JP2003174783A - 球面アクチュエータ - Google Patents
球面アクチュエータInfo
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- JP2003174783A JP2003174783A JP2001372338A JP2001372338A JP2003174783A JP 2003174783 A JP2003174783 A JP 2003174783A JP 2001372338 A JP2001372338 A JP 2001372338A JP 2001372338 A JP2001372338 A JP 2001372338A JP 2003174783 A JP2003174783 A JP 2003174783A
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Abstract
定動作を確保することの出来る球面アクチュエータを提
供すること。 【解決手段】 少なくともフレキシブルなハウジング、
該ハウジングに固定された少なくとも1個のステータ、
及び該ステータに圧接され、ステータの微少振動によっ
て該ステータの軸心回りに回転する略球体のロータから
なる球面アクチュエータ。前記フレキシブルなハウジン
グの有する弾性力によって前記ステータとロータとの接
触圧力が最適になるように自動調整された情態でロータ
が保持される。
Description
ータの軸心回りに回転駆動させる球面アクチュエータに
関し、特に、部品点数が少なく、安価且つ高性能な球面
アクチュエータに関する。
したロボット製品が開発され、家庭用ロボットの時代が
予感されるに至った。しかしながら、多くの関節に多自
由度を必要とする人型ロボットにおける、手、足、その
他の関節部、眼球部などに搭載するアクチュエータの出
力と自由度は未だ不十分である。特に、従来から使用さ
れている電磁モータは小型化すればする程、単位体積当
たりの出力換算が需要を満たさなくなる。
アクチュエータを使用することが提案されている。特に
圧電現象を駆動源とした直接駆動型アクチュエータであ
る進行波型超音波モータは、磁界の影響を受けない上、
摩擦駆動である為に慣性負荷を直接駆動することができ
る。また、電力停止時にその摩擦によって、高い保持ト
ルクを発生することが出来る上、低速時のトルクが高く
簡単な構造でトルク密度が高いという特徴がある。従っ
て、進行波型超音波モータは、単位体積当たりの出力換
算では電磁モータを上回る上、理論的な位置分析能(位
置決め装置における分解能と同義)は無限大であるとい
う利点がある。
波モータである多自由度球面超音波モータは、単体で3
自由度駆動が可能であり、超音波モータとしての動力特
性を維持したまま、直接駆動方式で球体駆動操作を行う
ことが出来るので、人型ロボットの関節部のアクチュエ
ータ等として好適である。しかしながら、このような球
面超音波モータを駆動させる為には、ステータとハウジ
ングの間に、皿バネやゴム等の弾性体を介在させて一定
の力でステータをロータに押しつけるだけではなく、球
状ロータとステータの位置関係を微調整出来るように精
度良く組み合わせる必要があった。従って上記球面超音
波モータは、構造が複雑で部品点数も多くならざるを得
ず、安定に動作させることが困難である上高価なものと
ならざるを得ないという欠点があった。
安価で高性能な球面アクチュエータについて鋭意検討し
た結果、従来、実質的に剛体のように作製されていたハ
ウジングを、変形可能ではあるが球状ロータを保持し得
る弾性力を有するハウジングとした場合には、ステータ
をハウジングに固定する為の部品点数を大幅に削減する
ことが出来る上、従来要求されていたような組立て精度
も不要となり、これによって製造コストを大幅に低減す
ることが出来ることを見出し、本発明に到達した。従っ
て本発明の目的は、安価であると共に組立ても容易であ
る上、安定動作を確保することの出来る球面アクチュエ
ータを提供することにある。
少なくともフレキシブルなハウジング、該ハウジングに
固定された少なくとも1個のステータ、及び該ステータ
に圧接され、ステータの微少振動によって該ステータの
軸心回りに回転する略球体のロータからなる球面アクチ
ュエータであって、前記フレキシブルなハウジングの有
する弾性力によって前記ステータとロータとの圧接が調
整され、ロータが保持されてなることを特徴とする球面
アクチュエータによって達成された。本発明において
は、特に、球状ロータを3個のステータで保持し、全体
をフレキシブルな断面3角形のハウジングに収納した球
面アクチュエータが好ましい。
なくとも球状ロータとステータからなる球面アクチュエ
ータを一体化出来れば足り、側壁は必須であるが箱の場
合のような上面や底面を必須とするものではない。通
常、ステータの数が1〜3個である場合のハウジングは
断面3角形の筒状、ステータの数が3を超えるn個の場
合には断面n角形の筒状であり、1つの面に1つのステ
ータが固定される。しかしながら、ステータの数に限ら
ず、円筒状のハウジングとすることも可能である。尚、
筒の高さは適宜設計することが出来、通常の筒の概念か
ら逸脱するような低い(薄い)ものとなる場合もある。
その弾性力によってステータとロータ間の圧着力が調整
されると共に、ロータが脱落しないように保持出来る限
り、その構造や材質は特に限定されるものではないが、
アクチュエータ駆動時に発生する熱を放散し易いもので
あることが好ましい。最も代表的なものは薄手の金属板
で構成したものであり、これは一体成型されたものであ
っても、帯状の金属板から成型したものであっても、或
いは、各側壁となる金属板を、結合部材を用いて一体化
したものであっても良い。この場合の結合部材に弾性を
持たせることも出来る。各側壁は合同である必要がある
が、その形状は、長方形、該長方形の角部を切ったよう
な六角形状等、適宜設計することが出来る。また、実質
的に変形しないハウジングの内側の、少なくともステー
タ取り付け部にゴム等のシート状弾性部材を配すること
によっても、実質的にフレキシブルなハウジングを実現
することが出来る。この場合の弾性部材は、ステータに
発生する熱をハウジングに速やかに伝えて放熱させるこ
とが出来るように、熱伝導性を有することが好ましい。
は、公知の組み合わせの中から適宜選択して使用するこ
とが出来る。特に、制御構造を単純にする観点からは、
後述する如く、球状ロータとして磁化球を使用すること
が好ましい。本発明において、ステータを1個又は2個
使用する場合には、球状ロータを支持する為に、ボール
ベアリング又は回動自在の棒状ベアリングを、夫々2箇
所又は1箇所に設ける必要がある。これらのベアリング
は、1箇所につき2個以上を組み合せて使用しても良
い。何れにしても、これらのステータやベアリングは、
ハウジングの内壁に、球状ロータを支持出来るように設
定する。
為に、本発明ではステータを3個以上使用することが好
ましく、装置の構造を単純にすると共に安価にすること
が出来るという観点から、特に3個使用することが好ま
しい。ステータを3個以上使用する場合には、このステ
ータだけで球状ロータを支持することが出来るので、他
にベアリングを使用する必要はない。また、少なくとも
1つのステータは、首振り運動可能にハウジング内壁に
固定することが好ましい。
ータ表面との接触が緊密であり圧電体によって誘起され
る進行波のエネルギーがロータに効率良く伝達される限
り、その形状(接触表面の形状を含む)に制限はない
が、トルクの向上や制限をし易い形状であることが好ま
しい。また、球状ロータが回転しても上記進行波のエネ
ルギー伝達効率が低下しないことが好ましい。従って、
球体は真球性が高い程良い。但し、ステータのロータと
の接触面については、櫛歯状等、適宜エネルギー伝達効
率を向上させられるように調整することが出来る。耐磨
耗性や高摩擦係数、静粛性等の特性を有する材料でステ
ータ表面やロータ表面をコーティングすることも可能で
ある。また、ステータの形状は通常円板状であるが、貼
着する圧電体は円環状であることが好ましい。この場
合、円環の半径が大きくなる程駆動し易くなるものの、
実際に関節部分等に使用した場合には、関節等の動き得
る自由度を制限することになるので、アクチュエータと
しての要求性能に合わせてステータの大きさを適宜設計
する必要がある。
異なる円環状の圧電体を2以上配しても良い。この場合
には、各ステータの進行波が協同して球体の回転に寄与
するように同期を取ったり、同期をずらしてブレーキを
かけたりする必要があることは当然である。尚、ステー
タ裏面の圧電素子やその貼着方法、電圧印加の為の配線
等は、公知の如く行えば良い。
常行われているようにボルト等を用いて行えば良いが、
特にステータを首振り運動可能に固定する場合には、ス
テータ裏面とハウジングの間に空隙を設ける必要があ
る。前記空隙を設けるためのスペーサは、その形状や材
質が特に制限されることはないが、熱伝導性に優れるこ
とが好ましい。本発明の球面アクチュエータは、球面ロ
ータをステータとの摩擦力によって駆動させるので、使
用時にステータに多量の熱が発生する。従ってこの熱を
効率良く放熱する必要がある。この観点からすると、上
記ステータに首振り運動をさせるために設けた空間は、
放熱効率を阻害するので好ましくない。そこで、本発明
においては、上記空間に、熱伝導性ゴムや熱伝導性グリ
ースを介在させることが好ましい。このような熱伝導性
ゴム及びグリースは、公知のものの中から適宜選択して
用いることが出来る。
れば良いが、前記した如く、真球に近い程駆動のエネル
ギー効率が良くなるので好ましい。また、球状ロータの
駆動制御方法は公知の方法の中から適宜選択して採用す
ることが出来るが、小型化という観点から、特に、非接
触で制御可能な方法が好ましい。特に好ましい方法とし
ては、球状ロータ自身を磁化した磁化球をロータとし、
ホール素子を有するステータによって磁化球の姿勢を検
知し、制御する方法である。
を薄手の金属板を用いて作製する場合の設計方法につい
て実施例に基づいて説明する。図1は、正三角形状のハ
ウジング1と、該ハウジング内部に固定された3つのス
テータ2、及びこれらのステータによって保持される球
状ロータ3からなる、本発明の球面アクチュエータの実
施例の概念図である。この場合、まず、球状ロータとス
テータが必ず接触するようにハウジングの一辺の長さを
決定する。これは図1において球の重心からハウジング
に対しておろした垂線の長さrR+ξによって決定され
る。rRはロータ半径、ξは球面深さを差し引いたステ
ータ厚さである。これによりたわみ量(押し付け力0)
の状態で球状ロータとステータが接するようなハウジン
グの一辺の長さ2√3(rR+ξ)が得られる。
に、後記する式(1)より、たわみ量xを計算する。必
要なたわみ量が求まれば、ステータとハウジングの間に
たわみ量分のスペーサを挟み込むことによって、ステー
タは任意の押し付け力で球状ロータを押し付けることが
可能になる。但し、たわみによる変形があまりにも大き
いとハウジングの金属板が永久歪をおこし、バネとして
の役割を果たさなくなる場合もあるのでそれを考慮した
上でたわみ量を計算する。
角形のハウジングを作製し、各辺の中央にステータを取
り付け、前記金属板を両端固定の板バネとして考える
と、金属板にたわみxを生じたとき、金属板中央に発生
する押し付け力Fは下記によって表される。 F=16bh3Ex/l3 但し、Eは前記金属のヤング率、bは金属板の幅、hは
厚さ、lは長さである。また、アクチュエータとしての
性能の観点から、Fは少なくともロータを脱落させない
程度の力であることが必要である。
施例のハウジング1は上面と底面を有している。ステー
タ2によって支持される球状ロータが内部に入ればハウ
ジング1の低部はボルト止めしなくても良い。しかしな
がら、左右に滑らないように、ハウジング低部にハウジ
ング1の低部端部が嵌合するような凹部を設ける必要が
ある。このようにすると、ボルトが不要となるので球面
アクチュエータの組立てや分解が極めて容易となる。本
実施例の場合にも、ステータとハウジングとの間に、た
わみ量を調整するスペーサを介在させることによって、
押し付け力を調整することが可能である。
巻くことによって形成する場合であり、本図では、予め
帯状金属に3個のステータが固定されている。図4は、
図3の帯状金属を巻いて円筒状とし、内部に球状ロータ
を入れた状態を表す。本実施例の場合にも、ステータと
ハウジングとの間に、たわみ量を調整するスペーサを介
在させることによって、押し付け力を調整することが可
能である。
置等に取り付けて駆動装置として使用することが出来る
ことは当然であるが、他の応用として、球面ロータ表面
にCCD等のセンサを取り付ける等して球面ロータ自身
にセンサ機能を持たせることにより、例えばカメラや人
工の眼球として機能させることも出来る。また、球面ロ
ータに出力軸を固定すれば義手等の関節部とすることが
出来る他、出力軸の先端等にセンサ等を配してロボット
の動作制御等を行わせることも出来る(図5参照)。
力を有するので、ハウジングとステータの間に皿バネ等
の多数の部品を介在させて微調整を行うという必要がな
く、ステータを、公知の手段によって、単純にハウジン
グに固定すれば足りる。また、従来通りの固定方法を採
用した場合でも微調整の必要がないので、装置に組み上
げる作業が簡単になる。このように、従来、装置の性能
やコストの限界となっていたステータとロータの押し付
け力やその調整が、ハウジングの弾性力によって自動調
整されることになるので、その産業上の有要性には著し
いものがある。
ウジング内壁にそれぞれ固定された3つのステータによ
って保持されてなる、本発明の球面アクチュエータの概
念図である。
定された帯状金属板である。
グを用いた場合の、本発明の球面アクチュエータの平面
図である。
タの説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくともフレキシブルなハウジング、
該ハウジングに固定された少なくとも1個のステータ、
及び該ステータに圧接され、ステータの微少振動によっ
て該ステータの軸心回りに回転する略球体のロータから
なる球面アクチュエータであって、前記フレキシブルな
ハウジングの有する弾性力によって前記ステータとロー
タとの圧接が調整され、ロータが保持されてなることを
特徴とする球面アクチュエータ。 - 【請求項2】 前記ステータが首振り運動可能にハウジ
ングに固定されてなる、請求項1に記載された球面アク
チュエータ。 - 【請求項3】 前記ステータとフレキシブルなハウジン
グの間に熱伝導性弾性部材が介在してなる請求項2に記
載された球面アクチュエータ。 - 【請求項4】 前記熱伝導性弾性部材が熱伝導性ゴムで
ある、請求項3に記載された球面アクチュエータ。 - 【請求項5】 前記ステータの微少振動が超音波振動で
ある、請求項1〜4の何れかに記載された球面アクチュ
エータ。 - 【請求項6】 3つのステータと1個の球状ロータが、
断面3角形のハウジングにより一体化されてなる、請求
項1〜5の何れかに記載された球面アクチュエータ。 - 【請求項7】 球状ロータがセンサ機能を有する請求項
1〜6の何れかに記載された球面アクチュエータ。 - 【請求項8】 センサが球状ロータ表面に設けられてな
る、請求項7に記載された球面アクチュエータ。 - 【請求項9】 球状ロータが出力軸を有する、請求項1
〜6の何れかに記載された球面アクチュエータ。 - 【請求項10】 出力軸の何れかの箇所にセンサを有す
る、請求項9に記載された球面アクチュエータ。
Priority Applications (1)
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JP2001372338A JP4152098B2 (ja) | 2001-12-06 | 2001-12-06 | 球面アクチュエータ |
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JP4152098B2 JP4152098B2 (ja) | 2008-09-17 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008122008A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Toshiba Corp | ターゲット捕捉用ジンバル装置 |
JP2009159787A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Toshiba Corp | 回転駆動される球体の姿勢を決定する装置及び方法 |
JP2017022814A (ja) * | 2015-07-08 | 2017-01-26 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電駆動装置、ロボット及び圧電駆動装置の駆動方法 |
CN115603608A (zh) * | 2022-12-14 | 2023-01-13 | 吉林大学(Cn) | 一种基于惯性驱动的步进式三自由度压电执行器 |
-
2001
- 2001-12-06 JP JP2001372338A patent/JP4152098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009159787A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Toshiba Corp | 回転駆動される球体の姿勢を決定する装置及び方法 |
JP2017022814A (ja) * | 2015-07-08 | 2017-01-26 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電駆動装置、ロボット及び圧電駆動装置の駆動方法 |
CN115603608A (zh) * | 2022-12-14 | 2023-01-13 | 吉林大学(Cn) | 一种基于惯性驱动的步进式三自由度压电执行器 |
CN115603608B (zh) * | 2022-12-14 | 2023-03-10 | 吉林大学 | 一种基于惯性驱动的步进式三自由度压电执行器 |
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---|---|
JP4152098B2 (ja) | 2008-09-17 |
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