JP2003174337A - 光受信回路 - Google Patents
光受信回路Info
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Abstract
つ、応答速度を落とすことなく、しかも、受光素子が雪
崩増倍機能を伴わなくても又は飽和領域で動作しても、
過大な光信号に対して出力波形の歪みを抑えることがで
きる、光受信回路を提供する。 【解決手段】 本発明の光受信回路10は、光信号Pを
光電流Ipに変換する受光素子11と、受光素子11で
変換された光電流Ipを増幅するプリアンプ20と、受
光素子11で変換された光電流Ipの大きさを検出する
入力レベル検出回路30と、入力レベル検出回路30で
検出された光電流Ipの大きさに応じてプリアンプ20
の入力端の直流バイアス電圧Vbを変化させるバイアス
調整回路40とを備えたものである。
Description
系の分野において光ファイバから出力された光信号を電
気信号に変換する光受信回路に関し、詳しくは、光信号
を光電流に変換する受光素子と、この受光素子で変換さ
れた光電流を増幅するプリアンプと、を備えた光受信回
路に関する。
信回路(以下「第一従来例」という。)と、特開平9-93
203号公報に開示された光受信回路(以下「第二従来
例」という。)とについて説明する。
路図である。以下、この図面に基づき説明する。
路140は、入力端の電位Vaが変わると、その利得や
周波数特性が変わってしまう性質を有している。そのた
め、光受信回路100では、増幅回路140の入力端の
電位Vaが常に一定になるように、トランジスタ131
を制御している。更に詳しく説明する。
・フォト・ダイオード)110、電流検出回路120、
直流電流源130、増幅回路140等からなる。APD
110は抵抗器111が接続され、電流検出回路120
は抵抗器121とオペアンプ122の回路で構成され、
直流電流源130はトランジスタ131と抵抗器132
で構成される。Va,VkはそれぞれAPD110のア
ノードとカソードの電位を示す。VDD、VSSは増幅回路
140の電源電圧、VAPDはAPD110の電源電圧で
ある。V1はVkに対する基準電圧、V2はトランジスタ
131の電源電圧である。
る。APD110では、入射した光信号を光電流に変換
する。増幅回路140では、APD110に流れる光電
流の交流成分を増幅し出力する。なお、抵抗器111の
抵抗値は増幅回路140の入力インピーダンスより十分
大きいものとする。抵抗121には、APD110の光
電流の直流分が流れる。そのため、電位VkはAPD1
10の光信号の平均受光パワーに応じて変化する。それ
をオペアンプ122が検知してトランジスタ1310の
ベース電圧を制御し、抵抗器132とトランジスタ13
1のエミッタ電圧からコレクタ電流Ipを決める。
電流の直流分が増えると、電位Vkが下がる。Vkが下
がればオペアンプ122の出力電圧すなわちトランジス
タ131のベース電圧が上がって、コレクタ電流Ipが
増加する。その逆に、平均受光パワーが減少すればIp
も減少する。したがって、コレクタ電流Ipと光電流の
直流分の大きさが同程度になるように抵抗器121,1
32、オペアンプ122等を調整しておけば、増幅回路
140に直流電流が流れ込むのを抑えることができる。
光電流の直流分の増減で抵抗器111の両端の電位差は
変化するが、電位Vaは増幅回路140内の帰還抵抗器
Rfで自己バイアスされているので変化せず、トランジ
スタ131のコレクタ−エミッタ間の電圧が変わる。
の直流分は、直流電流源130に流れ込み、増幅回路1
40には流れ込まない。その結果、増幅回路140の入
力端の電位Vaは一定に保たれることから、平均受光パ
ワーが時間的に大きく変化する場合や受光パワーのダイ
ナミックレンジを大きく取る必要がある場合にも、利得
の周波数特性を一定に保持することができる。
路図である。以下、この図面に基づき説明する。
射されたときに受光素子210に印加される電圧(以下
「逆方向バイアス電圧」という。)を減少させて光電流
を制限することにより、受光素子210や前置増幅器2
20を過大電流から保護するものである。
置増幅器220、電流検出部230、可変インピーダン
ス回路260等からなる。受光素子210はバイアス供
給回路240から逆方向バイアス電圧を受け、入力光強
度に対応する電流を発生する。この電流値は電流検出部
230によって検出されて可変インピーダンス回路26
0に送られる。この可変インピーダンス回路260は、
バイアス供給回路240に対し、検出電流値が通常運用
範囲にあるときは逆方向バイアス電圧を通常運用レベル
にし、通常運用範囲より低い閾値レベルより下がった時
点で逆方向バイアス電圧を下げるように制御して、受光
素子210で発生可能な電流の上限値を制限する。ま
た、検出電流値が再度通常運用範囲内に入った場合に
は、受光素子210への逆方向バイアス電圧を通常値ま
で上げていくように制御する。
果トランジスタ(FET)261により構成され、電流
検出部230で検出される電流値に応じて電界効果トラ
ンジスタ261のゲート電圧を制御することにより、ド
レイン・ソース間のインピーダンスを増減することがで
きる。
が入射しているときには、電流検出部230からの出力
電圧によって電界効果トランジスタ261のドレイン・
ソース間のインピーダンス値は下げられているので導通
状態となるが、入射される光の強度が下がって受光素子
210にて発生する電流値が減ってくると、電流検出部
230の検出出力電圧も下がっていく。このため、電界
効果トランジスタ261のドレイン・ソース間のインピ
ーダンスが増して解放状態となる。
きには、ドレイン・ソース間におけるインピーダンス値
が非常に大きい状態なので、スイッチが解放されている
とみなせる。よって、受光素子210に発生する電流の
最大値が制限され、受光素子210や前置増幅器220
を過大電流から保護することが可能となる。
れる光通信の基幹伝送は、局内伝送、局間伝送、光アン
プを用いた線形中継伝送、長距離伝送と適用範囲が多岐
に渡る。このため、光受信回路に入力される光信号レベ
ルは、レベル差が大きくばらつく。つまり、光送信回路
の光出力レベル、伝送媒体である光ファイバのロス、線
形中継による光アンプの出力レベル等により、光受信回
路に到達する際には、0dBm程度から−30dBm程
度までと1000倍以上のレベル差を生じる。したがっ
て、光受信回路には大きな入力ダイナミックレンジが要
求されている。その反面、小型化及び低消費電力化への
要望も高いので、光受信回路に給電される電源電圧は低
くなっている。また、微小となった光信号に対しては、
光プリアンプ、NF(noisefigure)の十分に低い増幅
回路等により対応が可能である。
対応できる入力ダイナミックレンジの実現は、数V以下
の電源電圧では、対応が非常に困難となっている。これ
は、光−電流変換された信号がプリアンプに入力する際
に、図6[2]にあるように、入力信号レベルに応じて
プリアンプ入力へのDCバイアス点に変動が生じてしま
うためである。従来、これに対応するために、大信号入
力時にある一定レベルにて振幅制限を掛けるような回路
構成となっていた。この場合、図6[3]にあるように
光信号の‘1’レベルの時にリミットをかけるため、出
力波形に歪みが生じる問題があった。その結果、特にW
DM(wavelength division multiplexing:波長分割多
重)等の長距離伝送により、歪みを生じた波形が光受信
回路に入力された場合、出力波形に歪みが重畳されるこ
ととなるので、後段の識別回路にて符号誤りなどが発生
することがあった。
を用いて、出力波形の歪みを抑える光受信回路を考えて
みる。
は、光電流の大小に関係なく、プリアンプ入力のDCバ
イアス点を常に一定になるように制御することにより、
出力波形の歪みを抑えるものとなる。しかし、図7
[3]に示すように、光電流が大きすぎると、正常に増
幅できる下限値に余裕があるにもかかわらず、正常に増
幅できる上限値を越えてしまう波形が生じてしまう。そ
のため、ダイナミックレンジが狭くなる。また、図8
[3]に示すように、あまり大きくない光電流が流れて
も、正常に増幅できる上限値に余裕があるにもかかわら
ず、DCバイアス点を常に一定になるように過剰に制御
してしまう。そのため、応答速度が遅くなる。
は、光電流が大きくなると、受光素子に印加される電圧
(逆方向バイアス電圧)を減少させて光電流を制限する
ことにより、出力波形の歪みを抑えるものとなる。しか
し、このような光受信回路では、次のような問題を生ず
る。.一般的なPINフォトダイオードなどの雪崩増
倍機能を伴わない受光素子では、光電流の大きさが光信
号の大きさのみに依存するので、逆方向バイアス電圧で
光電流を制御することが実質的に不可能である。.A
PDであっても、光信号が大きすぎると、光電流が逆方
向バイアス電圧に依存しない飽和領域での動作となるの
で、逆方向バイアス電圧を減少させても光電流を抑える
ことが困難になる。.APDの雪崩降伏が起きる逆方
向バイアス電圧がごく狭い範囲に限られ、かつ、その逆
方向バイアス電圧の変化に対する光電流の変化が大きい
ので、逆方向バイアス電圧を増減させても所望の光電流
値を得ることが難しい。
レンジを狭めることなく、かつ、応答速度を落とすこと
なく、しかも、受光素子が雪崩増倍機能を伴わなくても
又は飽和領域で動作しても、過大な光信号に対して出力
波形の歪みを抑えることができる、光受信回路を提供す
ることにある。
は、光信号を光電流に変換する受光素子と、この受光素
子で変換された光電流を増幅するプリアンプと、前記受
光素子で変換された光電流の大きさを検出する入力レベ
ル検出回路と、この入力レベル検出回路で検出された光
電流の大きさに応じて前記プリアンプの入力端の直流バ
イアス電圧を変化させるバイアス調整回路とを備えたも
のである(請求項1)。
電流はプリアンプで増幅される。このとき、光電流の大
きさが入力レベル検出回路で検出され、プリアンプの入
力端の直流バイアス電圧がバイアス調整回路で光電流の
大きさに応じて変えられる。例えば、バイアス調整回路
は、光電流が増加すれば直流バイアス電圧を減少させ、
光電流が減少すれば直流バイアス電圧を増加させる(請
求項2)。ここで、過大な光信号が受光素子に照射され
たため、光電流の波形の一部が正常に増幅できる範囲の
上限を越えそうになると、直流バイアス電圧が自動的に
減少する。その結果、光電流の波形全体が正常に増幅で
きる範囲の下限の方へ移動するので、出力波形の歪みが
抑えられる。
端の直流バイアス電圧を、光電流の大きさに関係なく常
に固定する。そのため、光電流が大きすぎると、正常に
増幅できる範囲の上限又は下限の一方に余裕がある場合
でも、光電流の波形がその他方を越えてしまうことがあ
るので、ダイナミックレンジが狭くなる。また、あまり
大きくない光電流が流れても、正常に増幅できる上限に
余裕があるにもかかわらず、直流バイアス電圧を常に一
定になるように過剰に制御してしまうため、応答速度が
遅くなる。
力端の直流バイアス電圧を、光電流の大きさに応じて固
定ではなく変化させる。そのため、本発明では、光電流
が大きすぎても、正常に増幅できる範囲内に光電流の波
形を効果的に収められるので、ダイナミックレンジが広
くなる。また、また、あまり大きくない光電流が流れて
も、必要なだけ直流バイアス電圧を変化させることによ
り、過剰に制御してしまうことがないので、応答速度が
速くなる。
ると、受光素子の逆方向バイアス電圧を減少させて光電
流を制限する。これでは、雪崩増倍機能を伴わない受光
素子には適用できない。また、APDであっても、光電
流が逆方向バイアス電圧に依存しない飽和領域での動作
には適用できない。更に、APDの雪崩降伏が起きる逆
方向バイアス電圧はごく狭い範囲に限られ、かつ逆方向
バイアス電圧の変化に対する光電流の変化が大きいの
で、逆方向バイアス電圧を増減させても所望の光電流値
を得ることが難しい。
に応じて、受光素子の逆方向バイアス電圧を変えるので
はなく、プリアンプの入力端の直流バイアス電圧を変え
る。そのため、雪崩増倍機能を伴わない受光素子にも、
APDの飽和領域での動作にも適用できる。また、光電
流の制御に比べて、直流バイアス電圧の制御は極めて容
易である。
電流が流れる抵抗器と、この抵抗器の両端の電圧を増幅
する増幅器とを備えた、としてもよい(請求項3)。
力電圧がゲートに印加される電界効果トランジスタと、
この電界効果トランジスタのソース及びドレインの一方
に一端が接続された交流信号遮断用のインダクタとの直
列回路からなり、前記電界効果トランジスタのソース及
びドレインの他方に直流電源電圧が印加されるととも
に、前記インダクタの他端に前記プリアンプの入力端が
接続され、又は、前記電界効果トランジスタのソース及
びドレインの他方に前記プリアンプの入力端が接続され
るとともに、前記インダクタの他端に直流電源電圧が印
加された、としてもよい(請求項4)。
力電圧がベースに印加されるバイポーラ・トランジスタ
と、このバイポーラ・トランジスタのエミッタ及びコレ
クタの一方に一端が接続された交流信号遮断用のインダ
クタとの直列回路からなり、前記バイポーラ・トランジ
スタのエミッタ及びコレクタの他方に直流電源電圧が印
加されるとともに、前記インダクタの他端に前記プリア
ンプの入力端が接続され、又は、前記バイポーラ・トラ
ンジスタのエミッタ及びコレクタの他方に前記プリアン
プの入力端が接続されるとともに、前記インダクタの他
端に直流電源電圧が印加された、としてもよい(請求項
5)。
する増幅器と、この増幅器の入力端と出力端との間に接
続された帰還用の抵抗器と、前記増幅器の出力端に接続
された直流信号遮断用のコンデンサとを備えた、として
もよい(請求項6)
ンプとの間にDCバイアス調整機能を持ち、受光電流に
応じてプリアンプへの入力バイアス電圧を調整すること
を特徴とする。本発明によれば、入射される光信号が入
力レベル検出回路にて処理され、大信号入力時にDCバ
イアス点が調整されることにより、大信号入力時にも歪
みなく、後段回路に電気信号を受け渡すことが可能であ
る。すなわち、本発明では、DCバイアス点を制御する
ことで、信号の‘1’レベル及び‘0’レベルともに歪
みのない出力波形を後段回路に送信することが可能とな
る。
の一実施形態を示す回路図である。以下、この図面に基
づき説明する。
を光電流Ipに変換する受光素子11と、受光素子11
で変換された光電流Ipを増幅するプリアンプ20と、
受光素子11で変換された光電流Ipの大きさを検出す
る入力レベル検出回路30と、入力レベル検出回路30
で検出された光電流Ipの大きさに応じてプリアンプ2
0の入力端の直流バイアス電圧Vbを変化させるバイア
ス調整回路40とを備えたものである。
であり、抵抗器31を介して直流電源電圧Vdc1がカ
ソードに印加されている。プリアンプ20は、入力端及
び出力端を有する増幅器21と、増幅器21の入力端と
出力端との間に接続された帰還用の抵抗器22と、増幅
器21の出力端に接続された直流信号遮断用のコンデン
サ23とを備えている。入力レベル検出回路30は、光
電流Ipが流れる抵抗器31と、抵抗器31の両端の電
圧を増幅する増幅器32とを備えている。
力電圧がゲートに印加されるFET(電界効果トランジ
スタ)41と、FET41のソースに一端が接続された
交流信号遮断用(すなわち主信号遮断用)のインダクタ
42との直列回路からなり、FET41のドレインに直
流電源電圧Vdc2が印加されるとともに、インダクタ
42の他端にプリアンプ20の入力端が接続されたもの
である。具体的に言えば、バイアス調整回路40は、光
電流Ipが増加すれば直流バイアス電圧Vbを減少さ
せ、光電流Ipが減少すれば直流バイアス電圧Vbを増
加させる。
示す波形図である。以下、図1乃至図3に基づき、光受
信回路10の動作を説明する。
換され、光電流Ipはプリアンプ20で増幅される。こ
のとき、光電流Ipの大きさが入力レベル検出回路30
で検出され、プリアンプ20の入力端の直流バイアス電
圧Vbがバイアス調整回路40で光電流Ipの大きさに
応じて変えられる。ここで、過大な光信号Pが受光素子
11に照射されたため、光電流Ipの波形の一部が正常
に増幅できる範囲の上限を越えそうになると、直流バイ
アス電圧が自動的に減少する(図2及び図3)。その結
果、光電流Ipの波形全体が正常に増幅できる範囲の下
限の方へ移動するので、出力波形の歪みが抑えられる。
を、光電流Ipの大きさに応じて固定ではなく変化させ
る。そのため、光電流Ipが大きすぎても、正常に増幅
できる範囲内に光電流Ipの波形を効果的に収められる
ので、ダイナミックレンジが広くなる(図2及び図
7)。また、あまり大きくない光電流Ipが流れても、
必要なだけ直流バイアス電圧Vbを変化させることによ
り、過剰に制御してしまうことがないので、応答速度が
速くなる(図3及び図8)。
きさに応じて、受光素子11の逆方向バイアス電圧を変
えるのではなく、プリアンプ20の入力端の直流バイア
ス電圧Vbを変える。そのため、雪崩増倍機能を伴わな
い受光素子にも、APDの飽和領域での動作にも適用で
きる。また、光電流Ipの制御に比べて、直流バイアス
電圧Vbの制御は極めて容易である。
回路10は、光電流Ipの波形の最大値が正常に増幅で
きる範囲の上限値に一致するように、直流バイアス電圧
Vbを制御している。そのような動作も含め光受信回路
10の動作は、受光素子11の光電特性、抵抗器31の
抵抗値、増幅器32の増幅率、FET31の相互コンダ
クタンス、直流電源電圧Vdc1,Vdc2等を、例え
ばコンピュータ・シミュレーションによって適切な値と
することにより、実現される。
こで光−電流変換されて光電流Ipとなる。光電流Ip
は、プリアンプ20に入力され、そこで電流−電圧変換
されて、出力電圧Voutとして後段の回路へ伝送され
る。一方、光電流Ipは、入力レベル検出回路30で検
出され、検出レベルに応じた電圧信号として、バイアス
調整回路40へ入力する。バイアス調整回路40は、光
信号Pが大きくなった場合に、プリアンプ20へのDC
バイアス点を調整する。
40は動作しない(すなわち直流バイアス電圧Vbを変
えない)ので、光電流Ipはそのままプリアンプ20へ
入力する。これに対して、過大な光信号Pが入力した場
合、その光電流Ipが入力レベル検出回路3で検出され
るので、バイアス調整回路40は、直流バイアス電圧V
bを入力レベルに応じて引き下げる。また、バイアス調
整回路40はインダクタ42を含んでいるので、交流信
号である主信号については影響を与えない。これによ
り、光受信回路10では、波形歪みを生じることなく、
後段回路へ主信号を送信することが可能である。なお、
従来技術では、リミットレベルを設けているために、
‘1’側で波形歪みを生じていた(図6)。
施形態に限定されるものではない。例えば、受光素子1
1は、PINフォトダイオードに限らず、APDでもよ
い。FET41の代わりにバイポーラ・トランジスタを
用いてもよい。
号を光電流に変換する受光素子と、受光素子で変換され
た光電流を増幅するプリアンプと、受光素子で変換され
た光電流の大きさを検出する入力レベル検出回路と、入
力レベル検出回路で検出された光電流の大きさに応じて
プリアンプの入力端の直流バイアス電圧を変化させるバ
イアス調整回路とを備えたことにより、例えば過大な光
信号が受光素子に照射されたため、光電流の波形の一部
が正常に増幅できる範囲の上限を越えそうになっても、
直流バイアス電圧が自動的に減少するので、出力波形の
歪みを抑えることができる。
アス電圧を、光電流の大きさに応じて固定ではなく変化
させるので、光電流が大きすぎても、正常に増幅できる
範囲内に光電流の波形を効果的に収めることができ、こ
れによりダイナミックレンジを広くできる。また、あま
り大きくない光電流が流れても、必要なだけ直流バイア
ス電圧を変化させるので、過剰に制御してしまうことが
ないことにより、応答速度を向上できる。
の逆方向バイアス電圧を変えるのではなく、プリアンプ
の入力端の直流バイアス電圧を変えるため、雪崩増倍機
能を伴わない受光素子にも、APDの飽和領域での動作
にも適用できる。また、光電流の制御に比べて、直流バ
イアス電圧の制御は極めて容易である。
路図である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 光信号を光電流に変換する受光素子と、
この受光素子で変換された光電流を増幅するプリアンプ
と、を備えた光受信回路において、 前記受光素子で変換された光電流の大きさを検出する入
力レベル検出回路と、この入力レベル検出回路で検出さ
れた光電流の大きさに応じて前記プリアンプの入力端の
直流バイアス電圧を変化させるバイアス調整回路と、 を更に備えたことを特徴とする光受信回路。 - 【請求項2】 前記バイアス調整回路は、前記光電流が
増加すれば前記直流バイアス電圧を減少させ、前記光電
流が減少すれば前記直流バイアス電圧を増加させる、 請求項1記載の光受信回路。 - 【請求項3】 前記入力レベル検出回路は、前記光電流
が流れる抵抗器と、この抵抗器の両端の電圧を増幅する
増幅器とを備えた、 請求項1又は2記載の光受信回路。 - 【請求項4】 前記バイアス調整回路は、 前記増幅器の出力電圧がゲートに印加される電界効果ト
ランジスタと、この電界効果トランジスタのソース及び
ドレインの一方に一端が接続された交流信号遮断用のイ
ンダクタとの直列回路からなり、 前記電界効果トランジスタのソース及びドレインの他方
に直流電源電圧が印加されるとともに、前記インダクタ
の他端に前記プリアンプの入力端が接続され、又は、前
記電界効果トランジスタのソース及びドレインの他方に
前記プリアンプの入力端が接続されるとともに、前記イ
ンダクタの他端に直流電源電圧が印加された、 請求項3記載の光受信回路。 - 【請求項5】 前記バイアス調整回路は、 前記増幅器の出力電圧がベースに印加されるバイポーラ
・トランジスタと、このバイポーラ・トランジスタのエ
ミッタ及びコレクタの一方に一端が接続された交流信号
遮断用のインダクタとの直列回路からなり、 前記バイポーラ・トランジスタのエミッタ及びコレクタ
の他方に直流電源電圧が印加されるとともに、前記イン
ダクタの他端に前記プリアンプの入力端が接続され、又
は、前記バイポーラ・トランジスタのエミッタ及びコレ
クタの他方に前記プリアンプの入力端が接続されるとと
もに、前記インダクタの他端に直流電源電圧が印加され
た、 請求項3記載の光受信回路。 - 【請求項6】 前記プリアンプは、入力端及び出力端を
有する増幅器と、この増幅器の入力端と出力端との間に
接続された帰還用の抵抗器と、前記増幅器の出力端に接
続された直流信号遮断用のコンデンサとを備えた、 請求項1乃至5のいずれかに記載の光受信回路。
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