JP2003181727A - ねじ締め装置 - Google Patents

ねじ締め装置

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JP2003181727A
JP2003181727A JP2001382261A JP2001382261A JP2003181727A JP 2003181727 A JP2003181727 A JP 2003181727A JP 2001382261 A JP2001382261 A JP 2001382261A JP 2001382261 A JP2001382261 A JP 2001382261A JP 2003181727 A JP2003181727 A JP 2003181727A
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Japan
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screw
point
screw tightening
work
torque
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JP2001382261A
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Yoshiaki Suwa
吉昭 諏訪
Kazuya Kirimura
和也 桐村
Toyoaki Sugano
豊明 菅野
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Nitto Seiko Co Ltd
Original Assignee
Nitto Seiko Co Ltd
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のねじ締め位置にねじを締め付ける場合に
迅速な作業を実現するねじ締め装置の提供。 【解決手段】本発明は、ねじの頭部に係合可能なドライ
バビット12を回転駆動するように構成されたねじ締め
ツール10と、このねじ締めツール10を往復移動させ
る往復移動手段20とを備えている。ねじ締めツール1
0は、制御手段30による動作制御により、ワークに所
定のねじを全て締付け終わるまでの間は予め設定された
待機位置パラメータに基づいて原点よりもワークに近い
待機位置A点に復帰するように動作する。これにより、
逐一原点に復帰することがなくなるため、迅速なねじ締
め作業を行うことができる。また、待機位置A点はワー
クのねじ締め位置毎に設定されており、よって、ねじ締
め位置毎のねじ締めサイクルタイムを安定させることが
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークにねじを締
め付けるねじ締め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワークにねじを締め付ける時には、従来
から様々なねじ締め装置が使用されている。その中で
も、一般に大量のねじを締め付ける現場においては、自
動機タイプのものが広く用いられている。この自動機タ
イプのねじ締め装置は、ねじに係合可能な構成のドライ
バビットをモータにより回転駆動するように構成したね
じ締めツールと、このねじ締めツールをドライバビット
の軸線方向に往復移動可能に保持する往復駆動ユニット
と、このねじ締めツールおよび往復駆動ユニットを一体
に移動操作するロボットユニットとから構成されてい
る。そして、ロボットユニットの作動によりねじ締めツ
ールをワーク上に設定される所定のねじ締め位置に移動
させて位置決めし、往復駆動ユニットの作動によりねじ
締めツールをワークに向かって移動させるとともに、モ
ータの駆動によりドライバビットを回転駆動し、ドライ
バビット先端に係合保持したねじをワークに締め付ける
処理を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のね
じ締め装置においては、ワークに複数のねじ締めポイン
トが設定されているような場合、ねじ締めツールは、ね
じを締付け終わる度に往復駆動源の原点位置まで復帰
し、ロボットユニットにより次のねじ締めポイント上に
位置決めされている。通常、ねじ締め装置は様々なワー
クに対応してねじ締めを行わなければならないため、前
述の原点位置は十分に余裕を持った位置に設定される。
このため、ワークにねじを締め付ける際、ねじ締めツー
ルがワークに到達するのに時間がかかり、ねじ締め作業
のサイクルタイムが長くなってしまうとともに、ワーク
の形状に応じてサイクルタイムが変動してしまい、安定
したねじ締め作業を行うことができない等の不具合が発
生していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みて創成されたものであり、ねじの頭部に係合可能なド
ライバビットを回転駆動するように構成されたねじ締め
ツールと、このねじ締めツールを往復移動させる往復移
動手段とを備えたねじ締め装置であって、ワークに所定
のねじを全て締付け終わるまでの間は予め設定された待
機位置パラメータに基づいて原点よりもワークに近いね
じ締めツールの待機位置にねじ締めツールを復帰動作さ
せる制御を行う制御手段を有していることを特徴とする
ものである。なお、前記待機位置パラメータはワーク上
のねじを締め付ける位置毎に設定されることが望まし
い。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1において、1はねじ締め装置
であり、ビット回転駆動用モータ11(以下、回転用モ
ータ11という)の出力軸11aにドライバビット12
を連結して成るねじ締めツール10と、このねじ締めツ
ール10を前記ドライバビット12の軸線方向に往復移
動可能に保持する往復移動手段20と、これらの制御手
段30とを備えている。
【0006】前記ねじ締めツール10においては、回転
用モータ11の出力軸11aとドライバビット12とが
直結される構造になっており、回転用モータ11に対し
てドライバビット12が軸方向に移動(緩衝動作)でき
ないように構成されている。また、ドライバビット12
はねじを吸着保持できるよう、磁化されたものが採用さ
れている。
【0007】前記往復移動手段20は、ACサーボモー
タである移動用モータ21と、この移動用モータ21の
出力軸21aの回転量を検出可能な位置検出手段の一例
であるエンコーダ22と、前記移動用モータ21の駆動
を受けて作動するボールねじ機構23と、このボールね
じ機構23の軸受部23bに連結されたテーブル24と
から成る推力付与手段を有している。この往復移動手段
20におけるボールねじ機構23は、ボールねじ軸23
aに軸受部23bを螺合させて成る一般的なものであ
り、移動用モータ21の駆動を受けてボールねじ軸23
aが回転することにより、軸受部23bと前記テーブル
24とをボールねじ軸23aの延びる方向に一体に移動
させ得るように構成されている。
【0008】一方、前記制御手段30は、前記回転用モ
ータ11の駆動を制御するねじ締めツールコントローラ
40(以下、ツールコントローラ40という)と、前記
移動用モータ21の駆動を制御するサーボ駆動コントロ
ーラ50(以下、サーボコントローラ50という)と、
これらコントローラ40,50からの信号に基づいて演
算処理を行う制御部60とを備えている。
【0009】前記ツールコントローラ40は、回転用モ
ータ11と接続されており、この回転用モータ11の負
荷電流値に応じて回転用モータ11の駆動/停止を切り
換えるように構成されている。つまり、ねじの締付け時
には、締付けトルクの増大に比例して増加する回転用モ
ータ11の負荷電流値により、ねじが所定の締付けトル
クまで締め付けられたか否かを判断し、これが所定の値
になると、回転用モータ11の駆動を停止するように構
成されている。
【0010】また、前記サーボコントローラ50は、往
復移動手段20における移動用モータ21およびエンコ
ーダ22と接続されており、エンコーダ22の出力する
パルス信号(移動用モータ21の回転角度)とボールね
じ軸23aのリードとから軸受部23bの移動量、すな
わちねじ締めツール10の移動位置、を判別するように
なっている。そして、このねじ締めツール10の移動位
置に応じて移動用モータ21の駆動を制御するように構
成されている。
【0011】ワークにねじ込まれるねじは、ワークに予
め形成されためねじにねじ込まれる一般的なねじ(以
下、一般ねじという)と、ワークに予め形成された下穴
にめねじを成形しながらねじ込まれるめねじ成形タイプ
のねじ(以下、タッピンねじという)と、ワークに下穴
とめねじとを成形しながらねじ込まれる下穴・めねじ成
形タイプのねじ(以下、ドリルねじという)とに大別す
ることができる。そして、これらのねじを締め付ける作
業の過程を分析すると、その過程でのねじ締めツール1
0の移動位置にねじの種類に応じた特徴点があることが
わかる。この特徴点をまとめたのが、図2であるが、同
図に示すように、ねじ締め作業過程におけるねじ締めツ
ール10の移動位置の特徴点としては、 O点:原点 A点:作業中のねじ締めツール10の待機位置 B点:ねじ先端がワークに当接する手前までねじを移動
させた時の位置=ねじ込み開始前の所定位置 C点:ドリルねじのねじ込みにおいて、ワークに下穴成
形を終える位置までドリルねじをねじ込んだ時の位置 D点:ドリルねじおよびタッピンねじのねじ込みにおい
て、下穴へのめねじ成形(タップ加工)が終わる位置ま
でドリルねじまたはタッピンねじをねじ込んだときの位
置 E点:ねじの頭部座面がワークに着座する付近までねじ
をねじ込んだ時の位置 F点:ワークに撓み等が発生していない正規の状態での
ねじ締め完了位置 G点:ねじ締めツールを最終的に到達させる目標位置で
あって、ねじ締め装置からねじに付与される推力等によ
りワークが撓んだ場合等のワーク表面のF点からのずれ
量等を考慮した位置 がある。この内、ねじ締めツール10の作業中待機位置
A点は、同一形状の複数のワークに対して順次ねじ締め
を行う場合や、一つのワークに対して複数のねじを締め
付ける場合等において、ねじ締めツール10の原点(O
点)復帰を制限し、速やかに次のねじ締めポイントへの
ねじ締め動作に移行できるように設定されるものであ
る。
【0012】本ねじ締め装置では、前記ねじ締め過程上
の特徴点を推力および速度の切換ポイントとし、これら
切換ポイントの内、ねじの種類に応じて必要なポイント
を設定してねじ締めを行う。そのために必要な制御パラ
メータは、図3に示すように、前記制御部60における
例えばハードディスク装置、メモリ装置等の記憶部(図
示せず)に備えられた寸法データ設定テーブル、トルク
制御テーブル、速度テーブル、ねじ締めポイントテーブ
ルの各テーブルに設定される。
【0013】前記寸法データ設定テーブルには、図3
(a)に示すように、ねじ種コード、ねじ長さ、ねじ穴
手前オフセット、F−C間距離、F−D間距離、F−E
間距離およびF−G間距離の各フィールドが設けられて
おり、ねじ種コード毎に、ねじの長さ、ねじ穴手前のオ
フセット量、F点からC点までの距離、F点からD点ま
での距離、F点からE点までの距離およびF点からG点
までの距離を各設定できるようになっている。ここで、
ねじ長さとは、ねじの頭部を除いた軸方向の長さ、すな
わち所謂ねじの首下長さを示し、また、ねじ穴手前オフ
セットとは、B点からワーク表面までの任意の距離を示
す。B点は、このねじ長さとねじ穴手前オフセットとを
加算することにより設定され、その設定位置は、ワーク
表面からねじ穴手前オフセット分離れた位置となる。
【0014】また、前記トルクテーブルには、図3
(b)に示すように、トルクコード、第1制限トルク、
第2制限トルク、第3制限トルク、第4制限トルク、第
5制限トルクの各フィールドが設けられており、トルク
コード毎に、A−B点間での移動用モータ21の駆動ト
ルクである第1制限トルク、B−C点間での移動用モー
タ21の駆動トルクである第2制限トルク、C−D点間
での移動用モータ21の駆動トルクである第3制限トル
ク、D−E点間での移動用モータ21の駆動トルクであ
る第4制限トルク、E−F(またはG)点間での移動用
モータ21の駆動トルクである第5制限トルクをそれぞ
れ設定できる。これらの制限トルクで移動用モータ21
が駆動されることにより、ねじ締めツール10を通じて
ねじに付与される推力は制限トルクに応じて変更される
こととなる。
【0015】また、前記速度テーブルには、図3(c)
に示すように、速度コード、第1速度、第2速度、第3
速度の各フィールドが設けられており、これらのフィー
ルドには、速度コードに応じて、A−B点間での移動速
度である第1速度、B−F(またはG)点間での移動速
度である第2速度および原点からA点へ移動する時また
はF点(またはG点)からA点(または原点)に復動す
る時の移動速度である第3速度をそれぞれ設定できるよ
うになっている。
【0016】また、ねじ種登録テーブルには、図3
(d)に示すように、ねじ種コード、ねじ種類の各フィ
ールドが設けられており、ねじ種コードフィールドに
は、前述の寸法データ設定テーブルにおけるねじ種コー
ドと同じねじ種コードが登録され、ねじ種類フィールド
には、一般ねじ、タッピンねじ、ドリルねじといった所
定のねじの大別種類が設定される。このねじ種登録テー
ブルは、前記寸法データ設定テーブルとねじ種コードを
キーとしてリレーションシップが組まれている。これに
より、ねじ締め制御において、ねじ締めポイントテーブ
ルの所定のレコードのデータを取得する際、寸法データ
設定テーブルを通じてねじ種登録テーブルが参照され、
寸法データ設定テーブルのねじ種コードに応じたねじの
種類データを取得することができる。
【0017】また、前記ねじ締めポイントテーブルは、
ワーク上のねじを締め付ける位置毎に異なるねじ締め情
報を設定するために設けられているものであり、図3
(e)に示すように、最大99箇所のねじ締めポイント
について、A点位置データ、F点位置データ、ねじ寸
法、制限トルク、速度、完了幅(+)および完了幅
(−)の各フィールドにパラメータを設定できるように
なっている。A点位置データのフィールドに入力される
データは待機位置パラメータであり、ここには原点(O
点)からA点までの距離が入力設定される。また、F点
位置データのフィールドにはA点からF点までの距離が
入力設定される。さらに、完了幅(+)、完了幅(−)
の各フィールドには、F点およびG点にそれぞれ所定の
許容範囲を持たせるための寸法数値が設定される。
【0018】前記ねじ締めポイントテーブルは、前記寸
法データ設定テーブルのねじ種コード、トルクテーブル
のトルクコード、速度テーブルの速度コードをそれぞれ
キーとして、各テーブルとリレーションシップが組まれ
ている。これにより、前述の「ねじ寸法」フィールドに
はねじ種コード、「制限トルク」フィールドにはトルク
コード、「速度」フィールドには速度コード、の各キー
をそれぞれ設定しておくことにより、ねじ締め制御時、
寸法データ設定テーブル、トルクテーブル、速度テーブ
ルのそれぞれにおける対応レコード、すなわち、ねじ締
めポイントテーブルに設定されたキーと同一のキーがあ
るレコード、の値が参照され取得されるようになってい
る。なお、本実施の形態では、99箇所のねじ締めポイ
ントを設定するようにしているが、設定可能なねじ締め
ポイント数はこれに限定されるものではない。
【0019】制御部60は、図4および図5に示すよう
に、 S001:ねじ締めスタート信号を待つ。 S002:ツールコントローラ40へトルクチャンネル
(以下、トルクCHという)を指定するとともに、サー
ボコントローラ50へねじ締めポイントコードを出力
し、これを保持する。 S003:ツールコントローラ40、サーボコントロー
ラ50へそれぞれスタート信号を出力する。 S004:ツールコントローラ40からOK信号または
NG信号の内の何れかが入力されるのを待つ。 S005:ツールコントローラ40からの信号がNG信
号なら、S014にジャンプする。 S006:サーボコントローラ50からF点完了信号、
G点完了信号またはNG信号の内の何れかが入力される
のを待つ。 S007:サーボコントローラ50からの信号がF点完
了信号またはG点完了信号でない場合(NG信号の場
合)、S015にジャンプする。 S008:完了信号がF点完了信号でない場合(G点完
了信号である場合)、S015にジャンプする。 S009:表示部(図示せず)にねじ締めOK表示指令
信号およびねじ高さOK表示指令信号を出力する。 S010:全てのねじ締めが完了したか否かを確認し、
していない場合はS016にジャンプする。 S011:サーボコントローラ50に原点復帰信号を出
力する。 S012:サーボコントローラ50から原点復帰完了信
号が入力されるのを待つ。 S013:エンド。 S014:表示部にねじ締めNG表示指令信号を出力
し、S010にジャンプする。 S015:表示部にねじ締めOK表示指令信号およびね
じ高さNG表示指令信号を出力し、S010にジャンプ
する。 S016:サーボコントローラ50にA点復帰信号を出
力する。 S017:サーボコントローラ50からA点復帰完了信
号が入力されるのを待ち、入力されたらS002にジャ
ンプする。 の各ステップで成るメイン制御処理を実行する。
【0020】また、ツールコントローラ40は、図6に
示すように、 S101:制御部60からスタート信号が入力されるの
を待つ。 S102:制御部60から送られたトルクCHを読み込
み、同トルクCHに予め設定された最終締付けトルクに
相当する完了電流値を設定する。 S103:回転用モータ11に駆動信号を出力する。
(回転用モータ11が駆動、同時にタイマスタート) S104:サーボコントローラ50からねじの種類を読
み込む。 S105:ねじの種類がタッピンねじまたはドリルねじ
の場合S112にジャンプする。 S106:回転用モータ11の負荷電流値が完了電流値
に達する(トルクアップする)か、タイマがタイムアッ
プするかの何れかを待つ。 S107:回転用モータ11に停止信号を出力する。
(回転用モータ11停止) S108:トルクアップしていない場合(タイマがタイ
ムアップした場合)には、S111にジャンプする。 S109:制御部60にOK信号を出力する。 S110:エンド。 S111:制御部60にNG信号を出力し、S110に
ジャンプする。 S112:タイマがタイムアップしている場合はS11
1へジャンプする。 S113:サーボコントローラ50からねじ締めツール
10の移動位置を読み込む。 S114:ねじ締めツール10がD点に到達している場
合はS106にジャンプし、到達していない場合はS1
12にジャンプする。 の各ステップで成るツールコントローラ制御処理を実行
する。
【0021】また、サーボコントローラ50は、図7な
いし図10に示すように、 S201:制御部60からスタート信号が入力されるの
を待つ。 S202:制御部60から送られたねじ締めポイントコ
ードを読み込み、同コードに基づいてねじ締めポイント
テーブル、寸法データ設定テーブル、トルクテーブル、
速度テーブル、ねじ種登録テーブルの各対応レコードの
データ(制御パラメータ)を設定する。 S203:制御パラメータに基づき、B点、C点、D
点、E点、G点をそれぞれ算出する。 S204:A点位置データに基づき、定格トルク値、第
3速度で移動用モータ21を駆動する。 S205:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0の場合(ねじ締めツール10
が移動できず、移動用モータ21がストールして回転し
なくなっている場合)、S226にジャンプする。 S206:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
A点に到達したか否かを確認し、到達していない場合は
S205にジャンプする。 S207:第1速度、第1制限トルクで移動用モータ2
1を駆動する。 S208:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0の場合(ねじ締めツール10
が移動できず、移動用モータ21がストールして回転し
なくなっている場合)、S226にジャンプする。 S209:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
B点に到達したか否かを確認し、到達していない場合は
S208にジャンプする。 S210:第2速度、第2制限トルクで移動用モータ2
1を駆動する。これにより、速度がねじ締め用に減速さ
れるとともに、ねじ締めツール10を通じてねじに付与
される推力が変更される。 S211:ねじの種類がドリルねじでない場合(一般ね
じか、タッピンねじの場合)、S215にジャンプす
る。 S212:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0の場合(ねじ締めツール10
が移動できず、移動用モータ21がストールして回転し
なくなっている場合)、S226にジャンプする。 S213:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
C点に到達したか否かを確認し、到達していない場合は
S212にジャンプする。 S214:第3制限トルクで移動用モータ21を駆動す
る。これにより推力が変更される。 S215:ねじの種類がドリルねじまたはタッピンねじ
でない場合(一般ねじの場合)、S219にジャンプす
る。 S216:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0の場合(ねじ締めツール10
が移動できず、移動用モータ21がストールして回転し
なくなっている場合)、S226にジャンプする。 S217:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
D点に到達したか否かを確認し、到達していない場合は
S216にジャンプする。 S218:第4制限トルクで移動用モータ21を駆動す
る。これにより推力が変更される。 S219:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0の場合、S226にジャンプ
する。 S220:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
E点に到達したか否かを確認し、到達していない場合は
S219にジャンプする。 S221:第5制限トルクで移動用モータ21を駆動す
る。これにより推力が変更される。 S222:所定時間内にエンコーダ22から入力される
パルス信号数の増減値が0になる(移動用モータ21が
停止する)か、もしくはG点へ到達するのを待つ。 S223:速度0(ゼロ)、制限トルク0(ゼロ)で移
動用モータ21を駆動する。 S224:エンコーダ22からのパルス信号により、F
点の前後に完了幅(+)、完了幅(−)の各値を設定し
た所定の範囲内でねじ締めツール10が停止したか否か
を確認し、範囲内で停止している場合はS233にジャ
ンプする。 S225:エンコーダ22からのパルス信号により、G
点の前後に完了幅(+)、完了幅(−)の各値を設定し
た所定の範囲内にねじ締めツール10が停止したか否か
を確認し、範囲内で停止している場合はS234にジャ
ンプする。 S226:制御部60にNG信号を出力する。 S227:制御部60からA点復帰信号または原点復帰
信号が入力されるのを待つ。 S228:復帰信号が原点復帰信号の場合はS235に
ジャンプする。 S229:移動用モータ21に逆転駆動信号を出力し、
第3速度、定格トルク値で移動用モータ21を逆転駆動
させる。 S230:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
A点到達を待つ。 S231:移動用モータ21に停止信号を出力するとと
もに、制御部60へA点復帰完了信号を出力する。 S232:エンド。 S233:制御部60へF点完了信号を出力し、S22
7にジャンプする。 S234:制御部60へG点完了信号を出力し、S22
7にジャンプする。 S235:移動用モータ21に逆転駆動信号を出力し、
第3速度、定格トルク値で移動用モータ21を逆転駆動
させる。 S236:エンコーダ22からのパルス信号を監視して
原点到達を待つ。 S237:移動用モータ21に停止信号を出力するとと
もに、制御部60へ原点復帰完了信号を出力した後、S
232にジャンプする。 の各ステップで成るサーボコントローラ制御処理を実行
する。なお、この図7ないし図10においては省略した
が、このサーボコントローラ制御処理においては、エラ
ー発生時等における制御部60からの復帰信号入力が常
時監視されており、復帰信号が入力された場合には、処
理を中止してステップS228からの処理に移行するよ
うになっている。
【0022】次に、図2ないし図12に基づいて本ねじ
締め装置によるねじ締め作業を説明すると、本ねじ締め
装置によりねじを締め付ける場合には、予め制御部60
の寸法データ設定テーブル、トルクテーブル、速度テー
ブル、ねじ種登録テーブルおよびねじ締めポイントテー
ブルに必要な制御パラメータを設定する。この時、締付
け対象がタッピンねじであって、C点での推力変更が不
要になる場合には、トルクテーブルにおける第3制限ト
ルクの設定は省略することができ、また、一般ねじの場
合には、C点およびD点での推力変更が不要になるた
め、トルクテーブルにおける第3制限トルクおよび第4
制限トルクの設定を省略することができる。なお、この
制御パラメータの入力設定は、制御手段30に備えられ
たテンキー等の操作部(図示せず)から行う。
【0023】締め付けるねじの種類およびワークのねじ
締めポイントに対応した制御パラメータを設定した後、
制御手段30の図示しないスタートスイッチが押される
と、図示しないロボットの作動によりねじ締め装置1が
ワークにおける最初のねじ締め位置の上方に位置決めさ
れる。ロボットは、予め設定されているティーチングプ
ログラムと、ねじ締め装置1からのねじ締め作業完了信
号とに従い、以後、ワークに設けられる複数のねじ締め
位置に順次ねじ締め装置1を位置決めするものである。
その後、制御部60にはねじ締めスタート信号が入力さ
れ、これに応じてツールコントローラ40にはトルクC
H、サーボコントローラ50にはねじ締めポイントコー
ドがそれぞれ指定されるとともに、ツールコントローラ
40、サーボコントローラ50にそれぞれスタート信号
が出力される。なお、ねじ締めポイントコードは、ねじ
締めポイントテーブルのポイント番号を示すものであ
り、制御サイクル毎にねじ締めポイントテーブルのパラ
メータが設定されているレコードのポイント番号が昇順
に指定される。
【0024】ツールコントローラ40においては、制御
部60から指定されたトルクCHに予め登録されている
完了電流値が内部設定されるとともに、回転用モータ1
1に駆動信号が出力される。これにより、ねじ締めツー
ル10の回転用モータ11が駆動し、ドライバビット1
2を回転させる。
【0025】また、サーボコントローラ50において
は、制御部60から指定されたねじ締めポイントコード
と一致するポイント番号を持つレコードがねじ締めポイ
ントテーブルの中から選択され、同レコードの制御パラ
メータが取得される。この時、詳細な制御パラメータ
は、リレーションが組まれている寸法データ設定テーブ
ル、トルクテーブル、速度テーブル、ねじ種登録テーブ
ルの対応レコードからそれぞれ取得される。そして、取
得された制御パラメータの内、F点ポイントデータ、F
−C間距離、F−D間距離、F−E間距離、F−G間距
離、ねじ穴手前オフセット、ねじ長さに基づいて、推力
および速度の各切換ポイントとなるB点、C点、D点、
E点およびねじ締めツール10の最終的な到達位置(目
標位置)とされるG点が算出される。なお、これらの各
点はF点ポイントデータを基準に算出される。つまり、
本実施の形態ではF点をねじ締め完了の基準位置とし
て、ここを過ぎた目標位置たるG点および推力切換ポイ
ントたるB,C,D,Eの各点がサーボコントローラ5
0で設定されるのである。
【0026】前述のように推力および速度の切換ポイン
トが算出されて後、移動用モータ21はモータ本来の定
格トルク値と第3速度で回転駆動される。これにより、
ボールねじ機構23が作動し、テーブル24およびねじ
締めツール10をA点に移動させる。こうしてねじ締め
ツール10がA点に到達すると、次に移動用モータ21
は第1制限トルクと第1速度で回転駆動される。これに
より、ボールねじ機構23が作動し、ドライバビット1
2の先端前方方向へテーブル24およびねじ締めツール
10を高速で前進移動させる。この過程で、ドライバビ
ット12先端にはねじが係合保持される。なお、ねじに
ついては、予めドライバビット12の移動路上にねじ一
時保持手段(図示せず)によって保持しておく。
【0027】ねじ締めツール10が前進してB点に到達
すると、これを受けて移動用モータ21が第2制限トル
クと第2速度で駆動されるよう移動用モータ21の駆動
切換が行われる。これにより、ねじ締めツール10の下
降速度は、ねじの種類に関係なく所定の低速度に切り換
えられ、ねじ先端が高速でワークに衝突してワークおよ
びねじを破損してしまう不具合が防止される。
【0028】第2制限トルク以降の制限トルクは、ねじ
の種類に応じてその設定内容が異なる。したがって、そ
れらの制限トルクで移動用モータ21が駆動されること
によってねじ締めツール10からねじに負荷される推力
もねじの種類に応じて異なるものとなる。そこで、ここ
からは、ねじの種類毎にB点以降のねじ締め動作につい
て、それぞれ最も一般的な例を紹介していくこととす
る。
【0029】◎一般ねじの場合(図11(a)及び図1
2(a)参照) 一般ねじの場合、予めワークにはめねじが形成されてい
るので、最初からねじを高い推力で押圧しておかなくて
も、ワークにねじを螺入していくことができる。逆に、
最初からあまり高い推力を負荷すると、ねじまたはめね
じの破壊を招く恐れがある。したがって、一般ねじの場
合、第2制限トルクは比較的低い値に設定され、よっ
て、ねじにはねじ締めツール10を通じて低推力が負荷
される。この時、ドライバビット12は回転用モータ1
1の駆動で回転しているため、ねじは低推力が負荷され
た状態でワークにねじ込まれる。
【0030】この一般ねじの場合、ねじ締めの過程で、
下穴成形、めねじ成形は共に存在しないため、C点、D
点は設定されず(図8のS211およびS215参
照)、ねじがE点に達した時点、つまり、ねじがワーク
に着座する付近位置に達した時点、で次の推力への切換
が行われる。
【0031】ねじ締めツール10がE点に達して後、す
なわちねじがワーク表面に着座する付近までねじ込まれ
て後は、締付けトルクの増大にともなってドライバビッ
ト12がねじの頭部から外れてしまう現象(以下、この
現象をカムアウトと称する)が生じやすくなる。したが
って、このカムアウトを防止するため、ねじ締めツール
10がE点に到達すると、移動用モータ21が第5制限
トルクにより駆動され、これによってねじには高推力が
負荷される。
【0032】◎タッピンねじの場合(図11(b)及び
図12(b)参照) タッピンねじの場合、ワークへのねじ込み開始直後から
予め成形されている下穴にめねじが成形され始め、これ
によって締付けトルクが増大する。この締付けトルクに
よるカムアウトを防止するため、タッピンねじの場合に
は、第2制限トルクが一般ねじの場合よりも高めの値に
設定され、これにより、ねじにはねじ締めツール10を
通じて中推力が負荷される。なお、このタッピンねじの
場合、ねじ締めの過程で、下穴成形は必要ないため、C
点は設定されない(図8のS211参照)。
【0033】ねじ締めツール10がD点に到達すると、
すなわちねじがワークの下穴にめねじを成形し終わる位
置までねじ込まれると、移動用モータ21は第4制限ト
ルクで駆動される。これにより、ねじにはねじ締めツー
ル10を通じて低推力が負荷される。ねじ締めツール1
0がD点に達して後E点に達するまでの間は、ワークに
めねじを成形し終わっているので、締付けトルクも低
い。したがって、D点からE点までの間は、一般ねじと
同様に低推力でねじ込むのが最適なのである。ただし、
下穴が有底である場合等には、ねじを締め終わるまでめ
ねじ成形が継続されるため、D点で推力を低推力に切換
えることは好ましくない。この場合には、E点まで同じ
中推力が維持されるか、あるいはD点で高推力に切り換
えられるよう、第4制限トルクを設定しておくのがよ
い。こうして、ねじ締めツール10ががE点に達して後
は、一般ねじの場合と同様に高推力がねじに負荷されて
ねじの締め付けが行われる。
【0034】◎ドリルねじの場合(図11(c)及び図
12(c)参照) ドリルねじの場合、ワークへのねじ込み開始直後から下
穴が成形され始めるため、この時に最終締付けトルクよ
りも大きな締付けトルクが発生する。従って、ドリルね
じの場合には、第2制限トルクが他の制限トルクと比べ
て最も高い値に設定される。よって、B点を過ぎると、
ドリルねじにはねじ締めツール10を通じて超高推力が
負荷される。これにより、下穴成形時に発生する締付け
トルクによってドライバビット12がカムアウトするの
を防止しつつ良好に下穴成形を行うことができる。
【0035】ねじ締めツールがC点に到達すると、すな
わちドリルねじがワークに下穴を成形し終わる位置まで
ねじ込まれると、次に制限トルクは第3制限トルクに切
り換えられる。ここからは下穴にめねじを成形する工程
になるため、この第3制限トルクで移動用モータ21が
駆動されることにより、ねじには前述のタッピンねじの
場合と同様、中推力が負荷される。これにより、ドライ
バビット12のカムアウトを防止しつつ良好なめねじ成
形を行うことができる。この後の推力変更は、基本的に
タッピンねじと同様であるが、このドリルねじを締付け
る際にも、ワークが厚い場合にはC点およびD点で各適
用される第3,第4制限トルク値を中推力以上の高い推
力が負荷される値に設定しておくとよい。
【0036】以上のように、ねじの種類に応じて推力と
速度の切換ポイントが選択され、これら切換ポイントで
速度と推力が変更されてねじの締付けが行われるのであ
るが、その際、回転用モータ11の負荷電流値を見るこ
とによりねじの締付けトルクの良否が判別される。つま
り、回転用モータ11の負荷電流値は、ねじの締付トル
クに対応して増減されるため、これを完了電流値と比較
することにより、ねじが所定のトルクまで締付けられた
かどうかを判別できる。この回転用モータ11の負荷電
流値が完了電流値に達すると、回転用モータ11の駆動
が停止されるとともに、ツールコントローラ40から制
御部60にOK信号が出力される。この時、タイマによ
る計測時間が経過しても回転用モータ11の負荷電流値
が完了電流値に達しない場合には、回転用モータ11の
駆動が停止されるとともに、ツールコントローラ40か
ら制御部60にNG信号が送られる。なお、締め付けら
れるねじがタッピンねじかドリルねじの場合には、下穴
およびめねじ成形時にドライバビットに作用する負荷ト
ルクが大きくなり、これによって回転用モータ11の負
荷電流値が完了電流値に達し、トルクアップしてしまう
ことがある。これを防止するため、ツールコントローラ
40はねじ締めツール10がG点に達するまで回転用モ
ータ11の負荷電流値を完了電流値と比較しない制御を
行う。
【0037】また、サーボコントローラ50において
は、エンコーダ22のパルス信号数から移動用モータ2
1の回転量が0になった(ねじ締めツール10の移動量
が0になり停止した)こと、またはねじ締めツール10
がG点に到達したことの何れかが判明すると、移動用モ
ータ21が速度0(ゼロ)、制限トルク0(ゼロ)で駆
動される。これにより、移動用モータ21の出力軸21
aは回転フリーになる。よって、ボールねじ機構23の
ボールねじ軸23aも回転フリーになり、このため、推
力の影響でワークに撓み等の弾性変形が発生している場
合には、ワークを反発力により元の状態に戻すことがで
きる。その結果、エンコーダ22のパルス信号数も変化
し、ねじ締めツール10の停止位置も適正化される。
【0038】その後、ねじ締めツール10が停止した位
置が制御パラメータの内のF点ポイントデータ、完了幅
(+)および完了幅(−)とで決定されるF点の許容範
囲内に収まっている場合には、サーボコントローラ50
から制御部60にF点完了信号が送られる。また、ねじ
締めツール10がG点の前後に完了幅(+)および完了
幅(−)を適用したG点の許容範囲内に到達している場
合には、制御部60にG点完了信号が送られる。さら
に、ねじ締めツール10の停止位置が前記の何れにも該
当しない場合には、制御部60にNG信号が送信され
る。これらツールコントローラ40およびサーボコント
ローラ50から入力される各信号を受け、制御部60で
は、ねじの締付けトルク、ねじ込み高さの良否が判定さ
れ、これらに基づいた結果表示がなされる。この時、ね
じ締めツール10がF点の許容範囲に到達していない場
合は、ねじがワークに着座せずに浮いた状態であり、ま
た、F点の許容範囲を過ぎている場合には、ねじがワー
クにめり込んでいる状態にある。このため、F点完了信
号以外の信号がサーボコントローラ50から発せられた
時には、制御部60はねじの締め込み高さ不良と判定
し、この結果、表示部にはねじ高さNG表示がなされ
る。
【0039】前述のように、最終的なねじの締付け完了
位置であるF点を過ぎた所定の位置G点を最終的な到達
目標位置としてねじ締めツール10を移動させることに
より、推力により撓み等の弾性変形を生ずるワーク、加
工誤差の大きいワーク等、ねじをねじ込む時にワークに
おけるねじ着座面が正規の位置からねじの螺入進行方向
にずれてしまうワークにねじを締め付ける場合にも、撓
み等の分、ねじ締めツール10が余分に移動可能とな
る。よって、撓み等が発生してもねじを正確に締め込む
ことが可能となる。また、ねじ締めツール10の移動が
停止した後に移動用モータ21を速度ゼロ、制限トルク
ゼロで駆動して推力を除去しているため、ワークが弾性
変形したりしている場合には、これを元に戻すことがで
き、ワークにおける正規のねじ着座面位置に設定される
締付け完了位置F点の許容範囲内にねじが締め付けられ
ているか否かを正確にチェックすることができる。
【0040】前述のようにしてねじ締め作業が完了する
と、移動用モータ21は高速で逆転駆動され、これによ
りねじ締めツール10は待機ポイントA点に復帰して次
のねじ締め作業に備えて待機する。このように任意に設
定可能な待機位置A点にねじ締めツール10を戻すよう
にすると、原点O点まで戻す場合に比べ、次のねじ締め
作業に移る際のねじ締めツール10の移動量を少なくす
ることができ、連続的なねじ締め作業を効率よく行うこ
とが可能となる。
【0041】前述の処理を繰り返し、ねじ締めポイント
テーブル中のパラメータが設定されている全てのレコー
ドについてねじ締め作業が完了すると、制御部60から
サーボコントローラ50に原点復帰信号が送られ、これ
を受けてサーボコントローラ50は定格トルク、第3速
度(高速)で移動用モータ21を逆転駆動する。これに
より、ねじ締めツール10は原点O点に復帰してねじ締
め作業を完了する。
【0042】なお、以上の説明では、G点に到達した場
合にはねじの締め込み高さをNGと判定する処理を紹介
したが、完了幅(+)または完了幅(−)の設定値をF
−G間距離に設定された値よりも大きくすることで、G
点到達についてねじの締め込み高さをOKと判定する処
理を行うことが可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明のねじ締め装置によれば、ワーク
に所定のねじを全て締付け終わるまでの間は予め設定さ
れた待機位置パラメータに基づいて原点よりもワークに
近いねじ締めツールの待機位置にねじ締めツールを復帰
動作させるようになっているため、ねじ締めツールを速
やかにワークに到達させてねじ締めを行うことが可能と
なり、ワークに複数のねじを締め付けていく場合等に迅
速にねじ締め作業を行うことが可能になる等の利点があ
る。また、待機位置パラメータはワーク上のねじを締め
付ける位置毎に設定されるため、ねじの締付け位置毎の
ねじ締めサイクルタイムを安定させることができる等の
利点もある。
【0044】また、本発明のねじ締め装置によれば、上
述の課題に対応した効果以外に次のような効果が得られ
る。すなわち、ねじの種類とねじの寸法とねじ締めの基
準となる位置(上記実施の形態の欄でいうF点)とに応
じて推力の切換ポイントを設定し、この推力切換ポイン
ト毎に推力の切換を行うようになっているため、ねじの
種類とねじ込み位置に応じて適正に推力を調整し、正確
なねじ締めを行うことができる。このようにすると、特
許第2805820号公報に示されるように、ねじ種類
毎に設定されたトルクパターンに沿ってモータの駆動ト
ルクを制限して推力を調整する場合に比べ、制御に必要
なデータ量が格段に少なくなり、ねじ締め制御処理を高
速化できる。また、寸法データ設定テーブルに設定され
るねじの寸法関係のパラメータ、トルクテーブルに設定
される制限トルクのパラメータ、速度テーブルに設定さ
れる速度のパラメータをそれぞれ自在に組み合わせ、き
め細かなねじの締め付けを行うことができる等の利点も
ある。さらに、往復移動手段によってねじ込み位置の検
出と推力の切換とを行っているため、ねじ締めツールを
必要な機種に自由に変更することが可能になる。一方、
ねじの種類に応じて必要な推力切換ポイントを選択し、
その推力切換ポイントに対応するねじ締め推力パラメー
タ(制限トルク)に基づいて移動用モータを駆動制御し
ているため、一般ねじ、タッピンねじ、ドリルねじ等の
締付け形態の異なる各種ねじの締付けを極めて効率よく
行うことができる等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るねじ締め装置の概略構造説明図で
ある
【図2】ねじを締め付ける作業の過程における特徴点と
移動用モータの駆動切換の関係を示す説明図である。
【図3】制御パラメータを設定登録するための各種テー
ブルの説明図である。
【図4】制御部のメイン制御処理の前段を示すフローチ
ャートである。
【図5】制御部のメイン制御処理の後段を示すフローチ
ャートである。
【図6】ツールコントローラの制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図7】サーボコントローラの制御処理の前段を示すフ
ローチャートである。
【図8】サーボコントローラの制御処理の中段前半を示
すフローチャートである。
【図9】サーボコントローラの制御処理の中段後半を示
すフローチャートである。
【図10】サーボコントローラの制御処理の後段を示す
フローチャートである。
【図11】ねじを締め付ける時の推力変更パターン例を
ねじ種毎に示した説明図である。
【図12】ねじを締め付ける時の推力と速度の変更パタ
ーン例をねじ種毎に示した説明図である。
【符号の説明】
1 ねじ締め装置 10 ねじ締めツール 11 ビット回転駆動用モータ 12 ドライバビット 20 往復移動手段 21 移動用モータ 22 エンコーダ 23 ボールねじ機構 24 テーブル 30 制御手段 40 ねじ締めツールコントローラ 50 サーボ駆動コントローラ 60 制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ねじの頭部に係合可能なドライバビットを
    回転駆動するように構成されたねじ締めツールと、この
    ねじ締めツールを往復移動させる往復移動手段とを備え
    たねじ締め装置であって、 ワークに所定のねじを全て締付け終わるまでの間は予め
    設定された待機位置パラメータに基づいて原点よりもワ
    ークに近いねじ締めツールの待機位置にねじ締めツール
    を復帰動作させる制御を行う制御手段を有していること
    を特徴とするねじ締め装置。
  2. 【請求項2】待機位置パラメータはワーク上のねじを締
    め付ける位置毎に設定されることを特徴とする請求項1
    に記載のねじ締め装置。
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