JP2003179245A - 光発電器具およびその付属具および電気または電子機器 - Google Patents

光発電器具およびその付属具および電気または電子機器

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JP2003179245A JP2001378655A JP2001378655A JP2003179245A JP 2003179245 A JP2003179245 A JP 2003179245A JP 2001378655 A JP2001378655 A JP 2001378655A JP 2001378655 A JP2001378655 A JP 2001378655A JP 2003179245 A JP2003179245 A JP 2003179245A
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Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Shinichiro Yamada
心一郎 山田
Hiroshi Miyazawa
弘 宮沢
Tomiichi Watanabe
富一 渡辺
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 可とう性を有する光電変換素子を用い、太陽
光等の光エネルギーを通常用いられている電気または電
子機器の電源として利用することができるよう図るとと
もに、規格電池と置き換え、汎用性のある電気または電
子機器の電源となる光発電器具と、それを用いた光発電
器具用付属具と、それを用いた電気または電子機器を提
供すること。 【解決手段】 巻き芯部2と、前記巻き芯部に対して捲
回されて引き出し自在に配設された可とう性を有する光
電変換素子を有する光電変換シート3とを備え、前記光
電変換素子の受光面上に高分子フィルムを積層し、前記
巻き芯部に前記光電変換シートを捲回した状態で、全体
略円筒形状を呈し、電気または電子機器における所定の
規格形状電池の収納部と着脱が可能である光発電器具お
よびそのための光発電器具用付属具および該光発電器具
ならびに光発電器具用付属具を搭載している電気または
電子機器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子を用
いた光発電器具に関する。また、本発明は、この光発電
器具と電気または電子機器とを接続することができる光
発電器具用付属具に関する。さらに、本発明は、この光
発電器具用付属具を搭載している電気または電子機器に
関する。
【0002】
【従来の技術】光電変換素子は、太陽電池とも言われて
おり、太陽光等の光エネルギーを電気エネルギーに変換
する素子である。この光電変換素子は、光エネルギーか
ら電気エネルギーを取り出す際に、従来から利用されて
きた化石燃料等と異なり、二酸化炭素等の排出物が出な
い。また、光電変換素子は、ほぼ無尽蔵と言われている
太陽光等の光エネルギーから電気エネルギーを取り出す
ことができるために、半永久的に発電を行うことができ
る。そのため、光電変換素子は、地球環境問題に鑑み
て、その利用用途や利用規模が今後も益々拡大してゆく
ものと考えられている(例えば特開2001−2369
99公報、特開2001−230435公報または特開
2001−237001公報等)。しかしながら、光電
変換素子は、太陽光等の光エネルギーが空間的に希薄な
状態で存在していることから、利用に適した所定量の電
力を得るためには大きな受光面積を必要となる。
【0003】一方、近年の各種加工技術の進展により、
電気または電子機器は小型化が進んでおり、携帯型の機
器とされることが多い。そのため、電気または電子機器
は、その電源として、通常、携帯に便利で手軽に利用す
ることができる乾電池が用いられている。したがって、
乾電池は、今後も益々利用が進むと考えられている。
【0004】ところが、乾電池は、通常、マンガン乾電
池、アルカリマンガン乾電池等の一次電池であり、一回
の放電で破棄されることになるため、経済的、資源的お
よび環境負荷的な観点からみて好ましいものとはいえな
い。また、乾電池と同様の規格形状を有するNiMH系
等の二次電池も使用されるが、充電効率の低さも鑑み、
電力が地球環境に負荷を与える手段により発電されてい
ては、一次電池と同様に好ましいものとはいえない(例
えば特開平7−326371公報、特開平8−0078
99公報、特開2001−217000公報または特開
2000−30699公報等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光電変換素子は、可とう性に欠けており、また十分量の
電力を得るために必要な光の照射面積分の光電変換素子
が必要とされ、携帯性が乏しい。一方、光電変換素子
で、十分な電力を得ることが出来るのは、戸外であり、
戸外で使える電気または電子機器は、携帯性に優れる電
気または電子機器である。そのためにも、前記光電変換
素子は、携帯性のよいものが必要とされている。そこ
で、本発明は、可とう性を有する光電変換素子を用い、
太陽光等の光エネルギーを通常用いられている電気また
は電子機器の電源として利用することができるよう図る
とともに、規格電池と置き換え、汎用性のある電気また
は電子機器の電源となる光発電器具と、それを用いた光
発電器具用付属具と、それを用いた電気または電子機器
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ために、本発明に係る光発電器具は、巻き芯部と、前記
巻き芯部に対して捲回されて引き出し自在に配設された
可とう性を有する光電変換素子を有する光電変換シート
とを備え、前記光電変換素子の受光面上に高分子フィル
ムを積層し、前記巻き芯部に前記光電変換シートを捲回
した状態で、全体略円筒形状を呈し、電気または電子機
器における所定の規格形状電池の収納部と着脱が可能で
ある光発電器具である。さらには、上記巻き芯部に、そ
の両端部に位置してそれぞれ略円形平板状に形成された
上部フランジと下部フランジとが一体に設けられている
光発電器具である。そして、上記巻き芯部に捲回された
上記光電変換シートを覆い、上記光電変換シートの引き
出し口となる引き出し孔を有する円筒形状の外周壁が設
けられ、上記上部フランジおよび下部フランジに、上記
外周壁の側縁と嵌合して回転自在に外周壁の側縁を支持
する支持部が設けられ、引き出された上記光電変換シー
トが、上記外周壁を回転させることによって、上記巻き
芯部と上記外周壁とにより構成された内部空間に巻き取
られる光発電器具である。
【0007】本発明に係る光発電器具用付属具は、巻き
芯部と、前記巻き芯部に対して捲回されて引き出し自在
に配設された可とう性を有する光電変換素子を有する光
電変換シートとを備え、前記光電変換素子の受光面上に
高分子フィルムを積層し、前記巻き芯部に前記光電変換
シートを捲回した状態で、全体略円筒形状を呈し、電気
または電子機器における所定の規格形状電池の収納部と
着脱が可能である光発電器具を、前記光電変換シートの
引き出し状態で保持し、電気または電子機器と電気的に
接続することができる光発電器具用付属具である。さら
には、上記巻き芯部に、その両端部に位置してそれぞれ
略円形平板状に形成された上部フランジと下部フランジ
とが一体に設けられている光発電器具用付属具である。
そして、上記巻き芯部に捲回された上記光電変換シート
を覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる引き出
し孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記上部フ
ランジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁と嵌合
して回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が設けら
れ、引き出された上記光電変換シートが、上記外周壁を
回転させることによって、上記巻き芯部と上記外周壁と
により構成された内部空間に巻き取られる光発電器具用
付属具である。
【0008】本発明に係る電気または電子機器は、巻き
芯部と、前記巻き芯部に対して捲回されて引き出し自在
に配設された可とう性を有する光電変換素子を有する光
電変換シートとを備え、前記光電変換素子の受光面上に
高分子フィルムを積層し、前記巻き芯部に前記光電変換
シートを捲回した状態で、全体略円筒形状を呈し、電気
または電子機器における所定の規格形状電池の収納部と
着脱が可能である光発電器具を、前記光電変換シートの
引き出し状態で保持し、電気または電子機器と電気的に
接続することができる光発電器具用付属具を搭載してい
る電気または電子機器である。さらには、上記巻き芯部
に、その両端部に位置してそれぞれ略円形平板状に形成
された上部フランジと下部フランジとが一体に設けられ
ている電気または電子機器である。そして、上記巻き芯
部に捲回された上記光電変換シートを覆い、上記光電変
換シートの引き出し口となる引き出し孔を有する円筒形
状の外周壁が設けられ、上記上部フランジおよび下部フ
ランジに、上記外周壁の側縁と嵌合して回転自在に外周
壁の側縁を支持する支持部が設けられ、引き出された上
記光電変換シートが、上記外周壁を回転させることによ
って、上記巻き芯部と上記外周壁とにより構成された内
部空間に巻き取られる電気または電子機器である。
【0009】すなわち、本発明は、(1)巻き芯部と、
前記巻き芯部に対して捲回されて引き出し自在に配設さ
れた可とう性を有する光電変換素子を有する光電変換シ
ートとを備え、前記光電変換素子の受光面上に高分子フ
ィルムを積層し、前記巻き芯部に前記光電変換シートを
捲回した状態で、全体略円筒形状を呈し、電気または電
子機器における所定の規格形状電池の収納部と着脱が可
能であることを特徴とする光発電器具、(2)上記巻き
芯部に、その両端部に位置してそれぞれ略円形平板状に
形成された上部フランジと下部フランジとが一体に設け
られていることを特徴とする前記(1)記載の光発電器
具、(3)上記巻き芯部に捲回された上記光電変換シー
トを覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる引き
出し孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記上部
フランジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁と嵌
合して回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が設け
られ、引き出された上記光電変換シートが、上記外周壁
を回転させることによって、上記巻き芯部と上記外周壁
とにより構成された内部空間に巻き取られることを特徴
とする前記(1)記載の光発電器具、(4)巻き芯部
と、前記巻き芯部に対して捲回されて引き出し自在に配
設された可とう性を有する光電変換素子を有する光電変
換シートとを備え、前記光電変換素子の受光面上に高分
子フィルムを積層し、前記巻き芯部に前記光電変換シー
トを捲回した状態で、全体略円筒形状を呈し、電気また
は電子機器における所定の規格形状電池の収納部と着脱
が可能である光発電器具を、前記光電変換シートの引き
出し状態で保持し、電気または電子機器と電気的に接続
することができることを特徴とする光発電器具用付属
具、(5)上記巻き芯部に、その両端部に位置してそれ
ぞれ略円形平板状に形成された上部フランジと下部フラ
ンジとが一体に設けられていることを特徴とする前記
(4)記載の光発電器具用付属具、(6)上記巻き芯部
に捲回された上記光電変換シートを覆い、上記光電変換
シートの引き出し口となる引き出し孔を有する円筒形状
の外周壁が設けられ、上記上部フランジおよび下部フラ
ンジに、上記外周壁の側縁と嵌合して回転自在に外周壁
の側縁を支持する支持部が設けられ、引き出された上記
光電変換シートが、上記外周壁を回転させることによっ
て、上記巻き芯部と上記外周壁とにより構成された内部
空間に巻き取られることを特徴とする前記(4)記載の
光発電器具用付属具、(7)巻き芯部と、前記巻き芯部
に対して捲回されて引き出し自在に配設された可とう性
を有する光電変換素子を有する光電変換シートとを備
え、前記光電変換素子の受光面上に高分子フィルムを積
層し、前記巻き芯部に前記光電変換シートを捲回した状
態で、全体略円筒形状を呈し、電気または電子機器にお
ける所定の規格形状電池の収納部と着脱が可能である光
発電器具を、前記光電変換シートの引き出し状態で保持
し、電気または電子機器と電気的に接続することができ
る光発電器具用付属具を搭載していることを特徴とする
電気または電子機器、(8)上記巻き芯部に、その両端
部に位置してそれぞれ略円形平板状に形成された上部フ
ランジと下部フランジとが一体に設けられていることを
特徴とする前記(7)記載の電気または電子機器、
(9)上記巻き芯部に捲回された上記光電変換シートを
覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる引き出し
孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記上部フラ
ンジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁と嵌合し
て回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が設けら
れ、引き出された上記光電変換シートが、上記外周壁を
回転させることによって、上記巻き芯部と上記外周壁と
により構成された内部空間に巻き取られることを特徴と
する前記(7)記載の電気または電子機器、(10)
(a)巻き芯部と、前記巻き芯部に対して捲回されて引
き出し自在に配設された可とう性を有する光電変換素子
を有する光電変換シートとを備え、前記光電変換素子の
受光面上に高分子フィルムを積層し、前記巻き芯部に前
記光電変換シートを捲回した状態で、全体略円筒形状を
呈し、電気または電子機器における所定の規格形状電池
の収納部と着脱が可能である光発電器具と、(b)前記
光発電器具を前記光電変換シートの引き出し状態で保持
し、電気または電子機器と電気的に接続することができ
る光発電器具用付属具と、(c)電気または電子機器と
を組み合わせることを特徴とする光発電器具用付属具を
介して光発電器具を装着している電気または電子機器の
製造方法、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図8に
おける光電変換シート3は、始点と終点部分を図示して
おり、その中間部分の図示を省略している。しかしなが
ら、本発明はこれらに限定されないことは言うまでもな
い。以下では、まず、図1に示す光発電器具1について
説明することとする。
【0011】本発明に係る光発電器具1は、巻き芯部2
と、この巻き芯部2に対して捲回されて引き出し自在に
配設された可とう性を有する光電変換素子31を備えた
光電変換シート3と、前記光電変換シート3を巻き芯部
2に捲回した状態で、全体略円筒形状を呈して構成され
る。
【0012】巻き芯部2は、樹脂材料によって円筒形状
に形成されている。該樹脂材料としては、例えばABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、S
AN(スチレン−アクリルアミド)樹脂、ASA(アク
リロニトリル−スチレン−アクリルアミド)樹脂、AC
S(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレ
ン)樹脂またはAAS(アクリロニトリル−アクリレー
ト−スチレン)樹脂等を用いることが好適である。巻き
芯部2は、光電変換シート3を捲回された状態で光電変
換シート3の幅よりもわずかに長く形成される。したが
って、巻き芯部2は、光電変換シート3の全幅に亘って
巻き取ることができ、この光電変換シート3がはみ出し
てしまうことがない。また、巻き芯部2は、その両端部
に上部フランジ6および下部フランジ7が設けられてい
る。
【0013】上部フランジ6および下部フランジ7は、
樹脂材料によって略円形平板状に形成されており、接着
剤等の固定手段により巻き芯部2の両端部に固定されて
いる。該樹脂材料は例えば上記樹脂材料で例示されてい
る樹脂が挙げられ、上記巻き芯部2と同一の材料で形成
されてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。上
部フランジ6および下部フランジ7は、その径が、巻き
芯部2に捲回された状態での光電変換シート3の径と略
同一となるように形成されている。これにより、上部フ
ランジ6および下部フランジ7は、巻き芯部2に捲回さ
れた光電変換シート3の側縁部を保護することができる
とともに、引き出された光電変換シート3を巻き芯部2
に巻き取る際のガイドとなり、位置ずれせずに光電変換
シート3を巻き芯部2に捲回させることができる。
【0014】巻き芯部2、上部フランジ6および下部フ
ランジ7は、電気絶縁性を示す材料によって形成される
ことが望ましい。該電気絶縁性を示す材料としては、例
えば液晶ポリマーの他、耐薬品性、耐熱性および耐クリ
ープ性のあるエンジニアプラスチック類である変性ポリ
フェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(P
PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)またはポリ
サルフォン(PSF)等が挙げられる。これにより、本
発明に係る光発電器具1は、内部の配線がこれら各部を
介して短絡したり、放電利用されるに際して、これら各
部が例えば電気機器の電池収納部の端子等に接触するこ
とによって電気的に短絡してしまうことを防止すること
ができる。
【0015】また、巻き芯部2、上部フランジ6および
下部フランジ7は、断熱特性の優れた材料によって形成
されることが望ましい。該断熱特性の優れた材料として
は、例えばパラ系アラミド樹脂、メタ系アラミド樹脂等
のポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂また
はポリウレタン系樹脂等が挙げられる。これにより、例
えば自動車のダッシュボードに放置される等して高温に
晒された場合に、光発電器具1の温度が上昇して、本発
明に係る光発電器具1が変形または破損してしまうこと
を防止することができる。さらに、巻き芯部2、上部フ
ランジ6および下部フランジ7は、例えば白色等の光や
熱を吸収しにくい色に着色されていることが望ましい。
これにより、光発電器具1は、温度が上昇して破損して
しまうことを防止することができる。
【0016】上部フランジ6と下部フランジ7とには、
それぞれ正極端子8と負極端子9とが設けられている。
正極端子8と負極端子9とは、導電性材料により形成さ
れており、それぞれ図示しない結線手段により、所定の
位置に電気的に接続されている。該導電性材料として
は、例えばアルミニウム、鉄またはニッケル等の金属、
鉄−ニッケル合金、銅−ニッケル合金、白金−ロジウム
合金または金−銀合金等の金属合金等が挙げられる。
【0017】光電変換シート3は、図1、図2およびそ
の断面図の図3に示すように、可とう性を有して略矩形
シート状に形成されたシート状基板35と、このシート
状基板35上に配置された複数の光電変換素子31と高
分子積層シート37によって構成されている。
【0018】シート状基板35は、例えばポリエステル
等の絶縁性を有する材料によって形成され、可とう性を
有するようにシート状に形成されている。
【0019】各光電変換素子31は、シート状基板35
上に、第1の電極層32aと、光電変換層36と、第2
の電極層33aとがそれぞれ薄膜状に順次積層して形成
されてなる。光電変換素子31を構成する各層は、例え
ば、スパッタ法や蒸着法に代表される各種PVD法、ま
たはプラズマCVD法やMOCVD法に代表される各種
CVD法によってシート状基板35上に薄膜状に形成さ
れている。光電変換素子31は、各層が薄膜状に形成さ
れていることによって、シート状基板35と同様に十分
な可とう性を有している。
【0020】本発明では、さらに、可とう性を有する高
分子積層シート37を有する。この高分子積層シート3
7は、上記光電変換素子31の受光部上を覆うもので、
この部分は少なくとも光透過性を有する。この高分子積
層シート37は、上記光電変換シート3の全面を覆うこ
とが好ましく、さらには、上記光電変換シート3の端部
より張り出し、上記光電変換シート3の端部を保護する
ように形成することが好ましい。また、上記高分子積層
シート37を、上記光電変換シート3の受光面側に設け
ることは、本発明の好ましい要件であるが、さらに、上
記光電変換シート3の受光面の裏側に設けることも好ま
しい。これにより、可とう性を有する光電変換素子31
を繰り返し、引き延ばし、受光面積を大きくして使用す
るとき、光電変換素子31の繰り返しの屈曲による、上
記光電変換素子31の損傷あるいは劣化を低減できる。
さらに、上記光電変換素子31の繰り返しの引き延ばし
に伴う、表面の繰り返しの摺動に対し、上記光電変換素
子31が、損傷あるいは劣化することを防止でき、素子
全体としての発電効率が低下、ひいては充電性能が低下
することを防止できる。また、上記光電変換素子31が
長期間捲回状態にあると、上記光電変換シート3は塑性
変形(いわゆる、巻き癖が付く状態)し、上記光電変換
素子31の有効な受光を妨げることになるが、上記高分
子積層シート37の存在により、上記塑性変形を低減で
き、有効な受光を得ることができる。上記高分子積層シ
ート37を、前記のように光電変換シート3の表裏に用
いる場合は、表裏同一のシート材料で構成することもで
きるし、適宜異種のシート材料で構成することもでき
る。材質としては、少なくとも光電変換素子の受光部上
を覆うものは、光透過性の材料である。また、摩擦によ
る耐磨耗性、光に対する耐候性を有することが望まし
い。このような材料としては、ポリエステル、ポリオレ
フィン、ハロゲン化オレフィン、特に、フッ素化オレフ
ィンの重合体、あるいは、これとオレフィンの共重合体
が例示される。さらに、これらシートを光電変換シート
に固着させるために、接着層を設けることができる。こ
の接着層の材料としては、エチレンと酢酸ビニルの共重
合体(EVA)等が例示される。
【0021】光電変換シート3においては、各光電変換
素子31が互いに電気的に直列に接続されており、短手
方向の両端部に位置する光電変換素子31の電極層にそ
れぞれ正極端子32と負極端子33とが形成されてい
る。正極端子32と負極端子33とは、制御回路部5の
所定の端子と電気的に接続されている。この場合、前記
の正極端子32と負極端子33は、前記高分子積層シー
ト37で積層されていることが、これら端子の繰り返し
の屈曲による、損傷あるいは劣化を低減できることにお
いて有効である。
【0022】また、光電変換素子31は、シート状基板
35とは反対側、すなわち外方に臨む側の主面から太陽
光等の光が入射される構成とされている。第1の電極層
32aおよび第2の電極層33aは、誘電性材料によっ
て形成されており、光電変換層36に対して一対の電極
としての機能を果たしている。光電変換層36は、例え
ば、a−Siのpin接合構造に代表される非結晶半導
体薄膜を備えて形成されて、太陽光等の光が入射される
ことによって起電力が生ずる構成とされ、いわゆる光電
変換効果を有する膜構成で形成されている。
【0023】光電変換層36は、例えばペリレン等のp
型有機半導体と、例えば銅フタロシアニン等のn型有機
半導体とにより形成されるpn接合構造であってもよ
い。なお、光電変換層36は、上述した薄膜構造に限定
されるものではなく、十分な可とう性を有して光電変換
効果を有する膜構成で形成されていればよい。
【0024】なお、第1の電極層32aは、例えば、S
nOあるいはIn等の金属酸化物を主成分とす
る材料によって形成された、いわゆる透明電極として形
成されていることが望ましい。これにより、光電変換層
36に受光させる光を効率よく透過して、光電変換層3
6の光電変換効率を向上させることができる。また、第
2の電極層33aは、例えば、Ag、Al、Cr、N
i、Cu等の金属材料によって形成されて、光電変換層
36に受光させる光に対する反射率が高くなるように形
成されていることが望ましい。これにより、光電変換層
36を透過した光を反射して再び光電変換層36に入射
させ、光電変換層36の光電変換効率を向上させること
ができる。
【0025】なお、図3においては、特定の光電変換素
子31の第1の電極層32aおよび第2の電極層33a
が、それぞれ、この光電変換素子31と隣接する別の光
電変換素子31の第2の電極層33aおよび第1の電極
層32aと電気的に接続されて、複数の光電変換素子3
1が各々の電極層を共有する構成とされた例を示す。こ
れにより、光電変換シート3においては、隣接する光電
変換素子31同士が電気的に直列接続された構成とされ
ている。
【0026】この場合には、例えば、第1の電極層32
aおよび第2の電極層33aを、上述したようにSnO
あるいはIn等の金属酸化物を主成分とする材
料によって形成し、第1の電極層32aとシート状基板
35との間に、例えば金属材料等によって形成された光
反射層(図示せず)を備えて形成してもよい。これによ
り、各光電変換素子31は、第2の電極層33aを介し
て十分な量の光を受光することができるとともに、光反
射層によって光電変換効率を向上させることができる。
【0027】また、この場合には、各光電変換素子31
同士が、その長手方向の長さと略同等の長さの電極端子
によって線で接続されていることとなる。したがって、
例えば、各光電変換素子31同士が、例えばリード線等
によって点で接続された場合と比較して、断線等の結線
不良が生じてしまうおそれを低減することができる。こ
れにより、光が照射された部分で発電した電力を、正極
端子32および負極端子33に対して確実に供給するこ
とができる。
【0028】また、光電変換シート3においては、その
長手方向に対して平行に各光電変換素子31が配置され
ている。すなわち、各光電変換素子31の一対の電極層
は、光電変換シート3の長手方向と平行になるように配
設されている。これにより、光発電をするために光電変
換シート3を引き延ばした際に、この光電変換素子31
の一部に光が十分に照射されない場合であっても、光電
変換シート3全体での発電効率が低下してしまうことを
防止することができる。
【0029】具体的には、例えば、光電変換シート3を
引き延ばして光発電する際に、この光電変換シート3
は、長尺形状を呈しているために、遮蔽物によって、そ
の短手方向を横断するように遮光されてしまう場合が考
えられる。この場合でも、光電変換シート3は、光が照
射されている部分で各光電変換素子31が十分に発電を
行うことができるとともに、各光電変換素子31が直列
に接続されていることから、各光電変換素子31の遮蔽
効果は、各光電変換素子31に、ほぼ同等に分散される
ことにより、正極端子32と負極端子33との位置で十
分な電力を維持することができる。同様に、光電変換シ
ート3の引き延ばしが不完全であり、光が遮蔽された場
合は、各光電変換素子31の遮蔽効果は、各光電変換素
子31に、均等に分散される。また、光電変換シート3
の引き延ばしでカールし、入射光の不均一が生じた場合
は、各光電変換素子31の受光量は、均等に分散される
ことにより、正極端子32と負極端子33との位置での
電力の低下を最小限にすることができる。
【0030】さらに、光電変換シート3は、巻き芯部2
に対して捲回されて引き延ばし自在に配設されており、
最内周側となる一側が巻き芯部2に接続固定されてい
る。光電変換シート3は、上述した正極端子32および
負極端子33が、この最内周側の一側に電気的に接続さ
れている。ここにおいて、光電変換シート3の光電変換
素子31の端部が、引き延ばし状態で、光電変換シート
3における光電変換素子31の実効部の内端部が、引き
出し状態において実質的に遮光されない位置の外部に存
在するようにすることで、発電効率を向上させることが
できる。そのために、光電変換シート3の上記最内周側
となる一側が巻き芯部2に接続固定位置より、引き出し
状態において実質的に遮光されない位置まで、上記光電
変換シート3に光電変換素子31を有さず、正極端子3
2と負極端子33を有するシート部34を介在させる。
また、外周壁11を有する光発電器具においては、外周
壁11のスリット11aより十分に外部に存在できるよ
うに、巻き芯部2に接続固定されている上記光電変換シ
ート3の最内周側となる一側から、上記光電変換シート
3の光電変換素子31の内周側の端部までの上記光電変
換シート3に光電変換素子31を有さず、正極端子32
と負極端子33を有するシート部34を介在させる。こ
れにより、充電操作において、引き出し不十分による光
電変換素子31の上記外周壁11の光の遮蔽を防止でき
る。さらに、曲率の高い内周から光電変換素子31を、
より曲率の低い外周側へ移動させることができ、光電変
換素子31の屈曲による疲労劣化を低減できる。また、
上記光電変換素子を有さないシート部34は、可とう性
において、光電変換素子31を有するものに対し高くで
き、上記光電変換シート3の巻き芯部2への接続固定の
耐久性を向上することができる。この場合、上記光電変
換素子31を有さないシート部34は、上記光電変換シ
ート3と一体で形成させることもできるが、必要に応じ
て、同一あるいは別の素材のシートをつなげて形成する
ことができる。
【0031】また、光電変換シート3は、巻き芯部2に
対して捲回した状態で、その受光面が内側となるように
配設されているのが好ましい。これにより、光発電器具
1は、光電変換素子31が巻き芯部2に捲回されて保持
される際に、光電変換素子31の受光面が外方に露出す
る事がなく、受光面が傷つく等して破損してしまうこと
を防止することができる。
【0032】なお、本実施の形態においては、光電変換
素子31を巻き芯部2に対して捲回した状態で、その受
光面が内側となるように配設するとしたが、かかる構成
に限定されるものではなく、例えば、光電変換素子31
を巻き芯部2に対して捲回した状態で、その受光面が外
側に向くように配設してもよい。
【0033】また、本発明に係る光発電器具用付属具に
用いる光発電器具1は、その放電電圧が約0.6〜1.
9V程度であることが望ましい。これにより、本発明に
係る光発電器具用付属具に用いる光発電器具1は、通常
の筒型規格電池を電源として用いる電気または電子機器
に対して用いられる場合に、それら電気または電子機器
の動作電圧に満たずに動作させることができなかった
り、許容電圧を超えてしまって機器を破損することを防
止することができる。このために、制御回路部5を有す
ることができる。この制御回路部5は、巻き芯部2の内
部空間、あるいは、前記上部フランジ6、あるいは、前
記下部フランジ7に収納されて備えられる。
【0034】制御回路部5は、例えば光電変換素子31
と電気機器10との逆流を防止する整流機能、光電変換
素子31による電気機器10の過電圧印加の防止機能、
あるいは、本発明に係る光発電器具用付属具に用いる光
発電器具1の定電圧化機能等から選ばれる機能を適宜備
える。上記の逆流防止の整流機能を得るための最も単純
なものとしては、ダイオードを用い、光電変換素子31
のプラス端子を、前記ダイオードのアノードに接続し、
この前記ダイオードのカソードを、前記光発電器具1の
正極端子8に接続することで前記機能が得られる。ま
た、光電変換素子31のマイナス端子を、前記ダイオー
ドのカソードに接続し、この前記ダイオードのアノード
を、前記光発電器具1の負極端子9に接続することで前
記機能が得られる。また、上記の過電圧印加の防止機
能、あるいは、定電圧化機能を得るための最も単純なも
のとしては、ツェナーダイオードを用い、前記ツェナー
ダイオードのカソードを、前記光発電器具1の正極端子
8に接続し、前記ツェナーダイオードのアノードを前記
光発電器具1の負極端子9に接続することで前記機能が
得られる。
【0035】本発明に係る光発電器具用付属具に用いる
光発電器具1は、以上で説明したように構成されて、図
1または図2に示すように、全体略円筒形状を呈する。
この状態で、前記光発電器具1は、光発電器具用付属具
4に用いられることによって、これら光発電器具用付属
具に対して着脱することが容易となる。そして、本発明
に係る光発電器具用付属具に用いる光発電器具1は、図
1または図2に示すように、光電変換素子31が巻き芯
部2に捲回された状態で、所定の筒型電池規格形状を有
するように各部の寸法等が定められる。具体的には、前
記光発電器具1は、IECやJIS等により定められ
た、いわゆる単1型と呼ばれるR20型電池、単2型と
呼ばれるR14型電池、あるいは単3型と呼ばれるR6
型電池等がある。これにより、光発電器具1は、通常の
規格筒型電池を収納して使用するように設計された電気
または電子機器に対して用いることを容易とすることが
できる。したがって、この場合に、光発電器具1は、太
陽光等の光エネルギーを電気エネルギーに変換して、通
常用いられているような筒型電池を使用する電気または
電子機器の電源とすることができる。
【0036】また、本発明に係る光発電器具用付属具に
用いる光発電器具1は、図1または図2に示すように、
光電変換シート3を巻き芯部2から引き出した状態で、
発電させる。このとき、光発電器具1は、光電変換素子
31の受光面積を大きくすることができ、また、光電変
換素子31の受光面積の全てを光の方向に向けることが
できるために、この光電変換素子31の発電力を向上さ
せることができる。
【0037】また、本発明に係る光発電器具1は、図2
に示すように、外周壁11を備えて構成されてもよい。
以下では、この外周壁11を備えて構成された光発電器
具1について説明することとする。なお、以下の説明に
おいては、上述した説明と同一または同等の部位につい
ては説明を省略し、図面において同じ符号を付すことと
する。
【0038】前記光発電器具1は、図2に示すように、
上部フランジ6および下部フランジ7と略同径の略円筒
形状を呈する外周壁11を備えて構成される。光発電器
具1は、図9に示すように、上部フランジ6および下部
フランジ7にそれぞれ、外周壁11の側縁部が回動自在
に嵌合し、溝形状を有する支持部6aおよび支持部7a
が設けられているのが好ましい。したがって、光発電器
具1においては、外周壁11が巻き芯部2、上部フラン
ジ6および下部フランジ7に対して自在に回動する。支
持部は、例えば溝形状以外にスラント等の形状であって
もよい。
【0039】また、外周壁11には、図2に示すよう
に、スリット11aが穿孔されている。スリット11a
は、光電変換シート3を引き出すのに十分な幅と厚みと
を有して外周壁11に穿孔されている。
【0040】さらに、本発明に係る光発電器具用付属具
に用いる光発電器具1においては、図2に示すように、
光電変換シート3の最外周端に係止部30が形成されて
いるのが好ましい。この係止部30は、光電変換シート
3が巻き芯部2に捲回された際に、スリット11aに接
合するのに十分な厚みを有して形成されている。係止部
30は、光電変換素子31が外周壁11の内部に完全に
巻き込まれてしまうことを防止する機能を有するととも
に、光電変換シート3を引き出す際の取っ手としての機
能を有している。
【0041】本発明に係る光発電器具用付属具に用いる
光発電器具1は、図2に示すように、発電する際に係止
部30が引き出されることにより、光電変換シート3が
巻き芯部2から引き出される。また、光発電器具1は、
外周壁11を巻き芯部2に対して回転させることによ
り、光電変換シート3を巻き芯部2に巻き取ることがで
きる。したがって、本発明に係る光発電器具用付属具に
用いる光発電器具1は、スリット11aを有する外周壁
11が回動自在に備えられていることによって、光電変
換シート3の引き出しおよび巻き取りが容易となる。ま
た、前記光発電器具1は、外周壁11を備えることによ
って、光電変換シート3を収納させる際に、光電変換シ
ート3が巻きほぐれてしまうことがない。さらに、本発
明に係る光発電器具用付属具に用いる光発電器具1は、
外周壁11を備えることによって、この光電変換素子3
1を外部から保護し、前記光発電器具1の使用操作等に
より光電変換素子31が損傷することを防止するととも
に、直射日光等による加熱を防止することができる。外
周壁11は、前記加熱をさらに確実に防止するために
は、例えば白色等のように光や熱を吸収しにくい色に着
色されていることが望ましい。
【0042】次に、本発明に係る光発電器具用付属具な
らびにこれを用いた電気または電子機器について説明す
る。以下では、図4から図6に示すような光発電器具用
付属具4ならびにこれを用いた電気機器10について説
明することとする。なお、図4から図6においては、電
気機器10と光発電器具用付属具4は、機械的ならびに
電気的に連結して使用される。この一対の連結体とし
て、携帯型音響機器の一例を図示するが、本発明は携帯
型音響機器に限定されるものではなく、電気によって動
作する各種の機器であってもよい。また、以下の説明に
おいては、携帯型音響機器を構成する各部材および部位
についての説明を省略し、本発明の要旨に関わる部材お
よび部位についてのみ詳細に説明することとする。
【0043】上記の電気機器10と光発電器具用付属具
4は、機械的な連結部10aならびに電気的連結部10
bを介して連結される。光発電器具用付属具4は、外装
部材41と、電池収納蓋43で囲まれた光発電器具1の
収納部42とにより構成されている。
【0044】光発電器具用付属具4には、スリット41
aが穿孔されている。スリット41aは、光電変換シー
ト3よりもやや大とされる幅と厚さを有して形成されて
いる。光発電器具用付属具4においては、スリット41
aを通して、光電変換シート3を外装部材41から外方
へ引き出し自在とされる。また、上記スリット41a
は、電池収納蓋43の端部に形成することにより、光電
変換シート3を引き出した上記光発電器具1の装着が容
易になり、好ましい実施形態である。
【0045】電気機器10は、光発電器具用付属具4か
ら供給される電力によって、各種の動作を行う。光発電
器具用付属具4は、正極端子44と、負極端子45とを
備える。正極端子44と負極端子45とは、それぞれ光
発電器具1の正極端子8と負極端子9とに電気的に接続
されている。光発電器具用付属具4においては、正極端
子44と負極端子45を介して、光発電器具用付属具4
に電力が供給され、さらに、電気的連結部10bを介し
て電気機器10に電力が供給され、電気機器10が動作
する構成とされる。
【0046】また、本発明に係る電気または電子機器に
ついて説明する。以下では、図7および図8に示すよう
な光発電器具1ならびにこれを用いた電気機器10につ
いて説明することとする。電気機器10と光発電器具1
は、機械的ならびに電気的に連結して使用される。この
一対の連結体として、携帯型音響機器の一例を図示する
が、本発明は携帯型音響機器に限定されるものではな
く、電気によって動作する各種の機器であってもよい。
また、以下の説明においては、携帯型音響機器を構成す
る各部材および部位についての説明を省略し、本発明の
要旨に関わる部材および部位についてのみ詳細に説明す
ることとする。
【0047】上記の電気機器10と光発電器具1は、機
械的な連結ならびに電気的な連結は、電気機器10の正
極端子54と負極端子55、ならびに、光発電器具1の
正極端子8と負極端子9を介して連結される。電気機器
10の光発電器具1の収納部52は、外装部材51と、
電池収納蓋53で囲まれた空間で構成されている。
【0048】電気機器10には、スリット51aが穿孔
されている。スリット51aは、光電変換シート3より
もやや大とされる幅と厚さを有して形成されている。電
気機器10においては、スリット51aを通して、光電
変換シート3を外装部材51から外方へ引き出し自在と
される。また、上記スリット51aは、電池収納蓋53
の端部に形成することにより、光電変換シート3を引き
出した上記光発電器具1の装着が容易になり、好ましい
実施形態である。
【0049】電気機器10は、光発電器具1から供給さ
れる電力によって、各種の動作を行う。電気機器10
は、正極端子54と、負極端子55とを備える。正極端
子54と負極端子55とは、それぞれ光発電器具1の正
極端子8と負極端子9とに電気的に接続されている。こ
れを介して電気機器10に電力が供給され、電気機器1
0が動作する構成とされる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光発
電器具は、光発電器具用付属具および電気または電子機
器と組み合わせて、発電する際に、巻き芯部に捲回され
た光電変換素子を引き出して受光させ、通常用いられて
いる電気または電子機器の電源としての利用が容易とな
るとともに、既存の規格電池との互換性があり、実用的
な利便性に優れたものである。したがって、かかる光発
電器具および光発電器具用付属具および電気または電子
機器を組み合わせて、太陽光等の光エネルギーを電気ま
たは電子機器の電源としてへの利用が実用的となること
で、地球資源の有効活用と廃棄物の発生防止を可能とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(b)は、光電変換シートが引き出された状態
の光発電器具の概略図であり、(a)は、(b)の横断
面図である。(d)は、光電変換シートが捲回された状
態の光発電器具の概略図であり、(c)は、(d)の横
断面図である。
【図2】(b)は、外周壁を有している光発電器具であ
って、光電変換シートが引き出されている状態の光発電
器具の概略図であり、(a)は、(b)の横断面図であ
る。(d)は、外周壁を有している光発電器具であっ
て、光電変換シートが捲回されている状態の光発電器具
の概略図であり、(c)は、(d)の横断面図である。
【図3】本発明に係る光電変換シートの巻き芯部と平行
な断面の概略図である。
【図4】(b)は、図1で示した光発電器具を収納して
いる光発電器具用付属具と、電気機器との連結体の概略
図であり、(a)は、(b)の横断面図である。
【図5】(b)は、図4に示す光発電器具用付属具と電
気機器との連結体の、連結前の状態を示す図であり、
(a)は、(b)の横断面図である。
【図6】(b)は、図2で示した光発電器具を収納して
いる光発電器具用付属具と、電気機器との連結体の概略
図であり、(a)は、(b)の横断面図である。
【図7】(b)は、図1で示した光発電器具を収納して
いる電気機器の概略図であり、(a)は、(b)の横断
面図である。
【図8】(b)は、図2で示した光発電器具を収納して
いる電気機器の概略図であり、(a)は、(b)の横断
面図である。
【図9】外周壁の側縁部が回動自在に嵌合するように支
持部が設けられている上部および下部フランジを有する
光発電器具の縦断面図である。
【符号の説明】
1 光発電器具 2 巻き芯部 3 光電変換シート 4 光発電器具用付属具 5 制御回路部 6 上部フランジ 6a 支持部 7 下部フランジ 7a 支持部 8 正極端子 9 負極端子 10 電気機器 10a 機械的な連結部 10b 電気的連結部 11 外周壁 11a スリット 30 係止部 31 光電変換素子 32 正極端子 32a 電極層 33 負極端子 33a 電極層 34 シート部 35 シート状基板 36 光電変換層 37 高分子積層シート 41 外装部材 41a スリット 42 電源収納部 43 電池収納蓋 44 正極端子 45 負極端子 51 外装部材 51a スリット 52 電源収納部 53 電池収納蓋 54 正極端子 55 負極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮沢 弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡辺 富一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA05 BA15 GA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻き芯部と、前記巻き芯部に対して捲回
    されて引き出し自在に配設された可とう性を有する光電
    変換素子を有する光電変換シートとを備え、前記光電変
    換素子の受光面上に高分子フィルムを積層し、前記巻き
    芯部に前記光電変換シートを捲回した状態で、全体略円
    筒形状を呈し、電気または電子機器における所定の規格
    形状電池の収納部と着脱が可能であることを特徴とする
    光発電器具。
  2. 【請求項2】 上記巻き芯部に、その両端部に位置して
    それぞれ略円形平板状に形成された上部フランジと下部
    フランジとが一体に設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の光発電器具。
  3. 【請求項3】 上記巻き芯部に捲回された上記光電変換
    シートを覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる
    引き出し孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記
    上部フランジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁
    と嵌合して回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が
    設けられ、引き出された上記光電変換シートが、上記外
    周壁を回転させることによって、上記巻き芯部と上記外
    周壁とにより構成された内部空間に巻き取られることを
    特徴とする請求項1記載の光発電器具。
  4. 【請求項4】 巻き芯部と、前記巻き芯部に対して捲回
    されて引き出し自在に配設された可とう性を有する光電
    変換素子を有する光電変換シートとを備え、前記光電変
    換素子の受光面上に高分子フィルムを積層し、前記巻き
    芯部に前記光電変換シートを捲回した状態で、全体略円
    筒形状を呈し、電気または電子機器における所定の規格
    形状電池の収納部と着脱が可能である光発電器具を、前
    記光電変換シートの引き出し状態で保持し、電気または
    電子機器と電気的に接続することができることを特徴と
    する光発電器具用付属具。
  5. 【請求項5】 上記巻き芯部に、その両端部に位置して
    それぞれ略円形平板状に形成された上部フランジと下部
    フランジとが一体に設けられていることを特徴とする請
    求項4記載の光発電器具用付属具。
  6. 【請求項6】 上記巻き芯部に捲回された上記光電変換
    シートを覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる
    引き出し孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記
    上部フランジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁
    と嵌合して回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が
    設けられ、引き出された上記光電変換シートが、上記外
    周壁を回転させることによって、上記巻き芯部と上記外
    周壁とにより構成された内部空間に巻き取られることを
    特徴とする請求項4記載の光発電器具用付属具。
  7. 【請求項7】 巻き芯部と、前記巻き芯部に対して捲回
    されて引き出し自在に配設された可とう性を有する光電
    変換素子を有する光電変換シートとを備え、前記光電変
    換素子の受光面上に高分子フィルムを積層し、前記巻き
    芯部に前記光電変換シートを捲回した状態で、全体略円
    筒形状を呈し、電気または電子機器における所定の規格
    形状電池の収納部と着脱が可能である光発電器具を、前
    記光電変換シートの引き出し状態で保持し、電気または
    電子機器と電気的に接続することができる光発電器具用
    付属具を搭載していることを特徴とする電気または電子
    機器。
  8. 【請求項8】 上記巻き芯部に、その両端部に位置して
    それぞれ略円形平板状に形成された上部フランジと下部
    フランジとが一体に設けられていることを特徴とする請
    求項7記載の電気または電子機器。
  9. 【請求項9】 上記巻き芯部に捲回された上記光電変換
    シートを覆い、上記光電変換シートの引き出し口となる
    引き出し孔を有する円筒形状の外周壁が設けられ、上記
    上部フランジおよび下部フランジに、上記外周壁の側縁
    と嵌合して回転自在に外周壁の側縁を支持する支持部が
    設けられ、引き出された上記光電変換シートが、上記外
    周壁を回転させることによって、上記巻き芯部と上記外
    周壁とにより構成された内部空間に巻き取られることを
    特徴とする請求項7記載の電気または電子機器。
  10. 【請求項10】 (a)巻き芯部と、前記巻き芯部に対
    して捲回されて引き出し自在に配設された可とう性を有
    する光電変換素子を有する光電変換シートとを備え、前
    記光電変換素子の受光面上に高分子フィルムを積層し、
    前記巻き芯部に前記光電変換シートを捲回した状態で、
    全体略円筒形状を呈し、電気または電子機器における所
    定の規格形状電池の収納部と着脱が可能である光発電器
    具と、(b)前記光発電器具を前記光電変換シートの引
    き出し状態で保持し、電気または電子機器と電気的に接
    続することができる光発電器具用付属具と、(c)電気
    または電子機器とを組み合わせることを特徴とする光発
    電器具用付属具を介して光発電器具を装着している電気
    または電子機器の製造方法。
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JP2011254072A (ja) * 2010-05-06 2011-12-15 Mitsubishi Chemicals Corp 太陽電池装置
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JP5607269B1 (ja) * 2014-01-17 2014-10-15 株式会社東芝 基板処理方法及び装置

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