JP2003174256A - プリント基板の製造方法 - Google Patents

プリント基板の製造方法

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JP2003174256A
JP2003174256A JP2001370479A JP2001370479A JP2003174256A JP 2003174256 A JP2003174256 A JP 2003174256A JP 2001370479 A JP2001370479 A JP 2001370479A JP 2001370479 A JP2001370479 A JP 2001370479A JP 2003174256 A JP2003174256 A JP 2003174256A
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hole
forming
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Yoshiteru Matsubayashi
芳輝 松林
Shigeru Michiwaki
茂 道脇
Shinji Suga
慎司 菅
Junichi Tada
順一 多田
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写フィルムの位置合わせを正確に行って位
置精度を上げることができ、各層の配線パターン間の位
置の整合性を向上させることが可能なプリント基板の製
造方法を提供する。 【解決手段】 コア材2の表面に配線パターン60と絶
縁層44とを交互に複数層形成してなるプリント基板の
製造方法において、表面全体に新たな絶縁層を形成する
工程と、前記新たな絶縁層に、パターン形成領域7内で
あって下層の配線パターンと重ならない位置において直
下の配線パターンを基準にしてレーザ光L1により下層
に届くように基準非貫通穴28、46を形成する工程
と、前記基準非貫通穴の上方に位置決め凹部32ができ
るように絶縁層上に導電層を形成する工程と、前記新た
な絶縁層上に形成したレジスト層に対して前記位置決め
凹部を基準として所定の回路パターンが記録されている
転写フィルム38、46を位置合わせして固定する工程
と、前記転写フィルムの回路パターンを前記導電層3
0、48に転写してパターン化することにより上層の配
線パターンを形成する工程と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度の電気回路
を形成する為のプリント基板に関するものであり、特に
コア材上に絶縁層と配線パターンを重ねて形成する積層
型のプリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種電子機器等に用いられるプ
リント基板は、更なる小型化及び軽量化が求められてお
り、これに応じて配線パターンも更なる微細化が要求さ
れている。この種のプリント基板では、コア材上に絶縁
層と例えば銅膜よりなる配線パターンを交互に単層或い
は複数層積層して形成する。具体的には、この配線パタ
ーンを形成する場合、銅膜よりなる導電層上にエッチン
グレジスト膜を形成し、その上に回路パターンを記録し
た転写フィルムを密着させ、露光、現像、エッチング、
エッチングレジストの除去を行って銅膜よりなる配線パ
ターンを形成する。ここで、積層を行う場合は上下の層
間で配線パターンの整合がとれていることが重要であ
り、配線パターン間で整合がとれていない場合は上下層
の接続をとるためのビアやスルービアを設計通り形成す
ることができず、上下間の配線パターンの接続が不可能
になる場合がある。このように、上下層の配線パターン
間で位置の整合性をとることは極めて重要である。この
為、基準となる穴を配線パターンに直接影響しない部分
にドリルにより形成しておき、各層の配線パターンを形
成する時にこの基準穴を位置合わせの基準に用いるのが
一般的である。
【0003】ここで、従来のプリント基板の製造方法の
一例を図11及び図12を参照して説明する。図11は
プリント基板のベースとなるコア材を示す平面図、図1
2はプリント基板の従来の製造方法を概略的に示す工程
図である。図11及び図12に示すように、例えば織り
込まれたガラス繊維に樹脂等を含漬させてなる四角形の
コア材2の表面には銅膜等よりなる導電層4が全面に形
成されている。このコア材2は一辺が例えば数cm〜数
10cm程度の大きさであり、例えばその四隅の枠の部
分には、直径が数mm程度の基準穴6が形成されてい
る。また、枠の内側部分は、配線パターンを形成するた
めのパターン形成領域7となっている。そして、12
(B)に示すように、この導電層4の上面全面にレジス
ト層8を形成する。次に、所定の回路パターン10が記
録されている転写フィルム12を上記レジスト層8上に
固定する。この際、この転写フィルム12に予め記録さ
れている円形マーク14を、上記コア材2の円形の基準
穴6の中心に位置合わせする。
【0004】次に、上記レジスト層8の露光、レジスト
層8の現像、上記現像されたレジスト層8をマスクとす
る上記導電層4のパターンエッチング、及びレジスト層
8の除去を行うことによって図12(B)に示すよう
に、第1層目の配線パターン16が形成される。以後、
導電層の形成、レジスト層の形成、転写フィルムの位置
決め固定、配線パターンの形成というように、図12
(A)〜図12(D)の各工程を繰り返すことにより、
複数の配線パターンを、その間に絶縁層を介在させて積
層させるようになっている。この場合、各層の配線パタ
ーンを形成する時の各転写フィルムの位置合わせは、常
に上記コア材2に設けた基準穴6を参照して行う。尚、
ここでは、コア材2の片面のみに配線パターンを積層形
成したが、コア材2の両面に配線パターンを積層形成す
る場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した製
造方法では、配線パターン形成領域7の外側にこれより
離れた部分に基準穴6を設けるので、コア材2及び転写
フィルム12の膨張、収縮を考慮すると、各層の配線パ
ターン間の位置の整合性には精度上の限界があり、配線
パターンの高密度化に制限を与えている、といった問題
があった。本発明は、以上のような問題点に着目し、こ
れを有効に解決すべく創案されたものであり、その目的
は、転写フィルムの位置合わせを正確に行って位置精度
を上げることができ、各層の配線パターン間の位置の整
合性を向上させることが可能なプリント基板の製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
コア材の表面に配線パターンと絶縁層とを交互に複数層
形成してなるプリント基板の製造方法において、表面全
体に新たな絶縁層を形成する工程と、前記新たな絶縁層
に、パターン形成領域内であって下層の配線パターンと
重ならない位置において直下の配線パターンを基準にし
てレーザ光により下層に届くように基準非貫通穴を形成
する工程と、前記基準非貫通穴の上方に位置決め凹部が
できるように絶縁層上に導電層を形成する工程と、前記
新たな絶縁層上に形成したレジスト層に対して前記位置
決め凹部を基準として所定の回路パターンが記録されて
いる転写フィルムを位置合わせして固定する工程と、前
記転写フィルムの回路パターンを前記導電層に転写して
パターン化することにより上層の配線パターンを形成す
るようにしたことを特徴とするプリント基板の製造方法
である。
【0007】この場合、例えば請求項2に規定するよう
に、前記上層の配線パターンが、前記コア材の表面側よ
り数えて第2層目の配線パターンの場合には、前記基準
非貫通穴の形成時にレーザ光が届く下層は、前記コア材
であり、このコア材の一部には、前記レーザ光が届く部
分に貫通孔に埋め込んだ樹脂材が設けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るプリント基
板の製造方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。まず、本発明方法がなされるまでの過程について簡
単に説明する。本発明等は、積層型のプリント基板(ビ
ルドアップ基板とも称される)における配線パターンの
高密度化を実現するべく検討を行った。その結果、微細
な配線パターンにおいて小径のビアやスルービア等のホ
ールにより各層の配線パターン間を接続するのはかなり
困難であり、接続を実現するには各層の配線パターン間
の位置の整合性を高めることが極めて重要である、とい
うことを認識した。そこで、積層時に、下層の配線パタ
ーンに対して上層の配線パターンを適正な位置に位置ず
れなく重ねる手段を検討した。この検討の結果、転写フ
ィルムの位置合わせを行うために、下層の配線パターン
を基準としてレーザ光によって絶縁層に基準非貫通穴を
複数個予め開けておき、この基準非貫通孔を開けること
でコア材の膨張、収縮が発生しても複数の基準非貫通孔
の位置を測定し、上層の配線パターン用の転写フィルム
を固定する時に、この転写フィルムの位置の補正を行う
ことで下層の配線パターンに対し適切な上層の配線パタ
ーンを形成することが一応可能となる、ということを見
い出した。
【0009】このように、上記した方法によれば、直径
の大きなドリルによる従来の貫通穴と違って、パターン
形成領域内であって配線パターンの近傍に微細な基準非
貫通穴を設けることができ、この点も配線パターンの位
置精度を上げる上で有効である。しかしながら、この場
合、基準非貫通穴の深さを絶縁層の厚さ一層分の厚さ以
内とすると、ビア等のホールの中をメッキ銅で充たすフ
ィルドビアを形成するのに適切な条件でメッキを行うと
絶縁層に開けたレーザ光による基準非貫通孔が埋まって
上部が平坦面となってしまい、上層の配線パターン用の
転写フィルムの位置合わせを行う際に、この基準非貫通
穴を基準として認識するのが困難となった。そこで、絶
縁層にレーザ光で基準非貫通穴を開ける場合、この基準
非貫通穴を深くして下層の絶縁層、或いはコア材に開け
た穴の中の樹脂に(第2層目の配線パターン形成の場
合)まで届くように穴開けすることにより、銅メッキ後
も位置合わせ用の基準非貫通穴の位置を認識することが
可能であることを見出した。尚、実際には、銅メッキに
より導電層を形成した時に、上記基準非貫通穴の真上に
凹部が発生するので、この凹部により基準非貫通穴の位
置を認識できることになり、従って、この凹部を位置決
め凹部として用いる。
【0010】次に、具体的に本発明方法を説明する。図
1はコア材に形成された第1層目の配線パターンの一例
と微細な貫通穴の位置の一例を示す平面図、図2は図1
中のA−A線矢視断面図、図3及び図4は本発明方法の
各工程を示す工程図である。尚、図11及び図12に示
す部分と同一構成部分については同一符号を付して説明
する。図1及び図2に示すコア材2の表面のパターン形
成領域7内には、所定の形状の第1層目の配線パターン
20が形成されている。そして、このパターン形成領域
7内であって、上記第1の配線パターン20と重ならな
いで、これを避けた位置に複数の微細な貫通孔22を例
えば数cm間隔で形成している。尚、図示例ではこの貫
通孔22を縦横に整然と配列しているが、特に、整然と
配列する必要もなく、配線パターン20を避けて互いに
数cmの間隔で形成するのであれば、どのように配置し
てもよい。この点に関しては、後述する基準非貫通穴も
同様である。
【0011】さて、上述のように複数の貫通孔22が配
列される点を理解した上で、図3の工程図を説明する。
まず、図3(A)に示すように、コア材2の上面には第
1層目の配線パターン20が形成されており、このコア
材2に上記配線パターン20を避けた位置に上記直径が
0.3mm程度の複数の貫通孔22をドリル等を用いて
形成する。尚、この貫通孔22の位置は、第1の配線パ
ターン20のパターン形状を画像処理によって認識し、
第1層目の配線パターン20と干渉しない位置を特定す
ることにより設定される。また、この貫通孔22の位置
は、先に図1において示した通りである。
【0012】次に、図1(C)に示すように、上記各貫
通孔22に樹脂材24を充填してこれを埋め込む。尚、
このように、樹脂材24を埋め込む理由は、後述するよ
うに、上層からレーザ光で基準非貫通穴を形成した際
に、コア材2の材質では穴が十分に形成できないからで
ある。次に、図3(D)に示すように、上記第1の配線
パターン20及び樹脂材24を含めて、コア材2の表面
全体に樹脂よりなる絶縁層26を厚さが均一なるように
形成する。
【0013】次に、図3(E)に示すように、レーザ光
L1を用いて、上記各樹脂材24の位置に対応させて上
記絶縁層26に、基準非貫通穴28を形成する。この
際、下層のコア材2の樹脂材24に届くように、例えば
樹脂材24の厚さの1/3程度まで届くように十分に深
くなるように基準非貫通穴28を形成する。この基準非
貫通穴28の直径は100μm程度である。また、第1
層目の配線パターン20と上記各基準非貫通穴28との
位置関係は、当然に認識された状態となっている。尚、
この場合、先に開けた貫通孔22に充填した樹脂材24
は絶縁層26と同一の物質である必要はなく、レーザ光
L1による穴開けの条件が大きく異なるものでなければ
良い。一般に樹脂と銅箔や一般的なコア材であるガラス
繊維を含んだエポキシ樹脂などはレーザ光に対する挙動
が大きく異なり、絶縁層26の上からコア材2にまで達
する基準非貫通穴28をレーザ光L1により形成する場
合、コア材2に貫通孔22を開けて樹脂材24を充填し
ておくことが必要である。
【0014】次に、図3(F)に示すように、上記絶縁
層26上に例えば銅メッキ等を施すことにより導電層3
0を形成する。この時、上記各基準非貫通穴28は先に
説明したように十分に深く形成されていることから、こ
の基準非貫通穴28の上方には、位置決め凹部32が自
然に発生することになる。換言すれば、この位置決め凹
部32が発生するように、基準非貫通穴28の深さや銅
メッキ条件が定められることになる。
【0015】次に、図3(G)に示すように、この導電
層30の上面全体にレジスト層34を均一な厚さで形成
し、更に、このレジスト層34上に、第2層目の配線パ
ターンに対応する所定の回路パターン36が記録された
転写フィルム38を固定する。この際、この転写フィル
ム38には、上記各基準非貫通穴28に対応させた位置
合わせマーク40が予め付されており、この位置合わせ
マーク40が上記位置決め凹部32に精度良く一致する
ように上記転写フィルム38を高い精度で位置決めし
て、この位置合わせを行う。そして、この状態で、図示
しない露光器により露光を行う。この場合、転写フィル
ム38は、図1に示すようなコア材2の全面で一度に露
光するのではなく、転写フィルム38を、例えば隣り合
う基準非貫通穴28の1ピッチ或いは数ピッチの長さ程
度の大きさに方形状に分割して、各分割区分毎に複数回
に亘って露光するのが望ましい。
【0016】次に、図3(H)に示すように、露光され
たレジスト層34を現像し、現像後のレジスト層34を
マスクとしてパターンマッチングを行い、そして、この
レジスト層34を除去することにより、第2の配線パタ
ーン42を形成する。尚、ここでは、レジスト層34と
しては、図12に示すレジスト層8とはネガ、ポジが逆
のものを用いているが、これはどちらを用いてもよい。
また、合計で2層の配線パターンを形成する場合には、
上記図3(H)で示す工程で終了するが、続けて3層以
上の配線パターンを積層して形成する場合もある。この
ように第3層目以上の配線パターンを形成するには、図
4(A)に示すように、更に上記第2層目の配線パター
ン42を含むコア材2の表面全体に絶縁層44を形成す
る。この工程は図3(C)に示す工程と同じである。
【0017】次に、図4(B)に示すように、レーザ孔
L1を用いて所定の位置に複数の基準非貫通穴46を形
成する。この工程は図3(E)に示す工程と同じであ
る。ただし、この場合には、この基準非貫通穴46は、
第2層目の配線パターン42を避けてこれと干渉しない
所に形成する。従って、図3(E)に示す基準非貫通穴
28と上記基準非貫通穴46とは上下方向に一致すると
は限らず、多くの場合は水平方向に位置ずれすることが
多い。また、この基準非貫通穴46の深さは、下層の絶
縁層、この場合には、絶縁層26まで届いてこの厚さの
1/3程度まで達するように形成する。また、当然のこ
ととして、各基準非貫通穴46の位置は、下層となるこ
こでは第2層目の配線パターン42の形状を解析し、こ
れに基づいて定められた位置に配置される。
【0018】次に、図4(C)に示すように、表面全体
に銅メッキを施して導電層48を形成して、上記基準非
貫通穴46を埋め込むと同時に、この上方に、位置決め
凹部50が形成される。この工程は図3(F)に示す工
程と同じである。次に、図4(D)に示すように、上記
導電層48の上面全体にレジスト層52を形成し、更
に、この上面に第3層目の配線パターンに対応する回路
パターン54が記録されている転写フィルム56を固定
する。この時、この転写フィルム56に上記基準非貫通
穴46に対応させて予め形成されていた位置合わせマー
ク58を上記位置決め凹部50に精度良く一致するよう
に、転写フィルム56の位置合わせを行い、そして、露
光処理を行う。この工程は、図3(G)に示す工程と同
じである。そして、図4(E)に示すように、上記レジ
スト層52の現像処理、現像されたレジスト層52をマ
スクとするパターンエッチング処理及び上記レジスト層
52の除去処理を行うことにより、第3層目の配線パタ
ーン60を形成する。
【0019】更に、第4層目以降の配線パターンを形成
するには、図4(A)〜図4(E)に示す各工程を、順
次同じように繰り返して行なえばばよい。このように、
絶縁層26、44に形成した複数の基準非貫通穴28、
46(具体的には位置決め凹部32、50)を参照して
転写フィルム38、56を精度良く位置決め固定して露
光するようにしたので、上下の配線パターン、例えば2
0と42及び42と60間の位置の整合性を大幅に向上
させることができ、配線パターンの更なる高密度化を推
進することが可能となる。上記実施例では、コア材2と
してはガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたものを用
いたが、これは、コスト、基板強度、電気特性を鑑みて
決定するべきものであり、本発明はこの種のコア材に限
定されない。また、一般的なコア材は本発明者が用いた
各種の絶縁層の材料とはレーザ加工性が大きく異なる。
また、各配線パターンを形成する導体層については、上
述のようにメッキによる膜の作成が比較的容易であり、
形成後の膜の耐蝕性が比較的良好であることからこのメ
ッキ法が一般的に用いられている。しかしながら本発明
の内容から明らかな様に、配線パターンとしてメッキに
限らずスパッタなどによる異種金属または合金による導
体層を用いるようにしても良い。
【0020】また、配線パターン形成後に積層する絶縁
層については積層するもの、樹脂を塗布するもの、シー
ト状のものを貼り付けるものなどがある。また、絶縁層
の厚みについては電気特性や信頼性などを考慮するべき
ものであるが、10乃至120μmの範囲のものが最適
である。また更に、絶縁層としては、レーザ加工性を改
善する為に紫外線吸収材などの顔料や染色を目的として
染料を添加することも可能である。この場合、絶縁層の
光透過率が低くなるが、120μm程度の厚みであれば
画像解析のために下層の配線パターンは読み出すことが
できるので、基準非貫通穴のレーザ光による作成は可能
である。また、絶縁層は形成後に硬化を行うが、本発明
者はレーザ光L1による基準非貫通穴の形成を行う時期
として、絶縁層の硬化前後の両方を行ったが、基準非貫
通穴の形成に関して大きな状況の差はなく、硬化工程の
前でも後でも良い結果を得た。また、ここに用いるレー
ザ光L1としてはYAGレーザ、炭酸ガスレーザまたは
これらの高調波成分などが一般的に用いることができ
る。本発明においては使用するレーザ光L1は限定され
るものではなく、重要なのは配線パターンの高密度化に
対応した小径の基準非貫通穴を開けることが出来るもの
を使用することである。
【0021】次に、具体的に本発明に係る製造方法を用
いてプリント基板を製造してその評価を行ったので、比
較例と共に説明する。図5は本発明の評価を行うプリン
ト基板の製造工程の途中のコア材を示す平面図、図6は
本発明の評価を行うプリント基板の製造工程を示す図で
ある。まず、縦横が30×30cm、厚さが0.8mm
の大きさのコア材2(ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸
して形成)の表面に厚さが18μmの銅箔を導電層とし
て形成したものを用意した。このコア材2の4辺の2c
mを縁とし、内側の26×26cmの部分をパターン形
成領域7とした(図5参照)。この導電層に、ビアホー
ルに対応する位置に直径H1が120μmの多数の円形
ドット70を内層パターンとして第1層目の配線パター
ン20を形成した。この時のコア材2の部分断面図を図
6(A)に示し、また、図5中においては上記第1層目
の配線パターン20は白丸で表されている。この円形ド
ット70は、縦横にそれぞれ1cm間隔で格子状に配列
されている。
【0022】そして、コア材2に、多数の貫通孔22
(図6(B)参照)を図5に示すように縦横に、格子状
に形成する。この貫通孔22も、縦横にそれぞれ1cm
間隔で格子状に配列されている。また、この貫通孔22
は、例えば図3(B)において説明したように、直径が
極めて小さいドリルを用いて直径H2が0.3mm程度
となるように設定されている。そして、上記貫通孔22
を例えばエポキシ樹脂よりなる樹脂材24で埋め込む
(図6(C)参照)。そして、このコア材2の上面全体
に絶縁層26を形成する(図6(D)参照)。そして、
この絶縁層26に、この絶縁層26の上から画像解析を
行って、レーザ孔L1を位置合わせしつつ上記絶縁層2
6に円形ドット70に達する穴72と、下層の上記樹脂
材24の中まで達する基準非貫通穴28とを形成する。
この時の状態が図6(E)に示されており、これを実施
例1−1とする。
【0023】更に、この絶縁層26の表面全体に銅メッ
キを施して導電層30を形成する(図6(F)参照)。
この時、深い穴となっている基準非貫通穴28の上方に
は、位置決め凹部32が自然発生的に形成されている。
そして、上面にレジスト層を形成し、このレジスト層を
透過して上記位置決め凹部32を画像解析して参照しつ
つ転写フィルムを位置合わせし、露光、現像、パターン
エッチング及びレジスト除去を行って、図6(G)に示
すように、ビアホールを形成すべき位置に直径H3が1
20μmの円形ドット74よりなる第2層目の配線パタ
ーン42を形成する。この図6(F)に示すものを実施
例1−2とする。
【0024】次に、比較例を作成する。図7は比較例の
プリント基板の製造工程の途中のコア材を示す平面図、
図8及び図9は比較例のプリント基板の製造工程を示す
図である。ここでは、図7に示すように、上記実施例1
−1において用いたコア材、すなわち図5において説明
したと同じコア材2を用い、このコア材2の周縁部の幅
2cmの縁の部分の4隅に、従来方法と同様な直径が3
cm程度の基準穴6(図11参照)を直径の大きなドリ
ルによって形成する。そして、図5にて説明したと同様
に、縦横1cm間隔で配置された円形ドット70よりな
る第1層目の配線パターン20が形成されている(図8
(A)参照)。この第1層目の配線パターン20の形成
は、コア材2の表面の導電層に絶縁層を形成し、上記基
準穴6を基準として第1層目の配線パターン用の転写フ
ィルムを、上記基準穴6を基準としつつ絶縁層26上に
位置合わせし、露光、現像、パターンエッチング、レジ
スト層の除去を行って、上記第1層目の配線パターン2
0を形成する。
【0025】次に、図8(B)に示すように、上記第1
層目の配線パターン20を含むコア材2の表面全体に絶
縁層26を形成し、硬化後に、上記基準穴6を参照しつ
つこれを基準として位置決めを行って、レーザ孔L1に
より直径が100μmの穴76を上記各円形ドット70
に向けて形成する。ここで主に絶縁層26の硬化中に収
縮したと思われる縦、横がそれぞれ5μmの収縮が見ら
れ、レーザ孔L1の加工時に、補正を行った。この図8
(B)に示すものを比較例1−1とする。次に、図8
(C)に示すように、メッキ工程により上記穴76が銅
で充たされフィルドビアとなる様に銅メッキを行って導
電層30を形成する。次に、この導電層30上に、基準
穴6を参照しつつこれを基準として転写フィルムを位置
調整して固定し、露光等をすることにより、上記穴76
の部分に対応させて直径H4が120μmとなる円形ド
ット80の第2層目の配線パターン42を形成する。こ
の円形ドット80よりなるパターンの作成は先に記した
のと同一の工程手順による。この図8(D)に示すもの
を比較例1−2とする。
【0026】次に、別の比較例として、図5に示すよう
なパターンを採用し、図9(A)に示すように、第1層
目の配線パターン20として、ビアホールに対応する部
分に直径が120μmの円形ドット70と、貫通孔72
を形成すべき部分にも、直径H5が100μmの円形ド
ット80を形成する。この円形ドット70、80の形成
は、図8(A)にて説明したと同様に、基準穴6を参照
して行った。そして、図9(B)に示すように、この上
面全体に絶縁層26を形成し、この絶縁層26の上から
画像処理により上記各円形ドット70、80に向けて穴
82、84をそれぞれ形成した。図9(B)に示すこの
時の状態を比較例2−1とする。
【0027】次に、図9(C)に示すように、メッキ工
程により上記穴82、84が銅で満たされたフィルドビ
アとなるように銅メッキを行って導電層30を形成し
た。次に、この導電層30上に縁の部分の基準穴6を参
照しつつこれを基準として転写フィルムを位置調整して
固定し、露光等をすることにより、図9(D)に示すよ
うに上記各穴82、84の部分に対応させて直径H6が
120μmとなる円形ドット86の第2層目の配線パタ
ーン42を形成する。図9(D)に示すこの状態を比較
例2−2とする。ここで、直径が120μmの上記各円
形ドットと直径が100μmの穴(基準非貫通穴を含
む)との関係は、図10に示すようになっており、両者
の重なり具合を顕微鏡により観察した。
【0028】尚、上記各実施例及び比較例で用いた絶縁
層の材料は以下の通りである。 エポキシ樹脂 : 8(重量部) 硬化剤 : 2(重量部) MEK(メチルエチルケトン) : 20(重量部) この樹脂塗料をスクリーン印刷で塗布し、乾燥、硬化
(200℃60分)を行った。また、硬化後の絶縁層の
厚みは46μmであった。
【0029】この様にして作成した比較例1−1、比較
例2−1、実施例1−1のビア用ホールの部分を上記の
ように観察し、円形の穴に対して銅のパターンが円形に
見えるものを良好なものとし、また、位置のずれが生じ
て円形に見えないものを不良とし、良好なものの比率を
求めた。その結果を次に示す。 良好なものの比率 比較例1−1 9.17% 比較例2−1 100% 実施例1−1 100%
【0030】次に、比較例1−2、比較例2−2、実施
例1−2の各フィルドビアとその上に形成したパターン
(円形ドット)の整合性を観察した。ここで120μm
のパターンのみ見えるものを良好とし、パターンからフ
ィルドビアがはみだして見えるものを不良とした。その
結果を次に示す。 良好なものの比率 比較例1−2 7.10% 比較例2−2 7.69% 実施例1−2 100%
【0031】これらの結果より、コア材2の縁の基準穴
6を位置決めに用いた比較例1−1はパターンとビアホ
ールの整合性が悪い。同様に比較例1−2のビアとその
上のパターンの整合性が悪い。比較例2−1においては
画像解析により位置決めを行い、パターンとビアホール
の整合性は良好であるが、その後のフィルドビアならび
に外層(第2層目の配線パターン)を形成する為のメッ
キによって、先にレーザ光で設けた穴が埋まり、外層パ
ターンの整合を取る際に、コア材の縁に設けた基準穴を
用いざるをえなくなり、フィルドビアとその上のパター
ンの整合性が悪い。これに対し、実施例1−1、1−2
のものは基準非貫通穴の位置情報をメッキが行われても
失うことが無く、ビアホールの位置精度だけではなく、
更に積層するパターンの位置精度も良好である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリント
基板の製造方法によれば、次のように優れた作用効果を
発揮することができる。パターン形成領域内に複数の基
準非貫通穴を設けてこの位置情報を参照して転写フィル
ムを位置合わせを行うことにより、転写フィルムの位置
合わせを正確に行って位置精度を上げることができ、各
層の配線パターン間の位置の整合性を向上させることが
できる。従って、配線パターンの高密度化を更に推進す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コア材に形成された第1層目の配線パターンの
一例と微細な貫通穴の位置の一例を示す平面図である。
【図2】図1中のA−A線矢視断面図である。
【図3】本発明方法の各工程を示す工程図である。
【図4】本発明方法の各工程を示す工程図である。
【図5】本発明の評価を行うプリント基板の製造工程の
途中のコア材を示す平面図である。
【図6】本発明の評価を行うプリント基板の製造工程を
示す図である。
【図7】比較例のプリント基板の製造工程の途中のコア
材を示す平面図である。
【図8】比較例のプリント基板の製造工程を示す図であ
る。
【図9】比較例のプリント基板の製造工程を示す図であ
る。
【図10】円形ドットと穴(ビアホール)との重なり状
態の一例を示す図である。
【図11】プリント基板のベースとなるコア材を示す平
面図である。
【図12】プリント基板の従来の製造方法を概略的に示
す工程図である。
【符号の説明】
2…コア材、7…パターン形成領域、20,42,60
…配線パターン、22…貫通孔、24…樹脂材、26,
44…絶縁層、28,46…基準非貫通穴、30,48
…導電層、32,50…位置決め凹部、34,52…レ
ジスト層、38,56…転写フィルム、L1…レーザ
光。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 慎司 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 多田 順一 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 Fターム(参考) 5E339 AB02 AD05 BC01 BD07 BD08 BE13 CC01 CC02 CD01 CE11 CE18 CF06 CF16 CF17 DD04 5E346 AA26 AA32 CC09 CC32 CC55 CC57 CC58 DD02 DD03 DD17 DD22 DD32 DD48 EE02 EE16 EE17 EE20 EE37 GG15 GG17 GG22 HH25 HH33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア材の表面に配線パターンと絶縁層と
    を交互に複数層形成してなるプリント基板の製造方法に
    おいて、 表面全体に新たな絶縁層を形成する工程と、 前記新たな絶縁層に、パターン形成領域内であって下層
    の配線パターンと重ならない位置において直下の配線パ
    ターンを基準にしてレーザ光により下層に届くように基
    準非貫通穴を形成する工程と、 前記基準非貫通穴の上方に位置決め凹部ができるように
    絶縁層上に導電層を形成する工程と、 前記新たな絶縁層上に形成したレジスト層に対して前記
    位置決め凹部を基準として所定の回路パターンが記録さ
    れている転写フィルムを位置合わせして固定する工程
    と、 前記転写フィルムの回路パターンを前記導電層に転写し
    てパターン化することにより上層の配線パターンを形成
    する工程と、 を備えたことを特徴とするプリント基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記上層の配線パターンが、前記コア材
    の表面側より数えて第2層目の配線パターンの場合に
    は、前記基準非貫通穴の形成時にレーザ光が届く下層
    は、前記コア材であり、このコア材の一部には、前記レ
    ーザ光が届く部分に貫通孔に埋め込んだ樹脂材が設けら
    れることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014049509A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板の製造方法
JP2015133473A (ja) * 2014-01-09 2015-07-23 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 多層基板および多層基板の製造方法

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