JP2003178789A - 燃料電池システムの診断装置 - Google Patents

燃料電池システムの診断装置

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JP2003178789A
JP2003178789A JP2001378921A JP2001378921A JP2003178789A JP 2003178789 A JP2003178789 A JP 2003178789A JP 2001378921 A JP2001378921 A JP 2001378921A JP 2001378921 A JP2001378921 A JP 2001378921A JP 2003178789 A JP2003178789 A JP 2003178789A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用の構成を設けることなく燃料電池システ
ムの種々の状態を診断する。 【解決手段】 システム運転中に、検出した発電電圧E
と発電電力値−発電電圧値診断テーブルを用いた照合を
することでシステム異常を判定し(ステップS38)、
発電電流微分値と発電電流微分値診断テーブルとを照合
し(ステップS42)、異常範囲でないと判定したとき
には燃料電池スタックの発電効率低下と診断し、異常範
囲であると判定したときには水詰まり除去用弁の異常
(ステップS49)、又はアノードガス調整系の異常と
診断する(ステップS50)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
駆動源として用いられ、燃料ガスとして水素ガス、酸化
剤ガスとして空気が供給されて発電をして発電電圧を負
荷に供給する燃料電池システムの異常状態を診断するた
めの燃料電池システムの診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料電池スタックにアノード
ガスとして水素ガスを供給すると共に、カソードガスと
して空気を供給し、燃料電池スタックの化学反応を発生
させることで発電させる燃料電池システムが知られてい
る。この燃料電池システムでは、燃料電池スタックを発
電させると化学反応により純水が発生するために、この
純水を積極的に燃料電池スタック内から排除する必要が
ある。
【0003】燃料電池スタック内に発生する純水を積極
的に排除しないと、燃料電池スタック内に純水が滞留す
る水詰まりが発生し、燃料電池スタックの発電効率の低
下を発生させてしまう。また、水詰まりが発生すると、
発電効率の低下のみならず、燃料電池スタック内で水詰
まりが発生した部分と発生していない部分とで発電電流
の偏りが発生する。このように水詰まり部分に偏りが発
生した状態で燃料電池スタックの発電を継続すると、水
詰まりが発生していない部分における発熱の集中が発生
し、燃料電池スタックの著しい機能低下の原因となって
しまう。
【0004】これに対し、従来において水詰まりを検出
する手法として、通常運転中においては燃料電池スタッ
ク内の各発電モジュール(セル)の発電電圧を検出し、
燃料電池スタックから発電電力(又は発電電流)を出力
した際の電圧低下を検出することで水詰まりを検出して
いた。
【0005】また、水詰まりを検出する他の手法として
は、特開平7−235324号公報で開示されている燃
料電池システムのように、交流インピーダンスメータを
使用し、燃料電池スタック内の抵抗値を検出して水詰ま
りの発生を直接検出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
燃料電池システムでは、燃料電池スタック内の水詰まり
の検出のみを目的としており、燃料電池スタックの経時
劣化等による発電効率低下、燃料電池スタックの水詰ま
り以上に圧損が大きくなる異常、水素ガス調整系装置の
不具合等の検出はできなかった。すなわち、従来の水詰
まりに対応する燃料電池システムでは、水詰まりを検出
するために水詰まり検出専用の部品を設ける必要があっ
た。具体的には、特開平7−235324号公報に開示
された燃料電池システムでは、通常運転の制御では必要
ない交流インピーダンスメータを水詰まり検出のために
設けるために、システムを高価なものにしているという
問題点がある。
【0007】また、従来の燃料電池システムでは、水詰
まりに対する処理として、起動時に燃料電池スタック内
で水詰まりが発生していても運転することができるよう
に、水詰まり除去用弁を水素ガス流路に設け、水詰まり
除去用弁を開状態にして外部に放出する水詰まり除去動
作をしていた。しかし、この燃料電池システムでは、起
動時に水詰まり状態の診断を行わずに水詰まり除去動作
を行っていたため、必要以上に水詰まり除去動作を行っ
ていた。したがって、従来の燃料電池システムでは、起
動するのに多くの時間を要すると共に、水素ガスを余分
に消費するという問題点があった。
【0008】更にまた、従来の燃料電池システムにおい
て、経時劣化等による燃料電池スタックの発電効率低下
を診断するためには、定期的に発電効率を測定して燃料
電池スタックの運転続行の可否判断を行う手法や、燃料
電池スタックの運転時間を計測する積算タイマを設け、
積算タイマの値に応じて定期的に部品交換をする手法が
存在した。すなわち、従来の燃料電池システムにおい
て、経時劣化を検出するためには、経時劣化を検出する
専用の処理を行ったり、専用の部品を設ける必要があっ
た。
【0009】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、専用の構成を設けることなく燃
料電池システムを診断することができる燃料電池システ
ムの診断装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る燃料電池
システムの診断装置では、電解質膜を酸化剤極と燃料極
とにより挟んで構成されたセル構造体を複数積層し、上
記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃
料極側に燃料ガスが供給されて発電する燃料電池と、上
記燃料電池に酸化剤ガス及び燃料ガスを供給するガス供
給手段と、上記ガス供給手段により上記燃料電池に供給
する燃料ガス圧力を検出する燃料ガス圧力検出手段と、
上記燃料電池の発電状態を検出する発電状態検出手段と
を有する燃料電池システムを制御する燃料電池システム
の異常を診断するものである。
【0011】この燃料電池システムの診断装置は、上記
発電状態検出手段で検出された上記燃料電池の発電状態
の微分値を演算する発電状態微分値演算手段と、予め記
憶した上記燃料電池システムの状態を診断するための発
電状態の微分値であるしきい値と、上記発電状態微分値
演算手段で演算された微分値とを比較して、上記燃料電
池システムの複数の運転状態から、上記燃料電池システ
ムの運転状態を選別する診断手段とを備える。
【0012】請求項2に係る燃料電池システムの診断装
置では、請求項1に記載の燃料電池システムの診断装置
であって、上記燃料電池システムの起動時から任意時間
経過後に、上記燃料ガス圧力検出手段で検出された燃料
ガス圧力の微分値を演算する圧力微分値演算手段を更に
備え、上記診断手段は、予め記憶した上記燃料電池シス
テムの状態を診断するための燃料ガス圧力の微分値であ
るしきい値と、上記圧力微分値演算手段で演算された微
分値とを比較して、上記燃料電池システムの運転状態を
診断することを特徴とする。
【0013】請求項3に係る燃料電池システムの診断装
置では、請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システ
ムの診断装置であって、上記燃料電池システムは、上記
燃料電池の水詰まりを除去する水詰まり除去手段を更に
備え、上記診断手段は、上記燃料電池システムの運転状
態として水詰まり状態を有し、上記発電状態検出手段に
より検出された発電状態に基づいて燃料電池システムが
上記水詰まり除去手段による水詰まり除去を行っている
か否かを診断して上記燃料電池システムの状態を選別す
ることを特徴とする。
【0014】請求項4に係る燃料電池システムの診断装
置では、請求項1に記載の燃料電池システムの診断装置
であって、上記発電状態検出手段は、発電状態として上
記燃料電池の発電電流を検出し、上記診断手段は、上記
発電状態微分値演算手段で演算された発電電流の微分値
がしきい値以上であるときには上記ガス供給手段の異常
状態であると診断することを特徴とする。
【0015】請求項5に係る燃料電池システムの診断装
置では、請求項1に記載の燃料電池システムの診断装置
であって、上記発電状態検出手段は、発電状態として上
記燃料電池の発電電圧を検出し、上記診断手段は、上記
発電状態微分値演算手段で演算された発電電圧の微分値
がしきい値以下であるときには上記ガス供給手段の異常
状態であると診断することを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る燃料電池システムの診断
装置によれば、発電状態検出手段で検出された燃料電池
の発電状態の微分値を演算し、演算した微分値と、予め
記憶した燃料電池システムの状態を診断するための発電
状態の微分値であるしきい値とを比較して、燃料電池シ
ステムの複数の運転状態から、燃料電池システムの運転
状態を選別するので、通常燃料電池システムに設けられ
ている燃料電池の状態を検出する発電状態検出手段を利
用して、専用の構成を設けることなく燃料電池システム
に発生する種々の状態を選別して診断することができ
る。
【0017】請求項2に係る燃料電池システムの診断装
置によれば、燃料電池システムの起動時から任意時間経
過後に、燃料ガス圧力検出手段で検出された燃料ガス圧
力の微分値を演算し、演算した燃料ガス圧力の微分値
と、予め記憶した燃料電池システムの状態を診断するた
めの燃料ガス圧力の微分値であるしきい値とを比較し
て、燃料電池システムの運転状態を診断することがで
き、通常燃料電池システムに設けられている燃料ガス圧
力検出手段を利用して燃料電池システムの状態を診断す
ることができる。
【0018】請求項3に係る燃料電池システムの診断装
置によれば、燃料電池システムの運転状態として水詰ま
り状態を有し、発電状態検出手段により検出された発電
状態に基づいて燃料電池システムが水詰まり除去手段に
よる水詰まり除去を行っているか否かを診断して燃料電
池システムの状態を選別することができ、通常燃料電池
システムに設けられている水詰まり除去手段を利用して
燃料電池システムの状態を診断することができる。
【0019】請求項4に係る燃料電池システムの診断装
置によれば、発電状態として燃料電池の発電電流を検出
し、発電電流の微分値がしきい値以上であるときにはガ
ス供給手段の異常状態であると診断するので、通常燃料
電池システムに設けられている発電電流の検出手段を利
用して燃料電池システムの状態を診断することができ
る。
【0020】請求項5に係る燃料電池システムの診断装
置によれば、発電状態として燃料電池の発電電圧を検出
し、発電電圧の微分値がしきい値以下であるときにはガ
ス供給手段の異常状態であると診断するので、通常燃料
電池システムに設けられている発電電圧の検出手段を利
用して燃料電池システムの状態を診断することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れた第1実施形態に係る燃料電池システム、図9に示す
ように構成された第2実施形態に係る燃料電池システム
に適用される。
【0023】[第1実施形態に係る燃料電池システムの
構成]第1実施形態に係る燃料電池システムに備えられ
る燃料電池スタック1は、固体高分子電解質膜を酸化剤
極(カソード極)と燃料極(アノード極)とにより挟ん
で構成されたセル構造体が、セパレータを介して複数積
層されてなるスタック構造となっている。また、この燃
料電池スタック1では、内部に酸化剤ガスを通過させる
酸化剤ガス流路、燃料ガスを通過させる燃料ガス流路、
冷却水を通過させる冷却水流路が設けられている。そし
て、燃料電池スタック1は、上記酸化剤極側に酸化剤ガ
スとしての空気が供給されると共に、上記燃料極側に燃
料ガスとしての水素ガスが供給される。これにより、燃
料電池スタック1は、水分を媒体として膜中をそれぞれ
のイオンが移動して接触して発電する。なお、この燃料
電池システムでは、カソード極に関する構成の図示を省
略している。
【0024】この燃料電池システムは、水素を貯蔵して
いる図示しない水素タンクと接続された水素ガス供給調
圧弁2が水素ガス供給流路L1で挿通されて燃料電池ス
タック1の水素ガス入口に接続し、燃料電池スタック1
の水素ガス出口と水詰まり除去用弁3とが水素ガス排出
流路L2で挿通されている。これにより、燃料電池シス
テムは水素ガス系を構成する。
【0025】また、この燃料電池システムにおいて、水
素ガス供給流路L1の燃料電池スタック1の水素ガス入
口には、水素ガス供給調圧弁2から燃料電池スタック1
に供給する水素ガス圧力を検出する圧力センサ4が設け
られている。圧力センサ4は、水素ガス入口における水
素ガス圧力値を検出してセンサ信号として制御部8に出
力する。
【0026】水素ガス供給調圧弁2及び水詰まり除去用
弁3は、図示しないアクチュエータと接続され、制御部
8からの制御信号に従ってアクチュエータが駆動するこ
とで開閉動作や開度が制御される。水素ガス供給調圧弁
2は、開度が調整されることにより燃料電池スタック1
に供給する水素ガス圧力及び水素ガス流量を調整する。
水詰まり除去用弁3は、制御部8からの制御信号に従っ
て開閉制御され、開状態にされることで、水素ガス排出
流路L2中及び燃料電池スタック1内の水素ガスを外部
に排出する。
【0027】また、この燃料電池システムでは、燃料電
池スタック1と接続した電力消費負荷5を備える。この
電力消費負荷5は、燃料電池スタック1と電力用ハーネ
ス6を介して接続され、燃料電池スタック1から発電電
力が供給される。この電力消費負荷5は、供給された発
電電力を利用して駆動する。また、電力消費負荷5は、
駆動するのに必要な発電電力量を要求する電力供給要求
を制御部8に出力する。この電力消費負荷5は、例えば
燃料電池システムが車両に設けられた場合には車両駆動
用モータ等である。
【0028】電力用ハーネス6には、発電電圧センサ7
が接続されている。発電電圧センサ7は、燃料電池スタ
ック1から電力消費負荷5に供給される発電電力の発電
電圧を検出してセンサ信号を制御部8に出力する。
【0029】制御部8は、水素ガス供給調圧弁2、水詰
まり除去用弁3、圧力センサ4、電力消費負荷5、発電
電圧センサ7とハーネス9を介して接続されている。こ
の制御部8は、図示しない記憶部を備え、記憶部に記憶
したプログラムを起動し、圧力センサ4及び発電電圧セ
ンサ7からのセンサ信号及び電力消費負荷5からの発電
電力要求、記憶部に記憶したテーブルを用いて少なくと
も水素ガス供給調圧弁2及び水詰まり除去用弁3を制御
する処理をする。
【0030】これにより、制御部8は、燃料電池スタッ
ク1を起動させると共に燃料電池スタック1の診断を行
う起動時診断処理、燃料電池スタック1を運転させる前
処理である通常運転前処理、燃料電池スタック1を通常
運転させると共に通常運転時における燃料電池スタック
1の診断を行う通常運転診断処理を行う。なお、制御部
8が行う各種処理の処理内容については後述する。
【0031】[第1実施形態に係る燃料電池システムの
動作手順]つぎに、上述したように構成された第1実施
形態に係る燃料電池システムの動作手順について説明す
る。
【0032】「燃料電池システム起動時の診断処理」燃
料電池システムを起動するに際して、例えば車両運転者
からの指示操作により電力消費負荷5が起動すると、電
力消費負荷5により電力供給要求を生成して制御部8に
出力する。これに応じて、制御部8では、ステップS1
の処理に移行し、制御部8により、水詰まり除去用弁3
を開状態に制御すると共に(ステップS1)、燃料電池
システムの起動時の所定開度θ0に水素ガス供給調圧弁
2を設定することを決定し(ステップS2)、所定開度
θ0とする制御信号を出力する(ステップS3)。この
ような動作により、水素ガス供給流路L1を介して水素
ガスを燃料電池スタック1に供給して、燃料電池スタッ
ク1の発電を開始させる。
【0033】次に、制御部8は、ステップS3の水素ガ
ス供給開始時刻から任意の時刻t1に達すると、圧力セ
ンサ4のセンサ信号を入力して燃料電池スタック1の水
素ガス入口における水素ガス圧力Pin[MPa]を取り
込む(ステップS4)。そして、制御部8は、取り込ん
だ水素ガス圧力Pinと、図3に示す圧力値診断テーブル
との照合を行う(ステップS5)。
【0034】この圧力値診断テーブルは、予め図示しな
い制御部8内の記憶部に記憶されている。圧力値診断テ
ーブルは、ステップS3での水素ガス供給開始時刻から
の時刻と、この時刻に対応する水素ガス圧力Pinとが対
応づけられてなる。この圧力値診断テーブルは、燃料電
池システムに異常が無く、燃料電池システムを通常運転
に移行させることを、時刻t1及び時刻t1より後の時
刻t2において判定する水素ガス圧力Pinの範囲を示す
通常運転移行可能範囲P1,P2が少なくとも格納され
ている。
【0035】通常運転移行可能範囲P1は、燃料電池シ
ステムの運転可能範囲の上限圧力値を上限値とした所定
水素ガス圧力範囲である。この通常運転移行可能範囲P
1は、水素ガス供給開始時刻t0から徐々に水素ガスを
燃料電池スタック1に供給して、徐々に水素ガス圧力P
inが上昇することを考慮して設定されている。
【0036】通常運転移行可能範囲P2は、運転可能範
囲の下限圧力値を下限値とした所定水素ガス圧力範囲で
ある。この通常運転移行可能範囲P2は、燃料電池スタ
ック1の起動時に水詰まりが発生していたときに、図3
中の一点鎖線で示すように水素ガス供給調圧弁2及び水
詰まり除去用弁3を開状態にして水詰まりが解消すると
きに徐々に水素ガス圧力Pinが下降すること、及び燃料
電池スタック1に圧損が発生していたときの水素ガス圧
力Pinの経時変化を考慮して設定されている。
【0037】制御部8は、ステップS5において、ステ
ップS4で取り込んだ時刻t1での水素ガス圧力Pin
と、通常運転移行可能範囲P1とを照合する。次に、水
素ガス圧力Pinと通常運転移行可能範囲P1との照合結
果により、通常運転移行可能範囲P1よりも水素ガス圧
力Pinが高いか否かを判定し(ステップS6)、通常運
転移行可能範囲P1よりも水素ガス圧力Pinが高くない
と判定したときには時刻t0から通常運転に移行すると
判定して処理を終了する(ステップS7)。一方、通常
運転移行可能範囲P1よりも水素ガス圧力Pinが高いと
判定したときには、燃料電池スタック1内に水詰まりが
発生している可能性があり、水詰まり除去用弁3の開状
態とする時間を延長するように制御信号を出力し(ステ
ップS8)、更に水素ガス供給調圧弁2を所定開度θ0
にする時間を延長するように制御信号を出力して(ステ
ップS9)、起動延長フローに移行する。
【0038】水素ガス供給調圧弁2及び水詰まり除去用
弁3の状態を延長した後の時刻t2において、制御部8
により圧力センサ4のセンサ信号を入力して燃料電池ス
タック1の水素ガス入口における水素ガス圧力Pin[M
Pa]を取り込む(ステップS10)。この時刻t2
は、時刻t0から水詰まり除去用弁3を開状態にするこ
とで、燃料電池スタック1内の水詰まりが解消されてい
るはずである時刻に設定されている。
【0039】次に、制御部8により、時刻t2における
水素ガス圧力Pinと、図3に示す圧力値診断テーブルと
の照合を行う(ステップS11)。水素ガス圧力Pinと
圧力値診断テーブルとの照合を行った結果、水素ガス圧
力Pinが図3に示す圧損上限値以上か否かを判定するこ
とで、水素ガス圧力Pinが通常運転移行可能範囲P2の
範囲内であるか否かを判定する。水素ガス圧力Pinが圧
損上限以上でないと判定したときには、図3の時刻t
0’において通常運転に移行すると判定して処理を終了
する(ステップS13)。一方、水素ガス圧力Pinが圧
損上限値以上であると判定したときには、水詰まり以外
の異常が発生していると判断し、この場合においては燃
料電池スタック1の圧損異常と判断する。そして、制御
部8は、圧損異常に対応するために、一部のシステム停
止や機能制限等の所定の異常処理に移行して処理を終了
する(ステップS14)。
【0040】「通常運転前処理」つぎに、上述のステッ
プS7又はステップS13の次に行う通常運転の前に行
う通常運転前処理について図4のフローチャートを参照
して説明する。
【0041】この通常運転前処理において、制御部8
は、先ず、燃料電池スタック1内の水を除去している最
中か否かを判定する(ステップS21)。すなわち、制
御部8は、通常運転前処理に移行した段階で水詰まり除
去用弁3を開状態にしているか否かを判定する。制御部
8は、水詰まり除去用弁3が閉状態であって水詰まりの
除去を終了していると判定したときには、第1通常運転
処理に移行して処理を終了する(ステップS22)。一
方、制御部8は、水詰まり除去用弁3が開状態であって
水詰まりを除去している最中であると判定したときに
は、第2通常運転処理に移行して処理を終了する(ステ
ップS23)。
【0042】このような運転前処理を行うのは、水詰ま
り除去用弁3の開閉状態により燃料電池スタック1の水
素ガス入口圧力と水素ガス出口圧力との圧力差が異な
り、水詰まり除去用弁3の開閉状態に応じて燃料電池ス
タック1の水素ガス入口圧力を制御する必要があること
による。
【0043】なお、以下に説明する通常運転処理におけ
る水詰まり除去のタイミングは、制御部8内の図示しな
いタイマを使用し、一定間隔にて水詰まり除去用弁3を
開状態にする。
【0044】「第1通常運転処理」つぎに、上述のステ
ップS21にて水詰まりを除去している最中でないと判
定した後に移行する第1通常運転処理について図5のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0045】この第1通常運転処理では、先ず、制御部
8は、電力消費負荷5からの電力供給要求に応じて燃料
電池スタック1で発電させる発電電力値を決定する。そ
して、制御部8は、決定した発電電力値に応じて燃料電
池スタック1の水素ガス入口における水素ガス圧力値を
演算して(ステップS31)、水素ガス供給調圧弁2の
開度θを演算する(ステップS32)。これにより、制
御部8は、演算した開度θとする制御信号を出力して水
素ガス供給調圧弁2を動作させる(ステップS33)。
【0046】そして、水素ガス供給調圧弁2が開度θに
て安定すると、燃料電池スタック1から電力供給要求に
応じた発電電力Pを出力させる(ステップS34)。次
に、制御部8は、発電電圧センサ7からのセンサ信号を
取り込んで発電電圧E[V]を取得する(ステップS3
5)。これにより、燃料電池スタック1から電力供給要
求に応じた発電電力P[W]を得ていることを認識す
る。そして、制御部8は、取得した発電電力Eから発電
電流I[A]を算出し(ステップS36)、算出した発
電電流Iを図示しない記憶部に記憶して一時保管する
(ステップS37)。
【0047】次に、水素ガス供給調圧弁2の状態を開度
θにて一定にした状態において、ステップS34で出力
させている発電電力P及びステップS35で取り込んだ
発電電圧Eと、図6に示す発電電力値−発電電圧値診断
テーブルとを照合する(ステップS38)。
【0048】この発電電力値−発電電圧値診断テーブル
は、予め図示しない制御部8内の記憶部に記憶されてい
る。発電電力値−発電電圧値診断テーブルは、燃料電池
スタック1で発電している発電電力Pと、燃料電池シス
テムの異常を診断するための発電電圧Eであるしきい値
とが対応づけられてなる。この発電電力値−発電電圧値
診断テーブルによれば、燃料電池システムが正常に運転
しているときの発電電力Pに対応した発電電圧Eの取り
うる正常運転域と、燃料電池システムが正常に運転して
いないときの発電電力Pに対応した発電電圧Eの取りう
る異常運転域とを区別する。この発電電圧Eのしきい値
は、水素ガス供給調圧弁2を所定開度θとした状態にお
ける発電電力Pに対する理論上の発電電圧E(理論値)
から、所定電圧低下させた値が実験等の結果に基づいて
設定されて格納されている。
【0049】ここで、水素ガス供給調圧弁2の開度が一
定の状態において、発電電力Pに対する発電電圧Eが低
下するということは、燃料電池スタック1の発電電力出
力抵抗値が上昇していることを示し、燃料電池スタック
1の電力出力端子での電圧降下が発生しており、何等か
の異常が燃料電池スタック1に発生していることによっ
て電力消費負荷5が要求する電力が供給できていない状
態となる。したがって、発電電力Pに対する発電電圧E
がしきい値以下であるときには通常動作点範囲外である
ことが判定できる。
【0050】このような発電電力値−発電電圧値診断テ
ーブルを用いて、制御部8により発電電圧Eが通常動作
点範囲内か否かを判定する(ステップS39)。ステッ
プS35で検出した発電電圧Eがしきい値よりも高い、
すなわち燃料電池スタック1が通常動作をしていると判
定可能な発電電圧Eの範囲(通常動作点範囲)と判定し
たときには処理を終了し、ステップS31〜ステップS
39の処理を繰り返し行うことで通常運転を継続する。
【0051】一方、制御部8は、ステップS35で検出
した発電電圧Eがしきい値よりも低い、すなわち発電電
圧Eの範囲が通常動作点範囲外であると判定したときに
は燃料電池スタック1を診断する診断処理に移行する。
【0052】診断処理において、先ず、制御部8は、ス
テップS37にて一時保管した発電電流Iを読み出し
(ステップS40)、読み出した発電電流Iを微小時間
tにて一階微分して、各微小時間tごとの発電電流微分
値dI/dtを算出する(ステップS41)。このと
き、制御部8は、図7に示すように、ある一定期間に亘
って保管された発電電流Iを用いて一定期間内における
発電電流微分値dI/dtを算出する。
【0053】次に、制御部8は、算出した発電電流微分
値dI/dtと、発電電流微分値診断テーブルとを照合
して(ステップS42)、算出した発電電流微分値dI
/dtが燃料電池スタック1の異常と認められる異常範
囲であるか否かを判定する(ステップS43)。
【0054】この発電電流微分値診断テーブルは、予め
図示しない制御部8内の記憶部に記憶されている。発電
電流微分値診断テーブルは、図7に示すように、燃料電
池システムの異常を診断するための発電電流微分値dI
/dtであるしきい値が格納されてなる。
【0055】制御部8は、算出した発電電流微分値dI
/dtがしきい値を超えず異常範囲でないと判定したと
きには、時刻tに依存せずにゆっくりと変化する異常状
態であると判定する。これに応じて制御部8は、燃料電
池スタック1の電力端子の経時劣化による発電効率低下
状態と判定し、一部のシステム停止や機能制御等、所定
の異常処理の制御を行う(ステップS44)。
【0056】また、制御部8は、算出した発電電流微分
値dI/dtが上昇し、発電電流微分値dI/dtがし
きい値を超えたと判定したときは異常範囲であると判定
する。これにより、制御部8は、刻々と発電状態の低下
を引き起こしている状態であって、水素ガスが十分に発
電電力に変換されていない状態であり、水素ガス系の不
具合と判定する。
【0057】これに応じ、制御部8は、水詰まり除去用
弁3を繰り返し開閉作動させる制御信号を出力し(ステ
ップS45)、このときの発電電圧センサ7からの発電
電圧Eを取り込む(ステップS46)。これにより、制
御部8は、水素ガス供給圧力を一定とした状態において
水詰まり除去用弁3が開閉作動したことによる発電電圧
Eの変動を確認する(ステップS47)。
【0058】次に、制御部8は、水詰まり除去用弁3を
開閉作動させたことに応じて発電電圧Eが上下変動する
か否かを判定することにより、水詰まり除去用弁3の異
常が発生しているか否かを判定する(ステップS4
8)。
【0059】発電電圧Eが上下変動したと判定したとき
には水詰まり除去用弁3が正常に開閉作動して水詰まり
除去用弁3の異常が発生していないと判定し、水詰まり
除去用弁3以外の水素ガス系の異常と判定する。これに
応じ、制御部8は、燃料電池システムの停止、水素ガス
供給系、燃料電池システムを搭載した移動装置等のサブ
システムの停止等、所定の異常時処理をして処理を終了
する(ステップS50)。
【0060】一方、発電電圧Eが上下変動しないと判定
したときには水詰まり除去用弁3が正常に開閉作動して
おらず、水詰まり除去用弁3の異常が発生していると判
定する。これに応じ、制御部8は、水詰まり除去用弁3
を開状態のままにする制御をし、その他のシステムをフ
ェールセーフ側に制御する等の異常時処理をして処理を
終了する(ステップS49)。
【0061】「第2通常運転処理」つぎに、上述のステ
ップS21にて水詰まりを除去している最中であると判
定した後に移行する第2通常運転処理について図8のフ
ローチャートを参照して説明する。なお、第2通常運転
処理の説明において、上述の第1通常運転処理と同じ部
分についての説明を省略する。
【0062】第2通常運転処理においては、水詰まりを
除去している最中であることから、水詰まり除去用弁3
が開状態にあるので、この状態に応じて水素ガス供給調
圧弁2の開度をステップS32とは異なる開度θpに設
定する(ステップS32’、ステップS33’)。これ
に応じて、以下の処理(ステップS34’〜ステップS
38’、ステップS41’、ステップS42’、ステッ
プS46’、ステップS47’)では、発電電力Pとは
異なる発電電力Pp、発電電圧Eとは異なる発電電圧E
p、発電電流Iとは異なる発電電流Ip、発電電圧E
p、発電電力Ppに応じた発電電力値−発電電圧値診断
テーブル、発電電流微分値dI/dtとは異なる発電電
流微分値dIp/dtを使用する。
【0063】これにより、第2通常運転処理では、上述
の第1通常運転処理と同様の動作、処理を行う。
【0064】[第1実施形態に係る燃料電池システムの
効果]以上、詳細に説明したように、第1実施形態に係
る燃料電池システムによれば、水素ガス圧力Pinが通常
運転移行可能範囲P1よりも高い場合(ステップS5、
ステップS6)に起動時の診断処理に移行して、燃料電
池スタック1の圧損を検出することができる。
【0065】また、この燃料電池システムによれば、通
常運転処理において発電電流微分値dI/dtの変化に
より、発電効率低下(ステップS44)、水詰まり除去
用弁3の異常(ステップS49)、水素ガス調整系の異
常(ステップS50)等、複数種類の異常状態を分別し
て検出して異常時処理を行うことができる。
【0066】したがって、この燃料電池システムによれ
ば、燃料電池スタック1の圧損、発電効率低下、水詰ま
り除去用弁3の異常、水素ガス調整系異常を検出するた
めの専用の検出装置等を追加する必要がない。
【0067】具体的には、この燃料電池システムによれ
ば、通常運転中に、発電電流Iを微分して発電電流微分
値dI/dtを算出して(ステップS41)、発電電流
微分値診断テーブルと照合をすることにより、その後に
燃料電池スタック1の発電効率低下、水詰まり除去用弁
3の異常、水素ガス供給系の異常の何れかの状態を選別
することができる。
【0068】また、この燃料電池システムによれば、通
常運転中に、発電電流微分値dI/dtと発電電流微分
値診断テーブルとの照合の結果、発電電流微分値dI/
dtがしきい値以上である場合に(ステップS43)、
水素ガス系の異常の可能性を診断することができる。
【0069】更に、この燃料電池システムによれば、通
常運転中に、発電電流微分値dI/dtと発電電流微分
値診断テーブルとの照合の結果、異常が発生していると
判定した場合に(ステップS43)、水詰まり除去用弁
3を開閉作動させたことによる発電電圧Eの変動を照合
することにより、水詰まり除去用弁3の異常又は水素ガ
ス供給系の異常を診断することができる。
【0070】[第2実施形態に係る燃料電池システムの
構成]つぎに、第2実施形態に係る燃料電池システムに
ついて説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の
部分については同一符号を付することによりその詳細な
説明を省略する。
【0071】この燃料電池システムは、図9に示すよう
に、電力用ハーネス6に回路抵抗11を設け、電力消費
負荷5内の電力消費側内部抵抗5aを備える点で第1実
施形態に係る燃料電池システムとは異なる。
【0072】この燃料電池システムにおいて、制御部8
は、電力消費側内部抵抗5aの抵抗値及び回路抵抗11
の抵抗値を予め記憶しており、これらの抵抗値、及び電
力消費負荷5からの電力供給要求に基づいて発電電圧を
推定する。また、この制御部8は、燃料電池システムの
起動時の診断処理において、水素ガス圧力Pinの微分値
を演算し、演算した水素ガス圧力Pinの微分値を用いて
水詰まりの判定をする。更に、この制御部8は、通常運
転処理において、発電電圧の微分値を用いて診断処理を
行う。なお、この制御部8の詳細な処理手順については
後述する。
【0073】[第2実施形態に係る燃料電池システムの
動作手順]つぎに、上述したように構成された第2実施
形態に係る燃料電池システムの動作手順について説明す
る。なお、上述した第1実施形態に係る燃料電池システ
ムの動作と同一の処理ステップについては同一のステッ
プ番号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0074】「燃料電池システム起動時の診断処理」起
動時において、第2実施形態に係る燃料電池システム
は、ステップS4において時刻t1での水素ガス圧力P
inを圧力センサ4からのセンサ信号により取り込むと、
取り込んだ水素ガス圧力Pinを時間tにて微分して水素
ガス微分値dPin/dtを算出する。そして、制御部8
は、算出した水素ガス微分値dPin/dtと、図11に
示す圧力微分値診断テーブルとの照合を行う(ステップ
S61)。
【0075】この圧力微分値診断テーブルは、予め図示
しない制御部8内の記憶部に記憶されている。圧力微分
値診断テーブルは、ステップS3での水素ガス供給開始
時刻からの時刻と、この時刻に対応する水素ガス微分値
dPin/dtとが対応づけられてなる。この圧力微分値
診断テーブルは、燃料電池システムに異常が無く、燃料
電池システムを通常運転に移行させることを判定する水
素ガス微分値dPin/dtの範囲を示す通常運転移行可
能範囲P11,P12が少なくとも格納されている。
【0076】通常運転移行可能範囲P11は、水素ガス
供給開始時刻t0から徐々に水素ガスを燃料電池スタッ
ク1に供給して、徐々に水素ガス微分値dPin/dtが
上昇することを考慮して設定されている。
【0077】通常運転移行可能範囲P12は、運転可能
範囲の下限圧力微分値を下限値とした所定水素ガス圧力
範囲である。この通常運転移行可能範囲P12は、燃料
電池スタック1の起動時に水詰まりが発生していたとき
に、図11中の一点鎖線で示すように水素ガス供給調圧
弁2及び水詰まり除去用弁3を開状態にして水詰まりが
解消するときに徐々に水素ガス微分値dPin/dtが下
降すること、及び燃料電池スタック1に圧損が発生して
いたときの水素ガス微分値dPin/dtの経時変化を考
慮して設定されている。
【0078】制御部8は、ステップS61において、ス
テップS4で取り込んだ時刻t1での水素ガス圧力Pin
から算出した水素ガス微分値dPin/dtと、通常運転
移行可能範囲P11とを照合する。水素ガス微分値dP
in/dtと通常運転移行可能範囲P11との照合結果に
より、通常運転移行可能範囲P11よりも水素ガス微分
値dPin/dtが大きいか否かを判定し(ステップS6
2)、通常運転移行可能範囲P11よりも水素ガス微分
値dPin/dtが大きくないと判定したときには時刻t
0から通常運転に移行すると判定して処理を終了する
(ステップS7)。一方、通常運転移行可能範囲P11
よりも水素ガス微分値dPin/dtが高いと判定したと
きには、燃料電池スタック1内に水詰まりが発生してい
る可能性があり、ステップS8以降の起動延長フローに
移行する。
【0079】そして、起動延長フローにおけるステップ
S10において、時刻t2での水素ガス圧力Pinを微分
して水素ガス微分値dPin/dtを算出し、算出した水
素ガス微分値dPin/dtと圧力微分値診断テーブルの
通常運転移行可能範囲P12とを照合する(ステップS
63)。
【0080】水素ガス微分値dPin/dtと圧力微分値
診断テーブルとの照合を行った結果、水素ガス微分値d
Pin/dtが図11に示す圧損上限値以上か否かを判定
することで、水素ガス微分値dPin/dtが通常運転移
行可能範囲P12の範囲内であるか否かを判定する。水
素ガス微分値dPin/dtが圧損上限以上でないと判定
したときには、図11の時刻t0’において通常運転に
移行すると判定して処理を終了する(ステップS1
3)。一方、水素ガス微分値dPin/dtが圧損上限値
以上であると判定したときには、水詰まり以外の異常が
発生していると判断し、この場合においては燃料電池ス
タック1の圧損異常と判断する。そして、制御部8は、
圧損異常に対応するために、一部のシステム停止や機能
制限等の所定の異常処理に移行して処理を終了する(ス
テップS14)。
【0081】「通常運転前処理」つぎに、上述のステッ
プS7又はステップS13の次に行う通常運転の前に行
う通常運転前処理について図12のフローチャートを参
照して説明する。
【0082】この通常運転前処理において、第1実施形
態と同様にステップS21での判定を行い、水詰まり除
去用弁3を開状態にしているか否かを判定する。制御部
8は、水詰まり除去用弁3が閉状態であって水詰まりの
除去を終了していると判定したときには、第3通常運転
処理に移行して処理を終了する(ステップS71)。一
方、制御部8は、水詰まり除去用弁3が開状態であって
水詰まりを除去している最中であると判定したときに
は、第4通常運転処理に移行して処理を終了する(ステ
ップS72)。
【0083】「第3通常運転処理」つぎに、上述のステ
ップS21にて水詰まりを除去している最中でないと判
定した後に移行する第3通常運転処理について図13の
フローチャートを参照して説明する。
【0084】この第3通常運転処理では、ステップS3
4にて燃料電池スタック1から電力供給要求に応じた発
電電力Pを出力させた後に、電力消費負荷5での消費電
圧を取り込み(ステップS81)、回路抵抗11の抵抗
値、電力消費側内部抵抗5aの抵抗値及び取り込んだ消
費電圧から消費電流を算出して(ステップS82)、発
電電圧Eを推定して記憶部に記憶することで一時保管す
る(ステップS83)。
【0085】次に、水素ガス供給調圧弁2の状態を開度
θにて一定にした状態において、一時保管した発電電圧
Eと、図14に示す発電電流値−発電電圧値診断テーブ
ルとを照合する(ステップS84)。
【0086】この発電電流値−発電電圧値診断テーブル
は、予め図示しない制御部8内の記憶部に記憶されてい
る。発電電流値−発電電圧値診断テーブルは、燃料電池
スタック1で発電している発電電流Iと、燃料電池シス
テムの異常を診断するための推定した発電電圧Eである
しきい値とが対応づけられてなる。
【0087】ここで、水素ガス供給調圧弁2の開度が一
定の状態において、発電電流Iに対する発電電圧Eが低
下するということは、燃料電池スタック1の発電電力出
力抵抗値が上昇していることを示し、燃料電池スタック
1の電力出力端子での電圧降下が発生しており、何等か
の異常が燃料電池スタック1に発生していることによっ
て電力消費負荷5が要求する電力が供給できていない状
態となる。したがって、発電電力Pに対する発電電圧E
がしきい値以下であるときには通常動作点範囲外である
ことが判定できる。
【0088】このような発電電流値−発電電圧値診断テ
ーブルを用いて、制御部8により発電電圧Eが通常動作
点範囲内か否かを判定する(ステップS85)。発電電
圧Eがしきい値よりも高い、すなわち燃料電池スタック
1が通常動作をしていると判定可能な発電電圧Eの範囲
(通常動作点範囲)と判定したときには処理を終了して
通常運転を継続する。
【0089】一方、制御部8は、発電電圧Eがしきい値
よりも低い、すなわち発電電圧Eの範囲が通常動作点範
囲外であると判定したときには燃料電池スタック1を診
断する診断処理に移行する。
【0090】診断処理において、先ず、制御部8は、ス
テップS83にて一時保管した発電電圧Eを読み出し
(ステップS86)、読み出した発電電圧Eを微小時間
tにて一階微分して、各微小時間tごとの発電電圧微分
値dE/dtを算出する(ステップS87)。このと
き、制御部8は、図15に示すように、ある一定期間に
亘って保管された発電電圧Eを用いて一定期間内におけ
る発電電圧微分値dE/dtを算出する。
【0091】次に、制御部8は、算出した発電電圧微分
値dE/dtと、発電電圧微分値診断テーブルとを照合
して(ステップS88)、算出した発電電圧微分値dE
/dtが燃料電池スタック1の異常と認められる異常範
囲であるか否かを判定する(ステップS89)。
【0092】この発電電圧微分値診断テーブルは、予め
図示しない制御部8内の記憶部に記憶されている。発電
電圧微分値診断テーブルは、図15に示すように、燃料
電池システムの異常を診断するための発電電圧微分値d
E/dtであるしきい値が格納されてなる。
【0093】制御部8は、算出した発電電圧微分値dE
/dtがしきい値を下回らず異常範囲でないと判定した
ときには、時刻tに依存せずにゆっくりと変化する異常
状態であると判定する。これに応じて制御部8は、燃料
電池スタック1の電力端子の経時劣化による発電効率低
下状態と判定して所定の異常処理の制御を行う(ステッ
プS44)。
【0094】また、制御部8は、算出した発電電圧微分
値dE/dtが下降し、発電電圧微分値dE/dtがし
きい値以下となると判定したときは異常範囲であると判
定する。これにより、制御部8は、刻々と発電状態の低
下を引き起こしている状態であって、水素ガスが十分に
発電電力に変換されていない状態であり、水素ガス系の
不具合と判定する。これに応じ、制御部8は、ステップ
S45〜ステップS50の処理を行う。
【0095】「第4通常運転処理」つぎに、上述のステ
ップS21にて水詰まりを除去している最中であると判
定した後に移行する第4通常運転処理について図16の
フローチャートを参照して説明する。なお、第4通常運
転処理の説明において、上述の通常運転処理と同じ部分
についての説明を省略する。
【0096】第4通常運転処理においては、水詰まりを
除去している最中であることから、水詰まり除去用弁3
が開状態にあるので、この状態に応じて水素ガス供給調
圧弁2の開度を開度θpに設定する(ステップS3
2’、ステップS33’)。これに応じて、発電電力P
とは異なる発電電力Pp、発電電圧Eとは異なる発電電
圧Ep、発電電流Iとは異なる発電電流Ip、発電電圧
Ep、発電電力Ppに応じた発電電力値−発電電圧値診
断テーブル、発電電圧微分値dE/dtとは異なる発電
電圧微分値dEp/dtを使用する。これにより、第4
通常運転処理では、上述の第3通常運転処理と同様の動
作、処理を行う。
【0097】[第2実施形態に係る燃料電池システムの
効果]以上、詳細に説明したように、第2実施形態に係
る燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1の発
電電圧を計測する電圧センサを設けなくても、回路抵抗
11及び電力消費側内部抵抗5aの抵抗値、消費電圧及
び消費電流を用いて発電電圧Eを推定することができ、
第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0098】具体的には、この燃料電池システムによれ
ば、起動時から時刻t1、時刻t2後に、水素ガス微分
値dPin/dtを演算し、圧力微分値診断テーブルとの
照合をし、燃料電池スタック1の水詰まりの発生、燃料
電池スタック1の圧損を診断することができる。
【0099】また、この燃料電池システムによれば、通
常運転中に、発電電圧微分値dE/dtと発電電圧微分
値診断テーブルとの照合の結果、発電電圧微分値dE/
dtがしきい値以下である場合に(ステップS88)、
水素ガス系の異常の可能性を診断することができる。
【0100】なお、上述の実施の形態は本発明の一例で
ある。このため、本発明は、上述の実施形態に限定され
ることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明
に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に
応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池
システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池
システムにおける起動時の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図3】水素ガス圧力の変動により燃料電池システムの
異常を診断するための圧力値診断テーブルを示す図であ
る。
【図4】本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池
システムにおける通常運転前処理の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池
システムにおける第1通常運転処理の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図6】発電電力に対応した発電電圧の値に応じて燃料
電池システムの異常を診断するための発電電力値−発電
電圧値診断テーブルを示す図である。
【図7】発電電流微分値の変動により燃料電池システム
の異常を診断するための発電電流微分値診断テーブルを
示す図である。
【図8】本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池
システムにおける第2通常運転処理の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図9】本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電池
システムの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電
池システムにおける起動時の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図11】水素ガス微分値の変動により燃料電池システ
ムの異常を診断するための圧力微分値診断テーブルを示
す図である。
【図12】本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電
池システムにおける通常運転前処理の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図13】本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電
池システムにおける第3通常運転処理の処理手順を示す
フローチャートである。
【図14】発電電流に対応した発電電圧の値に応じて燃
料電池システムの異常を診断するための発電電流値−発
電電圧値診断テーブルを示す図である。
【図15】発電電圧微分値の変動により燃料電池システ
ムの異常を診断するための発電電圧微分値診断テーブル
を示す図である。
【図16】本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電
池システムにおける第4通常運転処理の処理手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池スタック 2 水素ガス供給調圧弁 3 水詰まり除去用弁 4 圧力センサ 5 電力消費負荷 5a 電力消費側内部抵抗 6 電力用ハーネス 7 発電電圧センサ 8 制御部 9 ハーネス 11 回路抵抗

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟
    んで構成されたセル構造体を複数積層し、上記酸化剤極
    側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃
    料ガスが供給されて発電する燃料電池と、上記燃料電池
    に酸化剤ガス及び燃料ガスを供給するガス供給手段と、
    上記ガス供給手段により上記燃料電池に供給する燃料ガ
    ス圧力を検出する燃料ガス圧力検出手段と、上記燃料電
    池の発電状態を検出する発電状態検出手段とを有する燃
    料電池システムを制御する燃料電池システムの診断装置
    において、 上記発電状態検出手段で検出された上記燃料電池の発電
    状態の微分値を演算する発電状態微分値演算手段と、 予め記憶した上記燃料電池システムの状態を診断するた
    めの発電状態の微分値であるしきい値と、上記発電状態
    微分値演算手段で演算された微分値とを比較して、上記
    燃料電池システムの複数の運転状態から、上記燃料電池
    システムの運転状態を選別する診断手段とを備えること
    を特徴とする燃料電池システムの診断装置。
  2. 【請求項2】 上記燃料電池システムの起動時から任意
    時間経過後に、上記燃料ガス圧力検出手段で検出された
    燃料ガス圧力の微分値を演算する圧力微分値演算手段を
    更に備え、 上記診断手段は、予め記憶した上記燃料電池システムの
    状態を診断するための燃料ガス圧力の微分値であるしき
    い値と、上記圧力微分値演算手段で演算された微分値と
    を比較して、上記燃料電池システムの運転状態を診断す
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム
    の診断装置。
  3. 【請求項3】 上記燃料電池システムは、上記燃料電池
    の水詰まりを除去する水詰まり除去手段を更に備え、 上記診断手段は、上記燃料電池システムの運転状態とし
    て水詰まり状態を有し、上記発電状態検出手段により検
    出された発電状態に基づいて燃料電池システムが上記水
    詰まり除去手段による水詰まり除去を行っているか否か
    を診断して上記燃料電池システムの状態を選別すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池シ
    ステムの診断装置。
  4. 【請求項4】 上記発電状態検出手段は、発電状態とし
    て上記燃料電池の発電電流を検出し、 上記診断手段は、上記発電状態微分値演算手段で演算さ
    れた発電電流の微分値がしきい値以上であるときには上
    記ガス供給手段の異常状態であると診断することを特徴
    とする請求項1に記載の燃料電池システムの診断装置。
  5. 【請求項5】 上記発電状態検出手段は、発電状態とし
    て上記燃料電池の発電電圧を検出し、 上記診断手段は、上記発電状態微分値演算手段で演算さ
    れた発電電圧の微分値がしきい値以下であるときには上
    記ガス供給手段の異常状態であると診断することを特徴
    とする請求項1に記載の燃料電池システムの診断装置。
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Cited By (9)

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