JPH08138541A - カラー受像管用シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

カラー受像管用シャドウマスクの製造方法

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JPH08138541A
JPH08138541A JP28011494A JP28011494A JPH08138541A JP H08138541 A JPH08138541 A JP H08138541A JP 28011494 A JP28011494 A JP 28011494A JP 28011494 A JP28011494 A JP 28011494A JP H08138541 A JPH08138541 A JP H08138541A
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Nobuo Kita
信夫 喜多
Kiyuuji Sotokoshi
九司 外越
Yukio Okudo
幸男 奥土
Takeshi Okawa
猛 大川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャドウマスク素材板の両面に形成される感
光膜を一定の膜厚に形成できるようにすることを目的と
する。 【構成】 シャドウマスク素材板14の両面に感光剤を塗
布し乾燥して感光膜を形成し、この両面の感光膜にシャ
ドウマスクの開孔に対応するパターンを焼付け、現像し
てレジストを形成したのち、エッチングしてシャドウマ
スクの開孔を形成するカラー受像管用シャドウマスクの
製造方法において、シャドウマスク素材板の両面に形成
された感光膜にローラー32を圧接して加圧処理するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管用シャ
ドウマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図5に示すよう
に、外囲器のパネル1の内面に形成された青、緑、赤に
発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン2に対
向して、その内側に多数の電子ビーム通過孔(開孔)の
形成されたシャドウマスク3が配置され、ファンネル4
のネック5内に封止された電子銃6から放出される3電
子ビーム7をファンネル4の外側に装着された偏向ヨー
ク8の発生する磁界により偏向し、シャドウマスク3の
電子ビーム通過孔を介して上記蛍光体スクリーン2を水
平、垂直走査することにより、カラー画像を表示する構
造に形成されている。
【0003】上記シャドウマスク3は、3色蛍光体層に
対する3電子ビーム7のランディングを選別するための
ものであり、3色蛍光体層のそれぞれに3電子ビーム7
が正しくランディングし、色ずれのない品位良好な画像
を表示するようにするためには、電子ビーム通過孔を精
度よく所定の寸法、形状に形成されていることが必要で
ある。その電子ビーム通過孔の断面形状は、概して図6
に示すように、蛍光体スクリーン側が大孔9、反対側の
電子銃側が小孔10からなり、その電子銃側の面に近い
位置にこれら大孔9と小孔10とが連通した径小部11
をもつ形状に形成されている。通常その大孔9の開口径
φL は、小孔10の開口径φS の約3倍の大きさに形成
され、電子ビーム通過孔12を斜めに横切って蛍光体ス
クリーンの周辺部に向かう電子ビーム7が孔を内壁に衝
突して、蛍光体スクリーン方向に反射しない形状となっ
ている。この場合、電子ビーム通過孔12を通過した電
子ビームの蛍光体スクリーン上のビームスポットの形状
は、実質的に径小部11の孔径、形状により支配され
る。
【0004】このようなシャドウマスク3の電子ビーム
通過孔12は、従来よりフォトエッチング法により形成
されている。
【0005】すなわち、長尺帯状のシャドウマスク素材
板の両面に感光剤を塗布し、乾燥して感光膜を形成し、
この両面の感光膜に電子ビーム通過孔の大孔および小孔
に対応するパターンを露光により焼付け、現像してシャ
ドウマスク素材板の両面に、上記電子ビーム通過孔の大
孔および小孔に対応する部分のシャドウマスク素材面が
露出したレジストを形成する。その後、このシャドウマ
スク素材の両面にエッチング液をスプレーしてエッチン
グし、それぞれの面に大孔および小孔を穿設することに
より形成される。
【0006】このシャドウマスクの製造方法での感光膜
の形成は、従来図7に示す浸漬引上げ方式の装置により
形成されている。すなわち、長尺帯状のシャドウマスク
素材板14を塗布槽15中の感光剤16に浸漬したの
ち、鉛直方向に引上げながら、塗布槽15の上方に設置
された乾燥炉17により乾燥することにより形成され
る。
【0007】しかしこのような方法により感光膜を形成
すると、シャドウマスク素材板14の両面に塗布された
感光剤16は、重力によりシャドウマスク素材板14の
板面に沿って流れ落ちながら乾燥されるため、シャドウ
マスク素材板14の長さ方向に膜厚の変化が生ずる。こ
の膜厚の変化を軽減するため、この感光膜形成方法で
は、感光剤17の粘度、乾燥炉17内の温度分布、乾燥
炉16内への空気の吸込量などの調整がおこなわれる
が、膜厚の変化を十分に小さくすることは困難である。
そのため、上記方法によりシャドウマスク素材板14の
両面に感光膜を形成して電子ビーム通過孔を形成する
と、その膜厚が一定でないために、電子ビーム通過孔の
寸法、形状がばらつき、シャドウマスクの品位が劣化す
る。
【0008】すなわち、感光膜の膜厚が一定でないと、
膜厚の厚い部分と薄い部分とで、露光、現像後に得られ
るレジストのパターンの大きさが異なり、膜厚の厚い部
分では小さく、薄い部分では大きくなる。それに対応し
て、エッチング後得られる電子ビーム通過孔が膜厚の厚
い部分では小さく、薄い部分では大きくなり、電子ビー
ム通過孔の孔径がばらつく。またエッチング工程では、
シャドウマスク素材の板厚方向のエッチングと同時に直
交する方向のサイドエッチングが進行するため、図8に
示すように、レジスト19のひさし部分20ができる。
このひさし部分20は、小孔10側にくらべてエッチン
グ量が多い大孔9側の方が大きくなる。そのため、特に
大孔9側のひさし部分20のレジスト19の膜厚が薄い
と、スプレーされるエッチング液の衝撃により破れ、シ
ャドウマスク素材の腐蝕面へのエッチング液の供給が良
好となる。その結果、大孔9の形状が変化し、それにと
もなって、実質的に電子ビームのビームスポットの形状
を支配する径小部11の孔径、形状が変化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
受像管のシャドウマスクの電子ビーム通過孔は、概して
蛍光体スクリーン側を大孔、反対の電子銃側を小孔と
し、その電子銃側の面に近い位置にこれら大孔と小孔と
が連通した径小部をもつ形状に形成され、この電子ビー
ム通過孔を斜めに横切って蛍光体スクリーンの周辺部に
向かう電子ビームが孔の内壁に衝突して蛍光体スクリー
ン方向に反射しない形状に形成されている。
【0010】従来よりこのようなシャドウマスクの電子
ビーム通過孔は、フォトエッチング法により形成され、
長尺帯状のシャドウマスク素材板の両面に感光剤を塗布
し、乾燥して感光膜を形成し、この両面の感光膜に電子
ビーム通過孔の大孔および小孔に対応するパターンを焼
付け、現像してシャドウマスク素材板の両面にレジスト
を形成したのち、このシャドウマスク素材の両面にエッ
チング液をスプレーしてエッチングすることにより形成
している。その感光膜の形成方法として、従来は、長尺
帯状のシャドウマスク素材板を感光剤に浸漬したのち、
鉛直方向に引上げながら乾燥する浸漬引上げ方式により
おこなわれている。
【0011】しかしこのような方法により感光膜を形成
すると、シャドウマスク素材板の両面に塗布された感光
剤は、重力によりシャドウマスク素材板の板面に沿って
流れ落ちながら乾燥されるため、シャドウマスク素材板
の長さ方向に膜厚の変化が生ずる。この膜厚の変化を軽
減するため、上記感光膜形成方法では、感光剤の粘度、
乾燥炉内の温度分布、乾燥炉内への空気の吸込量などの
調整がおこなわれるが、膜厚の変化を十分に小さくする
ことは困難である。
【0012】そのため、上記方法により電子ビーム通過
孔を形成すると、その膜厚が一定でないために、電子ビ
ーム通過孔の寸法、形状がばらつき、シャドウマスクの
品位を劣化させるという問題がある。すなわち、感光膜
の膜厚が一定でないと、膜厚の厚い部分と薄い部分と
で、露光後現像して得られるレジストのパターンの大き
さが異なり、膜厚の厚い部分では小さく、薄い部分では
大きくなり、それに対応して、エッチング後得られる電
子ビーム通過孔が膜厚の厚い部分では小さく、薄い部分
では大きくなり、電子ビーム通過孔の孔径がばらつく。
またエッチング工程では、サイドエッチングにより小孔
側よりも大孔側にレジストの大きなひさし部分ができる
ため、この大孔側のひさし部分のレジストの膜厚が薄い
と、スプレーされるエッチング液の衝撃により破れ、大
孔の形状が変化し、それにともなって、実質的に電子ビ
ームのビームスポットの形状を支配する径小部の孔径、
形状を変化させるなど、電子ビーム通過孔の寸法、形状
がばらつき、シャドウマスクの品位を劣化させる。
【0013】しかもこのシャドウマスクの品位劣化は、
特に電子ビーム通過孔およびその配列ピッチが小さい高
精細カラー受像管用シャドウマスクの場合に目立つ。ま
たシャドウマスク素材板の板厚が厚くなるほど、エッチ
ング量が増加するため、発生しやすいという問題があ
る。
【0014】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、シャドウマスク素材板の両面に感
光剤を塗布して形成される感光膜を一定の膜厚に形成し
て、品位良好なシャドウマスクを製造しうるようにする
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】シャドウマスク素材板の
両面に感光剤を塗布し乾燥して感光膜を形成し、この両
面の感光膜にシャドウマスクの開孔に対応するパターン
を焼付け、このパターンを焼付けられた両面の感光膜を
現像してシャドウマスクの開孔に対応するパターンから
なるレジストを形成したのち、このレジストの形成され
たシャドウマスク素材板をエッチングしてシャドウマス
クの開孔を形成するカラー受像管用シャドウマスクの製
造方法において、シャドウマスク素材板の両面に形成さ
れた感光膜にローラーを圧接して感光膜の膜厚を均一化
する加圧処理をおこなうようにした。
【0016】また、そのローラーを加熱し、この加熱さ
れたローラーを圧接するようにした。
【0017】
【作用】上記のように、シャドウマスク素材板の両面に
感光膜を形成したのち、この両面に感光膜にローラーを
圧接すると、感光膜を圧縮して膜厚の変化を軽減するこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0019】図2のフローチャートに示すように、カラ
ー受像管用シャドウマスクは、たとえば低炭素鋼からな
る長尺帯状のシャドウマスク素材板を洗浄して両面を清
浄にしたのち、その両面に感光剤を塗布し、この塗布し
た感光剤を乾燥して感光膜を形成する。ついでこの両面
の感光膜にローラーを圧接する(感光膜加圧)。その
後、その両面の感光膜を露光して、シャドウマスクの電
子ビーム通過孔の一方の面側の大孔および他方の面側の
小孔に対応するパターンを焼付ける。ついでこのパター
ンの焼付けられた感光膜を現像して未感光部を除去し、
上記大孔および小孔に対応する部分のシャドウマスク素
材面が露出したレジストを形成する。そしてこのレジス
トの形成されたシャドウマスク素材板をエッチングする
ことにより製造される。
【0020】上記シャドウマスク素材板の洗浄は、80
℃以上に加熱されたアルカリ脱脂液をスプレーして、両
面に付着している圧延油や防錆油などを取除いたのち、
脱塩素水をスプレーすることによりおこなわれる。
【0021】つぎの感光剤の塗布、乾燥および感光膜加
圧は、図1に示す浸漬引上げ方式の装置によりおこなわ
れる。この装置は図7に示した従来の浸漬引上げ方式の
装置とほぼ同じ構造に構成されており、上記洗浄された
シャドウマスク素材板14を走行させる複数のターンロ
ーラー30a ,30b ,30c を含む走行機構31、走
行するシャドウマスク素材板14の両面に感光剤を塗布
する塗布槽15、この塗布槽15上に設置され、シャド
ウマスク素材板14の両面に塗布された感光剤を乾燥し
て感光膜を形成する乾燥炉17を有する。この乾燥炉1
7は、炉内にインフラヒーターが設けられ、かつ乾燥効
率を高めるために、温風を送込む構造に形成されてい
る。さらにこの浸漬引上げ方式の装置においては、上記
乾燥炉17での乾燥によりシャドウマスク素材板14の
両面に形成された感光膜に圧接する一対のローラー32
が配置されている。このローラー32の外側面には、ク
ロムめっきが施され、このクロムめっきを鏡面研磨した
平滑面に形成されている。
【0022】この浸漬引上げ方式の装置により、上記洗
浄されたシャドウマスク素材板14は、走行機構31の
ターンローラー30a を介して塗布槽15に導かれ、塗
布槽15中の感光剤16に浸漬される。この感光剤16
としては、牛乳カゼイン酸アルカリに対して重クロム酸
アンモニウムを約1重量%添加された感光液が用いられ
る。上記塗布槽15により両面に感光剤16が塗布され
たシャドウマスク素材板14は、鉛直方向に引上げら
れ、乾燥炉17中を通過する間に乾燥される。この乾燥
炉17での乾燥は、シャドウマスク素材板14の板面を
好ましくは90℃以下に保っておこなわれる。このシャ
ドウマスク素材板14の板面の温度が90℃を越える
と、熱かぶりが生じやすくなる。なおこの乾燥炉17で
は、シャドウマスク素材板14の両面に塗布された感光
剤は、重力によりシャドウマスク素材板14の板面に沿
って流れ落ちながら乾燥される。
【0023】上記乾燥炉17により乾燥されたシャドウ
マスク素材板14の両面の感光膜は、つぎにターンロー
ラー30c を介してローラー32に導かれる。このロー
ラー32は、上記乾燥炉17の加熱により常温よりも高
い温度にあるシャドウマスク素材板14の両面の感光膜
に圧接して、上記乾燥炉17により乾燥された両面の感
光膜の膜厚をそれぞれ80%程度の厚さになるように圧
縮し、図3(a)に示す感光膜34とする。この感光膜
34の硬度は、上記ローラー32の加圧により鉛筆硬度
で6〜8H程度となる。なお、ローラー32により、乾
燥炉17により乾燥された感光膜を80%以下の膜厚に
なるまで圧縮すると、感光膜に亀裂が生じやすいので好
ましくない。
【0024】つぎに、図3(b)に示すように、上記の
ように形成されたシャドウマスク素材板14の両面の感
光膜34に、シャドウマスクの電子ビーム通過孔の一方
の面側の大孔および他方の面側の小孔に対応するパター
ンが形成された一対のネガ版35a ,35b を密着して
露光し、両面の感光膜34にこれらネガ版35a ,35
b のパターンを焼付ける。この露光は、5 kW超高圧水
銀ランプから放射される光を約1m の距離から約1分間
照射することによりおこなわれる。
【0025】ついで、上記ネガ版35a ,35b のパタ
ーンの焼付けられた感光膜34に40℃の温水を1.0
kg/cm2 の圧力で約1分間スプレーして現像し、未感光
部を除去したのち、150℃の雰囲気中で約2分間乾燥
し、さらに200℃の雰囲気中で約1.5分間バーニン
グして、図3(c)に示すように、シャドウマスク素材
板14の両面に上記電子ビーム通過孔の大孔および小孔
に対応する部分のシャドウマスク素材板14の板面が露
出したレジスト36a ,36b を形成する。
【0026】その後、上記レジスト36a ,36b の形
成されたシャドウマスク素材板14の両面に、それぞれ
300mm離れた位置に配置されたスプレーノズルからエ
ッチング液をスプレーしてエッチングし、図3(d)に
示すように、シャドウマスク素材板14のレジスト36
a の形成された一方の面側からの大孔9と、レジスト3
6b の形成された他方の面側からの小孔10とが連通し
た電子ビーム通過孔12を形成する。この低炭素鋼から
なるシャドウマスク素材板14のエッチング液として
は、液温67℃、比重1.467に調整された塩化第2
鉄溶液が用いられる。上記電子ビーム通過孔12の形成
されたシャドウマスク素材板14は、その後、水洗さ
れ、さらに90℃に加熱された15重量%の苛性ソーダ
溶液を1 kg/cm2 の圧力でスプレーして、シャドウマス
ク素材板14の両面に付着しているレジスト36a ,3
6b を剥離除去する。その後、さらに水洗して乾燥する
ことにより、図3(e)に示す平板状のフラットマスク
37を得る。
【0027】シャドウマスクは、その後、上記フラット
マスク37を所定の曲面にプレス成形することにより形
成される。
【0028】ところで、上記のようにシャドウマスク素
材板14の両面に感光剤16を塗布し乾燥して感光膜を
形成したのち、この感光膜の表面に平滑なローラー32
を圧接して、その膜厚を80%程度の厚さになるように
圧縮する加圧処理を施すと、感光剤16を塗布して乾燥
したままの感光膜の膜厚を均一化することができる。た
とえばシャドウマスク素材板の両面に感光剤を塗布し乾
燥して平均膜厚7μmの感光剤を形成する場合、図7に
示した従来の浸漬引上げ方式では、±1μm の膜厚のば
らつきが生じたが、この例の浸漬引上げ方式では、その
膜厚のばらつきを±0.5μm と小さくすることができ
た。その結果、従来感光膜の膜厚が一定でないために生
じた電子ビーム通過孔の寸法、形状のばらつきを大幅に
低減でき、品位良好なシャドウマスクを製造することが
できた。
【0029】なお、上記実施例では、シャドウマスク素
材板の両面に感光剤を塗布し乾燥して形成した感光膜に
一対のローラーを圧接したが、この感光膜に圧接する加
圧ローラーは、一対以上としてもよい。
【0030】また、上記実施例では、ローラーを特に加
熱することなく感光膜に圧接したが、たとえばローラー
内に加熱装置を設けて、ローラーの表面を90℃程度に
加熱して圧接すると、感光膜の局部的な乾燥不足部分を
乾燥しながら膜厚を均一化することができ、より安定に
品位良好なシャドウマスクを製造することができる。
【0031】また、上記実施例では、一対のローラーを
それぞれシャドウマスク素材板の幅方向に延びる連続し
た1本のローラーで構成したが、図4に示すように、こ
の加圧ローラー32は、シャドウマスク素材板14の幅
方向に複数個に分割してもよい。
【0032】なおまた、上記実施例では、浸漬引上げ方
式の装置の乾燥炉のあとにローラーを併設し、シャドウ
マスク素材板の両面に塗布された感光剤の乾燥に続い
て、その感光膜を加圧処理する場合について説明した
が、感光剤を塗布し乾燥して感光膜を形成する装置と切
離して加圧装置を設け、その別途設けた加圧装置でシャ
ドウマスク素材板の両面に塗布形成された感光膜を加圧
処理するようにしてもよい。ただし、この場合は、乾燥
炉で乾燥された感光膜の膜硬度を鉛筆硬度で4〜6Hと
低めにしておき、この硬度の低い感光膜に加圧ローラー
を圧接して、膜硬度を6〜8Hとするとよく、それによ
り前記実施例と同様の効果を奏する感光膜とすることが
できる。
【0033】
【発明の効果】シャドウマスク素材板の両面に感光剤を
塗布し乾燥して感光膜を形成し、この両面の感光膜にシ
ャドウマスクの開孔に対応するパターンを焼付け、この
パターンの焼付けられた両面の感光膜を現像してシャド
ウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジストを
形成したのち、このレジストの形成されたシャドウマス
ク素材板をエッチングしてシャドウマスクの開孔を形成
するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法におい
て、シャドウマスク素材板の両面に感光膜を形成したの
ち、この両面に感光膜にローラーを圧接して加圧処理す
ると、感光剤の塗布時に生じた膜厚の変化を軽減して均
一化することができ、従来感光膜の膜厚が不均一なため
に生ずる電子ビーム通過孔の寸法、形状のばらつきを低
減でき、品位良好なシャドウマスクを安定に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例であるカラー
受像管用シャドウマスクの製造における感光膜の形成に
用いられる装置の構成を示す図、図1(b)はその加圧
処理するローラーを示す図である。
【図2】この発明の一実施例であるカラー受像管用シャ
ドウマスクの製造方法を説明するためのフローチャート
である。
【図3】図3(a)乃至(e)はそれぞれこの発明の一
実施例であるカラー受像管用シャドウマスクの製造工程
を説明するための図である。
【図4】加圧処理するローラーの異なる構造を示す図で
ある。
【図5】カラー受像管の構成を示す図である。
【図6】そのシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状
を示す図である。
【図7】従来のシャドウマスクの製造における感光膜の
形成に用いられる装置の構成を示す図である。
【図8】エッチングにより生ずるレジストのひさし部を
説明するための図である。
【符号の説明】
9…大孔 10…小孔 12…電子ビーム通過孔 14…シャドウマスク素材板 15…塗布槽 16…感光剤 17…乾燥炉 32…ローラー 34…感光膜 35a ,35b …ネガ版 36a ,36b …レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 猛 兵庫県姫路市余部区上余部50番地 株式会 社東芝姫路工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャドウマスク素材板の両面に感光剤を
    塗布し乾燥して感光膜を形成し、この両面の感光膜にシ
    ャドウマスクの開孔に対応するパターンを焼付け、この
    パターンの焼付けられた両面の感光膜を現像して上記シ
    ャドウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジス
    トを形成したのち、このレジストの形成されたシャドウ
    マスク素材板をエッチングして上記シャドウマスクの開
    孔を形成するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法
    において、 上記シャドウマスク素材板の両面に形成された感光膜に
    ローラーを圧接して上記感光膜の膜厚を均一化する加圧
    処理をおこなうことを特徴とするカラー受像管用シャド
    ウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 ローラーを加熱し、この加熱されたロー
    ラーを圧接することを特徴とする請求項1記載のカラー
    受像管用シャドウマスクの製造方法。
JP28011494A 1994-11-15 1994-11-15 カラー受像管用シャドウマスクの製造方法 Pending JPH08138541A (ja)

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