JP2003172772A - 磁性体検出器 - Google Patents

磁性体検出器

Info

Publication number
JP2003172772A
JP2003172772A JP2001372626A JP2001372626A JP2003172772A JP 2003172772 A JP2003172772 A JP 2003172772A JP 2001372626 A JP2001372626 A JP 2001372626A JP 2001372626 A JP2001372626 A JP 2001372626A JP 2003172772 A JP2003172772 A JP 2003172772A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic field
change
resistance value
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001372626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4055408B2 (ja
Inventor
Tamotsu Minamitani
保 南谷
Masanaga Nishikawa
雅永 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001372626A priority Critical patent/JP4055408B2/ja
Publication of JP2003172772A publication Critical patent/JP2003172772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4055408B2 publication Critical patent/JP4055408B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】外部磁石のような外部磁界による誤検出を確実
に防止できるようにすること。 【解決手段】互いに直列状態で接続された少なくとも2
つのMR素子2,3を含み、MR素子2を少なくとも磁
性体有無検出に用いる電圧(検出電圧)の発生用とする一
方、MR素子3を少なくともMR素子2に対して磁性体
検出に対応した電流供給用としてなり、磁界強度に対す
る両MR素子2、3の抵抗値変化を異ならせている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁界によって抵抗
値が変化するInSb(インジウム・アンチモン)を感磁
性材料として使用するMR素子(半導体磁気抵抗素子)を
用いて例えばパチンコ玉などの鋼球などの磁性体を検出
対象として検出する磁性体検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】図22を参照してこのようなMR素子を
用いた従来の磁性体検出器の回路構成を説明する。この
磁性体検出器Bは、破線で囲む検出回路1を有する。電
源供給部6と検出出力部7との間に、出力トランジスタ
5のコレクタ・エミッタが接続される。出力トランジス
タ5のコレクタ・ベース間に、MR素子2と、チャタリ
ング防止抵抗9と、温度補正抵抗3と、FET4のソー
ス・ドレインとが直列状態で挿入接続される。出力トラ
ンジスタ5のベース・エミッタ間にMR素子2が接続さ
れる。検出出力部7と接地との間に出力抵抗8が接続さ
れる。出力トランジスタ5のコレクタ・ベース間にFE
T4のゲート・ソース間に温度補正抵抗3が接続されて
なる定電流回路が接続されている。MR素子2は、上記
のように定電流回路からの電流供給ラインに接続されて
いる一方、不図示のバイアス磁石により磁界が付与され
ていて、検出対象である磁性体が接近すると、その抵抗
値が増大する。
【0003】このような磁性体検出器においては、MR
素子2に磁性体が近付いていないか、近付いているかに
より、MR素子2の抵抗値が変化し、これによって、出
力トランジスタ5のオン・オフを介して検出出力部7の
検出電圧Voutをそれに対応して変化させることで、
検出出力部7に接続されている不図示の制御回路での磁
性体の検出を可能としているものである。
【0004】なお、定電流回路は、電源電圧Vinが変
動しても、MR素子2に対して定電流を供給し、MR素
子2が電源電圧の変動の影響を受けにくくしている。ま
た、温度補正抵抗3は、MR素子2の抵抗温度特性に対
応した抵抗温度特性を有しており、MR素子2が温度変
化の影響を受けにくくしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記磁性体検出器の場
合、そのMR素子2に対して検出対象でない外部磁界が
印加されてもMR素子2が抵抗値変化を起こして誤動作
する可能性がある。例えば、磁性体検出器がパチンコ台
における鋼球(パチンコ玉)を磁性体とし、この鋼球の通
過を検出する用途に使用された場合、パチンコ台の正面
ガラスの外側から磁石(外部磁石:非検出対象)などでM
R素子2に対して外部磁界を印加させると、鋼球が通過
していないのに、鋼球通過と誤検出する。
【0006】そこで、本発明者らは、上記誤動作を防止
するべく研究を重ね、前記温度補正抵抗3に代えてMR
素子を設けて両MR素子を互いに電流供給ラインに直列
状態で接続した構成の磁性体検出器を考えた。この磁性
体検出器では、鋼球の接近に対しては、一方のMR素子
を他方のMR素子より強く反応させることで鋼球の検出
を行うことができ、また、外部磁石に対しては両MR素
子を同程度に反応させることにより、外部磁石を鋼球と
誤検出することを防止している。
【0007】上記磁性体検出器は、外部磁石を検出対象
として誤検出することを防止できるはずであるが、さら
に鋭意研究を重ねたところ、次の課題が残されているこ
とが判明した。すなわち、上記磁性体検出器の場合、そ
の前提が、両MR素子に対して外部磁石が同程度に反応
することであるから、パチンコ玉の正面ガラスに対する
外部磁石の位置が、両MR素子が同程度に反応できない
位置に置かれた場合、一方のMR素子が他方のMR素子
よりも強く反応するようになり、外部磁石を鋼球と誤検
出することがある。
【0008】したがって、本発明は、上記のような磁性
体検出器において、MR素子に対する外部磁界の印加態
様によらず当該外部磁界による誤検出を確実に防止でき
るようにすることを解決すべき課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、電流供給
ラインに対して互いに直列状態で接続された少なくとも
2つの第1および第2のMR素子を含み、磁界強度に対
する前記両MR素子それぞれの抵抗値変化を異ならせる
ことを特徴とする。なお、前記直列状態とは、両MR素
子が直接接続される場合のみならず、抵抗やその他を介
して接続される接続態様も含む。上記構成においては、
外部磁界が加わった場合、両MR素子の抵抗値は大きく
なる方向に変動するものの抵抗値変化が異なる。そのた
め、第2のMR素子の抵抗値が増加して第1のMR素子
に供給される電流は減少するが、第1のMR素子の抵抗
値変化が第2のMR素子とは異なるから、検出電圧を外
部磁界が印加されない状態にほぼ維持させることがで
き、外部磁界による誤検出を防止できるようになる。
【0010】(2) 本発明は、第1の抵抗ブロックと、
FETおよび該FETのゲート・ソース間に接続された
第2の抵抗ブロックを含む定電流回路と、第1の抵抗ブ
ロックがベース・エミッタ間に、また、定電流回路がベ
ース・コレクタ間に、それぞれ、接続されている出力ト
ランジスタとを含み、前記両抵抗ブロックは、それぞ
れ、MR素子を含むとともに、磁界強度に対する前記両
MR素子それぞれの抵抗値の変化が異なるよう構成され
ていることを特徴とする。上記構成においては、外部磁
界が加わった場合、両抵抗ブロックの抵抗値は大きくな
る方向に変動するものの抵抗値変化が異なる。そして、
第2の抵抗ブロックの抵抗値が増加すると、定電流回路
から第1の抵抗ブロックに供給される定電流は減少する
が、第1の抵抗ブロックのMR素子の抵抗値の変化が異
なるから、出力トランジスタのベース・エミッタへの入
力電圧の大きさを外部磁界が印加されない状態にほぼ維
持させることができ、外部磁界による誤検出を防止でき
るようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施の形態に基づいて説明する。
【0012】本実施形態では、検出対象としての磁性体
をパチンコ玉(鋼球)に適用して説明する。
【0013】図1を参照して、この磁性体検出器Aは、
破線で囲まれている検出回路1を有する。この検出回路
1は、第1の抵抗ブロック2、第2の抵抗ブロック3、
定電流制御トランジスタ(FET)4およびnpn型出力
トランジスタ5を含む。6は、電源供給部、7は、検出
出力部である。検出出力部7は、出力抵抗8を介して接
地されている。
【0014】第2の抵抗ブロック3およびFET4は、
定電流回路9を構成して、電源供給部6から供給される
電源電圧Vinの変動に対して第1の抵抗ブロック2に
定電流を供給する。出力トランジスタ5のコレクタは、
電源受給部6に接続され、そのエミッタは、検出出力部
7に接続されている。第2の抵抗ブロック3は、出力ト
ランジスタ5のベース・コレクタ間に、また、第1の抵
抗ブロック2は、出力トランジスタ5のベース・エミッ
タ間に、それぞれ、接続されている。両抵抗ブロック
2、3は、MR素子だけ、またはMR素子と抵抗とで構
成されている。なお、以降の説明では、第1の抵抗ブロ
ック2および第2の抵抗ブロック3は、単にMR素子だ
けで構成されているものとし、MR素子2およびMR素
子3と言うことにする。この構成で両MR素子2、3
は、定電流供給ラインに対して互いに直列状態で接続さ
れていることになる。なお、鋼球の検出はMR素子3で
行うとする。
【0015】MR素子2は、出力トランジスタ5のベー
ス・エミッタ間に接続されていることにより、その両端
間電圧VMRを出力トランジスタ5のベース・エミッタ
への入力電圧として印加する。そして、出力トランジス
タ5は、その入力電圧がしきい値を越えるときにオン
し、しきい値を下回るときにオフする。したがって、M
R素子2の両端間電圧VMRが磁性体非検出状態で高く
なって出力トランジスタ5がオンしていると、検出出力
部7の検出電圧Voutは、ハイレベル(電源電圧レベ
ル)に、また、MR素子2の両端間電圧VMRが磁性体
検出状態で低くなって出力トランジスタ5がオフすると
ローレベル(接地レベル)になる。この検出出力部7に接
続されている不図示の制御回路は、この検出出力部7の
出力電圧がハイレベルであるときは磁性体である鋼球非
通過状態として、また、ローレベルであるときは磁性体
である鋼球通過状態として、それぞれ、検出できるよう
になっている。
【0016】図2および図3を参照して、この磁性体検
出器は、収納ケース10、モジュール基板11、MR素
子2、3、バイアス磁石(未着時の磁性体含む)12、電
源供給ピン13および検出出力ピン14を備えている。
【0017】収納ケース10は、平面視長方形をなす凹
部収納領域を有する。モジュール基板11は、収納ケー
ス10の凹部収納領域における前半部に収納されてい
る。収納ケース10は、鋼球15の通過が可能な鋼球通
過孔16を有しており、内部に図1で示される回路部品
が内蔵されている。MR素子2、3は、互いに隣り合っ
てモジュール基板11の端面とバイアス磁石12との間
に設置され、かつ、バイアス磁石12から互いに均等に
磁界がバイアスされている。電源供給ピン13と検出出
力ピン14は、それぞれ、図1の電源供給部6および検
出出力部7に対応し、モジュール基板11から突出状態
で設けられている。これらモジュール基板11内蔵の回
路部品、MR素子2、3、電源受給ピン13および検出
出力ピン14それぞれの物理的接続関係は図示省略され
ている。
【0018】そして、モジュール基板11に対してMR
素子3は、MR素子2よりも鋼球通過孔16に近接した
位置に配置されており、鋼球15が鋼球通過孔16を通
過した場合、抵抗値が増加する一方、MR素子2はほと
んど抵抗値が増加しない。このことにより、MR素子3
を含む定電流回路9の定電流が減少し、MR素子2の両
端間電圧VMRは、低下する。これによって、出力トラ
ンジスタ5はオンからオフに転移し、検出出力部7の検
出電圧はハイレベル(鋼球15通過検出無し)からローレ
ベル(鋼球15通過検出有り)に低下する。
【0019】図4を参照して磁性体検出器のパチンコ台
への取り付け状態を説明する。図4には正面ガラス1
7、パチンコ台本体18、鋼球15および磁性体検出器
Aが示されている。正面ガラス17は、所要の厚さを有
する2枚張りのガラスであり、この正面ガラス17より
図中左側は、パチンコをする人が存在する表側となり、
図中右側は、パチンコ台の裏側となる。正面ガラス17
とパチンコ台本体18との空間を鋼球15が通過し、磁
性体検出器Aは、パチンコ台本体18に装着され、その
収納ケース10の鋼球通過孔16が鋼球通過空間19に
臨む形態となっている。正面ガラス17の表側には、外
部磁界となる外部磁石20が位置している様子が示され
ている。また、G1は、鋼球通過孔16の通過位置にあ
る鋼球15と磁性体検出器AにおけるMR素子2,3
(正確には磁界に感応する表面(感磁部表面))との間のギ
ャップ(MR素子/鋼球間ギャップ)を示し、G2は、外
部磁石20とMR素子2,3(正確にはMR素子端)との
間のギャップ(MR素子/外部磁石間ギャップ)を示す。
【0020】図5を参照して上記磁性体検出器Aの動作
を簡単に説明する。図5で横軸は時間(秒)、縦軸は検出
出力部7の検出電圧(V)を示す。
【0021】上記磁性体検出器Aの場合、鋼球通過孔1
6に鋼球15が通過していないときは、定電流回路9か
らは大きな定電流がMR素子2に流れている。そのた
め、MR素子2の両端間電圧VMRは、出力トランジス
タ5のしきい値電圧を越えていて出力トランジスタ5は
オンして、検出出力部7からは、ハイレベルの鋼球待機
状態とする検出出力が出されている。一方、鋼球通過孔
16に鋼球15が通過すると、MR素子3がMR素子2
よりも鋼球通過孔16に近接した位置に配置されている
から、MR素子2の抵抗値はほとんど変化しないが、M
R素子3の抵抗値は増大して定電流値が減少する結果、
MR素子2の両端間電圧VMRが低下して出力トランジ
スタ5がオフする。これによって、検出出力部7からは
ローレベルの鋼球検出出力が出される。
【0022】ところで、磁界強度に対する両MR素子
2、3の抵抗値変化が同様であるとき、外部磁石20に
より両MR素子2、3の抵抗値が同様に増大すると、両
MR素子2、3の抵抗値変化率に比べて定電流回路9の
定電流変化率が小さいので、MR素子2の両端間電圧V
MRが変動することになる。特に外部磁石20が両MR
素子2、3に対して同様な磁界を印加しない位置に配置
された場合、MR素子2の両端間電圧VMRは一層変動
する。
【0023】そこで、本実施形態では、図6以降を参照
して説明するように、外部磁界の強度に対する両MR素
子2、3の抵抗値変化を異ならすことにより、外部磁石
20によるMR素子2の両端間電圧VMRの変動を抑制
し、誤検出を防止できるようにしている。
【0024】そもそも、本発明者らは、図22の回路構
成で出力トランジスタ5のベース・エミッタ間のMR素
子2だけでは外部磁界の印加により鋼球が通過していな
いのに、鋼球通過と誤検出するのを防止するため温度補
正抵抗に代えてMR素子3を設けることを考えた。
【0025】ところで、MR素子3の抵抗値が高く変動
することにより定電流が減少するが、この場合のMR素
子3の抵抗値変化率より定電流変化率が小さいため、外
部磁石20による磁界が加わると、MR素子2の両端間
電圧VMRが変動することになる。この磁界の印加態様
として次の3通りが考えられる。なお、両MR素子2、
3それぞれの抵抗値を例えば500Ωとする。
【0026】第1に、外部磁石20による磁界が同様に
印加(同一の磁束密度)されて両MR素子2、3の抵抗値
が共に500Ωから1000Ωに変動するとともに、定
電流が1.07mAから0.73mAに変動した場合、
MR素子2の両端間電圧VMRは、外部磁界印加前では
500Ω×1.07mA=535mVであるが、外部磁
界印加状態では、(1000/500)×(0.73/
1.07)×535mV=730mVに変動する。上記
式の左辺第1項は抵抗値変化率、第2項は定電流変化率
である。
【0027】第2に、外部磁石20による磁界がMR素
子2に弱く、MR素子3に強く印加されてMR素子3の
抵抗値が500Ωから1500Ωに変動するとともに、
定電流が1.07mAから0.60mAに変動し、MR
素子2の抵抗値が500Ωから800Ωに変動した場
合、MR素子2の両端間電圧VMRは、外部磁界印加前
では500Ω×1.07mA=535mVであるが、外
部磁界印加状態では、(800/500)×(0.60/
1.07)×535mV=480mVに変動する。
【0028】第3に、外部磁石20による磁界がMR素
子2に強く、MR素子3に弱く印加(磁束密度がMR素
子2の方が大きい)されてMR素子3の抵抗値が500
Ωから700Ωに変動するとともに、定電流が1.07
mAから0.90mAに変動し、MR素子2の抵抗値が
500Ωから1000Ωに変動した場合、MR素子2の
両端間電圧VMRは、外部磁界印加前では500Ω×
1.07mA=535mVであるが、外部磁界印加状態
では、(1000/500)×(0.90/1.07)×5
35mV=900mVに変動する。
【0029】そうすると、第1および第3の場合は、鋼
球待機状態でMR素子2の両端間電圧VRM=535m
Vでオンしている出力トランジスタ5に対しては、出力
トランジスタ5をより強くオンにするだけであり、誤検
出することにならない。しかし、第2の場合は、出力ト
ランジスタ5をオンからオフにする方向つまり誤検出す
る方向に変動する。
【0030】これらは、MR素子2の両端間電圧VMR
を抵抗値と定電流との積でとった場合、その両端間電圧
VMRは、抵抗値変化率のみならず定電流変化率も影響
してくるからである。
【0031】そこで、本実施形態では、MR素子3に対
して強い外部磁界が印加されその抵抗値変化が大きくな
ってもMR素子2の抵抗値変化がMR素子3と異ならせ
ることにより、MR素子2に対しては定電流の変動に対
してその抵抗値と定電流との積である両端間電圧VMR
がしきい値以上となるようにしている。
【0032】具体的には、本実施形態では、両MR素子
2、3のInSb長を同じとせず、例えば、MR素子3
についてはその抵抗値変化率が広い磁界変動領域に対し
て大きくできるような構造(InSb長やInSb幅)例
えばInSb長を短く数値的には例えば20μmとす
る。
【0033】そして、MR素子2についてはその抵抗値
と前記定電流との積が出力トランジスタ5のしきい値電
圧以上となるように、磁束密度の広い範囲にわたり抵抗
値変化を抑制できるようにその構造(InSb長やIn
Sb幅)例えばInSb長を数値的には例えば100μ
mとする。
【0034】これによって、外部磁石20による磁界が
MR素子3に強く、MR素子2に対して弱く印加される
態様でも、出力トランジスタ5がオンして鋼球待機状態
にあるときに外部磁石20によりオフして鋼球通過と誤
検出することを防止ないしは抑制できるようにしてい
る。
【0035】以下、順次、具体的に説明する。
【0036】(1)MR素子3と鋼球15とのギャップ:
図6にMR素子3と鋼球15とのギャップG1に対する
MR素子3の抵抗値変化特性を示す。図6において、横
軸は、前記ギャップG1(mm)、縦軸は、MR素子3の
抵抗値変化率(鋼球15の検出感度)K1(=鋼球15有
りのときのMR素子3の抵抗値RB/鋼球15無しのと
きのMR素子3の抵抗値R0)である。MR素子3はバ
イアス磁石12で磁界がバイアスされており、そのバイ
アス磁界に対応した抵抗値R0を有する。図6の意味を
説明すると、MR素子3の抵抗値は、鋼球15が通過す
ると、その抵抗値がR0からRBに変化するが、その抵
抗値変化は、前記ギャップG1が広くなるほど、鋼球1
5の通過による抵抗値変化の影響が小さくなる。このこ
とを数値的に示したのが図6である。なお、図6は、ギ
ャップG1に対する抵抗値変化率K1の一例であり、本
発明におけるMR素子3を限定するものではない。図6
からはMR素子3と鋼球15とのギャップG1を余り広
くしすぎると、MR素子3の抵抗値変化が小さくなりす
ぎ、鋼球15の検出感度が低下することになる。したが
って、鋼球15の検出感度を実験的に確認してそのギャ
ップG1を設定する必要がある。
【0037】(2)両MR素子2、3と外部磁石20との
ギャップ:図7に外部磁石20と両MR素子2、3との
ギャップG2に対する両MR素子2、3の抵抗値変化率
を示す。図6の横軸は、前記ギャップG2(mm)、縦軸
は、抵抗値変化率(感度)K2(=外部磁石20有りのと
きのMR素子抵抗値RB/外部磁石20無しのときのM
R素子抵抗値R0)を示す。外部磁石20は、50×5
0×32mmの希土類系磁石である。抵抗値変化率K2
は、MR素子/外部磁石間ギャップG2が広がると低下
している。図7の意味を説明すると、両MR素子2、3
は共に外部磁石20によりその抵抗値がR0からRBに
変化するが、その抵抗値変化は、前記ギャップG2が広
くなるほど、外部磁界による抵抗値変化の影響が小さく
なる。このことを数値的に示したのが図7である。な
お、図7は、ギャップG2に対する抵抗値変化率K2の
一例であり、本発明を限定するものではない。図7から
はMR素子2、3と外部磁石20とのギャップG2(た
だし、外部磁石20が正面ガラス17の表面に接触して
いるときのギャップ)を広くすると、外部磁石20の影
響が小さくなり誤検出しなくなる。また、ギャップG2
を狭くしすぎると、MR素子2、3の抵抗値変化が大き
くなりすぎ、外部磁石20が鋼球15であると誤検出す
るように影響してくる。なお、パチンコ台の薄型化を図
る場合、MR素子3の位置を実験的から決めてギャップ
G2の最下限を設定する必要がある。
【0038】(3)MR素子3と定電流との関係:図8に
MR素子3の抵抗値と定電流値との関係を示す。図8で
横軸は、MR素子3の抵抗値(Ω)、横軸は定電流値(m
A)である。図8から明らかであるように、MR素子3
の抵抗値が大きくなると、定電流値は小さくなる。例え
ば、図8によるとMR素子3の抵抗値が500Ωから1
000Ω、つまり、MR素子3の抵抗値が2倍に変化
(抵抗値変化率2)すると、定電流値は1.07mAから
0.73mAに変化(定電流変化率0.68)する。つま
り、MR素子3の抵抗値変化率にくらべて定電流変化率
が小さいことを示している。
【0039】ここで、MR素子2の両端間電圧VMR
は、MR素子2の抵抗値と定電流値との積であり、正面
ガラス17に対して表側の外部磁石20が無い場合はM
R素子2、3にはバイアス磁石12により図9で示すよ
うに磁力線が通過して均等に両MR素子2,3に磁界が
加わっている。そして、正面ガラス17に対して表側の
外部磁石20が図10で示すように両MR素子2,3の
ほぼ中間に位置すると、両MR素子2、3には、より多
くの磁力線が通過するようになり強い磁界が加わる。し
かし、外部磁石20が例えばMR素子3側にずれて位置
すると、図11で示すようにMR素子2に弱く、MR素
子3に強く磁界が作用するようになる。
【0040】したがって、外部磁界に対する両MR素子
2、3の抵抗値変化を同様にしているとき、図10のよ
うに外部磁石20が両MR素子2、3のほぼ中間に位置
する場合、例えば両MR素子2、3の抵抗値が500Ω
から1000Ωつまり2倍に変化すると、MR素子3の
抵抗値変化で定電流値が1.07mAから0.73mA
つまり約0.68倍に小さくなるから、MR素子2の両
端間電圧VMRの変化は、2倍の抵抗値変化に0.68
倍の定電流値変化を掛けて1.36倍となる。そのた
め、両MR素子2、3に対して外部磁石20により同様
な磁界が印加される限りは、出力トランジスタ5は鋼球
15の待機状態のままオン状態となり、外部磁石20に
より鋼球16の通過と誤検出するようなことがない。
【0041】しかしながら、外部磁界に対する両MR素
子2、3の抵抗値変化を同様にしていると、図11の場
合では、MR素子3を通過する磁力線が増えてその抵抗
値が大きく増加しても定電流値の減少率が小さい一方
で、MR素子2の抵抗値の増加率が小さいため、第1の
MR素子2の両端間電圧VMRは大きく低下するように
なり、出力トランジスタ5をオフする方向に変化し、外
部磁石20の存在で鋼球16の通過と誤検出する可能性
が高くなる。
【0042】(4)MR素子2、3:上記(3)の結果か
ら、外部磁石20により両MR素子2、3に対して前記
した誤検出を防止するため、本実施形態では以下に述べ
るように、両MR素子2、3それぞれの磁界強度に対す
る抵抗値変化を異ならせるように設計している。
【0043】(a)MR素子3の設計値:図12を参照し
てMR素子3の設計値を説明する。図12において、横
軸はMR素子3における磁束密度(磁界強度)B(mT)、
縦軸は抵抗値変化率(感度)K3(=RB/R0)を示す。
RBは磁界が存在するときのMR素子3の抵抗値、R0
は磁界が存在しないときのMR素子3の抵抗値を示す。
また、各特性線1〜5は、InSb長がそれぞれ異なる
各MR素子3を示す。特性線1はInSb長20μm
(図中黒丸●)、特性線2はInSb長40μm(図中白
抜き丸○)、特性線3はInSb長60μm(図中黒三角
▲)、特性線4はInSb長80μm(図中白抜き三角
△)、特性線5はInSb長100μm(図中黒四角■)
である。
【0044】図12から明らかであるように、InSb
長が短くなるほど、広い磁束密度Bの範囲にわたり、M
R素子3の抵抗値変化率K3が大きくなることが分か
る。なお、InSb長を変えるのは抵抗値変化率K3を
変えることを目的とするが、この抵抗値変化率K3はI
nSb幅でも変えることが可能である。
【0045】図12によれば、MR素子3の抵抗値変化
率K3を広い磁束密度範囲にわたり大きくするには、I
nSb長を短くするとよい。MR素子3の抵抗値変化率
K3をこのように設定することにより外部磁石20によ
る磁界がMR素子3に作用した場合、その抵抗値変化に
よる定電流の減少を大きくすることができるようにな
る。これは、MR素子2の両端間電圧VMRの低下を抑
制できて好ましい。
【0046】なお、InSb長およびInSb幅の説明
と前記の特性線を得るための測定例とを図13および図
14を参照して説明する。
【0047】図13はMR素子3の部分斜視図を示す。
MR素子3は、半導体としてのInSb中にホール電場
を短絡するためのメタル境界が挿入されたものであり、
そのため、InSb基板30は所要厚みdを有するとと
もに、そのInSb基板30の表面に複数のメタル31
が設けられている。そして、各メタル31の設置間隔が
InSb長(L)となり、メタル31の幅がInSb幅
(W)となる。また、図14に、磁束密度の測定例を示
す。一対の鉄心32にコイル33が巻回されており、こ
の鉄心32間にMR素子3が配置されている。そして、
図12の横軸の磁束密度は、前記コイル33に通電して
MR素子3を通る磁束密度の測定値に対応している。
【0048】なお、本実施形態では、MR素子3のIn
Sb長を特性線1で示される20μmとしている。
【0049】(b)MR素子2の両端間電圧VMR:図1
5にMR素子2の両端間電圧VMRの変化を示す。ただ
し、外部磁石20と磁性体検出器AとのギャップG3=
15mmとする。また、図15において、横軸はMR素
子2のInSb長(μm)、縦軸は両端間電圧VMR(V)
を示す。特性線1(図中白抜き丸○)は、バイアス磁石1
2と外部磁石20との対向極が同じの場合、特性線2
(図中黒丸●)は、バイアス磁石12と外部磁石20との
対向極が異なる場合を示す。図中上側の横太実線3は、
外部磁石20が無く、鋼球通過待機時における両端間電
圧VMRのレベル(ハイレベル)を示し、図中下側の横太
実線4は、出力Voutのしきい値電圧を示す。この図
15では、MR素子3のInSb長を図12の特性線1
のInSb長20μmとしている。なお、図15、図1
7は、図16に示す通り、ギャップG3を一定とし、外
部磁石20をX−Y二次元平面で動かし、出力Vout
が最低となった場合である。このとき、磁界分布は均等
になっていない。
【0050】なお、参考のため図16(a)で特性線1の
ようにバイアス磁石12と外部磁石20とが同極で対向
している状態を、また、図16(b)で、特性線2のよう
にバイアス磁石12と外部磁石20とが異極で対向して
いる状態を示す。
【0051】図15から明らかであるように、MR素子
3のInSb長を20μmとしたとき、バイアス磁石1
2と外部磁石20とが異極で対向しているときは、MR
素子2のInSb長は、20〜100μmにおいて検出
電圧がしきい値電圧と待機時電圧との間にあり、誤検出
しない。しかし、バイアス磁石12と外部磁石20とが
同極で対向しているときは、MR素子2のInSb長が
45μmより小さくなると、検出電圧がしきい値電圧よ
り小さくなり、誤検出する。したがって、MR素子2の
InSb長としては前記同極および異極のいずれにも誤
検出しないようにするには、少なくとも45μm以上で
ある。ただし、MR素子2のInSb長は45μm以上
であれば100μmでもよいのであるが、最適なInS
b長としては、両特性線1、2が交わる領域を含めこれ
の近傍つまりInSb長が50〜80μm付近、好まし
くは60〜75μm、より好ましくは68〜72μmと
なる。
【0052】ここで、MR素子2のInSb長を45μ
m以上の100μm、MR素子3のInSb長を20μ
mとし、かつ、バイアス磁石12と外部磁石20とが同
極対向している場合と異極対向している場合を説明す
る。なお、鋼球15は通過していない状態で、かつ、外
部磁石20が無い状態で出力トランジスタ5はオンして
検出出力部7の検出電圧は鋼球待機のハイレベルとなっ
ているとする。
【0053】 同極対向:そして、外部磁石20がバ
イアス磁石12と同極対向すると、両MR素子2、3に
対する外部磁界は減少するが、MR素子2のInSb長
が100μmのため、外部磁界の減少の割合に比べて抵
抗値の低下は小さい。一方、MR素子3のInSb長は
20μmのため、外部磁界の減少の割合にくらべて抵抗
値の低下が大きい。そのため、定電流回路からの定電流
の増加の割合は大きい。したがって、MR素子2の抵抗
値が減少するものの、定電流が大きく増加するから、結
局、MR素子2の両端間電圧VMRは、出力トランジス
タ5をオフにするようには低下せず、同極対向では誤検
出がない。
【0054】 異極対向:次に、外部磁石20がバイ
アス磁石12と異極対向すると、両MR素子2、3に対
する外部磁界は増加するが、MR素子2のInSb長が
100μmのため、外部磁界の増加の割合に比べて抵抗
値の増加は小さい。一方、MR素子3のInSb長は2
0μmのため、外部磁界の増加の割合にくらべて抵抗値
の増加が大きい。そのため、定電流回路からの定電流の
減少の割合は大きい。しかし、MR素子2の抵抗値の増
加は、定電流の減少の割合より大きいから、結局、MR
素子2の両端間電圧VMRは、出力トランジスタ5をオ
フにするようには低下せず、異極対向でも、同極対向と
同様に、誤検出がない。
【0055】(c)MR素子2のInSb長とギャップG
3との設定比較:ここで、図17にInSb長が異なる
2つのMR素子2に対して外部磁石20とのギャップG
3を変えた場合の両端間電圧VRMの変化を示す。図1
7において、横軸はギャップG3(mm)、縦軸は両端間
電圧VMR(V)を示す。特性線1(図中黒丸●)は、In
Sb長が20μmのMR素子2であり、特性線2(図中
白抜き丸○)は、InSb長が60μmのMR素子2で
ある。
【0056】図17から明らかであるように、InSb
長が20μmのMR素子2の場合では、ギャップG3を
例えば25mmのように広くして外部磁石20の影響を
小さくなるようにしても誤動作をするようになるが、I
nSb長が60μmのMR素子2の場合では、ギャップ
G3を狭くしても8mm付近まで誤動作しない。これ
は、パチンコ台を薄型にできることを意味する。このよ
うなことからもMR素子2のInSb長は、45μm以
上であるが、ギャップG3の関係からは、長くすること
が好ましい。なお、図17は、測定の一例にすぎず、本
発明を限定するものでは何らない。
【0057】以上説明したように、本実施形態では、M
R素子3に対して広い磁束密度範囲に対してその抵抗値
変化率の変化が大きくなるように設定する一方、MR素
子2に対してその両端間電圧VMRが出力トランジスタ
5のしきい値電圧以上となるように例えばInSb長を
調整して抵抗値変化率を設定して、外部磁界に対して誤
検出しにくくした。
【0058】本発明は、上述の実施形態に限定されるも
のではなく、以下に述べる実施形態にも適用することが
できる。
【0059】(a)図18にバイアス磁石12の相違によ
る磁束密度BとMR素子の抵抗値変化率K(=RB/R
0)との関係を示す。図18において、横軸は、バイア
ス磁石12と外部磁石20とによる磁束密度(mT)を示
し、縦軸は、MR素子の抵抗値変化率Kを示している。
図12において、特性線1(図中白抜き○)は磁界が1.
5kG(キロガウス)のバイアス磁石12を用いた場合、
特性線2(図中黒丸●)は、磁界が1kGのバイアス磁石
12を用いた場合を示している。また、MR素子は、図
12の特性線1のMR素子(InSb長20μm)であ
る。横軸の「0」位置は、外部磁石20無しでバイアス
磁石12のみの場合の磁束密度である。横軸の「0」位
置での抵抗値変化率Kを縦軸の「1」に規格化してい
る。
【0060】図18で明らかであるように、バイアス磁
石12の磁界を変えることでも外部磁界に対応してMR
素子の抵抗値変化率Kに差があり、上述の実施形態と同
様な作用効果がある。
【0061】なお、バイアス磁界を変える手段として
は、図19(a)で示すようにMR素子2、3それぞれに
対して異なる種類(寸法、材料)のバイアス磁石12を用
いたり、図19(b)で示すようにMR素子2、3それぞ
れをバイアス磁石12に対して異なる位置に偏らせて配
置したり、図19(c)で示すようにMR素子2をバイア
ス磁石12に対してギャップを付けて配置し、MR素子
3をバイアス磁石12に接触させて配置する、などの手
段や方法がある。
【0062】MR素子の抵抗値変化率は、一般的に、低
磁場では磁束密度の2乗に比例し、高磁場では磁束密度
に比例すると説明されているが、本発明者らの実験によ
ると、高磁場でも僅かに増加していく傾向にあるため、
両MR素子2、3のバイアス磁界を変えることで上述の
実施形態と同様の作用効果を見込める。
【0063】なお、両MR素子2、3は、共に、外部磁
界の印加に対して同じ抵抗値変化率を示すもので、か
つ、異なるバイアス磁界で磁気バイアスされていてもよ
い。
【0064】なお、両MR素子2、3は、共に、外部磁
界の印加に対して異なる抵抗値変化率を示すもので、か
つ、異なるバイアス磁界で磁気バイアスされていてもよ
い。
【0065】(b)図20に搭載基板の相違による磁束密
度と抵抗値変化率の関係を示す。図20において、横軸
は、磁束密度B(mT)、縦軸は、MR素子の抵抗値変化
率Kを示す。特性線1(図中白抜き○)は、MR素子搭載
基板が非磁性基板であり、特性線2(図中黒丸●)は、M
R素子搭載基板が磁性基板であることを示す。MR素子
搭載基板を磁性基板とするか非磁性基板とするかによっ
てもMR素子の抵抗値変化率に相違が得られるから、M
R素子搭載基板を変えることでも上述の実施形態と同様
の作用効果を見込める。図21に、磁性基板40に一方
のMR素子2、3を、また、非磁性基板41に他方のM
R素子2、3を搭載した例を示す。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電流供給ラインに対して互いに直列状態で接続された少
なくとも2つの第1および第2のMR素子を含み、第1
のMR素子が、出力トランジスタのベース・エミッタ間
に接続され、その両端間電圧を前記出力トランジスタの
入力電圧として発生させるように用いられ、第2のMR
素子が、FETのゲート・ソース間に接続されて定電流
回路を構成し、定電流を第1のMR素子に供給するよう
に用いられ、磁界強度の変化による第2のMR素子の抵
抗値の変化量と、磁界強度の変化による第1のMR素子
の抵抗値の変化量とを異ならせ、第1のMR素子の抵抗
値の変化量は、磁界強度の変化による第2のMR素子の
抵抗値の変化に伴なう定電流回路の電流の変化量に対し
て、前記入力電圧が誤動作しない電圧の変化量の範囲内
になるように設定されているから、外部磁界による誤検
出を確実に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る磁性体検出器の電気的
回路図
【図2】図1の磁性体検出器の構造を示す斜視図
【図3】図1の磁性体検出器の構造を示す平面図
【図4】図1の磁性体検出器をパチンコ台に設置した状
態を示す断面図
【図5】図1の磁性体検出器の動作説明に用いる波形図
【図6】MR素子/鋼球間ギャップと抵抗値変化率との
関係図
【図7】MR素子/外部磁石間ギャップと抵抗値変化率
との関係図
【図8】MR素子と定電流値との関係図
【図9】磁性体検出器のバイアス磁石からの磁力線発生
の様子を示す図
【図10】図9に対応し外部磁界とバイアス磁石とから
の磁力線発生の様子を示す図
【図11】図9に対応し外部磁界とバイアス磁石とから
の磁力線発生の様子を示す図
【図12】磁束密度と抵抗値変化率との関係図
【図13】InSb長の説明に用いるMR素子の部分斜
視図
【図14】InSb長の測定の説明に用いる測定回路図
【図15】InSb長と検出電圧との関係図
【図16】図15においてバイアス磁石と外部磁界との
磁極対向状態を示す図
【図17】磁性体検出器端/外部磁石間ギャップと検出
電圧との関係図
【図18】本発明の他の実施形態に係りバイアス磁界と
外部磁界とに対する抵抗値変化率の関係図
【図19】図18に対応しバイアス磁界の印加態様を示
す図
【図20】磁束密度と抵抗値変化率の関係図
【図21】図20に対応しMR素子をそれぞれ磁性基板
と非磁性基板とに搭載した状態を示す図
【図22】従来の磁性体検出器の電気的回路図
【符号の説明】
2、3 MR素子 4 FET 5 出力トランジスタ 12 バイアス磁石 20 外部磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 43/08 H01L 43/08 U G01R 33/06 R

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流供給ラインに対して互いに直列状態で
    接続された少なくとも2つの第1および第2のMR素子
    を含み、磁界強度に対する前記両MR素子それぞれの抵
    抗値変化を異ならせる、ことを特徴とする磁性体検出
    器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁性体検出器において、 第1のMR素子が、出力トランジスタのベース・エミッ
    タ間に接続され、その両端間電圧を前記出力トランジス
    タの入力電圧として発生させるように用いられ、 第2のMR素子が、FETのゲート・ソース間に接続さ
    れて定電流回路を構成し、定電流を第1のMR素子に供
    給するように用いられる、 ことを特徴とする磁性体検出器。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の磁性体検出器に
    おいて、 磁界強度の変化に対する第2のMR素子の抵抗値変化
    を、磁界強度の変化に対する第1のMR素子の抵抗値変
    化より大きく設定している、ことを特徴とする磁性体検
    出器。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3いずれかに記載の磁性体
    検出器において、 各MR素子が、それぞれ、異なるバイアス磁界で磁気バ
    イアスされている、ことを特徴とする磁性体検出器。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の磁性体検出器において、 各MR素子が、磁界が異なるバイアス磁石で磁気バイア
    スされている、ことを特徴とする磁性体検出器。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の磁性体検出器において、 各MR素子が、同一のバイアス磁石上に異なる位置に設
    けられている、ことを特徴とする磁性体検出器。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の磁性体検出器において、 一方のMR素子がバイアス磁石に対して非接触状態で、
    また、他方のMR素子がバイアス磁石に対して接触状態
    で、それぞれ、配置されている、ことを特徴とする磁性
    体検出器。
  8. 【請求項8】電流供給ラインに対して互いに直列状態で
    接続された少なくとも2つの第1および第2のMR素子
    を含み、前記両MR素子は、共に、同一の設計値にさ
    れ、かつ、異なるバイアス磁界で磁気バイアスされてい
    ることにより磁界強度に対する前記両MR素子それぞれ
    の抵抗値変化を異ならせる、ことを特徴とする磁性体検
    出器。
  9. 【請求項9】電流供給ラインに対して互いに直列状態で
    接続された少なくとも2つの第1および第2のMR素子
    を含み、前記両MR素子は、共に、異なる設計値にさ
    れ、かつ、異なるバイアス磁界で磁気バイアスされてい
    ることにより磁界強度に対する前記両MR素子それぞれ
    の抵抗値変化を異ならせる、ことを特徴とする磁性体検
    出器。
  10. 【請求項10】請求項4ないし9いずれかに記載の磁性
    体検出器において、 前記バイアスが、希土類系の磁石を用いて付与されるも
    のである、ことを特徴とする磁性体検出器。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10いずれかに記載の磁
    性体検出器において、 少なくともいずれか一方のMR素子が、磁性基板に搭載
    されている、ことを特徴とする磁性体検出器。
  12. 【請求項12】第1の抵抗ブロックと、 FETおよび該FETのゲート・ソース間に接続された
    第2の抵抗ブロックを含む定電流回路と、 第1の抵抗ブロックがベース・エミッタ間に、また、定
    電流回路がベース・コレクタ間に、それぞれ、接続され
    ている出力トランジスタと、 を含み、 前記第1および第2の両抵抗ブロックは、それぞれ、第
    1および第2のMR素子を含むとともに、磁界強度に対
    する前記両MR素子それぞれの抵抗値変化を異ならせ
    る、ことを特徴とする磁性体検出器。
  13. 【請求項13】請求項2または12に記載の磁性体検出
    器において、 第1のMR素子の抵抗値の変化量は、磁界強度の変化に
    よる第2のMR素子の抵抗値の変化に伴なう定電流回路
    の電流の変化量に対して、前記入力電圧が誤動作しない
    電圧の変化量の範囲内になるように設定されている、こ
    とを特徴とする磁性体検出器。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の磁性体検出器におい
    て、 磁界強度の変化に対する第2のMR素子の抵抗値変化率
    変化特性が、磁界強度の変化に対する第1のMR素子の
    抵抗値変化変化特性より大きく設定されている、ことを
    特徴とする磁性体検出器。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の磁性体検出器におい
    て、 各MR素子の抵抗値変化率変化特性が、InSb長によ
    り設定されている、ことを特徴とする磁性体検出器。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の磁性体検出器におい
    て、 第1のMR素子のInSb長が、少なくとも45μmよ
    り長く設定されている、ことを特徴とする磁性体検出
    器。
  17. 【請求項17】鋼球通過孔を有するとともに所要の磁性
    体検出用回路が内蔵されたモジュール基板と、電流供給
    ラインに対して互いに直列状態で接続された少なくとも
    2つの第1および第2のMR素子とを含み、前記第2の
    MR素子が、第1のMR素子よりも鋼球通過孔の近くに
    配置されているとともに、前記磁性体検出用回路が、F
    ETのゲート・ソース間に第2のMR素子を接続してな
    る定電流回路と、第1のMR素子がベース・エミッタ間
    に、また、定電流回路がベース・コレクタ間に、それぞ
    れ、接続されている出力トランジスタとを含み、磁界強
    度に対する前記両MR素子それぞれの抵抗値変化を異な
    らせる、ことを特徴とする磁性体検出器。
JP2001372626A 2001-12-06 2001-12-06 磁性体検出器 Expired - Fee Related JP4055408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001372626A JP4055408B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 磁性体検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001372626A JP4055408B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 磁性体検出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003172772A true JP2003172772A (ja) 2003-06-20
JP4055408B2 JP4055408B2 (ja) 2008-03-05

Family

ID=19181482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001372626A Expired - Fee Related JP4055408B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 磁性体検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4055408B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005327860A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Asahi Kasei Corp 強磁性微粒子検出装置
JP2010012314A (ja) * 2009-10-19 2010-01-21 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005327860A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Asahi Kasei Corp 強磁性微粒子検出装置
JP2010012314A (ja) * 2009-10-19 2010-01-21 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4055408B2 (ja) 2008-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4368797B2 (ja) 磁場センサ−と磁場センサ−の操作方法
US11680996B2 (en) Methods and apparatus for magnetic sensor having integrated coil
CA1241058A (en) Magnetic reluctance sensing apparatus and method
US9279866B2 (en) Magnetic sensor
US20060087318A1 (en) Magnetic sensor with offset magnetic field
US20100026288A1 (en) Electronic Circuit and Method for Resetting a Magnetoresistance Element
US20100026289A1 (en) Electronic Circuit Configured to Reset a Magnetoresistance Element
US20030214762A1 (en) Magnetic field detection sensor
US7672091B2 (en) Reset device for biasing element in a magnetic sensor
JP3140134B2 (ja) パチンコ台用磁気検出器
JP2003172772A (ja) 磁性体検出器
JP4541136B2 (ja) 磁性体検出センサ及び磁性体検出ラインセンサ
JP3321852B2 (ja) 磁気センサ装置
US7199434B2 (en) Magnetic field effect transistor, latch and method
JP3067484B2 (ja) 磁気式位置、回転検出用素子
KR102522016B1 (ko) 도어 개폐의 정밀 감지를 위한 자기저항 센서 장치
JPH03503930A (ja) 磁界検出方式
JP4457481B2 (ja) 磁性体検出器
JPH11312447A (ja) 近接センサ
JPH1031947A (ja) 鋼球検出装置
JP3360172B2 (ja) 磁気インピーダンスヘッドモジュール
JP3179417B2 (ja) 強磁性物体通過センサ
TW201929278A (zh) 利用直線型磁電晶體之距離偵測晶片
JP2010256199A (ja) 磁気センサ
JP2004101318A (ja) 磁気検出器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131221

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees