JP2003179449A - 可変利得増幅装置、及び無線通信装置 - Google Patents

可変利得増幅装置、及び無線通信装置

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JP2003179449A JP2002290264A JP2002290264A JP2003179449A JP 2003179449 A JP2003179449 A JP 2003179449A JP 2002290264 A JP2002290264 A JP 2002290264A JP 2002290264 A JP2002290264 A JP 2002290264A JP 2003179449 A JP2003179449 A JP 2003179449A
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俊文 中谷
Junji Ito
順治 伊藤
Hideo Nakano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変利得増幅装置の利得を切り替えた場合に
は、可変利得増幅装置から出力される信号の位相が不連
続的に変化する。 【解決手段】 第1のスイッチング素子14は、入力信
号または出力信号のレベルが所定のレベルより大きい場
合にオン状態になり、入力信号または出力信号のレベル
が所定のレベルに等しいかまたは所定のレベルより小さ
い場合にオフ状態になり、増幅器13は第1のスイッチ
ング素子14がオン状態の場合には動作せず、第1のス
イッチング素子14がオフ状態の場合に動作し、入力信
号が前記増幅器13を通過した場合の位相の変化量と入
力信号が第1のスイッチング素子14及び移相器15を
通過した場合の位相の変化量とが実質上等しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利得制御機能を有
する可変利得増幅装置、及び無線通信装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】携帯電話に代表される無線システムにお
ける受信機器の初段増幅器は、微弱信号を受信する場合
には低雑音性及び高利得特性であることが必要であり、
また、大信号を受信する場合には、低歪み性及び低利得
特性であることが必要である。
【0003】特に、近年の移動体通信では、基地局と移
動局との間の距離に応じて受信時の電界強度が大きく変
化するため、受信機器には大きいダイナミックレンジが
必要となり、その結果受信機器の初段増幅器には利得制
御機能が要求される。
【0004】図21に、このような利得制御機能を有す
る従来の可変利得増幅装置が用いられている携帯電話端
末の主要部分の回路構成を示す(例えば特許文献1、特
許文献2、特許文献3参照。)。図21の携帯電話端末
はQPSK等の変調方式を用いるデジタル無線通信で用
いられるものである。
【0005】図21において、携帯電話端末は、アンテ
ナ1、アンテナ共用器2、送信回路部3、可変利得増幅
装置4、ミキサ7、フィルタ8、ミキサ9、10、局部
発振器11、移相器12から構成される。また、可変利
得増幅装置4、ミキサ7、フィルタ8、ミキサ9、1
0、局部発信器11、及び移相器12は受信回路部を構
成する。また、ミキサ9、ミキサ10、局部発振器1
1、及び移相器12は直交復調器を構成している。
【0006】アンテナ1は、送信信号を送信波として送
信し、受信波を受信信号として受信するものである。ア
ンテナ共用器2は、送信回路部3から出力された送信信
号をアンテナ1に導き、また、アンテナ1で受信された
受信波を可変利得増幅装置4に導く回路である。可変利
得増幅装置4は、受信回路部の初段増幅器として受信信
号を増幅する回路である。ミキサ7は、可変利得増幅装
置4で増幅された受信信号に図示していない発振器から
入力される信号を合成することによって、増幅された受
信信号を中間周波数の信号に変換する回路である。フィ
ルタ8は、中間周波数の信号に変換された信号のうち不
要周波数成分を低減する回路である。ミキサ10は、フ
ィルタ8から出力された信号と局部発信器11から入力
される信号とを合成することによってベースバンドI信
号を復調する回路である。ミキサ9は、フィルタ8から
出力された信号と移相器12で90度位相が変えられた
信号とを合成することによってベースバンドQ信号を復
調する回路である。移相器12は、局部発信器11で発
振された信号の位相を90度変える回路である。
【0007】また、可変利得増幅装置4は、増幅器5及
びスイッチング素子6から構成される。
【0008】次に、このような従来の携帯電話端末の動
作を説明する。
【0009】アンテナ1で受信された受信信号は、アン
テナ共用器2を介して可変利得増幅装置4で増幅され
る。そして、ミキサ7は、可変利得増幅装置4で増幅さ
れた受信信号を中間周波数の信号に変換し、フィルタ8
は、変換された中間周波数の信号の不要周波数成分を低
減する。
【0010】一方、局部発振器11からの信号はミキサ
10と移相器12とに出力される。ミキサ10は、フィ
ルタ8からの出力信号と局部発振器11から入力される
信号とを合成することによってベースバンドI信号を復
調する。
【0011】また、移相器12は、局部発振器11から
の信号の位相を90度変えた信号をミキサ9に出力し、
ミキサ9は、フィルタ8からの出力信号と移相器12か
らの信号とを合成することによって、ベースバンドQ信
号を復調する。
【0012】復調されたベースバンドI信号及びベース
バンドQ信号は、図示していないベースバンド部に入力
され、ベースバンド部でデジタル音声データに復元され
る。
【0013】ところで、携帯電話端末が基地局に近接し
た場所に存在する場合などでは、アンテナ1で受信され
た受信信号は大きくなる。このような場合、可変利得増
幅装置4にも大きな受信信号が入力されることになる。
このような場合、可変利得増幅装置4は、増幅器5を動
作させるための電源電圧の供給が停止され、またスイッ
チング素子6はオン状態になるように制御される。従っ
て、アンテナ共用器2から入力される大きな受信信号
は、増幅器5で増幅されることなく、スイッチング素子
6を通過してミキサ7に出力される。すなわち、可変利
得増幅装置4は低い利得で動作する。このように可変利
得増幅装置4は、受信信号が大きい場合には、低利得モ
ードで動作する。
【0014】一方、携帯電話端末が基地局から遠い場所
に存在する場合などでは、アンテナ1で受信された受信
信号が微弱になる。このような場合、可変利得増幅装置
4にも微弱な受信信号が入力されることになる。このよ
うな場合、可変利得増幅装置4は、増幅器5を動作させ
るための電源電圧が供給され、また、スイッチング素子
6はオフ状態になるように制御される。従って、アンテ
ナ共用器2から入力される微弱な受信信号は、スイッチ
ング素子6を通過することなく、増幅器5で増幅され
て、ミキサ7に出力される。すなわち、可変利得増幅装
置4は高い利得で動作する。このように、可変利得増幅
装置4は、受信信号が微弱である場合には、高利得モー
ドで動作する。
【0015】このように、可変利得増幅装置4は、受信
信号が大きい場合には、低利得モードで動作し、また、
受信信号が微弱である場合には高利得モードで動作する
ので、広いダイナミックレンジを有することが出来る。
【0016】
【特許文献1】特開平8−18348号公報
【特許文献2】特開平10−173453号公報
【特許文献3】特開平11−261479号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発明者
は、可変利得増幅装置4が低利得モードで動作する場合
に可変利得増幅装置4を通過した際の受信信号の位相の
変化量と、可変利得増幅装置4が高利得モードで動作す
る場合に可変利得増幅装置4を通過した際の受信信号の
位相の変化量とが異なることを発見した。
【0018】従って、可変利得増幅装置4を低利得モー
ドから高利得モードに切り替えた際、または高利得モー
ドから低利得モードに切り替えた際には、可変利得増幅
装置4から出力される信号の位相が不連続的に変化し、
ミキサ9、ミキサ10、局部発振器11、及び移相器1
2から構成される直交復調器での同期が取れなくなる。
従って、同期がとれるまでの間、直交復調器では、ベー
スバンドI信号及びベースバンドQ信号を正常に復調す
ることが出来ないことになる。
【0019】上記についてさらに詳細に説明する。ま
ず、直交復調器がベースバンドI信号及びベースバンド
Q信号を正常に復調している場合について説明する。
【0020】直交変調器への入力信号が次の数1で表さ
れるとする。
【0021】
【数1】 S(t)=I(t)・cosωt+Q(t)sinωt ただし、I(t)は+1または−1をとるデジタル信号 Q(t)は+1または−1をとるデジタル信号 この場合、局部発振器11は、直交変調器への入力信号
S(t)と同期がとれているので、局部発振器11は、
cosωtで発振している信号をミキサ10に出力して
いる。従って、ミキサ10では、局部発振器11から出
力される信号と、直交復調器への入力信号とを合成する
ことによってミキサ10からの出力信号は次の数2で表
される。
【0022】
【数2】S(t)・cosωt=I(t)・(1/2)
・(cos2ωt+1)+Q(t)・(1/2)・si
n2ωt この出力信号を図21では図示されていないローパスフ
ィルタに通過させることにより、次の数3で表されるベ
ースバンドI信号が復調される。
【0023】
【数3】(1/2)・I(t) 一方、局部発振器11からの出力信号cosωtは、移
相器12に入力され、移相器12は、90度位相を変化
させることにより、ミキサ9にsinωtの信号を出力
する。ミキサ9では、移相器12から出力される信号
と、直交復調器への入力信号とを合成し、ミキサ9から
の出力信号は次の数4で表される。
【0024】
【数4】S(t)・sinωt=I(t)・(1/2)
・sin2ωt+Q(t)・(1/2)・(1−cos
2ωt) この出力信号を図21では図示されていないローパスフ
ィルタに通過させることにより、次の数5で表されるベ
ースバンドQ信号が復調される。
【0025】
【数5】(1/2)・Q(t) このように、直交復調器への入力信号S(t)と局部発
振器11が発振する信号との同期がとれている場合に
は、直交復調器で正常にベースバンドI信号及びベース
バンドQ信号を復調することが出来る。
【0026】図22の(a)に数3及び数5でそれぞれ
示される復調されたベースバンドI信号及びベースバン
ドQ信号の値の例を示す。すなわち、図22の(b)で
はI(t)とQ(t)とが同じ値をとり、時間の経過に
つれて+1、−1、+1・・・と変化する場合を示す。
また、図22の(b)にI(t)とQ(t)とが与えら
れた場合に、復調されたベースバンドI信号を横軸に、
復調されたベースバンドQ信号を縦軸にとってプロット
した図を示す。図22の(a)に示すベースバンドI信
号とベースバンドQ信号との組は、図22の(b)で
は、第1象限の点と第3象限の点にプロットされる。そ
して、これらの点を直線で結ぶとこの直線は横軸に対し
て45度の角度になる。
【0027】ここで、アンテナ1で受信された受信信号
の大きさが変化したため、可変利得増幅装置4が低利得
モードから高利得モードに切り替えられたまたは高利得
モードから低利得モードに切り替えられたとする。この
場合、上述したように可変利得増幅装置4が低利得モー
ドで動作する場合に可変利得増幅装置4を通過した際の
受信信号の位相の変化量と、可変利得増幅装置4が高利
得モードで動作する場合に可変利得増幅装置4を通過し
た際の受信信号の位相の変化量とが異なる。従って直交
復調器への入力信号S(t)の位相はφだけ変化するこ
とになる。
【0028】従って、直交変調器への入力信号S(t)
は次の数6で表されることになる。
【0029】
【数6】S(t)=I(t)・cos(ωt+φ)+Q
(t)sin(ωt+φ) ただし、I(t)は+1または−1をとるデジタル信号 Q(t)は+1または−1をとるデジタル信号 この場合、局部発振器11は、cosωtで発振してい
る信号をミキサ10に出力している。従って、ミキサ1
0では、局部発振器11から出力される信号と、直交復
調器への入力信号とを合成することによってミキサ10
からの出力信号は次の数7で表される。
【0030】
【数7】S(t)・cosωt=I(t)・(1/2)
・(cosφ+cos2ωt)+Q(t)・(1/2)
・(−sinφ+sin2ωt) この出力信号を図21では図示されていないローパスフ
ィルタに通過させることにより、次の数8で表されるベ
ースバンドI信号が復調される。
【0031】
【数8】(1/2)・(I(t)・cosφ−Q(t)
・sinφ) 一方、局部発振器11からの出力信号cosωtは、移
相器12に入力され、移相器12は、90度位相を変化
させることにより、ミキサ9にsinωtの信号を出力
する。ミキサ9では、移相器12から出力される信号
と、直交復調器への入力信号とを合成し、ミキサ9から
の出力信号は次の数9で表される。
【0032】
【数9】S(t)・sinωt=I(t)・(1/2)
・(sinφ+sin2ωt)+Q(t)・(1/2)
・(cosφ−cos2ωt) この出力信号を図21では図示されていないローパスフ
ィルタに通過させることにより、次の数10で表される
ベースバンドQ信号が復調される。
【0033】
【数10】(1/2)・(I(t)・sinφ+Q
(t)・cosφ) このように、可変利得増幅装置4のモードが切り替えら
れたことにより、直交変調器への入力信号S(t)の位
相が変化した場合には、復調されたベースバンドI信号
及びベースバンドQ信号は、図23のように変化する。
すなわち、図22の(a)は、図23の(a)のように
変化し、図22の(b)は図23の(b)のように変化
する。すなわち、図23の(a)に示すベースバンドI
信号とベースバンドQ信号との組は、図23の(b)で
は、第1象限の点と第3象限の点にプロットされている
が、これらの点を直線で結んだ場合には、この直線は横
軸に対して45度より大きい角度に変化している。
【0034】このように、図22の(a)で復調された
ベースバンドI信号及びベースバンドQ信号の値の組が
(1,1)であったとすると、可変利得増幅装置4のモ
ードが切り替えられることにより、この値の組が第2象
限の方に移動することも起こり得る。また、場合によっ
ては第3象限の方に移動することも起こりうる。
【0035】このように、可変利得増幅装置4のモード
が切り替えられてから局部発振器11はそのモードが切
り替えられた後の直交復調器への入力信号と同期するま
ではベースバンドI信号及びベースバンドQ信号が正常
に復調できないことになり、従って、正常に音声デジタ
ル信号が復元できず、携帯電話端末の受信音声の途切れ
やノイズの混入などの原因になる。
【0036】すなわち、可変利得増幅装置の利得を切り
替えた場合には、可変利得増幅装置から出力される信号
の位相が不連続的に変化するという課題がある。
【0037】本発明は、上記課題を考慮し、可変利得増
幅装置の利得を切り替えても可変利得増幅装置から出力
される位相が不連続的に変化するのを十分小さくするこ
とが出来る可変利得増幅装置、及び無線通信装置を提供
することを目的とするものである。
【0038】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の本発明は、増幅器と、前記増幅器と並列
に接続された1つまたは複数の第1のスイッチング素子
と、前記第1のスイッチング素子に直列に接続された移
相器とを備え、前記第1のスイッチング素子は、入力信
号または出力信号のレベルが所定のレベルより大きい場
合にオン状態になり、前記入力信号または前記出力信号
のレベルが前記所定のレベルに等しいかまたは前記所定
のレベルより小さい場合にオフ状態になり、前記増幅器
は前記第1のスイッチング素子がオン状態の場合には動
作せず、前記第1のスイッチング素子がオフ状態の場合
に動作し、前記入力信号が前記増幅器を通過した場合の
位相の変化量と前記入力信号が前記第1のスイッチング
素子及び前記移相器を通過した場合の位相の変化量とが
実質上等しい可変利得増幅装置である。
【0039】また、第2の本発明は、増幅器と、前記増
幅器と並列に接続された1つまたは複数の第1のスイッ
チング素子と、前記第1のスイッチング素子に直列に接
続された移相器と、前記増幅器と並列に接続された1つ
または複数の第2のスイッチング素子と、前記第2のス
イッチング素子と直列に接続された帰還回路とを備え、
前記第1のスイッチング素子は、入力信号または出力信
号のレベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態に
なり、前記入力信号または前記出力信号のレベルが前記
所定のレベルに等しいかまたは前記所定のレベルより小
さい場合にオフ状態になり、前記増幅器は前記第1のス
イッチング素子がオン状態の場合には動作せず、前記第
1のスイッチング素子がオフ状態の場合に動作し、前記
第2のスイッチング素子は、前記第1のスイッチング素
子がオン状態の場合、はオフ状態になり、前記第1のス
イッチング素子がオフ状態の場合、前記第2のスイッチ
ング素子はオン状態になり、前記入力信号が前記増幅器
を通過した場合の位相の変化量と前記入力信号が前記第
1のスイッチング素子及び前記移相器を通過した場合の
位相の変化量とが実質上等しい可変利得増幅装置であ
る。
【0040】また、第3の本発明は、前記第1のスイッ
チング素子は、1つまたは複数の第3のスイッチング素
子と1つまたは複数の第4のスイッチング素子とから構
成されており、前記第3のスイッチング素子の一方は、
前記増幅器の入力に接続されており、前記第3のスイッ
チング素子の他方は、前記移相器の一方に接続されてお
り、前記移相器の他方は、前記第4のスイッチング素子
の一方に接続されており、前記第4のスイッチング素子
の他方は、前記増幅器の出力に接続されている第1の本
発明の可変利得増幅装置である。
【0041】また、第4の本発明は、前記第1のスイッ
チング素子は、1つまたは複数の第3のスイッチング素
子と1つまたは複数の第4のスイッチング素子とから構
成されており、前記第3のスイッチング素子の一方は、
前記増幅器の入力に接続されており、前記第3のスイッ
チング素子の他方は、前記移相器の一方に接続されてお
り、前記移相器の他方は、前記第4のスイッチング素子
の一方に接続されており、前記第4のスイッチング素子
の他方は、前記増幅器の出力に接続されている第2の本
発明の可変利得増幅装置である。
【0042】また、第5の本発明は、増幅器と、前記増
幅器と並列接続された1つまたは複数のスイッチング素
子と、前記増幅器に直列に接続された移相器とを備え、
前記スイッチング素子は、入力信号または出力信号のレ
ベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態になり、
前記入力信号または前記出力信号のレベルが前記所定の
レベルと等しいまたは前記所定のレベルより小さい場合
にオフ状態になり、前記増幅器は、前記スイッチング素
子がオン状態の場合には動作せず、前記スイッチング素
子がオフ状態の場合に動作し、前記入力信号が前記増幅
器を通過した場合の位相の変化量と前記入力信号が前記
第1のスイッチング素子及び前記移相器を通過した場合
の位相の変化量とが実質上等しい可変利得増幅装置であ
る。
【0043】また、第6の本発明は、前記移相器は、直
列接続された1つまたは複数のキャパシタと並列接続さ
れた1つまたは複数の抵抗とで構成されている第1〜5
の本発明のいずれかの可変利得増幅装置である。
【0044】また、第7の本発明は、前記移相器は、1
つまたは複数の直列接続された抵抗と1つまたは複数の
並列接続されたキャパシタとで構成されている第1〜5
の本発明のいずれかの可変利得増幅装置である。
【0045】また、第8の本発明は、前記移相器は、1
つまたは複数のストリップ線路で構成され、前記ストリ
ップ線路は特性インピーダンスが単調に増加、または単
調に減少するように接続されている第1〜5の本発明の
いずれかの可変利得増幅装置である。
【0046】また、第9の本発明は、前記移相器は、1
つまたは複数の平行2線路で構成され、前記複数の平行
2線路は特性インピーダンスが単調に増加、または単調
に減少するように接続されている第1〜5の本発明のい
ずれかの可変利得増幅装置である。
【0047】また、第10の本発明は、前記移相器は、
直列接続された1つまたは複数のキャパシタと並列接続
された1つまたは複数のインダクタとで構成されている
第1〜5の本発明のいずれかの可変利得増幅装置であ
る。
【0048】また、第11の本発明は、前記移相器は、
直列接続された1つまたは複数のインダクタと並列接続
された1つまたは複数のキャパシタとで構成されている
第1〜5の本発明のいずれかの可変利得増幅装置であ
る。
【0049】また、第12の本発明は、前記スイッチン
グ素子の片端または両端が抵抗またはインダクタを介し
てグラウンドに接続されている第1〜5の本発明のいず
れかの可変利得増幅装置である。
【0050】また、第13の本発明は、第1〜5の本発
明のいずれかの可変利得増幅装置を備え、送受信信号と
して位相変調信号を用いている無線通信装置である。
【0051】また、第14の本発明は、第1〜5の本発
明のいずれかの可変利得増幅装置と、前記可変利得増幅
装置の後段に受信信号のレベルを検出するレベル検出回
路と、前記可変利得増幅装置の利得を切り換える制御回
路とを備え、前記レベル検出回路で検出されたレベルが
所定のレベルより大きい場合には前記可変利得増幅装置
を低利得状態に切り換え、前記レベル検出回路で検出さ
れたレベルが前記所定のレベルと等しいまたは前記所定
のレベルより小さい場合には前記可変利得増幅装置を高
利得状態に切り換える無線通信装置である。
【0052】また、第15の本発明は、第1〜5の本発
明のいずれかの可変利得増幅装置と、チャネル選択フィ
ルタと、前記チャネル選択フィルタの前段の受信信号の
レベルを検出する第1のレベル検出回路と、前記チャネ
ル選択フィルタの後段の受信信号のレベルを検出する第
2のレベル検出回路と、前記可変利得増幅装置の利得を
切り換える制御回路とを備え、前記可変利得増幅装置の
出力は前記チャネル選択フィルタに入力され、前記第2
レベル検出回路で検出されたレベルが第1の所定のレベ
ルより大きい場合には前記可変利得増幅装置を低利得状
態に切り換え、前記第2レベル検出回路で検出されたレ
ベルが前記第1の所定のレベルと等しいまたは前記第1
の所定のレベルより小さく、かつ前記第1レベル検出回
路で検出されたレベルが第2の所定のレベルと等しいま
たは前記第2の所定のレベルより小さい場合には前記可
変利得増幅装置を高利得、低電流状態に切り換え、前記
第2レベル検出回路で検出されたレベルが前記第1の所
定のレベルと等しいまたは前記第1の所定のレベルより
小さく、かつ前記第1レベル検出回路で検出されたレベ
ルが前記第2の所定のレベルと等しいまたは前記第2の
所定のレベルより小さい場合には前記可変利得増幅装置
を高利得、高電流状態に切り換える無線通信装置であ
る。
【0053】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0054】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態について説明する。
【0055】図1に、本実施の形態の可変利得増幅装置
18を示す。可変利得増幅装置18は例えば、図21の
携帯電話端末の可変利得増幅装置4として用いられるも
のである。
【0056】可変利得増幅装置18は、増幅器13、ス
イッチング素子14、及び移相器15から構成されてい
る。
【0057】増幅器13は、入力端子16にその入力が
接続されており、その出力が出力端子17に出力されて
いる。また、スイッチング素子14は、増幅器13の入
力に一方が接続されており、他方が移相器15の一方に
接続されている。そして移相器15の他方は増幅器13
の出力に接続されている。また、入力端子16は、図2
1にアンテナ共用器2などの前段から出力された受信信
号が入力される端子であり、出力端子17は、可変利得
増幅装置18で増幅された信号を図21のミキサ7など
の後段に出力するための端子である。
【0058】このように本実施の形態の可変利得増幅装
置18は、増幅器13に対してスイッチング素子14が
並列に接続されており、スイッチング素子14に対して
移相器15が直列に接続されている構成を有する。
【0059】次に、このような本実施の形態の動作を説
明する。
【0060】本実施の形態の可変利得増幅装置18は、
図示していない制御回路に従って制御されることによっ
て動作する。そして、この制御回路は、アンテナ1で受
信された受信信号のレベルに応じて可変利得増幅装置1
8の動作を制御する。
【0061】すなわち、スイッチング素子14は、入力
信号のレベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態
になり、入力信号が所定のレベルであるまたは前記所定
のレベルより小さい場合にオフ状態になるよう制御され
る。
【0062】また、増幅器13はスイッチング素子14
がオン状態の場合には動作せず、スイッチング素子14
がオフ状態の場合に動作するよう制御される。この制御
は例えば、増幅器13を動作させる際には、増幅器13
を動作させるための電源電圧を供給し、増幅器13の動
作を停止させる際には、増幅器13を動作させるための
電源電圧の供給を停止することによって行われる。
【0063】従って、受信信号のレベルが所定のレベル
より大きい場合には、可変利得増幅装置13は低利得モ
ードで動作する。すなわち、スイッチング素子はオン状
態になるとともに、増幅器13は動作を停止するので、
受信信号は入力端子16から、スイッチング素子14、
移相器15を経由して、出力端子17から出力される。
【0064】一方、受信信号のレベルが所定のレベルで
あるかまたは所定のレベルより小さい場合には、可変利
得増幅装置18は高利得モードで動作する。すなわち、
スイッチング素子はオフ状態になるとともに、増幅器1
3は動作するので、受信信号は、入力端子16から増幅
器13で増幅されて、出力端子17から出力される。
【0065】移相器15は受信信号が増幅器を通過した
場合の前記受信信号の位相の変化量と、受信信号がスイ
ッチング素子14及び移相器15を通過した場合の受信
信号の位相の変化量とが実質上等しくなるように移相器
15に入力された受信信号の位相を変化させる。
【0066】従って、受信信号の信号レベルが変化する
ことにより、可変利得増幅装置18が高利得モードから
低利得モードに切り替えられた場合または低利得モード
から高利得モードに切り替えられた場合であっても、出
力端子17から出力される信号の位相は不連続的には変
化しない。
【0067】つまり、可変利得増幅装置18のモードが
切り替えられた場合でも、図21の直交復調器に入力さ
れる入力信号の位相は不連続的に変化しないので、この
モード切替に伴う携帯電話端末からの受信音声の途切れ
やノイズの混入などを防止することができる。従って、
本実施の形態の可変利得増幅装置18を携帯電話に代表
される無線システムにおける受信機器の初段増幅器に用
いることにより、受信音声が高い品質である携帯電話端
末などを提供することが出来る。
【0068】なお、本実施の形態では、スイッチング素
子14が増幅器13の入力に接続されており、移相器1
5が増幅器13の出力に接続されているとして説明した
が、これに限らない。
【0069】図2に、図1とは別構成の可変利得増幅装
置19を示す。可変利得増幅装置19では、スイッチン
グ素子14が増幅器13の出力に接続されており、移相
器15が増幅器13の入力に接続されている。可変利得
増幅装置19は、図1の可変利得増幅装置18のスイッ
チング素子14と移相器15との挿入位置を互いに入れ
替えたものである。すなわち、移相器15の一方は、増
幅器13の入力に接続されており、移相器15の他方
は、スイッチング素子14の一方に接続されており、ス
イッチング素子14の他方は、増幅器13の出力に接続
されている。可変利得増幅装置19を用いても上記で説
明したものと同等の効果を得ることが出来る。
【0070】また、図3に、図1とは別構成の可変利得
増幅装置21を示す。可変利得増幅装置21では、図1
の可変利得増幅装置18とは異なり、スイッチング素子
を2つ備えている。すなわち、可変利得増幅装置21で
は、スイッチング素子14の一方は、増幅器13の入力
に接続されており、スイッチング素子14の他方は、移
相器15に接続されており、移相器15の他方は、スイ
ッチング素子20の一方に接続されており、スイッチン
グ素子20の他方は、増幅器13の出力に接続されてい
る。
【0071】そして、スイッチング素子14、20は、
入力端子16から入力される受信信号のレベルが所定の
レベルより大きい場合にオン状態になり、入力端子16
から入力される受信信号が所定のレベルであるまたは所
定のレベルより小さい場合にオフ状態になる。また増幅
器13は、上記実施の形態と同様に増幅器13を動作さ
せるための電源電圧が制御されることにより、スイッチ
ング素子14及び20がオン状態の場合には動作せず、
スイッチング素子14、及び20がオフ状態の場合に動
作する。
【0072】そして、移相器15は、入力端子16から
入力される受信信号が増幅器13を通過した場合の受信
信号の位相の変化量と入力端子16から入力される受信
信号がスイッチング素子14、移相器15、スイッチン
グ素子20を通過した場合の受信信号の位相の変化量と
が実質上等しくなるように移相器15に入力された受信
信号の位相を変化させる。
【0073】また、図1の可変利得増幅装置18では、
入力端子16に入力された受信信号が所定のレベルであ
るかまたは所定のレベルより小さい受信信号が入力され
た場合、スイッチング素子14がオフ状態になるが、移
相器15の他方は増幅器13の出力に接続されたままに
なっている。従って、移相器15が増幅器13の出力に
接続されていることにより、増幅器13の特性が多少な
りとも劣化してしまう。
【0074】同様に、図2の可変利得増幅装置19で
は、入力端子16に入力された受信信号が所定のレベル
であるかまたは所定のレベルより小さい受信信号が入力
された場合、スイッチング素子14がオフ状態になる
が、移相器15の一方は増幅器13の入力に接続された
ままになっている。従って、移相器15が増幅器13の
入力に接続されていることにより、増幅器13の特性が
多少なりとも劣化する。
【0075】これに対して、図3の増幅装置13では、
入力端子16に所定のレベルであるかまたは所定のレベ
ルより小さい受信信号が入力された場合には、スイッチ
ング素子14及びスイッチング素子20がともにオフ状
態になるので、移相器15が増幅器13の入力及び出力
から絶縁された状態になる。従って、図3の可変利得増
幅装置21では、本実施の形態の効果に加え、移相器1
5による増幅器13の特定の劣化を防ぐことが出来ると
いう効果も得ることが出来る。
【0076】また、図25の(a)に、図1とは別構成
の可変利得増幅装置61を示す。可変利得増幅装置61
では、図1の可変利得増幅装置18とは異なり、増幅器
13と直列に移相器15aが接続されている。すなわ
ち、可変利得増幅装置61では、スイッチング素子14
の一方は、増幅器13の入力に接続されており、スイッ
チング素子14の他方は、移相器15aの一方に接続さ
れており、移相器15aの他方は、増幅器13の出力に
接続されている。移相器15aは、図1の可変利得増幅
装置18の移相器15とは異なるものである。すなわ
ち、移相器15aは受信信号が増幅器13と移相器15
aを通過した場合の前記受信信号の位相の変化量と、受
信信号がスイッチング素子14を通過した場合の受信信
号の位相の変化量とが実質上等しくなるように移相器1
5aに入力された受信信号の位相を変化させる。
【0077】また、可変利得増幅装置61の移相器15
aと増幅器13との位置を入れ替えてもよい。図25の
(b)にこのような可変利得増幅装置62を示す。可変
利得増幅装置62では、増幅器13の入力に移相器15
aの一方が接続されており、移相器15aの他方は、ス
イッチング素子14の一方と接続されている。また、増
幅器13の出力がスイッチング素子14の他方と接続さ
れている。このように移相器15aと増幅器13との位
置を入れ替えても本実施の形態と同等の効果を得ること
が出来る。図25の(a)、(b)に示すように、増幅
器13と移相器15aとを直列に接続することも出来
る。
【0078】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について説明する。
【0079】図4に、本実施の形態の可変利得増幅装置
24を示す。可変利得増幅装置24は例えば、図21の
携帯電話端末の可変利得増幅装置4として用いられるも
のである。なお、第1の実施の形態と同一のものについ
ては同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0080】可変利得増幅装置24は、増幅器13、ス
イッチング素子14、移相器15、スイッチング素子2
0、帰還回路22、スイッチング素子23から構成され
ている。
【0081】増幅器13は、入力端子16にその入力が
接続されており、その出力が出力端子17に出力されて
いる。また、スイッチング素子14は、増幅器13の入
力に一方が接続されており、他方が移相器15の一方に
接続されている。そして移相器15の他方はスイッチン
グ素子20の一方に接続されており、スイッチング素子
20の他方は、増幅器13の出力に接続されている。ま
たスイッチング素子23の一方は増幅器13の出力に接
続されており、スイッチング素子23の他方は帰還回路
22の一方に接続されており、帰還回路22の他方は増
幅器12の入力に接続されている。
【0082】次に、このような本実施の形態の動作を説
明する。
【0083】本実施の形態の可変利得増幅装置24は、
第1の実施の形態と同様に、図示していない制御回路に
従って制御されることによって動作する。そして、この
制御回路は、アンテナ1で受信された受信信号のレベル
に応じて可変利得増幅装置18の動作を制御する。
【0084】すなわち、スイッチング素子14及び20
は、入力信号のレベルが所定のレベルより大きい場合に
オン状態になり、入力信号が所定のレベルであるまたは
所定のレベルより小さい場合にオフ状態になるよう制御
される。
【0085】また、増幅器13はスイッチング素子14
がオン状態の場合には動作せず、スイッチング素子14
がオフ状態の場合に動作するよう制御される。この制御
は例えば、増幅器13を動作させる際には、増幅器13
を動作させるための電源電圧を供給し、増幅器13の動
作を停止させる際には、増幅器13を動作させるための
電源電圧の供給を停止することによって行われる。さら
に、スイッチング素子14、及び20がオン状態の場合
には、スイッチング素子23はオフ状態になり、スイッ
チング素子14、及び20がオフ状態の場合には、スイ
ッチング素子23はオン状態になる。
【0086】従って、受信信号のレベルが所定のレベル
より大きい場合には、可変利得増幅装置24は低利得モ
ードで動作する。すなわち、スイッチング素子14及び
20はオン状態になるとともに、増幅器13は動作を停
止し、さらに、スイッチング素子23はオフ状態になる
ので、受信信号は入力端子16から、スイッチング素子
14、移相器15、及びスイッチング素子20を経由し
て、出力端子17から出力される。
【0087】一方、受信信号のレベルが所定のレベルで
あるかまたは所定のレベルより小さい場合には、可変利
得増幅装置18は高利得モードで動作する。すなわち、
スイッチング素子14、及び20はオフ状態になるとと
もに、増幅器13は動作し、スイッチング素子23はオ
ン状態になるので、受信信号は、入力端子16から増幅
器13で増幅されて、出力端子17から出力されるとと
もに、増幅器13からの出力信号の一部にはスイッチン
グ素子23及び帰還回路22を経由して増幅器13の入
力に負帰還をかけられる。
【0088】移相器15は受信信号が増幅器13を通過
した場合の前記受信信号の位相の変化量と、受信信号が
スイッチング素子14、移相器15、スイッチング素子
20を通過した場合の受信信号の位相の変化量とが実質
上等しくなるように移相器15に入力された受信信号の
位相を変化させる。
【0089】従って、受信信号の信号レベルが変化する
ことにより、可変利得増幅装置24が高利得モードから
低利得モードに切り替えられた場合または低利得モード
から高利得モードに切り替えられた場合であっても、出
力端子17から出力される信号の位相は不連続的には変
化しない。
【0090】つまり、可変利得装置24のモードが切り
替えられた場合でも、図21の直交復調器に入力される
入力信号の位相は不連続的に変化しないので、このモー
ド切替に伴う携帯電話端末からの受信音声の途切れやノ
イズの混入などを防止することができる。従って、本実
施の形態の可変利得増幅装置24を携帯電話に代表され
る無線システムにおける受信機器の初段増幅器に用いる
ことにより、受信音声が高い品質である携帯電話端末な
どを提供することが出来る。
【0091】また、図5に、図4の可変利得増幅装置2
4のスイッチング素子23と帰還回路22との挿入位置
を入れ替えた可変利得増幅装置25を示す。すなわち、
可変利得増幅装置25は、スイッチング素子23の一方
が増幅器13の入力に接続されており、スイッチング素
子23の他方が帰還回路22の一方に接続されており、
帰還回路22の他方が増幅器13の出力に接続されてい
る。このような可変利得増幅装置25を用いても本実施
の形態と同等の効果を得ることが出来る。
【0092】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態について説明する。
【0093】図6に本実施の形態の可変利得増幅装置3
0の回路図を示す。
【0094】図6に示す可変利得増幅装置30におい
て、入力端子P1は、直流遮断用の入力側キャパシタ1
31の一方に接続されており、入力側キャパシタ131
の他方は、スイッチング素子121の一方及びトランジ
スタ101のベースに接続されている。トランジスタ1
01のベースにはバイアス電源回路107が接続されて
おり、トランジスタ101のエミッタは入力ダイナミッ
クレンジを広げるインダクタ103を介して接地されて
おり、トランジスタ101のコレクタはトランジスタ1
02のエミッタに接続されている。またトランジスタ1
02のベースは、バイアス電源回路108に接続される
ともに、接地されたバイパス用キャパシタ106に接続
されている。トランジスタ102のコレクタは、直流遮
断用の出力側キャパシタ133の一方、及び直流遮断用
の負帰還側キャパシタ105の一方に接続されており、
さらにトランジスタ102のコレクタは、高周波遮断用
のチョークコイル132を介して増幅器用電源供給端子
Vccに接続されている。出力側キャパシタ133の他
方は、出力端子P2に接続されている。
【0095】また、負帰還側キャパシタ105の他方
は、スイッチング素子123の一方及びスイッチング素
子122の一方に接続されている。スイッチング素子1
23の他方は、負帰還をかけるための抵抗104の一方
に接続されており、抵抗104の他方は、トランジスタ
101のベースに接続されている。
【0096】また、スイッチング素子122の他方は、
キャパシタ116の一方に接続されており、キャパシタ
116の他方は、接地された抵抗113及びキャパシタ
115の一方に接続されている。またキャパシタ115
の他方は接地された抵抗112及びキャパシタ114の
一方に接続されている。キャパシタ114の他方は、接
地された抵抗111及びスイッチング素子121の他方
に接続されている。
【0097】また、スイッチング素子電源供給端子31
はスイッチング素子121及びスイッチング素子122
の制御用端子に接続されている。さらにスイッチング素
子電源供給端子31は、インバータ124の一方に接続
されており、インバータ124の他方はスイッチング素
子123の制御端子に接続されている。
【0098】本実施の形態の可変利得増幅装置30は、
第2の実施の形態の図4の可変利得増幅装置24に対応
するものである。
【0099】すなわち、入力端子P1は、図4の入力端
子16に対応しており、端子P2は、図4の出力端子1
7に対応しており、抵抗104は図4の帰還回路22に
対応しており、インバータ124及びスイッチング素子
123は、図4のスイッチング素子23に対応してお
り、トランジスタ101、及び102、キャパシタ10
6、インダクタ103、バイアス電源回路107、及び
108は、図4の増幅器13に対応している。また、キ
ャパシタ114、115、及び116と抵抗111、1
12、及び113は、図4の移相器15に対応してお
り、スイッチング素子121は、図4のスイッチング素
子14に対応しており、スイッチング素子122は図4
のスイッチング素子20に対応している。
【0100】また、スイッチング素子電源供給端子31
は、スイッチング素子121、122、及び123のオ
ン状態及びオフ状態を切り替えるための電源電圧を供給
する端子である。
【0101】バイアス電源回路107は、トランジスタ
101のベースにバイアス電圧を供給するための回路で
あり、バイアス電源回路108はトランジスタ102の
ベースにバイアス電圧を供給するための回路であり、図
示していない制御回路により動作電圧の供給を停止また
は開始することが出来る回路である。
【0102】増幅器用電源供給端子Vccは、トランジ
スタ102、及びトランジスタ101に動作電圧を供給
するための端子である。
【0103】スイッチング素子電源供給端子21は、図
示していない制御回路によってスイッチング素子12
1、122、及び123の各制御端子に制御用の電源電
圧を供給または停止することによりスイッチング素子1
21、122、123のオン状態及びオフ状態を切り替
えるための端子である。
【0104】なお、本実施の形態の入力端子P1や出力
端子P2等の端子は、パッド電極のような端子と、配線
内の素子の接続点であるノードをも含むものとする。
【0105】また、抵抗111、112、113等はポ
リシリコンで構成し、また、キャパシタ114、11
5、116等は、MOSキャパシタで構成している。な
お、キャパシタ114、115、116については、M
IMキャパシタで構成することもできる。
【0106】次に、このような本実施の形態の動作を説
明する。
【0107】可変利得増幅装置30を高利得モードで使
用する場合には、トランジスタ101やトランジスタ1
02などの素子によって受信信号が増幅されるが、これ
らの素子すなわち、図4の増幅器13に対応する素子に
よって、入力端子P1に入力される受信信号の位相より
出力端子P2から出力される受信信号の位相が進むもの
とする。また、トランジスタ101のベースへの入力イ
ンピーダンスがトランジスタ102のコレクタの出力イ
ンピーダンスより小さいものとする。
【0108】まず、可変利得増幅器30が高利得モード
で動作する場合について説明する。
【0109】入力端子P1から入力される受信信号のレ
ベルが所定のレベルと等しいかまたは所定のレベルより
低い場合には、高利得モードになる。すなわち、図示し
ていない制御回路は、受信信号のレベルが所定のレベル
より小さいことを検知すると、スイッチング素子電源供
給端子31に供給する制御電圧としてスイッチング素子
122及び121がオフ状態になるような電圧(例えば
0Vの電圧)を供給する。また、図示していない制御回
路は、バイアス回路107、108からトランジスタ1
01及び102が動作する電圧を供給する。従ってトラ
ンジスタ101及びトランジスタ102は動作状態にな
る。
【0110】このとき入力端子P1から入力された受信
信号は、入力側キャパシタ131を通過して、トランジ
スタ101のベースに入力される。また、入力された受
信信号はスイッチング素子121がオフ状態であるので
キャパシタ114の側へは流れ込まない。トランジスタ
101のベースにはバイアス電源回路107によりバイ
アス電圧が供給されており、またトランジスタ102の
ベースにはバイアス電源回路108によりバイアス電圧
が供給されている。トランジスタ101のベースに入力
された受信信号はトランジスタ101及びトランジスタ
102で増幅されてトランジスタ102のコレクタから
出力される。
【0111】トランジスタ102のコレクタから出力さ
れた信号は、その一部が出力側キャパシタ133を通過
し、出力端子P2からミキサ7などの後段に出力され
る。また、トランジスタ102のコレクタから出力され
た信号のうちの残りは、負帰還側キャパシタ105を通
過する。負帰還側キャパシタ105を通過した信号は、
スイッチング素子123を通過して、抵抗104で所定
の信号レベルに調整されて再度トランジスタ101のベ
ースに入力される。また、負帰還側キャパシタ105を
通過した信号はスイッチング素子122がオフ状態にな
っているので、キャパシタ116の側に流れ込むことは
ない。
【0112】このように、高利得モードの場合には、入
力端子P1から入力された受信信号は、負帰還を受けな
がらトランジスタ101、102で増幅されて、出力端
子P2から後段に出力される。
【0113】このとき入力端子P1から入力される受信
信号の位相より、出力端子P2から出力される受信信号
のほうが、位相が進み、また、トランジスタ101のベ
ースの入力インピーダンス|Zi(high)|のほう
が、トランジスタ102のコレクタの出力インピーダン
ス|Zo(high)|より小さいものとする。ただ
し、Zi(high)とZo(high)はともに複素
数である。
【0114】次に、可変利得増幅器30が低利得モード
で動作する場合について説明する。
【0115】入力端子P1から入力される受信信号のレ
ベルが所定のレベルより大きい場合には、低利得モード
になる。すなわち、図示していない制御回路は、受信信
号のレベルが所定のレベルより大きいことを検知する
と、トランジスタ101やトランジスタ102が飽和状
態となるのを抑えるために、低利得モードになる。
【0116】すなわち、図示していない制御回路は、受
信信号のレベルが所定のレベルより大きいことを検知す
ると、スイッチング素子電源供給端子31に供給する制
御電圧としてスイッチング素子122及び121がオン
状態になるような電圧(例えば3Vの電圧)を供給す
る。また、図示していない制御回路は、増幅器用電源供
給端子Vccからトランジスタ101及び102が動作
する電圧を供給することを停止する。従ってトランジス
タ101及びトランジスタ102は動作停止状態にな
る。
【0117】このとき入力端子P1から入力された受信
信号は、入力側キャパシタ131を通過して、スイッチ
ング素子121を通過してキャパシタ114、115、
116、及び抵抗111、112、113から構成され
た回路部分を通過する。この回路部分は上述したように
図4の移相器15として機能する。この回路部分で入力
端子P1から入力された受信信号の位相が進むように調
整される。
【0118】具体的には、抵抗111の抵抗値と抵抗1
12の抵抗値と抵抗113の抵抗値との関係は、1:
a:a2の関係にある。また、キャパシタ114のキャ
パシタンス値と、キャパシタ115のキャパシタンス値
とキャパシタ116のキャパシタンス値との関係は、a
2:a:1の関係にある。ただし、aは1より大きい所
定の値に調整されている。
【0119】図4の移相器15として機能する回路部分
は、抵抗とキャパシタからなる基本単位回路が3段に結
合されている。そして、図4の移相器15として機能す
る回路部分は、インピーダンス変換器の役割も果たす。
【0120】一段目の基本単位回路である抵抗111と
キャパシタ114とからなる回路の入力インピーダンス
をZ1とすると、この回路の出力インピーダンスは、上
記の所定の数aを用いてa|Z1|と表すことが出来
る。ただし、Z1は複素数である。従って2段目の基本
単位回路である抵抗112とキャパシタ115とからな
る回路の入力インピーダンスは、a|Z1|であるの
で、この回路の出力インピーダンスは、上記のaを用い
てa2|Z1|となる。従って3段目の基本単位回路で
ある抵抗113とキャパシタ116とからなる回路の入
力インピーダンスは、a2|Z1|であるので、この回
路の出力インピーダンスはa3|Z1|になる。このよ
うに、前段の基本単位回路の出力のインピーダンスと後
段の入力のインピーダンスが比較的近い値になり、段間
における損失が少なくなる。さらに、通過位相の周波数
特性も比較的等しくなる。
【0121】一方、上述したように、高利得モードの場
合の、トランジスタ101のベースの入力インピーダン
スが|Zi(high)|であり、トランジスタ102
のコレクタの出力インピーダンスが|Zo(high)
|であり、|Zi(high)|のほうが、トランジス
タ102のコレクタの出力インピーダンス|Zo(hi
gh)|より小さい。
【0122】従って、上記のaを次の数11を満足する
値とする。
【0123】
【数11】 |Zo(high)|/|Zi(high)|=a3 さらに、上記のZ1をZi(high)と比較的近いイ
ンピーダンスとすることにより、高利得モードと低利得
モードの出力インピーダンスも近い値になる。この場
合、図4の位相器15として機能する回路部分の通過位
相は一意に決まるために、抵抗とキャパシタからなる基
本単位回路の段数を増減することにより、高利得モード
の通過位相と近い値とする。なお、図4の位相器15と
して機能する回路部分をn段(nは1以上の整数)の基
本単位回路で構成する場合には、上記のaを次の数12
を満足する値とすればよい。
【0124】
【数12】 |Zo(high)|/|Zi(high)|=an 従って、この回路部分を通過することによって、高利得
モードの場合の通過位相の進み量と実質上同じ位相進み
量をとして出力端子P2から受信信号が出力される。
【0125】すなわち、この回路部分を通過した信号は
スイッチング素子122を通過する。スイッチング素子
124はオフ状態になっているので、抵抗104の側に
この信号が流れることはない。従ってスイッチング素子
122を通過した信号は負帰還側キャパシタ105を通
過して、出力側キャパシタ133を介して出力端子P2
から出力される。
【0126】上述したように、図4の移相器15に相当
する部分で通過する信号の位相が調整されるので、高利
得モードから低利得モードへと切り替えた場合であって
も、出力端子P2から出力される信号の位相が不連続的
に変化するのを十分小さくすることが出来る。
【0127】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
0は、図26に示すように抵抗2641をスイッチング
素子122と接地の間に挿入し、抵抗2642をスイッ
チング素子123と接地の間に挿入し、キャパシタ26
43をトランジスタ101のベースと抵抗104の間に
挿入した構成としてもよい。これにより、スイッチング
素子121、122、123の少なくとも一端が0電位
となることから、スイッチング素子が確実にオン/オフ
され、またオン時の挿入損失が改善される。
【0128】また、抵抗2641、2642の代わりに
インダクタ、4分の1波長線路を用いてもよい。
【0129】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
0は不平衡型の回路として説明したが、平衡型の回路と
して実現することも出来る。
【0130】すなわち、図7に本実施の形態の可変利得
増幅装置30を平衡型の回路として実現した可変利得増
幅装置32を示す。
【0131】図6の入力端子P1は、図7では入力端子
P1a及P1bに置き換えられ、図6の入力側キャパシ
タ131は、図7では、入力側キャパシタ131a、1
31bに置き換えられ、図6のスイッチング素子121
は図7ではスイッチング素子121a、121bで置き
換えられ、図6のトランジスタ101は図7ではトラン
ジスタ101a、101bに置き換えられ、図6のトラ
ンジスタ102は図7ではトランジスタ102a、10
2bに置き換えられ、図6のインダクタ103は図7で
はインダクタ103a、103bに置き換えられ、図6
の抵抗104は図7では抵抗104a、104bに置き
換えられ、図6の出力側キャパシタ133は図7では、
出力側キャパシタ133a、133bに置き換えられ、
図6のチョークコイル132は図7ではチョークコイル
132a、132bに置き換えられ、図6の負帰還側キ
ャパシタ105は図7では、負帰還側キャパシタ105
a、105bに置き換えられ、図6のインバータ124
とスイッチング素子123とは図7ではそれぞれインバ
ータ124a及び124bと、スイッチング素子123
a、123bに置き換えられ、図6のスイッチング素子
122は図7では、スイッチング素子122a、122
bに置き換えられ、図6のキャパシタ114、115、
116はそれぞれ、図7ではキャパシタ114a及び1
14b、キャパシタ115a及び115b、キャパシタ
116a及び116bに置き換えれ、図6の出力端子P
2は図6では、出力端子P2a、P2bに置き換えられ
ている。それ以外は本実施の形態の可変利得増幅装置3
0と同様であるので説明を省略する。
【0132】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
2も、本実施の形態の可変利得増幅装置30と同様にス
イッチング素子121、122、123a、123bの
少なくとも一端が0電位となる構成としてもよい。これ
により、スイッチング素子が確実にオン/オフされ、ま
たオン時の挿入損失が改善される。
【0133】このように本実施の形態の可変利得増幅装
置30は例えば可変利得増幅装置32のように平衡型の
回路で実現することも出来る。
【0134】なお、図6の可変利得増幅装置30では、
高利得モードで使用する場合に、図4の増幅器13に対
応する回路部分を受信信号が通過することによって、入
力端子P1に入力される受信信号の位相より出力端子P
2から出力される受信信号の位相が進み、かつトランジ
スタ101のベースへの入力インピーダンスがトランジ
スタ102のコレクタの出力インピーダンスより小さい
場合に付いて説明したが、図4の増幅器13に対応する
回路部分の特性がそれ以外の場合には図4の移相器15
に対応する回路部分を変更する必要がある。
【0135】まず、図8にこのような移相器15に対応
する回路部分を変更した可変利得増幅装置33の回路図
を示す。可変利得増幅装置33は、高利得モードの場合
の受信信号の通過位相が進み、また、増幅器13に相当
する部分の入力インピーダンスがその部分の出力インピ
ーダンスより大きいものである。
【0136】可変利得増幅装置33のうち、図4の移相
器15に相当する部分は、スイッチング素子121の一
方にキャパシタ314の一方が接続され、キャパシタ3
14の他方には接地された抵抗311が接続されるとと
もに、キャパシタ315の一方に接続されている。キャ
パシタ315の他方には接地された抵抗312が接続さ
れるとともに、キャパシタ316の一方に接続されてい
る。キャパシタ316の他方には、接地された抵抗31
3が接続されるとともに、スイッチング素子122の一
方に接続されている。
【0137】可変利得増幅装置33のうち、図4の移相
器15として機能する回路部分は、第3の実施の形態と
同様に位相を調整する。
【0138】すなわち、抵抗311の抵抗値と、抵抗3
12の抵抗値と、抵抗313の抵抗値との関係は、1:
a:a2の関係にある。また、キャパシタ314のキャ
パシタンス値と、キャパシタ315のキャパシタンス値
とキャパシタ316のキャパシタンス値との関係は、a
2:a:1の関係にある。ただし、aは1より小さい所
定の値に調整されている。つまり、aは、高利得モード
の場合に入力端子P1から入力された受信信号の位相に
対する出力端子P2から出力された受信信号の位相の進
み量と同じ位相進み量となるように予め設計された値で
ある。このようなaの値は上述したものと同様にして決
定することが出来る。
【0139】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の進み量と実質上
同じ位相進み量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0140】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が進み、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0141】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
3も、本実施の形態の可変利得増幅装置30と同様にス
イッチング素子121、122、123の少なくとも一
端が0電位となる構成としてもよい。これにより、スイ
ッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時の挿
入損失が改善される。
【0142】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
3についても本実施の形態で説明したように平衡型の回
路で構成することも出来る。
【0143】また、図9にこのような移相器15に対応
する回路部分を変更した他の可変利得増幅装置34の回
路図を示す。図9の可変利得増幅装置34は、高利得モ
ードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、また、増幅器
13に相当する部分の入力インピーダンスがその部分の
出力インピーダンスより小さいものである。
【0144】すなわち、図4の移相器15に相当する部
分は、スイッチング素子121の一方に抵抗414の一
方が接続され、抵抗414の一方には接地されたキャパ
シタ411が接続されるとともに、抵抗414の他方に
は抵抗415の一方が接続さるとともに、接地されたキ
ャパシタ412が接続されている。抵抗415の他方に
は接地されたキャパシタ413が接続されるとともに、
抵抗415の他方は抵抗416の一方に接続されてい
る。また、抵抗416の他方にはスイッチング素子12
2の一方に接続されている。
【0145】図4の移相器15として機能する回路部分
は、本実施の形態と同様に位相を調整する。
【0146】すなわち、抵抗414の抵抗値と、抵抗4
15の抵抗値と、抵抗416の抵抗値との関係は、1:
a:a2の関係にある。また、キャパシタ411のキャ
パシタンス値と、キャパシタ412のキャパシタンス値
とキャパシタ413のキャパシタンス値との関係は、a
2:a:1の関係にある。ただし、aは1より小さい所
定の値に調整されている。つまり、aは、高利得モード
の場合に入力端子P1から入力された受信信号の位相に
対する出力端子P2から出力された受信信号の位相の遅
れ量と同じ位相遅れ量となるように予め設計された値で
ある。このようなaの値は上述したものと同様にして決
定することが出来る。
【0147】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0148】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より小さい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0149】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
4も、本実施の形態の可変利得増幅装置30と同様にス
イッチング素子121、122、123の少なくとも一
端が0電位となる構成としてもよい。これにより、スイ
ッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時の挿
入損失が改善される。
【0150】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
4についても本実施の形態で説明したように平衡型の回
路で構成することも出来る。
【0151】また、図10にこのような移相器15に対
応する回路部分を変更した他の可変利得増幅装置35の
回路図を示す。図10の可変利得増幅装置35は、高利
得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、また、増
幅器13に相当する部分の入力インピーダンスがその部
分の出力インピーダンスより大きいものである。
【0152】図4の移相器15に相当する部分は、スイ
ッチング素子121の一方に抵抗514の一方が接続さ
れ、抵抗514の他方には、接地されたキャパシタ51
1が接続されるとともに、抵抗514の他方には抵抗5
15の一方が接続されている。抵抗515の他方には接
地されたキャパシタ512が接続されるとともに、抵抗
515の他方は抵抗516の一方に接続されている。抵
抗516の他方には接地されたキャパシタ513が接続
されるとともに、抵抗516の他方にスイッチング素子
122の一方が接続されている。
【0153】図4の移相器15として機能する回路部分
は、本実施の形態と同様に位相を調整する。
【0154】すなわち、抵抗514の抵抗値と、抵抗5
15の抵抗値と、抵抗516の抵抗値との関係は、1:
a:a2の関係にある。また、キャパシタ511のキャ
パシタンス値と、キャパシタ512のキャパシタンス値
とキャパシタ513のキャパシタンス値との関係は、a
2:a:1の関係にある。ただし、aは1より小さい所
定の値に調整されている。つまり、aは、高利得モード
の場合に入力端子P1から入力された受信信号の位相に
対する出力端子P2から出力された受信信号の位相の遅
れ量と同じ位相遅れ量となるように予め設計された値で
ある。このようなaの値は上述したものと同様にして決
定することが出来る。
【0155】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0156】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0157】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
5も、本実施の形態の可変利得増幅装置30と同様にス
イッチング素子121、122、123の少なくとも一
端が0電位となる構成としてもよい。これにより、スイ
ッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時の挿
入損失が改善される。
【0158】なお、可変利得増幅装置35についても本
実施の形態で説明したように平衡型の回路で構成するこ
とも出来る。
【0159】なお、スイッチング素子121、122、
及び123としては、例えばガリウム、及び砒素で形成
されたFETスイッチや、トリプルウェル構造のMOS
FETスイッチや、シリコンオンインシュレータ構造の
スイッチなどを用いることが出来る。
【0160】図11に、スイッチング素子121、12
2、及び123に用いられている高周波スイッチング素
子50の断面構成を模式的に示す。すなわち、高周波ス
イッチング素子は、トリプルウェル構造のMOSFET
スイッチである。
【0161】図11に示すように、高周波スイッチング
素子50は、例えばP型シリコンからなる半導体基板6
01に選択的に設けられたトレンチ部608、609に
より区画されてなる素子形成領域に形成されている。
【0162】半導体基板601における素子形成領域に
は、n型ウェル602とそのn型ウェル602に囲まれ
たp型ウェル603とが形成されている。
【0163】p型ウェル603には、互いに間隔をおい
てドレイン層606及びソース層607が形成され、p
型ウェル603上におけるドレイン層606とソース層
607との間の領域には酸化シリコンからなるゲート絶
縁膜604を介してポリシリコンからなるゲート電極6
05が形成されている。
【0164】MOSFETスイッチ50が図6のスイッ
チング素子121である場合には、ドレイン層606
は、図6の入力側キャパシタ11から入力される受信信
号を受ける入力ノードP10と接続され、ソース層60
7は、図6に示すキャパシタ114及び抵抗111へ受
信信号を出力する出力ノードP20と接続されている。
【0165】ゲート電極605は、抵抗611を介して
スイッチング素子電源供給端子31から制御電圧の供給
を受ける電圧制御端子P3と接続され、n型ウェル60
2は抵抗610を介して電圧制御端子P3と接続されて
いる。
【0166】また、半導体基板601は接地されるとと
もにp型ウェル603は抵抗612を介して接地されて
いる。
【0167】このように構成された高周波スイッチング
素子50は、n型ウェル602とp型ウェル603との
間に逆バイアス電圧が印加されるため、n型ウェル60
2とp型ウェル603との界面からなるpn接続による
空乏層が生じるので、n型ウェル602とp型ウェル6
03とは基板面に対して互いに垂直な方向に互いに絶縁
される。さらに半導体基板601とn型ウェル602と
の間にも逆バイアス電圧が印加されるため、半導体基板
601とn型ウェル602との界面からなるpn接合に
よる空乏層が生じ、半導体基板601とn型ウェル60
2とは互いに絶縁分離される。
【0168】従って、高周波スイッチング素子50がオ
ン状態の場合に、入力ノードP10に入力された受信信
号がドレイン層606、ソース層607及びドレイン層
606とソース層607との間に形成されるチャンネル
領域から半導体基板601に漏れることによって生じる
受信信号の損失を低減でき、その結果、低利得モード時
における高周波スイッチング素子50による挿入損失を
低減することが出来る。
【0169】さらに、このようにトリプルウェル構造を
用いることにより、高周波スイッチング素子50がオフ
状態の場合であっても入力ノードP10に入力された受
信信号がドレイン層606を介して生じる半導体基板6
01への受信信号の漏れを低減することが出来る。その
結果、高利得モード時において、図6に示す入力端子P
1に入力される高周波信号の一部が高周波スイッチング
素子50の挿入損失となることによる雑音特性の劣化を
低減することが出来る。
【0170】なお、抵抗器610、611、612の代
わりにぞれぞれインダクタ素子を用いてもよい。
【0171】(第4の実施の形態)次に、第4の実施の
形態について説明する。
【0172】図12に第4の実施の形態の可変利得増幅
装置36の回路図を示す。
【0173】本実施の形態の可変利得増幅装置36は、
図4の移相器15に対応する部分をストリップ線路で構
成したものである。
【0174】なお、第3の実施の形態と同一部分には同
一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0175】第4の実施の形態の可変利得増幅装置36
は、高利得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、
また、増幅器13に相当する部分の入力インピーダンス
がその部分の出力インピーダンスよりも小さいものであ
る。
【0176】また、第3の実施の形態の可変利得増幅装
置33とは図4の移相器15に相当する部分が異なって
いる。
【0177】すなわち、図4の移相器15に相当する部
分は、ストリップ線路711,712、713から構成
されている。ストリップ線路711の一方はスイッチン
グ素子121の一方に接続しており、ストリップ線路7
11の他方はストリップ線路712の一方に接続してお
り、ストリップ線路712の他方はストリップ線路71
3の一方に接続している。また、ストリップ線路713
の他方はスイッチング素子122に接続している。
【0178】また、ストリップ線路711,712、7
13は、それぞれアルミ線で構成している。なお、スト
リップ線路711,712、713を、銅配線、または
金配線で構成することも出来る。
【0179】次に、このような本実施の形態の動作を第
3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0180】図4の移相器15として機能する回路部分
は、第3の実施の形態と同様に位相を調整する。
【0181】すなわち、ストリップ線路711のインピ
ーダンスの値と、ストリップ線路712のインピーダン
スの値と、ストリップ線路713のインピーダンスの値
との関係は、1:a:a2の関係にある。ただし、aは
1より大きい所定の値に調整されている。つまり、a
は、高利得モードの場合に入力端子P1から入力された
受信信号の位相に対する出力端子P2から出力された受
信信号の位相の遅れ量と同じ位相遅れ量となるように予
め設計された値である。
【0182】図4の移相器15として機能する回路部分
は、ストリップ線路である基本単位回路が3段に結合さ
れている。そして、図4の移相器15として機能する回
路部分は、インピーダンス変換器の役割も果たす。
【0183】一段目の基本単位回路であるストリップ線
路711のインピーダンスをZ1とし、高利得モードの
場合のトランジタ101のベースの入力インピーダンス
|Zi(high)|とすると、Z1と|Zi(hig
h)|とが近い値になるようにZ1を選ぶ。
【0184】また、三段目の基本単位回路であるストリ
ップ線路713のインピーダンスをZ3とし、トランジ
スタ102のコレクタの出力インピーダンスが|Zo
(high)|とすると、Z3と|Zo(high)|
とが近い値になるようにZ3を選ぶ。
【0185】このように高利得モードの場合と低利得モ
ードの場合の入力インピーダンスどうしが近い値になる
ようにZ1を選び、また、高利得モードの場合と低利得
モードの場合の出力インピーダンスが近い値になるよう
にZ3を選ぶ。
【0186】また、二段目の基本単位回路であるストリ
ップ線路712のインピーダンスをZ2とすると、Z
1、Z2、Z3は通常実数で、かつ次の数13を満たす
場合に、比較的広い周波数範囲で損失が小さくなる。
【0187】
【数13】Z2=(Z1・Z3)1/2 従って、次の数14を満たすようにaを選べばよい。
【0188】
【数14】Z2=aZ1、 Z3=a2Z1 さらに、周波数範囲を広くするためには段数を増やせば
よい。例えば図4の移相器15として機能する回路部分
がストリップ線路である基本単位回路が4段で構成され
る場合にはZ1、Z2、Z3、Z4をそれぞれ1段目か
ら4段目までの基本単位回路のインピーダンスとする場
合、次の数15を満たすようにaを選べば基本単位回路
が3段の場合より広い周波数範囲で損失が小さくなる。
【0189】
【数15】Z2=aZ1、 Z3=a2Z2 Z4=a3Z3 一般に基本単位回路部分がn(nは1以上の整数)段で
構成されている場合には、次の数16を満たすようにa
を選べばよい。
【0190】
【数16】Zi+1=aii ただし、iは、1からn−1までの任意の整数である。
【0191】同様にして、図4の移相器15として機能
する回路部分を、線幅が連続的に変化する一つのストリ
ップ線路から構成し、そのストリップ線路の入力側のイ
ンピーダンスを基本単位回路が3段構成の場合における
Z1とし、そのストリップ線路の出力側のインピーダン
スを基本単位回路が3段構成の場合における上記Z3に
すればよい。
【0192】また、位相の調整はストリップ線路の全長
の長さを変更することにより可能になる。
【0193】また、ストリップ線路711、712、7
13がマイクロストリップラインとして構成されている
場合には次のようにすれば各ストリップ線路711、7
12、713のようにしてストリップ線路711、71
2、713のインピーダンスを求めることが出来る。
【0194】すなわち、図24にこのような基本単位回
路であるマイクロストリップライン82を示す。マイク
ロストリップライン82は、誘電体81上に形成されて
おり、マイクロストリップライン82の誘電体81とは
反対側には誘電体が形成されていない。マイクロストリ
ップライン82の幅を、wとし、誘電体81の高さをh
とし、誘電体81の誘電率をεrとする。この場合w/
hが1以下の場合には、ストリップライン82のインピ
ーダンスZ0は次の数17のように近似出来る。
【0195】
【数17】 また、w/hが1以上の場合にはストリップライン82
のインピーダンスZ0は次の数18のように近似出来
る。
【0196】
【数18】 ただし、εreは次の数19で表される。
【0197】
【数19】 従って、マイクロストリップライン82の幅w等を調整
することにより、例えば数16を満たすような各基本単
位回路を得ることが出来る。
【0198】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0199】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より小さい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0200】なお、図12の可変利得増幅装置36は、
線幅の異なるストリップ線路711、712、713を
用いてインピーダンスを変化させているが、異なる比誘
電率または異なる厚さの誘電体を用いてインピーダンス
を変化させてもよい。
【0201】なお、ストリップ線路711,712、7
13の代わりに特性インピーダンスがZ1からZ4まで
変化するテーパを持った線路を用いてもよい。
【0202】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
6も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0203】なお、可変利得増幅装置36についても第
3の実施の形態で説明したように平衡型の回路で構成す
ることも出来る。
【0204】また、増幅器13に相当する部分の入力イ
ンピーダンスがその部分の出力インピーダンスより大き
く、また受信信号の通過位相が遅れる場合には、図4の
移相器15に相当する回路部分を以下のように変更すれ
ば、本実施の形態と同等の効果を得ることが出来る。
【0205】すなわち、図13の可変利得増幅装置37
は、高利得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、
また、増幅器13に相当する部分の入力インピーダンス
がその部分の出力インピーダンスより大きいものであ
る。
【0206】図4の移相器15に相当する部分は、スト
リップ線路811,812、813から構成されてい
る。ストリップ線路811の一方はスイッチング素子1
21の一方に接続しており、ストリップ線路811の他
方はストリップ線路812の一方に接続しており、スト
リップ線路812の他方はストリップ線路813の一方
に接続している。また、ストリップ線路813の他方は
スイッチング素子122に接続している。
【0207】また、この回路の部分は、第3の実施の形
態と同様に位相を調整する。
【0208】すなわち、ストリップ線路811のインピ
ーダンスの値と、ストリップ線路812のインピーダン
スの値と、ストリップ線路813のインピーダンスの値
との関係は、1:a:a2の関係にある。ただし、aは
1より小さい所定の値に調整されている。つまり、a
は、高利得モードの場合に入力端子P1から入力された
受信信号の位相に対する出力端子P2から出力された受
信信号の位相の遅れ量と同じ位相遅れ量となるように予
め設計された値である。このaの値は上記と同様にして
決定することが出来る。
【0209】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0210】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0211】なお、ストリップ線路811,812、8
13の代わりに特性インピーダンスがZ1からZ4まで
変化するテーパを持った線路を用いてもよい。
【0212】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
7も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0213】なお、可変利得増幅装置37についても第
3の実施の形態で説明したように平衡型の回路で構成す
ることも出来る。
【0214】(第5の実施の形態)次に、第5の実施の
形態について説明する。
【0215】図14に第5の実施の形態の可変利得増幅
装置38の回路図を示す。
【0216】本実施の形態の可変利得増幅装置38は、
図4の移相器15に対応する部分を平行2線路で構成し
たものである。
【0217】また、可変利得増幅装置38は、第3の実
施の形態の平衡型の可変利得増幅装置32の移相器15
に対応する部分を平行2線路に置き換えたものに相当す
る。
【0218】このように、本実施の形態の可変利得増幅
装置38は、平衡型の回路を有するものである。
【0219】なお、第3の実施の形態と同一部分には同
一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0220】可変利得増幅装置38は、高利得モードの
場合の受信信号の通過位相が遅れ、また、増幅器13に
相当する部分の入力インピーダンスがその部分の出力イ
ンピーダンスよりも小さいものである。
【0221】可変利得増幅装置38のうち、図4の移相
器15に相当する部分は、平行2線路911a、911
b、平行2線路912a、912b、平行2線路913
a、913bから構成されている。平行2線路911
a、911bの各線路は、それぞれその一方がスイッチ
ング素子121a、121bに接続されており、その他
方は、それぞれ平行2線路912a、912bの各線路
の一方に接続されている。また、平行2線路912a、
912bの各線路の他方は、それぞれ平行2線路913
a、913bの各線路の一方に接続されている。平行2
線路913a、913bの各線路の他方は、それぞれ、
スイッチング素子122a、122bに接続されてい
る。
【0222】また、平行2線路911a、911b、平
行2線路912a、912b、平行2線路913a、9
13bは、それぞれアルミ線で構成している。なお、平
行2線路911a、911b、平行2線路912a、9
12b、平行2線路913a、913bを、銅配線、ま
たは金配線で構成することも出来る。
【0223】次に、このような本実施の形態の動作を第
3の実施の形態との相違点を中心に説明する図4の移相
器15として機能する回路部分は、第3の実施の形態と
同様に位相を調整する。
【0224】すなわち、平行2線路911a、911b
の各線路どうしの間隔と、平行線路912a、912b
の各線路どうしの間隔と、平行2線路913a、913
bの各線路同士の間隔との関係は、1:a:a2の関係
にある。ただし、aは1より小さい所定の値に調整され
ている。つまり、aは、高利得モードの場合に入力端子
P1a、P1bから入力された受信信号の位相に対する
出力端子P2a、P2bから出力された受信信号の位相
の遅れ量と同じ位相遅れ量となるように予め設計された
値である。
【0225】平行2線路は線幅によって入出力のインピ
ーダンスが決まるので、第4の実施の形態で説明したス
トリップ線路と同様にしてaを決定することが出来る。
【0226】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2a、p2bか
ら出力される。
【0227】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より小さい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2a、P2bから出力さ
れる信号の位相が不連続的に変化するのを十分小さくす
ることが出来る。
【0228】なお、平行2線路911a、911b、9
12a、912b、913a、913bの代わりに線路
の幅の入出力の比が1:a2となるように線路幅が徐々
に変化する2線路を用いてもよい。
【0229】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
8も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0230】また、増幅器13に相当する部分の入力イ
ンピーダンスがその部分の出力インピーダンスより大き
く、また受信信号の通過位相が遅れる場合には、図4の
移相器15に相当する回路部分を以下のように変更すれ
ば、本実施の形態と同等の効果を得ることが出来る。
【0231】すなわち、図15の可変利得増幅装置39
は、高利得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、
また、図4の増幅器13に相当する部分の入力インピー
ダンスがその部分の出力インピーダンスより大きいもの
である。
【0232】可変利得増幅装置39のうち、図4の移相
器15に相当する部分は、平行2線路1011a、10
11b、平行2線路1012a、1012b、平行2線
路1013a、1013bから構成されている。平行2
線路1011a、1011bの各線路は、それぞれその
一方がスイッチング素子121a、121bに接続され
ており、その他方は、それぞれ平行2線路1012a、
1012bの各線路の一方に接続されている。また、平
行2線路1012a、1012bの各線路の他方は、そ
れぞれ平行2線路1013a、1013bの各線路の一
方に接続されている。平行2線路1013a、1013
bの各線路の他方は、それぞれ、スイッチング素子12
2a、122bに接続されている。
【0233】また、この回路の部分は、第3の実施の形
態と同様に位相を調整する。
【0234】すなわち、平行2線路1011a、101
1bの各線路どうし間隔と、平行線路1012a、10
12bの各線路どうしの間隔と、平行2線路1013
a、1013bの各線路同士の間隔との関係は、1:
a:a2の関係にある。ただし、aは1より大きい所定
の値に調整されている。つまり、aは、高利得モードの
場合に入力端子P1a、P1bから入力された受信信号
の位相に対する出力端子P2a、P2bから出力された
受信信号の位相の遅れ量と同じ位相遅れ量となるように
予め設計された値である。平行2線路は線幅によって入
出力のインピーダンスが決まるので、第4の実施の形態
で説明したストリップ線路と同様にしてaを決定するこ
とが出来る。
【0235】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2a、P2bか
ら出力される。
【0236】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2a、P2bから出力さ
れる信号の位相が不連続的に変化するのを十分小さくす
ることが出来る。
【0237】なお、平行2線路1011a、1011
b、1012a、1012b、1013a、1013b
の代わりに線路の幅の入出力の比が1:a2となるよう
に線路幅が徐々に変化する2線路を用いてもよい。
【0238】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置3
9も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0239】(第6の実施の形態)次に、第6の実施の
形態について説明する。
【0240】図16に第6の実施の形態の可変利得増幅
装置40の回路図を示す。
【0241】本実施の形態の可変利得増幅装置40は、
図4の移相器15に対応する部分をキャパシタとインダ
クタとで構成したものである。
【0242】なお、第3の実施の形態と同一部分には同
一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0243】本実施の形態の可変利得増幅装置40は、
高利得モードの場合の受信信号の通過位相が進み、ま
た、増幅器13に相当する部分の入力インピーダンスが
その部分の出力インピーダンスよりも小さいものであ
る。
【0244】また、第3の実施の形態の可変利得増幅装
置33とは図4の移相器15に相当する部分が異なって
いる。
【0245】すなわち、図4の移相器15に相当する部
分は、キャパシタ1114、1115、1116と、イ
ンダクタ1111、1112、1113から構成されて
いる。可変利得増幅装置40は、高利得モードの場合の
受信信号の通過位相が進み、また、増幅器13に相当す
る部分の入力インピーダンスがその部分の出力インピー
ダンスより小さいものである。
【0246】可変利得増幅装置40のうち、図4の移相
器15に相当する部分は、スイッチング素子121の一
方にキャパシタ1114の一方が接続され、さらにキャ
パシタ1114の一方に接地されたインダクタ1111
が接続されている。キャパシタ1114の他方には、接
地されたインダクタ1112が接続されるとともに、キ
ャパシタ1115の一方が接続されている。キャパシタ
1115の他方には接地されたインダクタ1112が接
続されるとともに、キャパシタ1116の一方が接続さ
れている。キャパシタ1116の他方には、スイッチン
グ素子122の一方が接続されている。
【0247】なお、インダクタ1111、1112、1
113はアルミ配線で構成し、キャパシタ1114、1
115、1116はMOSキャパシタで構成し、キャパ
シタ及びインダクタを接続する配線は金配線で構成し
た。なお、インダクタ1111、1112、1113を
銅配線で構成してもよく、またキャパシタ1114、1
115、1116はMIMキャパシタで構成してもよ
い。
【0248】次に、このような本実施の形態の動作を第
3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0249】可変利得増幅装置40のうち、図4の移相
器15として機能する回路部分は、第3の実施の形態と
同様に位相を調整する。
【0250】すなわち、インダクタ1111のインダク
タンス値と、インダクタ1112のインダクタンス値
と、インダクタ1113のインダクタンス値との関係
は、1:a:a2の関係にある。また、キャパシタ11
14のキャパシタンス値と、キャパシタ1115のキャ
パシタンス値とキャパシタ1116のキャパシタンス値
との関係は、a2:a:1の関係にある。ただし、aは
1より大きい所定の値に調整されている。つまり、a
は、高利得モードの場合に入力端子P1から入力された
受信信号の位相に対する出力端子P2から出力された受
信信号の位相の進み量と同じ位相進み量となるように予
め調整された値である。このaの値の決定は、第3の実
施の形態で説明したaの決定方法で、抵抗をインダクタ
に置き換えたものと同様である。また、第3の実施の形
態の抵抗の代わりにインダクタを用いたので、通過損失
が第3の実施の形態のものよりより少なくなる。
【0251】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の進み量と実質上
同じ位相進み量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0252】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が進み、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より小さい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0253】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
0も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0254】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
0は不平衡型の回路として説明したが、平衡型の回路と
して実現することも出来る。
【0255】すなわち、図17に本実施の形態の可変利
得増幅装置41を平衡型の回路として実現した可変利得
増幅装置41を示す。
【0256】図17の可変利得増幅装置41は、第3の
実施の形態の可変利得増幅装置32の移相器15に相当
する部分をキャパシタ1114a、1114b、111
5a、1115b、1116a、1116b及びインダ
クタ1111、1112、1113で置き換えたもので
ある。それ以外は第3の実施の形態と同様である。
【0257】このように、平衡型の回路を有する可変利
得増幅装置41を用いても本実施の形態と同等の効果を
得ることが出来る。
【0258】なお、図17の可変利得増幅装置41で
は、高利得モードで使用する場合に、図4の増幅器13
に対応する回路部分を受信信号が通過することによっ
て、入力端子P1に入力される受信信号の位相より出力
端子P2から出力される受信信号の位相が進み、かつト
ランジスタ101のベースへの入力インピーダンスがト
ランジスタ102のコレクタの出力インピーダンスより
小さい場合に付いて説明したが、図4の増幅器13に対
応する回路部分の特性がそれ以外の場合には図4の移相
器15に対応する回路部分を変更する必要がある。
【0259】まず、図18にこのような移相器15に対
応する回路部分を変更した可変利得増幅装置42の回路
図を示す。可変利得増幅装置42は、高利得モードの場
合の受信信号の通過位相が進み、また、増幅器13に相
当する部分の入力インピーダンスがその部分の出力イン
ピーダンスより大きいものである。
【0260】可変利得増幅装置42のうち、図4の移相
器15に相当する部分は、スイッチング素子121の一
方にキャパシタ1314の一方が接続され、キャパシタ
1314の他方には接地されたインダクタ1311が接
続されるとともに、キャパシタ1315の一方に接続さ
れている。キャパシタ1315の他方には接地されたイ
ンダクタ1312が接続されるとともに、キャパシタ1
316の一方に接続されている。キャパシタ1316の
他方には、接地されたインダクタ1313が接続される
とともに、スイッチング素子122の一方に接続されて
いる。
【0261】可変利得増幅装置42のうち、図4の移相
器15として機能する回路部分は、第3の実施の形態と
同様に位相を調整する。
【0262】すなわち、インダクタ1311のインダク
タンス値と、インダクタ1312のインダクタンス値
と、インダクタ1313のインダクタンス値との関係
は、1:a:a2の関係にある。また、キャパシタ13
14のキャパシタンス値と、キャパシタ1315のキャ
パシタンス値とキャパシタ1316のキャパシタンス値
との関係は、a2:a:1の関係にある。ただし、aは
1より小さい所定の値に調整されている。つまり、a
は、高利得モードの場合に入力端子P1から入力された
受信信号の位相に対する出力端子P2から出力された受
信信号の位相の進み量と同じ位相進み量となるように予
め設計された値である。このaの値の決定は、第3の実
施の形態で説明したaの決定方法で、抵抗をインダクタ
に置き換えたものと同様である。また、第3の実施の形
態の抵抗の代わりにインダクタを用いたので、通過損失
が第3の実施の形態のものよりより少なくなる。
【0263】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の進み量と実質上
同じ位相進み量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0264】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が進み、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0265】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
2も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0266】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
2についても本実施の形態で説明したように平衡型の回
路で構成することも出来る。
【0267】また、図19にこのような移相器15に対
応する回路部分を変更した他の可変利得増幅装置43の
回路図を示す。図19の可変利得増幅装置43は、高利
得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、また、増
幅器13に相当する部分の入力インピーダンスがその部
分の出力インピーダンスより小さいものである。
【0268】すなわち、図4の移相器15に相当する部
分は、スイッチング素子121の一方にインダクタ14
14の一方が接続され、インダクタ1414の一方には
接地されたキャパシタ1411が接続されるとともに、
インダクタ1414の他方にはインダクタ1415の一
方が接続さるとともに、接地されたキャパシタ1412
が接続されている。インダクタ1415の他方には接地
されたキャパシタ1413が接続されるとともに、イン
ダクタ1415の他方はインダクタ1416の一方に接
続されている。また、インダクタ1416の他方にはス
イッチング素子122の一方が接続されている。
【0269】図4の移相器15として機能する回路部分
は、本実施の形態と同様に位相を調整する。
【0270】すなわち、インダクタ1414のインダク
タンスと、インダクタ1415のインダクタンス値と、
インダクタ1416のインダクタンス値との関係は、
1:a:a2の関係にある。また、キャパシタ1411
のキャパシタンス値と、キャパシタ1412のキャパシ
タンス値とキャパシタ1413のキャパシタンス値との
関係は、a2:a:1の関係にある。ただし、aは1よ
り大きい所定の値に調整されている。つまり、aは、高
利得モードの場合に入力端子P1から入力された受信信
号の位相に対する出力端子P2から出力された受信信号
の位相の遅れ量と同じ位相遅れ量となるように予め設計
された値である。このaの値の決定は、第3の実施の形
態で説明したaの決定方法で、抵抗をインダクタに置き
換えたものと同様である。また、第3の実施の形態の抵
抗の代わりにインダクタを用いたので、通過損失が第3
の実施の形態のものよりより少なくなる。
【0271】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0272】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より小さい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0273】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
3も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0274】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
3についても本実施の形態で説明したように平衡型の回
路で構成することも出来る。
【0275】また、図20にこのような移相器15に対
応する回路部分を変更した他の可変利得増幅装置44の
回路図を示す。図20の可変利得増幅装置44は、高利
得モードの場合の受信信号の通過位相が遅れ、また、増
幅器13に相当する部分の入力インピーダンスがその部
分の出力インピーダンスより大きいものである。
【0276】図4の移相器15に相当する部分は、スイ
ッチング素子121の一方にインダクタ1514の一方
が接続され、インダクタ1514の他方には、接地され
たキャパシタ1511が接続されるとともに、インダク
タ1514の他方にはインダクタ1515の一方が接続
さている。インダクタ1515の他方には接地されたキ
ャパシタ1512が接続されるとともに、インダクタ1
515の他方はインダクタ1516の一方に接続されて
いる。インダクタ1516の他方には接地されたキャパ
シタ1513が接続されるとともに、インダクタ151
6の他方にスイッチング素子122の一方が接続されて
いる。
【0277】図4の移相器15として機能する回路部分
は、本実施の形態と同様に位相を調整する。
【0278】すなわち、インダクタ1514のインダク
タ値と、インダクタ1515のインダクタ値と、インダ
クタ1516のインダクタ値との関係は、1:a:a2
の関係にある。また、キャパシタ1511のキャパシタ
ンス値と、キャパシタ1512のキャパシタンス値とキ
ャパシタ1513のキャパシタンス値との関係は、
2:a:1の関係にある。ただし、aは1より小さい
所定の値に調整されている。つまり、aは、高利得モー
ドの場合に入力端子P1から入力された受信信号の位相
に対する出力端子P2から出力された受信信号の位相の
遅れ量と同じ位相遅れ量となるように予め設計された値
である。このaの値の決定は、第3の実施の形態で説明
したaの決定方法で、抵抗をインダクタに置き換えたも
のと同様である。また、第3の実施の形態の抵抗の代わ
りにインダクタを用いたので、通過損失が第3の実施の
形態のものよりより少なくなる。
【0279】従って、この回路部分を通過することによ
って、高利得モードの場合の通過位相の遅れ量と実質上
同じ位相遅れ量である信号が出力端子P2から出力され
る。
【0280】このように、高利得モードの場合の受信信
号の通過位相が遅れ、かつ、増幅器13に相当する部分
の入力インピーダンスがその部分の出力インピーダンス
より大きい場合であっても、高利得モードから低利得モ
ードへ切り替えるまたは低利得モードから高利得モード
に切り替えた場合に出力端子P2から出力される信号の
位相が不連続的に変化するのを十分小さくすることが出
来る。
【0281】なお、本実施の形態の可変利得増幅装置4
4も、第3の実施の形態の可変利得増幅装置30と同様
にスイッチング素子121、122、123の少なくと
も一端が0電位となる構成としてもよい。これにより、
スイッチング素子が確実にオン/オフされ、またオン時
の挿入損失が改善される。
【0282】なお、可変利得増幅装置44についても本
実施の形態で説明したように平衡型の回路で構成するこ
とも出来る。
【0283】(第7の実施の形態)次に、第7の実施の
形態について説明する。
【0284】図27に、本実施の形態の無線通信装置を
示す。同図において、携帯電話端末は、アンテナ1、ア
ンテナ共用器2、送信回路部3、可変利得増幅装置4、
ミキサ7、フィルタ8、復調器2711、ベースバンド
信号処理回路2712、信号レベル検出回路2713、
制御回路2714から構成される。また、可変利得増幅
装置4、ミキサ7、フィルタ8、復調器2711、及び
ベースバンド信号処理回路2712は受信回路部を構成
する。
【0285】アンテナ1からフィルタ8は従来の技術と
同じであるため、説明を省略する。復調器2711は、
フィルタ8から出力された信号からベースバンド信号を
復調する回路である。ベースバンド信号処理回路271
2は復調された信号をデジタルデータとして処理する回
路である。信号レベル検出回路2713はミキサ7の入
力または出力の信号レベルを検出する回路である。制御
回路2714は信号レベル検出回路2713のレベルに
応じて可変利得増幅装置4を高利得モードまたは低利得
モードに切換える回路である。
【0286】また、可変利得増幅装置4は、本発明の第
1から第6の実施の形態の可変利得増幅装置である。
【0287】次に、本実施の形態の無線通信装置の動作
を説明する。
【0288】アンテナ1で受信された受信信号は、アン
テナ共用器2を介して可変利得増幅装置4で増幅され
る。そして、ミキサ7は、可変利得増幅装置4で増幅さ
れた受信信号を中間周波数の信号に変換し、フィルタ8
は、変換された中間周波数の信号の不要周波数成分を低
減する。復調器2711は中間周波数の信号をIQのベ
ースバンド信号に変換し、ベースバンド信号処理回路2
712はベースバンド信号をベースバンド部でデジタル
音声データに復元する。
【0289】信号レベル検出回路2713では、ミキサ
7の入力または出力の信号レベルを検出する。制御回路
2714は、信号レベル検出回路2713からのレベル
検出信号を受け、受信信号レベルが大きいと判断したと
きは、可変利得増幅装置4の増幅器を動作させるための
電源電圧の供給を停止し、また可変利得増幅装置4スイ
ッチング素子をオン状態になるように制御する。従っ
て、アンテナ共用器2から入力される大きな受信信号
は、可変利得増幅装置4の増幅器で増幅されることな
く、可変利得増幅装置4のスイッチング素子を通過して
ミキサ7に出力される。すなわち、可変利得増幅装置4
は低い利得で動作する。
【0290】一方、受信信号レベルが小さいと判断した
ときは、可変利得増幅装置4の増幅器を動作させるため
の電源電圧を供給し、また、可変利得増幅装置4のスイ
ッチング素子をオフ状態になるように制御する。従っ
て、アンテナ共用器2から入力される微弱な受信信号
は、可変利得増幅装置4のスイッチング素子を通過する
ことなく、可変利得増幅装置4の増幅器で増幅されて、
ミキサ7に出力される。すなわち、可変利得増幅装置4
は高い利得で動作する。
【0291】この場合に可変利得増幅装置4として、本
発明の第1から第7の実施の形態の可変利得増幅装置を
用いることにより、可変利得増幅装置4を低利得モード
から高利得モードに切り替えた際、または高利得モード
から低利得モードに切り替えた際に、可変利得増幅装置
4から出力される信号の位相が不連続的に変化せず、位
相変調の信号に対して正常な復調が出来る無線通信装置
を実現できる。
【0292】また、信号レベル検出回路をIFフィルタ
より後段に接続した場合と比較して、信号レベルの変化
に対する応答が早いという利点がある。
【0293】なお、図27においてはミキサ7の入力ま
たは出力でレベル検出を行ったが、図28に示すように
復調器2711でレベル検出を行ってもよい。ミキサ7
の入力または出力では所望波と妨害波の両方を受信した
場合に両者の区別ができない。そのため、図27の無線
通信装置では、場合によっては所望波のレベルが低いの
にも関わらず、高いレベル妨害波に対応して低利得モー
ドに切り換わり、所望波が雑音に埋もれて正しく受信で
きなくなる可能性がある。これに対して図28の構成で
は、IFフィルタの後段である復調器2711でレベル
検出を行うため、所望波のみのレベルに応じて利得を切
り換わり、上記の問題が解決される。
【0294】また、図29に示すようにベースバンド処
理回路2712においてデジタル的にレベル検出を行っ
てもよい。この構成にすることにより、図28と同様の
効果がありかつデジタル処理が可能であるため、より容
易にレベル検出が可能である。
【0295】なお、図30に示すように、ミキサ7の入
力または出力と復調器2711の両方でレベル検出を行
ってもよい。図28〜29のシステムでは所望波レベル
が低く、妨害波レベルが高い場合、低利得モードに切り
換らないため、通常は所望波を正しく受信できる。しか
しながら、さらに大きな妨害波が入った場合、可変利得
増幅装置4の増幅器が飽和し、利得の低下、雑音指数の
劣化が生じるため、所望波が正しく受信できなくなる可
能性がある。これに対して図30の構成では、ミキサ7
で所望波と妨害波トータルのレベルを検出し、復調器2
711で所望波のレベルを検出する。これにより、所望
波レベル、妨害波レベルが各々わかる。ここで、所望波
レベルがあるレベル以下でかつ妨害波レベルがあるレベ
ル以上の場合は増幅器の消費電流を増やすことにより、
上記の問題が解決される。
【0296】なお、図30ではIFフィルタの前段と後
段で受信信号レベルを検出したが、ベースバンドフィル
タの前段と後段で受信信号レベルを検出しても同様の効
果が得られる。
【0297】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、可変利得増幅装置の利得を切り替えても
可変利得増幅装置から出力される位相が不連続的に変化
するのを十分小さくすることが出来る可変利得増幅装
置、及び無線通信装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における可変利得増
幅装置の構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施の形態における可変利得増
幅装置の他の構成を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態における可変利得増
幅装置の他の構成を示す図
【図4】本発明の第2の実施の形態における可変利得増
幅装置の構成を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における可変利得増
幅装置の他の構成を示す図
【図6】本発明の第3の実施の形態における可変利得増
幅装置の回路図
【図7】本発明の第3の実施の形態における平衡型の回
路を有する可変利得増幅装置の回路図
【図8】本発明の第3の実施の形態における他の構成の
可変利得増幅装置の回路図
【図9】本発明の第3の実施の形態における他の構成の
可変利得増幅装置の回路図
【図10】本発明の第3の実施の形態における他の構成
の可変利得増幅装置の回路図
【図11】本発明の第3の実施の形態における可変利得
増幅装置に用いられる高周波スイッチング素子の断面構
成を示す模式図
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるストリッ
プラインを用いた可変利得増幅装置の回路図
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるストリッ
プラインを用いた他の構成の可変利得増幅装置の回路図
【図14】本発明の第5の実施の形態における平行2線
路を用いた可変利得増幅装置の回路図
【図15】本発明の第5の実施の形態における平行2線
路を用いた他の構成の可変利得増幅装置の回路図
【図16】本発明の第6の実施の形態における可変利得
増幅装置の回路図
【図17】本発明の第6の実施の形態における平衡型の
回路で構成した可変利得増幅装置の回路図
【図18】本発明の第6の実施の形態における他の構成
の可変利得増幅装置の回路図
【図19】本発明の第6の実施の形態における他の構成
の可変利得増幅装置の回路図
【図20】本発明の第6の実施の形態における他の構成
の可変利得増幅装置の回路図
【図21】可変利得増幅装置を用いた携帯電話端末の構
成を示す図
【図22】(a)直交復調器で同期がとれている場合に
復調されたベースバンドI信号及びベースバンドQ信号
の値の組をプロットした図 (b)直交復調器で同期がとれている場合に復調された
ベースバンドI信号及びベースバンドQ信号の信号波形
を示す図
【図23】(a)直交復調器で同期がとれていない場合
に復調されたベースバンドI信号及びベースバンドQ信
号の値の組をプロットした図 (b)直交復調器で同期がとれていない場合に復調され
たベースバンドI信号及びベースバンドQ信号の信号波
形を示す図
【図24】マイクロストリップラインの構成図
【図25】(a)本発明の第1の実施の形態における他
の構成の可変利得増幅装置の構成を示す図 (b)本発明の第1の実施の形態における他の構成の可
変利得増幅装置の構成を示す図
【図26】本発明の第4の実施の形態の他の構成の可変
利得増幅装置の回路図
【図27】本発明の第7の実施の形態の無線通信装置の
構成を示すブロック図
【図28】本発明の第7の実施の形態の無線通信装置の
構成を示すブロック図
【図29】本発明の第7の実施の形態の無線通信装置の
構成を示すブロック図
【図30】本発明の第7の実施の形態の無線通信装置の
構成を示すブロック図
【符号の説明】
13 増幅器 14 スイッチング素子 15 移相器 16 入力端子 17 出力端子 18 可変利得増幅装置 19 可変利得増幅装置 20 スイッチング素子 21 可変利得増幅装置 22 帰還回路 23 スイッチング素子 24 可変利得増幅装置 25 可変利得増幅装置 30 可変利得増幅装置 31 スイッチング素子電源供給端子 32 可変利得増幅装置 33 可変利得増幅装置 34 可変利得増幅装置 35 可変利得増幅装置 36 可変利得増幅装置 37 可変利得増幅装置 101、101a、101bトランジスタ 102、102a、102b トランジスタ 103、103a、103b インダクタ 104、104a、104b 抵抗 105、105a、105b 負帰還側キャパシタ 106 バイパス用キャパシタ 107 バイアス電源回路 108 バイアス電源回路 111、112、113 抵抗 114、114a、114b、115、115a、11
5b、116、116a、116b キャパシタ 121、121a、121b、122、122a、12
2b、123、123a、123b スイッチング素子 124、124a、124b インバータ 131、131a、131b 入力側キャパシタ 132、132a、132b チョークコイル 133、133a、133b 出力側キャパシタ 311、312、313 抵抗 314、315、316 キャパシタ 411、412、413 キャパシタ 414、415、416 抵抗 511、512、513 キャパシタ 514、515、516 抵抗 601 半導体基板 602 n型ウェル 603 p型ウェル 604 ゲート絶縁膜 605 ゲート電極 606 ドレイン層 607 ソース層 608 トレンチ部 609 トレンチ部 610、611、612 抵抗 P3 電圧制御端子 P10 入力ノード P20 出力ノード 711、712、713 ストリップ線路 811、812、813 ストリップ線路 911a、911b 線路 912a、911b 線路 913a、913b 線路 1011a、1011b 線路 1012a、1012b 線路 1013a、1013b 線路
フロントページの続き (72)発明者 中野 秀夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J092 AA01 AA51 CA26 FA17 FA19 HA02 HA09 HA18 HA25 HA29 HA33 HA39 KA04 KA12 KA16 KA32 KA41 KA55 KA68 MA11 QA02 QA04 SA13 TA01 TA06 5J100 JA01 LA05 LA10 QA01 SA02 5K011 DA01 DA11 EA03 FA07 JA01 KA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅器と、 前記増幅器と並列に接続された1つまたは複数の第1の
    スイッチング素子と、 前記第1のスイッチング素子に直列に接続された移相器
    とを備え、 前記第1のスイッチング素子は、入力信号または出力信
    号のレベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態に
    なり、前記入力信号または前記出力信号のレベルが前記
    所定のレベルに等しいかまたは前記所定のレベルより小
    さい場合にオフ状態になり、 前記増幅器は前記第1のスイッチング素子がオン状態の
    場合には動作せず、前記第1のスイッチング素子がオフ
    状態の場合に動作し、 前記入力信号が前記増幅器を通過した場合の位相の変化
    量と前記入力信号が前記第1のスイッチング素子及び前
    記移相器を通過した場合の位相の変化量とが実質上等し
    い可変利得増幅装置。
  2. 【請求項2】 増幅器と、 前記増幅器と並列に接続された1つまたは複数の第1の
    スイッチング素子と、 前記第1のスイッチング素子に直列に接続された移相器
    と、 前記増幅器と並列に接続された1つまたは複数の第2の
    スイッチング素子と、 前記第2のスイッチング素子と直列に接続された帰還回
    路とを備え、 前記第1のスイッチング素子は、入力信号または出力信
    号のレベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態に
    なり、前記入力信号または前記出力信号のレベルが前記
    所定のレベルに等しいかまたは前記所定のレベルより小
    さい場合にオフ状態になり、 前記増幅器は前記第1のスイッチング素子がオン状態の
    場合には動作せず、前記第1のスイッチング素子がオフ
    状態の場合に動作し、 前記第2のスイッチング素子は、前記第1のスイッチン
    グ素子がオン状態の場合、はオフ状態になり、 前記第1のスイッチング素子がオフ状態の場合、前記第
    2のスイッチング素子はオン状態になり、 前記入力信号が前記増幅器を通過した場合の位相の変化
    量と前記入力信号が前記第1のスイッチング素子及び前
    記移相器を通過した場合の位相の変化量とが実質上等し
    い可変利得増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のスイッチング素子は、1つま
    たは複数の第3のスイッチング素子と1つまたは複数の
    第4のスイッチング素子とから構成されており、 前記第3のスイッチング素子の一方は、前記増幅器の入
    力に接続されており、 前記第3のスイッチング素子の他方は、前記移相器の一
    方に接続されており、 前記移相器の他方は、前記第4のスイッチング素子の一
    方に接続されており、 前記第4のスイッチング素子の他方は、前記増幅器の出
    力に接続されている請求項1記載の可変利得増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のスイッチング素子は、1つま
    たは複数の第3のスイッチング素子と1つまたは複数の
    第4のスイッチング素子とから構成されており、 前記第3のスイッチング素子の一方は、前記増幅器の入
    力に接続されており、 前記第3のスイッチング素子の他方は、前記移相器の一
    方に接続されており、 前記移相器の他方は、前記第4のスイッチング素子の一
    方に接続されており、 前記第4のスイッチング素子の他方は、前記増幅器の出
    力に接続されている請求項2記載の可変利得増幅装置。
  5. 【請求項5】 増幅器と、 前記増幅器と並列接続された1つまたは複数のスイッチ
    ング素子と、 前記増幅器に直列に接続された移相器とを備え、 前記スイッチング素子は、入力信号または出力信号のレ
    ベルが所定のレベルより大きい場合にオン状態になり、
    前記入力信号または前記出力信号のレベルが前記所定の
    レベルと等しいまたは前記所定のレベルより小さい場合
    にオフ状態になり、 前記増幅器は、前記スイッチング素子がオン状態の場合
    には動作せず、前記スイッチング素子がオフ状態の場合
    に動作し、 前記入力信号が前記増幅器及び移相器を通過した場合の
    位相の変化量と前記入力信号が前記第1のスイッチング
    素子を通過した場合の位相の変化量とが実質上等しい可
    変利得増幅装置。
  6. 【請求項6】 前記移相器は、直列接続された1つまた
    は複数のキャパシタと並列接続された1つまたは複数の
    抵抗とで構成されている請求項1〜5のいずれかに記載
    の可変利得増幅装置。
  7. 【請求項7】 前記移相器は、1つまたは複数の直列接
    続された抵抗と1つまたは複数の並列接続されたキャパ
    シタとで構成されている請求項1〜5のいずれかに記載
    の可変利得増幅装置。
  8. 【請求項8】 前記移相器は、1つまたは複数のストリ
    ップ線路で構成され、前記ストリップ線路は特性インピ
    ーダンスが単調に増加、または単調に減少するように接
    続されている請求項1〜5のいずれかに記載の可変利得
    増幅装置。
  9. 【請求項9】 前記移相器は、1つまたは複数の平行2
    線路で構成され、前記複数の平行2線路は特性インピー
    ダンスが単調に増加、または単調に減少するように接続
    されている請求項1〜5のいずれかに記載の可変利得増
    幅装置。
  10. 【請求項10】 前記移相器は、直列接続された1つま
    たは複数のキャパシタと並列接続された1つまたは複数
    のインダクタとで構成されている請求項1〜5のいずれ
    かに記載の可変利得増幅装置。
  11. 【請求項11】 前記移相器は、直列接続された1つま
    たは複数のインダクタと並列接続された1つまたは複数
    のキャパシタとで構成されている請求項1〜5のいずれ
    かに記載の可変利得増幅装置。
  12. 【請求項12】 前記スイッチング素子の片端または両
    端が抵抗またはインダクタを介してグラウンドに接続さ
    れている請求項1〜5のいずれかに記載の可変利得増幅
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれかに記載の可変
    利得増幅装置を備え、 送受信信号として位相変調信号を用いている無線通信装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜5のいずれかに記載の可変
    利得増幅装置と、 前記可変利得増幅装置の後段に受信信号のレベルを検出
    するレベル検出回路と、 前記可変利得増幅装置の利得を切り換える制御回路とを
    備え、 前記レベル検出回路で検出されたレベルが所定のレベル
    より大きい場合には前記可変利得増幅装置を低利得状態
    に切り換え、 前記レベル検出回路で検出されたレベルが前記所定のレ
    ベルと等しいまたは前記所定のレベルより小さい場合に
    は前記可変利得増幅装置を高利得状態に切り換える無線
    通信装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜5のいずれかに記載の可変
    利得増幅装置と、 チャネル選択フィルタと、 前記チャネル選択フィルタの前段の受信信号のレベルを
    検出する第1のレベル検出回路と、 前記チャネル選択フィルタの後段の受信信号のレベルを
    検出する第2のレベル検出回路と、 前記可変利得増幅装置の利得を切り換える制御回路とを
    備え、 前記可変利得増幅装置の出力は前記チャネル選択フィル
    タに入力され、 前記第2レベル検出回路で検出されたレベルが第1の所
    定のレベルより大きい場合には前記可変利得増幅装置を
    低利得状態に切り換え、 前記第2レベル検出回路で検出されたレベルが前記第1
    の所定のレベルと等しいまたは前記第1の所定のレベル
    より小さく、かつ前記第1レベル検出回路で検出された
    レベルが第2の所定のレベルと等しいまたは前記第2の
    所定のレベルより小さい場合には前記可変利得増幅装置
    を高利得、低電流状態に切り換え、 前記第2レベル検出回路で検出されたレベルが前記第1
    の所定のレベルと等しいまたは前記第1の所定のレベル
    より小さく、かつ前記第1レベル検出回路で検出された
    レベルが前記第2の所定のレベルと等しいまたは前記第
    2の所定のレベルより小さい場合には前記可変利得増幅
    装置を高利得、高電流状態に切り換える無線通信装置。
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