JP2003172462A - 高温ガス用スライド弁 - Google Patents

高温ガス用スライド弁

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JP2003172462A JP2001372430A JP2001372430A JP2003172462A JP 2003172462 A JP2003172462 A JP 2003172462A JP 2001372430 A JP2001372430 A JP 2001372430A JP 2001372430 A JP2001372430 A JP 2001372430A JP 2003172462 A JP2003172462 A JP 2003172462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温ガスのガス流路を充分に密閉できるとと
もに、開閉も容易にでき、かつ、ガス温度の上昇によっ
て大幅なコストアップも生じない高温ガス用スライド弁
を提供する。 【解決手段】 ガス流路101,102中のほぼ鉛直な
仕切壁103の下流側に、この仕切壁103に沿うよう
に水平方向等に移動して、仕切壁103に設けられたガ
ス流通用の開口Nを開閉する、所定部分が耐火物で形成
された弁体2と、弁体2の下面2a側に設けられ、上面
Dで弁体2を摺動自在に支持するとともに、この上面D
を、開口N周りの仕切壁103に弁体2が自重により密
着するように、傾斜させている弁体支持手段3とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高温ガス用スラ
イド弁に関するものであり、例えば、400℃を超える
高温ガスが流れるガス流路の開閉に使用される高温ガス
用スライド弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】400℃を超える高温ガスになると、ガ
ス流路の開閉に用いられる弁の材質も限られたものとな
り、弁の構造も単純なものになってくる。図10及び図
11はこのような高温ガス流路の開閉に用いられる弁の
一例を示している。
【0003】図10は、弁箱部201の内面に耐火物で
あるキャスタブルCが施工されているとともに、弁箱部
201内の板状の弁体202が耐熱鋼で形成され、モー
タ203の作動により弁体202を回動させて、ガス流
路を開閉するバタフライタイプの弁200を示してい
る。
【0004】また、図11の(a)は、内面にキャスタ
ブルCが施工された弁箱部211内で、主要部がキャス
タブルCで形成された弁体であるスライドゲート212
を上下動させて、ガス流路を開閉するゲートタイプの弁
210を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10で示されるバタ
フライタイプの弁200は、弁体202を回動させれば
よいため、弁200の開閉は容易であるが、弁体202
の回動上、弁箱201内面と弁体202との間に隙間Q
1が必要となり、弁200を閉じた時の密閉度が充分に
保てないという問題があった。また、このバタフライ形
の弁200は、ガスの温度が750℃を超えると、弁体
202の材質を市販のもの(例えばSUS310S)か
ら特注のものに変える必要が生じ、大幅なコストアップ
を生じてしまうという問題があった。
【0006】また、図11の(a)で示されるゲートタ
イプの弁210は、弁210の開閉に当たって、スライ
ドゲート212を上下動させればよいため、弁210の
開閉は容易であり、かつ、弁箱部211の内面側とスラ
イドゲート212自体が耐火物で形成されているため、
ガス温度が750℃を超えても大幅なコストアップは生
じないが、図11の(b)で示されるように、スライド
ゲート212を不都合なく上下動させるために、スライ
ドゲート212と弁箱部211間に、充分な隙間Q2が
必要となり、弁210を閉じた時の密閉度が充分に保て
ないという問題があった。
【0007】この発明は、以上の点に鑑み、高温ガスの
ガス流路を容易に密閉できるとともに、開閉も容易にで
き、かつ、ガス温度の上昇によって大幅なコストアップ
も生じない高温ガス用スライド弁を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、ガス流路中のほぼ鉛直な仕切壁の下流側に設
けられ、仕切壁に沿うように水平方向又は水平方向と一
定の角度範囲にある方向に移動して、この仕切壁に設け
られたガス流通用の開口を開閉するとともに、開口を閉
じた状態において、少なくとも、この開口に臨む部分が
耐火物にて形成されている弁体と、弁体の下面側に設け
られ、上面でこの弁体を摺動自在に支持するとともに、
上面を、開口周りの仕切壁にこの弁体を自重により密着
させるように、傾斜させている弁体支持手段とを有する
ことである。
【0009】この発明では、弁体はガス流路中のほぼ鉛
直な仕切壁に沿うように、例えば水平方向に移動して、
仕切壁に設けられた開口を開閉する。この場合、弁体は
下面側に設けられた弁体支持手段の上面上を摺動しつつ
移動するが、この弁体支持手段の上面が傾斜され、弁体
を開口周りの仕切壁側に自重により滑らせて、この仕切
壁に密着させるため、仕切壁の開口は弁体によって容易
に密閉されるとともに、弁体が開口の一部を開いた場合
でも、この開口の開かれた部分以外に、隙間は生ぜず、
この弁体によって開口の開閉制御を正確に行うことがで
きる。
【0010】また、この発明では、弁体支持手段の上面
の傾斜角を適正な範囲(例えば、水平と40度の角度ま
での範囲)に定めれば、弁体の仕切壁側への加圧力も大
きくならず、この弁体を弁体支持手段上を摺動させつつ
容易に移動させることができる。
【0011】さらに、この発明では、ガス流路の仕切壁
上流側のガスの温度が高い場合に、開口を閉じた弁体の
開口に臨む部分を耐火物にて形成しているので、弁体が
開口を閉じているときには、弁体に材質的な問題は生じ
ず、材料に起因して著しいコスト高を生じることはな
い。この場合、弁体の仕切壁側全体を耐火物で形成し、
弁体が開口を開けたときにも、弁体に材質的な問題が生
じないようにしてもよい。また、仕切壁の上流側と下流
側とを含めたガス流路全体のガス温度が高い場合には、
弁体のほぼ全体を耐火物で形成してもよいし、弁体支持
手段の全部又は一部を耐火物で形成してもよい。なお、
耐火物とは、耐火性や耐火断熱性を有する、キャスタブ
ルや煉瓦を意味する。
【0012】ここで、ほぼ鉛直とは、鉛直な状態以外
に、仕切壁が鉛直な状態から一定角度だけ傾斜していて
も、この角度が、弁体を自重により倒してしまわない範
囲(弁体の重心から鉛直に下した線が弁体の下面を通過
する範囲)のものも含む意味である。また、水平方向と
一定の角度範囲にある方向とは、弁体が水平方向から一
定角度だけ傾斜した方向に移動する場合に、弁体が自重
により倒れてしまわない角度範囲(弁体の重心から鉛直
に下した線が弁体の下面を通過する角度範囲)の方向を
意味する。
【0013】この発明の請求項2記載の発明は、請求項
1記載の発明の場合において、弁体支持手段に、上面上
にたまる粉塵を下方に落下させる複数の落下孔を形成し
ていることである。
【0014】この発明では、弁体支持手段の上面側に下
降したガス中の粉塵は、落下孔から下方へ落下して、こ
の上面上には溜まりにくくなるとともに、この上面上に
粉塵が溜まっても、この粉塵は弁体の移動とともに近く
の落下孔に落とされるため、ガス中の粉塵によって弁体
の移動に支障が生じるのを防止できる。なお、粉塵に
は、クリンカー、スケール等が砕けて、破片、粉状、粒
状になったものや、煤塵などの粒子を含むものとする。
【0015】この発明の請求項3記載の発明は、請求項
1又は2記載の発明の場合において、弁体の上部側が仕
切壁から離れるのを防止するガイドを有していることで
ある。
【0016】この発明によれば、仕切壁を境としたガス
流路中の圧力の違いにより、弁体の上部側には、仕切壁
から離れようとする力が働き、弁体と仕切壁間に隙間を
作ったり、弁体を転倒させようとするが、弁体のこのよ
うな働きを、ガイドによって抑えることができる。ま
た、この発明では、弁体が移動する場合の弁体の揺れを
ガイドにより抑えることができ、弁体をスムースに移動
させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。
【0018】実施形態1.図5はこの発明の一実施の形
態に係るスライド弁を備えた、熱交換器を示している。
【0019】この熱交換器100は、脱臭炉から出た、
例えば温度が750〜950℃で圧力が数百mmAqの
高温ガスG1を、例えば180℃の温度の低温ガスG2
まで冷却して、この低温ガスG2中の粉塵等をバグフィ
ルター等を使用して集塵できるようにするためのもので
ある。この熱交換器100は、図5で示されるように、
上部に、上流側ガス流路となる高温ガス室101と下流
側ガス流路となる低温ガス室102とが鉛直な仕切壁1
03を介して形成されているとともに、下部に、冷却ガ
スG3の向きを変える中間ガス室104が形成され、か
つ、中間部に、高温ガス室101及び低温ガス室102
と、中間ガス室104とを多数のパイプ105aで連通
し、パイプ105a中を流れる高温ガスG1を冷却ガス
G3に、冷却ガスGを低温ガスG2に、それぞれ水で冷
却する熱交換部105が設けられたものである。
【0020】なお、熱交換器100の下端には、水冷式
のスクリューコンベヤ110が取り付けられていて、こ
のスクリューコンベヤ110により冷却ガスG3中の降
下粉塵を外部に搬送できるようになっている。また、熱
交換部105には、外壁105b上部に給水ノズル10
5cが取り付けられ、外壁105b下部に加熱水ノズル
105dが取り付けられている。
【0021】高温ガス室101には、図5中左端にガス
入口部100aが形成されているとともに、低温ガス室
102には、図5中右端にガス出口部100bが形成さ
れ、かつ、仕切壁103には、高温ガスG1の一部を低
温ガス室102に流すためのガス流通用の開口Nが形成
されている。そして、低温ガス室102側の仕切壁10
3側方に、この開口Nを開閉して、低温ガス室102内
のガス温度を調整するスライド弁1が設けられている。
【0022】ここで、高温ガス室101及び低温ガス室
102とも、図3で示されるように、外壁は金属ケーシ
ング101a,102aで形成されているが、高温ガス
室101の金属ケーシング101a内面には、耐火物で
ある耐火断熱キャスタブルC1が例えば100mmの厚
さで施工されている。また、仕切壁103も低温ガス室
102側は金属ケーシング103aで形成されている
が、この金属ケーシング103aの高温ガス室101に
臨む面側には、高温ガス室101と同じキャスタブルC
1が例えば100mmの厚さで施工されている。
【0023】なお、開口N周りには金属ケーシング10
3aが設けられておらず、キャスタブルC1のみが施工
されており、金属ケーシング103aの熱による保護が
図られている。また、仕切壁103の低温ガス室102
側の外面Bは、キャスタブルC1の外面が金属ケーシン
グ103aの外面と面一に形成されていて、精度のよい
平面となっている。
【0024】つぎに、スライド弁1について詳細に説明
する。このスライド弁1は、図2で示されるように、弁
体であるゲート2と、弁体支持手段である支持部3と、
ガイドである案内部4と、駆動源5と、連結バー6と、
軸シール部7と、支持架台8とから構成されている。
【0025】ゲート2は、厚肉の板状形状に形成されて
いて、立った状態で、仕切壁103の外面Bに沿いつ
つ、低温ガス室102内を横切るように左右に水平移動
して、仕切壁103の開口Nを開閉するものである。こ
のゲート2は、図3で示されるように、仕切壁103側
が開放した凹状の金属ケーシング20内に、キャスタブ
ルC1を約100mmの厚さとなるように充填施工する
ことにより形成されている。この場合、仕切壁103側
のキャスタブル外面Aは、ケーシング20よりやや突出
する平面に仕上げられており、仕切壁103側の外面B
に密着できるようになっている。また、ゲート2の下部
は、ケーシング20の下面であるゲート2の下面2a
を、仕切壁103側に傾斜角αで下るように傾斜させて
形成されている。
【0026】なお、ケーシング20の内面には、キャス
タブルC2を保持するための複数のVアンカー21が取
り付けられている。また、ゲート2には、図2中の右側
面2bに、連結バー6取付用の連結部22が設けられて
いる。
【0027】支持部3は、ゲート2を摺動自在に支持す
るとともに、ゲート2のキャスタブル外面Aを仕切壁1
03側に加圧させて、ゲート2に仕切壁103の開口N
周りを隙間なく覆わせる働きを有するものである。この
支持部3は、図3で示されるように、ゲート2の下面2
a側に、このゲート2の移動範囲に亘って設けられる水
平なスライド板30と、スライド板30を仕切壁103
側に支持させる2枚の垂直な支持板31とから構成され
ている。
【0028】スライド板30は、仕切壁103側に、上
面Dの傾斜角がαとなった、ゲート2の下面2aと平行
な主要部30aが形成され、低温ガス室102側に、上
方への屈曲部30bが形成されていて、主要部30aに
て、ゲート2の下面2aと接しつつ、ゲート2を摺動自
在に支持するとともに、屈曲部30bにて、ゲート2の
落下を防止している。このスライド板30は、主要部3
0a側に長手方向に一定の間隔で切欠部30cが形成さ
れていて、仕切壁103の外面Bとの間で、スライド板
30上にたまった粉塵を下方に落下させる落下孔Kを形
成している。なお、落下孔Kはスライド板30のみに形
成されていてもよい。
【0029】案内部4は、ゲート2の上部が仕切壁10
3の外面Bから離れるのを防止するためのものであり、
図3で示されるように、仕切壁103の外面Bと一定距
離を保ちつつ、ゲート2の上端側角部を囲むように、ゲ
ート2の移動範囲全体に設けられるL形の案内板40
と、仕切壁103に一端側が固定され、他端側で案内板
40を支持する支持板41と、案内板40を支持板41
に間隔を調整可能に固定する固定具42とから構成され
ている。案内板40の水平部40aには、仕切壁103
側に向かって長孔Rが形成されており、支持板41に固
定された固定具42のボルト42aをこの長孔Rに差し
込んだ後、このボルト42aに固定具42のナット42
bを締め付けることにより、案内板40は支持板41に
固定される。この場合、固定具42の位置を長孔Rに沿
ってずらすことにより、案内板40の垂直部40bと仕
切壁103の外面B間の距離が調整され、仕切壁103
の外面Bに対するゲート2の上部の密着度が適正に定め
ることができる。
【0030】駆動源5は、連結バー6を介して、ゲート
2を水平移動させるためのものである。この駆動源5
は、図2で示されるように、シリンダー50と、モータ
ー部51と、移動部52と、支持部53とから構成され
ていて、モーター部51における回転量を、ネジ等を使
用する移動部52で水平移動量に変換し、これをシリン
ダー50のロッド50aの水平移動量に変えるものであ
り、ロッド50aの水平移動量がポテンショメータを使
用して精度よく出力できるようになっている。この駆動
源5は、低温ガス室102の金属ケーシング102aに
取り付けられた支持架台8上に、ピボットタイプの支持
部53を介して、両端部側が上下に回動可能な状態で取
り付けられている。
【0031】なお、連結バー6は、一端側が低温ガス室
102内のゲート2の連結部22に回動自在に取り付け
られ、他端側が低温ガス室102外の駆動源5のロッド
50aに回動自在に取り付けられている。また、軸シー
ル部7は、連結バー6が貫通する低温ガス室102の金
属ケーシング102a周りをシールするものであり、グ
ランドケース70内のグランドパッキンをグランド押え
71で加圧して、連結バー6周りのシールを行う。
【0032】つぎに、このスライド弁1の作用効果につ
いて説明する。支持部3のスライド板30の上面Dは、
水平ラインHに対して、仕切壁103側に傾斜角αだけ
傾いているので、図4の(a)で示されるように、ゲー
ト2には、自重Wの傾斜角分力W1だけの滑り力が作用
する。この実施の形態では、傾斜角αが15度に設定さ
れているため、この滑り力は、ゲート2とスライド板3
0間の摩擦抵抗力に打ち勝つこととなり、ゲート2は、
仕切壁103側に滑って、キャスタブル外面Aを仕切壁
103の外面Bに加圧状態で密着させる。このため、こ
のスライド弁1では、ゲート2が仕切壁103の開口N
を閉じている場合には、この開口Nを充分に密閉でき、
高温ガス室101から低温ガス室102への高温ガスG
1の漏れ込みを充分に防止できる。
【0033】また、例えば、冬場の気温の低下により、
低温ガス室102の低温ガスG2の温度が下がりすぎる
と、ガス中の水分がバグフィルターで結露し、集塵性能
が低下することを防止するために、駆動源5が作動して
ゲート2が移動し、開口Nを開くことにより、適正な低
温側温度を維持する。この場合でも、このスライド弁1
では、傾斜角αが適正(例えば、15度)に選定され、
ゲート2の仕切壁103側への加圧力は大きなものとは
ならないため、ゲート2は支持部3のスライド板30上
を容易に摺動しつつ移動し、開口Nの開閉も容易にでき
る。
【0034】さらに、このスライド弁1では、ゲート2
が、キャスタブル外面Aを仕切壁103の外面Bに接し
つつ移動するため、ゲート2の移動に当たっても、高温
ガス室101と低温ガス室102間で開口N以外に余分
な隙間(開口)は生じず、ゲート2の移動によって開口
Nの開度を正確にコントロールできる。したがって、こ
のスライド弁1では、ポテンショメータを使用して、精
度のよいゲート2の開閉制御ができ、低温ガス室102
内の低温ガスG2の温度を精度よく制御できる。
【0035】一方、高温ガス室101と低温ガス室10
2間の圧力差により、ゲート2には、下部が傾斜によっ
て移動を拘束されることにより、下部を中心として上部
が低温ガス室102内方に倒れ込むような力を受ける
が、ゲート2の上部は、案内部4により支持されている
ため、ゲート2の倒れ込みは生じない。また、案内部4
の案内板40は、ゲート2の移動範囲全体に設けられ
て、ゲート2の移動時の上部側の揺れを防止するため、
この点でも、ゲート2の開閉の容易化を達成できる。ま
た、案内板40と仕切壁103間の距離が容易に調整で
きるので、ゲート2の仕切壁103に対する密着度も容
易に調整することができる。
【0036】また、支持部3のスライド板30上には、
粉塵(例えば、高温ガスG1が冷却されることにより生
じるクリンカー、スケール等が砕けて、破片、粉状、粒
状になったものや、煤塵などの粒子)が、時間の経過と
ともに下降して溜まることとなるが、この粉塵はスライ
ド板30の落下孔Kから下方に落下して、スライド板3
0上にたまりにくくなっているとともに、スライド板3
0上にたまった粉塵も、ゲート2の移動によって、近く
の落下孔Kに落とされるため、この粉塵によって、ゲー
ト2の移動に支障をきたすこともない。
【0037】ここで、支持部3のガイド板30の傾斜角
αは、大きすぎれば、ゲート2が仕切壁103側に加圧
されすぎ、ゲート2の開閉に支障をきたすとともに、小
さすぎれば、ゲート2の滑り力が小さくなって、ゲート
2を仕切壁103に密着させることができなくなるの
で、その値には適正値がある。ゲート2と支持部3との
静止摩擦力を考慮すれば、傾斜角αは、15度プラスマ
イナス2度程度がベターであり、40〜10度の範囲に
あってもよい。
【0038】また、仕切壁103の鉛直ラインVからの
倒れ角βは、図4の(b)、(c)で示されるように、
ゲート2の重心Gから下方へ延びる自重Wのベクトルの
延長線Sが、ゲート2の下面2aを通り、ゲート2が転
倒しない範囲にあればよい。同様に、ゲート2の移動方
向の水平ラインHからの傾斜角γは、図4の(d)で示
されるように、ゲート2の重心Gから下方へ延びる自重
Wのベクトルの延長線Sが、ゲート2の下面2aを通
り、ゲート2が転倒しない範囲にあればよい。
【0039】なお、ゲート2の厚さを充分に厚くして、
下面2aの面積を大きくするとともに、ゲート2の重量
を大きくすれば、ゲート2が安定して倒れにくくなるた
め、ゲート2の倒れ込みを防止するという意味での案内
部4は設けなくてもよい場合がある。
【0040】また、上記実施の形態では、脱臭炉から排
出される高温ガス用のスライド弁1について説明した
が、このスライド弁1は、例えば、焼却炉、溶融炉、再
溶融炉から排出される高温ガスに対しても使用できる。
【0041】実施形態2 図6から図8はこの発明の他の実施の形態に係るスライ
ド弁1Aを示している。なお、実施形態1で説明したも
のと同一機能を有するものには、同一符号を付して、そ
の説明を省略している。
【0042】この実施の形態2では、スライド弁1A
は、図6で示されるように、例えば650℃の高温ガス
G1が流れる上流側の高温ガス室101と、この高温ガ
ス室101と同一温度の高温ガスG1が流れる下流側の
第二高温ガス室106との仕切壁107に形成された、
ガス流通用の開口Nを開閉するために設けられるもので
ある。
【0043】なお、第二高温ガス室106は、高温ガス
室101と同様に、金属ケーシング106aの内面にキ
ャスタブルC1が約100mm施工されており、仕切壁
107は、耐火物である耐火又は耐火断熱キャスタブル
C2のみによって形成されている。
【0044】弁体であるゲート2Aは、図7で示される
ように、第二高温ガス室106内の仕切壁107側方に
配置され、仕切壁107に沿って支持部3のスライド板
30上をこの第二高温ガス室106を横切るように移動
する。このゲート2Aは、キャスタブルC2と、このキ
ャスタブルC2内に埋め込まれたU状パイプ23とから
形成されている。
【0045】U状パイプ23の両端部には、図8で示さ
れるように、U状パイプ23と同サイズの一対のエアパ
イプ9A,9Bが接続され、このエアパイプ9A,9B
の第二高温ガス室106の金属ケーシング106aを貫
通した部分に、エア供給口AIとエア排出口ADとが形
成されている。エア供給口AIとエア排出口ADには、
図示しないフレキシブルホースが接続されており、この
エア供給口AIからは、常温の冷却用エアが供給され、
このエアによりエアパイプ9A,9BとU状パイプ23
とが冷却されて、強度を保てるようになっている。な
お、このエアパイプ9A,9Bの第二高温ガス室106
外の端部は連結具Mで連結された後、駆動源5(図示せ
ず)につながる連結バー6に接続されている。また、エ
アパイプ9A,9Bの第二高温ガス室106の貫通部に
は、一対の軸シール部7が設けられている。
【0046】支持部3と案内部4の支持板31,41
は、図6で示されるように、第二高温ガス室106のキ
ャスタブルC1内に埋め込まれた後、金属ケーシング1
06aに接合されている。なお、支持部3、案内部4、
U状パイプ23、エアパイプ9A,9Bには、750℃
の温度まで使用できる市販の金属材料(例えば、SUS
310S)が用いられている。
【0047】このスライド弁1Aでも、スライド板30
の上面Dが傾斜角αで傾斜され、滑り力によりゲート2
Aのキャスタブル外面Aが仕切壁107の外面Bに密着
するように加圧されるため、実施形態1のスライド弁1
と同様な効果を得ることができる。この場合、ゲート2
Aは、内部に冷却用のエアが流されるU状パイプ23を
有しているため、キャスタブルC2のみで形成される場
合に比べ、充分な強度を持つことができるとともに、ゲ
ート2Aの連結バー6との連結も容易になすことができ
る。
【0048】ここで、高温ガスG1の温度が750℃を
超えた場合には、市販の金属材料(SUS310S)は
使用できなくなるので、図9で示されるように、支持部
3を、上面Dが傾斜角αとなるキャスタブルC2にて形
成する。この場合、支持部3には、一定ピッチで粉塵落
下用の落下孔Kを形成しておく。なお、案内部4はキャ
スタブルC2のみで形成した場合、充分な強度は得にく
いが、例えば、キャスタブルC2の内部にSUS310
S製の空冷パイプ等を通したものであれば、強度も充分
に得ることができる。
【0049】
【発明の効果】この発明によれば、高温ガスのガス流路
を(弁体により)容易に密閉できるとともに、開閉(弁
体の開閉移動)も容易にでき、かつ、ガス温度の上昇に
よって、スライド弁に大幅なコストアップが生じること
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施の形態に係るスライド弁
の弁体周りの斜視図である。
【図2】低温ガス室側に設置されたスライド弁の側面図
である。
【図3】スライド弁の弁体周りの断面図である。
【図4】弁体の作用説明図であり、(a)は仕切壁が垂
直な場合を示し、(b)及び(c)は仕切壁が垂直(鉛
直)な状態から一定角度だけ傾斜している場合を示し、
(d)は弁体が水平以外の方向に移動する場合を示して
いる。
【図5】スライド弁を備えた熱交換器の断面図である。
【図6】この発明の第二の実施の形態に係るスライド弁
の弁体周りの断面図である。
【図7】図6で示されるスライド弁の弁体周りの平面図
である。
【図8】図6で示されるスライド弁の弁体周りの側面図
である。
【図9】第二の実施の形態の変更実施形態に係るスライ
ド弁の弁体周りの断面図である。
【図10】第一の従来技術の説明図である。
【図11】第二の従来技術の説明図であり、(a)はス
ライド弁の側断面図を示し、(b)は(a)のXX矢視
断面図である。
【符号の説明】
1 スライド弁 2,2A 弁体 3 支持部(弁体支持手段) 4 案内部(ガイド) 101 高温ガス室(ガス流路) 102 低温ガス室(ガス流路) 103,107 仕切壁 106 第二高温ガス室(ガス流路) D 上面 F 下面 K 落下孔 N 開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流路中のほぼ鉛直な仕切壁の下流側
    に設けられ、前記仕切壁に沿うように水平方向又は水平
    方向と一定の角度範囲にある方向に移動して、この仕切
    壁に設けられたガス流通用の開口を開閉するとともに、
    前記開口を閉じた状態において、少なくとも、この開口
    に臨む部分が耐火物にて形成されている弁体と、 前記弁体の下面側に設けられ、上面でこの弁体を摺動自
    在に支持するとともに、前記上面を、前記開口周りの仕
    切壁にこの弁体を自重により密着させるように、傾斜さ
    せている弁体支持手段とを有することを特徴とする高温
    ガス用スライド弁。
  2. 【請求項2】 前記弁体支持手段に、前記上面上にたま
    る粉塵を下方に落下させる複数の落下孔を形成している
    ことを特徴とする請求項1記載の高温ガス用スライド
    弁。
  3. 【請求項3】 前記弁体の上部側が前記境界壁から離れ
    るのを防止するガイドを有していることを特徴とする請
    求項1又は2記載の高温ガス用スライド弁。
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