JP2003171176A - 耐火物部材 - Google Patents

耐火物部材

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JP2003171176A
JP2003171176A JP2001365552A JP2001365552A JP2003171176A JP 2003171176 A JP2003171176 A JP 2003171176A JP 2001365552 A JP2001365552 A JP 2001365552A JP 2001365552 A JP2001365552 A JP 2001365552A JP 2003171176 A JP2003171176 A JP 2003171176A
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JP
Japan
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zirconia
particles
thermal shock
aggregate
weight
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Pending
Application number
JP2001365552A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Saito
正宣 斉藤
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JFE Refractories Corp
Original Assignee
Kawasaki Refractories Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kawasaki Refractories Co Ltd filed Critical Kawasaki Refractories Co Ltd
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱衝撃性に優れ、かつ、安価な、スライデ
ィングノズルプレートを提供する。 【解決手段】 主に単斜晶からなるZrO2(ジルコニア)
の結晶相が35〜98重量%であり、このZrO2結晶相の粒界
を1〜65重量%からなる非晶質相が埋める構造を持つ0.0
5〜15mmの粒子を骨材として使用する。使用量は、スラ
イディングノズルプレート全体に対する重量比が1〜30
%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製銅用の取鍋、タン
ディッシュなどのスライディングノズル装置の耐火物部
材、特にスライディングノズルプレートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なスライディングノズルプ
レートはアルミナ、電融アルミナ・ジルコニアなどの耐
火原料と炭素等をSi系バインダー、ピッチ、フェノール
樹脂等と混練後、成形、焼成して製造し、アルミナや電
融アルミナ・ジルコニア粒子の骨材とアルミナやカーボ
ン等の母材(マトリックス)部からなる。
【0003】スライディングノズルプレートは使用時に
激しい熱衝撃を受けるため亀裂が発生しやすく、特に内
孔エッジ部の亀裂による剥離、欠落により使用できなく
なることがある。そのため、たとえば「耐火物、Vol.3
6, No.5, p300-304(1984)」「第55回造塊用耐火物専門
委員会本委員会資料(1979)」「特許1373568号」「特
許1585262号」「特許2509093号」に記載されているよう
に、電融アルミナ・ジルコニアや電融ジルコニア・ムラ
イトを骨材として使用する方法が試みられている。
【0004】この方法は、上記骨材周囲に発生する残留
応力やマイクロクラックによって亀裂を屈曲させ、エネ
ルギーを消費させることによって亀裂の進展を抑制し、
耐熱衝撃性を向上させる技術である。この目的のために
は、マトリックスと異なる熱膨張率や弾性率をもつ骨
材、あるいは、熱膨張のヒステリシスを示す骨材を添加
する。これによって残留応力やマイクロクラックが発生
し、熱衝撃により亀裂が発生した場合、この残留応力や
マイクロクラックによって亀裂が屈曲して、亀裂の進展
が抑制される。
【0005】また、この骨材として用いられるアルミナ
・ジルコニア、およびジルコニア・ムライトは、いずれ
も内部に含有するジルコニア(ZrO2)が単斜晶系のた
め、1000℃付近で生じる単斜晶−正方晶の結晶変態によ
る体積変化が生じる。このため、粒子全体に熱膨張のヒ
ステリシスが生じる。この熱膨張のヒステリシスが生じ
ると、周囲の物質との間にひずみが生じ、粒界に残留応
力、あるいは、マイクロクラックが生じる。すると熱衝
撃により発生した亀裂が、進展、発達しようとした場合
に、進展のエネルギーが残留応力の解放に消費された
り、マイクロクラックにより亀裂が分散することによっ
て大きな亀裂の発生が抑制され、耐火物の耐熱衝撃性が
向上するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のことから、内部
に含まれるジルコニアが多いほど添加耐火物の耐熱衝撃
性も向上する。また、このジルコニアとして単斜晶ジル
コニア結晶を用いれば、ヒステリシスの効果は大きくな
り、上記の耐熱衝撃性がさらに向上する。
【0007】しかし、ジルコニアを多く含む粒子は上記
結晶変態による体積変化のため、この粒子自体が割れ、
大きな骨材粒子は得られない。また、同様の理由で、大
きな単斜晶ジルコニア結晶は得られないため、アルミナ
・ジルコニア、ジルコニア・ムライトのジルコニア含有
量は制限される。このため、耐熱衝撃性を発揮するには
これらアルミナ・ジルコニア、ジルコニア・ムライトを
大量に添加する必要があり、原料費が高価になる。ま
た、特にジルコニア・ムライトの場合は耐食性が低下す
る問題があった。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、耐熱衝撃性に優れ、かつ、安価な、ス
ライディングノズルプレートを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決する
ため、本発明では以下の手段を採用している。
【0010】ガラス溶融炉に用いられる電鋳れんがに
は、ジルコニア(ZrO2)成分が35〜98重量%のものがあ
る。このジルコニアは単斜晶であるにもかかわらず、上
記のような高い重量%で含有されており、しかも、上記
電鋳れんがは数メートル規模の大きなブロックとして得
られる。
【0011】これは、れんが内に存在するジルコニア粒
子の粒界をSiO2、B2O3、P2O5等を添加して非晶質相と
し、この非晶質相でジルコニアの膨張収縮による亀裂の
発生を抑制するためである。
【0012】従って、この電鋳れんがを粉砕すれば、ジ
ルコニア・ムライトやアルミナ・ジルコニア粒子よりも
単斜晶ジルコニア含有量が多い、望みの大きさの骨材粒
子が得られる。そして、この骨材粒子を混入すること
で、耐熱衝撃性に優れ、かつ、安価な、スライディング
ノズルプレートを得ることが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例を参照しながら説明する。
【0014】本発明のスライディングノズルプレートに
使用する骨材は、主に単斜晶からなるZrO2(ジルコニ
ア)の結晶相が35〜98重量%であり、このZrO2結晶相の
粒界を1〜65重量%からなる非晶質相が埋める構造を持
つ0.05〜15mmの粒子である。
【0015】ガラス溶融炉に用いられる電鋳れんがに
は、ジルコニア成分が35〜98重量%のものがあるので、
本発明ではこの電鋳れんがを0.05〜15mmに粉砕した粒子
を上記骨材粒子として使用する。使用量は、スライディ
ングノズルプレート全体に対する重量比が1〜30%であ
る。
【0016】電鋳れんがは使用後の回収品を粉砕しても
よく、また、れんがではなく、最初から同じ組成を骨材
用に電融、凝固させた物を粉砕してもかまわない。この
ようにして得られた粒子は、アルミナ・ジルコニアやジ
ルコニア・ムライトより多くの単斜晶ジルコニアを含有
することが出来るため耐食性に優れ、また、より少量で
効果的に耐熱衝撃性を向上させることが出来る。
【0017】この粒子は、ジルコニアと非晶質相の含有
量が上記1〜65重量%の範囲内であれば、他の結晶相、
たとえば、アルミナやシリカ、ムライトなどの結晶を内
部に含んでいてもかまわない。
【0018】含まれるジルコニアの結晶相は単斜晶が望
ましいが、粒内に含まれるMgO、CaO、Y2O3等によって全
部、あるいは一部が正方晶や立方晶に部分安定化、また
は完全安定化されていてもかまわない。
【0019】非晶質相はSiO2成分を主体とするが、上記
のようなB2O3、P2O5の他の成分を含んでいてもかまわな
い。たとえば、電鋳れんがを粉砕する場合は、他に、Na
2O、K2O、TiO2、Fe2O3、CuO、BaO等を含んでいる。
【0020】ジルコニア含有量は35〜98%、好ましくは
45〜97%、さらに好ましくは85〜97%である。35%より
少ないと耐熱衝撃性向上の効果が小さく、98%より多い
と、ジルコニア結晶が多くなりすぎ、粒子が割れて、大
きな骨材粒子として得ることが出来ない。
【0021】非晶質相は、1〜65%、好ましくは2〜60%
がよく、1%より少ないと、ジルコニアの体積膨張を吸
収できず、大きな骨材粒子が得られない。また、65%よ
り多いと、相対的にジルコニア結晶相が少なくなり、ま
た、非晶質相によるジルコニアの熱膨張のヒステリシス
の吸収、緩和効果が大きくなりすぎ、耐熱衝撃性向上の
効果が得られない。さらに、非晶質相増加による耐食性
の低下が大きくなる。
【0022】この骨材粒子の添加量は、スライディング
ノズルプレート全体に対して1〜30重量%、好ましくは3
〜25%必要である。1%より少ないと耐熱衝撃性向上効
果が小さく、30重量%より多いと、熱膨張のヒステリシ
スが母材(マトリックス)に与える影響が大きくなりす
ぎ、母材の劣化を生じてしまう。
【0023】上記骨材粒子の粒径は0.05〜10mm、好まし
くは0.1〜10mmがよく、0.05mmより小さいと、耐熱衝撃
性向上の効果が小さく、15mmより大きいと、やはり耐熱
衝撃性向上効果が小さくなるとともに、母材の劣化を生
じてしまう。
【0024】以下、本発明のスライディングノズルプレ
ートについて行った試験の結果を、実施例として示す。
【0025】
【実施例】ジルコニアを46〜97重量%含有する骨材粒子
を用い、この骨材粒子5〜25重量%に対してカーボン5重
量%、残部が酸化アルミニウム粒子からなる配合にフェ
ノールレジンを4重量%添加して混練し、20 mm×20 mm
×100mmに成形後、1300℃で焼成して試料を作製した
(実施例1〜6)。
【0026】この試料を1200℃に急加熱した後急冷して
三点曲げ強度を測定し、未加熱品の強度と比較して強度
低下率を求めた。強度低下率が小さいほど耐熱衝撃性に
優れている。
【0027】また、ロータリースラグ方により耐食性を
測定し、ジルコニア含有粒末添加試料(比較例1)の浸
食量を100とした場合の浸食比で示した。数値が小さい
ほど耐食性に優れている。
【0028】表1に結果を比較例とともに示す。
【0029】
【表1】
【0030】本結果から明らかなように、実施例の強度
低下率は比較例に比べて小さく、耐熱衝撃性に優れる結
果となり、耐食性も未添加品と同等以上の結果となっ
た。
フロントページの続き Fターム(参考) 4E014 MA05 MA12 4G031 AA01 AA06 AA11 AA12 AA21 AA25 AA28 AA29 AA30 AA33 AA40 BA25 CA01 CA04 CA05 GA02 GA03 4K013 CF13 CF19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主に単斜晶からなるZrO2の結晶相が35〜
    98重量%であり、このZrO2結晶相の粒界を1〜65重量%
    からなる非晶質相が埋める構造を持つ0.05〜15mmの粒子
    を、1〜30重量%含む耐火物部材。
  2. 【請求項2】 ZrO2成分が35〜98重量%である電鋳れん
    がを0.05〜15mmに粉砕した粒子を1〜30重量%含む耐火
    物部材。
JP2001365552A 2001-11-30 2001-11-30 耐火物部材 Pending JP2003171176A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100911454B1 (ko) * 2007-12-10 2009-08-11 한국항공우주연구원 액체로켓엔진 비상보호 시스템

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