JP2003177394A - 反射偏光素子及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

反射偏光素子及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2003177394A
JP2003177394A JP2001378748A JP2001378748A JP2003177394A JP 2003177394 A JP2003177394 A JP 2003177394A JP 2001378748 A JP2001378748 A JP 2001378748A JP 2001378748 A JP2001378748 A JP 2001378748A JP 2003177394 A JP2003177394 A JP 2003177394A
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liquid crystal
reflective polarizing
polarizing plate
prism sheet
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Inventor
Tomoko Tano
朋子 田野
Yoshiaki Sawano
義昭 澤野
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正面方向に対して斜めに傾いた方向から入射し
た光を正面方向に向けて反射することができる反射偏光
素子を提供する。 【解決手段】一方の面に複数の細長プリズム部4が密に
並べて互いに平行に形成されたプリズムシート3を、前
記複数の細長プリズム部4が形成された一方の面を反射
偏光板2の一方の面に対向させて配置し、前記反射偏光
板2と前記プリズムシート3との間の隙間に、前記細長
プリズム部4の長さ方向と実質的に平行な方向の屈折率
が前記プリズムシート3の屈折率よりも大きい液晶ポリ
マー層6を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射偏光素子及
びそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】入射光を2つの偏光成分に分離する偏光
分離素子として、互いに直交する方向に反射軸と透過軸
とをもち、前記反射軸に沿った偏光成分の光を反射し、
前記透過軸に沿った偏光成分の光を透過させる反射偏光
板が知られている。
【0003】前記反射偏光板は、例えば反射型液晶表示
装置に用いられている。この反射型液晶表示装置は、表
示の観察側である前側の透明基板とこの前側基板に対向
する後側の透明基板と、これらの基板の内面にそれぞれ
設けられた電極と、前記基板の間に配置され、前記電極
間に印加される電界に応じて透過光の偏光状態を制御す
る液晶層とからなる液晶素子を備え、この液晶素子の前
側に、前側偏光素子として、互いに直交する方向に吸収
軸と透過軸とをもち、前記吸収軸に沿った偏光成分の光
を吸収し、前記透過軸に沿った偏光成分の光を透過させ
る吸収偏光板を配置し、前記液晶素子の後側に、後側偏
光素子として前記反射偏光板を配置するとともに、この
反射偏光板の後側に吸収層を設けた構成となっている。
【0004】この反射型液晶表示装置は、その使用環境
の光である外光を利用して表示するものであり、表示の
観察側である前側から入射した光を、前記吸収偏光板に
よりその吸収軸に沿った直線偏光として前記液晶素子に
入射させ、前記液晶素子を透過して前記反射偏光板に入
射した光のうち、前記反射偏光板の反射軸に沿った偏光
成分の光をこの反射偏光板により反射させ、その反射光
を前記液晶素子と前記吸収偏光板とを透過させて前側に
出射するとともに、前記反射偏光板の透過軸に沿った偏
光成分の光をこの反射偏光板を透過させて前記吸収層に
吸収させることにより画像を表示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記反射偏光
板は、その反射軸に沿った偏光成分の光を正反射するた
め、この反射偏光板を後側偏光素子とする従来の反射型
表示装置は、正面輝度の高い表示が得られない。
【0006】すなわち、反射型液晶表示装置は、正面方
向から観察され、外光は画面の法線に対して前記画面の
上縁方向に傾いた方向から入射する。つまり、反射型液
晶表示装置は、画面の法線に対して前記画面の上縁方向
に傾いた方向を、使用環境のうちの最も明るい外光が得
られる方向に向け、観察者は表示装置の正面方向から観
察するようにして使用される。
【0007】そのため、前記反射型液晶表示装置に、そ
の前側から前記画面の法線に対して画面の上縁方向に傾
いた方向から入射する最も明るい外光は、前記反射偏光
板により反射されて液晶表示装置の前側に、前記外光の
入射方向とは前記法線に対して反対の方向に出射し、最
も輝度の高い光の出射方向が、正面方向に対して傾いた
方向となり、したがって、高い正面輝度が得られない。
【0008】この発明は、正面方向に対して斜めに傾い
た方向から入射した光を正面方向に向けて反射すること
ができる反射偏光素子を提供するとともに、正面輝度の
高い表示を得ることができる液晶表示装置を提供するこ
とを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の反射偏光素子
は、互いに直交する方向に反射軸と透過軸とをもち、前
記反射軸に沿った偏光成分の光を反射し、前記透過軸に
沿った偏光成分の光を透過させる反射偏光板と、一方の
面に複数の細長プリズム部が密に並べて互いに平行に形
成され、前記一方の面を前記反射偏光板の一方の面に対
向させて配置されたプリズムシートと、前記プリズムシ
ートの屈折率よりも大きい屈折率を有し、前記反射偏光
板と前記プリズムシートとの間の隙間に充填された高屈
折率層とからなることを特徴とするものである。
【0010】この反射偏光素子は、前記プリズムシート
の外面(複数の細長プリズム部が形成された面とは反対
側の面)から入射した光のうち、前記反射偏光板の反射
軸に沿った偏光成分の光を、この反射偏光板により反射
して前記プリズムシートの外面から出射し、前記反射偏
光板の透過軸に沿った偏光成分の光を、この反射偏光板
を透過させてその他方の面から出射するものであり、前
記プリズムシートの外面から入射した光のうち、前記反
射偏光板の法線に対して前記プリズムシートの細長プリ
ズム部の長さ方向と交差する方向に傾いた方向から入射
し、前記反射偏光板により反射された光を、前記プリズ
ムシートの外面から正面方向に出射する。 すなわち、
前記反射偏光素子に前記プリズムシートの外面から入射
した光は、前記プリズムシートと前記高屈折率層とを透
過して前記反射偏光板に入射する。
【0011】このとき、前記反射偏光板の法線に対して
前記プリズムシートの細長プリズム部の長さ方向と交差
する方向に傾いた方向から入射した光は、前記プリズム
シートの複数の細長プリズム部と、前記プリズムシート
よりも屈折率が大きい前記高屈折率層との界面で前記法
線に対する角度が小さくなる方向に屈折して前記反射偏
光板に入射する。
【0012】そして、前記反射偏光板に入射した光のう
ち、前記反射偏光板の透過軸に沿った偏光成分の光は、
この反射偏光板を透過してその他方の面から出射し、前
記反射偏光板の反射軸に沿った偏光成分の光が、この反
射偏光板により反射され、その反射光が、前記高屈折率
層と前記プリズムシートの複数の細長プリズム部との界
面で前記法線に対する角度がさらに小さくなる方向に屈
折し、正面方向、つまり前記反射偏光板の法線付近の方
向に向かって前記プリズムシートの外面から出射する。
【0013】そのため、この反射偏光素子によれば、正
面方向に対して斜めに傾いた方向、すなわち前記反射偏
光板の法線に対して前記プリズムシートの細長プリズム
部の長さ方向と交差する方向に傾いた方向から入射した
光を正面方向に向けて反射することができる。
【0014】したがって、この反射偏光素子に前記プリ
ズムシートの外面から入射する光のうち、最も明るい光
を、前記反射偏光素子の正面方向に対して前記プリズム
シートの細長プリズム部の長さ方向と交差する方向に傾
いた方向から入射させることにより、高輝度の反射光を
前記反射偏光素子の正面方向に出射させることができ
る。
【0015】このように、この発明の反射偏光素子は、
一方の面に複数の細長プリズム部が密に並べて互いに平
行に形成されたプリズムシートを、前記複数の細長プリ
ズム部が形成された一方の面を反射偏光板の一方の面に
対向させて配置し、前記反射偏光板と前記プリズムシー
トとの間の隙間に、前記プリズムシートの屈折率よりも
大きい屈折率を有する高屈折率層を充填することによ
り、正面方向に対して斜めに傾いた方向から入射した光
を正面方向に向けて反射することができるようにしたも
のである。
【0016】この発明の反射偏光素子において、前記プ
リズムシートは、前記複数の細長プリズム部の長さ方向
を前記反射偏光板の反射軸と実質的に平行にして配置さ
れているのが望ましい。
【0017】さらに、前記プリズムシートは光学的に等
方性であり、前記高屈折率層は、光学的に異方性で、前
記プリズムシートの細長プリズム部の長さ方向と実質的
に平行な方向の屈折率が前記プリズムシートの屈折率よ
りも大きい特性を有しているのが好ましい。
【0018】前記高屈折率層は、液晶分子が前記プリズ
ムシートの細長プリズム部の長さ方向と実質的に平行な
方向に分子長軸を揃えて配列した液晶ポリマー層が好ま
しい。
【0019】また、この発明の液晶表示装置は、表示の
観察側である前側の基板とこの前側基板に対向する後側
基板との間に、これらの基板の内面にそれぞれ設けられ
た電極間に印加される電界に応じて透過光の偏光状態を
制御する液晶層が設けられてなる液晶素子と、互いに直
交する方向に吸収軸と透過軸とをもち、前記吸収軸に沿
った偏光成分の光を吸収し、前記透過軸に沿った偏光成
分の光を透過させる吸収偏光板と、互いに直交する方向
に反射軸と透過軸とをもち、前記反射軸に沿った偏光成
分の光を反射し、前記透過軸に沿った偏光成分の光を透
過させる反射偏光板と、一方の面に複数の細長プリズム
部が密に並べて互いに平行に形成され、前記一方の面を
前記反射偏光板の一方の面に対向させて配置されたプリ
ズムシートと、前記プリズムシートの屈折率よりも大き
い屈折率を有し、前記反射偏光板と前記プリズムシート
との間の隙間に充填された高屈折率層とからなる反射偏
光素子とを備え、前記液晶素子の前側に前記吸収偏光板
が配置され、前記液晶素子の後側に前記反射偏光素子が
前記プリズムシートの外面を前記液晶素子の後面に対向
させて配置されるとともに、前記反射偏光素子の後側
に、前記前記吸収偏光板の前側から入射し、前記吸収偏
光板と前記液晶素子と前記反射偏光素子とを透過した光
を吸収する吸収層が配置されていることを特徴とするも
のである。
【0020】この液晶表示装置は、その使用環境の光で
ある外光を利用して表示するものであり、表示の観察側
である前側から入射した光を、前記吸収偏光板によりそ
の吸収軸に沿った直線偏光として前記液晶素子に入射さ
せ、前記液晶素子を透過して前記反射偏光素子に入射し
た光のうち、前記反射偏光素子の反射偏光板の反射軸に
沿った偏光成分の光を前記反射偏光板により反射して前
側に出射し、前記反射偏光板の透過軸に沿った偏光成分
の光をこの反射偏光板を透過させて前記吸収層に吸収さ
せることにより画像を表示する。
【0021】この液晶表示装置によれば、前記反射偏光
素子が上述したように、正面方向に対して斜めに傾いた
方向から入射した光を正面方向に向けて反射するため、
正面輝度の高い表示を得ることができる。
【0022】このように、発明の液晶表示装置は、液晶
素子の前側に吸収偏光板を配置し、前記液晶素子の後側
に上述した発明の反射偏光素子を前記プリズムシートの
外面を前記液晶素子の後面に対向させて配置するととも
に、前記反射偏光素子の後側に吸収層を設けることによ
り、正面輝度の高い表示を得るようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜図3はこの発明の反射偏光
素子の一実施例を示しており、図1は反射偏光素子の一
部分のハッチングを省略した断面図、図2は図1の一部
分の拡大図、図3は前記反射偏光素子の拡散層を省略し
た分解斜視図である。
【0024】なお、この反射偏光素子は、例えば外光を
利用して表示する反射型液晶表示装置に用いられるもの
であり、後述するように、液晶素子の後側に配置され
る。
【0025】この実施例の反射偏光素子1は、反射偏光
板2と、前記反射偏光板2の一方の面に対向させて配置
されたプリズムシート3と、前記反射偏光板2と前記プ
リズムシート3との間の隙間に充填された高屈折率層6
と、前記反射偏光板2と高屈折率層6との間に設けられ
た拡散層7とからなっている。
【0026】前記反射偏光板2は、互いに直交する方向
に反射軸2sと透過軸2p(図3参照)とをもち、前記
反射軸2sに沿った偏光成分の光を反射し、前記透過軸
2pに沿った偏光成分の光を透過させる特性を有するも
のであり、この反射偏光板2は、ポリエチレンナフタレ
ート共重合体等からなる等方性薄膜(光学的に等方性の
薄膜)と異方性薄膜(光学的に異方性の薄膜)とを、多
数層、全ての異方性薄膜の屈折率が最大となる方向を同
じにして交互に積層した反射偏光フィルムからなってい
る。
【0027】この反射偏光板2は、前記異方性薄膜の屈
折率が前記等方性薄膜の屈折率と異なる方向に反射軸2
sをもち、前記異方性薄膜の屈折率が前記等方性薄膜の
屈折率と同じである方向(反射軸2sに対して直交する
方向)に透過軸2pをもっており、入射光の互いに直交
する2つの偏光成分のうち、前記反射軸2sに沿った振
動面を有する偏光成分を、多数枚交互に積層された等方
性薄膜と異方性薄膜とのそれぞれの界面で反射し、前記
透過軸2pに沿った振動面を有する偏光成分を、前記界
面で反射することなく透過させる。
【0028】なお、前記等方性薄膜の屈折率と前記異方
性薄膜の前記透過軸2p方向の屈折率は1.64、前記
異方性薄膜の前記反射軸2s方向の屈折率は1.88で
ある。
【0029】また、前記プリズムシート3は、光学的に
等方性の透明樹脂、例えば屈折率が1.50のアクリル
系樹脂からなっており、その一方の面に、複数の細長プ
リズム部4が密に並べて互いに平行に形成され、他方の
面に、このプリズムシート3を補強するための透明なベ
ースフィルム5が貼り付けられている。
【0030】このプリズムシート3は、前記反射偏光板
2の一方の面側に、前記複数の細長プリズム部4が形成
された一方の面を前記反射偏光板2の一方の面に対向さ
せ、前記細長プリズム部4の長さ方向を前記反射偏光板
2の反射軸2sと実質的に平行にして配置されている。
【0031】また、前記ベースフィルム5は、光学的に
等方性の透明樹脂フィルム、例えば屈折率が1.52の
TAC(トリアセチルセルロース)フィルムからなって
おり、このベースフィルム5は、光学的に等方性の光学
糊等により前記プリズムシート3の他方の面に貼り付け
られている。
【0032】なお、前記プリズムシート3は光学的に異
方性の透明フィルムでもよく、その場合は、前記透明フ
ィルムを、その屈折率が大きい方向を前記反射偏光板2
の反射軸2sと実質的に平行にして貼り付ければよい。
【0033】前記プリズムシート3の複数の細長プリズ
ム部4はそれぞれ、不等辺三角形状の断面形状を有して
おり、この細長プリズム部4の2つの側面4a,4bの
うち、一方の側面4aは、前記反射偏光板2の法線hに
対して一方の方向に44°〜54°の範囲の角度で傾い
た傾斜面とされ、他方の側面4bは、前記法線hに対し
て他方の方向に0°〜5°の範囲の角度の略垂直な面と
されている。
【0034】この実施例では、図2に示したように、前
記細長プリズム部4の一方の側面(以下、傾斜面と言
う)4aと前記反射偏光板2の法線hとのなす角度を4
9°とし、他方の略垂直な側面4bと前記法線hとのな
す角度を3°としている。
【0035】なお、前記複数の細長プリズム部4は、そ
の幅方向に連続させて25μm〜50μm程度の極く小
さいピッチで形成されており、したがって、前記プリズ
ムシート3のプリズム部形成面は、断面形状が鋸歯状の
凹凸面となっている。
【0036】また、前記高屈折率層6は、光学的に異方
性で、前記プリズムシート3の細長プリズム部4の長さ
方向と実質的に平行な方向の屈折率が前記プリズムシー
ト3の屈折率よりも大きい特性を有している。
【0037】この高屈折率層6は、液晶分子が前記プリ
ズムシート3の細長プリズム部4の長さ方向と実質的に
平行な方向に分子長軸を揃えて配列した液晶ポリマー層
からなっている。以下、この高屈折率層6を液晶ポリマ
ー層と言う。
【0038】前記液晶ポリマー層6は、前記プリズムシ
ート3の複数の細長プリズム部4の間の凹部にそれぞれ
高分子液晶を充填し、その液晶分子を前記細長プリズム
部4の長さ方向に沿わせて配列させた状態でポリマー化
することにより形成されており、前記反射偏光板2と前
記プリズムシート3は、前記液晶ポリマー層6によって
貼り合わされている。
【0039】なお、この実施例では、前記液晶ポリマー
層6を、その外面が連続した面になるように、前記プリ
ズムシート3の複数の細長プリズム部4の間の凹部の深
さよりも厚く形成しているが、前記液晶ポリマー層6
は、前記プリズムシート3の複数の細長プリズム部4の
間の凹部にそれぞれ、液晶ポリマー層6の外面が前記細
長プリズム部4の頂部と面一になるように形成してもよ
い。
【0040】この液晶ポリマー層6は、液晶分子が前記
細長プリズム部4の長さ方向と実質的に平行な方向に分
子長軸が揃うように配列しているため、光学的に異方性
であり、且つ、液晶分子の配向方向に沿った方向、つま
り前記プリズムシート3の細長プリズム部4の長さ方向
と実質的に平行な方向の屈折率が前記プリズムシート3
の屈折率よりも大きい。
【0041】なお、前記液晶ポリマー層6の液晶分子配
向方向と直交する方向、つまり前記プリズムシート3の
細長プリズム部4の長さ方向と実質的に直交する方向の
屈折率は、前記プリズムシート3の屈折率と同程度であ
る。
【0042】前記液晶ポリマー層6の前記プリズムシー
ト3の細長プリズム部4の長さ方向と実質的に平行な方
向の屈折率は1.76であり、前記プリズムシート3の
細長プリズム部4の長さ方向と実質的に直交する方向の
屈折率は1.53である。
【0043】また、前記反射偏光板2と液晶ポリマー層
6とは、比較的拡散性が小さい拡散層7を介して貼り合
わせられている。
【0044】すなわち、前記拡散層7は、前記粘着材中
に拡散フィラーを分散させて形成されたものであり、こ
の拡散層7を粘着材として、前記反射偏光板2と液晶ポ
リマー層6とを貼り合わせている。
【0045】この反射偏光素子1は、前記プリズムシー
ト3の外面(複数の細長プリズム部4が形成された面と
は反対側のベースフィルム5が設けられた面)から入射
した光のうち、前記反射偏光板2の反射軸2sに沿った
偏光成分の光Sを、図2及び図3に実線矢印で示したよ
うに前記反射偏光板2により反射して前記プリズムシー
ト3の外面から出射し、前記反射偏光板2の反射軸2p
に沿った偏光成分の光Pを、図2及び図3に破線矢印で
示したように、前記反射偏光板2を透過させてその外面
から出射する。
【0046】そして、この反射偏光素子1は、前記プリ
ズムシート3の外面から入射した光のうち、前記反射偏
光板2の法線hに対し、前記プリズムシート3の細長プ
リズム部4の長さ方向と交差する方向で、且つ前記細長
プリズム部4の頂部を通る前記法線hに対して前記細長
プリズム部4の傾斜面4a方向に傾いた方向から入射
し、前記反射偏光板2により反射された光を、前記プリ
ズムシート3の外面から正面方向に出射する。
【0047】すなわち、前記反射偏光素子1の前記プリ
ズムシート3の外面から入射した光は、前記プリズムシ
ート3と前記液晶ポリマー層6とを透過し拡散層7によ
り拡散されて前記反射偏光板2に入射する。
【0048】このとき、前記反射偏光板2の法線hに対
して上記の方向(プリズムシート3の細長プリズム部4
の長さ方向と交差する方向で、且つ前記細長プリズム部
4の頂部を通る前記法線hに対して前記細長プリズム部
4の傾斜面4a方向)に傾いた方向から入射した光は、
前記プリズムシート3の複数の細長プリズム部4の傾斜
面4aと、前記プリズムシートの細長プリズム部の長さ
方向と実質的に平行な方向の屈折率が前記プリズムシー
ト3の屈折率よりも大きい前記液晶ポリマー層6との界
面で、前記反射偏光板2の法線hに対する角度が小さく
なる方向に屈折し、拡散層7により拡散されて前記反射
偏光板2に入射する。
【0049】そして、前記反射偏光板2に入射した光の
うち、前記反射偏光板2の透過軸2pに沿った偏光成分
の光Pは、この反射偏光板2を透過してその他方の面か
ら出射し、前記反射偏光板2の反射軸2sに沿った偏光
成分の光Sが、この反射偏光板2により反射される。
【0050】反射偏光板2により反射された反射光S
は、拡散層7により拡散され、前記液晶ポリマー層6
と、前記プリズムシート3の複数の細長プリズム部4の
傾斜面4aとの界面で前記法線hに対する角度がさらに
小さくなる方向に屈折して、正面方向、つまり前記反射
偏光板2の法線h付近の方向に向かって前記プリズムシ
ート3の外面から出射する。
【0051】この実施例の反射偏光素子1では、前記プ
リズムシート3の複数の細長プリズム部4の傾斜面4a
の傾斜角を49°とし、前記プリズムシート3の屈折率
を1.50、前記液晶ポリマー層5の前記細長プリズム
部4の長さ方向と実質的に平行な方向の屈折率を1.7
6としており、前記拡散層7による拡散は少ないので、
前記反射偏光板2の法線hに対し、前記プリズムシート
3の細長プリズム部4の長さ方向と直交する方向で、且
つ前記細長プリズム部4の頂部を通る前記法線hに対し
て前記細長プリズム部4の傾斜面4a方向に傾いた方向
から30°の入射角で入射した光の反射光Sを、図2に
矢線で示したように、前記反射偏光板2の法線hに沿っ
た方向に出射する。
【0052】そのため、この反射偏光素子1によれば、
正面方向に対して斜めに傾いた方向、すなわち前記反射
偏光板2の法線hに対し、前記プリズムシート3の細長
プリズム部4の長さ方向と交差する方向で、且つ前記細
長プリズム部4の頂部を通る前記法線hに対して前記細
長プリズム部4の傾斜面4a方向に傾いた方向から入射
した光を正面方向に向けて反射することができる。
【0053】したがって、この反射偏光素子1に前記プ
リズムシート3の外面から入射する光のうち、最も明る
い光を、前記反射偏光素子2の正面方向に対し、前記プ
リズムシート2の細長プリズム部4の長さ方向と交差す
る方向に傾いた方向で、且つ前記細長プリズム部4の頂
部を通る前記法線hに対して前記細長プリズム部4の傾
斜面4a方向に傾いた方向から入射させることにより、
高輝度の反射光を前記反射偏光素子1の正面方向に出射
させることができる。
【0054】しかも、上記実施例の反射偏光素子1は、
前記プリズムシート3を、前記複数の細長プリズム部4
の長さ方向を前記反射偏光板2の反射軸2sと実質的に
平行にして配置したものであるため、前記反射偏光板2
により反射された光、つまり前記反射偏光板2の反射軸
2sに沿った偏光成分の光を、偏光度の高い直線偏光と
して前記プリズムシート3の外面から出射することがで
きる。
【0055】すなわち、前記プリズムシート3と前記液
晶ポリマー層6とは、細長プリズム部4の長さ方向の屈
折率が異なり、この細長プリズム部4の長さ方向と直交
する方向の屈折率が略等しいので、前記プリズムシート
3と前記液晶ポリマー層6との界面で前記細長プリズム
部4の長さ方向と平行な方向に振動面を有する偏光成分
の一部が反射され、細長プリズム部4の長さ方向と直交
する方向に振動面を有する偏光成分は透過する。
【0056】したがって、前記プリズムシート3と前記
液晶ポリマー層6との界面が1つの偏光分離層として作
用するため、この反射偏光素子1によれば、前記反射偏
光板2により反射された光(反射偏光板2の反射軸2s
に沿った偏光成分の光)を、偏光度の高い直線偏光とし
て前記プリズムシート3の外面から出射することができ
る。
【0057】この効果は、前記プリズムシート3の細長
プリズム部4の長さ方向と平行な方向の屈折率が前記プ
リズムシートの屈折率よりも大きいほど顕著であり、上
記実施例の反射偏光素子1は、前記プリズムシート3が
光学的に等方性であり、前記反射偏光板2と前記プリズ
ムシート3との間の隙間に充填された高屈折率層6が、
光学的に異方性で、前記プリズムシート3の細長プリズ
ム部4の長さ方向と実質的に平行な方向の屈折率が前記
プリズムシートの屈折率よりも大きい特性を有してい
る。また、上記実施例の反射偏光素子1は、前記高屈折
率層6を、液晶分子が前記プリズムシート3の細長プリ
ズム部4の長さ方向と実質的に平行な方向に分子長軸を
揃えて配列した液晶ポリマー層としているため、前記高
屈折率層6の前記細長プリズム部4の長さ方向と平行な
方向の屈折率を前記プリズムシートの屈折率よりも充分
に大きくし、偏光度が十分に高い直線偏光を前記プリズ
ムシート3の外面から出射することができる。
【0058】さらに、この実施例の反射偏光素子1は、
前記反射偏光板2と前記高屈折率層(液晶ポリマー層)
6との間に拡散層7を設けているため、出射光の強度分
布に広がりのある直線偏光を前記プリズムシート3の外
面から出射することができる。
【0059】なお、上記実施例では、前記プリズムシー
ト3の複数の横長プリズム部4の一方の側面4aの前記
反射偏光板2の法線hに対する角度を49°、他方の側
面4bの前記法線hに対する角度を3°としたが、前記
複数の横長プリズム部4の一方の側面4aは、前記反射
偏光板2の法線hに対して一方の方向に44°〜54°
の範囲の角度で傾いた傾斜面、他方の側面4bは、前記
法線hに対して他方の方向に0°〜5°の範囲の角度の
略垂直な面であればよく、前記横長プリズム部4の2つ
の側面4a,4bの角度をこのようにすることにより、
前記法線hに対し、前記プリズムシート3の細長プリズ
ム部4の長さ方向と直交する方向で、且つ前記細長プリ
ズム部4の頂部を通る前記法線hに対して前記細長プリ
ズム部4の傾斜面4a方向に傾いた方向から略30°の
入射角で入射した光の反射光を、前記反射偏光板2の法
線hに沿った方向に出射することができる。
【0060】なお、上記実施例では、反射偏光板2とプ
リズムシート3との間の隙間に充填された高屈折率層6
を、液晶分子が前記プリズムシート3の細長プリズム部
4の長さ方向と実質的に平行な方向に分子長軸を揃えて
配列した液晶ポリマー層としているが、前記高屈折率層
6は、前記液晶ポリマー層に限らず、前記プリズムシー
ト3の屈折率よりも大きい屈折率を有するものであれば
よい。
【0061】また、上記実施例では、前記プリズムシー
ト3の複数の横長プリズム部4の断面形状を、一方の側
面4aが傾斜し、他方の側面4bが略垂直な不等辺三角
形状としたが、前記横長プリズム部4の断面形状は、前
記反射偏光板2の法線hに対して前記細長プリズム部4
の長さ方向と交差する方向に傾いた方向から入射した光
を、前記細長プリズム部4と前記高屈折率層6との界面
で前記法線hに対する角度が小さくなる方向に屈折さ
せ、反射偏光板2により反射された光を前記界面で前記
法線に対する角度がさらに小さくなる方向に屈折させる
形状であれば、他の形状でもよい。
【0062】なお、上記実施例では、拡散層7を、反射
偏光板2と液晶ポリマー層6とを貼り合わせる粘着材中
に拡散フィラーを分散させて形成しているが、前記拡散
層7は、拡散フィラ−を分散させた透明樹脂フィルム等
から拡散フィルムを貼り付けて形成してもよい。
【0063】また、上記実施例では、反射偏光板2と高
屈折率層6との間に拡散層7を設けたが、前記拡散層7
は、プリズムシート3の外面側、すなわち、プリズムシ
ート3とベースフィルム5との間、或いはベースフィル
ム5の外面に設けてもよい。なお、前記拡散層7は省略
してもよい。
【0064】さらに、上記実施例では、前記プリズムシ
ート3の外面をベースフィルム5により補強している
が、前記ベースフィルム5は省略してもよい。
【0065】次に、この発明の液晶表示装置の実施例を
説明する。図4および図5はこの発明の液晶表示装置の
一実施例を示しており、図4は液晶表示装置の側面図、
図5は前記液晶表示装置の液晶素子の一部分の断面図で
ある。
【0066】この実施例の液晶表示装置は、液晶素子1
0と、前記液晶素子10の前側に配置された吸収偏光板
19と、前記液晶素子10の後側に配置された反射偏光
素子1と、前記反射偏光板2の後側に配置された吸収層
20とからなっている。
【0067】前記液晶素子10は、図5に示したよう
に、表示の観察側である前側の透明基板11と、この前
側基板11に対向する後側の透明基板12との間に、こ
れらの基板11,12の内面にそれぞれ設けられた透明
電極13,14の間に印加される電界に応じて透過光の
偏光状態を制御する液晶層15が設けられたものであ
る。
【0068】この液晶素子10は、例えば、アクティブ
マトリックス方式のものであり、前後一対の基板のうち
の後側基板12の内面に設けられた電極14は、行方向
および列方向にマトリックス状に配列する複数の画素電
極、前側基板11の内面に設けられた電極13は、前記
複数の画素電極に対向する一枚膜状の対向電極である。
【0069】なお、図では省略しているが、前記後側基
板12の内面には、前記複数の画素電極にそれぞれ接続
された複数のTFT(薄膜トランジスタ)と、各行のT
FTにそれぞれゲート信号を供給するための複数のゲー
ト配線と、各列のTFTにそれぞれデータ信号を供給す
るための複数のデータ配線とが設けられている。
【0070】さらに、この液晶素子10の前側基板11
の内面には、前記複数の画素電極14と前記対向電極1
3とが互いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応さ
せて、複数の色、例えば赤、緑、青の3色のカラーフィ
ルタ15R,15G,15Bが設けられており、前記対
向電極13は、前記カラーフィルタ15R,15G,1
5Bの上に形成されている。
【0071】そして、前記前側基板11と後側基板12
は、その周縁部において図示しない枠状のシール材を介
して接合されており、これらの基板11,12間の前記
シール材により囲まれた領域に液晶層16が設けられて
いる。
【0072】前記液晶素子10の前側に配置された吸収
偏光板19は、互いに直交する方向に吸収軸と透過軸
(図示せず)とをもっており、前記吸収軸に沿った偏光
成分(吸収軸に沿った振動面を有する偏光成分)の光を
吸収し、前記透過軸に沿った偏光成分(透過軸に沿った
振動面を有する偏光成分)の光を透過させる。
【0073】前記液晶素子10の後側に配置された反射
偏光素子1は、上記図1〜図3に示したものであり、こ
の反射偏光素子1は、そのプリズムシート3の細長プリ
ズム部4の長さ方向および反射偏光板2の反射軸2sを
液晶表示装置の画面の横軸と略平行にするとともに、前
記細長プリズム部4の傾斜面4a側を前記画面の上縁方
向に向けて配置されている。
【0074】この実施例の液晶表示装置は、例えばTN
(ツイステッドネマティック)型のものであり、前記液
晶素子10の液晶層16の液晶分子の配向状態と前記吸
収偏光板19の透過軸の向きは、前記反射偏光素子1の
反射偏光板2の反射軸2s(画面の横軸に沿った方向)
を基準として設定されている。
【0075】すなわち、前記液晶素子10の液晶層16
の液晶分子は、前記一対の基板11,12の内面に前記
電極13,14を覆って設けられた配向膜17,18に
よりそれぞれの基板11,12の近傍における配向方向
を規制され、一方の基板、例えば後側基板12の近傍に
おいて前記反射偏光素子1の反射偏光板2の反射軸2s
と略直交または略平行な方向に配向し、その方向を基準
として一対の基板11,12間において略90°のツイ
スト角でツイスト配向している。
【0076】また、前記吸収偏光板19は、その透過軸
を前記反射偏光板2の反射軸2sと略直交させるか或い
は略平行にして配置されている。
【0077】さらに、前記反射偏光板2の後側に配置さ
れた吸収層20は、例えば黒色膜からなっており、この
吸収層20は、前記吸収偏光板19の前側から入射し、
前記吸収偏光板19と前記液晶素子10と前記反射偏光
素子1とを透過した光を吸収する。
【0078】この液晶表示装置は、その使用環境の光で
ある外光を利用して表示するものであり、表示の観察側
である前側から入射した光を、前記吸収偏光板19によ
りその透過軸に沿った振動面をもつ直線偏光として前記
液晶素子10に入射させ、前記液晶素子10により透過
光の偏光状態を変化させ、この偏光状態が変化した透過
光の、前記反射偏光素子1の反射偏光板2の反射軸2s
に沿った偏光成分の光をこの反射偏光板2により反射し
て前側に出射し、前記反射偏光板2の透過軸2pに沿っ
た偏光成分の光をこの反射偏光板2を透過させて前記吸
収層20に吸収させる。このようにして、前記反射偏光
板2による反射光が前記吸収偏光板を透過する光の強度
を前記液晶表示素子によって制御し、前記液晶表示装置
に画像が表示される。
【0079】この反射型液晶表示装置は、正面方向から
観察され、外光は画面の法線に対して前記画面の上縁方
向に傾いた方向から入射する。つまり、画面の法線に対
して前記画面の上縁方向(図5において右方向)に傾い
た方向を、使用環境のうちの最も明るい外光が得られる
方向に向け、観察者は表示装置の正面方向から観察する
ようにして使用される。このため最も明るい外光の入射
方向は、通常の使用状態では、画面の法線に対して画面
の上縁方向に30°程度傾いた方向である。
【0080】一方、前記反射偏光素子1は、上述したよ
うに、反射偏光板2の法線hに対し、プリズムシート3
の細長プリズム部4の長さ方向と交差する方向で、且つ
前記細長プリズム部4の頂部を通る前記法線hに対して
前記細長プリズム部4の傾斜面4a方向に傾いた方向か
ら入射した光を正面方向に向けて反射する。
【0081】そして、この実施例の液晶表示装置は、前
記反射偏光素子1を、プリズムシート3の細長プリズム
部4の長さ方向および反射偏光板2の反射軸2sを前記
画面の横軸と略平行にするとともに、前記細長プリズム
部4の傾斜面4a側を前記画面の上縁方向に向けて配置
しているため、上記最も明るい外光の入射方向である画
面の法線に対して画面の上縁方向に傾いた方向から入射
した光を、前記前記反射偏光素子1により正面方向に向
けて反射させることができる。
【0082】したがって、この液晶表示装置によれば、
画面の法線に対して画面の上縁方向に傾いた方向から入
射した最も明るい外光の反射光を正面方向に向けて出射
させ、正面輝度の高い表示を得ることができる。
【0083】なお、図4では前記反射偏光素子1のプリ
ズムシート3の複数の細長プリズム部4を大きく誇張し
て示しているが、前記細長プリズム部4のピッチは上述
したように25μm〜50μm程度であり、それに対し
て前記液晶素子10の画素のピッチは100μm〜20
0μm程度であるため、前記液晶素子10の各画素から
の出射光の輝度を均一にし、輝度むらの無い良好な表示
を得ることができる。
【0084】しかも、上述した実施例の反射偏光素子1
は、プリズムシート3を、複数の細長プリズム部4の長
さ方向を反射偏光板2の反射軸2sと実質的に平行にし
て配置したものであり、前記反射偏光板2により反射さ
れた光、つまり前記反射偏光板2の反射軸2sに沿った
偏光成分の光を、偏光度の高い直線偏光として前記プリ
ズムシート3の外面から出射するため、この液晶表示装
置によれば、コントラストの良い画像を表示することが
できる。
【0085】なお、この実施例では、吸収層20として
黒色膜を用いたが、吸収膜は吸収偏光板を用いてもよ
く、その場合、前記吸収偏光板は、その吸収軸を前記反
射偏光素子1の反射偏光板2の透過軸2pと実質的に平
行にして配置すればよい。
【0086】また、液晶素子10は、アクティブマトリ
ックス方式のものに限らず、単純マトリックス方式の液
晶素子でもよい。
【0087】さらに、上述した反射偏光素子1は、液晶
表示装置に限らず、他の光学装置にも利用することがで
きる。
【0088】
【発明の効果】この発明の反射偏光素子は、一方の面に
複数の細長プリズム部が密に並べて互いに平行に形成さ
れたプリズムシートを、前記複数の細長プリズム部が形
成された一方の面を反射偏光板の一方の面に対向させて
配置し、前記反射偏光板と前記プリズムシートとの間の
隙間に、前記プリズムシートの屈折率よりも大きい屈折
率を有する高屈折率層を設けたものであるため、正面方
向に対して斜めに傾いた方向から入射した光を正面方向
に向けて反射することができる。
【0089】この発明の反射偏光素子において、前記プ
リズムシートは、前記複数の細長プリズム部の長さ方向
を前記反射偏光板の反射軸と実質的に平行にして配置さ
れているのが望ましく、このような構成とすることによ
り、前記反射偏光板により反射された光、つまり前記反
射偏光板の反射軸に沿った偏光成分の光を、偏光度の高
い直線偏光として前記プリズムシートの外面から出射す
ることができる。
【0090】さらに、前記プリズムシートは光学的に等
方性であり、前記高屈折率層は、光学的に異方性で、前
記プリズムシートの細長プリズム部の長さ方向と実質的
に平行な方向の屈折率が前記プリズムシートの屈折率よ
りも大きい特性を有しているのが好ましく、このように
することにより、より偏光度の高い直線偏光を前記プリ
ズムシートの外面から出射することができる。
【0091】前記高屈折率層は、液晶分子が前記プリズ
ムシートの細長プリズム部の長さ方向と実質的に平行な
方向に分子長軸を揃えて配列した液晶ポリマー層が好ま
しく、このようにすることにより、前記高屈折率層の前
記細長プリズム部の長さ方向と平行な方向の屈折率を前
記プリズムシートの屈折率よりも充分に大きくし、偏光
度が十分に高い直線偏光を前記プリズムシート3の外面
から出射することができる。い。
【0092】また、この発明の液晶表示装置は、液晶素
子の前側に吸収偏光板を配置し、前記液晶素子の後側に
上述した発明の反射偏光素子を前記プリズムシートの外
面を前記液晶素子の後面に対向させて配置するととも
に、前記反射偏光素子の後側に吸収層を設けたものであ
るため、正面輝度の高い表示を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の反射偏光素子の一実施例を示す一部
分のハッチングを省略した断面図。
【図2】図1の一部分の拡大図。
【図3】前記反射偏光素子の拡散層を省略した分解斜視
図。
【図4】この発明の液晶表示装置の一実施例を示す側面
図。
【図5】前記液晶表示装置の液晶素子の一部分の断面
図。
【符号の説明】
1…反射偏光素子 2…反射偏光板 2s…反射軸 2p…透過軸 3…プリズムシート 4…細長プリズム部 5…ベースフィルム 6…高屈折率層(液晶ポリマー層) 7…拡散層 10…液晶素子 11,12…基板 13,14…電極 16…液晶層 19…吸収偏光板 20…吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 BA02 BA04 BA12 BA14 BA20 2H049 BA02 BA05 BA06 BA26 BA42 BA43 BB03 BB63 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA15Z FA21Z FA50Z FB02 FD07 HA10 LA16 LA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直交する方向に反射軸と透過軸とを
    もち、前記反射軸に沿った偏光成分の光を反射し、前記
    透過軸に沿った偏光成分の光を透過させる反射偏光板
    と、一方の面に複数の細長プリズム部が密に並べて互い
    に平行に形成され、前記一方の面を前記反射偏光板の一
    方の面に対向させて配置されたプリズムシートと、前記
    プリズムシートの屈折率よりも大きい屈折率を有し、前
    記反射偏光板と前記プリズムシートとの間の隙間に充填
    された高屈折率層とからなることを特徴とする反射偏光
    素子。
  2. 【請求項2】プリズムシートは、複数の細長プリズム部
    の長さ方向を反射偏光板の反射軸と実質的に平行にして
    配置されていることを特徴とする請求項1に記載の反射
    偏光素子。
  3. 【請求項3】プリズムシートは光学的に等方性であり、
    高屈折率層は、光学的に異方性で、前記プリズムシート
    の細長プリズム部の長さ方向と実質的に平行な方向の屈
    折率が前記プリズムシートの屈折率よりも大きい特性を
    有していることを特徴とする請求項2に記載の反射偏光
    素子。
  4. 【請求項4】高屈折率層は、液晶分子がプリズムシート
    の細長プリズム部の長さ方向と実質的に平行な方向に分
    子長軸を揃えて配列した液晶ポリマー層からなっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の反射偏光素子。
  5. 【請求項5】表示の観察側である前側の基板とこの前側
    基板に対向する後側基板との間に、これらの基板の内面
    にそれぞれ設けられた電極間に印加される電界に応じて
    透過光の偏光状態を制御する液晶層が設けられてなる液
    晶素子と、 互いに直交する方向に吸収軸と透過軸とをもち、前記吸
    収軸に沿った偏光成分の光を吸収し、前記透過軸に沿っ
    た偏光成分の光を透過させる吸収偏光板と、 互いに直交する方向に反射軸と透過軸とをもち、前記反
    射軸に沿った偏光成分の光を反射し、前記透過軸に沿っ
    た偏光成分の光を透過させる反射偏光板と、一方の面に
    複数の細長プリズム部が密に並べて互いに平行に形成さ
    れ、前記一方の面を前記反射偏光板の一方の面に対向さ
    せて配置されたプリズムシートと、前記プリズムシート
    の屈折率よりも大きい屈折率を有し、前記反射偏光板と
    前記プリズムシートとの間の隙間に充填された高屈折率
    層とからなる反射偏光素子とを備え、 前記液晶素子の前側に前記吸収偏光板が配置され、前記
    液晶素子の後側に前記反射偏光素子が前記プリズムシー
    トの外面を前記液晶素子の後面に対向させて配置される
    とともに、 前記反射偏光素子の後側に、前記吸収偏光板の前側から
    入射し、前記吸収偏光板と前記液晶素子と前記反射偏光
    素子とを透過した光を吸収する吸収層が配置されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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