JP2003175642A - 現場測定ホワイトポイントに固定された工場測定カラーカットオフを使用する閉ループ色補正 - Google Patents

現場測定ホワイトポイントに固定された工場測定カラーカットオフを使用する閉ループ色補正

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JP2003175642A
JP2003175642A JP2002256869A JP2002256869A JP2003175642A JP 2003175642 A JP2003175642 A JP 2003175642A JP 2002256869 A JP2002256869 A JP 2002256869A JP 2002256869 A JP2002256869 A JP 2002256869A JP 2003175642 A JP2003175642 A JP 2003175642A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プリンタの製造ライン内での色の一貫性を保つ
方法および装置を提供すること。 【解決手段】最大濃度階調をカットオフするため、設計
研究所において絶対知覚値、好ましくはイエローについ
て最大イエローブルークロミナンスb*および他の着色
剤について最小明度L*を格納する。続いて、このよう
なプリンタの現場での自動的な動作は、格納された値と
一致する公称最大飽和着色剤を印刷する。印刷媒体と印
刷モードとの特定の組み合わせについては、格納された
カットオフに加えて、プリンタで測定された白黒基準値
もプリンタ応答の線形化に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、概してテキストや
グラフィックスを紙、透明シートストックその他の光沢
のある媒体などの印刷媒体に逐次印刷する装置および手
順に関するものであり、具体的には印刷媒体上にピクセ
ルアレイで生成された個々のインクスポットからテキス
トやイメージを構築する方法及び装置に関するものであ
る。明確かつ分かりやすくするため、本明細書の大部分
は走査式サーマルインクジェットマシンおよび方法につ
いて例示しているが、本発明は、プリントヘッド間にマ
ーキング密度のばらつきを生じるいくつかの他の逐次印
刷形態にも同様に適用することができる。本発明は、研
究所で収集した高階調濃度データを基準として用いるこ
とにより、製造ライン内のプリンタ間に生じる無制御の
色のばらつきを回避する。 【0002】 【従来の技術】ある程度の色のばらつきは、あらゆる印
刷プロセスに固有に存在する。 【発明が解決しようとする課題】 【0003】これまで色のばらつきの多くの原因が特徴
付けられてきた。これらの原因の中で極めて重要な2つ
は、ドットサイズのばらつきおよび色相のばらつきと考
えられる。 【0004】第1の原因すなわちドットサイズのばらつ
きは、主として滴重量のばらつきやドットゲイン(dot-
gain)のばらつきに起因している。一方、第2の原因す
なわち色相のばらつきは、ドットサイズのばらつきに起
因する場合もあるが、インクと印刷媒体との環境的な相
互作用の方に大きな影響を受けると考えられる。 【0005】(a)グラフィックアートに必要な条件 色再現性の一貫性は、あらゆる印刷プロセスにおいて重
要であるが、特に製造的または商業的な作業において重
要である。したがって、商業的な使用のために特別に設
計された逐次印刷式プリンタの場合、閉ループの測定お
よび補正により色の再現性を制御することが特に重要で
ある。 【0006】一般に言う精度(accuracy)は原則として確
度(precision)が存在する範囲までしか得ることができ
ないが、色の一貫性や再現性すなわち確度は、色の精度
とは別の問題である。変動するパラメタ12(図1)の
平均値すなわち時間平均11が変動の範囲13に関連し
ているため、精度は確度に関連している。 【0007】最近の印刷を行う製品、特にマルチタスク
環境で印刷を行う製品の場合、校正直後の色の性能は、
I.C.C.プロファイルの能力によって制限される。
(頭文字「I.C.C.」は「国際カラーコンソーシア
ム(InterColor Consortium)」を表しており、I.
C.C.はTIFFファイルなどの入力イメージデータ
ファイルのデータを色の変動を補正することによって装
置のCMYK値に変換にするための業界標準の「プロフ
ァイル」やカラーマッピングプロトコルを開発してい
る)。 【0008】プリンタの色域(gamut)全体を通して統
計的に95%の信頼水準を得るためには、製造ラインに
おける平均精度の目標(図2)はdE=4である(「d
E」はdE*abの省略表現であり、L*a*b*色空
間における2色間の二乗平均ユークリッド距離であ
る)。これに対応する総合色誤差(「TCE」)の目標
はdE=9である。 【0009】このような性能を得るためには、色精度の
一貫性の度合いが、公称からの色の変動を生じさせる可
能性のあるすべての原因に対して頑強である必要があ
る。これらの原因には、環境、プリントヘッド、印刷媒
体のロットなどの変更が含まれる。典型的には、このよ
うな変更のうちのいくつかは、すべての校正の効果を無
効にする程大きな色の変動を生じさせ、したがって単純
に再度の校正を必要とする場合がある。 【0010】さらに、再度このような性能が得られて
も、それは校正後の限られた時間内でしか利用できない
ものと考えられる。したがって、プリンタによって生計
をたてているユーザ、例えばグラフィックアートを職業
とする人は、装置を指定された目標内に維持するため、
定期的に校正を実施するように注意されるはずである。
このような観点から、常時使用を仮定すると、色校正は
毎週必要な作業であり、またプリントヘッドや印刷媒体
を変更した時にも必要になる。 【0011】(b)本技術分野における関連文献 他の人達の最近の努力は、いわゆる「ラインセンサ」を
利用する逐次式プリンタの現場での線形化の信頼性を高
める問題に向けられており、逐次式プリンタには、ヘッ
ド間のアライメントをとったり、色調擬似濃度を測定し
たりするため、ラインセンサが既に備えられている。線
形化は現場作業として実施されるが、線形化手順の基本
はセンサ自体の校正作業から開始され、印刷媒体に依存
しない校正として行なわれることが好ましく、工場で実
施される。 【0012】(実施形態によっては、センサの校正は、
現場での測定を全くすることなく行うことができるので
現場で実施することができ、着色剤の特性の表を用いて
実施したり、あるいは、完全な校正データ集合に従って
着色剤の特性をプリンタに単にロードすることもでき
る。こうした校正は、着色剤の既知のスペクトル特性に
基づいて実施され、これらがプリンタにロードされる。
このような着色剤の特性や校正データはいずれも、例え
ばワールドワイドウェブを介してプリンタの製造業者か
らダウンロードすることができる。) 【0013】その後、線形化は、事前校正されたライン
センサを用いて階調の勾配(tonalramp)を自動的に印
刷し、そのセンサを用いて印刷された階調の勾配を測定
することによって進められる。線形化は、まず白および
黒の着色剤測定のため、印刷されていない印刷媒体から
の反射と公称最大ブラック階調からの反射との間の階調
範囲についてセンサの示度を正規化することを含む。 【0014】印刷されていない印刷媒体からの反射の測
定は、十分に精確かつ正確なものであり、特に光レベル
が強いという点で有利であるため、かかる測定では良好
な信号対雑音比が得られる。これに対していくぶん不利
なのは、プリンタのダイナミックレンジのもう一方の端
部で測定する場合であって、この場合、ブラック階調に
おける光レベルは、自明であるが極めて小さくなる。 【0015】幸いにも、実際問題として、このブラック
階調は、センサのゼロ信号として実際に扱うことができ
る場合がある。あるいは、擬似濃度計装置が極めて低い
光レベルを伴うときに正確に測定することの難しさに対
処するため、光レベルについて代替の仮定をたてること
もできる(例えば、センサシステムは、プリンタに設け
られた暗い領域を検知することによって、この目的を達
することができる)。いずれの場合も、センサのグレー
スケール擬似濃度の正規化された示度は「絶対コントラ
スト比(Absolute Contrast Ratio)」と呼ばれ、略し
て「ACR」と呼ばれる。 【0016】しかしながら、有彩色の着色剤の測定に関
しては、最大飽和色彩階調を光レベルのゼロと等しいと
は見なすことができず、また、何らかの代替の真の標準
に容易に固定することもできない。したがって、従来の
現場での線形化はそれらの有彩色の着色剤の最大階調が
正しいものであるという仮定に基づいて単純に進められ
るため、そのような最大階調のそれぞれがそのまま受け
入れられ、線形化される階調範囲の一方の確立された端
点を形成しなければならない。 【0017】実際上、各プリントヘッドの動作は、それ
自体、色標準を定義するものとして許容されていた。不
都合なことに、逐次印刷の分野において、プリントヘッ
ドおよびインクは、いくつかのパラメタの公差の影響を
かなり大きく受けるため、それに対応してインク間、プ
リントヘッド間、従って製造ラインのプリンタ間にイン
ク濃度(inking density)のばらつきが生じる。 【0018】それでも、従来は、これらの有彩色着色剤
測定に続いて、印刷されていない印刷媒体からの反射と
実際に測定された有彩色着色剤の公称最大階調からの反
射との間の階調範囲について正規化が行なわれている。
これらの正規化された値は「局部コントラスト比(loca
l contrast ratio)」と呼ばれ、略して「LCR」と呼
ばれる。 【0019】いくつかのこのような線形化手順では、正
規化された色彩階調(上述したように、製品公差および
適切な色標準の不在により不正確である)を白黒の正規
化値として解釈する場合もあるが、ブラックレベルを扱
う際に上記のような仮定しているので、いくぶん信頼性
に欠ける。 【0020】正規化され、調節され、参照された示度の
非線形性に基づき、これらの初期の手順に続いて、示度
の線形性を確立するために必要な補正関数の判定がなさ
れる。次に、これらの手順は、後の印刷の際にプリンタ
の校正に使用するため、この補正関数を格納する。 【0021】このような方法は、個々のセンサについて
オンライン特性が入手できないときに、異なるセンサ間
に生じうる寿命の影響およびその他の変動を補正するの
に十分なものである。線形化の目的だけであるなら、こ
れらの方法で十分足りる。 【0022】擬似濃度センサシステムは、相対的な階調
差に応答することができるが、上記の制限により信頼性
の高い完全な階調の示度を示すことができない。したが
って、これらの初期のシステムは、適度に線形化された
ハードコピープリントアウトを生成するが、完全な一貫
性を提供することができず、特に、異なるプリンタ、異
なるプリントヘッド、または、異なるインクセット間に
信頼性のある一貫性を提供することができない。 【0023】上記の方法は、ある特殊な市場のプリンタ
にはすでに導入されている。このようなプリンタとして
は、特に、写真のような画質の高品質イメージを印刷す
るためのマシンが挙げられる。 【0024】このような装置には、通常、対応する特殊
なプリントヘッドを備え、例えば、インク滴の重量を極
めて高い均一性にするために精選されたヘッドを備えて
いる。場合によっては、これらのプリントヘッドは、共
に使用される様々な着色剤のセットと組み合わされてい
ることもある。 【0025】このような特殊なプリンタは、芸術的品質
の再現、高精度のポスターなどにしか使用されない。そ
のため、精選されたプリントヘッド、および、さらに着
色剤とも組み合わされたプリントヘッドのコストが増す
ことは、明らかに正当なことである。 【0026】特殊なハイエンドマシンにとって正当だと
思われる別の方法は、例えば特許文献4に記載されるよ
うに、完全に適格なオンボードの比色計を設けることで
ある。しかしながら、通常は、組み合わされたヘッドの
費用も内蔵比色計の費用も、通常の商業作業用マシンに
とって許容されないことが分かるであろう。 【0027】さらに別の設計哲学が特許文献2に記載さ
れている。この設計哲学では、装置の色立体の色域全体
に分散された多数のデバイスカラー状態を記憶する必要
がある。 【0028】極めて明らかなことであるが、この設計哲
学は、比較的特殊で比較的ハイエンドのシステムにしか
適さない。またそのようなシステムであっても、途方も
ない量のデータを保持するだけでは、製造ラインの様々
なユニットプリンタ間などでレンダリングされた色の完
全な均一性を必ずしも保証することができない。 【0029】(c)より要求の高いコンテキスト 別の印刷環境で使用する場合、特に非常に短期の商業的
印刷店などのために設計されたマルチタスクマシンで使
用する場合、上述した正規化手順および線形化手順は、
日常的な商業的作業にとって許容されないくらいの大き
な誤差を生じる場合がある。その主な理由の1つは、マ
ルチタスク市場の競争が激しいため、インクジェットの
液滴重量がかなり大きくばらつくからである。 【0030】特に、このようなマシンの公称液滴重量は
多くの場合3.25ngであるが、経済性を考慮する
と、ノズル、ヒータ、射出チャンバおよびインク特性の
製造公差により、4.5ngくらいの大きさの液滴重量
の値も許容することが必要とされる。このような大きな
液滴重量は、対応して生成されるドットサイズを拡大す
るので、このようなドットが印刷媒体上で混ざると、最
大階調は増大した明度誤差15(図3)の影響を受け
る。 【0031】今説明した液滴重量のばらつきについて、
その誤差は約5dL*単位である。従って、階調濃度は
公称濃度よりも大きく、従って明度は5単位分小さい。
これは、主な線形化のみを行った場合のシステム性能の
一例である。 【0032】グラフ中(図3)、曲線16および17
は、公称液滴重量のプリントヘッドおよび高液滴重量の
プリントヘッドのそれぞれについて、未処理のLCR
(局部コントラスト比)データを表している。換言すれ
ば、これらの曲線16、17は、装置固有の即ち装置本
来の応答を表しており、最も具体的には、インク滴の直
径とインク滴の中心間距離との比率が異なる領域塗りつ
ぶし図形(area-filling geometry)の応答を表してい
る。これらの領域塗りつぶし図形は、異なるサイズのイ
ンク滴、異なる印刷媒体上のインク滴および異なる動作
条件下におけるインク滴の様々な結合作用により、さら
に乱れ、複雑になる。 【0033】インク滴の中心間距離はピクセルの寸法に
よって定義される。そして、これらのピクセル定義は、
以下に示す2つのマシン動作パラメタの集合によって設
定される。 (1)各行に沿った射出周期(これによってピクセル列
の間隔が画定される) (2)印刷要素アレイに沿った印刷要素の間隔および印
刷媒体送り距離(これによってピクセル行の間隔が画定
される) 都合の悪いことに、これらのインク滴の面積とインク滴
の間隔との関係によって、公称インク濃度(インクによ
って描かれるピクセルの比率に関して定義される)を単
一のインク滴の直径と共に線形ステップで増加させて
も、印刷される階調勾配には非線形の階調ステップが生
じてしまう。 【0034】これらの幾何学的要因により、インクで描
かれたピクセル部分と実際の面積範囲との関係が非線形
になるだけでなく、この特定の非線形的な振る舞い自体
もインク滴の直径と共に変動する。これが、異なる液滴
重量の2個のプリントヘッドから得られたデータの本来
の応答曲線16、17の端点62、64が異なる理由で
ある。 【0035】プリンタのダイナミックレンジの低明度端
62、64、すなわち高濃度動作カットオフポイントに
は、明度の差15が現れる。この明度の差15は、高明
度端69で応答曲線16、17を整列させても同様に現
れる。 【0036】破線の直線18、19は、公称液滴重量の
プリントヘッドおよび高液滴重量のプリントヘッドそれ
ぞれについての2つのデータ集合を線形化した結果を示
している。先達の当業者、特に上記サブセクション
(b)で説明した関連文献の当業者は、イメージデータ
を事前に(プリントマスキング前に)調整することによ
り、装置固有の即ち装置本来の曲線の応答16、17を
直線の応答18、19に置換している。 【0037】これらの置換は、明らかに有効であった。
こうした置換は、原色の色の線形性を系統的に制御し、
これによって原色のインクドット同士をグループ化する
ことにより生成される2次色その他の複合色の間に規則
正しい組み合わせおよび関係を得るための基本的な最初
のステップである。グラスマンの法則によって明確に表
され、色空間内での処理において仮定される色組み合わ
せの特性は、このような線形性に依存している。 【0038】このような事前調節は、まず装置固有の即
ち装置本来の伝達関数16、17それぞれの単なる相補
的な関数である変換関数61、63(図4および図5)
を適用することとして、グラフレベルで概念的に理解す
ることができる。これらの概念的な表現は、特に所望の
理想的な直線応答18、19それぞれを基準にして見た
ときに、変換関数61、63が本来の応答関数16、1
7それぞれに対してほぼ対称的な形状であることに意味
がある。本来の応答曲線16、17が凹型であるのに対
して、変換関数の曲線61、63は上向きの凸型であ
る。 【0039】この概念的な理解を促すため、図4および
図5では、補正関数61、63をそれぞれ本来の応答関
数16、17と整列させて配置している。特に、公称液
滴重量の場合について、本来の応答関数16とこれに対
応する補正関数61とは、第1の共通点である高明度点
69から分岐している。 【0040】これらの本来の応答関数16と補正関数6
1とは、第2の共通点である低明度端すなわち高濃度カ
ットオフ62で再び一点に収束する。同様に高液滴重量
の場合について、本来の応答関数17とこれに対応する
補正関数63とは、第1の共通点である高明度点69か
ら分岐し、共通の低明度カットオフポイント64で再び
一点に収束する。 【0041】しかしながら、これらの2つの場合の間に
はクロストークすなわち因果関係は存在しない。すなわ
ち、図4および図5のうちの一方のグラフは、これらの
2つの図面のうちの他方のグラフに例示された事象に対
しては、何も影響を及ぼさない。 【0042】これらの概念的なグラフ(一定の比率にス
ケーリングしてはいない)において、実際の補正の大き
さは、補正関数61、63と理想的な直線関数18、1
9との間の差で表される(これは、図示の補正関数6
1、63と本来の応答関数16、17との差のおよそ半
分になる)。 【0043】補正関数61、63(これも一定の比率に
スケーリングしていない)については、加法信号補正Δ
Sまたは乗法関数M(図6)のいずれか一方として示さ
れる同一の2つの関数を考えることによって、ある程度
はさらに定量的に理解することができるであろう。実際
問題として、これらの補正は実際に容易に導出すること
ができ、加法関数ΔS61、63または乗法関数M6
1、63として適用することができる。 【0044】したがって、図面では、加法的調節ΔSを
ゼロ(0.0)の基準線を基準にして描き、乗法関数M
を1(1.0)の基準線を基準にして描いている。これ
ら2つのいずれの場合においても、補正曲線61または
63の右端(高公称濃度)は、左端(低公称濃度)と同
じレベル(0.0または1.0それぞれ)で終端してい
る。 【0045】いずれの場合においても、補正項ΔSまた
は補正係数Mは、単に観察された誤差または所望の補償
を表すだけではない。それだけでなく、これらの量は、
階調化する前に入力イメージデータを変更するため物理
的に適用し、所与の単一プリンタの動作内で実際の精確
な線形化を行う。 【0046】しかし、このような線形化は、端点即ちカ
ットオフポイントの分岐15(図3)の問題を解決する
ことができない。この程度の分岐になると、イメージの
単一の原色着色剤領域においても、直ぐに目に付くもの
である。 【0047】このような単一の原色着色剤が他の原色と
結合すると、この分岐は直ちに目に付くことをはるかに
越え、色相の歪みに関して非常に目立つ場合がある。他
方の着色剤の液滴重量が公称または比較的小さい場合
に、特に目立つ。 【0048】液滴重量のばらつきに起因する階調誤差を
大幅に悪化させる他の要因としては、明るいマゼンタや
明るいシアンなど、いわゆる「明るい」インクの使用が
挙げられる。これらの着色剤の場合、明度と着色剤ピク
セル濃度との関係を表す曲線が、全強度着色剤の飽和
点、すなわちほぼ一定のL*値に対応する任意の階調に
まったく近づくことなく、様々な点で終了する。 【0049】これらのインクを使用すると、従来の線形
化システムで残存する可能性のある階調誤差および色相
誤差を回避するために、近似や簡略化を利用することが
できない。統計的に考えられる誤差の分布、特に95%
の誤差の分布は、約5dL*になるであろう。 【0050】 【発明が解決しようとする課題】(d)結論 従って、単一の製造ライン内の異なるプリンタ間に生じ
る色の不一致によって、ローエンドのマルチタスクプリ
ンタに関するコストと同じくらいの最小のコストを保ち
つつ産業上重要なあらゆる印刷媒体に対して高いスルー
プットで一様に優れたインクジェット印刷を行うことが
妨げられてきた。よって、本発明の技術分野において使
用される技術の重要な態様には、いまだに有用な改良を
行う余地が残されている。 【0051】 【課題を解決するための手段】本発明は、そのような改
良を紹介するものである。本発明は、好ましい実施形態
として個別に採用することのできる複数の態様または様
相を有するが、これらの態様を同時に採用して利点を最
大限に活用することが好ましい。 【0052】第1の様相または態様の好ましい実施形態
では、本発明は、逐次印刷式プリンタの色校正を行う方
法である。本方法は、複数の着色剤のそれぞれについ
て、少なくとも1つの標準最大階調を定義するステップ
を含む。 【0053】本方法は、少なくとも1つの定義された最
大階調の絶対知覚パラメタを確立するステップも含む。
本方法は、後でプリンタの色補正の計算に使用するた
め、確立された絶対パラメタの数値表現を製造ラインの
実質的に各々のプリンタまたは各々のプリンタドライバ
について格納するステップをさらに含む。 【0054】上で使用した「複数の着色剤」という言葉
は、必ずしもプリンタで使用されるすべての着色剤を意
味するわけではない。本発明は、明るい着色剤(例え
ば、明るいマゼンタや明るいシアン)などのように、他
の方法によっておおまかに標準化することが極めて困難
な着色剤に対して適用すると、最大の利点が得られる。 【0055】本発明は、他の技術によっておおまかに標
準化することが最も容易な着色剤(特にブラック)に適
用する場合、おそらく最も効果が小さいと考えられる。
好みの問題として、上記の「複数の着色剤」には、使用
される少なくともすべての有彩色着色剤が含まれる場合
がある。 【0056】「少なくとも1つの標準最大階調」という
表現は、以下の3つの変形を包含することを意図してい
る。 ・好ましくは、プリンタが意図する印刷モードと印刷媒
体との各々の組み合わせを用いて印刷された少なくとも
1つの標準最大階調 ・販売後にプリンタで利用できる可能性のある更新され
た階調または確立された知覚値(例えばインターネット
その他のネットワークやフロッピー(R)ディスクを介し
て利用できる場合がある) しかしながら、その他の変形もこの言葉の範囲に含まれ
るものとする。 【0057】上記の表現は、本発明の第1の態様または
様相の説明または定義を最も広義の形態、すなわち最も
一般的な形態で表現することができる。このように広義
の用語で表現しても、本発明のこの態様は、当該技術分
野を大きく進展させるものであることが分かるはずであ
る。 【0058】特に、本発明のこの態様は、従来の手順が
印刷装置の母集団全体を通して標準化された色の再現能
力を提供することのできない理由が、1つにはいかなる
標準も存在しないこと、さらにはそのような標準に関す
る特徴情報が存在しないことに起因した問題であること
を考慮している。したがって、本発明の第1の態様で
は、標準を定義し且つその標準を定量化する方法を確立
する。 【0059】第2のステップは、絶対的なものでも相対
的なものでもないので移動可能であり、即ち、後で別な
環境で呼び出して実際に標準化された色を生成する制御
パラダイムを導くために、1つの場所および環境に格納
することができる。本発明は、3次元色校正全体を記憶
することを条件とせず、むしろ極めて少ないデータ記憶
や計算機資源を用いて簡明な方法で前記問題を解決す
る。 【0060】したがって、本発明の第1の主要な態様は
当該技術分野を大きく進展させるものであるが、それで
も本発明は、特定の付加的な機能または特徴と併せて実
施し、最大限の利点を得ることが好ましい。特に、格納
するステップは、個々のプリンタがプリンタの製造業者
から配送される前に実施することが好ましい。 【0061】この基本的な好ましい実施形態に従う場
合、格納するステップは、配達後に改訂され定義された
第2の標準最大階調について再度実施することがさらに
好ましい。この好ましい実施形態は、先に述べた「少な
くとも1つの最大階調」が時を経るにつれて順次定義さ
れる複数の最大階調を包含するという点を、再度ここで
分かりやすく明示している。換言するならば、本発明
は、例えば産業活動の推移や取引で指定された規格など
を考慮し、あるいは、プリンタで使用される媒体集合の
定義を開始する際にありがちな定石などもさらに考慮し
たとき、必要になれば、製造ライン全体の標準を容易に
改訂することができる。 【0062】その他の基本的に好ましい態様として、以
下の事項が挙げられる。 ・定義するステップ、確立するステップおよび格納する
ステップは、プリンタの少なくとも1つの無彩色着色剤
および少なくとも1つの有彩色着色剤について実施され
ること。 ・少なくとも1つの有彩色着色剤について、定義するス
テップ、確立するステップおよび格納するステップは、
プリンタで使用される印刷モードと印刷媒体との複数の
組み合わせについて実施されること。 ・定義するステップおよび確立するステップは、製造ラ
インの代表的なプリンタについて絶対知覚パラメタを測
定するステップ、あるいは、製造ラインの代表的なプリ
ンタのそれぞれについて絶対知覚パラメタを測定し、こ
れらの測定値の中から選択するステップ、または、製造
ラインの代表的なプリンタのそれぞれについて絶対知覚
パラメタを測定し、これらの測定値を組み合わせるステ
ップを含むこと。 ・定義するステップ、確立するステップおよび格納する
ステップは、各着色剤の実質的に単一の階調について実
施され、階調範囲全体にわたる色校正を記録することと
は異なること。従って、本発明は、特許文献2に概ね教
示されるように色校正立体の全体に含まれる装置状態等
を記憶するのではない。 ・本方法は格納された数値表現をプリンタの色補正の計
算に自動的に適用するステップをさらに含み、このステ
ップがエンドユーザの設備で実施されること。 【0063】最後に説明した基本的に好ましい事項を実
施する場合、前記適用するステップは、有彩色着色剤の
それぞれについてプリンタのダイナミックレンジを縮小
または拡大し、プリンタにより印刷される最大階調を定
義された標準階調に強制的に一致させることを含むとさ
らに好ましい。ダイナミックレンジの拡大に関するこの
さらに好ましい態様は、さらに複数の従属的な好ましい
態様に従う。 【0064】これらの従属的な好ましい態様の1つとし
て、定義するステップおよび確立するステップは、製造
ラインの能力の限界を表すプリンタの絶対知覚パラメタ
を判定するステップを含む。この場合、定義するステッ
プおよび確立するステップは、続けて性能の限界を表す
判定されたパラメタを考慮して前記数値表現を選択し、
プリンタの動作条件を選択する。このような方法によ
り、前記適用するステップは製造ラインの各プリンタに
ついて確実に最大階調を標準値に一致させることができ
るようになる。 【0065】他の従属的な好ましい態様としては、次の
3つの事項がある。 (1)本方法は、前記適用するステップに先だって、エ
ンドユーザの設備においてプリンタを用いて最大階調の
標本を印刷するステップと、その標本の絶対知覚パラメ
タを測定するステップとをさらに含み、(2)前記適用
するステップは、前記標本から測定された絶対知覚パラ
メタを縮小または拡大をせずに印刷された最大階調の実
例(instance)として採用することをさらに含み、
(3)前記縮小または拡大は、その後に印刷された最大
階調の実例から測定された絶対知覚パラメタを、定義さ
れた標準階調について確立された絶対知覚パラメタに強
制的に一致させることを含む。 【0066】上述したダイナミックレンジの拡大を行う
従属的な好ましい態様の中で、別の従属的な好ましい事
項としては、前記適用するステップが、前記線形化の一
方の端点において強制的な一致を用いることにより、各
着色剤のその後の印刷を線形化することをさらに含むこ
とである。さらに別の好ましい事項としては、前記縮小
または拡大が、斑点が濃すぎる斑点のアレイについて最
大階調濃度を初期にカットオフすることを含み、さら
に、斑点が薄すぎる斑点のアレイについて最大階調濃度
を拡大して遅くにカットオフすることも含むことであ
る。(ここで、「初期」および「遅く」という語は、時
間的な意味で使用しているのではなく、ダイナミックレ
ンジの最大濃度端に向けて進行に沿った点の意味で使用
している)。 【0067】格納された数値を自動的に計算に適用する
という基本的に好ましい事項に関連する別の従属的な好
ましい事項としては、前記適用するステップがプリント
マスキングに先だって補正を導入することを含むことで
ある。また、本方法は、データ収集・分析の段階で、最
悪条件下(即ち極限の動作条件下)で印刷された最大階
調を判定することを含み、標準階調およびその他多数の
動作パラメタを選択できるようにすることが極めて望ま
しく、このような方法により製造ラインのすべてのプリ
ンタの各々を確実に標準階調にすることができるように
なる。 【0068】本発明の第2の主要な独立した様相または
態様の好ましい実施形態は、エンドユーザの設備におい
て逐次印刷式プリンタを色校正する方法である。本方法
は、プリンタの複数の着色剤のそれぞれについてプリン
タまたはプリンタドライバに格納された標準最大階調の
絶対知覚パラメタの数値表現を取得するステップを含
む。 【0069】本方法は、取得された数値表現をプリンタ
の色補正の計算に適用するステップをさらに含む(「複
数の着色剤」に関する先の説明は、ここでも同様に適用
することができ、本明細書で使用する用語の意味の範囲
内において、通常、プリンタは1以上の標準最大階調に
ついて、プリンタまたはプリンタドライバに格納された
1以上の数値を取得することができる)。 【0070】上記の表現は、本発明の第2の態様または
様相の説明または定義を最も広義の形態、すなわち最も
一般的な形態で表現することができる。このように広義
の用語で表現しても、本発明のこの態様は、当該技術分
野を大きく進展させるものであることが分かるはずであ
る。 【0071】特に、本発明のこの第2の態様は、第1の
態様に対する補完である。この態様は、利用可能な量的
情報を印刷装置の動作の実際の物理的な動作に有効に活
用し、確立された標準に従って動作させる働きがある。
本発明者らは、逐次印刷式カラープリンタでは、従来こ
のようなことが成されていないと考える。 【0072】したがって、本発明の第2の主要な態様は
当該技術分野を大きく進展させるものであるが、それで
も本発明は、特定の付加的な機能または特徴と併せて実
施し、最大限の利点を得ることが好ましい。特に、前記
適用するステップは、有彩色着色剤のそれぞれについて
プリンタのダイナミックレンジを縮小または拡大し、プ
リンタにより印刷される最大階調を定義された標準階調
に強制的に一致させるステップを含むことが好ましい。 【0073】この基本的に好ましい実施態様を実施する
場合、本方法は、前述の3つの事項の本質をさらに含む
ことが好ましい。すなわち、(1)前記適用するステッ
プに先だって、プリンタを用いて最大階調の標本を印刷
するステップと、その標本の絶対知覚パラメタを測定す
るステップとを含み、(2)前記適用するステップは、
前記標本から測定された絶対知覚パラメタを、前記縮小
または拡大をせずに印刷された最大階調の実例として採
用することをさらに含み、(3)前記縮小または拡大す
るステップは、その後に印刷された最大階調の実例から
測定された絶対知覚パラメタを、定義された標準階調に
ついて確立された絶対知覚パラメタに強制的に一致させ
ることを含むことが好ましい。 【0074】別の従属的な好ましい事項としては、前記
適用するステップが、線形化の一端点として強制された
一致を使用して、各着色剤のその後の印刷を線形化する
ことをさらに含むことである。さらに別の好ましい事項
としては、縮小または拡大するステップが、斑点が濃す
ぎる斑点のアレイについて最大階調濃度を初期にカット
オフし、斑点が薄すぎる斑点のアレイについて最大階調
濃度を拡大して遅くにカットオフすることを含むことで
ある。 【0075】本発明の第1の主要な態様に関して先に説
明したその他の好ましい態様は、前記適用するステップ
がプリントマスキングに先だって補正を導入することを
含み、本方法が、取得するステップに先だって、更新さ
れた数値表現の値をネットワークからダウンロードする
ステップをさらに含むことである。別の基本的に好まし
い事項としては、前記適用するステップをプログラムが
動作する集積回路によりプリンタで実施することであ
る。 【0076】この最後に説明した場合において、前記適
用するステップは、プリンタが描くことのできる最大階
調濃度を格納された数値表現に一致させるように設定す
ることが好ましい。別の好ましい事項としては、本方法
が、各着色剤について階調勾配を印刷するステップをさ
らに含むことである。ここでは、測定するステップは、
校正されたラインセンサを用いて印刷された階調勾配を
測定することを含む。 【0077】このようにラインセンサを使用する場合、
その使用方法は次の3つのサブステップを含むことが好
ましい。 ・階調勾配の各階調についてセンサの示度の集合を組み
立てるサブステップ。 ・印刷されていない印刷媒体からの反射と最大階調から
の反射との間の階調範囲についてセンサの示度を正規化
するサブステップ。 ・正規化され、調整され、参照された示度の非線形性に
基づいて、示度の線形性を確立するための補正関数を判
定するサブステップ。 【0078】本発明の第3の主要な独立した様相または
態様の好ましい実施形態は、実質的に絶対の色標準化を
製造ラインのほぼすべての逐次印刷式プリンタに提供す
る方法である。本方法は、各プリンタによりアクセスす
るため、少なくとも1つの有彩色着色剤について少なく
とも1階調の絶対知覚パラメタの数値表現を格納するス
テップを含む。 【0079】本方法は、格納された数値表現を後から取
得して適用し、プリンタのダイナミックレンジを確立す
るステップをさらに含む。上記の表現は、本発明の第3
の態様または様相の説明または定義を最も広義な形態、
すなわち最も一般的な形態で表現することができる。 【0080】しかし、このように広義の用語で表現して
も、本発明のこの態様は、当該技術分野を大きく進展さ
せるものであることが分かるはずである。特に、上記最
初の2つの態様(第1および第2)がそれぞれ標準の確
立およびその標準を使用するための取得に重点を置いて
いるのに対し、この第3の態様は、もっと広域な観点の
全体的なプロセスから本発明を表現している。 【0081】本発明のこの態様は、標準条件に対するプ
リンタのダイナミックレンジ全体を直接把握し操作する
プロセスを生成することにより、色の均一性の問題を解
決する。しかし、これは、動作色域全体にわたる詳細な
校正ではなく、少なくとも1つの階調(以下で説明する
ように、そのうちの1つは最大階調に等しいことが好ま
しい)の仕様に単純かつ巧妙に基づくものである。 【0082】したがって、本発明の第3の主要な態様は
当該技術分野を大きく進展させるものであるが、それで
も本発明は、特定の付加的な機能または特徴と併せて実
施し、最大限の利点を得ることが好ましい。特に、少な
くとも1つの階調には、上述のように最大階調と等しい
階調が含まれることが好ましい。また、前記格納するス
テップは、前記数値表現を各プリンタ、各プリンタに接
続されたラスタイメージプロセッサ(「RIP」)、ま
たは、各プリンタやラスタイメージプロセッサにアクセ
ス可能なソフトウェアキャッシュに配置するステップを
含むことが好ましい。 【0083】いずれの場合であっても、前記配置するス
テップは、前記数値表現を読み出し専用メモリ(「RO
M」)または特定用途向け集積回路(「ASIC」)に
記憶するステップを含むことがさらに好ましい。既知の
ように、使用するROMの種類としては、プログラマブ
ル(PROM)、消去可能(EPROM)および電子的
に消去可能(EEROM、EEPROM)などを含め、
様々な種類のものを利用することができる。他の好まし
い代替としては、前記格納するステップが、前記数値表
現を各プリンタで使用するプリンタドライバに配置する
ステップを含むことである。 【0084】さらに別の好ましい態様では、前記適用す
るステップは、最大階調を名目上含むテストパターンを
印刷し、校正されたセンサを用いて該テストパターンを
測定して前記名目上含められた最大階調の比較可能な絶
対知覚パラメタを導出することに基づく閉ループ制御を
含む。この場合、前記閉ループ制御は、まず格納された
知覚パラメタの数値表現を比較可能な測定された知覚パ
ラメタと比較し、次いで比較により発見した差から将来
印刷を行う際にイメージデータに適用すべき補正関数を
導出することを含むことがさらに好ましい。 【0085】他の従属的に好ましい態様では、前記補正
関数は、取得された少なくとも1つの階調に基づく補正
を含み、プリンタの知覚出力階調を入力データレベルの
線形関数にする。さらに別の好ましい態様では、前記格
納するステップは複数の階調の数値表現を格納すること
を含み、前記取得するステップは複数の階調の表現を取
得することを含み、前記補正関数は複数の階調の表現に
基づく補正を含み、プリンタの知覚出力階調を入力デー
タレベルの非線形関数にする。 【0086】さらに従属的な好ましい態様では、前記閉
ループ制御は、将来の印刷の際に前記補正関数をイメー
ジデータに適用するステップをさらに含む。 【0087】さらに別の基本的な好ましい態様では、前
記格納するステップが絶対知覚パラメタの標準値の数値
表現を格納することを含み、この場合、本方法はさらに
以下のステップを含む。 ・製造ライン内での最悪条件下の性能を表すプリンタの
絶対知覚パラメタを判定するステップ ・最悪条件下の性能を表す前記判定された絶対知覚パラ
メタを考慮して、前記数値表現を選択し、および、プリ
ンタの動作条件を選択し、製造ラインの各プリンタにつ
いて前記適用するステップによりダイナミックレンジが
確実に標準値を包含することを強制できるようにするス
テップ 【0088】本発明の上記のすべての動作原理および利
点は、添付の図面を参照しつつ後述の説明を読むことに
よって、さらに完全に理解できるであろう。 【0089】 【特許文献1】米国特許第6,196,652号明細書 【特許文献2】米国特許第6,178,008号明細書 【特許文献3】米国特許出願第09/919,207号
明細書 【特許文献4】米国特許出願第09/183,819号
明細書 【特許文献5】米国特許出願第09/252,163号
明細書 【特許文献6】米国特許出願第09/919,260号
明細書 【0090】 【発明の実施の形態】1.当技術分野における基本的な
自動線形化 本発明の好ましい実施形態は、従来の作業と共通のいく
つかの要素を有する。大部分に共通する原理は、狭帯域
光源(たとえば発光ダイオード(LED))を用いて照
明された段階的階調すなわち濃度の原色タイルまたは原
色パッチから、反射されるエネルギーを測定することで
ある。 【0091】このような動作は、古典的な濃度計の動作
に似ている。反射されたエネルギーをセンサで受信し、
ルックアップテーブルを用いて該センサの電気的な出力
信号を測定された明度L*およびイエローブルークロミ
ナンスb*に関連付ける。 【0092】換言すれば、反射率を示す信号はこれらの
ルックアップテーブルを用いてL*/b*の推定値に変
換される。次に、この推定されたL*値およびb*値を
用いて印刷システムを補正し、印刷システムが入力デー
タに対して既知の線形階調応答を示すようにする。 【0093】(本発明は、強制的に線形の階調応答にす
ることだけに限定されず、他の様々な機能を代わりに採
り入れることも可能である。その場合、最大階調だけで
なく、階調範囲に沿って複数の標準点を選択して格納す
ることが好ましい場合がある。さらに、純粋な原理上
は、本発明は、階調範囲の極限の最大端ではない格納さ
れている階調を使用して実施することも可能であり、こ
れも確実に併記の特許請求の範囲内にある。) 【0094】これらのルックアップテーブルは、線形化
プロセスではなく、それ以外の所で作成される。ルック
アップテーブルは、通常、工場に設置されたラインセン
サを用いて各プリンタについて用意されるが、代わり
に、プリンタ自体が使用するインクおよび印刷媒体の理
論的な分析に基づいて自動的に用意することもできる。
いずれの方法も、例えば特許文献1などに記載されてい
る。 【0095】線形化プロセスの1つの概念化において、
その目的は既存のデータパイプライン42(図7)を改
良することである。このパイプラインは、プリンタ52
に接続されたコンピュータ41に部分的に存在し、プリ
ンタ自体に部分的に存在し、コンピュータ41およびプ
リンタ52に接続されたラスタイメージプロセッサ(図
示せず)にも部分的に存在する場合がある。 【0096】パイプライン42は、外部から供給された
ファイルまたはホストコンピュータ41で作成されたば
かりのオリジナルファイルから、入力イメージデータ4
3を受信する。入力データ43は、まず、線形化ステー
ジ44を通過することによって印刷システムの既知の非
線形性が補償される。この非線形性は、何らかの線形化
プロセスにおいて既に判定されている。 【0097】次に、線形化されたイメージデータ45
は、階調化46を施され、最終出力印刷ステージ(4
7)に渡される。こうした補正は、陰極線管(CRT)
システムにおけるガンマ補正に概ね類似している。原色
だけが直接線形化されるが、二次色(原色から形成され
る)も原色の補正によって補正される。 【0098】既存の線形化ステージ44を破棄し、まっ
たく補正されていないデータから再計算されたまったく
新しい伝達関数およびその結果生じるプロセスは、確実
に併記の特許請求の範囲内にある。しかしながら、この
ような方法は、線形化に対して従来の近似を改良する上
述の好ましい方法よりも精度が劣る。 【0099】この改良された方法は、最終的な小さな補
正を極めて高感度で良好に判定することができる。この
手順は、ユーザによって開始される場合もあるし、ホス
トコンピュータ41(またはプリンタ52でもよい)に
よって自動的に開始される場合もある。 【0100】再線形化が開始されると、オリジナルの線
形化関数51がプリンタ52に伝達され、プリンタ52
はプログラムされた一連のステップ54を呼び出す(5
3)。これについては後で詳述する。その結果、新しい
線形化関数の集合55が得られ、パイプラインの既存の
線形化関数がこれらに置きかえられる。 【0101】基本的な、色の線形化手順すなわち前記一
連のステップ54は、以下のようなものである。 【0102】印刷ステップ:すべてのデフォルト設定
(即ちルーチン)およびシステム構成を用いて、異なる
インク量の原色の勾配から構成された閉ループ色目標2
1(図8)が通常の方法で階調化されて印刷される。 【0103】走査ステップ:インクを乾燥できるように
した後(好ましくはデフォルト乾燥時間アルゴリズムを
用いて)、システムは、プリンタの標準部品である光学
センサ22を用いて前記色目標を走査する。これらの光
学センサ22は、通常「ラインセンサ」または「カラー
センサ」と呼ばれる。シアン、マゼンタ、イエローおよ
びブラックの着色剤を最も良好に検知するためには、3
つの発光ダイオード(LED)すなわちアンバー、グリ
ーンおよびブルーのLEDを用いて可視スペクトラム全
体にわたって照明することが好ましい。 【0104】光学センサは、検出器として単一のフォト
ダイオードも有する。必要であれば、色の効果を分かり
やすく分離するため、これらのLEDは、検出と同期す
る駆動回路23から電力の供給を受ける。 【0105】信号の事前処理ステップ:事前信号準備2
6では、各カラー信号チャネルについてデジタル形態の
個別の利得調節を施し、フィルタリングおよび平均化を
行う。(さらに前の事前段階では、電子利得およびオフ
セット値を設定するためにブラックポイント測定も行な
われるが、プリントヘッドサービスステーション領域に
設けられた穴における暗度の感知は定型動作であり、本
発明とは別のものである)。次いで、まだ未処理のセン
サ示度27を(上述したセンサの事前校正を用いて)色
補正する(31)。 【0106】ここでの最初のステップは、明度やクロミ
ナンスなどの知覚パラメタへの変換である。具体的に
は、イエローYの勾配の示度をイエローブルークロミナ
ンスb*に変換し、その他のすべての色の勾配の示度を
明度L*に変換する。ここで、前記その他の色にはブラ
ックK、シアンC、およびマゼンタMが含まれるが、プ
リンタが明るいシアンcおよび明るいマゼンタmの着色
剤をさらに有する場合には、これらの色も含まれる。 【0107】イエローの明度スケールが比較的低コント
ラストになってしまうことを克服するため、Yについて
は特別な扱いが成される。周知のように、こうした低コ
ントラストは本質的にイエローに固有の特性であり、イ
エローを測定するための方法は当分野で既知である。 【0108】(ルックアップテーブルを用いて校正され
たセンサは、指定された目的にのみ良好な知覚値を生成
する。すなわち原色のばらつきの狭い範囲内における原
色の測定にのみ良好な知覚値を生成する。この場合、校
正されたセンサは、確度および精度が十分であっても、
いかなる二次色その他の構成された色の測定にも使用す
べきではない。) 【0109】階調線形化ステップ:さらに、補正ステー
ジ31において、知覚測定値L*およびb*は、通常プ
リンタファームウェアの部分で実施される線形化サブス
テージ32に渡される。ここで、事前処理された測定値
を用いて、各イメージデータファイルにおけるハードコ
ピー出力色と入力レベルとの関係33を調節する。 【0110】換言すると、サブステージ32では、各着
色剤チャネルについて、すなわち、この装置で使用され
るKCMYcmの着色剤等のそれぞれについて、新しい
線形化伝達関数34を計算する。これらの関数は、各着
色剤の階調応答35を強制的に線形化するような関数で
あり、すなわちYについてはb*を線形化し、その他の
色についてはL*を線形化するような関数である。 【0111】これらの伝達関数34に特有の性質は、変
換項ΔS(61、63)と変換係数M(61、63)と
で大きく分かれる。これらの関数は、以下のサブセクシ
ョン2でさらに詳細に説明する。 【0112】格納ステップ:これらの伝達関数は、通信
接続を介してホストコンピュータに渡される。その後、
コンピュータおよびプリンタからなる共同装置は、デー
タパイプラインの適当な時点で伝達関数を適用する。 【0113】2.ほぼ完全な色補正 先に説明したように、従来技術の欠点は、単一の製造ラ
イン内において複数かつ多数のプリンタの間で色の一貫
性がないことである。こうした非一貫性は、本質的に
は、従来のシステムにおける3つの限界(欠点)まで直
接さかのぼることができる。すなわち、 ・センサの校正がほぼ間違いなく不十分であること、 ・絶対的な最大飽和基準値がないこと、 ・製造ライン内の非一貫性をなくすための目標がないこ
と、 である。本明細書で問題とする色のばらつきは大きさが
比較的小さいので、最初の欠点は重大である。したがっ
て、非一貫性の問題は、特許文献1に記載されたシステ
ムの一部または全部におそらく存在するであろう比較的
小さな校正のばらつきによって、なくなってしまう場合
もあり、ひどく不正確になる場合もある。 【0114】二番目の欠点は、センサの校正が十分に成
されていても極めて重大である。製造ラインの公称最大
階調基準が存在しないと、製造ラインの製品プリンタの
各々を照合するものがない。 【0115】三番目の欠点は、情報の利用可能性がその
情報の実際の使用と同じではないので、重要である。す
なわち、実際に製造ライン内で色の一貫性を保つために
は、十分なセンサ校正データと最大階調基準値との両方
を実際に利用するための実際の手順が必要である。 【0116】本発明は、上で概説した3つの欠点すべて
に対処することを意図している。したがって、まず必要
であれば、本発明は、センサ信号の知覚色空間への校正
の際に生じうる不精確さまたは不正確さ(たとえば、セ
ンサ校正とは無関係な印刷媒体に関するの不確かな仮定
などに起因する)をなくすことができる。 【0117】このステップは、プリンタで使用すること
を意図する様々な印刷媒体のそれぞれについて、個別に
かつ特別にラインセンサを校正することである。センサ
は、知覚色空間に対する完全な校正が成されると、プリ
ンタの実際の最大飽和階調を測定するための準備ができ
る。このようにして、センサは公称最大飽和階調または
標準最大飽和階調の研究所の測定値と直接比較できる測
定値を後に生成する。 【0118】第2に、本発明は、好ましい実施形態にお
いて、プリンタの製造ラインが使用する各着色剤につい
ての最大飽和の場合の公称基準階調62’(図9)を定
義および測定する。それにより、ダイナミックレンジの
高明度端69(図3〜図5、図9および図10)が明確
に定義されるだけではなく、もとの印刷媒体に対する印
刷および測定を通して、低明度端(またはイエローの場
合には高クロミナンス端)62’も明確に定義される。 【0119】そのカットオフポイントは、製造ラインの
標準として明確に定義され測定される(図面を簡略化す
るため、図9〜図12は、上で説明した好ましい再線形
化51〜55(図7)ではなく、様々な場合のそれぞれ
について実質的に最初の線形化を例示しており、このよ
うな線形化における細かい補正は、過去の補正値の非常
に小さな改良であるため、図示して見せることが難し
い)。 【0120】公称階調62’(図9)を図3と比較する
と、図3における上の曲線16は公称液滴重量のプリン
トヘッドを有するプリンタの本来のシステム応答を表し
ており、本発明のこの第2の対策が公称プリントヘッド
について公称最大階調即ちカットオフを単に確立するだ
けであることが分かるであろう。このステップは、製造
ラインの手順のいずれの部分でもあり得るという意味に
おいて、製造ライン全体を代表して実施しなければなら
ないので、現場(即ちエンドユーザの設備)では実施す
ることができず、また、工場でも実施することができな
い。 【0121】したがって、好ましい実施形態の定義部分
および測定部分は、製品設計または再設計段階で行われ
る。通常の慣例では、このような測定は工場ではなく
「研究所」で実施される。 【0122】定義するステップは、好ましくは、試作プ
リンタの代表的なサンプルを用いてテストパターンを印
刷し、示度を比較して組み合わせ、製造ラインの公称お
よび標準として扱うことのできる複合物を得ることを含
む。この印刷は、製造ラインを代表する実際のプリンタ
を使用するだけでなく、実際に使用されることになるイ
ンクおよび印刷媒体のセットも使用して行い、これらの
インクおよび印刷媒体のセットに対して示度を最適化す
る。 【0123】本発明の非常に好ましい実施方法には、た
とえば反射部品を備えた自動記録式二重光束分光計など
の高品質の光度計を用いて標準カットオフ階調62’を
測定することが含まれる。しかしながら、特許請求の範
囲内には、多数の厳格でない方法も含まれるはずであ
る。 【0124】これらの方法には、米国特許第5,27
2,518号に記載されるような類のハンドヘルド比色
計の使用や、米国特許第5,617,059号および特
許文献4などに記載されるようなプリンタに取り付けら
れた比色計の使用などが含まれ、例えば、標準階調の印
刷物の生成に使用されるプリンタ自体における校正され
たオンボード・ラインセンサの使用なども含まれる。重
要なことは、製造ラインのプリンタが後に現場で自動的
に行うセンサ示度との比較を直接妥当な信頼性で行うこ
とのできる階調示度を得ることである。 【0125】純粋な理論の上では、任意の階調指示を標
準として使用することも可能である。しかし、このよう
な選択は、一般にプリンタのダイナミックレンジを有効
に利用しないので、プリンタに固有の色空間の全域を有
効に利用できない。 【0126】これらの測定には、製造ラインおよびその
設計の検査が含まれ、インク濃度に大きく影響する液滴
重量その他のパラメタの最悪値を判定し、特にダイナミ
ックレンジの最大階調端におけるインク濃度に影響を与
える最悪値を判定することが重要である。格納すべき標
準値およびプリンタの他のすべての動作条件は、製造ラ
インのいずれのプリンタがその動作能力の極限で動作し
ている場合であっても、確立され格納された標準値に到
達できるように選択しなければならない。 【0127】定義および測定のステップは、明らかに工
場ではなく研究所で実施されるが、次のステップ、すな
わちその結果得られる基準データを格納するステップ
は、これらの基準データが実際に製造ラインの各プリン
タに格納されるので、より厳密な場合と見なすことがで
きる。しかし、データを格納する主な方法には、通常、
その情報をASICまたはある種のROMの設計データ
中に埋め込むことが含まれる。 【0128】こうした設計データの開発は、通常、研究
所の役割と考えられる(工場ではなく)。技術者は、デ
ータの抽象的な数値表現だけではなく、後で多層構造の
集積回路を製造する際に直接使用するリソグラフィック
または同様のマスタも用意し、場合によっては、ファー
ムウェアメモリにロードするためのマスタデータブロッ
クも用意する。このような技術的な作業は研究所で実施
される。 【0129】しかしながら、その後は、ASICやRO
Mが研究所で開発された仕様に従って自動的に大量に製
造される。この製造ステップは、いずれの設備がこれを
行うかに関係なく、本質的に工場で実施される。 【0130】次に工場において、ASICまたはROM
のそれぞれが製造ラインの各プリンタに取り付けられ
る。「データ格納」が研究所で情報を製品マスタに埋め
込む初期に行われるか、情報の製品コンポーネントへの
埋め込みの自動化を実現する後期に行なわれるかは不明
確である。 【0131】このように、格納ステップが研究所の機能
であるか工場の機能であるかは、基本的に意味論的な問
題である。いかなる場合も、定義、測定、および格納の
ステップが本発明の好ましい実施形態を実施する全体的
な手順のすべての部分であり、これらの部分はすべて、
プリンタ製造企業のために実施され、またはプリンタ製
造企業の代理として実施される。 【0132】第3に、本発明は、製造ライン上のすべて
のユニットについて、自動的な現場の手順において格納
された最大飽和基準階調を用いて、非公称液滴重量のプ
リントヘッドの低明度点64を採用された標準62’に
一致させるように実際に強制する(115)(図9)必
要がある。低明度点64を制御することによって非公称
ヘッド本来の応答曲線117全体が標準低明度レベル6
2’に向かうほぼ線形の応答119に置換されるので、
その後実質的に共通の線形化によりほぼ完全な校正を達
成することができる。 【0133】さらに、このように補正された非公称ヘッ
ドの線形応答119全体は、公称ヘッドの線形応答11
8全体とほぼ一致する。したがって、本発明は、公称プ
リントヘッドと非公称プリントヘッドとの区別の目に見
えるトレースの消去に非常に近くなり、マシン内の線形
性だけでなく、製造ライン内のほぼ完全な一貫性が得ら
れる。 【0134】定義され、測定され、格納された階調が、
物理的な意味をもち、次のように色測定として繰り返さ
れるのは、手順のこの部分である。 ・入力イメージデータによって低明度階調が呼び出され
るとき、常にプリンタが実際に印刷することになる階調
値 ・プリンタがそのダイナミックレンジ内の他のほぼすべ
ての階調を線形化するための階調値(ここで「ほぼ」と
いう言葉を含めている理由は、格納されている低明度階
調値が、ダイナミックレンジの最高明度階調端ではその
単一の階調に対してまったく影響を与えないからであ
る。さらに、場合によっては、最高明度階調端に直接隣
接するいくつかの階調が標準低明度値による影響を受け
ないようにすることも可能である。) 【0135】低明度端点64を格納された値62’に物
理的に強制することは、まったく新しい変換項または係
数65のセットによって行なわれる(図10)。既に説
明した図4および図5の概念図と比較することにより、
既に説明した公称の場合と非公称の場合との間の因果関
係の欠如とは異なり、ここでは2つの場合の間にクロス
トークまたは因果関係があることが分かるであろう。 【0136】具体的には、変換関数65は、非公称マシ
ンの動作を公称マシンの動作とまったく同じようにする
ことによって2つの場合をリンクする。変換関数65
(および線形化応答119)の右端は、もはや関連技術
での場合のように、本来の公称応答曲線117の右端に
は収束しない。 【0137】この変換関数65は、内部に必要なステッ
プ115(高液滴重量のヘッドの場合は上向き)を含ん
でいる。したがって、この新しい関数65は、関数6
1、63(図4および図5)のように、単なる本来の応
答117の概念的な鏡像の片方ではない。 【0138】補正関数65と初期の形態とのもう1つの
比較は、乗数M、65として前述の関数のグラフから分
かる(図6)。この図から、以前使用した関数61,6
3との直接視覚的な別の種類の比較をすることができ
る。 【0139】ここで、新しい乗数65は、グラフの右端
がベースレベル1.0まで下がらず、それよりも高い位
置で終了するという点で、前の乗数とは違っているよう
に見える。この乗法補正関数65は、もとの非公称応答
関数117に適用されると、2つの関数65、117の
曲線成分が互いに中和され、全体的に直線の応答が生成
され、傾きのある直線67になる。 【0140】直線67が前記高い位置に向かって傾いて
いることは、全体的な補正の一構成要素(垂直ステッ
プ)が単に非線形性を中和するだけではないことを示し
ている。それだけでなく、ハードコピーを印刷する際の
ダイナミックレンジの低明度カットオフを、研究所で格
納された標準低明度カットオフの形状に直接強制的に一
致させる。 【0141】補正関数65の右端と左端との中間点にお
いて、傾きのある直線67は、この調節の一致する部分
がダイナミックレンジにわたってどのように分布してい
るかを示し、所望の明度ステップ115(図9)に適合
しながら線形性を維持する。ダイナミックレンジ全体を
通して、前の手順で暗示された水平ゼロ値から同じ分布
の補正が対応する傾きのある直線67’と共に補正の加
法バージョン65’に現れる(図6)。 【0142】残存する色誤差の測定、特に原色のダイナ
ミックレンジの低明度端に残存する色誤差の測定は、絶
対の正確度が前述の5dL*から1.5dL*よりも良
好な状態まで改良されることを示す。その結果、原色を
組み合わせることによって生成される色について、色の
一貫性におけるさらなる大きな改良が得られると考えら
れる。 【0143】低明度L*MIN点62、64、および6
2’(図3〜図6、図9、および図10)は、実際に、
各プリンタにおいて線形化された応答の傾きを制御する
際に関係する固定値である。本発明は、製造ライン全体
を通してすべてのマシンのL*MIN点を標準化する。 【0144】ダイナミックレンジの他端において、高明
度L*MAX点69は比較的明確に定義される。ダイナ
ミックレンジの2つの端点はここではるかに均一である
ため、これらのマシンでは、他のすべてのインク濃度
も、標準応答の濃度に一致する傾向がある。 【0145】特定のプリンタの特定の着色剤について現
場で測定することにより、実際に公称値よりも低い低明
度点64が得られた場合、これは、そのプリンタが少な
くとも動作範囲の低明度部分(すなわち、着色剤最大飽
和)において、過剰な量の着色剤を使用していることを
意味しているはずである。その場合に必要なのは、その
色のインクの量を減少させ、実際の階調濃度を公称値ま
で抑制する丁度の量にすることであるが(実際の明度は
増幅される)、これは厳密には現場でプリンタが自動的
に行うことである。 【0146】あるいは、現場での測定によって公称より
も高い低明度点64’(図11)が得られた場合、これ
は、そのプリンタが少なくとも動作範囲の低明度部分
(すなわち、着色剤最大飽和)において、そのプリンタ
の使用している着色剤の量が不十分であることを意味し
ているはずである。その場合に必要なのは、その色のイ
ンクの量を増加させ、実際の階調濃度を公称値まで増加
させる丁度の量にすることであるが(実際の明度は抑制
される)、プリンタはこれも現場で自動的に行う。 【0147】階調濃度を抑制または増大(または対応す
る明度の増幅または抑制)する方法については、まだ正
確に示していない。ここまでに説明したグラフのすべて
は、横軸が公称インク濃度を表しており、比較的高い概
念レベルで表現された濃度、すなわちイメージデータフ
ァイル43(図7)の階調値を表している。 【0148】代わりに、実際のマシン語における低レベ
ルの概念で考えると、公称液滴重量のプリントヘッドに
ついての変換は、ここでも、すべてのイメージデータの
横軸上の公称階調から縦軸に沿ってプロットされたハー
ドウェア階調への再マッピング71(図13)である。
この再マッピング71は、上記の線形化要件により上向
きの凸形として現れる。 【0149】また、この説明についてさらに重要なこと
は、再マッピングがほぼすべての階調番号(即ち濃度番
号)0〜255をそれよりも短い全体のスケール0〜2
30に縮小することである。すなわち、システムの扱う
最大濃度75が16進数の255である場合、この最大
階調番号は、新しい濃度番号76、すなわち図示の16
進数230に再マッピング(71)される。 【0150】従って、公称液滴重量のプリントヘッドの
スケール、即ちダイナミックレンジ全体は、約10%だ
け縮小される。しかし、高液滴重量のヘッドの場合、変
換65(図10)は、より厳しい再マッピング72(図
13)であり、濃度番号を16進数255からそれより
も小さい新しい濃度番号77へ全体的に低減させ、例え
ば図示のように16進数の205(または200)に低
減させる。すなわち、このような高液滴重量ヘッドの場
合、全体のスケールは0〜255から0〜205へ縮小
される。 【0151】このように全体的なスケールを縮小する目
的は、濃度を増加させることが必要な低液滴重量のプリ
ントヘッドに適応させることであり、濃度の増加は明度
の抑制としても認識される。許容される中で最も弱いプ
リントヘッドの場合、公称濃度(ここでも、イメージデ
ータ番号)70からハードウェア言語濃度79へのマッ
ピング73は、最大濃度点78では一対一であって16
進数255の入力75を変更することなく16進数25
5の出力78にマッピングし、中間値のみを上向きの凸
形曲線73が示すようにシフトさせることによって線形
化を達成している。 【0152】しかしながら、公称液滴重量のプリントヘ
ッドおよび高液滴重量のプリントヘッドに関して、最大
濃度を無変更で(即ち一対一に)再マッピング73する
ことは、スケールの拡大を意味する。したがって、マシ
ンレベルでは、公称ヘッドのダイナミックレンジと比較
して弱いヘッドのダイナミックレンジを拡大し、強いヘ
ッドのダイナミックレンジを縮小する。 【0153】したがって、本発明は、重すぎるインク滴
のダイナミックレンジだけでなく、公称重量のインク滴
のダイナミックレンジも破棄する。その結果、ごく稀に
いくつかの所望の色が色域から外れてしまう場合もあ
る。 【0154】したがって、本発明の実施を成功させるた
めには、マシンの設計およびプリントヘッドの設計を注
意深く行い、目的とする市場にとって色域が十分な広さ
であることを保証する必要がある。これは、インクの成
分、印刷媒体、液滴重量範囲、および、インクジェット
印刷に一般的なその他すべての要素、並びに、その他何
らかの形態の逐次印刷方式においてこれらに対応するパ
ラメタを技術的に注意深く調節することによって達成す
ることができる。 【0155】こうした再マッピングはすべて、線形化ス
テージ44(図7)と同じストロークで実施される。そ
のため、階調化ステージ46の全能力が効率よく利用さ
れ、すべての階調調節の影響が一様に拡散される。 【0156】本発明と同じ哲学により、好ましい実施形
態は、特許文献5に記載される従来の減損(depletio
n)もプロプリーション(propletion)原理も含まな
い。いずれのアルゴリズムも、本発明と併せて使用する
ことが可能であるが、減損アルゴリズムは、著しいイン
ク使用量のみを考慮することを含む基準に基づいて階調
化された後の媒体上のドットを除去するため、細かい画
質の影響を考慮することができない。 【0157】実際、減損には、通常粗い粒子(grainines
s)等のアーチファクトが生じる。本発明の好ましい実
施形態による階調化前の補正は、洗練されているだけで
なく、ここでも、階調化ステージ46の機構を呼び出し
てすべてのイメージ特徴を統合し、全体を適切にテクス
チャ化する。 【0158】研究所の印刷ステージおよび測定ステージ
が済むと、分光光度計も50ドルの比色計さえも使用す
ることなく、6ドルのラインセンサを用いてこれらの成
果が得られる。同じ製造業者の競合製品と同じ直接材料
費で、本発明は、精密度が2倍細かく、正確度が3倍以
上細かい正確度の色補正を提供する。 【0159】3.ハードウェア、プログラム、および格
納の実施 本発明は、多数の異なる製造業者の多数の異なるプリン
タモデルのうちの任意の1つにおいて、または任意の1
つとして容易に実施することができるので、そのような
代表的プリンタを示すことには殆ど意味がない。しかし
ながら、もし関心があるならば、こうしたプリンタおよ
び特有のオペレーティングサブシステムのいくつかは、
譲受人であるHewlett Packardのいくつかの他の特許文
献に例示および記載されたものを見ることができ、例え
ば、特許文書4がマルチタスクマシンとしての使用に適
した大判プリンタプロッタモデルを具体的に例示してい
る。 【0160】本発明の最も好ましい実施形態は、「ノー
マル」、「ベスト」および「スーパーベスト」と呼ばれ
る3つの異なる印刷モード品質レベルを有するプリンタ
で動作する。これらの印刷モードは、関心のあるほぼ全
ての印刷媒体について、色補正に作用するあらゆる要素
について可能な限り最大の均一性を念頭に置いて入念に
開発された。このように、異なる最小L*値または最大
b*値を格納することなくベストモードで実施された校
正をノーマルモードおよびスーパーベストモードに変換
することができる。 【0161】選択されたレベルの品質を得るために速度
とパスの数とのバランスをとるための印刷モードの技術
が当分野で知られている。しかしながら、これらのモー
ドは、単にわずかな数のL*およびb*を格納する犠牲
を払うだけで、遥かに定型的に設計することが可能であ
る。 【0162】最も好ましい実施形態で使用するように設
計された印刷媒体の数は6である。しかしながら、これ
らの印刷媒体のうちの1つおよび3つの印刷モードのう
ちの1つ(スーパーモード)については、他の2つのモ
ードで使用される印刷媒体とは異なる知覚パラメタ集合
を使用するのが好ましいことが分かっている。 【0163】上記好ましい実施形態およびその他の実施
形態に基づいて最大均一性方法を用いると、個別の最大
公称階調を格納する必要があるモードと印刷媒体との異
なる組み合わせの数は7である。これら7つの組み合わ
せのそれぞれについて6つの値が格納され、総計で42
個の値が格納される(図14)。 【0164】上記開示は、単に例示することを意図して
おり、特許請求の範囲を参照して判定される本発明の範
囲を限定することは意図していない。 【0165】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.逐次印刷式プリンタを色校正する方法であって、複
数の着色剤の各々について、少なくとも1つの標準最大
階調を定義するステップ(21)と、定義された前記少なく
とも1つの標準最大階調の絶対知覚パラメタ(L*,b*)を
確立するステップと、後に前記プリンタの色校正の計算
(44)に使用するため、製造ラインの実質的に各々のプリ
ンタまたは各々プリンタドライバについて、確立された
前記絶対知覚パラメタの数値表現(62,62')を格納するス
テップと、からなる方法。 2.前記格納するステップは、プリンタの製造業社から
個々のプリンタが配達される前に実施される、項番1の
方法。 3.前記格納するステップは、配達後に修正されて定義
された第2の標準最大階調について再度実施される、項
番2の方法。 4.前記定義するステップ、前記確立するステップおよ
び前記格納するステップは、前記プリンタの少なくとも
1つの無彩色(K)の着色剤、および、少なくとも1つの
有彩色(C,M,Y,c,m)の着色剤について実施され、前記定
義するステップ、前記確立するステップおよび前記格納
するステップは、少なくとも1つの有彩色の着色剤につ
いて前記プリンタで使用される印刷モードと印刷媒体と
の複数の組み合わせについて実施され、前記定義するス
テップおよび前記確立するステップは、前記製造ライン
の個々のプリンタについて前記絶対知覚パラメタを測定
する手順と、前記製造ラインの個々のプリンタの各々に
ついて前記絶対知覚パラメタを測定し、その測定値の中
から選択する手順と、前記製造ラインの個々のプリンタ
の各々について前記絶対知覚パラメタを測定し、その測
定値を組み合わせる手順と、前記製造ラインの能力の限
界を表すプリンタの絶対知覚パラメタを判定し、判定さ
れた前記能力の限界を表す絶対知覚パラメタを考慮して
前記数値表現を選択しおよびプリンタの動作条件を選択
することによって、前記適用するステップが前記製造ラ
インの各々のプリンタについて強制的に前記最大階調を
前記標準値にすることができるようにする手順と、から
なるグループの中から選択された1以上の手順を含む、
項番1の方法。 5.エンドユーザの設備において逐次印刷式プリンタを
色校正する方法であって、前記プリンタの複数の着色剤
の各々について、標準最大階調を含む校正パターン(21)
を印刷するステップ(54)と、前記プリンタまたはプリン
タドライバから前記標準最大階調の絶対知覚パラメタ(L
*,b*)の格納された数値表現(62,62')を取得するステッ
プ(55)と、からなる方法。 6.エンドユーザの設備において前記格納された数値表
現を前記プリンタの色校正の計算(33)に自動的に適用す
るステップ(31,32,44)をさらに含む、項番1〜5のうち
のいずれか1項に記載の方法。 7. 前記適用するステップは、有彩色の着色剤の各々
について前記プリンタのダイナミックレンジを縮小また
は拡大(115,115')し、前記プリンタにより印刷される最
大階調(64,64')を前記定義された標準階調(62,62')に強
制的に一致させることを含む、項番6の方法。 8.前記方法は、エンドユーザの設備において、前記適
用するステップに先立って、前記プリンタを用いて前記
最大階調の標本(21)を印刷するステップ(55)と、前記標
本の絶対知覚パラメタを測定するステップとをさらに含
み、前記適用するステップは、前記標本から測定された
絶対知覚パラメタを、前記縮小または拡大をせずに印刷
された最大階調の実例として採用することを含み、前記
縮小または拡大は、後から印刷された前記最大階調の実
例について測定された絶対知覚パラメタを、前記定義さ
れた標準について確立された絶対知覚パラメタに強制的
に一致させることを含む、項番7の方法。 9.前記適用するステップは、前記線形化の一方の端点
において強制的な一致を用いることにより、個々の着色
剤のその後の印刷を線形化すること(44)をさらに含む、
項番8の方法。 10.前記縮小または拡大は、斑点が濃すぎる斑点のア
レイについて最大階調濃度を初期にカットオフ(115)
し、斑点が薄すぎる斑点のアレイについて最大階調濃度
を遅くまで拡大(115')することを含む、項番7の方法。 11.項番5に従属する場合に、前記定義するステッ
プ、前記確立するステップおよび前記格納するステップ
が、各着色剤の単一の階調について実質的に排他的に動
作し、階調範囲全体を通した完全な色校正の記録とは異
なるものである、項番6の方法。 12.ホストコンピュータと共に動作し、エンドユーザ
の設備において自身の色校正を行うことのできる逐次印
刷式プリンタであって、前記プリンタにより印刷された
校正プロットの色勾配を表す信号(24,25)を生成する光
学センサ(22,23)と、前記プリンタまたはプリンタドラ
イバから標準最大階調についての絶対知覚パラメタの格
納された数値表現を取得し、取得された該数値表現を前
記プリンタの色補正の計算に適用するための色補正モジ
ュール(31,32)と、前記色補正モジュールにおいて、前
記プリンタの複数の着色剤の各々について前記信号を用
いて新しい線形化伝達関数(34)を計算するための線形化
サブステージ(32)と、前記プリンタ(52)およびホストコ
ンピュータ(41)により格納および共同使用するために前
記新しい伝達関数を提供し、後続のイメージデータファ
イルの各々おけるハードコピー出力色と入力レベルとの
関係を調節するための信号経路と、からなるプリンタ。 13.前記センサと前記色補正モジュールとの間の前記
信号のゲインおよびオフセットを自動的に調節するため
の信号プロセッサ(26)をさらに含む、項番12のプリン
タ。 14.前記色補正モジュールは、前記信号を前記線形化
サブステージ(32)で用いるための知覚パラメタ(L*,b*)
に変換するための回路を含み、前記回路は、イエローY
の勾配をイエローブルークロミナンスb*に変換し、そ
の他の色の勾配を明度L*に変換するための手段を含
み、前記回路は、プリントマスキング(47)よりも上流
に、プリンタが描画することのできる最小明度(64,64')
を前記格納された数値表現(62,62')に一致させるように
設定するための手段をさらに含む、項番12または13
のプリンタ。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に適用可能な正確度および繰り返し性の
概念を示す、かなり簡略化され、スケーリングされてい
ない図であり、縦座標は様々な起こりうる形態の誤差の
大きさを表し、横座標は時間(ゼロ誤差の点では目標色
も)を表している。 【図2】プリンタの製造ラインの色目標および性能を表
す色誤差確率分布である。 【図3】公称濃度のインクで印刷した印刷アレイと濃す
ぎる濃度のインクで印刷した印刷アレイとの2つの印刷
アレイについて、未補正のプリンタ応答と従来の線形化
手順を行った後の(すなわち、色の標準化は行わず、濃
いインク点の不確実性または誤差を示している)線形化
されたプリンタ応答とのそれぞれについて明度と公称イ
ンク濃度との関係を示すグラフ(スケーリングしていな
い)である。 【図4】従来の手順に従った応答の同様のグラフである
が、図3で仮定した2つの印刷アレイのうちの公称濃度
のインクアレイのみに関するグラフであり、図3では暗
示されているだけの、重ねられた補正関数を明示的に組
み込んだグラフである。 【図5】図3で仮定した2つの印刷アレイのうちの他
方、すなわち濃すぎる濃度のインクアレイに関する同様
の従来のグラフである。 【図6】図4および図5の2つの補正関数のみのグラフ
の比較可能なセットであり、乗法形態と加法形態との両
方で示されているが、未補正の応答は含まない。 【図7】本発明による色補正ルーチンおよび色補正ステ
ージの再校正を行うための情報の流れの分岐を示す、か
なり概念的で簡略化されたフローチャートである。 【図8】図7の再校正を実施するためにテストパターン
を読み込んで分析するシステムモジュールを示す、かな
り簡略化されたブロック図である。 【図9】図3と同様のグラフであるが、従来の手順では
なく、本発明による新規のフルインクポイント変位、範
囲の再スケーリング、および線形化手順に従ったもので
ある(したがって、色の標準化およびほぼ完全な色補正
を示している)。 【図10】図5と同様に濃すぎるインクアレイのグラフ
であるが、従来の補正関数だけでなく本発明による補正
関数も重ね合わせて示している。 【図11】図9と同様のグラフであるが、濃すぎるイン
クアレイではなく薄すぎるインクアレイのグラフであ
る。 【図12】図10と同様のグラフであるが、図11の薄
すぎるインクアレイについてのグラフである。 【図13】低概念レベルのグラフを示しており、即ち、
公称濃度のインク、濃すぎるインク、および、薄すぎる
インクそれぞれの印刷要素アレイで印刷したいとき、本
発明がマシン語またはハードウェア言語において、どの
ように受信したイメージデータを再スケーリングするか
を示している。 【図14】本発明の好ましい実施形態で格納されるすべ
ての知覚パラメタを示す表である。 【符号の説明】 21 閉ループ色目標 22 光学センサ 23 駆動回路 26 事前信号準備 31 色補正モジュール 32 線形化サブステージ 33 各イメージデータファイルにおけるハードコピー
出力と入力レベルとの関係 41 コンピュータ 44 線形化ステージ 47 最終出力印刷ステージ 52 プリンタ 54 基本的な色の線形化手順 55 新しい線形化関数の集合 62,62’,64,64’ ダイナミックレンジの低
明度端 115,115’ 低明度端での補正
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミクエイ・ボレダ スペイン国08190・バルセロナ,サント・ クガット・デル・バレス,アブダ・グラエ ルズ・501 (72)発明者 ジェイムス・エル・マックローホ アメリカ合衆国カリフォルニア州92131, サンディエゴ,エバーゴールド・ストリー ト・11743 Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EB47 EB59 EE02 EE03 2C187 AC08 AF03 BF10 GA01 GA03 JA07 2C262 AA02 AB07 AB11 BB03 BB29 BB34 BB36 BB37 BC03 BC07 BC09 BC11 BC13 BC19 CA07 EA12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】逐次印刷式プリンタを色校正する方法であ
    って、 複数の着色剤の各々について、 少なくとも1つの標準最大階調を定義するステップ(21)
    と、 定義された前記少なくとも1つの標準最大階調の絶対知
    覚パラメタ(L*,b*)を確立するステップと、 後に前記プリンタの色校正の計算(44)に使用するため、
    製造ラインの実質的に各々のプリンタまたは各々プリン
    タドライバについて、確立された前記絶対知覚パラメタ
    の数値表現(62,62')を格納するステップと、 からなる方法。
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