パワーステア
リング装置を実現することができる。
【0023】また本発明は、前記電流検出手段は、リレ
ーとスイッチング手段との間に設けられること特徴とす
る。
【0024】本発明に従えば、電流検出手段はリレーと
スイッチング手段との間に設けられるので、電動パワー
ステアリング装置の停止時には、リレーおよびスイッチ
ング手段をオフにすることによって、電源および電動機
から切り離すことができる。
【0025】また本発明は、前記駆動制御手段は予め定
められるスイッチング手段とリレーとを組み合わせて制
御し、前記異常検出手段は、前記駆動制御手段によって
予め定められるリレーおよびスイッチング手段を組み合
わせて制御したときに電圧検出手段によって検出される
電圧と、駆動制御手段によって予め定めるリレーおよび
スイッチング手段を組み合わせて制御したときに検出さ
れる電圧に対応した故障の情報が登録される予め定める
テーブルとに基づいてリレーの溶着を検出することを特
徴とする。
【0026】本発明に従えば、駆動制御手段は予め定め
られる組み合わせでリレーとスイッチング手段とを制御
し、電圧検出手段は予め定められるリレーおよびスイッ
チング手段を制御したときに電圧を検出する。予め定め
るテーブルには、駆動制御手段が予め定めるリレーとス
イッチング手段とを組み合わせて制御したときに検出さ
れる電圧に対応した故障の情報が登録されている。した
がって、異常検出手段は、電圧検出手段によって検出さ
れた電圧と予め定めるテーブルとに基づいてリレーの溶
着を容易に検出することが可能である。
【0027】また本発明は、前記電圧検出手段による電
圧の検出を電動パワーステアリング制御装置の起動時に
行なうことを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、電動パワーステアリング
制御装置の起動時に電圧検出回路によって電圧を検出す
ることによって、安全を確保することができる。
【0029】また本発明は、前記電圧検出手段による電
圧の検出を電動パワーステアリング制御装置の停止時に
行なうことを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、電動パワーステアリング
制御装置の停止時に電動機の端子とスイッチング手段と
の間に設けたリレーをオフにした状態で電圧検出回路に
よって電圧を検出することで、電動パワーステアリング
装置の非作動時にステアリングホイールを回転させ、電
動機によって発電が行なわれることを防止することがで
きる。
【0031】また本発明は、前記電圧検出手段による電
圧の検出を電動機が動作しない制御状態のときに行なう
ことを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、電動機が動作しない状態
のときに電圧検出回路によって電圧の検出を行なうの
で、たとえば、信号待ちのときなどにリレーが溶着して
いるか否かを検出することができる。したがって、リレ
ーの溶着を早期に発見することができ、安全性が増加す
る。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、電動パワーステアリング
装置において複数の端子を備える電動機11に接続され
た本発明の実施の一形態である電動パワーステアリング
制御装置12の構成を示す図である。
【0034】電動機11は3相ブラシレスモータであ
り、各相のコイルがY結線で接続されている。電動機1
1は、各相の端部に第1端子13、第2端子14および
第3端子15を有する。前記電動機11の第1〜第3端
子13,14,15は電動機11の外部に設けられる電
動パワーステアリング制御装置12と接続される。
【0035】電動パワーステアリング制御装置12は、
電動機11の第1端子13に接続されるスイッチング手
段である第1スイッチング回路16、電動機11の第2
端子14に接続されるスイッチング手段である第2スイ
ッチング回路17、電動機11の第3端子15に接続さ
れるスイッチング手段である第3スイッチング回路1
8、電動機11の第1端子13に一端が接続され、第1
スイッチング回路16に他端が接続される第1リレーR
L11、電動機11の第2端子14に一端が接続され、
第2スイッチング回路17に他端が接続される第2リレ
ーRL12、第1リレーRL11の第1スイッチング回
路16側に接続される電圧検出手段である第1電圧検出
回路19、第2リレーRL12の第2スイッチング回路
17側に接続される電圧検出手段である第2電圧検出回
路20、駆動制御手段である駆動制御回路21、ランプ
22およびランプ22を駆動するランプ駆動回路23を
含み構成される。
【0036】第1スイッチング回路16、第2スイッチ
ング回路17および第3スイッチング回路18には、自
動車の電源BATTが接続される。電源BATTは直流
電源である。以下に、第1〜第3スイッチング回路1
6,17,18の構成について説明する。
【0037】第1スイッチング回路16は、第1スイッ
チングトランジスタTr11および第2スイッチングト
ランジスタTr12を含む。第1スイッチングトランジ
スタTr11および第2スイッチングトランジスタTr
12は、たとえばnチャネルMOSFET(Metal Oxid
e Semiconductor Field Effect Transistor)によって
それぞれ構成される。第1スイッチング回路16は、前
記第1スイッチングトランジスタTr11のソースと第
2スイッチングトランジスタTr12のドレインとを接
続して構成される。第1および第2スイッチングトラン
ジスタTr11,Tr12の接続部には第1リレーRL
11の他端が接続され、第1リレーRL11を介して電
動機11の第1端子13が接続される。第1スイッチン
グトランジスタTr11のドレインは電源BATTの一
端に接続され、第2スイッチングトランジスタTr12
のソースは接地される。
【0038】第2スイッチング回路17は、第3スイッ
チングトランジスタTr13および第4スイッチングト
ランジスタTr14を含む。第3スイッチングトランジ
スタTr13および第4スイッチングトランジスタTr
14は、たとえばnチャネルMOSFETによってそれ
ぞれ構成される。第2スイッチング回路17は、前記第
3スイッチングトランジスタTr13のソースと第4ス
イッチングトランジスタTr14のドレインとを接続し
て構成される。第3スイッチングトランジスタTr13
および第4スイッチングトランジスタTr14の接続部
に第2リレーRL12の他端が接続され、第2リレーR
L12を介して電動機11の第2端子14が接続され
る。第3スイッチングトランジスタTr13のドレイン
は電源BATTの一端に接続され、第4スイッチングト
ランジスタTr14のソースは接地される。
【0039】第3スイッチング回路18は、第5スイッ
チングトランジスタTr15および第6スイッチングト
ランジスタTr16を含む。第5スイッチングトランジ
スタTr15および第6スイッチングトランジスタTr
16は、たとえばnチャネルMOSFETによってそれ
ぞれ構成される。第3スイッチング回路18は、前記第
5スイッチングトランジスタTr15のソースと第6ス
イッチングトランジスタTr16のドレインとを接続し
て構成される。第5スイッチングトランジスタTr15
および第6スイッチングトランジスタTr16の接続部
に電動機11の第3端子15が接続される。第5スイッ
チングトランジスタTr15のドレインは電源BATT
の一端に接続され、第6スイッチングトランジスタTr
16のソースは接地される。本実施形態では、各スイッ
チング回路および各リレーは、オンのときに通電可能な
状態となるように構成する。
【0040】電動機11は、電源BATTの直流電源を
PWM(Pulse Width Modulation)制御により3相交流
電流を通電して駆動するので、第1〜第3スイッチング
回路16,17,18は高速でスイッチ動作を行なう必
要がある。したがって上述したように第1〜第3スイッ
チング回路16,17,18をトランジスタで構成する
ことによって、高速なスイッチ動作を行なうことができ
る。
【0041】第1リレーRL11は電動機11の第1端
子13および第1スイッチング回路16の間に設けら
れ、第2リレーRL12は電動機11の第2端子14お
よび第2スイッチング回路17の間に設けられる。前記
第1リレーRL11および第2リレーRL12をオフに
することによって、電動機11と電動パワーステアリン
グ制御装置12とを完全に切り離すことができる。電動
パワーステアリング装置が非作動時には、電動機11と
電動パワーステアリング制御装置12とを第1リレーR
L11および第2リレーRL12によって切断する。前
記第1リレーRL11および第2リレーRL12を用い
ることによって、各スイッチング回路が壊れたときに、
電動機11と電動パワーステアリング制御装置12とを
切り離すことができる。
【0042】第1電圧検出回路19は、第1リレーRL
11の第1スイッチング回路16が接続される側の端部
の電圧を検出する。第2電圧検出回路20は、第2リレ
ーRL12の第2スイッチング回路17が接続される側
の端部の電圧を検出する。第1電圧検出回路19および
第2電圧検出回路20は、たとえば分圧抵抗を使用した
回路で構成される。第1電圧検出回路19および第2電
圧検出回路20は、第1リレーRL11および第2リレ
ーRL12の一端の電圧を検出するので配線を少なくす
ることができる。第1電圧検出回路19および第2電圧
検出回路20は、電圧の異常を検出する電圧異常検出手
段を備える。電圧異常検出手段は、たとえばコンパレー
タなどによって構成される。電圧異常検出手段は、検出
した電圧と予め定める制限値とを比較し、検出した電圧
が予め定める制限値以上であると駆動制御回路21にエ
ラー信号を出力する。
【0043】駆動制御回路21は、マイクロコンピュー
タ24と、前記マイクロコンピュータ24からの信号に
よって前記第1〜第6スイッチングトランジスタTr1
1,Tr12,Tr13,Tr14,Tr15,Tr1
6の制御を行なうスイッチングトランジスタ駆動回路お
よび第1リレーRL11および第2リレーRL12の制
御を行なうリレー制御回路とを含み構成される。マイク
ロコンピュータ24は、中央演算処理装置(CPU;Ce
ntral Processing Unit)、ランダムアクセスメモリ
(RAM;Random Access Memory)、リードオンリメモ
リ(ROM;ReadOnly Memory)などを含む。マイクロ
コンピュータ24は、スイッチングトランジスタ駆動回
路に信号を出力し、第1〜第6スイッチングトランジス
タTr11,Tr12,Tr13、Tr14,Tr1
5,Tr16のオンまたはオフを行い、PWM(Pulse
Width Modulation)制御によって電動機11を駆動し、
電動機11の回転方向および回転速度を制御する。ま
た、第1電圧検出回路19および第2電圧検出回路20
の少なくとも一方からエラー信号が入力されると、電動
機11の駆動を停止し、電動パワーステアリング装置の
機能を停止させるように第1リレーRL11および第2
リレーRL12がオフとなるような制御を行なう。
【0044】ランプ22は、たとえば発光ダイオードな
どから構成され、点灯または点滅することによって、第
1リレーRL11または第2リレーRL12が溶着を検
出したときに、電動パワーステアリング装置の故障を運
転手に通知する。前記ランプ22は、たとえば自動車室
内の計器板などに設けられる。ランプ22は電源BAT
Tと接続されている。駆動制御回路21が電動機11の
駆動を停止させると、運転中であればステアリングホイ
ールの操作が重くなるため、運転手は電動パワーステア
リング装置の機能が停止したことを運転手は知ることが
できるが、パワーステアリング装置の機能を停止させる
ことをランプ22によって通知することによって確実に
運転手に通知することができる。ランプ駆動回路23は
駆動制御回路21およびランプ22の両者と接続され、
前記第1電圧検出回路19または第2電圧検出回路20
で検出された電圧が予め定める制限値以上であった場合
に、駆動制御回路21から信号が伝達され、この信号を
受け取るとランプ22を点灯または点滅させる。本実施
形態ではランプ22によって電動パワーステアリング装
置の故障の警告を行なうが、音声などによって警告を行
なってもよい。
【0045】図2は、上述した電動機11および電動パ
ワーステアリング制御装置12を含む電動パワーステア
リング装置の概略的な構成を示す図である。まず、電動
パワーステアリング装置の電動機11および電動パワー
ステアリング制御装置12を除く基本的な構成について
説明する。電動パワーステアリング装置は、ステアリン
グホイール30にステアリングシャフト31が設けら
れ、ステアリングシャフト31とラック軸32とがステ
アリングギアボックス33を介して連結され、ラック軸
32の両端にタイロッド34を介して左右の前輪35が
連結されている。ステアリングホイール30の回転がス
テアリングシャフト31を介してステアリングギアボッ
クス33内に設けられるピニオンギアに伝達される。ス
テアリングギアボックス33内では、前記ピニオンギア
がラック軸32のラックに噛合し、ラック軸32を往復
運動させることによって、前輪35の向きを変更する。
次に電動パワーステアリング装置における電動機11の
取り付け位置について説明する。電動機11は、図2
(a)に示すようにステアリングシャフト31の近傍
に、このステアリングシャフト31を回転させるように
取り付けてもよく、図2(b)に示すようにステアリン
グギアボックス33の近傍に取り付け、ピニオンギアお
よびラックの少なくとも一方を動作させるように取り付
けてもよく、図2(c)に示すように中空構造とし、ラ
ック軸32の同軸上に取り付けてもよい。電動パワース
テアリング制御装置12は、車内あるいは電動機11の
近傍に配置される。
【0046】図2に示すように電動パワーステアリング
装置は、基本的には電動機11の補助が無くてもステア
リングホイール30を回転させることによって、前輪3
4の向きを変更することができる構成としている。しか
しながら、電動機11によってステアリングの回転を補
助することによって、運転手は少ない力でステアリング
ホイール30を回転させることができ、特に低速での方
向転換や車庫入れなどで操舵を容易に行なうことが可能
となる。電動パワーステアリング制御装置12は、運転
者がステアリングホイール30を回転させたときにステ
アリングシャフトに発生するねじれ量を検出し、このね
じれ量によって電動機11を駆動する。
【0047】次に、電動パワーステアリング制御装置1
2におけるリレーの溶着の検出動作について説明する。
まず、第1リレーRL11が溶着しているか否かを検出
するために、駆動制御回路21は第1リレーRL11が
オフとなるように第1リレーRL11を制御し、第1ス
イッチング回路16の第1スイッチングトランジスタT
r11および第2スイッチングトランジスタTr12が
オフとなるように第1スイッチングトランジスタTr1
1および第2スイッチングトランジスタTr12を制御
する。また、駆動制御回路21は、第2リレーRL12
および第2スイッチング回路17の第3スイッチングト
ランジスタTr13および第4スイッチングトランジス
タTr14がオフとなるように、第2リレーRL12お
よび第2スイッチング回路17を制御する。また、駆動
制御手段21は、第3スイッチング回路18の第5スイ
ッチングトランジスタTr15がオンとなり、第6スイ
ッチングトランジスタTr16がオフとなるように、第
5スイッチングトランジスタTr15および第6スイッ
チングトランジスタTr16を制御する。駆動制御手段
21が前述の制御を行なうと、電動機11の第1〜第3
端子13,14,15には電源BATTの電圧が現れ
る。この状態で、第1電圧検出回路19によって第1リ
レーRL11の第1スイッチング回路16が接続される
側の電圧を検出する。ここで、第1リレーRL11が溶
着していると、第1電圧検出回路19によって、検出さ
れる電圧は予め定める制限値以上となる。したがって、
第1リレーRL11が溶着していると判断することがで
きる。
【0048】同様に、第2リレーRL12の溶着を検出
するためには、駆動制御回路21は第2リレーRL12
がオフとなるように第2リレーRL12を制御し、第2
スイッチング回路17の第3スイッチングトランジスタ
Tr13および第4スイッチングトランジスタTr14
がオフとなるように制御する。また、駆動制御手段21
は、第1リレーRL11および第1スイッチング回路1
6の第1スイッチングトランジスタTr11および第2
スイッチングトランジスタTr12がオフとなるよう
に、第1リレーRL11および第1スイッチング回路1
6を制御する。また、駆動制御手段21は、第3スイッ
チング回路18の第5スイッチングトランジスタTr1
5および第6スイッチングトランジスタTr16がオン
となるように第5および第6スイッチングトランジスタ
Tr15,Tr16を制御する。駆動制御手段21が前
述の制御を行なうと、電動機11の第1〜第3端子1
3,14,15には電源BATTの電圧が現れる。この
状態で、第2電圧検出回路20によって、第2リレーR
L12の第2スイッチング回路17が接続される側の電
圧を検出する。ここで、第2リレーRL12が溶着して
いると、第2電圧検出回路20によって検出される電圧
は予め定める制限値以上となる。したがって、第2リレ
ーRL12が溶着していると判断することができる。
【0049】図3は、図1に示す電動パワーステアリン
グ制御装置12におけるリレーの溶着の検出動作を示す
フローチャートである。自動車におけるイグニッション
(以下、IGと記す)キーのオン/オフ動作と電気系統
の電動パワーステアリング制御装置12のメインスイッ
チが連動しており、前記IGキーをオンにすることによ
って電動パワーステアリング制御装置12が始動する。
本実施形態では電動パワーステアリング制御装置12の
始動時にリレーの溶着の検出を行なう。まず、運転手が
IGキーをオンにするとステップA1で第1および第2
リレーRL11,RL12がオフとなり、第1〜第4ス
イッチングトランジスタTr11,Tr12,Tr1
3,Tr14がオフとなり、第5スイッチングトランジ
スタTr15がオンとなり、第6スイッチングトランジ
スタTr16がオフとなるように駆動制御回路21が第
1および第2リレーRL11,RL12および第1〜第
5スイッチングトランジスタTr11,Tr12,Tr
13,Tr14,Tr15,Tr16を制御し、ステッ
プA2に進む。ステップA2では、第1電圧検出回路1
9によって電圧を検出して、ステップA3に進む。ステ
ップA3では、第1電圧検出回路19において前記ステ
ップA2で検出した電圧が予め定める制限値以上である
か否かが電圧異常検出手段によって判断される。ここ
で、検出した電圧が予め定める制限値以上であればステ
ップA4に進む。ステップA4では、第1電圧検出回路
19がエラー信号を駆動制御回路21に送り、ステップ
A5に進む。ステップA5では、エラー信号が入力され
た駆動制御回路21がランプ駆動回路23に信号を送っ
てランプ22を点灯または点滅させ、ステップA6に進
む。ステップA6では、駆動制御回路21が電動機11
の駆動を停止し、電動パワーステアリング装置の機能を
停止させてリレーの溶着の検出動作を終了する。
【0050】一方、ステップA3で、第1電圧検出回路
19が検出した電圧が予め定める制限値未満であればス
テップA7に進む。ステップA7では、第2電圧検出回
路20によって電圧を検出し、ステップA8に進む。ス
テップA8では、検出した電圧が予め定める制限値以上
であるか否かが電圧異常検出手段によって判断される。
ここで、検出した電圧が予め定める制限値以上であれば
ステップA9に進む。ステップA9では、第2電圧検出
回路20がエラー信号を駆動制御回路21に送り、ステ
ップA10に進む。ステップA10では、エラー信号が
入力された駆動制御回路21がランプ駆動回路23に信
号を送ってランプ22を点灯または点滅させ、ステップ
A11に進む。ステップA11では、駆動制御回路21
が電動パワーステアリング装置の機能を停止させてリレ
ーの溶着の検出動作を終了する。一方、ステップA8で
第2電圧検出回路20が検出した電圧が予め定める制限
値未満であればリレーの溶着の検出動作を終了する。
【0051】以上のように、電動パワーステアリング制
御装置12では、第1リレーRL11および第2リレー
RL12の溶着を容易に検出することができ、第1リレ
ーRL11および第2リレーRL12の少なくともいず
れか一方の溶着を検出した場合には電動機11の駆動を
停止させて、電動パワーステアリング装置の機能を停止
させることによって、リレーが溶着しても安全な電動パ
ワーステアリング装置を構成することができる。
【0052】本発明の他の実施形態の電動パワーステア
リング制御装置では、前述した電動パワーステアリング
制御装置と同様な構成であるが、リレーの溶着を検出す
る電圧異常検出手段は、第1電圧検出回路19および第
2電圧検出回路20ではなく、駆動制御手段21に備え
られる。その他の構成は前記実施形態と同じである。ま
た本実施形態の電動パワーステアリング制御装置と前記
実施形態の電動パワーステアリング装置12とはリレー
の溶着の検出動作と異なる。以下に、本実施形態の電動
パワーステアリング装置の動作を説明する。第1リレー
RL11の溶着の検出を行なう場合、第1および第2リ
レーRL11,RL12がオフとなり、第5スイッチン
グトランジスタTr15がオンとなり、第1〜第4スイ
ッチングトランジスタTR11,Tr12,Tr13,
Tr14および第6スイッチングトランジスタTr16
がオフとなるように駆動制御回路21によって第1およ
び第2リレーRL11,RL12および第1〜6スイッ
チングトランジスタTr11,Tr12,Tr13,T
r14,Tr15,Tr16を制御して第1電圧検出回
路19によって電圧を検出した後、第1リレーRL11
がオンとなるように駆動制御回路21によって第1リレ
ーRL11を制御して再び第1電圧検出回路19によっ
て電圧の検出を行なう。上述した前記実施形態の電動パ
ワーステアリング制御装置12では、第1リレーRL1
1および第2リレーRL12が溶着しているか否かを容
易に判断することが可能であるが、第1リレーRL11
が溶着している場合でも、電動機11の内部で断線があ
ると第1電圧検出回路19によって検出される電圧は予
め定める制限値未満となる。したがって、第1リレーR
L11は溶着していないと判定してしまう可能性があ
る。このため、本実施形態の電動パワーステアリング制
御装置では、第1リレーRL11がオフとなるように駆
動制御回路21によって第1リレーRL11を制御して
検出を行なった後、第1リレーRL11がオンとなるよ
うに駆動制御回路21によって第1リレーRL11を制
御して再度第1電圧検出回路19によって電圧の検出を
行なう。ここで、第1電圧検出回路19によって検出さ
れる電圧が予め定める制限値未満となれば、電動機11
が断線していると判断することができる。
【0053】第2リレーRL12の溶着の検出を行なう
場合は、第1および第2リレーRL11,RL12がオ
フとなり、第5スイッチングトランジスタTr15がオ
ンとなり、第1〜第4スイッチングトランジスタTR1
1,Tr12,Tr13,Tr14および第6スイッチ
ングトランジスタTr16がオフとなるように駆動制御
回路21によって第1および第2リレーRL11,RL
12および第1〜6スイッチングトランジスタTr1
1,Tr12,Tr13,Tr14,Tr15,Tr1
6を制御して第2電圧検出回路20によって電圧を検出
した後、第2リレーRL12がオンとなるように駆動制
御回路21によって第2リレーRL12を制御して再び
第2電圧検出回路20によって電圧の検出を行なう。
【0054】このように、第1および第2リレーRL1
1,RL12と第1〜第3スイッチング回路16,1
7,18とを組み合わせを予め定めておく。前記予め定
められる組み合わせで第1および第2リレーRL11,
RL12と第1〜第3スイッチング回路16,17,1
8を制御して、第1および第2電圧検出回路19,20
で電圧を検出することによって、第1リレーRL11お
よび第2リレーRL12の溶着だけでなく、電動機11
の断線を検出することができる。上述した第1リレーR
L11および第2リレーRL12の溶着および電動機1
1の断線を検出するため、第1リレーRL11、第2リ
レーRL12、第1〜第3スイッチング回路16,1
7,18を組み合わせて制御するプログラムがマイクロ
コンピュータ24のROMに格納されている。また、前
記実施形態の電動パワーステアリング制御装置12で
は、第1電圧検出回路19および第2電圧検出回路20
で検出される電圧が予め定める制限値以上であれば、そ
れぞれの回路がエラー信号を駆動制御回路21に入力す
る構成としているが、本実施形態の電動パワーステアリ
ング制御装置では、第1電圧検出回路19および第2電
圧検出回路20は電圧異常検出手段を備えず、検出した
電圧を駆動制御回路21に入力し、駆動制御回路21に
電圧異常検出手段を設けてリレーの溶着を検出する。駆
動制御回路21に設けられる電圧異常検出手段は、マイ
クロコンピュータ24のROMもしくはマイクロコンピ
ュータ24の外部に設けた記憶素子に予め定める制限値
の情報を記録しておき、マイクロコンピュータ24内で
ソフトウェアによって検出される電圧が予め定める制限
値以上であるか否かを判断して、リレーの溶着を検出す
る。
【0055】本実施形態の電動パワーステアリング制御
装置では、上述した第1電圧検出回路19および第2電
圧検出回路20によって検出された電圧からマイクロコ
ンピュータ24のROMもしくはマイクロコンピュータ
24の外部に設けた記憶素子に格納される予め定められ
る表1に示す故障検出テーブルに基づいて、第1リレー
RL11、第2リレーRL12および電動機11の状態
を検出する。故障検出テーブルには上述した予め定めら
れる第1および第2リレーRL11,RL12と第1〜
第3スイッチング回路16,17,18とを組み合わせ
て制御したときに検出される電圧に対応した故障の情報
が登録されている。
【0056】
【表1】
【0057】表1では、第5スイッチングトランジスタ
Tr15がオンとなり、第1〜第4スイッチングトラン
ジスタTr11,Tr12,Tr13,Tr14および
第6スイッチングトランジスタTr16がオフとなるよ
うに駆動制御回路21が第1〜第3スイッチング回路1
6,17,18を制御した状態で、第1リレーRL11
または第2リレーRL12がオンとなるように駆動制御
回路21が第1リレーRL11および第2リレーRL1
2を制御して第1および第2電圧検出回路19,20で
検出される電圧をV(RLon)とし、第1リレーRL1
1および第2リレーRL12がオフとなるように駆動制
御回路21が第1リレーRL11および第2リレーRL
12を制御して第1および第2電圧検出回路19,20
で検出される電圧をV(RLoff)とする。上述したよ
うに、V(RLon)とV(RLoff)とを組み合わせて
検出することによって、故障検出テーブルから第1リレ
ーRL11および第2リレーRL12の状態と、電動機
11の状態とを判定することができる。
【0058】たとえば、第1電圧検出回路19で検出さ
れるV(RLon)が予め定める制限値よりも大きいハイ
レベルHの状態であり、V(RLoff)が予め定める制
限値以上のローレベルLであったとすると、第1リレー
RL11は正常であり、電動機11は正常であることが
故障検出テーブルから判る。
【0059】このように、上述した故障検出テーブルに
基づいて電圧を検出することによって、第1リレーRL
11または第2リレーRL12の溶着と電動機11の断
線とを判断することが可能となる。このように故障の検
出を行なった結果は、マイクロコンピュータ24内部に
設けられるRAMなどの記憶しておき、駆動制御回路2
1と外部の情報機器とを接続可能な端子を設け、前記R
AMから情報を取り出せる構成としてもよい。このよう
に構成すると、たとえば修理工場などで修理を行なう際
に、故障の情報を取り出すことができるので修理を的確
に行なうことが可能となる。
【0060】図4は、本実施形態の電動パワーステアリ
ング制御装置における第1リレーRL11および第2リ
レーRL12の溶着と電動機11の断線との検出動作を
示すフローチャートである。自動車におけるIGキーの
オン/オフ動作と電気系統の電動パワーステアリング制
御装置のメインスイッチが連動しており、前記IGキー
をオンにすることによって電動パワーステアリング制御
装置が始動する。本実施形態では、電動パワーステアリ
ング制御装置の始動時にリレーの溶着の検出を行なう。
まず、運転手がIGキーをオンにするとステップB1
で、第1および第2リレーRL11,RL12がオフと
なり、第1〜第4スイッチングトランジスタTr11,
Tr12,Tr13,Tr14がオフとなり、第5スイ
ッチングトランジスタTr15がオンとなり、第6スイ
ッチングトランジスタTr16がオフとなるように駆動
制御回路21が第1および第2リレーRL11,RL1
2および第1〜第5スイッチングトランジスタTr1
1,Tr12,Tr13,Tr14,Tr15,Tr1
6を制御し、ステップB2に進む。ステップB2では、
第1電圧検出回路19よって電圧を検出して、ステップ
B3に進む。ステップB3では、第1電圧検出回路19
において検出された電圧を駆動制御回路21に入力し、
ステップB4に進む。ステップB4では、駆動制御回路
21において第1電圧検出回路19で検出された電圧が
予め定める制限値以上であるか否かが判断される。ここ
で、検出した電圧が予め定める制限値以上であればステ
ップB5に進む。ステップB5では、駆動制御回路21
がランプ駆動手段23に信号を送ってランプを点灯また
は点滅させ、ステップB6に進む。ステップB6では、
駆動制御装置21が電動機11の駆動を停止し、電動パ
ワーステアリング装置の機能を停止させてステップB7
に進む。
【0061】一方、ステップB4で、第1電圧検出回路
19が検出した電圧が予め定める制限値未満であると判
断され場合、ステップB7に進む。ステップB7では、
第1リレーRL11がオンとなるように駆動制御回路2
1が第1リレーRL11を制御し、ステップB8に進
む。ステップB8では、第1電圧検出回路19によって
電圧を検出し、ステップB9に進む。ステップB9で
は、第1電圧検出回路19によって検出された電圧を駆
動制御回路21に入力し、ステップB10に進む。ステ
ップB10では、駆動制御回路21においてステップB
8で検出された電圧が異常を示しているか否かが判断さ
れる。ここで、検出した電圧が異常を示していると判断
される、つまり電圧が予め定める制限値よりも小さくな
ると、ステップB11に進む。ステップB11では、駆
動制御回路21がランプ駆動回路23を送出してランプ
22を点灯または点滅させ、ステップB12に進む。ス
テップB12では、電動パワーステアリング装置の機能
を停止させてステップB13に進む。
【0062】一方、ステップB10で検出された電圧が
異常ではないと判断されると、ステップB13に進む。
ステップB13では、第1リレーRL11がオフとなる
ように駆動制御回路21によって第1リレーRL11を
制御してステップB12に進む。ステップB14では、
第2電圧検出回路20によって電圧を検出し、ステップ
B15に進む。ステップB15では、第2電圧検出回路
20によって検出された電圧を駆動制御回路21に入力
し、ステップB16に進む。ステップB16では、駆動
制御回路21においてステップB14で検出された電圧
が予め定める制限値以上であるか否かが判断される。こ
こで、検出した電圧が予め定める制限値以上であればス
テップB17に進む。ステップB17では、駆動制御回
路21がランプ駆動回路23に信号を送出してランプ2
2を点灯または点滅させて、ステップB18に進む。ス
テップB18では、電動パワーステアリング装置の機能
を停止させてステップB19に進む。
【0063】一方ステップB16で、検出された電圧が
予め定める制限値未満であると判断されるとステップB
19に進む。ステップB19では、第2リレーRL12
がオンとなるように駆動制御回路21が第2リレーRL
12を制御して、ステップB20に進む。ステップB2
0では、第2電圧検出回路20によって電圧を検出し、
ステップB21に進む。ステップB21では、第2電圧
検出回路20によって検出された電圧を駆動制御回路2
1に入力して、ステップB22に進む。ステップB22
では、駆動制御回路21によってステップB20で検出
された電圧が異常であるか否かが判断される。ここで、
検出した電圧が予め定める制限値以上であると判断され
ると、ステップB23に進む。ステップB23では、制
御駆動手段21がランプ駆動回路23に信号を送信して
ランプ22を点灯または点滅させ、ステップB24に進
む。ステップB24では電動パワーステアリング装置の
機能を停止させて、検出処理動作を終了する。一方、ス
テップB22で、検出された電圧が異常ではないと判断
されると検出処理動作を終了する。
【0064】以上のように、本実施形態の電動パワース
テアリング制御装置では、第1リレーRL11および第
2リレーRL12の溶着の検出に加えて、電動機11の
断線の検出を行なうことができ、第1リレーRL11の
溶着、第2リレーRL2の溶着および電動機11の断線
の少なくともいずれか1つを検出した場合、電動パワー
ステアリング装置の機能を停止させるように駆動制御回
路21が制御を行なうことによって、安全な電動パワー
ステアリング装置を構成することができる。また、ステ
ップB14〜ステップ18までの各ステップは、ステッ
プB4およびB6とステップB7との間で処理を行って
もよい。
【0065】図5は、電動パワーステアリング装置にお
いて複数の端子を備える電動機11に接続された本発明
のさらに他の実施形態である電動パワーステアリング制
御装置42の構成図である。図5の電動パワーステアリ
ング制御装置42において、前記実施形態の図1に示す
電動パワーステアリング制御装置12と同様な構成には
同一の符号を付し、重複する説明を省略する。電動パワ
ーステアリング制御装置42は、前記実施形態の電動パ
ワーステアリング制御装置12の構成に加えて、第1リ
レーRL11に流れる電流を検出する電流検出手段であ
る第1電流検出回路CT11および第2リレーRL12
に流れる電流を検出する電流検出手段である第2電流検
出回路CT12を含む。
【0066】第1電流検出回路CT11は、第1スイッ
チング回路16と第1リレーRL11との間に設けられ
る。第1電流検出回路CT11は、ホール素子またはシ
ャント抵抗などの電流検出素子によって構成され、第1
リレーRL11に流れる電流の検出をすることが可能で
ある。
【0067】第2電流検出回路CT12は、第2スイッ
チング回路17と第2リレーRL12との間に設けられ
る。第2電流検出回路CT12は、第1電流検出回路C
T11と同様に、ホール素子またはシャント抵抗などの
電流検出素子によって構成され、第2リレーRL12に
流れる電流を検出することが可能である。
【0068】次に、電動パワーステアリング制御装置4
2における第1および第2電流検出回路CT11,CT
12を用いたリレーの溶着の検出動作について説明す
る。まず、第1リレーRL11の溶着を検出する場合、
第1および第2リレーRL11,RL12がオフとな
り、第1スイッチング回路16の第1スイッチングトラ
ンジスタTr11および第3スイッチング回路18の第
6スイッチングトランジスタTr16がオンとなり、第
2〜第5スイッチングトランジスタTR12,Tr1
3、Tr14,Tr15がオフとなるように駆動制御回
路21によって第1リレーRL11,RL12および第
1〜第3スイッチング回路16,17,18を制御す
る。ここで、第1リレーRL11が溶着していれば、図
5に示すI1の経路で電流が流れる。第1電流検出回路
CT11は、電流の異常を検出する電流異常検出手段を
備え、I1経路で流れる電流を検出することで、第1リ
レーRL11の溶着を検出する。つまり、電流異常検出
手段は、第1電流検出回路CT11が検出した電圧が予
め定める制限値以上であれば第1リレーRL11が溶着
していると判断する。また、第1および第2リレーRL
11,RL12がオフとなり、第1スイッチング回路1
6の第2スイッチングトランジスタTr12および第3
スイッチング回路18の第5スイッチングトランジスタ
Tr15がオンとなり、第1,第3,第4,第6スイッ
チングトランジスタTr11,Tr13,Tr14,T
r16がオフとなるように駆動制御回路21によって第
1リレーRL11,RL12および第1〜第3スイッチ
ング回路16,17,18を制御してもよい。この場
合、第1リレーRL11が溶着していれば、図5に示す
I2の経路で電流が流れるので、この電流を第1電流検
出回路CT11によって検出することによって第1リレ
ーRL11の溶着を検出することができる。また、第2
リレーRL12の溶着の検出も第1および第2リレーR
L11,RL12および第1〜第3スイッチング回路1
6,17,18を駆動制御回路21によって制御し、第
2電流検出回路CT12を用いて同様に行なうことがで
きる。
【0069】図6は、電動パワーステアリング制御装置
42の電流によるリレーの溶着の検出動作を示すフロー
チャートである。自動車におけるIGキーのオン/オフ
動作と電気系統の電動パワーステアリング装置42のメ
インスイッチが連動しており、前記IGキーをオンにす
ることによって電動パワーステアリング制御装置42が
始動する。本実施形態では、電動パワーステアリング制
御装置42の始動時に第1リレーRL11および第2リ
レーRL12の溶着の検出を行なう。まず、運転手が自
動車のIGキーをオンにすると、前記実施形態の図3に
示すリレーの溶着の検出動作を行なった後、ステップC
1で、第1および第2リレーRL11,RL12がオフ
となり、第1スイッチングトランジスタTr11および
第6スイッチングトランジスタTr16がオンとなり、
第2〜第5スイッチングトランジスタTr12,Tr1
3,Tr14,Tr15がオフとなるように駆動制御回
路21によって第1および第2リレーRL11,RL1
2と、第1〜第6スイッチングトランジスタTr11,
Tr12,TR13,Tr14,Tr15,Tr16と
を制御し、ステップC2に進む。ステップC2では、電
流検出手段CT11によって電流を検出して、ステップ
C3に進む。ステップC3では、電流検出手段CT11
によって前記ステップC2で検出した電流が予め定める
制限値以上であるか否かが判断される。ここで、電流が
予め定める制限値以上であるとステップC4に進む。ス
テップC4では、電流検出手段CT11が駆動制御回路
21にエラー信号を出力して、ステップC5に進む。ス
テップC5では、駆動制御回路21からランプ駆動回路
23に信号が送信されてランプ22を点灯または点滅さ
せ、ステップC6に進む。ステップC6では、電動パワ
ーステアリング装置の機能を停止させステップC7に進
む。
【0070】一方、ステップC3で検出された電流が予
め定める制限値未満であると判断されると、ステップC
7に進む。ステップC7では、第1スイッチングトラン
ジスタTr11および第6スイッチングトランジスタT
r16がオフとなるように駆動制御回路21が第1スイ
ッチングトランジスタTr11および第6スイッチング
トランジスタTr16を制御して、ステップC8に進
む。ステップC8では、第3スイッチングトランジスタ
Tr13および第6スイッチングトランジスタTr16
がオンとなるように駆動制御回路21によって第2リレ
ーRL12、第3スイッチングトランジスタTr13お
よび第6スイッチングトランジスタTr16を制御し
て、ステップC9に進む。ステップC9では、第2電流
検出回路CT12で電流を検出して、ステップC10に
進む。ステップC10では、第2電流検出回路CT12
によって前記ステップC9で検出した電流が予め定める
制限値以上であるか否かが判断される。ここで、電流が
予め定める制限値未満であるとステップC11に進む。
ステップC11では第2電流検出回路CT12から駆動
制御回路21にエラー信号を出力して、ステップC12
に進む。ステップC12では、駆動制御回路21からラ
ンプ駆動回路23に信号が送られ、ランプ22を点灯ま
たは点滅させてステップC11に進む。ステップC11
では、電動パワーステアリング装置の機能を停止させて
処理動作を終了する。一方、ステップC10で検出した
電流が予め定める制限値未満であると判断されると、処
理動作を終了する。
【0071】本実施形態の電動パワーステアリング制御
装置42では、前記実施形態と同様に第1および第2電
圧検出回路19,20による電圧の検出と、第1および
第2電流検出回路CT11,CT12による電流の検出
によって、第1リレーRL11および第2リレーRL1
2の溶着を確実に検出することが可能となる。また、電
動パワーステアリング制御装置42では、第1および第
2電流検出回路CT11およびCT12が検出する電圧
が予め定める制限値以上であれば、第1および第2電流
検出回路CT11およびCT12がエラー信号を駆動制
御回路21に出力する構成としているが、第1および第
2電流検出回路CT11およびCT12で検出された電
流が予め定める制限値以上であるか否かの判断は、駆動
制御手段21で行なってもよい。
【0072】上述した各実施形態の電動パワーステアリ
ング制御装置では、この電動パワーステアリング制御装
置の始動時に第1リレーRL11および第2リレーRL
12の溶着の検出を行なうが、第1リレーRL11およ
び第2リレーRL12の溶着の検出は、電動パワーステ
アリング装置のメインスイッチをオフにしたとき、つま
り、電動パワーステアリング制御装置の停止時に行なっ
てもよい。この場合、コンデンサを用い、メインスイッ
チをオフすると前記コンデンサを電源として検出を行な
う。さらに、第1リレーRL11および第2リレーRL
12の溶着は、自動車が停止し、ステアリングホイール
が回転していない、つまり電動機が動作しない状態、た
とえば自動車が信号待ちで停止しているときなどに検出
してもよい。このように、信号待ちのときなどに第1リ
レーRL11および第2リレーRL12の溶着を検出す
ることで、第1リレーRL11および第2リレーRL1
2の溶着を早期に発見することができ、安全性が増加す
るまた、電動機11として3相ブラシレスモータを用い
ているが、単相および複数相の電動機を駆動する電動パ
ワーステアリング制御装置においても本発明を適用する
ことが可能である。また、上述した各実施形態の電動パ
ワーステアリング制御装置では、電動機11の第3端子
15と第3スイッチング回路18との間にもリレーを設
ける構成としてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電動機の
1つの端子に一端が接続されているリレーをオフにし、
前記リレーの他端に接続されているスイッチング手段を
オンととし、前記オフにしたリレーの一端が接続されて
いる電動機の端子とは異なる端子に電圧を印加すると、
リレーが溶着している場合には、リレーのスイッチング
手段が接続されている側の電圧が予め定める制限値以上
となるので、異常検出手段は、電圧検出手段が検出する
電圧が予め定める制限値以上である場合に、リレーが溶
着している検出をすることができる。したがって、フェ
ールセーフを図ることができる。また電圧検出手段はリ
レーの一端の電圧のみを検出するので、電圧を検出する
ための配線を少なくすることができ、製造コストの低減
を図ることができる。
【0074】また本発明によれば、電流検出手段によっ
てリレーに流れる電流を検出することができる。電動機
の1つの端子に一端が接続されているリレーがオフで、
前記オフであるリレーの他端に接続されているスイッチ
ング手段がオンであるとき、前記オフであるリレーの一
端が接続されている電動機の端子とは異なる端子に電圧
を印加して、異常検出手段は電流検出手段の電流が予め
定める制限値異常である場合にリレーが溶着しているこ
とを検出することができ、リレーの溶着を確実に検出す
ることができる。
【0075】また本発明によれば、異常検出手段によっ
て異常が検出されると、電動機の駆動を停止し、電動パ
ワーステアリング装置の機能を停止するように制御を行
なうのでリレーが溶着した場合でも安全な電動パワース
テアリング装置を実現することができる。
【0076】また本発明によれば、電流検出手段はリレ
ーとスイッチング手段との間に設けられるので、電動パ
ワーステアリング装置の停止時には、リレーおよびスイ
ッチング手段をオフにすることによって、電源および電
動機から切り離すことができる。
【0077】また本発明によれば、駆動制御手段は予め
定められる組み合わせでリレーとスイッチング手段とを
制御し、予め定められるリレーおよびスイッチング手段
を制御したときに電圧検出手段によって検出した電圧と
予め定めるテーブルに基づいてリレーの溶着および電動
機の断線を容易に検出することが可能である。
【0078】また本発明によれば、電動パワーステアリ
ング制御装置の起動時に電圧検出回路によって電圧を検
出することによって、安全を確保することができる。
【0079】また本発明によれば、電動パワーステアリ
ング制御装置の停止時に電圧検出回路によって電圧を検
出することによって、電動パワーステアリング装置の非
作動時にステアリングホイールを回転させたときの、電
動機による発電作用によりステアリングが重くなること
を防止することができる。
【0080】また本発明によれば、電動機が動作しない
状態のときに電圧検出回路によって電圧の検出を行なう
ので、たとえば、信号待ちのときなどにリレーが溶着し
ているか否かを検出することができる。したがって、リ
レーの溶着を早期に発見することができ、安全性が増加
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動パワーステアリング装置において複数の端
子を備える電動機11に接続された本発明の実施の一形
態である電動パワーステアリング制御装置12を示す構
成図である
【図2】電動パワーステアリング装置の構成図である。
【図3】電動パワーステアリング制御装置12における
リレーの溶着の検出動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施形態における電動パワーステ
アリング制御装置における第1リレーRL11および第
2リレーRL12の溶着と電動機11の断線との検出動
作を示すフローチャートである。
【図5】電動パワーステアリング装置において複数の端
子を備える電動機11に接続された本発明のさらに他の
実施形態である電動パワーステアリング制御装置42を
示す構成図である。
【図6】電動パワーステアリング制御装置42の電流検
出動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の電動パワーステアリング装置における電
動機1および電動機1の制御を行なう電動パワーステア
リング制御装置2の構成図である。
【符号の説明】
11 電動機 12,42 電動パワーステアリング制御装置 13 第1端子 14 第2端子 15 第3端子 16 第1スイッチング回路 17 第2スイッチング回路 18 第3スイッチング回路 19 第1電圧検出回路 20 第2電圧検出回路 21 駆動制御回路 RL11 第1リレー RL12 第2リレー Tr11 第1スイッチングトランジスタ Tr12 第2スイッチングトランジスタ Tr13 第3スイッチングトランジスタ Tr14 第4スイッチングトランジスタ Tr15 第5スイッチングトランジスタ Tr16 第6スイッチングトランジスタ CT11 第1電流検出回路 CT12 第2電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森口 広 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 太田 隆 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA03 CA20 CA32 CA33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端子を備える電動機でステアリン
    グを回転させる制御を行なう電動パワーステアリング制
    御装置において、 電動機の複数の端子毎に設けられ、電動機の各端子を電
    源の一端または他端にそれぞれ接続可能なスイッチング
    手段と、 電動機の端子と前記スイッチング手段との間に設けられ
    るリレーと、 前記リレーのスイッチング手段と接続されている側の電
    圧を検出する電圧検出手段と、 電動機の1つの端子に一端が接続されているリレーがオ
    フで、前記リレーの他端に接続されているスイッチング
    手段がオフであるときに、前記オフであるリレーの一端
    が接続されている電動機の端子とは異なる端子に電圧が
    印加されている場合に、前記電圧検出手段の検出した電
    圧が予め定める制限値以上であれば、リレーが溶着して
    いると検出する異常検出手段とを含むことを特徴とする
    電動パワーステアリング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記リレーに流れる電流を検出する電流
    検出手段をさらに含み、 前記異常検出手段は、電動機の1つの端子に一端が接続
    されているリレーがオフで、前記オフであるリレーの他
    端に接続されているスイッチング手段がオンであると
    き、前記オフにしたリレーの一端が接続されている電動
    機の端子とは異なる端子に電圧が印加されている場合
    に、前記電流検出手段の検出した電流が予め定める制限
    値以上であれば、リレーが溶着していると検出すること
    を特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記異常検出手段によってリレーが溶着
    していると検出したときに電動機の駆動を停止させるよ
    うに制御する駆動制御手段をさらに含むことを特徴とす
    る請求項1または2記載の電動パワーステアリング制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記電流検出手段は、リレーとスイッチ
    ング手段との間に設けられること特徴とする請求項2記
    載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動制御手段は予め定められるスイ
    ッチング手段とリレーとを組み合わせて制御し、 前記異常検出手段は、前記駆動制御手段によって予め定
    められるリレーおよびスイッチング手段を組み合わせて
    制御したときに電圧検出手段によって検出される電圧
    と、駆動制御手段によって予め定めるリレーおよびスイ
    ッチング手段を組み合わせて制御したときに検出される
    電圧に対応した故障の情報が登録される予め定めるテー
    ブルとに基づいてリレーの溶着を検出することを特徴と
    する請求項3記載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧検出手段による電圧の検出を電
    動パワーステアリング制御装置の起動時に行なうことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の電動パ
    ワーステアリング制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧検出手段による電圧の検出を電
    動パワーステアリング制御装置の停止時に行なうことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の電動パ
    ワーステアリング制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧検出手段による電圧の検出を電
    動機が動作しない制御状態のときに行なうことを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1つに記載の電動パワース
    テアリング制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017022915A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 トヨタ自動車株式会社 電動モータ制御装置

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JP2017022915A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 トヨタ自動車株式会社 電動モータ制御装置

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