JP2003182025A - スキージ構造体およびはんだ印刷機 - Google Patents

スキージ構造体およびはんだ印刷機

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JP2003182025A
JP2003182025A JP2001383694A JP2001383694A JP2003182025A JP 2003182025 A JP2003182025 A JP 2003182025A JP 2001383694 A JP2001383694 A JP 2001383694A JP 2001383694 A JP2001383694 A JP 2001383694A JP 2003182025 A JP2003182025 A JP 2003182025A
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Japan
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solder
squeegee
side cover
supply target
package
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JP2001383694A
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English (en)
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Arata Tsurusaki
新 鶴崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動体状のはんだとして無鉛のクリームはん
だを使用したとしても、はんだ印刷時のはんだの流出を
防いではんだを供給対象に対して確実に供給しながらは
んだの酸化を防ぐことができるはんだ印刷機を提供する
こと。 【解決手段】 パッケージ部461の下部側において取
り付け位置が調整可能に取り付けられ下端部分490,
494が供給対象211に密着、下端部分490,49
4がパッケージ内のはんだを供給するはんだ供給口46
3を形成するための第1スキージ470と第2スキージ
474と、パッケージ部461と第1スキージ470と
第2スキージ474の各端部を閉じてはんだの収容空間
を形成するサイドカバーと、供給対象211に密着する
サイドカバーをパッケージ部461と第1スキージ47
0と第2スキージ474に対して上下方向に移動可能で
サイドカバーを押し下げて供給対象211に対する密着
状態を保持するサイドカバー保持部480を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動体状のはんだ
を収容して移動することによりはんだを供給対象に供給
するためのスキージ構造体およびそのスキージ構造体を
有するはんだ印刷機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動体状のはんだ、たとえばクリームは
んだを基板に対して供給して印刷する場合には、このク
リームはんだはスクリーンマスクを通じて基板の所定の
位置に供給して印刷するようになっている。この種のク
リームはんだは従来では有鉛はんだが用いられており、
鉛の含有量がたとえば約35%と多いが、劣化酸化がし
にくいというメリットがある。しかし、地球環境問題の
観点から、鉛を含まない無鉛のクリームはんだの使用が
求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この無鉛の
クリームはんだは、合金組成の点で劣化酸化しやすく、
特にZn系の組成は劣化酸化しやすく、この劣化酸化を
防ぐためにはたとえばリフロー炉においては、窒素を供
給することでその劣化酸化を防ぐようになっている。こ
のZn系の無鉛のクリームはんだは、はんだの低融点化
のために必要である。無鉛のクリームはんだの劣化酸化
は、クリームはんだの粘度の変化と、はんだボールやは
んだブリッジなどのはんだ付け品質の不良を起こす場合
があり、このような劣化酸化を起こすことがある無鉛の
クリームはんだを使用すると、基板にはんだ付けをする
際のラインにおいてはんだ付け品質の不良に伴うはんだ
付けの修正が必要となり、基板のはんだ付けの品質およ
び基板に対するはんだ付けの生産性の悪化となる。この
ようなクリームはんだをたとえば回路基板に対してはん
だを印刷するためのマスクとしてのスクリーンに対して
塗布する場合には、図19に示すようなスキージを用い
ている。
【0004】図19(A)と図19(B)は、従来のス
キージの構造例を示している。図19(A)の従来のス
キージは、第1方向D1に移動する場合にはアクチュエ
ータ2000を伸ばして、クリームはんだHをマスクプ
レート211に沿ってスキージする。第2方向D2の方
向に移動する場合には、アクチュエータ2001を伸ば
してクリームはんだHをマスクプレート211の上にス
キージする。図19(B)のローラ方式の例では、第1
方向D1方向にクリームはんだHをスキージする場合に
は、アクチュエータ2003を下に伸ばして行う。第2
方向D2の方向にスキージする場合には、アクチュエー
タ2004を下に伸ばしてクリームはんだHをスキージ
する。
【0005】図19(A)と図19(B)のように、ク
リームはんだHが完全に常時外気にさらされている状態
では、クリームはんだHは酸化してしまう。従って、ク
リームはんだの酸化により粘度の変化やリフローによる
はんだボールの発生やはんだブリッジの発生等はんだ付
け品質が不良となり、製造ラインにおいてリフロー後工
程における修正工程が必要となり生産性が悪化してしま
う。このように従来用いられているスキージ方式では特
に無鉛のクリームはんだを用いる場合には、その無鉛の
クリームはんだの酸化現象を避けることが大きな課題で
ある。そこで本発明は上記課題を解消し、流動体状のは
んだとして無鉛のクリームはんだを使用したとしても、
はんだ印刷時のはんだの流出を防いではんだを供給対象
に対して確実に供給しながらはんだの酸化を防ぐことが
できるスキージ構造体およびはんだ印刷機を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、流動
体状のはんだを収容して移動することにより前記はんだ
を供給対象に供給するためのスキージ構造体であり、前
記はんだを収容するパッケージ部と、前記パッケージ部
の下部側において前記パッケージ部に対して取り付け位
置が調整可能に取り付けられ下端部分が前記供給対象に
密着する第1スキージと第2スキージであって、前記下
端部分が前記パッケージ内の前記はんだを前記供給対象
に供給するはんだ供給口を形成するための前記第1スキ
ージと前記第2スキージと、前記パッケージ部と前記第
1スキージと前記第2スキージの各側端部を閉じること
で前記はんだの収容空間を形成するサイドカバーと、前
記供給対象に密着する前記サイドカバーを前記パッケー
ジ部と前記第1スキージと前記第2スキージに対して上
下方向に移動可能でしかも前記サイドカバーを前記供給
対象に押し下げて前記供給対象に対する密着状態を保持
するサイドカバー保持部と、を備えることを特徴とする
スキージ構造体である。
【0007】請求項1では、スキージ構造体のパッケー
ジ部は、流動体状のはんだを収容する。第1スキージと
第2スキージは、パッケージ部の下部側においてパッケ
ージ部に対して取り付け位置が調整可能に取り付けられ
ている。この第1スキージの下端部分と第2スキージの
下端部分が供給対象に密着する。第1スキージの下端部
分と第2スキージの下端部分は、パッケージ内のはんだ
を供給対象に供給するはんだ供給口を形成する。サイド
カバーは、パッケージ部と第1スキージと第2スキージ
の各側端部を閉じることではんだの収容空間を形成す
る。サイドカバー保持部は、供給対象に密着するサイド
カバーをパッケージ部と第1スキージと第2スキージに
対して上下方向に移動可能である。そしてこのサイドカ
バー保持部は、サイドカバーを供給対象に押し下げて供
給対象に対する密着状態を保持する。これにより、はん
だの収容空間に収容されているはんだは、第1スキージ
と第2スキージの形成しているはんだ供給口を通じて供
給対象に供給される。
【0008】第1スキージの下端部分と第2スキージの
下端部分が供給対象に対してより密着する方向に押し付
けられたり、あるいは第1スキージの下端部分と第2ス
キージの下端部分が供給対象からやや離れ方向に移動し
た場合であっても、サイドカバー保持部は、サイドカバ
ーを供給対象に対して常に押し下げて密着状態を保持し
ていることから、はんだの収容空間に収容されているは
んだがサイドカバー側から漏れてしまうことがなく、は
んだの収容空間に収容されているはんだを供給対象に対
して確実にかつ素早く供給することができる。このよう
にサイドカバー保持部がサイドカバーを供給対象に対し
て密着状態で常に押し下げて保持していることから、ス
キージ構造体の第1スキージと第2スキージの各下端部
分が供給対象に対して密着する密着度合、すなわちはん
だ印刷の圧力調整度合をスムーズに調整することがで
き、この場合に、サイドカバーは供給対象に対して常に
密着しているのでサイドカバー側から供給対象以外の部
分にはんだが漏れて流出するようなことがなくなる。従
ってはんだは供給対象に対して確実にかつ素早く供給す
ることができるのである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のスキ
ージ構造体において、前記供給対象は、回路基板に前記
はんだを印刷するためのマスク部材である。請求項2で
は、供給対象であるマスク部材には、はんだ供給口から
はんだが供給される。この場合にサイドカバーがマスク
部材に対して常に密着状態を保持することができるの
で、マスク部材以外の部分にはんだが流出してしまうの
を防止することができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載のスキ
ージ構造体において、前記第1スキージの前記下端部分
と前記第2スキージの前記下端部分と前記供給対象によ
り形成される空間は、前記はんだ供給口から供給される
前記はんだを循環させるはんだ循環空間である。請求項
3では、第1スキージの下端部分と第2スキージの下端
部分と供給対象により形成される空間は、はんだが循環
されるはんだ循環空間であるので、スキージ構造体が移
動している時にはこのはんだ循環空間においてはんだが
循環されるので、スキージ構造体のはんだの収容空間内
のはんだが外気にさらされることなく、このはんだの酸
化されるのを防止することができる。このように第1ス
キージの下端部分と第2スキージの下端部分が供給対象
に密着ししかもはんだ循環空間内ではんだが循環される
ので、はんだの収容空間内に収容されたはんだと外気と
の接触を防いで、たとえば無鉛のクリームはんだの酸化
現象を防止することができ、はんだの粘度の変化やリフ
ロー後のはんだボールあるいははんだブリッジ等の品質
不良の発生を防ぐことができる。
【0011】請求項4の発明は、請求項1に記載のスキ
ージ構造体において、前記はんだの収容空間に前記はん
だを外部から供給する外部供給源を有する。請求項4で
は、はんだの収容空間には、外部供給源からはんだを外
部供給することができる。
【0012】請求項5の発明は、流動体状のはんだを収
容して移動することにより前記はんだを供給対象に供給
するためのスキージ構造体を有するはんだ印刷機であ
り、前記スキージ構造体は、前記はんだを収容するパッ
ケージ部と、前記パッケージ部の下部側において前記パ
ッケージ部に対して取り付け位置が調整可能に取り付け
られ下端部分が前記供給対象に密着する第1スキージと
第2スキージであって、前記下端部分が前記パッケージ
内の前記はんだを前記供給対象に供給するはんだ供給口
を形成するための前記第1スキージと前記第2スキージ
と、前記パッケージ部と前記第1スキージと前記第2ス
キージの各側端部を閉じることで前記はんだの収容空間
を形成するサイドカバーと、前記供給対象に密着する前
記サイドカバーを前記パッケージ部と前記第1スキージ
と前記第2スキージに対して上下方向に移動可能でしか
も前記サイドカバーを前記供給対象に押し下げて前記供
給対象に対する密着状態を保持するサイドカバー保持部
と、を備えることを特徴とするはんだ印刷機である。
【0013】請求項5では、スキージ構造体のパッケー
ジ部は、流動体状のはんだを収容する。第1スキージと
第2スキージは、パッケージ部の下部側においてパッケ
ージ部に対して取り付け位置が調整可能に取り付けられ
ている。この第1スキージの下端部分と第2スキージの
下端部分が供給対象に密着する。第1スキージの下端部
分と第2スキージの下端部分は、パッケージ内のはんだ
を供給対象に供給するはんだ供給口を形成する。サイド
カバーは、パッケージ部と第1スキージと第2スキージ
の各端部を閉じることではんだの収容空間を形成する。
サイドカバー保持部は、供給対象に密着するサイドカバ
ーをパッケージ部と第1スキージと第2スキージに対し
て上下方向に移動可能である。そしてこのサイドカバー
保持部は、サイドカバーを供給対象に押し下げて供給対
象に対する密着状態を保持する。これにより、はんだの
収容空間に収容されているはんだは、第1スキージと第
2スキージの形成しているはんだ供給口を通じて供給対
象に供給される。
【0014】第1スキージの下端部分と第2スキージの
下端部分が供給対象に対してより密着する方向に押し付
けられたり、あるいは第1スキージの下端部分と第2ス
キージの下端部分が供給対象からやや離れ方向に移動し
た場合であっても、サイドカバー保持部は、サイドカバ
ーを供給対象に対して常に押し下げて密着状態を保持し
ていることから、はんだの収容空間に収容されているは
んだがサイドカバー側から漏れてしまうことがなく、は
んだの収容空間に収容されているはんだを供給対象に対
して確実にかつ素早く供給することができる。このよう
にサイドカバー保持部がサイドカバーを供給対象に対し
て密着状態で常に押し下げて保持していることから、ス
キージ構造体の第1スキージと第2スキージの各下端部
分が供給対象に対して密着する密着度合、すなわちはん
だ印刷の圧力調整度合をスムーズに調整することがで
き、この場合に、サイドカバーは供給対象に対して常に
密着しているのでサイドカバー側から供給対象以外の部
分にはんだが漏れて流出するようなことがなくなる。従
ってはんだは供給対象に対して確実にかつ素早く供給す
ることができるのである。
【0015】請求項6の発明は、請求項5に記載のはん
だ印刷機において、前記供給対象は、回路基板に前記は
んだを印刷するためのマスク部材である。請求項6で
は、供給対象であるマスク部材には、はんだ供給口から
はんだが供給される。この場合にサイドカバーがマスク
部材に対して常に密着状態を保持することができるの
で、マスク部材以外の部分にはんだが流出してしまうの
を防止することができる。
【0016】請求項7の発明は、請求項5に記載のはん
だ印刷機において、前記第1スキージの前記下端部分と
前記第2スキージの前記下端部分と前記供給対象により
形成される空間は、前記はんだ供給口から供給される前
記はんだを循環させるはんだ循環空間である。請求項7
では、第1スキージの下端部分と第2スキージの下端部
分と供給対象により形成される空間は、はんだが循環さ
れるはんだ循環空間であるので、スキージ構造体が移動
している時にはこのはんだ循環空間においてはんだが循
環されるので、スキージ構造体のはんだの収容空間内の
はんだが外気にさらされることなく、このはんだの酸化
されるのを防止することができる。このように第1スキ
ージの下端部分と第2スキージの下端部分が供給対象に
密着ししかもはんだ循環空間内ではんだが循環されるの
で、はんだの収容空間内に収容されたはんだと外気との
接触を防いで、たとえば無鉛のクリームはんだの酸化現
象を防止することができ、はんだの粘度の変化やリフロ
ー後のはんだボールあるいははんだブリッジ等の品質不
良の発生を防ぐことができる。
【0017】請求項8の発明は、請求項5に記載のはん
だ印刷機において、前記はんだの収容空間に前記はんだ
を外部から供給する外部供給源を有する。請求項8で
は、はんだの収容空間には、外部供給源からはんだを外
部供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0019】図1は、本発明のスキージ構造体を含むは
んだ印刷機の好ましい実施の形態を示している。スキー
ジ構造体10は、はんだ印刷機200に設けられてい
る。スキージ構造体10とはんだの外部供給源11は、
はんだ供給装置を構成している。スキージ構造体10
は、はんだ印刷機200の本体201の内部において着
脱可能に取り付けられている。はんだ印刷機200は、
本体201と1つのスキージ構造体10を有している。
スキージ構造体10に収容されているクリームはんだH
は、たとえば無鉛の流動体状のはんだであるが、このク
リームはんだ以外に他の種類のはんだを用いることも勿
論可能である。
【0020】はんだの外部供給源11の中にはクリーム
はんだHが収容されており、クリームはんだHは必要に
応じてはんだの外部供給源11からスキージ構造体10
の中にはんだ案内部材16を通じて供給することができ
る。はんだ案内部材16はたとえばフレキシブルなチュ
ーブである。スキージ構造体10は、その中に入ったク
リームはんだHをマスクプレート(マスク部材の一種、
供給対象に相当する)211に供給して、マスクプレー
ト211のニードル212を通じて回路基板のような基
板206の所定部分にこのクリームはんだHを印刷(塗
布ともいう)するためのものである。このようにマスク
プレート211はニードル212を有しているものであ
ってもよいし、マスクプレートに孔を設けて、この孔を
通じてクリームはんだHを基板206の電子部品の付近
の位置に印刷するような構造のものであってもよい。流
動体状のはんだは、本発明の実施の形態では無鉛のクリ
ームはんだを採用しているが、このクリームはんだはは
んだペーストとも呼んでいる。
【0021】次に、図1を参照して、はんだ印刷機20
0の本体201の内部構造例について説明する。本体2
01の内側には、搬送ベルト204が配置されている。
この搬送ベルト204は、駆動部205の作動により基
板(たとえば電子部品を搭載した回路基板)206を、
ほぼマスク部材としてのマスクプレート211の下部の
位置に搬送してくるようになっている。制御部180の
指令により基板バックアップ207を駆動部208の作
動により持ち上げると、搬送済みの基板206は搬送ベ
ルト204から上昇させた位置に保持される。基板20
6には各種のマウント部品(たとえば電子部品やその他
の部品)209,213が搭載されている。基板ストッ
パ210は基板206の搬送を止めるようになってい
る。
【0022】搬送ベルト204の上方には、マスクプレ
ート211が配置されている。このマスクプレート21
1は、複数個のニードル212を下に突出して備えてお
り、各ニードル212からはクリームはんだHが基板2
06の複数の所定の位置に対して供給して印刷できるよ
うになっている。マスクプレート211の上には、はん
だ収容部としてのスキージ構造体10が第1方向D1あ
るいは第2方向D2に沿って移動可能に配置されてい
る。スキージ構造体10は、駆動部299の作動によ
り、ポジションP1からポジションP2まで移動可能で
ある。スキージ構造体10がポジションP1に達する
と、センサ220が検知してその検知信号を制御部18
0に供給する。制御部180は、駆動部299に指令を
与えてスキージ構造体10の第1方向D1に関する移動
を停止させる。逆にスキージ構造体10がポジションP
2に達すると、センサ219がスキージ構造体10を検
知する。センサ219からの検知信号は制御部180に
与えられて、制御部180は駆動部299の動作を停止
することにより、スキージ構造体10が第2方向D2に
これ以上移動するのを停止する。制御部180は、駆動
部205,299,208、基板ストッパー210の動
作の制御を行う。
【0023】次に、図1のスキージ構造体10およびそ
の周辺部の好ましい構造例を説明する。図2は、図1の
スキージ構造体10と、そのスキージ構造体10を移動
するための移動部600の構成例を示している。図3は
スキージ構造体10の構造を示し、図4はスキージ構造
体10のはんだ供給口463の付近を示している。図5
と図6はスキージ構造体10の全体の構造例を示してい
る。
【0024】図2と図3に示すように、スキージ構造体
10は、はんだ収容部等とも呼んでおり、このスキージ
構造体10は、概略的にはパッケージ部461、第1ス
キージ470、第2スキージ474、上カバー462、
ロック部465、そして図5に示すような左右のサイド
カバー483および左右のサイドカバー保持部480を
有している。パッケージ部461は、図6(A)に示す
ように上から見ると長方形状を有している。パッケージ
部461は、図6(A)と図3に示すように前後のプレ
ート461Aを有している。プレート461Aは平行に
向かい合っている。プレート461A,461Aの上端
部は上カバー462により覆われており、上カバー46
2の中央には、供給口464が設けられている。この供
給口464の中には、図3に示すようにはんだ案内部材
16の端部16Bが挿入されており、この端部16Bは
ロック部465により上カバー462に対して着脱可能
に取り付けられている。
【0025】図2と図5(A)に示すように、パッケー
ジ部461は取付部485を有している。この取付部4
85は、図2に示すように移動部600の2つのシリン
ダ610のロッド614に対して着脱可能に固定されて
いる。これによりスキージ構造体10は、移動部600
から取り外してたとえば掃除をすることができる。スキ
ージ構造体10は、移動部600の2つのシリンダ61
0を制御部180の指令により作動することにより、Z
方向に上下動することができる。また移動部600は、
アクチュエータ219の作動により水平のガイド部材7
50に沿ってスキージ構造体10とともにD1方向ある
いはD2方向に移動できるようになっている。
【0026】パッケージ部461のプレート461A,
461Aのそれぞれの下部には、第1スキージ470と
第2スキージ474が傾斜するようにして着脱可能に取
り付けられている。第1スキージ470と第2スキージ
474は平板状の部材であり、たとえば金属や他の材質
であるたとえばシリコンやデルリン等により作ることが
できる。またパッケージ部461は金属としてたとえば
黄銅により作ることができる。
【0027】図3に示すように第1スキージ470の下
端部分490と、第2スキージ474の下端部分494
は、細長いはんだ供給口463を形成している。このは
んだ供給口463は、図6(B)に示すようにE方向に
沿って長く形成されている溝である。図3に示す第1ス
キージ470の部分470Aは、一方のプレート461
Aの下端部に対してたとえばネジ等により着脱可能に固
定されている。第2スキージ474の部分474Aは、
他方のプレート461Aの下端部に対してたとえばネジ
等により着脱自在に固定されている。このネジ999A
は図7に示すように第1スキージ470と第2スキージ
474の長穴999にはめこまれていて、ネジをゆるめ
ることで、第1スキージ470と第2スキージ474は
図2に示すようにV方向に位置を調整したあとネジによ
りしめつけることができる。
【0028】図5と図6に示す左右のサイドカバー48
3,483は、パッケージ部461と第1スキージ47
0および第2スキージ474とによりはんだの収容空間
を形成する。左右のサイドカバー483,483は、パ
ッケージ部461、第1スキージ470および第2スキ
ージ474の左右の側端部を閉じることにより、はんだ
の収容空間を形成している。
【0029】このサイドカバー483とサイドカバーの
保持部480の構造について説明する。左右のサイドカ
バー483は、上述したようにパッケージ部461のプ
レート461Aと第1スキージ470および第2スキー
ジ474の左右の端部をそれぞれ閉鎖する部材である。
サイドカバー483は、図9に示すようにほぼ六角形状
を有している。サイドカバー483は、上端部483
A、2つの平行な側端部483Bと、斜めの側端部48
3C、および底部483Dを有している。底部483D
は上端部483Aと平行である。2つの側端部483B
は平行であり上下方向に向いている。斜めになった端部
483C,483Cは、側端部483Bからそれぞれ底
部483Dに向けて斜めに形成されており、その傾斜角
度は同じ角度Mになっている。
【0030】図9に示すようにサイドカバー483の上
端部483Aには、タップ付き金具700が側方(図9
において図面手前方向)に突出して形成されている。こ
のタップ付き金具700は、上端部483Aの幅方向F
に沿って連続して形成されている。
【0031】サイドカバー保持部480は、図9と図5
に示すような構造を有している。サイドカバー保持部4
80は、概略的には複数のビス711、保持金具71
3、複数のスプリング715、Eリング717を有して
いる。このサイドカバー保持部480は、さらに図8に
示すようにワッシャー721、スプリング723、ビス
725を有している。
【0032】まずビス725に関連する部分について説
明する。図8(A)に示すようにサイドカバー483
は、複数の長孔770を有している。これらの長孔77
0は、たとえばサイドカバー483の片側に4つずつ設
けられており、ビス725が通る孔である。それぞれの
ビス725は、図8(B)に示すように、プレート46
1Aと第1スキージ470あるいは第2スキージ474
の各側端部のメネジにねじ込まれるものである。図8
(B)では、上側の2つのビス725は、スプリング7
23およびワッシャー721を介してプレート461A
の端面のメネジ461Mにねじ込まれる。同様にして下
側の2つのビス725は、スプリング723とワッシャ
ー721を介して、第1スキージ470または第2スキ
ージ474の端面のメネジ470Mにねじ込まれる。図
8(A)に示す長孔770は、これらのビス725に対
してサイドカバー483をZ方向に沿ってすなわち上下
方向に沿って位置を調整するための位置調整孔である。
そしてビス725をスプリング723の力に抗してねじ
込んだ状態で、サイドカバー483は、スプリング72
3の付勢力に抗してZ方向に上下動可能である。
【0033】図7と図9に示すサイドカバー保持部48
0では、ビス711が保持金具713の孔を通り、スプ
リング715を介在する状態でタップ付き金具700の
メネジに対してねじ込まれている。このビス711は、
スプリング715の付勢力に抗してねじ込み量を調整す
ることにより、サイドカバー483を長孔770に沿っ
てZ方向に関してPV(下方向)に沿って付勢された状
態になっている。
【0034】図10は、図7〜図9に示す本発明のサイ
ドカバー483とサイドカバー保持部480好ましい実
施の形態に対して、比較例として示した構造図である。
図10の比較例では、サイドカバー3000がパッケー
ジ3001とスキージ3002に対してビス3003に
より直接固定されている。サイドカバー3000にはビ
ス3003を通すための丸孔3004が形成されている
だけである。
【0035】図4は、第1スキージ470と第2スキー
ジ474の下端部分490と下端部分494の形状例を
示している。第1スキージ470の下端部分490は角
度θを有するような傾斜面498を有しており、同様に
して第2スキージ474の下端部分494も、角度θを
有する傾斜面499を有している。角度θはマスクプレ
ート(スクリーンマスクとも呼ぶ)211の面211A
に対して鋭角であり、たとえば60°である。この下端
部分490の傾斜面498と下端部分494の傾斜面4
99およびマスクプレート211の面211Aの間に
は、たとえば台形状のはんだ循環空間としての流動体状
のはんだの回転部分発生部700を形成している。
【0036】図4に示すようにスキージ構造体10が第
1方向D1方向に送られると、このはんだの回転部分発
生部700内に位置しているクリームはんだHは、R1
方向にローリングされる。スキージ構造体10が第2方
向D2に移動されると、はんだの回転部分発生部700
内のクリームはんだHは、R2方向にローリングされ
る。この様にスキージ構造体10がD1方向およびD2
方向に移動する時に、第1スキージ470と第2スキー
ジ474がマスクプレート211に密着していること
で、スキージ構造体10の外の空気との接触を遮断する
ことができる。従ってはんだ供給口463があるにもか
かわらず、スキージ構造体10内に収容されているクリ
ームはんだHが外気により酸化されるのを確実に防止す
ることができる。
【0037】図2に示すようにスキージ構造体10は、
移動部600によりZ方向に上下動できるとともに、第
1方向D1と第2方向D2に移動可能である。移動部6
00は、ガイド部材750、2つのシリンダ610、本
体751およびアクチュエータ219を有している。ア
クチュエータ219、2つのシリンダ610は制御部1
80からの指令により動作する。シリンダ610を作動
すると、スキージ構造体10は、マスクプレート211
に対して下端部分490と下端部分494を接触させた
状態からZ1方向に持ち上げることができる。
【0038】図11と図12は、スキージ構造体10の
カバー部材760の例を示している。カバー部材760
は、スキージ構造体10を使用しない場合に、スキージ
構造体10のはんだ供給口463を閉じるための部材で
ある。これによりスキージ構造体10を使用しない場合
に、スキージ構造体10内にクリームはんだHが収容さ
れていたとしても、クリームはんだHは、このカバー4
70がはんだ供給口463を閉鎖していることにより、
スキージ構造体10内のクリームはんだHが外気に触れ
ることがない。従って、クリームはんだHが酸化するの
を防止することができる。
【0039】カバー部材760は、はんだ供給口463
を閉鎖する閉鎖部765と中間部766およびクリップ
部767を有している。クリップ部767は2つ設けら
れている。クリップ部767と閉鎖部765のスプリン
グ力により、カバー部材760はスキージ構造体10に
対して着脱可能に取り付けることができる。カバー部材
760の中間部766は、パッケージ部461とたとえ
ば第2スキージ部材474の外周面に沿った形状であ
る。カバー部材760の材質としては、スプリング力を
有する金属、たとえばアルミニウムや黄銅やスプリング
力を有するプラスチック、たとえばアクリルやポリエチ
レンにより作ることができる。
【0040】この例では、図13に示すように、パッケ
ージ部461内のクリームはんだHを自動供給にするた
めに、センサ1500が設けられている。このセンサ1
500は、Z方向に上下動するフロート1501の位置
を検知するものである。フロート1501は、クリーム
はんだHの液面1502の位置に応じてZ方向に上下動
するが、この液面1502がある一定の位置P3よりも
下がると、センサ1500がオンになる。このセンサ1
500のオン信号は制御部180に与えられて、制御部
180はこのオン信号に基づいて、図1に示すはんだの
外部供給源11に対して信号を供給する。これにより、
外部供給源11のたとえばモータはクリームはんだHを
はんだ案内部材16を介してスキージ構造体10に追加
供給する。図13において、はんだ案内部材16の他端
部16Bから供給されるクリームはんだHが増えていく
と、フロート1501は上昇するのでセンサ1500の
オン信号は出力されなくなり、クリームはんだHの追加
供給は停止する。
【0041】次に、上述したスキージ構造体10とその
スキージ構造体10を有するはんだ印刷機200の動作
例について説明する。図1に示すようにスキージ構造体
10は本体201に装着されており、スキージ構造体1
0は、はんだの外部供給源11からはんだ案内部材16
の端部16Bが接続されている。はんだの外部供給源1
1からのクリームはんだHははんだ案内部材16を通じ
てスキージ構造体10の中に収容される。スキージ構造
体10の中のクリームはんだHの量が所定量に達してい
る時には、はんだの外部供給源11のモータは作動され
ないので、クリームはんだHがスキージ構造体10側に
さらに供給されてしまうことはない。
【0042】図1に示すように、スキージ構造体10が
ポジションP1からポジションP2に移動すると、スキ
ージ構造体10からクリームはんだHがマスクプレート
211の各ニードル212に充填されて、ニードル21
2を介して基板206の所定の位置にクリームはんだH
が印刷される。このようにスキージ構造体10が第1方
向D1と第2方向D2に移動する場合に、はんだ案内部
材16はフレキシブル構造であるので、はんだ案内部材
16の端部16Bはスキージ構造体10の移動に追従し
て確実にかつスムーズに移動することができる。スキー
ジ構造体10の中に収容されているクリームはんだH
は、自重により図2に示すはんだ供給口463側に下が
る。
【0043】ところで、図4において、スキージ構造体
10が第1方向D1方向に移動する場合には、断面ほぼ
台形状またはデルタ形状のはんだの回転部分発生部70
0においてR1方向にクリームはんだHの回転部分が発
生する。つまり時計方向にいわゆるクリームはんだHの
ローリング現象をスキージングしながら発生させること
ができ、これによって、スクリーンマスクとも呼んでい
るマスクプレート211の開口部211Pの中にクリー
ムはんだHを確実に充填することができる。この開口部
211Pはスクリーンマスクの場合には穴であり、スキ
ージプレートの場合にはニードル212の穴である。そ
してスキージ構造体10がマスクプレート211に密着
していることで、スキージ構造体10内のクリームはん
だHが外部に触れることなくスキージングすることがで
き、クリームはんだHの酸化現象を防ぐ。
【0044】また図4においてスキージ構造体10が第
2方向D2の方向にスキージングされる場合には、はん
だの回転部分発生部700において、反時計方向にクリ
ームはんだHのローリングを起こしながらスキージング
することができる。従って、マスクプレート211の開
口部211P内にクリームはんだHを確実に充填するこ
とができる。しかも、スキージ構造体10内のクリーム
はんだHは、外気に触れることがないので、スキージ構
造体10内のクリームはんだHの劣化酸化現象を防ぐこ
とができる。以上のようにして、マスクプレート211
の開口部211Pを通じて基板206の所望の位置に対
してクリームはんだHを確実に供給して印刷することが
できるのである。
【0045】図13においては、第1スキージ470と
第2スキージ474は、本体部461に対してV方向に
位置を調整することができ、クリームはんだのローリン
グ現象を最適状態に調整することができる。この第1ス
キージ470と第2スキージ474のV方向の調整は、
V方向に形成された図7に示す長穴999とビス999
Aにより行える。つまりビス999Aをゆるめれば第1
スキージ470と第2スキージ474はV方向(長穴方
向)にそって移動調整でき、そのあとビス999Aをし
める。マスクプレート211の上面にクリームはんだの
スキージングを行う場合には、第1スキージ470と第
2スキージ474と、マスクプレート211の間におけ
る平行度を調整した後に、スキージ構造体10をマスク
プレート211の上面側に下げることにより、第1端部
490と第2端部494は、マスクプレート211の上
面に対して全長に亘って確実に接するような状態に保持
することができる。
【0046】図1において、基板206が投入される
と、基板206は、基板ストッパ210により基板バッ
クアップ207の上で止まり、基板バックアップ207
が上昇して基板206をマスクプレート211側に近づ
ける。ニードル212を有するマスクプレート211に
代えて、ニードルを備えていないスクリーンマスクを用
いる場合には、基板206はそのスクリーンマスクの下
面に対して密着される。
【0047】スキージ構造体10が第1方向D1方向に
移動してポジションP1に達して、スキージ構造体10
がポジションP1から第2方向D2に移動することでポ
ジションP2に達すると、このスキージ構造体10の一
往復動作によって、基板206に対するはんだ印刷作業
が終了する。
【0048】ここで、図5と図7〜図9に示すサイドカ
バー保持部480およびサイドカバーの機能について説
明する。上述したように第1スキージ470と第2スキ
ージ474は、図7に示すように長穴999とビス99
0Aの組合せにより、プレート461Aに対してV方向
に位置調整が可能である。しかもビス990Aを外せば
第1スキージ470と第2スキージ474はプレート4
61Aから取り外すことができる。第1スキージ470
と第2スキージ474のV方向に沿った位置調整によ
り、上述したような図4に示すはんだの回転部分発生部
(はんだ循環空間に相当する)700におけるはんだの
ローリング条件を最適に調整することができる。
【0049】図4に示す第1スキージ470と第2スキ
ージ474は、マスクプレート211に対する平行度を
調整して、第1スキージ470の下端部分490と第2
スキージ474の下端部分494を下げてマスクプレー
ト211に密着する状態にして、第1スキージ470と
第2スキージ474の印圧(印刷圧力)を最適状態に調
整した後に、クリームはんだHは図2に示す上カバー4
62の供給口464からはんだ案内部材16を介してス
キージ構造体10の内部に供給されるのが望ましい。
【0050】図4に示すように第1スキージ470の下
端部分490と第2スキージ474の下端部分494
が、マスクプレート211の上面211Aに密着した状
態では、図5(A)に示すように2つのサイドカバー4
83もマスクプレート211の上面211Aに密着した
状態に保持されている。左右のサイドカバー483はサ
イドカバー保持部480のスプリング715の付勢力に
より、図9のPV方向に押し下げられた状態になってい
る。この時の押し下げ時のテンションの強さは、ビス7
11の回転調整状態により変えることができる。上述し
たように図2に示す基板206に対してマスクプレート
211を通じてはんだを印刷する際には、次のようにス
キージ構造体10を上下することにより、図2の第1ス
キージ470の下端部分490と第2スキージ474の
下端部分494の印圧(印刷圧力)の調整を行う。
【0051】仮にスキージ構造体10を下げて下端部分
490と下端部分494がマスクプレート211に対し
てかける印圧を上昇する場合には、図5に示す2つのサ
イドカバー483,483はその下端部分490,49
4の下降には連動せずに、マスクプレート211の上面
211Aからの反力を受けて、左右のサイドカバー48
3は図8(A)に示す長穴770に沿ってZの上方向に
スプリング715の付勢力に抗して持ち上がる。すなわ
ち第1スキージ470の下端部分490と第2スキージ
474の下端部分494は勿論マスクプレート211の
上面211Aに密着しているとともに、サイドカバー4
83の底部483Dも図5(A)に示すようにマスクプ
レート211の上面211Aに密着させることができ
る。このことから、スキージ構造体10の各要素とマス
クプレート211の上面211Aは完全に密着している
ので、スキージ構造体10の中に収容されているクリー
ムはんだHが外部に流出して漏れるのを完全に防止する
ことができる。
【0052】同様にして図4に示すスキージ構造体10
を上昇させて、いわゆる印圧(印刷圧力)を下げると図
5(B)に示す下端部分490,494は上面211A
との密着状態がやや小さくなるが、その場合であって
も、サイドカバー483,483は下端部分490と4
94と一体となって上昇してしまうことはなく、図5
(A)に示すスプリング715の付勢力によりサイドカ
バー483の底部483Dは図5(A)に示すようにマ
スクプレート211の上面211Aに完全に密着した状
態になっている。このことから、クリームはんだHがス
キージ構造体10のサイドカバー483の付近から外部
に流出して漏れるのを完全に防止することができる。
【0053】上述したように図2に示す基板206に対
してはんだが印刷されると、図2に示す基板バックアッ
プ207が下がると同時に、基板ストッパ210が下が
るので、印刷済みの基板206ははんだ印刷機の外部に
搬出される。
【0054】スキージ構造体10が右から左へあるいは
左から右へ戻る形で移動することにより、スキージ構造
体10が一往復することになるので、基板印刷作業が終
了する。所定の枚数の基板206に対するはんだ印刷作
業が終了した時には、図11と図12に示すようにスキ
ージ構造体10に対してカバー部材760を装着するこ
とにより、はんだ供給口463を閉鎖する。これによっ
て、スキージ構造体10内にクリームはんだHが収容さ
れていたとしても、クリームはんだHは外気に触れるこ
とがないので、クリームはんだHの劣化酸化現象を防止
することができる。
【0055】このようにカバー部材760を装着したス
キージ構造体10は、長期保存する場合には、ビニール
等でラッピングして冷蔵庫に保管する。あるいはスキー
ジ構造体内に収容されているクリームはんだHを別の空
の容器に取り出してそのクリームはんだHを冷蔵庫に保
管するようにしてもよい。ところで上述したサイドカバ
ー483は、図5(A)に示す底部483Dを柔らかい
材質、たとえばビニールや生ゴム等で作るようにすれ
ば、底部483Dとマスクプレート211の上面211
Aとの密着性をさらに向上することができる。
【0056】図14は本発明のはんだ印刷機の別の実施
の形態を示している。図14の実施の形態が異なるの
は、スキージ構造体10の第1スキージ470および第
2スキージ474の形状である。第1スキージ470と
第2スキージ474の下端部分は湾曲した形になってい
る。このために、図14に示すようにスキージ構造体1
0は、はんだ供給口463を有するほぼU字型の形状を
有している。図14の実施の形態においてその他の点に
ついては、図2の実施の形態の対応する部分と同じであ
るので同じ符号を記してその説明を省略する。図15
は、第1スキージ470の下端部分490と第2スキー
ジ474の下端部分494の変形例であり、エッジ状で
はなくほぼ半円形断面を有している。
【0057】図16〜図19は、本発明のスキージ構造
体10におけるサイドカバー保持部480の別の実施の
形態を示している。図16のサイドカバー保持部480
では、図7に示す保持金具713、ビス711、リング
717、スプリング715およびタップ付き金具700
に代えて、ビス1300と板バネ1303を用いてい
る。ビス1300はサイドカバー483の長穴1305
に通されており、ビス1300はたとえばプレート46
1Aにねじ込まれている。これにより板バネ1303の
付勢力によりサイドカバー483はプレート461Aと
第1スキージ470と第2スキージ474の各側端部に
押し付けられていて、かつZ方向に上下動自在である。
【0058】図17の実施の形態では、板バネ1303
とビス1330と板バネ1340およびもう1つのビス
1350を有している。ビス1350は板バネ1340
をプレート461Aの上面に固定している。このスプリ
ング1340はサイドカバー483をPV方向に付勢し
ている。ビス1330はサイドカバー483の長穴13
05に挿入されており、ビス1330はプレート461
Aにねじ込まれている。これによって、サイドカバー4
83はプレート461Aと第1スキージ470と第2ス
キージ474の各側端部に押し付けられていて、Z方向
に上下移動可能である。
【0059】図18はさらに別の実施の形態を示してい
る。保持金具713とタップ付き金具700の間にはビ
ス711とスプリング715が設けられている。そして
ビス1400がサイドカバー483の長穴483Aを通
っておりプレート461Aにねじ込まれている。この実
施の形態においても、サイドカバー483はZ方向に上
下移動可能である。このように図16〜図18の実施の
形態においてもサイドカバー483の底部483Dがマ
スクプレートの上面に対して常に密着することができ
る。
【0060】上述した本発明の実施の形態のはんだ印刷
機では、次のようなメリットがある。使用するたとえば
無鉛のクリームはんだの酸化防止及び有鉛はんだの劣化
防止を図ることができ、はんだ付け品質が向上する。は
んだ付けの品質の向上により、はんだボールやはんだブ
リッジ等の修正工数の削減が図れる。地球環境問題の対
応として無鉛のクリームはんだの導入が試みられている
中で、クリームはんだの合金組成上の酸化の問題が課題
となっている。本発明の実施の形態のはんだ印刷機を用
いることにより、クリームはんだが外気に触れるのを最
小限に少なくすることができ、クリームはんだの劣化酸
化防止効果を高める。
【0061】また、上述したようなスキージ構造体を採
用することにより、従来用いられているたとえばラミネ
ート型の容器の使用が不要になり、このような容器の交
換作業等が不要である。このようなラミネート型の容器
は交換する際に回収をする必要があるが、本発明のスキ
ージ構造体を使用することによりそのような作業は不要
になる。サイドカバーは常にマスクプレートの上面に対
して密着できる構造であるので、スキージ構造体のマス
クプレートに対する印圧調整がスムーズに行え、サイド
カバーがマスクプレートの上面に常に密着しているの
で、サイドプレート側から内部のクリームはんだが外部
に流出する恐れが全くない。サイドカバー保持部のスプ
リングの付勢力によりサイドカバーはマスクプレートの
上面に対して常に押し付けられて密着できるので、スキ
ージ構造体内のクリームはんだが外部に流出するのを防
ぐことができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流動体状のはんだとして無鉛のクリームはんだを使用し
たとしても、はんだ印刷時のはんだの流出を防いではん
だを供給対象に対して確実に供給しながらはんだの酸化
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスキージ構造体を有するはんだ印刷機
の好ましい実施の形態を示す図。
【図2】図1のスキージ構造体およびその周辺部分を示
す図。
【図3】スキージ構造体の第1スキージと第2スキージ
およびマスクプレートを示す図。
【図4】第1スキージと第2スキージおよびマスクプレ
ートの密着状態等を示す図。
【図5】スキージ構造体の構造を示す図。
【図6】スキージ構造体の構造を示す平面図と底面図。
【図7】スキージ構造体を示す側面図。
【図8】スキージ構造体のサイドカバー等を示す図。
【図9】スキージ構造体のサイドカバー保持部の構造例
を示す側面図。
【図10】スキージ構造体の比較例を示す図。
【図11】スキージ構造体のカバー部材の例を示す図。
【図12】スキージ構造体のカバー部材の例を示す斜視
図。
【図13】スキージ構造体のセンサ部分等を示す図。
【図14】スキージ構造体の別の実施の形態を示す図。
【図15】スキージ構造体のさらに別の実施の形態を示
す図。
【図16】スキージ構造体のサイドカバー保持部の別の
実施の形態を示す図。
【図17】サイドカバー保持部のさらに別の実施の形態
を示す図。
【図18】サイドカバー保持部のさらに別の実施の形態
を示す図。
【図19】従来のスキージの例を示す図。
【符号の説明】
10・・・スキージ構造体、200・・・はんだ印刷
機、206・・・基板、211・・・マスクプレート
(供給対象)、461・・・パッケージ部、461A・
・・プレート、463・・・はんだ供給口、470・・
・第1スキージ、474・・・第2スキージ、480・
・・サイドカバー保持部、490・・・第1スキージの
下端部分、494・・・第2スキージの下端部分、70
0・・・はんだの回転部分発生部(はんだの空間部分に
相当する)、H・・・クリームはんだ(流動体状のはん
だの一例)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動体状のはんだを収容して移動するこ
    とにより前記はんだを供給対象に供給するためのスキー
    ジ構造体であり、 前記はんだを収容するパッケージ部と、 前記パッケージ部の下部側において前記パッケージ部に
    対して取り付け位置が調整可能に取り付けられ下端部分
    が前記供給対象に密着する第1スキージと第2スキージ
    であって、前記下端部分が前記パッケージ内の前記はん
    だを前記供給対象に供給するはんだ供給口を形成するた
    めの前記第1スキージと前記第2スキージと、 前記パッケージ部と前記第1スキージと前記第2スキー
    ジの各側端部を閉じることで前記はんだの収容空間を形
    成するサイドカバーと、 前記供給対象に密着する前記サイドカバーを前記パッケ
    ージ部と前記第1スキージと前記第2スキージに対して
    上下方向に移動可能でしかも前記サイドカバーを前記供
    給対象に押し下げて前記供給対象に対する密着状態を保
    持するサイドカバー保持部と、を備えることを特徴とす
    るスキージ構造体。
  2. 【請求項2】 前記供給対象は、回路基板に前記はんだ
    を印刷するためのマスク部材である請求項1に記載のス
    キージ構造体。
  3. 【請求項3】 前記第1スキージの前記下端部分と前記
    第2スキージの前記下端部分と前記供給対象により形成
    される空間は、前記はんだ供給口から供給される前記は
    んだを循環させるはんだ循環空間である請求項1に記載
    のスキージ構造体。
  4. 【請求項4】 前記はんだの収容空間に前記はんだを外
    部から供給する外部供給源を有する請求項1に記載のス
    キージ構造体。
  5. 【請求項5】 流動体状のはんだを収容して移動するこ
    とにより前記はんだを供給対象に供給するためのスキー
    ジ構造体を有するはんだ印刷機であり、 前記スキージ構造体は、 前記はんだを収容するパッケージ部と、 前記パッケージ部の下部側において前記パッケージ部に
    対して取り付け位置が調整可能に取り付けられ下端部分
    が前記供給対象に密着する第1スキージと第2スキージ
    であって、前記下端部分が前記パッケージ内の前記はん
    だを前記供給対象に供給するはんだ供給口を形成するた
    めの前記第1スキージと前記第2スキージと、 前記パッケージ部と前記第1スキージと前記第2スキー
    ジの各側端部を閉じることで前記はんだの収容空間を形
    成するサイドカバーと、 前記供給対象に密着する前記サイドカバーを前記パッケ
    ージ部と前記第1スキージと前記第2スキージに対して
    上下方向に移動可能でしかも前記サイドカバーを前記供
    給対象に押し下げて前記供給対象に対する密着状態を保
    持するサイドカバー保持部と、を備えることを特徴とす
    るはんだ印刷機。
  6. 【請求項6】 前記供給対象は、回路基板に前記はんだ
    を印刷するためのマスク部材である請求項5に記載のは
    んだ印刷機。
  7. 【請求項7】 前記第1スキージの前記下端部分と前記
    第2スキージの前記下端部分と前記供給対象により形成
    される空間は、前記はんだ供給口から供給される前記は
    んだを循環させるはんだ循環空間である請求項5に記載
    のはんだ印刷機。
  8. 【請求項8】 前記はんだの収容空間に前記はんだを外
    部から供給する外部供給源を有する請求項5に記載のは
    んだ印刷機。
JP2001383694A 2001-12-17 2001-12-17 スキージ構造体およびはんだ印刷機 Pending JP2003182025A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017104746A1 (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 千住金属工業株式会社 はんだバンプの修正方法
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