JP2003174941A - 用紙の整理用木箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 棚板と用紙を中途まで確実に引き出し、勢い
余って棚板および用紙群全体が飛び出すようなことがな
いようにするとともに容易、迅速かつ安価に製造できる
ようにする。 【解決手段】 前方開口箱１の両側板２の各内面２０
で、しかも奥行方向に複数段の棚受棒３を固定する。左
右に対向する１対の棚受棒３ごとに棚板４の左右端を載
置する。各棚板４の後端にストッパー５を設け、常時は
ストッパー５と棚受棒３の後端とに間隔Ｌ１をおく。棚
板４を中途まで引き出したときにストッパー５が棚受棒
３の後端に係止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は色画用紙などの用紙
を分類収納できる整理用木箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より幼稚園、保育園などでは色画用
紙などの用紙を色別に分類して収納するなど、整理用木
箱が使用されている。

【０００３】例えば図４に示すように従来の整理用木箱
は前方開口箱１の側板２の内面２０で、しかも奥行方向
に複数段の棚受棒３、３・・・を間隔をおいて固定し、
各棚受棒３ごとに平板よりなる棚板４を載置している。

【０００４】ここに用紙群ａを中途まで引き出し、指孔
６に下方から指を入れ、用紙群ａを持ち上げ、必要枚数
を数えて取り出そうとする場合、図４の上から２段目の
棚板と用紙群ａのように勢いが余って全体が飛び出し、
用紙がばらばらになってしまうことがしばしば生ずる。

【０００５】またプラスチック製や金属製の整理箱では
材質の性質上、複雑な加工が容易なため複雑な構成によ
ってストッパー付きの引き出しを提供することはそれほ
ど困難ではないが、木箱の場合には複雑な加工が困難で
ある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来例の
欠点を解消するもので、棚板と用紙を中途まで確実に引
き出し、勢い余って棚板および用紙群全体が飛び出すよ
うなことがないようにするとともに容易、迅速かつ安価
に製造できるようにし、また用紙群の補充や、棚板の掃
除などのために棚板全体を取り出したい場合にはそれも
可能とすることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項１の
発明は、前方開口箱の両側板の各内面で、しかも奥行方
向に複数段の棚受棒を固定し、左右に対向する１対の前
記棚受棒ごとに棚板の左右端を載置する用紙の整理用木
箱において、前記各棚板の後端にストッパーを設け、常
時は前記ストッパーと前記棚受棒の後端とに間隔をお
き、前記棚板を中途まで引き出したときに前記ストッパ
ーが前記棚受棒の後端に係止することを特徴とするもの
である。

【０００８】このため棚板を前方に引っぱれば、ストッ
パーが棚受棒の後端に係止し、棚板および用紙群は中途
まで引き出され、そこで必要な用紙の枚数を数えて取り
出せばよい。

【０００９】本発明のうち請求項２の発明は、棚板を棚
受棒の前端に当接して傾斜させたときに上下方向に対向
する棚受棒の間隔を前記棚板およびストッパーとを引き
抜き可能な距離に形成することを特徴とするものであ
る。

【００１０】このため傾斜状態の棚板を引き抜けば、棚
板とストッパーとが棚受棒に引っかかることがなく、棚
板全体を支障なく取り出すことができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１〜３に
従って説明すれば、木製の底板２１に木製の両側板２、
２を起立固定し、両側板２、２に木製の天板２２を固定
し、木製の背面板２３を天板２２、両側板２、２、底板
２１に固定して前方開口箱１を形成する。各両側板２、
２の各内面には木製角材からなる１対の棚受棒３、３を
同一高さ位置に固定し、同様にこれら左右１対の棚受棒
３、３を複数段、開口部１０から奥行方向に水平に固定
する。また各棚受棒３の端部に載せる棚板４を木製、具
体的にはラワン合板で形成し、棚板４の後端に木製角材
からなるストッパー５を下向きに固定する。前記各固定
手段は釘止め、接着など、木材同士が結合するものであ
ればよい。

【００１２】また各棚受棒３は図４に示す従来例のよう
に背面板２２近傍まで延出することはなく、図３の上か
ら第２段目に示すように所望の中途引き出し距離Ｌ３を
引き出すのに必要な移動距離Ｌ２分の間隔Ｌ１をストッ
パー５と棚受棒３の後端とに形成するものである。

【００１３】さらに図３の３段目で示すように棚板４を
棚受棒３の前端に当接して傾斜させたときに上下に向き
合う棚受棒３、３の間隔を棚板４とストッパー５とが引
き抜き可能な距離１に設定するものである。

【００１４】なお図中、６は指孔、７はプラスチックよ
りなる手掛けであり、補強および装飾を兼ねるもので、
いずれも公知である。

【００１５】次に本発明の実施の形態の使用法を説明す
れば、常時は図３の各棚板４は最上段、最下段および下
から２段目で示すように水平状態で前方開口箱１内に位
置し、各棚板４に例えば色画用紙群ａを色別に載置して
収納する。そして必要な色画用紙を取り出したいときは
手掛け７に手を掛けて上から２段目の棚板４のように棚
板４を引き出す。ここに棚板４は間隔Ｌ１、距離Ｌ２移
動するとストッパー５が棚受棒３の後端に係止して停止
し、所望の中途引き出し距離Ｌ３が引き出され、さらに
指孔６に指を入れ、色画用紙を押し上げて必要枚数を数
え、取り出す。

【００１６】次に棚板４全体を取り出したい場合には、
水平状態の棚板４を図３の上から３段目で示すように棚
受棒３の前端３ａに当接して傾動させる。このとき間隔
１はストッパー５と棚板４との合計厚よりも大きいか
ら、棚板４を引っぱれば、容易に棚板４全体を取り出す
ことができる。

【００１７】なお各棚板４を前方開口箱１に入れるには
前記全体取り出しと逆動作をすればよい。

【００１８】

【発明の効果】請求項１の本発明によれば、棚板と用紙
を中途まで確実に引き出すことができ、勢い余って棚板
および用紙群全体が飛び出すようなことがなく、しかも
容易、迅速かつ安価に製することができる。

【００１９】請求項２の本発明によれば、前記効果に加
えて棚板全体を容易に取り出すこともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の木箱を示す斜視図である。

【図２】同上の中間を省略した一部切欠正面図である。

【図３】同上の使用状態を示すＡ−Ａ断面図である。

【図４】従来例の要部の使用状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 前方開口箱 ２ 側板 ３ 棚受棒 ４ 棚板 ５ ストッパー ２０ 内面 Ｌ１ 間隔 １ 距離

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前方開口箱の両側板の各内面で、しかも
   奥行方向に複数段の棚受棒を固定し、左右に対向する１
   対の前記棚受棒ごとに棚板の左右端を載置する用紙の整
   理用木箱において、前記各棚板の後端にストッパーを設
   け、常時は前記ストッパーと前記棚受棒の後端とに間隔
   をおき、前記棚板を中途まで引き出したときに前記スト
   ッパーが前記棚受棒の後端に係止することを特徴とする
   用紙の整理用木箱。
2. 【請求項２】 棚板を棚受棒の前端に当接して傾斜させ
   たときに上下方向に対向する棚受棒の間隔を前記棚板お
   よびストッパーとを引き抜き可能な距離に形成すること
   を特徴とする請求項１の用紙の整理用木箱。