JP2003177377A - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置の駆動方法

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JP2003177377A JP2002274111A JP2002274111A JP2003177377A JP 2003177377 A JP2003177377 A JP 2003177377A JP 2002274111 A JP2002274111 A JP 2002274111A JP 2002274111 A JP2002274111 A JP 2002274111A JP 2003177377 A JP2003177377 A JP 2003177377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残像を残さずに、また、駆動ICに負荷を与
えずに新たな表示を書き込む。 【解決手段】 液晶パネルに新たな表示を書き込む際に
は、時間Tp1,Tp2において行電極を線順次走査
し、選択した行電極を電圧Vに設定し、また全ての列
電極を−Vに設定する。選択された行の液晶にはV
+Vの電圧が印加され、画面全体の液晶はプレナー状
態に移行する。全画素の液晶がプレナー状態になった後
に、時間Td1,Td2において、線順次走査によって
新たな表示を書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリ性液晶を有
する液晶表示装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、TN、STN、TFT液晶表示素
子が広く使用されている。これらの液晶表示素子は、所
定の駆動を常時行って表示を行う。これに対し、メモリ
性の動作モードを有するコレステリックまたはカイラル
ネマチック液晶等のメモリ性液晶が注目され、それを備
えた液晶表示装置の実用化が検討されている。
【0003】一対の平行基板間に挟持されたメモリ性液
晶は、その液晶ディレクタが一定周期でねじれた「ねじ
れ構造」を有する。そのねじれの中心軸(以下、ヘリカ
ル軸という。)が基板に対して平均的に垂直方向になる
配列が存在する。
【0004】複数の液晶ドメインの各ヘリカル軸の平均
的な方向が基板面に対してほぼ垂直となる状態をプレナ
ー状態という。プレナー状態では、入射光のうちの、液
晶層のねじれの向きに対応した円偏光を選択反射する。
選択反射される波長λは、液晶組成物の平均屈折率n
AVGと液晶組成物のピッチpの積にほぼ等しい(λ=
AVG・p)。
【0005】ピッチpは、カイラル剤等の光学活性物質
の添加量cと光学活性物質の定数HTP(Helica
l Twisting Power)から、p=1/
(c・HTP)によって決まる。したがって、選択反射
波長は、光学活性物質の種類と添加量によって調整でき
る。メモリ性液晶の選択反射波長を可視域外となるよう
にピッチを設定すれば、選択反射時に目視では透明にな
り透過散乱の動作モードを呈する。
【0006】選択反射を呈するプレナー状態に対して、
複数の液晶ドメインのヘリカル軸が基板面に対してラン
ダム方向または非垂直方向に配列したフォーカルコニッ
ク状態をとることもできる。一般的に、フォーカルコニ
ック状態の液晶層は全体として弱い散乱状態を示す。選
択反射時のように特定の波長の光を反射することはな
い。また、フォーカルコニック状態およびプレナー状態
は、無電界時でも安定に存在する。
【0007】図12(a)はプレナー状態、図12
(b)はフォーカルコニック状態の模式図であり、鼓型
で示す液晶ドメインの配列状態を示す。
【0008】図12(b)のフォーカルコニック状態の
ときに、裏面側に吸収層を設けることよって吸収層の色
の表示が得られる。したがって、明状態であるプレナー
状態と、暗状態(吸収層が黒の場合)であるフォーカル
コニック状態の2状態を利用したメモリ型の表示動作を
実現できる。
【0009】液晶表示装置のセル構造、液晶材料、駆動
法などの基本構成については、非特許文献1や特許文献
1〜6に示されている。また、特許文献2は、プレナー
状態とフォーカルコニック状態が混在した安定的な中間
状態が存在し、表示に利用できることを示している。
【0010】次に、液晶表示装置の駆動法について説明
をする。特許文献1では、駆動電圧の振幅の大きさによ
って、プレナー状態をフォーカルコニック状態に、また
フォーカルコニック状態をプレナー状態にそれぞれ変化
させている。後者の場合は、液晶分子が電圧印加方向に
ほぼ平行になるホメオトロピック状態を経由して起こす
ので、最も高い電圧が必要とされる。
【0011】メモリ性液晶では、一連の印加電圧波形の
実効値が直接電圧消去後の状態を決定するのではなく、
電圧消去後の表示は、直前に印加された電圧パルスの印
加時間および振幅値に依存する。
【0012】次に、液晶表示装置におけるマトリクス表
示について説明する。フォーカルコニック状態に転移さ
せる電圧をVとし、プレナー状態に転移させる下限電
圧をVとし、電圧を印加しても表示状態が変わらない
上限電圧をVとする。
【0013】線順次駆動を行う場合、行電極に電圧振幅
の電圧パルスを入力し、それに同期して列電極には
電圧振幅Vの電圧パルス(選択パルス)を入力する。
各行電極に対して1度ずつ選択パルスを入力して、1表
示シーケンスを完了する。表示シーケンスにおいて、オ
ン表示が選択された場合には表示画素に(V+V
の電圧振幅が1度だけ入力され、オン表示の非選択期間
では電圧Vが印加される。また、オフ表示が選択され
た場合には表示画素に(V−V)の電圧振幅が1度
だけ入力され、オフ表示の非選択期間では電圧Vが印
加される。オン時にはプレナー状態が選択され、オフ時
にはフォーカルコニック状態が選択されるとすると、そ
れぞれの条件は以下の通りである。
【0014】V+V>V、V−V=V
【0015】さらに、書き込まれた状態が変化しないよ
うに、V<Vでなければならない。以上のように印
加電圧の制御を行えばマトリクス表示が可能になる。
【0016】液晶表示装置では走査電極数が増加して
も、表示データが書き込まれた状態での表示品位は悪化
しない。また、電極数が増加しても駆動電圧は増大しな
い。
【0017】
【特許文献1】米国特許第3936815号明細書
【0018】
【特許文献2】米国特許第4097127号明細書
【0019】
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0036
614A1明細書
【0020】
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/0047
819A1明細書
【0021】
【特許文献5】米国特許出願公開第2002/0122
148A1明細書
【0022】
【特許文献6】米国特許出願公開第2002/0126
229A1明細書
【0023】
【非特許文献1】George H.Heilmeier, Joel E.Goldmac
her et al, Appl. Phys. Lett., 13(1968),132
【0024】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置では、電
圧消去後の表示は、直前に印加された電圧パルスの印加
時間および振幅値に依存するので、表示を保持するため
に常時電圧を印加する必要はないのであるが、長時間放
置しておくと、新たな表示データを書き込むときに、そ
れ以前の表示状態が残像として残ってしまう現象が生ず
る。このような残像を残さずに、新たな表示データを書
き込めることが望ましい。
【0025】また、行電極および列電極には、それぞれ
駆動IC(行ドライバおよび列ドライバ)によって電圧
パルスが入力される。駆動ICには、電源形成用IC
(液晶電源装置)から必要な電圧が供給される。駆動I
Cは複数の演算増幅器接続部(以下、オペアンプ接続部
と記す。)を有し、駆動ICと液晶電源装置は、可変抵
抗および演算増幅器(オペアンプ)を介して接続され
る。駆動ICの各オペアンプ接続部には所定の電位が設
定され、各オペアンプ接続部の電位の高低関係は保たれ
る必要がある。しかし、液晶表示装置を駆動する際、全
行電極を同時に選択し、画面全体のメモリ性液晶に電圧
を印加しようとすると、駆動ICを流れる電流が多くな
り、駆動ICの負荷が大きくなる。具体的には、各オペ
アンプ接続部の電位の高低関係が保たれなくなる場合が
生じる。多くの電流が流れても各オペアンプ接続部の電
位の高低関係が保たれるような駆動ICを実現する場
合、駆動ICを大きくする必要が生じたり、消費電力が
増加してしまうことが考えられる。また、液晶駆動装置
の生産コストも高くなってしまう。
【0026】また、表示書換時間の短縮化、駆動ICの
簡易化、書き換えた表示のコントラストの向上等を図れ
ることが望ましい。
【0027】本発明は、上記の課題を解決し、残像を残
さずに、また、駆動ICに負荷を与えずに新たな表示を
書き込むことができる液晶表示装置の駆動方法を提供す
ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の態様1は、少な
くとも2つの安定状態を呈するメモリ性液晶層と、複数
のコモン電極および複数のセグメント電極を含み、コモ
ン電極を1本ずつ選択するように走査する液晶表示装置
の駆動方法であって、コモン電極の総数をL、メモリ性
液晶層をオン表示にするための電圧をメモリ性液晶層に
印加するときの各コモン電極の選択期間をA秒、メモ
リ性液晶層をオン表示にするための電圧を印加する少な
くとも1回の走査であり、全てのコモン電極を1本ずつ
選択するように行う走査の回数をA回、メモリ性液晶
層をオフ表示にするための電圧をメモリ性液晶層に印加
するときの各コモン電極の選択期間をB秒、メモリ性
液晶層をオフ表示にするための電圧を印加する走査の回
数をB回、表示データに対応する電圧をメモリ性液晶
層に印加するときの各コモン電極の選択期間をW秒、
表示データに対応する電圧をメモリ性液晶層に印加する
走査の回数をW回としたときに、L(A・A+B
・B+W・W)が所定の時間以下となるように
、B、およびWを定め、メモリ性液晶層をオン
表示にするためのオン電圧を、メモリ性液晶層をオフ表
示にするためのオフ電圧よりも高くし、オン電圧をメモ
リ性液晶層に印加し、次にオフ電圧をメモリ性液晶層に
印加し、次に表示データに対応する電圧をメモリ性液晶
層に印加することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法
を提供する。
【0029】本発明の態様2は、A=B=Wを満
足する液晶表示装置の駆動方法を提供する。このような
駆動方法によれば、駆動装置を簡易化することができ
る。
【0030】本発明の態様3は、A=B=Wを満
足する液晶表示装置の駆動方法を提供する。このような
駆動方法によれば、駆動装置を簡易化することができ
る。
【0031】本発明の態様4は、B=0であってメモ
リ性液晶層にオフ電圧を印加しない液晶表示装置の駆動
方法を提供する。
【0032】本発明の態様5は、B=0であってメモ
リ性液晶層にオフ電圧を印加せず、かつA=Wを満
足する液晶表示装置の駆動方法を提供する。このような
駆動方法によれば、駆動装置を簡易化することができ
る。
【0033】本発明の態様6は、A≧Wを満足する
液晶表示装置の駆動方法を提供する。このような駆動方
法によれば、コントラストを向上でき、また、動作許容
電圧を広げることができる。
【0034】本発明の態様7は、A≧1.2・W
満足する液晶表示装置の駆動方法を提供する。このよう
な駆動方法によれば、さらにコントラストを向上でき、
また、動作許容電圧をさらに広げることができる。
【0035】本発明の態様8は、Wが、1または2で
ある液晶表示装置の駆動方法を提供する。このような駆
動方法によれば、表示の書き換え完了までの時間を短縮
することができる。
【0036】本発明の態様9は、メモリ性液晶層にカイ
ラルネマチック液晶が含まれる液晶表示装置の駆動方法
を提供する。
【0037】本発明の態様10は、メモリ性液晶層によ
って生ずる選択反射波長域に可視光が含まれる液晶表示
装置の駆動方法を提供する。
【0038】本発明の態様11は、メモリ性液晶層によ
って生ずる選択反射波長域に赤外光または紫外光が含ま
れる液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0039】
【発明の実施の形態】図1に本発明の液晶表示装置の模
式的断面図を示す。図1に示す液晶表示装置は、ガラス
基板1、1、電極2、2、高分子薄膜3、3
、液晶組成物(メモリ性液晶)4、および裏面側に黒
色の光吸収体5が配置され、フォーカルコニック状態と
プレナー状態を安定に表示する液晶パネルである。電極
、2の一方は行電極(コモン電極)であり、他方
は列電極(セグメント電極)である。以下の説明では、
電極2が列電極であり、電極2が行電極であるとす
る。
【0040】高分子薄膜3、3は、ポリイミド等の
有機薄膜によって形成する。高分子薄膜3、3の代
わりにシリカなどの無機薄膜を形成してもよい。しか
し、メモリ性液晶に接する薄膜の表面をラビング処理す
ると、薄膜の種類によってはメモリ性液晶のフォーカル
コニック状態の安定性が失われてしまうことがある。よ
って、ラビング無しの薄膜を設けるか、または、電極と
液晶組成物が直接接するように設ける。
【0041】電極間間隙はスペーサー等で保持し、2〜
15μmが好ましい。さらには、3〜6μmが好まし
い。電極間隙が小さすぎると表示のコントラスト比が低
下し、大きすぎると駆動電圧が上昇するからである。
【0042】表示の態様は、例えば、ドットマトリック
ス表示である。コモン電極を走査する表示態様であれ
ば、セグメント表示などの非フルドットマトリックス表
示であってもよい。基板は、ガラス基板でも樹脂基板で
もよく、また、ガラス基板と樹脂基板の組み合わせでも
よい。反射表示素子として用いる場合には、どちらか一
方の基板の内面または外面に光吸収体を設置するか、ま
たは、基板として光吸収機能を有するものを用いてもよ
い。
【0043】電極面内に微量のスペーサーを散布し、対
向させた基板の四辺を注入孔を除いてエポキシ樹脂等の
シール材で封止し、真空注入によって液晶組成物をセル
に満たす。
【0044】図2は、液晶パネル(液晶表示装置)を駆
動する駆動装置の構成例を示すブロック図である。コン
トローラ11は、行ドライバ12に行電極への電圧パル
ス入力を指示し、列ドライバ13に列電極への電圧パル
ス入力を指示する。液晶電源装置14は、行ドライバ1
2および列ドライバ13に必要な電圧を供給する。行ド
ライバ12および列ドライバ13は、コントローラ11
の指示に従い、行電極2および列電極2に電圧パル
スを入力する。コントローラ11は、各電極の電位を切
り替えて、メモリ性液晶4をプレナー状態やフォーカル
コニック状態に移行させる。以下、プレナー状態の表示
をオン表示、フォーカルコニック状態の表示をオフ表示
と記す。
【0045】次に、液晶パネル100の表示を書き換え
るときの動作について説明する。まず、液晶駆動装置
は、行電極2を1本ずつ選択しながら線順次走査し、
各画素に配置されたメモリ性液晶4をプレナー状態に移
行させるための電圧(オン表示とするための電圧)を印
加する。この電圧が印加されるとメモリ性液晶4はホメ
オトロピック状態になる。そして、電圧印加が終了する
とメモリ性液晶4はプレナー状態に移行し、オン表示と
なる。行電極2を走査しながら全画素をオン表示にす
るので、これまで表示されていた画面が消去される。液
晶駆動装置は、全ての行電極2を一本ずつ選択する行
電極2の走査を少なくとも1回行い、画面全体をオン
表示にする。
【0046】続いて、液晶駆動装置は、行電極2を線
順次走査して、表示データに対応する電圧を印加する。
この結果、所望の表示が書き込まれ、表示の書き換えが
完了する。液晶駆動装置は、行電極2の走査を少なく
とも1回行って、表示データを書き込む。
【0047】メモリ性液晶をオン表示とするための電圧
をメモリ性液晶に印加するときの各行電極2の選択時
間をA秒とする。また、メモリ性液晶をオン表示とす
るための電圧をメモリ性液晶に印加するときの走査回数
をA回とする。同様に、表示データに対応する電圧を
メモリ性液晶に印加するときの各行電極2の選択時間
をW秒とし、表示データに対応する電圧をメモリ性液
晶に印加するときの走査回数をW回とする。
【0048】図3は、表示書換時の駆動波形の例を示す
説明図である。図3は、A=W=2である場合の例
を示す。すなわち、画面全体をオン表示とするための走
査と、表示データを書き込むための走査をそれぞれ2回
ずつ行ったときの例を示す。時間Tp1,Tp2は、そ
れぞれオン表示とするための1回目の走査時間と2回目
の走査時間を示す。同様に、時間Td1,Td2は表示
データを書き込むための1回目の走査時間と2回目の走
査時間を示す。
【0049】図3(a)は一つの行電極2に印加され
る駆動波形の例であり、図3(b)は一つの列電極2
に印加される駆動波形の例である。図3(a),(b)
に示すように、行ドライバ12は選択された行電極2
に電圧振幅Vの電圧パルスを入力する。列ドライバ1
3は、列電極2に電圧振幅Vの電圧パルスを入力す
る。このとき、既に述べたV+V>V、V−V
=V、V<Vという条件を満足するようにV
およびVを定める。図3(c)は、図3(a),
(b)に示す電圧パルスが入力されたときにメモリ性液
晶4に印加される電圧の波形を示す。
【0050】時間Tp1において、行ドライバ12は、
選択された行電極2の電位をVに設定し、選択され
ていない行電極の電位を0とする。時間Tp1では、各
行電極2の選択時間はAである。また、列ドライバ
13は、時間Tp1の間、全ての列電極2の電位を−
に設定する。この結果、図3(c)に示すように、
選択された行の画素のメモリ性液晶4にはV+V
電圧が印加され、電圧印加終了後、その画素はオン表示
へ移行する。また、選択されていない行の画素のメモリ
性液晶4には電圧Vが印加される。電圧Vが印加さ
れても、画素の表示状態は変化しない。行ドライバ12
および列ドライバ13は、時間Tp2における走査で
も、同様に電圧を印加する。
【0051】図4は、表示書換時の画面変化の例を示す
説明図である。最初に図4(a)に示す画面が表示され
ていたとする。時間Tp1において、オン表示とするた
めの1回目の走査を行うと、全画素がオン表示に移行
し、図4(b)に示すように、表示が消え始める。時間
p2において、2回目の走査を行うとさらに表示が消
え、図4(c)に示すように残像が消える。
【0052】時間Td1において、行ドライバ12は、
選択された行電極2の電位をVに設定し、選択され
ていない行電極の電位を0とする。時間Td1では、各
行電極2の選択時間はWである。また、列ドライバ
13は、各列電極2を、選択された行の表示データに
応じてVまたは−Vに設定する。この結果、選択さ
れた行の各画素のメモリ性液晶4にはV+Vまたは
−Vの電圧設定され、各画素がオン表示またはオ
フ表示に移行する。各行電極2が走査されることによ
り所望の表示に書き換えられる。なお、選択されていな
い行の画素のメモリ性液晶4には電圧Vが印加され
る。電圧Vが印加されても、画素の表示状態は変化し
ない。行ドライバ12および列ドライバ13は、時間T
d2における走査でも、同様に電圧を印加する。
【0053】図3では、時間Td1,Td2において、
一つの列電極2に電圧Vが連続的に設定される場合
を示した。
【0054】時間Tp2における走査の後、時間Td1
において表示データを書き込むための走査を行うと、図
4(d)に示すように所望の表示が書き込まれる。時間
において、表示データを書き込むための2回目の
走査を行うと、コントラストがより改善され、図4
(e)に示すように表示データの書き込みが完了する。
【0055】ここでは、オン表示とするための走査と、
表示データを書き込むための走査を2回ずつ行う場合
(A=W=2の場合)を示したが、各走査回数は2
回でなくてもよい。例えば、電圧V+Vをより高く
設定したり、選択時間Aを長く設定すれば、オン表示
とするための走査を1回行うだけで図4(c)に示すよ
うに残像を消すことができる。逆に、電圧V+V
より低く設定したり、選択時間Aを短くすれば、残像
を消すための走査回数Aは増加する。
【0056】表示データを書き込むための走査を行う場
合においても、V+Vの電圧をより高く設定した
り、選択時間Wを長く設定すれば、1回の走査で表示
データの書き込みを完了することができる。逆に、V
+Vの電圧をより低く設定したり、選択時間Wを短
く設定すれば、表示データを書き込むための走査回数W
は増加する。複数回の走査で表示データを書き込む場
合には、1回目の走査後と2回目の走査後のコントラス
トの差が最も大きく、3回目以降の走査ではコントラス
トの改善の程度は徐々に減少する。
【0057】なお、V+Vをより高く設定したり、
選択時間Aや選択時間Wを長く設定すると、走査1
回あたりの消費電力は増加する。また、選択時間A
選択時間Wを長く設定すれば、1回の走査に要する時
間も長くなる。
【0058】オン表示とするための走査回数Aと、表
示データを書き込むための走査回数Wは、行電極2
の総数をLとしたときに、L(A・A+W
)が所定の時間以内になるように定めることが好ま
しい。L(A・A+W・W )は、オン表示とす
るための走査の開始から、表示データの書き込み終了ま
での時間である。したがって、L(A・A+W
)が所定の時間以内になるという条件を満たすよう
に、AおよびWを定めれば、所定時間内に表示デー
タの書き換えを完了することができる。表示データの書
き換えを行うオペレータは、書換時間が60秒を超える
と、時間がかかりすぎると感じることが多い。そのた
め、L(A・A+W・W)が60秒以内になる
ようにAおよびWを定めることが好ましい。特に、
表示データを書き込むための走査回数W を1回または
2回とすれば、表示の書き換え時間をより短縮できる。
従って、Wを1回または2回に定めることが好まし
い。
【0059】オン表示とするための走査および表示デー
タを書き込むための走査において、各行電極2の選択
時間A,Wが等しければ、一種類の選択時間を設定
すればよいので、コントローラ11、行ドライバ12、
および列ドライバ13を簡易化することができる。同様
に、走査回数A,Wを等しくする場合にも、コント
ローラ11等を簡易化できる。従って、コントローラ1
1等の簡易化の観点からは、選択時間A,Wを等し
く定めたり、あるいは、走査回数A,Wを等しく定
めることが好ましい。
【0060】また、A≧Wとすれば、書き込んだ表
示のコントラストを向上させ、また、動作許容電圧を広
げることができる。ここで、動作許容電圧について説明
する。オン表示とするためにメモリ性液晶に電圧V
印加することによって、最良のコントラストが得られる
とする。しかし、オン表示とするための電圧としてV
から少しずれた電圧を印加しても良好なコントラストを
維持できる。電圧Vを中心にして、良好なコントラス
トを維持できる電圧の幅を動作許容電圧という。コント
ラストと動作許容電圧の向上の観点からは、A≧W
とすることが好ましく、特にA≧1.2・Wとする
ことが好ましい。A≧1.5・Wとすれば、さらに
コントラストや動作許容電圧を向上できる。
【0061】また、画面全体をオン表示とした後に、画
面全体をオフ表示にしてから表示データを書き込んでも
よい。この場合、液晶駆動装置は、オン表示とするため
の走査を行った後に、行電極2を線順次走査し、各画
素に配置されたメモリ性液晶4をフォーカルコニック状
態に移行させる電圧(オフ表示とするための電圧)を印
加する。この線順次走査によって各画素のメモリ性液晶
4をフォーカルコニック状態にするので、画面全体がオ
フ表示となる。
【0062】図5は、画面全体をオフ表示にしてから表
示データを書き込むときの駆動波形の例を示す説明図で
ある。図5(a)は一つの行電極2に印加される駆動
波形の例であり、図5(b)は一つの列電極2に印加
される駆動波形の例である。図5(c)は、図5
(a),(b)に示す電圧パルスが入力されたときのメ
モリ性液晶4の印加電圧の波形を示す。図5に示す時間
p1,Tp2,Td1,T d2における駆動波形は、
図3に示す場合と同様である。時間Tf1,Tf2は、
それぞれオフ表示とするための1回目の走査時間と2回
目の走査時間を示す。
【0063】メモリ性液晶をオフ表示とするための電圧
をメモリ性液晶に印加するときの各行電極2の選択時
間をBとする。また、メモリ性液晶をオン表示とする
ための電圧をメモリ性液晶に印加するときの走査回数を
回とする。図5は、B=2の場合を示している。
【0064】図5に示す例では、時間Tp1,Tp2
おいてオン表示とするための走査を2回行って、画面全
体をオン表示にする。続いて、時間Tf1において、行
ドライバ12は、選択された行電極2の電位をV
設定し、選択されていない行電極の電位を0とする。ま
た、列ドライバ13は、時間Tf1の間、全ての列電極
の電位をVに設定する。この結果、図5(c)に
示すように、選択された行の画素のメモリ性液晶4には
電圧V−Vが印加され、そのメモリ性液晶4は、フ
ォーカルコニック状態に移行する。すなわち、選択され
た行の画素はオフ表示に移行する。また、選択されてい
ない行の画素のメモリ性液晶4には電圧Vが印加され
る。電圧Vが印加されても、画素の表示状態は変化し
ない。行ドライバ12および列ドライバ13は、時間T
f2における走査でも、同様に電圧を印加する。
【0065】時間Tf1,Tf2における走査で、画面
全体がオフ表示になる。続いて、時間Td1,Td2
おける走査で表示を書き込む。
【0066】オン表示とするための走査を行った後にオ
フ表示とするための走査を行うと、表示データの書換後
のコントラストが向上する。したがって、コントラスト
を向上させるためには、オフ表示とするための走査を行
うことが好ましい。
【0067】オフ表示とするための走査回数は、2回に
限定されない。各行電極2の選択時間Bを長く設定
すれば、オフ表示とするための走査を1回行うだけで画
面全体をオフ表示にすることができる。逆に選択時間B
を短くすれば、画面全体をオフ表示とするための走査
回数Bは増加する。
【0068】本例の場合、L(A・A+B・B
+W・W)が所定の時間以内になるようにA、B
、およびWを定めることが好ましい。特に、L(A
・A+B・B+W・W)が60秒以内にな
るようにA、B、およびWを定めることが好まし
い。L(A・A+B・B+W・W)は、オ
ン表示とするための走査の開始から、表示データの書き
込み終了までの時間である。したがって、L(A・A
+B・B+W・W)が60秒以内になるよう
にA、B、およびWを定めれば、60秒以内に書
き換えを完了することができる。特に、表示データを書
き込むための走査回数Wを1回または2回とすれば、
表示の書き換え時間をより短縮できる。従って、W
1回または2回に定めることが好ましい。
【0069】本例においても、選択時間や走査回数を一
種類に定めれば、コントローラ11、行ドライバ12、
および列ドライバ13を簡易化できる。従って、コント
ローラ11等の簡易化の観点からは、A,B,およ
びWを等しく定めたり、あるいは、走査回数A,B
,およびWを等しく定めることが好ましい。
【0070】また、本例においても、コントラストと動
作許容電圧の向上の観点からは、A ≧Wとすること
が好ましく、特にA≧1.2・Wとすることが好ま
しい。A≧1.5・Wとすれば、さらにコントラス
ト等を向上できる。
【0071】図3に示すような、画面全体をオン表示と
した後に、画面全体をオフ表示にせずに表示データを書
き込む駆動方法は、本例においてB=0とした場合に
該当する。
【0072】上記の各例に示す駆動方法によれば、新た
な表示を書き込む前に、全画素をオン表示またはオフ表
示にするので、残像を消去することができる。また、全
画素をオン表示やオフ表示にするときに、行電極2
1本ずつ選択しながら走査するので、行ドライバ12に
負荷が生じることがない。
【0073】上記の各例では、行電極2および列電極
に入力される電圧パルスの電圧振幅がそれぞれ
,Vで一定である場合を示した。オン表示とする
ための走査、オフ表示とするための走査、および表示デ
ータを書き込むための走査で、これらの電圧振幅を変化
させてもよい。
【0074】例えば、表示データを書き込むための走査
では、行電極2および列電極2に対する電圧振幅を
それぞれV,Vとして、各画素にV+Vまたは
−Vの電圧を印加するものとする。このとき、オ
ン表示とするための走査では、VおよびV以外の電
圧振幅でメモリ性液晶にV+Vとは異なる電圧を印
加することで画面全体をオン表示にしてもよい。同様
に、オフ表示とするための走査でも、V,V以外の
電圧振幅でメモリ性液晶にV−Vとは異なる電圧を
印加することで画面全体をオフ表示にしてもよい。以
下、オン表示とするための走査においてメモリ性液晶に
印加される電圧をAと記し、オフ表示とするための走
査においてメモリ性液晶に印加される電圧をBと記
す。
【0075】ただし、メモリ性液晶をプレナーに移行さ
せるための電圧は、フォーカルコニックに移行させるた
めの電圧よりも高い。したがって、メモリ性液晶をオン
表示とするための電圧Aは、メモリ性液晶をオフ表示
とするための電圧Bよりも高くする。このように電圧
を印加して画面全体をオン表示にした後に、電圧A
より低い電圧Bを印加して画面全体をオフ表示にす
ることで、表示データを書き込んだのちに良好なコント
ラストと動作許容電圧が得られる。
【0076】なお、上記の各例では、線順次走査を行う
場合について説明したが、行電極2 の走査は線順次走
査でなくてもよい。
【0077】上記の各例において、各走査毎に極性を逆
転させながら、メモリ性液晶4に電圧を印加してもよ
い。すなわち、各走査毎に、行電極2の電位と列電極
の電位の高低関係を逆転させて電圧を印加してもよ
い。図6は、オン表示とするための走査において各走査
毎に極性を逆転させる場合の駆動波形の例を示す。図6
(a),(b)は、それぞれ一つの行電極2、一つの
列電極2に印加される駆動波形を示す。図6(c)
は、メモリ性液晶4に印加される電圧の波形を示す。図
6(c)では、行電極2の電位が列電極2の電位よ
りも高く設定された場合の電圧を正として示し、行電極
の電位が列電極2の電位よりも低く設定された場
合の電圧を負として示している。
【0078】図6に示すように、1回目の走査で選択し
た行電極2の電位をVとしたならば、次の走査では
選択した行電極2の電位を−Vに設定する。一方、
列電極2の電位は、1回目の走査で−Vに設定した
ならば、2回目の走査でVに設定する。この結果、1
回目の走査で選択された行のメモリ性液晶にはV+V
が印加され、2回目の走査で選択されたときには−
(V+V)が印加される。このように、極性の逆転
を繰り返して電圧を印加してもよい。オフ表示とするた
めの走査や、表示データを書き込むための走査において
も、各走査毎に極性を反転させてよい。
【0079】また、各行電極2の選択時間内で極性を
反転させてもよい。すなわち、選択時間内で行電極2
の電位と列電極2の電位の高低関係を逆転させなが
ら、電圧を印加してもよい。図7は、オン表示とするた
めの走査において、選択期間内で極性を逆転させる場合
の駆動波形の例を示す。図7(a),(b)は、それぞ
れ一つの行電極2、一つ列電極2の駆動波形であ
る。図7(c)は、メモリ性液晶に印加される電圧の波
形である。図7に示すように、選択期間A内で、行電
極2の電位を、V,−Vに交互に逆転する。ま
た、列電極2の電位を、−V,Vに交互に逆転す
る。この結果、選択された行のメモリ性液晶4には、V
+V,−(V+V)の電圧が交互に印加され
る。このように、選択期間内で極性を反転させてもよ
い。オフ表示とするための走査や、表示データを書き込
むための走査においても、同様に極性を反転させてよ
い。
【0080】選択期間内で極性を反転させるようにする
と、消費電力が増加する。しかし、表示データを書き込
むための走査において、選択期間内で極性を反転させる
と、画面に筋が発生することを防止できる。よって、表
示書換時の見映えを向上させるために、表示データを書
き込むための走査では、選択期間内で極性を反転させる
ことが好ましい。
【0081】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。 [例1]240本のストライプ状の透明電極を有するガ
ラス基板と、320本のストライプ状の透明電極を有す
るガラス基板を作成した。各ガラス基板の液晶層と接す
る面に無機薄膜を作成し、その後、上下基板面に直径4
μmの樹脂性のスペーサーを散布した。注入孔を除く四
辺に、幅約0.4mmで印刷したエポキシ樹脂を介して
ストライプ状電極が交差するように、ガラス基板を重ね
合わせて、空セルを形成した。
【0082】市販のネマチック液晶(メルク・ジャパン
株式会社製「MJ00423」:T =94.0℃、Δ
n=0.230、ε=15.0)の70.8質量部、式
1に示すカイラル剤14.6質量部、式2に示すカイラ
ル剤14.6質量部からなるカイラルネマチック液晶A
(以下、液晶Aと記す。)を調整した。
【0083】
【化1】
【0084】
【化2】
【0085】上述したように、液晶層のピッチpは、カ
イラル剤等の光学活性物質の添加量cと、光学活性物質
のHTP(ヘリカル・ツイスティング・パワー)の定数
に基づき、p=1/(c・HTP)の式で決定される。
よって、カイラルネマチック液晶表示素子の選択反射波
長を、赤外線、紫外線および可視域の波長領域になるよ
うに、調整することができる。たとえば、前記のネマチ
ック液晶(MJ00423)を83質量部、式1に示す
カイラル剤を8.5質量部、式2に示すカイラル剤を
8.5質量部からなるカイラルネマチック液晶の選択波
長域は赤外光領域となる。そして、カイラルネマチック
液晶を含むメモリ性液晶が、プレナー状態の際に透明、
フォーカルコニック状態の際に散乱を示し、この2状態
を電圧で可逆的に制御可能である。このようにして、透
過散乱の2つの表示状態を呈することができる。
【0086】先に作製した空セルに液晶Aを真空注入法
で注入し、注入孔を紫外線硬化の封止材で封止して液晶
パネルを作製した。この液晶パネルでは、240本の透
明電極を行電極、320本の透明電極を列電極とし、行
ドライバおよび列ドライバをそれぞれ行電極および列電
極に接続した。なお、本例では、行ドライバおよび列ド
ライバを備える駆動装置として、サンウォーター株式会
社製の任意波形発生器を使用した。
【0087】図8は、駆動パラメータの組み合わせの例
と、各組あわせにおけるコントラスト等の計測結果を示
す。図8に示すように、オン表示とするための走査回数
、メモリ性液晶をオン表示とするための電圧A
オフ表示とするための走査回数B、メモリ性液晶をオ
フ表示とするための電圧B、表示データを書き込むた
めの走査回数W、選択時間A,B,Wを変化さ
せて、液晶パネルを駆動した。表示データを書き込むた
めの走査における行電極に対する電圧振幅Vは16V
とし、列電極に対する電圧振幅Vは2Vとした。すな
わち、表示を書き込むための走査では、オン表示とする
メモリ性液晶にV+V=18Vを印加し、オフ表示
とするメモリ性液晶にV−V=14Vを印加した。
【0088】この各パラメータの組み合わせにおける、
表示書換時間およびコントラストを計測し、また、表示
を書き換えた後に残像が生じているか否かを確認した。
計測結果は、図8に示すとおりである。図8に示す各パ
ラメータの組み合わせにおいて、表示書換時間はいずれ
も60秒以下であった。また、いずれの場合も6以上の
コントラストを実現することができ、残像は確認されな
かった。
【0089】[比較例1]オン表示とするための走査
と、オフ表示とするための走査を行わずに表示を書き換
えた。このときのパラメータの組み合わせおよび計測結
果を図9に示す。図9に示すように、表示データを書き
込むための走査回数Wを変化させた。また、選択時間
は20msとした。この場合、図9に示すように、
コントラストは例1の場合よりも低くなり、また、残像
が確認された。
【0090】例1と比較例1の結果から、画面全体をオ
ン表示とするための走査やオフ表示とするための走査を
行い、次に表示データを書き込むための走査を行うこと
で、残像がなく、よりコントラストが高い表示が得られ
ることがわかる。
【0091】また、電圧Aを18Vとし、電圧V
も18Vとなるようにして、液晶パネルを駆動し
た。このとき、選択時間Wと選択時間Aの比を変化
させて、表示書換後のコントラストおよび動作許容電圧
を測定した。この測定結果を図10に示す。この測定結
果から、選択時間Wよりも選択時間Aを長くしてい
けば、コントラストはより向上し、また動作許容電圧は
より広がることがわかる。
【0092】次に、本発明の駆動方法により駆動される
液晶表示装置の使用例について説明する。従来、小売店
では、商品の価格等を記載した札(以下、棚札と記
す。)を商品棚に貼って価格等を示していた。本発明の
駆動方法により駆動される液晶表示装置は、棚札として
用いることができる。図11は、棚札として使用された
液晶表示装置が表示する情報の例である。日毎に価格等
の情報が変わる場合には、本発明の駆動方法によって新
たな表示に書き換えればよい。図11に示す情報を書き
換える場合であっても、新たな表示に「98円」等の情
報が残像として残ることはない。縦9cm、横11cm
の大きさの表示を行う場合、例えば、240本の行電極
と320本の列電極を用いて、図11に示す表示を書き
込むことができる。なお、このときの1画素の大きさ
は、縦0.33mm、横0.33mmである。
【0093】下記の表1は、本発明におけるA,B
およびWのようなパラメータのその他の組み合わせを
示すものである。
【0094】
【表1】
【0095】
【発明の効果】本発明の態様1では、残像を残さずに、
所定の時間以内で表示を書き換えることができ、また、
行ドライバや列ドライバでの負荷発生を防止することが
できる。また、良好なコントラストで表示を行うことが
できる。態様2では、A=B =Wとするので駆動
装置を簡易化することができる。態様3では、A=B
=Wとするので駆動装置を簡易化することができ
る。
【0096】態様4のようにB=0としても、残像を
残さずに、所定の時間以内で表示を書き換えることがで
き、また、行ドライバや列ドライバでの負荷発生を防止
することができる。また、態様5では、B=0かつA
=Wとするので駆動装置を簡易化することができ
る。
【0097】態様6では、A≧Wとするので、コン
トラストを向上でき、また、動作許容電圧を広げること
ができる。態様7では、A≧1.2・Wとするの
で、よりコントラストを向上でき、より動作許容電圧を
広げることができる。態様8では、Wを1または2と
するので、表示の書き換え完了までの時間を短縮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 メモリ性液晶を用いた液晶パネルの概略構成
を示す断面図。
【図2】 液晶パネルを駆動する駆動装置の構成例を示
すブロック図。
【図3】 表示書換時の駆動波形の例を示す説明図。
【図4】 表示書換時の画面変化の例を示す説明図。
【図5】 表示書換時の駆動波形の例を示す説明図。
【図6】 各走査毎の極性の逆転の例を示す説明図。
【図7】 選択時間内における極性の逆転の例を示す説
明図。
【図8】 実施例の設定パラメータおよび測定結果を示
す図。
【図9】 比較例の設定パラメータおよび測定結果を示
す図。
【図10】 選択時間の比を変化させたときのコントラ
ストおよび動作許容範囲電圧の測定結果を示す図。
【図11】 液晶パネルが表示する情報の例を示す説明
図。
【図12】 メモリ性液晶の配向状態の一例を示す説明
図。
【符号の説明】
,1 ガラス基板 2,2 電極 3,3 高分子薄膜 4 液晶組成物 5 光吸収体 11 コントローラ 12 行ドライバ 13 列ドライバ 14 液晶電源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/36 G09G 3/36 (72)発明者 高野 智弘 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 田原 慎哉 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA02 GA03 GA04 HA06 JA18 KA24 MA02 MA12 MA16 2H093 NA07 NA79 NC13 NC16 ND06 ND48 NF18 5C006 AC24 AF33 AF42 AF44 BA11 BB12 FA12 FA34 FA41 5C080 AA10 BB05 DD01 DD08 DD25 FF12 JJ01 JJ02 JJ04 JJ06 KK31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの安定状態を呈するメモリ
    性液晶層と、複数のコモン電極および複数のセグメント
    電極を含み、コモン電極を1本ずつ選択するように走査
    する液晶表示装置の駆動方法であって、 コモン電極の総数をL、 前記メモリ性液晶層をオン表示にするための電圧を前記
    メモリ性液晶層に印加するときの各コモン電極の選択期
    間をA秒、 前記メモリ性液晶層をオン表示にするための電圧を印加
    する少なくとも1回の走査であり、全てのコモン電極を
    1本ずつ選択するように行う走査の回数をA回、 前記メモリ性液晶層をオフ表示にするための電圧を前記
    メモリ性液晶層に印加するときの各コモン電極の選択期
    間をB秒、 前記メモリ性液晶層をオフ表示にするための電圧を印加
    する走査の回数をB回、 表示データに対応する電圧を前記メモリ性液晶層に印加
    するときの各コモン電極の選択期間をW秒、 表示データに対応する電圧を前記メモリ性液晶層に印加
    する走査の回数をW回としたときに、 L(A・A+B・B+W・W)が所定の時
    間以下となるようにA 、B、およびWを定め、前
    記メモリ性液晶層をオン表示にするためのオン電圧を、
    前記メモリ性液晶層をオフ表示にするためのオフ電圧よ
    りも高くし、 オン電圧を前記メモリ性液晶層に印加し、 次にオフ電圧を前記メモリ性液晶層に印加し、 次に表示データに対応する電圧を前記メモリ性液晶層に
    印加することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】A=B=Wを満足する請求項1に記
    載の液晶表示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】A=B=Wを満足する請求項1また
    は2に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】B=0であってメモリ性液晶層にオフ電
    圧を印加しない請求項1または2に記載の液晶表示装置
    の駆動方法。
  5. 【請求項5】B=0であってメモリ性液晶層にオフ電
    圧を印加せず、かつA=Wを満足する請求項1また
    は2に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】A≧Wを満足する請求項1、3、4、
    または5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】A≧1.2・Wを満足する請求項1、
    3、4、または5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】Wが、1または2である請求項1、2、
    3、4、5、6、または7に記載の液晶表示装置の駆動
    方法。
  9. 【請求項9】メモリ性液晶層にカイラルネマチック液晶
    が含まれる請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶表
    示装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】メモリ性液晶層によって生ずる選択反射
    波長域に可視光が含まれる請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】メモリ性液晶層によって生ずる選択反射
    波長域に赤外光または紫外光が含まれる請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の液晶表示装置の駆動方法。
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