JP2003178672A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JP2003178672A JP2001375571A JP2001375571A JP2003178672A JP 2003178672 A JP2003178672 A JP 2003178672A JP 2001375571 A JP2001375571 A JP 2001375571A JP 2001375571 A JP2001375571 A JP 2001375571A JP 2003178672 A JP2003178672 A JP 2003178672A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、製造時に発生する感光膜のムラ品
位悪化、感光膜の膜厚変動、更にはシャドウマスクのム
ラ不良、孔欠点不良及び孔径不良を無くし、高品位のシ
ャドウマスクを製造し得るシャドウマスクの製造方法を
提供する。 【解決手段】 長尺金属薄板の両面に感光膜を塗布し、
前記感光膜をマスクパターンを介して露光してシャドウ
マスクの開孔に対応するパターンを形成し、前記パター
ン部分をエッチング処理して開孔を形成するシャドウマ
スクの製造方法であって、使用される複数の長尺金属薄
板のぬれ指数を測定し、ぬれ指数の特定範囲別に、これ
ら長尺金属薄板をグループ分けする工程と、グループ分
けした各シャドウマスク用の長尺金属薄板うち、同一グ
ループに属する長尺金属薄板毎に製造ラインヘ投入する
工程とを含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺金属薄板を使
用してカラー陰極線管に用いられるシャドウマスクを形
成するシャドウマスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管に用いられるシ
ャドウマスクは、蛍光面に近接対向して配置され、規則
的に配列された多数の開孔を介して蛍光面に電子ビーム
を射突させることによりカラー映像を現出するための色
選択機能を有する重要な部材である。このようなシャド
ウマスクを製造するために用いる金属薄板材は、0.1
0mmから0.30mmの所定の厚さに冷間圧延され、
冷間圧延後の最終工程でアルカリ脱脂又は電解脱脂を行
い、その表面を清浄化した長尺のものがコイル状に巻回
されてシャドウマスクの製造ラインへ投入される。そし
てシャドウマスクの開孔は一般にフォトエッチング法に
より形成される。
【0003】更に詳述すると、まず長尺金属薄板を巻き
出し機に装着し、長尺金属薄板材を引き出し、脱脂及び
表面清浄工程に入る。一般的には高温アルカリ脱脂、水
洗、酸洗、水洗等の表面処理を行う。更に例えば牛乳カ
ゼイン−重クロム酸アンモニウム系レジスト液を塗布
し、乾燥後に得られた感光膜(レジスト膜)に所定のマ
スクパターンを介して密着露光を行う。
【0004】次に、乾燥及びバーニング処理、又は現
像、無水クロム酸又は重クロム酸アンモニウムによる硬
膜処理を施し、乾燥及びバーニング処理する工程を経
て、開孔を形成すべき側の金属面のみを露出する。この
後、例えば塩化第二鉄等を含むエッチング液によるエッ
チング工程を経て目的とする形状の開孔を形成し、水
洗、レジスト膜剥離、水洗、乾燥を行い、さらに長尺金
属薄板を所定の寸法で切り離して所望形状で多数の開孔
が形成されたシャドウマスクを得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のシャドウマスクの製造方法には次のような問題があ
った。即ち、シャドウマスク用の長尺金属薄板を脱脂、
水洗し、更に感光膜を塗布形成する工程において、感光
液の塗布、乾燥過程で、長尺金属薄板の材料コイルのロ
ット番号が変わる毎に乾燥状態が変化し、感光膜のムラ
品位が変動する現象が発生していた。このため、このよ
うな現象を回避すべく、製造条件をオペレータが頻繁に
変更せざるを得ない状況が起こり、オペレータへの負担
が急増するとともに、感光膜品位が変動し、結果として
シャドウマスクのムラ品位悪化を招くという問題があっ
た。
【0006】また、上述した感光膜のムラ品位が変動す
る現象が発生する結果、感光膜の膜厚についてもシャド
ウマスク用の長尺金属薄板の材料コイルのロット番号の
違いに応じて異なる事態が発生し、その後の塩化第二鉄
等のエッチング液によるエッチング工程において、開孔
径が変化し、目的とする開孔径を得るために製造マシン
のインデックス(長尺金属薄板の搬送速度)を調整する
必要が生じていた。このような調整を行うまでに製造さ
れたシャドウマスクは、孔径規格値を満たさない孔径不
良品であることが多く、歩留低下の一因となっていた。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、製造時に発生する感光膜のムラ品位悪化、感光
膜の膜厚変動、更にはシャドウマスクのムラ不良、孔欠
点不良及び孔径不良を無くし、高品位のシャドウマスク
を製造し得るシャドウマスクの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、長尺金属薄板の両面に感光
膜を塗布し、前記感光膜をマスクパターンを介して露光
してシャドウマスクの開孔に対応するパターンを形成
し、前記パターン部分をエッチング処理して開孔を形成
するシャドウマスクの製造方法であって、使用される複
数の長尺金属薄板のぬれ指数を測定し、ぬれ指数の特定
範囲別に、これら長尺金属薄板をグループ分けする工程
と、グループ分けした各シャドウマスク用の長尺金属薄
板のうち、同一グループに属する長尺金属薄板毎に製造
ラインヘ投入する工程とを含むことを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2記載の発明は、長尺金属薄板に対
する脱脂、洗浄、両面への感光膜の塗布、前記感光膜の
マスクパターンを介しての露光によるシャドウマスクの
開孔に対応するパターンの形成を行い、乾燥、バーニン
グ処理を施し、前記パターン部分をエッチング処理して
開孔を形成するシャドウマスクの製造方法であって、使
用される複数の長尺金属薄板のぬれ指数を測定し、ぬれ
指数の特定範囲別に、これら長尺金属薄板をグループ分
けする工程と、グループ分けした各シャドウマスク用の
長尺金属薄板のうち、同一グループに属する長尺金属薄
板毎に製造ラインヘ投入する工程とを含むことを特徴と
するものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のシャドウマスクの製造方法において、長尺金属薄板
のグループ分けを行うぬれ指数の特定範囲は、ぬれ指数
が50(500μN/cm)以上54(540μN/c
m)まで、ぬれ指数が40(400μN/cm)以上4
9(490μN/cm)以下、ぬれ指数が39(390
μN/cm)以下32(320μN/cm)までの高、
中、低の3段階の範囲であることを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載のシャドウマスクの製造方法において、
グループ分けした各長尺金属薄板の製造ラインへの投入
は、ぬれ指数が高いグループの長尺金属薄板、ぬれ指数
が中位のグループの長尺金属薄板、ぬれ指数の低いグル
ープの長尺金属薄板という順序で行うことを特徴とする
ものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載のシャドウマスクの製造方法において、前記ぬれ指数
の測定は、ぬれ指数32から54の間にあるぬれ性試薬
を順次用いて、綿棒にそれらのぬれ性試薬を染み込ま
せ、シャドウマスク用の複数の長尺金属薄板の各サンプ
ル片の表面に塗布し、約4秒後に、ぬれ性試薬がはじか
れるか浸透するかを観察して、ぬれ性試薬にはじき現象
が見られたときに、その数値の最高値を当該長尺金属薄
板のぬれ指数とすることにより行われることを特徴とす
るものである。
【0013】本発明のシャドウマスクの製造方法は、予
め、シャドウマスク用の長尺金属薄板のぬれ指数を測定
し、ぬれ指数によるグループ分けを行い、ぬれ指数の高
いグループから中位グループへ、更に低いグループへと
順次グループ別に纏めて製造ラインへ投入し、以降の一
連の工程を経て、シャドウマスクを製造するものであ
る。ぬれ指数によるグループ分けは、ぬれ指数50(5
00μN/cm)以上54(540μN/cm)まで、
ぬれ指数が40(400μN/cm)以上49(490
μN/cm)以下、ぬれ指数が39(390μN/c
m)以下32(320μN/cm)までの高、中、低の
3段階である。
【0014】このようなぬれ指数の高、中、低によるグ
ループ分けの後、順次ぬれ指数の高、中、低に対応した
グループ別に纏めて製造ラインへ投入することで、長尺
金属薄板への感光膜塗布後の乾燥工程における乾燥炉の
乾燥条件の安定化が図れ、形成された感光膜のムラ不良
や感光膜の膜厚のバラツキが低減される。この結果、シ
ャドウマスクのムラ不良、孔欠点不良及び孔径不良を無
くし、高品位のシャドウマスクを製造することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態のカラー
陰極線管10の概略構成を示すものである。
【0016】図1に示すカラー陰極線管10は、パネル
部11、ファンネル部12、ネック部13から構成さ
れ、ネック部13の内部にはR,G,B3色の電子ビー
ムBMを射出する電子銃14等が備えられている。前記
パネル部11の内部には、蛍光体スクリーン15が形成
され、更にその内側には金属薄板からなり電子ビームB
Mが通過する多数の開孔を備えたシャドウマスク16が
マスクフレーム17により支持され、さらに磁気シール
ド体18がマスクフレーム17に一端を接合する状態で
配置されている。また、ファンネル部12の外周部に
は、偏向コイル19が装着されている。
【0017】次に、本発明の実施の形態のシャドウマス
クの製造方法について、17型円形孔タイプのシャドウ
マスク(孔ピッチ0.28mm、電子銃側孔径0.12
5mm、蛍光面側孔径0.240mm)を製造する場合
を例にとり、図2のフローチャートを参照して説明す
る。
【0018】製鋼メーカ(日立金属)から入荷したアン
バー材からなるシャドウマスク用の複数のロット番号の
長尺金属薄板(厚さ0.12mm、幅400mm及び6
20mm)の各サンプル片(100mm×100mmの
寸法値で切断)を室温20℃、湿度52%の部屋に約2
0分間放置した。その後、ぬれ性試薬(例えば、和光純
薬(株)製のもの)を用い、JISK 6768に準拠
した以下のようなぬれ指数の測定を行った。ここに、ぬ
れ指数とは表面張力が順に異なる一連のぬれ性試薬をサ
ンプル片の表面塗布し、ちょうどサンプル片表面をぬら
すと判定されるぬれ性試薬の表面張力の値をいう。
【0019】本実施の形態では、ぬれ指数32から54
の間にあるぬれ性試薬を順次用いて、綿棒にそれらのぬ
れ性試薬を染み込ませ、各サンプル片の表面に塗布し、
約4秒後に、ぬれ性試薬がはじかれるか、浸透するかを
観察してぬれ指数を測定した。ある値のぬれ性試薬には
じき現象が見られたときに、その数値の最高値が測定し
たシャドウマスク用の長尺金属薄板のサンプル片のぬれ
指数と判断した。次にそのぬれ指数の特定範囲別に、各
長尺金属薄板のグループ分けを行った。そのときのぬれ
指数の分布を下記表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】尚、ぬれ指数32未満、ぬれ指数54超に
関しては、ぬれ性試薬によるぬれ指数の測定不能範囲で
ある。
【0022】表1に示すぬれ指数分布の結果を基に、表
2に示すように、各幅のアンバー材別にぬれ指数が50
(500μN/cm)以上54(540μN/cm)ま
でをグループA(ぬれ指数高)、ぬれ指数が40(40
0μN/cm)以上49(490μN/cm)以下をグ
ループB(ぬれ指数中)、ぬれ指数が39(390μN
/cm)以下32(320μN/cm)までをグループ
C(ぬれ指数低)に分類した。
【0023】
【表2】
【0024】次に、表2に示すようなグループ分された
シャドウマスク用のコイル状に巻回されている各長尺金
属薄板(厚さ0.12mm)を、ぬれ指数が高いグルー
プAに属するもの、ぬれ指数が中位のグループBに属す
るもの、ぬれ指数が低いグループCに属するものの順で
製造ラインへ投入し、各グループ別に以下の工程を実施
した。即ち、投入された長尺金属薄板の巻き出し、高温
アルカリ脱脂、水洗又は水洗及び酸洗を実施した後、牛
乳カゼイン―重クロム酸アンモニウム系感光液を図示し
ない塗布装置を用いて長尺金属薄板の両面に塗布し、図
示しない乾燥炉にて乾燥させて感光膜(厚さ5〜15μ
m)を形成した。
【0025】次に所定パターンのあるガラス乾板が装着
された図示しない露光機に感光膜の形成された金属薄板
を真空密着させ、例えば出力7kWのメタルハライドラ
ンプを使用して露光し、所定パターンを焼き付けた。そ
して図示しない現像装置にて、35〜70℃の温水を
1.0〜4.0kg/cmの圧力でスプレーして水に
可溶な未露光部を溶解除去して、開孔形成部分の金属面
が露出したレジスト膜を長尺金属薄板上に形成する。
【0026】次にレジストパターンの形成された長尺金
属薄板に、硬膜処理としてクロム酸水溶液(濃度0.5
〜2.0%)を図示しない塗布装置を用いて塗布した。
その後、約100〜150℃雰囲気中で、0.5〜3分
間乾燥し、さらに約100〜250℃雰囲気中で0.5
〜3分間バーニング処理を施した。
【0027】次に、第一エッチング工程において、長尺
金属薄板の蛍光面側に、図示しない装置にて例えばポリ
プロピレン製保護フィルムを貼り付けて、蛍光面側がエ
ッチングされないように遮蔽し、エッチング・チャンバ
ーにて塩化第二鉄溶液でスプレーし、電子銃側を約5〜
20分間エッチングした。
【0028】そして水洗を行い、長尺金属薄板の電子銃
側のレジスト膜を高温のアルカリ性剥離剤にて剥離を行
い、水洗、乾燥を行い、エッチング処理された長尺金属
薄板の電子銃側に図示しない装置を用いて膜厚5〜20
μmの耐エッチング樹脂(例えば、熱硬化型アクリル樹
脂、熱硬化型エポキシ樹脂、UV硬化型樹脂)の耐エッ
チング膜を形成した。
【0029】さらに第二エッチング工程において、まず
長尺金属薄板の電子銃側面に形成された耐エッチング樹
脂膜の表面に例えばポリプロピレン製保護フィルムを貼
り付けた。そして塩化第二鉄溶液でスプレーし、蛍光面
側を約10〜30分間エッチングした。更に長尺金属薄
板の両面を水洗し、長尺金属薄板の電子銃側面に貼り付
けられている保護フィルムを図示しない装置で剥がし
た。更に高温アルカリ性剥離剤を用いて長尺金属薄板の
電子銃側面の耐エッチング樹脂膜及び蛍光面側のレジス
ト膜を図示しない剥離装置で剥離洗浄してから、水洗、
乾燥を行い、最後に所定の長さで切り離した。
【0030】以上の工程を経て、17型円形孔タイプの
シャドウマスク(ピッチ:0.26mm、電子銃側孔
径:0.125mm、蛍光面側孔径:0.240mm)
を既述したぬれ指数の各グループ別に順次製造した。
【0031】ここで、グループ分された長尺金属薄板の
製造ラインへの投入順について考察すると、ぬれ指数が
低いグループCに属する長尺金属薄板を製造ラインに投
入してシャドウマスクの製造工程を実施した後に、ぬれ
指数が高いグループAに属する長尺金属薄板を製造ライ
ンに投入した場合、感光膜の乾燥処理を行う乾燥炉の乾
燥条件を大きく変更しなければならなかった。具体的に
は乾燥炉後半ゾーンの温度調節器の温度設定を5〜10
℃ほど上昇させる処置が必要となり、乾燥炉の乾燥状態
の安定化までの時間が長く(60分以上)、更に切り替
え以前の乾燥状態への復帰には1〜2時間程度要した。
【0032】このように、長尺金属薄板のぬれ指数を無
視した製造ラインへの投入を行う場合には、最も酷な例
では1日のうち、乾燥炉の温度調節設定を25〜30回
程度変更しなければならず、感光膜の乾燥条件が非常に
不安定に状態で推移し、結果として感光膜品位が一部悪
化(斑点状ムラ系不良)したり、感光膜乾燥が一部過剰
となり、熱カブリ現象が局部的に発生する事態となっ
た。そしてこの場合には製造ライン作業者等が乾燥炉制
御に絶えず従事しなけれならなかった。
【0033】上述した場合とは逆に、ぬれ指数が高、
中、低の順でグループ別に長尺金属薄板を順次製造ライ
ンへ投入した場合には、グループ別に感光膜の乾燥処理
を行う乾燥炉の乾燥条件の設定変更は最小限ですみ、乾
燥炉の乾燥状態の安定化までの時間も短くて(20〜3
0分程度)済み、結果として感光膜の乾燥条件が安定し
て推移し、乾燥後の感光膜品位も安定した。
【0034】本実施の形態の製造方法により得られたシ
ャドウマスクは、透過光による検査において、開孔のム
ラ不良、孔欠点不良及び孔径不良が大幅に減少している
ことが確認できた。また、シャドウマスク用の長尺金属
薄板(厚さ0.12mm)を高温アルカリ脱脂後に、水
洗又は水洗及び酸洗を実施した後、牛乳カゼイン−重ク
ロム酸アンモニウム系レジスト液を長尺金属薄板の両面
に塗布、乾燥炉にて乾燥させて感光膜を形成する工程に
おいて、乾燥状態は安定し、条件を頻繁に変更すること
無く、安定して生産できた。その結果、感光膜の膜厚も
規定値±0.5μm以内で安定し、エッチング工程での
製造マシンのインデックス(長尺金属薄板の搬送速度)
の調整回数も減り、製造条件が安定した。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、予め、シャドウマスク
用の長尺金属薄板のぬれ指数を測定し、ぬれ指数による
グループ分を行い、ぬれ指数の高いグループから中位グ
ループへ、更に低いグループへと順次グループ別に纏め
て製造ラインへ投入する工程を含むものであるから、長
尺金属薄板への感光膜塗布後の乾燥工程における乾燥条
件の安定化が図れ、感光膜のムラ不良や感光膜の膜厚の
バラツキが低減され、結果としてシャドウマスクのムラ
不良、孔欠点不良及び孔径不良を無くし、高品位のシャ
ドウマスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のシャドウマスクが組み込
まれるカラー陰極線管の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるシャドウマスクの
製造工程を示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 カラー陰極線管 11 パネル部 12 ファンネル部 13 ネック部 14 電子銃 15 蛍光体スクリーン 16 シャドウマスク 17 マスクフレーム 18 磁気シールド体 19 偏向コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺金属薄板の両面に感光膜を塗布し、
    前記感光膜をマスクパターンを介して露光してシャドウ
    マスクの開孔に対応するパターンを形成し、前記パター
    ン部分をエッチング処理して開孔を形成するシャドウマ
    スクの製造方法であって、 使用される複数の長尺金属薄板のぬれ指数を測定し、ぬ
    れ指数の特定範囲別に、これら長尺金属薄板をグループ
    分けする工程と、 グループ分けした各シャドウマスク用の長尺金属薄板の
    うち、同一グループに属する長尺金属薄板毎に製造ライ
    ンヘ投入する工程と、 を含むことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 長尺金属薄板に対する脱脂、洗浄、両面
    への感光膜の塗布、前記感光膜のマスクパターンを介し
    ての露光によるシャドウマスクの開孔に対応するパター
    ンの形成を行い、乾燥、バーニング処理を施し、前記パ
    ターン部分をエッチング処理して開孔を形成するシャド
    ウマスクの製造方法であって、 使用される複数の長尺金属薄板のぬれ指数を測定し、ぬ
    れ指数の特定範囲別に、これら長尺金属薄板をグループ
    分けする工程と、 グループ分けした各シャドウマスク用の長尺金属薄板の
    うち、同一グループに属する長尺金属薄板毎に製造ライ
    ンヘ投入する工程と、 を含むことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 長尺金属薄板のグループ分けを行うぬれ
    指数の特定範囲は、ぬれ指数が50(500μN/c
    m)以上54(540μN/cm)まで、ぬれ指数が4
    0(400μN/cm)以上49(490μN/cm)
    以下、ぬれ指数が39(390μN/cm)以下32
    (320μN/cm)までの高、中、低の3段階の範囲
    であることを特徴とする請求項1又は2記載のシャドウ
    マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 グループ分けした各長尺金属薄板の製造
    ラインへの投入は、ぬれ指数が高いグループの長尺金属
    薄板、ぬれ指数が中位のグループの長尺金属薄板、ぬれ
    指数の低いグループの長尺金属薄板という順序で行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシャ
    ドウマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ぬれ指数の測定は、ぬれ指数32か
    ら54の間にあるぬれ性試薬を順次用いて、綿棒にそれ
    らのぬれ性試薬を染み込ませ、シャドウマスク用の複数
    の長尺金属薄板の各サンプル片の表面に塗布し、約4秒
    後に、ぬれ性試薬がはじかれるか浸透するかを観察し
    て、ぬれ性試薬にはじき現象が見られたときに、その数
    値の最高値を当該長尺金属薄板のぬれ指数とすることに
    より行われることを特徴とする請求項1又は2記載のシ
    ャドウマスクの製造方法。
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