JP2003182053A - インクジェット式プリンタ - Google Patents

インクジェット式プリンタ

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JP2003182053A
JP2003182053A JP2001379936A JP2001379936A JP2003182053A JP 2003182053 A JP2003182053 A JP 2003182053A JP 2001379936 A JP2001379936 A JP 2001379936A JP 2001379936 A JP2001379936 A JP 2001379936A JP 2003182053 A JP2003182053 A JP 2003182053A
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JP2001379936A
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English (en)
Inventor
Sukehisa Miyazaki
資久 宮崎
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷媒体に対する印刷状態を確認するために
用いられる印刷媒体の枚数を低減する。 【解決手段】 読み取りセンサによって単票紙2上の画
像を読み取り、単票紙2上の所定サイズの領域において
目印が読み取られない場合は、単票紙2上の余白部であ
ると判断して、ノズルチェックパターンまたはギャップ
調整パターンの印刷を開始する。一方、目印が読み取ら
れた場合には、単票紙2を目印が読み取られなくなるま
で搬送した後で、ノズルチェックパターンまたはギャッ
プ調整パターンの印刷を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定長さを有する
印刷媒体に対して画像を印刷するインクジェット式プリ
ンタに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式プリンタは、液状のイ
ンクを用紙に吹き付けて印刷を行うものである。インク
ジェット式プリンタとしては、インクを吐出するための
複数の吐出ノズルが配置された印刷ヘッドが、用紙の搬
送方向に垂直な方向に往復動しつつ、用紙上に印刷が施
されるものが一般的である。また、用紙としては、所定
長さを有するもの(以下、単票紙と称する)が用いられ
ることがある。
【0003】ここで、かかるインクジェット式プリンタ
の印刷ヘッドでは、印刷が行われないで(インクが吐出
されないで)長時間放置されると、吐出ノズルの開口近
傍のインクが乾燥して目詰まりが生じることがある。従
って、印刷が長時間行われない場合には、吐出ノズルの
開口がキャップなどによって封止されることが多い。し
かし、封止された状態で長時間放置された場合でも、吐
出ノズルの開口近傍のインクの粘度が少しずつ上昇する
ことによって、すぐに印刷を開始することができなくな
ったり、印刷される画像が悪化することがある。
【0004】また、カラー画像を印刷可能なインクジェ
ット式プリンタにおいては、長時間連続して印刷が行わ
れる場合でも、インクの色によって、インクが頻繁に吐
出される吐出ノズルと、インクがあまり頻繁に吐出され
ない吐出ノズルとがあり、インクが頻繁に吐出される吐
出ノズルの開口近傍には新しいインクが順次供給される
ので目詰まりは生じにくいが、インクがあまり頻繁に吐
出されない吐出ノズルの開口近傍には新しいインクが供
給されにくく、インクが乾燥して目詰まりを生じやす
い。
【0005】さらに、印刷ヘッドが往復動しつつ印刷が
行われる場合には、ある吐出ノズルから往動時に吐出さ
れるインクの単票紙上の着弾位置と、復動時に吐出され
るインクの単票紙上の着弾位置とがずれる、すなわち、
吐出ノズルのギャップ状態が適正でなくなる場合があ
る。かかる場合には、ラインがずれたり、画像がぼやけ
たりして、印刷される画像が悪化してしまう。
【0006】従って、吐出ノズルの目詰まり状態および
吐出ノズルのギャップ状態によって画像が悪化するとい
う問題を解消するために、インクジェット式プリンタに
は、吐出ノズルの目詰まり状態を確認するためのモード
(以下、「ノズル詰まり確認モード」と称する)および
吐出ノズルのギャップ状態を調整するためのモード(以
下、「ギャップ調整モード」と称する)を有しているも
のがある。つまり、上述の両モードにおいては、印刷を
開始する前に、あらかじめ吐出ノズルの目詰まり状態ま
たは吐出ノズルのギャップ状態に異常がないかを確認す
るためのチェックパターンがそれぞれ印刷され、そのチ
ェックパターンが操作者により目視観察されることによ
って、そのときの吐出ノズルの目詰まり状態または吐出
ノズルのギャップ状態が確認される。
【0007】そして、吐出ノズルの目詰まり状態または
吐出ノズルのギャップ状態に異常がある場合には、吐出
ノズルのクリーニング動作の実行または吐出ノズルのギ
ャップ調整が行われることにより、それらの異常が解消
される。このように、吐出ノズルの目詰まり状態および
吐出ノズルのギャップ状態に異常がないことが確認され
た後で印刷が開始される場合には、吐出ノズルの目詰ま
り状態および吐出ノズルのギャップ状態によって画像が
悪化することが少なくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノズル
詰まり確認モードでは、単票紙上の特定の一部分(例え
ば、単票紙の先端部近傍)にチェックパターンが印刷さ
れて、インクジェットプリンタから排出されることが多
い。従って、操作者は、インクジェットプリンタから排
出された単票紙に印刷されたチェックパターンに基づい
て、吐出ノズルの目詰まり状態に異常があることを確認
した場合には、吐出ノズルのクリーニング動作を実行し
た後で、再度、未使用の単票紙上にチェックパターンを
印刷して、吐出ノズルの目詰まり状態の異常が解消され
たことを確認する必要がある。すなわち、吐出ノズルの
目詰まり状態に異常があることが確認された場合には、
印刷を開始する前に、ノズル詰まり確認モードにおい
て、少なくとも2枚の単票紙が必要となる。
【0009】また、ギャップ調整モードにおいても、ノ
ズル詰まり確認モードと同様に、単票紙上の特定の一部
分にチェックパターンが印刷されて、インクジェットプ
リンタから排出されることが多い。従って、操作者は、
インクジェットプリンタから排出された単票紙に印刷さ
れたチェックパターンに基づいて、吐出ノズルのギャッ
プ状態に異常があることを確認した場合には、吐出ノズ
ルのギャップ調整を行った後、再度、未使用の単票紙上
にチェックパターンを印刷して、吐出ノズルのギャップ
状態の異常が解消されたことを確認する必要がある。す
なわち、吐出ノズルのギャップ状態に異常があることが
確認された場合には、印刷を開始する前に、ギャップ調
整モードにおいて、少なくとも2枚の単票紙が必要とな
る。
【0010】このように、ノズル詰まり確認モードにお
ける吐出ノズルの目詰まり状態の確認およびギャップ調
整モードにおける吐出ノズルのギャップ状態の確認に対
して、少なくとも4枚の単票紙が必要となることが多
い。また、吐出ノズルの目詰まり状態に異常がある場合
に吐出ノズルのクリーニング動作が不十分であったり、
吐出ノズルのギャップ状態に異常がある場合にギャップ
調整が不調であったときには、再度クリーニング動作ま
たはギャップ調整を行わなければならないため、その分
だけ余分に単票紙が必要となってしまう。
【0011】そこで、本発明の主な目的は、印刷媒体に
対する印刷状態を確認するために用いられる印刷媒体の
枚数を低減することができるインクジェット式プリンタ
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のインクジェット式プリンタは、所定長さ
を有する印刷媒体を搬送するための搬送手段と、前記搬
送手段により搬送される印刷媒体に対してインクを吐出
する複数の吐出ノズルを有し、印刷媒体に対する印刷状
態を確認するために前記複数の吐出ノズルからインクを
吐出することによって形成される印刷状態確認用パター
ンを印刷するための印刷部と、印刷媒体の表面を連続的
に読み取るための読み取り部と、前記読み取り部により
読み取られたデータに基づいて、印刷媒体上の余白部を
検出する余白部検出手段と、前記余白部検出手段により
検出された余白部に対して、印刷状態確認用パターンが
印刷されるように前記印刷部を制御するための制御手段
とを備えていることを特徴とするものである。
【0013】請求項1によると、印刷媒体に対する印刷
状態を確認するための印刷状態確認用パターンが印刷媒
体上の余白部に印刷されるため、印刷媒体に余白部があ
る限り、同じ印刷媒体上に印刷状態確認用パターンを何
度でも印刷することができる。従って、印刷状態確認用
パターンを印刷する度に、未使用の印刷媒体が用いられ
る場合と比較して、印刷媒体に対する印刷状態を確認す
るために用いられる印刷媒体の枚数を低減することがで
きる。また、印刷媒体上の余白部以外の領域に印刷状態
確認用パターンを誤って印刷してしまうことがなくなる
ため、印刷状態確認用パターンの印刷をやり直さなけれ
ばならなくなるのを抑制することができる。
【0014】ここで、余白部検出手段では、印刷媒体上
の所定サイズ領域或いは全面の画像が読み取られること
によって印刷媒体上の余白部が検出される場合および後
述する請求項4に示すように印刷媒体上に印刷された目
印が読み取られることによって印刷媒体上の余白部が検
出される場合がある。前者の場合には、搬送手段が、印
刷媒体を搬送方向(上流側から下流側に向かって)およ
び搬送方向とは反対方向(下流側から上流側に向かっ
て)の双方向に搬送可能なものであってもよいし、後者
の場合には、搬送手段が、印刷媒体を搬送方向の一方向
に搬送可能なものであってもよい。
【0015】また、請求項2のインクジェット式プリン
タは、前記読み取り部が、前記印刷部よりも上流側に配
置されていることを特徴とするものである。
【0016】請求項2によると、読み取り部により印刷
媒体上を読み取った後で、印刷部における印刷を開始す
る前に、印刷媒体をその搬送方向と反対方向に戻さなけ
ればならない事態がほとんど生じない。従って、印刷媒
体上の余白部を検出した後で印刷状態確認用パターンを
印刷することによって、インクジェット式プリンタにお
ける作業効率が低下するのを抑制することができる。
【0017】但し、例えば印刷部と読み取り部との距離
が印刷状態確認用パターンの印刷媒体の搬送方向に沿う
方向の長さよりも短い場合には、読み取り部により印刷
媒体上を読み取った後で、印刷部における印刷を開始す
る前に、印刷媒体をその搬送方向と反対方向に戻さなけ
ればならない場合がある。
【0018】また、請求項3のインクジェット式プリン
タは、前記余白部検出手段が、余白部のサイズを特定す
ることができ、前記制御手段は、余白部のサイズが前記
印刷状態確認用パターンのサイズよりも大きいと判断さ
れた場合にのみ、余白部に印刷状態確認用パターンが印
刷されるように前記印刷部を制御することを特徴とする
ものである。
【0019】請求項3によると、余白部のサイズが印刷
状態確認用パターンのサイズよりも大きいと判断された
場合にのみ、その余白部に印刷状態確認用パターンが印
刷されるため、印刷状態確認用パターンの全体が印刷媒
体上に確実に印刷される。従って、印刷状態確認用パタ
ーンが印刷媒体からはみ出して途切れることによって、
印刷状態確認用パターンの印刷をやり直さなければなら
なくなるのを防止することができる。
【0020】また、請求項4のインクジェット式プリン
タは、前記制御手段が、前記印刷状態確認用パターンと
ともにこれと隣接する位置に或いは前記印刷状態確認用
パターンの一部として目印が印刷されるように前記印刷
部を制御し、前記余白部検出手段は、印刷媒体上の所定
サイズの領域において前記読み取り部により前記目印が
読み取られないことによって余白部を検出することを特
徴とするものである。
【0021】請求項4によると、印刷媒体上の所定サイ
ズの領域において目印が読み取られないことによって余
白部が検出されるため、印刷媒体上の余白部を容易に検
出することができる。また、印刷媒体上の画像を読み取
るための読み取り部として、印刷媒体上に印刷された全
ての画像(目印を含む)を読み取り可能なものだけでな
く、印刷媒体上に印刷された目印だけを検出可能なもの
(例えば単純な構成の光センサなど)を用いることが可
能となる。
【0022】また、請求項5のインクジェット式プリン
タは、前記読み取り部が、前記印刷部よりも上流側に配
置されており、前記制御手段は、前記目印が印刷媒体上
の前記印刷状態確認用パターンが印刷されている領域の
後端側端部近傍に印刷されるように前記印刷部を制御す
ることを特徴とするものである。
【0023】請求項5によると、例えば印刷部と読み取
り部との距離が印刷状態確認用パターンの印刷媒体の搬
送方向に沿う方向の長さよりも短い場合においても、読
み取り部により印刷媒体上を読み取った後で、印刷部に
おける印刷を開始する前に、印刷媒体をその搬送方向と
反対方向に戻さなければならない事態が生じない。従っ
て、印刷媒体上の余白部を検出した後で印刷状態確認用
パターンを印刷することによって、インクジェット式プ
リンタにおける作業効率が低下するのを防止することが
できる。また、この場合には、印刷媒体を搬送方向の一
方向に搬送するだけでよいため、搬送手段の構成および
その制御が簡略化される。
【0024】また、請求項6のインクジェット式プリン
タは、前記余白部検出手段が、前記読み取り部により読
み取られた前記目印の数、位置および形状のいずれかに
基づいて余白部のサイズを特定することを特徴とするも
のである。請求項6によると、余白部のサイズを容易に
特定することができる。
【0025】また、請求項7のインクジェット式プリン
タは、前記読み取り部が、前記印刷部に供給される印刷
媒体の先端位置を検出可能であることを特徴とするもの
である。請求項7によると、読み取り部が印刷媒体の先
端位置を検出することができるため、印刷部の上流側に
印刷媒体先端位置を検出するための別途の装置を設ける
必要がない。従って、インクジェット式プリンタの製造
コストを低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明
の実施の形態に係るインクジェット式プリンタの概略構
成を示す図である。図2は、図1のインクジェット式プ
リンタのノズル詰まり確認モードまたはギャップ調整モ
ードでのそれぞれの動作の手順を示すフローチャートで
ある。図3は、図1のインクジェット式プリンタのノズ
ル詰まり確認モードおよびギャップ調整モードにおける
印刷結果の一例を示す図である。
【0027】図1に示すインクジェット式プリンタ1
は、略直方体の筐体40内に、搬送台4と、読み取りセ
ンサ5と、インクジェット印刷ユニット6と、搬送ロー
ラユニット8と、排出ローラユニット10とを有してい
る。また、単票紙2を供給するためのトレイ15が、筐
体40の開口40aから突出するように設けられてい
る。トレイ15の筐体40内側の端部近傍には、供給ロ
ーラ16が配置されている。また、後述するように、イ
ンクジェット式プリンタ1の各部分の動作は、筐体40
内に配置されたコントローラ30によって制御される。
【0028】供給ローラ16は、コントローラ30によ
り制御されたモータ27によって駆動される駆動ローラ
であり、トレイ15に積層された単票紙2の最上部のも
のを筐体40内の搬送ローラユニット8に供給するため
のものである。ここで、供給ローラ16は、昇降機構
(図示しない)により上下方向に移動可能であって、ト
レイ15から単票紙2を供給する供給位置と、トレイ1
5に積層された単票紙2から離隔した待機位置(図1に
おいて点線で示す位置)とを選択的に取り得ることがで
きる。つまり、印刷が行われないときは、供給ローラ1
6は待機位置に配置されており、印刷が開始されると同
時に、供給ローラ16は供給位置に移動して、単票紙2
を搬送ローラユニット8に供給する。
【0029】搬送ローラユニット8は、コントローラ3
0により制御されたモータ25によって駆動される駆動
ローラ対であり、トレイ15から供給された単票紙2を
搬送台4上を下流側へと搬送するためのものである。
【0030】読み取りセンサ5は、単票紙2の幅と同じ
或いはそれよりも大きい幅を有するライン状の光センサ
であって、搬送ローラユニット8とインクジェット印刷
ユニット6との間に配置されている。そして、読み取り
センサ5は、それに対向する読み取り位置に搬送されて
きた単票紙2の表面を連続的に読み取ることができる。
そして、読み取りセンサ5によって読み取られたデータ
は、コントローラ30に連続的に供給される。
【0031】また、読み取りセンサ5は、読み取り位置
に単票紙2の先端部が搬送されたことを検出することが
できる。従って、読み取りセンサ5によって、読み取り
位置に単票紙2の先端部が達した時点を基準として、後
述する搬送ローラ対13による単票紙2の搬送タイミン
グおよび印刷ヘッド11による印刷タイミングがコント
ローラ30によって適正に制御される。
【0032】インクジェット印刷ユニット6は、印刷ヘ
ッド11と、印刷ヘッド11を保持するキャリッジ12
と、2つの搬送ローラ対13と、吸着ファン14とを有
している。印刷ヘッド11は、イエロー(黄色)、マゼ
ンタ(赤紫)、シアン(青緑)、黒色などのカラーイン
クをそれぞれ吐出することができる多数の吐出ノズル
(図示しない)を備えている。従って、印刷ヘッド11
は、コントローラ30からの信号に基づいて、搬送され
てきた単票紙2の表面(図1では上面)に向かって、多
数の吐出ノズルからカラーインクをそれぞれ吐出するこ
とによって所望のカラー画像を印刷することができる。
なお、吐出ノズルの数および配置は任意に変更すること
ができる。また、印刷ヘッド11は、黒色のインクだけ
を吐出する吐出ノズルを有するものであって、白黒の画
像を印刷するものであってもよい。
【0033】なお、インクジェット印刷ユニット6は、
ノズルから液状のインクをドットごとに吹き出して単票
紙2に印刷を施すものであって、圧電素子を使ってノズ
ルからインクを吹き出す方式、バブルジェット(登録商
標)方式或いはその他の方式のいずれを採用したもので
あってもよい。
【0034】キャリッジ12は、単票紙2の搬送方向に
垂直な方向に印刷ヘッド11とともに往復動可能であ
る。従って、印刷ヘッド11は、単票紙2の搬送方向に
垂直な方向に往復動しつつ、単票紙2の表面に向かって
インクを吐出することになる。搬送ローラ対13は、読
み取りセンサ5によって画像が読み取られ且つインクジ
ェット印刷ユニット6において印刷されている単票紙2
を搬送するためのものであり、高い精度で搬送すること
ができる。
【0035】吸着ファン14は、単票紙2の搬送経路を
挟んで印刷ヘッド11と対向する位置に配置されてお
り、搬送台4に形成された開口(図示しない)を介して
搬送台4上の単票紙2を吸着するためのものである。従
って、印刷ヘッド11に対向する単票紙2は、単票紙2
の裏面(図1では下面)側に配置された吸着ファン14
に吸引されることにより搬送台4に密着して搬送され、
印刷ヘッド11との間隔が一定になるようになってい
る。これは、単票紙2がカールしている場合に、単票紙
2の一部分が搬送台4から大きく離れることによって、
印刷ヘッド11との間隔が変化することによる印刷の不
具合の発生を抑制するためである。
【0036】排出ローラユニット10は、コントローラ
30により制御されたモータ26によって駆動される駆
動ローラ対であり、印刷済みの単票紙2を搬送し、排出
口40bより排出させる。
【0037】また、コントローラ30は、図示しない入
力インターフェイスから供給された画像信号に所定の処
理を施して、印刷される画像に対応する画像データ(印
刷データ)を含む印刷信号をインクジェット印刷ユニッ
ト6に供給する。また、コントローラ30は、モータ2
5、26、27に駆動信号を供給すると共に、読み取り
センサ5によって読み取られた画像データを受け取る。
【0038】なお、本実施の形態のインクジェット式プ
リンタ1では、印刷データに基づく画像を印刷するため
の印刷モードの他、ノズル詰まり確認モードおよびギャ
ップ調整モードのいずれかのモードを適宜とることが可
能である。
【0039】ノズル詰まり確認モードでは、インクジェ
ット印刷ユニット6の印刷ヘッド11に配置されたすべ
ての吐出ノズルからインクを吐出させることによって、
吐出ノズルの目詰まり状態を確認するためのノズルチェ
ックパターンが単票紙2上に印刷される。従って、操作
者は、単票紙2に印刷されたノズルチェックパターンを
目視確認することによって、すべての吐出ノズルの目詰
まり状態を確認することができる。
【0040】ノズルチェックパターンは、例えば図3に
示すノズルチェックパターン61のように、単票紙2の
ほぼ全幅にわたる矩形状の範囲に印刷される多数のライ
ンを含むパターンであって、それぞれの色ごとに印刷さ
れる。従って、ノズルチェックパターンのそれぞれの色
のラインが欠けることなく印刷されている場合には、複
数の吐出ノズルの全てに目詰まりが生じていないことを
確認することができる。なお、ノズルチェックパターン
は、複数の吐出ノズルの全てに目詰まりが生じていない
ことを確認することができるものであれば、そのパター
ンの形状はどのようなものであってもよい。つまり、例
えば単票紙2の幅方向の一部に印刷されるパターンであ
ってもよい。
【0041】ここで、すべての吐出ノズルに目詰まりが
生じていないことが確認されると、操作者はそのまま印
刷モードにおける印刷を開始することが可能である。一
方、吐出ノズルの少なくとも1つに目詰まりが生じてい
ることが確認されると、操作者は印刷モードにおける印
刷を開始する前に、印刷ヘッド11のクリーニング動作
を実行しなければならない。そして、印刷ヘッド11の
クリーニング動作後、再度、ノズル詰まり確認モードに
おいて、ノズルチェックパターンを単票紙2上に印刷す
ることによって、吐出ノズルの目詰まりが解消されたこ
とを確認することが必要である。
【0042】なお、印刷ヘッド11のクリーニング動作
としては、印刷ヘッド11のフラッシング動作または印
刷ヘッド11のワイピング動作などがある。印刷ヘッド
11のフラッシング動作では、印刷ヘッド11が印刷可
能領域からずれた位置に設けられたフラッシング受け部
(図示しない)に対向する位置に自動的に移動させら
れ、全ての吐出ノズルから多量のインクが強制的に吐出
されることによって、吐出ノズルの開口近傍にある粘度
の高くなったインクが排出される。また、印刷ヘッド1
1のワイピング動作では、吐出ノズルの開口近傍が自動
的にゴム状部材などで拭き取られることによって、吐出
ノズルの開口近傍から粘度の高くなったインクが取り除
かれる。なお、印刷ヘッド11のクリーニング動作は、
印刷ヘッド11のフラッシング動作または印刷ヘッド1
1のワイピング動作に限らず、同様の効果を有するもの
であれば、どのようなものであってもよい。
【0043】一方、ギャップ調整モードでは、インクジ
ェット印刷ユニット6の印刷ヘッド11に配置されたす
べての吐出ノズルからインクを吐出させることによっ
て、単票紙2上に、吐出ノズルのギャップ状態を確認す
るためのギャップ調整パターンが印刷される。従って、
操作者は、単票紙2に印刷されたギャップ調整パターン
を目視確認することによって、その時点での吐出ノズル
のギャップ状態を確認することができる。
【0044】ギャップ調整パターンは、例えば図3に示
すように、まず印刷ヘッド11の往動時に、単票紙2の
搬送方向に沿って所定長さを有する15本のライン(図
3において点線で示すライン)がそれぞれ所定間隔だけ
離隔して印刷され、印刷ヘッド11の復動時に、往動時
に印刷されたラインにほとんど重なるように、単票紙2
の搬送方向に沿って所定長さを有する15本のライン
(図3において実線で示すライン)が印刷される。な
お、往動時に印刷されるラインには、それぞれ対応する
ように記号a〜oが印刷されている。なお、ギャップ調
整パターンは、複数の吐出ノズルのギャップ状態を確認
することができるものであれば、そのパターンの形状は
どのようなものであってもよい。
【0045】ここで、往動時に印刷されるラインは、吐
出ノズルからインクが所定間隔で吐出される(ここで
は、時間tごとに吐出されるものとする)ことによって
印刷される、つまり、それぞれ所定間隔だけ離隔するよ
うに印刷されるのに対して、復動時に印刷されるライン
は、吐出ノズルからインクが吐出されるタイミング(印
刷タイミング)が時間tの前後において少しずつずらし
て吐出されることによって印刷される。つまり、復動時
に印刷されるラインのそれぞれの間隔は、一定間隔では
なく、それぞれ異なっている。
【0046】従って、往動時に印刷された15本のライ
ンと、それにほとんど重なるように印刷された復動時に
印刷された15本のラインとのそれぞれのずれ具合は少
しずつ異なる。本実施の形態では、15本のラインのう
ち、最もずれのない直線に見えるラインに対応する記号
を選択して、コントローラ30に記憶させることによっ
て、その記号に対応するラインが印刷されたタイミング
で、往復双方向の印刷が行われるように自動的に調整さ
れる。そして、吐出ノズルのギャップ調整後、再度、ギ
ャップ調整モードにおいて、ギャップ調整パターンを単
票紙2上に印刷することによって、吐出ノズルのギャッ
プ状態を確認することが必要である。
【0047】なお、本実施の形態では、ノズル詰まり確
認モードでは、ノズルチェックパターンが印刷されると
ともに、これの下流側において隣接するように目印が印
刷され、ギャップ調整モードでは、ギャップ調整パター
ンが印刷されるとともに、これの下流側において隣接す
るように目印が印刷されるようになっている。
【0048】また、コントローラ30は、適切なソフト
ウェアにより制御されるCPUやROM、RAMなどの
ハードウェアを備えており、余白部検出部31と、制御
部32とを有している。
【0049】余白部検出部31は、まず読み取りセンサ
5から供給された画像データに基づいて、各パターンと
隣接する位置に印刷される目印を認識することができ
る。そして、単票紙2上の所定サイズの領域において読
み取りセンサ5により目印が読み取られないことによっ
て、単票紙2上の余白部を検出することができる。ここ
で、本実施の形態では、単票紙2の先端部或いは直前に
読み取られた目印に対応するパターンの後端部から、各
パターンのサイズに対応する領域よりも上流側の領域に
おいて読み取りセンサ5により目印が読み取られない場
合に、単票紙2上の余白部が検出される。
【0050】また、余白部検出部31は、単票紙2上に
印刷された目印を検出した場合には、その目印が単票紙
2の先端部から何個目のパターンに隣接する位置に印刷
されたものかを知ることができるようになっている。
【0051】なお、本実施の形態では、各パターンと隣
接する位置に印刷される目印は、図3に示すように、単
票紙2の先端部からのパターンの印刷回数に応じて、単
票紙2の幅方向に沿って所定間隔だけずれた位置に印刷
されるようになっている。従って、余白部検出部31
は、読み取りセンサ5により読み取られた目印の位置に
基づいて、その目印が単票紙2の先端部から何個目のパ
ターンに隣接する位置に印刷されたものかを知ることが
できる。
【0052】さらに、余白部検出部31は、単票紙2上
の余白部であると検出した領域のサイズを特定すること
ができる。ここで、余白部検出部31には、操作者によ
って、あらかじめ単票紙2のサイズおよび各パターンの
サイズが記憶されている。なお、単票紙2のサイズは、
操作者によって設定されることなく、トレイ15にセッ
トされた単票紙2をトレイ15に設けられたセンサなど
によって検出されてもよいし、搬送ローラユニット8近
傍に配置されたセンサなどによって検出されてもよい。
また、各パターンのサイズには、それと隣接するように
印刷される目印(目印の周辺に形成される所定のサイズ
の余白部を含む)が印刷される領域を含んでいる。従っ
て、余白部検出部31は、読み取りセンサ5により読み
取られた単票紙2に印刷されたパターンの数と各パター
ンのサイズとから、単票紙2上の各パターンが印刷され
た全領域のサイズを検知して、単票紙2全体のサイズか
ら差し引くことによって、単票紙2上の余白部のサイズ
を特定することができる。
【0053】なお、本実施の形態では、余白部検出部3
1には、操作者によって、あらかじめ用いられる単票紙
2の長さおよび各パターンの単票紙2の搬送方向に沿う
方向の長さ(以下、単に「各パターンの長さ」と称す
る)が記憶されており、余白部検出部31は、読み取り
センサ5により読み取られた単票紙2に印刷されたパタ
ーンの数と各パターンの長さとから、単票紙2上の各パ
ターンが印刷された全領域の長さを検知して、単票紙2
全体の長さから差し引くことによって、単票紙2上の余
白部の単票紙2の搬送方向に沿う方向の長さ(以下、単
に「余白部の長さ」と称する)を特定することができ
る。
【0054】制御部32は、印刷モードにおいては、印
刷データに基づく画像が印刷されるようにインクジェッ
ト印刷ユニット6を制御するとともに、ノズル詰まり確
認モードまたはギャップ調整モードでは、余白部検出部
31により検出された余白部に、各パターンが印刷され
るようにインクジェット印刷ユニット6を制御すること
ができる。ここで、ノズル詰まり確認モードまたはギャ
ップ調整モードでは、制御部32において、各パターン
が印刷される前に、余白部検出部31により特定された
余白部のサイズと、各パターンのサイズとが比較され
る。なお、本実施の形態では、余白部の長さと、各パタ
ーンの長さとが比較される。
【0055】そして、制御部32は、余白部検出部31
により特定された余白部のサイズが、各パターンのサイ
ズよりも大きいと判断された場合にのみ、余白部検出部
31により検出された単票紙2上の余白部に、各パター
ンの印刷が開始される。つまり、本実施の形態では、制
御部32は、余白部の長さが各パターンの長さよりも長
いと判断された場合にのみ、余白部検出部31により検
出された単票紙2上の余白部に、各パターンが印刷され
るようにインクジェット印刷ユニット6を制御する。
【0056】次に、上述のように構成されたインクジェ
ット式プリンタ1のノズル詰まり確認モードまたはギャ
ップ調整モードにおいて、単票紙上にノズルチェックパ
ターンまたはギャップ調整パターンが印刷されるときの
手順について、図2および図3を参照して説明する。
【0057】まず、操作者は、ステップS1において、
インクジェットプリンタ1の設定をノズル詰まり確認モ
ードまたはギャップ調整モードのいずれかに切り換え
る。そして、ステップS2で、単票紙2をトレイ15に
セットした後、ステップS3で、それぞれのモードにお
ける動作を開始させるためのスタートボタン(図示しな
い)を押下する。
【0058】すると、それぞれのモードにおける動作が
開始し、単票紙2の先端部から順次読み取りセンサ5に
対向する位置に搬送されて、ステップS4で、読み取り
センサ5によって単票紙2上の画像が読み取られる。そ
して、ステップS5では、余白部検出部31によって、
ステップS4で読み取りセンサ5により、単票紙2上の
所定サイズの領域において目印が読み取られないかどう
かが判断される。ステップS5において、目印が読み取
られない場合には(S5:YES)、ステップS7に進
む。
【0059】ステップS7では、余白部検出部31によ
って、読み取りセンサ5により読み取られた単票紙2に
印刷された各パターンの数および各パターンの長さか
ら、単票紙2上のパターンが印刷された全領域の長さを
検知して、単票紙2全体の長さから差し引くことによっ
て、単票紙2上の余白部の長さが特定される。
【0060】なお、本実施の形態では、ノズルチェック
パターンおよびギャップ調整パターンの長さは、いずれ
も長さXであり、単票紙2全体の長さは長さL(L>4
Xとする)である(図3参照)。従って、単票紙2上の
パターンが印刷された全領域の長さは、読み取りセンサ
5により読み取られた各パターンの数と各パターンの長
さXとを単純に掛け合わせることによって検出すること
ができる。また、単票紙2上の余白部の長さは、単票紙
2全体の長さLから単票紙2上のパターンが印刷された
全領域の長さを差し引くことによって特定することがで
きる。
【0061】一方、ステップS5において、単票紙2上
の所定サイズの領域において目印が読み取られた場合
(S5:NO)は、ステップS6に進み、単票紙2が各
パターンの長さだけ搬送される。その後、ステップS5
に戻って、上述と同様の動作が繰り返される。つまり、
単票紙2の搬送後、単票紙2上の所定サイズの領域にお
いて目印が読み取られない場合には、それよりも上流側
は余白部であると判断される。一方、単票紙2の搬送
後、再度目印が読み取られた場合には、目印が検出され
た位置から、さらに単票紙2が各パターンの長さだけ搬
送されて、同様の処理が繰り返される。
【0062】そして、ステップS8において、制御部3
2によって、余白部検出部31により特定された余白部
の長さと各パターンの長さとが比較されて、各パターン
を印刷するのに十分な余白部があるかどうかが判断され
る。ステップS8において、十分な余白部がある場合に
は(S8:YES)、ステップS10に進み、各パター
ンの印刷が行われて、処理が終了する。
【0063】一方、ステップS8において、十分な余白
部がない場合(S8:NO)は、ステップS9に進み、
別の単票紙2がトレイ15にあらためてセットされる。
その後、ステップS3に戻って、上述と同様の動作が繰
り返される。
【0064】ここで、本実施の形態では、ノズル詰まり
確認モードでの吐出ノズルの目詰まり状態の確認、印刷
ヘッドのクリーニング動作、クリーニング動作後の吐出
ノズルの目詰まり状態の確認、ギャップ調整モードでの
吐出ノズルのギャップ状態の確認、吐出ノズルのギャッ
プ調整、ギャップ調整後の吐出ノズルのギャップ状態の
確認の順で、単票紙2に対する印刷状態の確認が行われ
た場合について詳細に説明する。
【0065】まず、操作者は、上述したように、インク
ジェットプリンタ1の設定をノズル詰まり確認モードに
切り換える。そして、単票紙2をトレイ15にセットし
た後、ノズル詰まり確認モードにおける動作を開始させ
るためのスタートボタン(図示しない)を押下する。な
お、本実施の形態では、ノズル詰まり確認モードにおけ
る動作が開始される前にセットされる単票紙2は、画像
が印刷されていない全面が余白部である未使用のものが
用いられる。
【0066】すると、ノズル詰まり確認モードにおける
動作が開始し、単票紙2の先端部から順次読み取りセン
サ5に対向する位置に搬送されて、読み取りセンサ5に
よって単票紙2上の画像が読み取られる。そして、単票
紙2の先端部近傍において目印が読み取られないため、
余白部検出部31によって、単票紙2の先端部近傍が余
白部であると判断される。
【0067】このとき、余白部検出部31によって、単
票紙2の先端部から1つも目印が検出されていないた
め、単票紙2上の余白部の長さは、単票紙2全体の長さ
Lであると特定される。そして、制御部32は、単票紙
2上の余白部の長さLが、ノズルチェックパターンの長
さXよりも長いことを確認することによって、ノズルチ
ェックパターンを印刷するために十分な余白部があるこ
とを検知した後で、図3に示すように、単票紙2の先端
部近傍に、目印51およびノズルチェックパターン61
の印刷を開始する。なお、目印51は、ノズルチェック
パターン61の下流側において隣接するように印刷され
る。
【0068】このようにして、単票紙2の余白部に印刷
されたノズルチェックパターン61が、操作者によって
目視確認される。そして、操作者は、図3に示すよう
に、ノズルチェックパターン61のそれぞれの色のライ
ンの一部が欠けている場合には、吐出ノズルの少なくと
も1つに目詰まりが生じていると判断して、印刷ヘッド
11のクリーニング動作を実行する。
【0069】そして、印刷ヘッド11のクリーニング動
作が終了すると、操作者は、印刷ヘッド11のクリーニ
ング動作前のノズルチェックパターン61が印刷された
単票紙2を再度トレイ15にセットした後、改めてノズ
ル詰まり確認モードにおける動作を開始させるためのス
タートボタン(図示しない)を押下する。
【0070】すると、ノズル詰まり確認モードにおける
動作が開始し、上述の(印刷ヘッド11のクリーニング
動作前の)ノズル詰まり確認モードにおける動作と同様
の動作が行われる(図2参照)。つまり、単票紙2の先
端部から順次読み取りセンサ5に対向する位置に搬送さ
れて、読み取りセンサ5によって単票紙2上の画像が読
み取られる。そして、目印51が読み取られると、単票
紙2がノズルチェックパターン61の長さXだけ搬送さ
れる。そのとき、ノズルチェックパターン61の上流側
の領域において次の目印が読み取られないため、余白部
検出部31によって、単票紙2上のノズルチェックパタ
ーン61の上流側の領域が余白部であると判断される。
【0071】このとき、余白部検出部31によって、単
票紙2の先端部から1つの目印が検出されているため、
単票紙2上の余白部の長さは、単票紙2全体の長さLか
らノズルチェックパターンの長さXを差し引くことによ
って、長さL−Xであると特定される。そして、制御部
32は、単票紙2上の余白部の長さL−Xが、ノズルチ
ェックパターンの長さXよりも長いことを確認すること
によって、ノズルチェックパターンを印刷するために十
分な余白部があることを検知した後で、図3に示すよう
に、単票紙2のノズルチェックパターン61の上流側の
領域に、目印52およびノズルチェックパターン62の
印刷を開始する。なお、目印52は、ノズルチェックパ
ターン62の下流側において隣接するように印刷され
る。
【0072】このようにして、単票紙2の余白部に印刷
されたノズルチェックパターン62が、操作者によって
目視確認される。そして、操作者は、図3に示すよう
に、ノズルチェックパターン62のそれぞれの色のライ
ンが欠けていない場合には、すべての吐出ノズルに目詰
まりが生じていないと判断して、引き続き、ギャップ調
整モードでの吐出ノズルのギャップ状態の確認動作に進
む。
【0073】なお、最初のノズル詰まり確認モードにお
けるノズルチェックパターン61に基づいて、すべての
吐出ノズルに目詰まりが生じていないことが確認された
場合には、印刷ヘッド11のクリーニング動作を行う必
要はない。従って、操作者は、そのまま(印刷ヘッド1
1のクリーニング動作を行わないで)、ギャップ調整モ
ードでの吐出ノズルのギャップ状態の確認動作に進むこ
とができる。
【0074】引き続き、操作者は、ノズル詰まり確認モ
ードにおいて、2つのノズルチェックパターン61、6
2が印刷された単票紙2を再度トレイ15にセットした
後、ギャップ調整モードにおける動作を開始させるため
のスタートボタン(図示しない)を押下する。
【0075】すると、ギャップ調整モードにおける動作
が開始し、ノズル詰まり確認モードと同様の動作が行わ
れる(図2参照)。つまり、単票紙2の先端部から順次
読み取りセンサ5に対向する位置に搬送されて、読み取
りセンサ5によって単票紙2上の画像が読み取られる。
そして、まず目印51が読み取られると、単票紙2がノ
ズルチェックパターン61の長さXだけ搬送される。こ
のとき、引き続き、目印52が読み取られて、さらに単
票紙2がノズルチェックパターン62の長さXだけ搬送
される。そのとき、ノズルチェックパターン62の上流
側の領域において次の目印が読み取られないため、余白
部検出部31によって、単票紙2上のノズルチェックパ
ターン62の上流側の領域が余白部であると判断され
る。
【0076】このとき、余白部検出部31によって、単
票紙2の先端部から2つの目印が検出されているため、
単票紙2上の余白部の長さは、単票紙2全体の長さLか
らノズルチェックパターンの長さXの2倍の長さ2Xを
差し引くことによって、長さL−2Xであると特定され
る。そして、制御部32は、単票紙2上の余白部の長さ
L−2Xが、ノズルチェックパターンの長さXよりも長
いことを確認することによって、ギャップ調整パターン
を印刷するために十分な余白部があることを検知した後
で、図3に示すように、単票紙2のノズルチェックパタ
ーン62の上流側の領域に、目印53およびギャップ調
整パターン71の印刷を開始する。なお、目印53は、
ギャップ調整パターン71の下流側において隣接するよ
うに印刷される。
【0077】このようにして、単票紙2の余白部に印刷
されたギャップ調整パターン71が、操作者によって目
視確認される。ここで、本実施の形態では、上述したよ
うに、ギャップ調整パターンとして、印刷ヘッド11が
往復双方向に移動しつつ、15本のラインおよび記号が
印刷される。従って、操作者は、吐出ノズルのギャップ
調整としては、15本のラインのうち、最もずれのない
直線に見えるラインに対応する記号を選択して、コント
ローラ30に記憶させれば、その記号に対応するライン
が印刷されたタイミングで、往復双方向の印刷が行われ
るように自動的に調整される。
【0078】引き続き、操作者は、2つのノズルチェッ
クパターン61、62およびギャップ調整パターン71
が印刷された単票紙2を再度トレイ15にセットした
後、改めてギャップ調整モードにおける動作を開始させ
るためのスタートボタン(図示しない)を押下する。
【0079】すると、ギャップ調整モードにおける動作
が開始し、上述の(吐出ノズルのギャップ調整前の)ギ
ャップ調整モードにおける動作と同様の動作が行われる
(図2参照)。つまり、単票紙2の先端部から順次読み
取りセンサ5に対向する位置に搬送されて、読み取りセ
ンサ5によって単票紙2上の画像が読み取られる。そし
て、目印51が読み取られると、単票紙2がノズルチェ
ックパターン61の長さXだけ搬送される。このとき、
引き続き、目印52が読み取られて、さらに単票紙2が
ノズルチェックパターン62の長さXだけ搬送される。
さらに、引き続き、目印53が読み取られて、単票紙2
がギャップ調整パターン71の長さXだけ搬送される。
そのとき、単票紙2のギャップ調整パターン71の上流
側の領域において次の目印が読み取られないため、余白
部検出部31によって、単票紙2上のギャップ調整パタ
ーン71の上流側の領域が余白部であると判断される。
【0080】このとき、余白部検出部31によって、単
票紙2の先端部から3つの目印が検出されているため、
単票紙2上の余白部の長さは、単票紙2全体の長さLか
らノズルチェックパターンの長さXの3倍の長さ3Xを
差し引くことによって、長さL−3Xであると特定され
る。そして、制御部32は、単票紙2上の余白部の長さ
L−3Xが、ノズルチェックパターンの長さXよりも長
いことを確認することによって、ギャップ調整パターン
を印刷するために十分な余白部があることを検知した後
で、図3に示すように、単票紙2のギャップ調整パター
ン71の上流側に、目印54およびギャップ調整パター
ン72の印刷を開始する。なお、目印54は、ギャップ
調整パターン72の下流側において隣接するように印刷
される。
【0081】このようにして、単票紙2の余白部に印刷
されたギャップ調整パターン72が、操作者によって目
視確認される。そして、操作者は、吐出ノズルのギャッ
プ調整前に印刷されたギャップ調整パターン71におい
て選択した記号のラインが、ギャップ調整パターン72
において最もずれのない直線に見える場合には、吐出の
ノズルのギャップ状態が適正であると判断する。その
後、操作者は、インクジェット式プリンタ1の設定を印
刷モードに切り換えて、印刷データに基づく印刷を開始
する。
【0082】以上のように、本実施の形態のインクジェ
ット式プリンタ1によると、単票紙2に対する印刷状態
を確認するためのノズルチェックパターンおよびギャッ
プ調整パターンが、単票紙2上の余白部であると検出さ
れた領域に印刷されるため、単票紙2に余白部がある限
り、同じ単票紙2上に各パターンを何度でも印刷するこ
とができる。従って、各パターンを印刷する度に、未使
用の単票紙2が用いられる場合と比較して、単票紙2に
対する印刷状態を確認するために用いられる単票紙2の
枚数を低減することができる。また、単票紙2上の余白
部以外の領域に各パターンを誤って印刷してしまうこと
がなくなるため、各パターンの印刷をやり直さなければ
ならなくなるのを抑制することができる。
【0083】また、読み取りセンサ5が印刷ヘッド11
よりも上流側に配置されているため、読み取りセンサ5
により単票紙2上を読み取った後で、印刷ヘッド11に
よる印刷を開始する前に、単票紙2をその搬送方向と反
対方向に戻さなければならない事態がほとんど生じな
い。従って、単票紙2上の余白部を検出した後でノズル
チェックパターンまたはギャップ調整パターンを印刷す
ることによって、インクジェット式プリンタ1における
作業効率が低下するのを抑制することができる。
【0084】また、余白部の長さが各パターンの長さよ
りも長いと判断された場合にのみ、各パターンが印刷さ
れるため、各パターンの全体が単票紙2上に確実に印刷
される。従って、各パターンが単票紙2からはみ出して
途切れることによって、ノズルチェックパターンまたは
ギャップ調整パターンの印刷をやり直さなければならな
くなるのを防止することができる。
【0085】また、各パターンの下流側において隣接す
るように目印が印刷され、単票紙2上の所定サイズの領
域において目印が読み取られないことによって余白部が
検出されるため、単票紙2上の余白部を容易に検出する
ことができる。また、単票紙2上の画像を読み取るため
の読み取り部として、単票紙2上に印刷された全ての画
像(目印を含む)を読み取り可能なものだけでなく、単
票紙2上に印刷された目印だけを検出可能な単純な構成
の光センサなどを用いることが可能となる。
【0086】また、目印が、単票紙2上の各パターンの
下流側において隣接するように印刷されるため、例えば
印刷ヘッド11と読み取りセンサ5との距離が各パター
ンの長さよりも短い場合においても、読み取りセンサ5
により単票紙2上を読み取った後で、印刷ヘッド11に
よる印刷を開始する前に、単票紙2をその搬送方向と反
対方向に戻さなければならない事態が生じない。従っ
て、単票紙2上の余白部を検出した後で各パターンを印
刷することによって、インクジェット式プリンタ1にお
ける作業効率が低下するのを防止することができる。ま
た、単票紙2を一方向に搬送するだけでよいため、搬送
ローラユニット8などの搬送手段の構成およびその制御
が簡略化される。
【0087】また、余白部検出部31は、読み取りセン
サ5により読み取られた目印の数に基づいて、単票紙2
上の余白部の長さを容易に特定することができる。
【0088】また、読み取りセンサ5は、単票紙2の先
端位置を検出することができるため、インクジェット印
刷ユニット6の上流側に単票紙2の先端位置を検出する
ための別途の装置を設ける必要がない。従って、インク
ジェット式プリンタ1の製造コストを低減することがで
きる。
【0089】また、ノズルチェックパターン61、62
によって、印刷を開始する前に、複数の吐出ノズルの目
詰まり状態を確認することができるため、吐出ノズルの
目詰まり状態に起因して印刷媒体に印刷される画像が悪
化するのを抑制することができる。また、ギャップ調整
パターン71、72によって、印刷を開始する前に、吐
出ノズルのギャップ状態を確認することができるため、
吐出ノズルのギャップ状態に起因して印刷媒体に印刷さ
れる画像が悪化するのを抑制することができる。
【0090】以上、本発明の好適な一実施の形態につい
て説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるも
のではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、
様々な設計変更を行うことが可能なものである。例え
ば、上述の実施の形態では、各パターンに隣接する位置
に印刷された目印に基づいて余白部が検出される場合に
ついて説明しているが、必ずしも上述の目印に基づいて
余白部が検出されなくてもよい。従って、必ずしも目印
は印刷される必要はなく、各パターンだけが印刷され、
単票紙上の画像を読み取り可能な読み取りセンサにより
単票紙上が読み取られることによって、単票紙上の余白
部が検出されてもよい。また、単票紙上の一部の領域の
画像だけが読み取られた後で、単票紙上の余白部が検出
されてもよいし、単票紙上の全面の画像が読み取られた
後で、単票紙上の余白部が検出されてもよい。
【0091】また、上述の実施の形態では、読み取りセ
ンサが印刷ヘッドよりも上流側に配置されている場合に
ついて説明しているが、これに限らず、読み取りセンサ
の位置は任意に変更することができる。従って、読み取
りセンサが印刷ヘッドよりも下流側に配置されていても
よいが、この場合には、読み取りセンサにより単票紙上
を読み取った後で、印刷ヘッドによる印刷を開始する前
に、単票紙をその搬送方向と反対方向に戻さなければな
らなくなる。
【0092】また、上述の実施の形態では、余白部の長
さが各パターンの長さよりも長いと判断された場合にの
み、各パターンが印刷される場合について説明している
が、これに限らず、必ずしも余白部の長さを確認した後
で各パターンは印刷されなくてもよい。
【0093】また、上述の実施の形態では、目印が各パ
ターンの下流側において隣接するように印刷されている
場合について説明しているが、これに限らず、目印は、
各パターンと隣接する位置に或いは各パターンの一部と
して印刷されていればよい。従って、例えば各パターン
の上流側において隣接するように目印が印刷されていて
もよい。
【0094】但し、上述したように、目印が印刷されな
い場合および各パターンの上流側において隣接するよう
に目印が印刷される場合には、例えば印刷ヘッドと読み
取りセンサとの距離が、各パターンの長さよりも短い場
合には、読み取りセンサにより単票紙上を読み取った後
で、印刷ヘッドによる印刷を開始する前に、単票紙をそ
の搬送方向と反対方向に戻さなければならない場合があ
る。
【0095】また、上述の実施の形態では、余白部検出
部は、読み取りセンサにより読み取られた目印の数に基
づいて、単票紙上の余白部の長さが特定される場合につ
いて説明しているが、これに限らず、読み取りセンサに
より読み取られた目印の位置および形状のいずれかに基
づいて単票紙上の余白部の長さが特定されてもよい。つ
まり、あらかじめ単票紙上の余白部の長さを検知した上
で、その余白部の長さに対応するようの位置および形状
で目印が印刷される場合には、その目印から直接単票紙
上の余白部の長さを特定することができる。なお、余白
部検出部において、必ずしも目印の数、位置および形状
のいずれかに基づいて、余白部の長さが特定される必要
はなく、余白部の長さを特定することができれば、余白
部検出部の構成は任意に変更することができる。
【0096】また、上述の実施の形態では、最初のノズ
ル詰まり確認モードにおいて未使用の単票紙が用いられ
る場合について説明しているが、これに限らず、その一
部に画像が既に印刷されている単票紙が用いられてもよ
い。但し、少なくとも各パターンのサイズよりも大きい
余白部を有する単票紙であることが好ましい。なお、こ
の場合には、単票紙全面の画像を読み取って、余白部を
検出するとともに、そのサイズを特定した後で、各パタ
ーンの印刷を開始することが好ましいため、上述の実施
の形態のように、目印に基づいて余白部が検出される場
合には、未使用の単票紙が用いられる方が望ましい。
【0097】また、上述の実施の形態では、単票紙に対
する印刷状態を確認するための印刷状態確認用パターン
として、吐出ノズルの目詰まり状態を確認するためのノ
ズルチェックパターンおよび吐出ノズルのギャップ状態
を確認するためのギャップ調整パターンが印刷される場
合について説明しているが、その他の印刷状態確認用パ
ターンであってもよい。
【0098】また、上述の実施の形態では、ノズル詰ま
り確認モードでの吐出ノズルの目詰まり状態の確認およ
びギャップ調整後の吐出ノズルのギャップ状態の確認が
連続して行われている場合について説明しているが、両
者のいずれか一方だけが行われてもよいし、両者を連続
して行う場合でのそれらの順序は変更することができ
る。
【0099】また、上述の実施の形態では、各パターン
に隣接する目印が、単票紙の幅方向に沿ってずれるよう
に印刷される場合について説明しているが、これに限ら
ず、例えば単票紙の一端部近傍など、単票紙の幅方向に
おいて固定された位置に目印が印刷されてもよい。この
場合には、例えば印刷ヘッドが単票紙の搬送方向に垂直
な方向に往復動する場合には、印刷ヘッドが目印を印刷
するために移動する距離が小さくなるため、インクジェ
ット式プリンタの印字時間を早めることができる。な
お、単票紙の幅方向において固定された位置に目印が印
刷される場合でも、検出された目印の数をカウントする
ことによって、単票紙2上の余白部の長さを検出するこ
とが可能である。
【0100】また、上述の実施の形態では、ノズルチェ
ックパターンおよびギャップ調整パターンの長さが同じ
場合について説明しているが、必ずしも両者の長さは同
じである必要はない。ここで、ノズルチェックパターン
およびギャップ調整パターンのそれぞれの長さが異なる
場合において、余白部の長さを検出するためには、余白
部検出部では、例えば各パターンごとに目印の種類を変
えて、単票紙の先端部からのそれぞれの目印の数を知る
ことができるようにする必要がある。
【0101】また、上述の実施の形態では、目印とし
て、正方形の印刷画像が用いられる場合について説明し
ているが、目印の形状は任意に変更することができ、例
えばバーコードであってもよい。ここで、バーコードを
目印として用いる場合には、印刷したパターンの種類お
よび印刷回数、クリーニング回数、調整回数などを表示
することが可能である。
【0102】また、上述の実施の形態では、各パターン
が複数の吐出ノズルの全てからインクが吐出されること
によって印刷される場合について説明しているが、各パ
ターンが複数の吐出ノズルの一部からインクが吐出され
ることによって印刷されてもよい。
【0103】また、上述の実施の形態では、読み取りセ
ンサは、単票紙の先端位置を検出可能である場合につい
て説明しているが、これに限らず、単票紙の先端位置を
検出するための別途の装置を設けてもよい。
【0104】また、上述の実施の形態では、用紙に画像
が形成される場合について示しているが、紙以外に薄手
のプラスティックなども用いることができる。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、印刷媒体に対する印刷状態を確認するための印刷状
態確認用パターンが印刷媒体上の余白部に印刷されるた
め、印刷媒体に余白部がある限り、同じ印刷媒体上に印
刷状態確認用パターンを何度でも印刷することができ
る。従って、印刷状態確認用パターンを印刷する度に、
未使用の印刷媒体が用いられる場合と比較して、印刷媒
体に対する印刷状態を確認するために用いられる印刷媒
体の枚数を低減することができる。また、印刷媒体上の
余白部以外の領域に印刷状態確認用パターンを誤って印
刷してしまうことがなくなるため、印刷状態確認用パタ
ーンの印刷をやり直さなければならなくなるのを抑制す
ることができる。
【0106】請求項2によると、読み取り部により印刷
媒体上を読み取った後で、印刷部における印刷を開始す
る前に、印刷媒体をその搬送方向と反対方向に戻さなけ
ればならない事態がほとんど生じない。従って、印刷媒
体上の余白部を検出した後で印刷状態確認用パターンを
印刷することによって、インクジェット式プリンタにお
ける作業効率が低下するのを抑制することができる。
【0107】請求項3によると、余白部のサイズが印刷
状態確認用パターンのサイズよりも大きいと判断された
場合にのみ、その余白部に印刷状態確認用パターンが印
刷されるため、印刷状態確認用パターンの全体が印刷媒
体上に確実に印刷される。従って、印刷状態確認用パタ
ーンが印刷媒体からはみ出して途切れることによって、
印刷状態確認用パターンの印刷をやり直さなければなら
なくなるのを防止することができる。
【0108】請求項4によると、印刷媒体上の所定サイ
ズの領域において目印が読み取られないことによって余
白部が検出されるため、印刷媒体上の余白部を容易に検
出することができる。また、印刷媒体上の画像を読み取
るための読み取り部として、印刷媒体上に印刷された全
ての画像(目印を含む)を読み取り可能なものだけでな
く、印刷媒体上に印刷された目印だけを検出可能なもの
(例えば単純な構成の光センサなど)を用いることが可
能となる。
【0109】請求項5によると、例えば印刷部と読み取
り部との距離が印刷状態確認用パターンの印刷媒体の搬
送方向に沿う方向の長さよりも短い場合においても、読
み取り部により印刷媒体上を読み取った後で、印刷部に
おける印刷を開始する前に、印刷媒体をその搬送方向と
反対方向に戻さなければならない事態が生じない。従っ
て、印刷媒体上の余白部を検出した後で印刷状態確認用
パターンを印刷することによって、インクジェット式プ
リンタにおける作業効率が低下するのを防止することが
できる。また、この場合には、印刷媒体を搬送方向の一
方向に搬送するだけでよいため、搬送手段の構成および
その制御が簡略化される。
【0110】請求項6によると、余白部のサイズを容易
に特定することができる。請求項7によると、読み取り
部が印刷媒体の先端位置を検出することができるため、
印刷部の上流側に印刷媒体先端位置を検出するための別
途の装置を設ける必要がない。従って、インクジェット
式プリンタの製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインクジェット式プ
リンタの概略構成を示す図である。
【図2】図1のインクジェット式プリンタのノズル詰ま
り確認モードまたはギャップ調整モードでのそれぞれの
動作の手順を示すフローチャートである。
【図3】図1のインクジェット式プリンタのノズル詰ま
り確認モードおよびギャップ調整モードにおける印刷結
果の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ 2 単票紙(印刷媒体) 5 読み取りセンサ(読み取り部) 6 インクジェット印刷ユニット 8 搬送ローラユニット(搬送手段) 10 排出ローラユニット(搬送手段) 11 印刷ヘッド(印刷部) 13 搬送ローラ対(搬送手段) 16 供給ローラ(搬送手段) 30 コントローラ 31 余白部検出部(余白部検出手段) 32 制御部(制御手段) 51〜54 目印 61、62 ノズルチェックパターン(印刷状態確認用
パターン) 71、72 ギャップ調整パターン(印刷状態確認用パ
ターン)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定長さを有する印刷媒体を搬送するた
    めの搬送手段と、 前記搬送手段により搬送される印刷媒体に対してインク
    を吐出する複数の吐出ノズルを有し、印刷媒体に対する
    印刷状態を確認するために前記複数の吐出ノズルからイ
    ンクを吐出することによって形成される印刷状態確認用
    パターンを印刷するための印刷部と、 印刷媒体の表面を連続的に読み取るための読み取り部
    と、 前記読み取り部により読み取られたデータに基づいて、
    印刷媒体上の余白部を検出する余白部検出手段と、 前記余白部検出手段により検出された余白部に対して、
    印刷状態確認用パターンが印刷されるように前記印刷部
    を制御するための制御手段とを備えていることを特徴と
    するインクジェット式プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記読み取り部は、前記印刷部よりも上
    流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット式プリンタ。
  3. 【請求項3】 前記余白部検出手段は、余白部のサイズ
    を特定することができ、 前記制御手段は、余白部のサイズが前記印刷状態確認用
    パターンのサイズよりも大きいと判断された場合にの
    み、余白部に印刷状態確認用パターンが印刷されるよう
    に前記印刷部を制御することを特徴とする請求項1また
    は2に記載のインクジェット式プリンタ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記印刷状態確認用パ
    ターンとともにこれと隣接する位置に或いは前記印刷状
    態確認用パターンの一部として目印が印刷されるように
    前記印刷部を制御し、 前記余白部検出手段は、印刷媒体上の所定サイズの領域
    において前記読み取り部により前記目印が読み取られな
    いことによって余白部を検出することを特徴とする請求
    項3に記載のインクジェット式プリンタ。
  5. 【請求項5】 前記読み取り部は、前記印刷部よりも上
    流側に配置されており、 前記制御手段は、前記目印が印刷媒体上の前記印刷状態
    確認用パターンが印刷されている領域の後端側端部近傍
    に印刷されるように前記印刷部を制御することを特徴と
    する請求項4に記載のインクジェット式プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記余白部検出手段は、前記読み取り部
    により読み取られた前記目印の数、位置および形状のい
    ずれかに基づいて余白部のサイズを特定することを特徴
    とする請求項4または5に記載のインクジェット式プリ
    ンタ。
  7. 【請求項7】 前記読み取り部は、前記印刷部に供給さ
    れる印刷媒体の先端位置を検出可能であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト式プリンタ。
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