JP2003170312A - ロータリカッタ駆動装置 - Google Patents

ロータリカッタ駆動装置

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JP2003170312A
JP2003170312A JP2001368630A JP2001368630A JP2003170312A JP 2003170312 A JP2003170312 A JP 2003170312A JP 2001368630 A JP2001368630 A JP 2001368630A JP 2001368630 A JP2001368630 A JP 2001368630A JP 2003170312 A JP2003170312 A JP 2003170312A
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rotary cutter
phase
power
current
power supply
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JP2001368630A
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Kunio Okuno
邦雄 奥野
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Reliance Electric Ltd
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Reliance Electric Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源設備容量が大きくならず、回生電力が熱
として消費されることなく、高調波成分の含有率が高く
ならないロータリカッタ駆動装置を提供する。 【解決手段】 供給電力を三相交流電源29の全波整流
電圧値よりも昇圧された直流電源に変換し、DCバスを
介して、ロータリカッタ16の駆動電力を出力するベク
トル制御インバータ13に電力を供給する双方向PWM
コンバータ15と、双方向PWMコンバータ15の出力
に接続され、蓄積したエネルギをロータリカッタ16の
加速時の力行エネルギに使用することができるように、
ロータリカッタ16の減速時の回生エネルギを蓄積する
ことができるコンデンサバンク14とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリカッタ
駆動装置に関し、特に、ウェブを定尺長に切断するロー
タリカッタを駆動するロータリカッタ駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、減速機を介してモータの駆動力を
伝達しロータリカッタを駆動する、ロータリカッタ駆動
装置が知られている。このロータリカッタにより、走行
中の、鋼帯、紙、フィルム等のウェブWを定尺長に切断
する。
【0003】図6は、従来のロータリカッタ駆動装置の
構成例を示すブロック図である。図6に示すように、ロ
ータリカッタ1に向けて搬送路を走行(矢印参照)する
ウェブWの速度は、メジャーリングロール1aに連結す
るパルスエンコーダ2aで検出され、パルス列信号aと
してロータリカッタ制御回路3に入力される。ロータリ
カッタ1の回転速度は、ロータリカッタ1を駆動するモ
ータ4に連結するパルスエンコーダ2bで検出され、パ
ルス列信号bとしてロータリカッタ制御回路3に入力さ
れる。
【0004】ロータリカッタ制御回路3は、ウェブWの
切断長の設定値に従って演算したトルク指令cを、ベク
トル制御インバータ5に入力する。ベクトル制御インバ
ータ5に内蔵されたインバータ制御回路5aでは、電流
センサ5bからの電流検出信号を帰還させて電流制御を
行い、インバータパワー部5cのスイッチング素子IG
BT(insulated gate bipolar
transistor)にPWM(pulse wi
dth modulation)ベースドライブ信号を
送る。
【0005】インバータパワー部5cの三相出力dは、
モータ4を駆動し、モータ4の駆動力が減速機4aを介
してロータリカッタ1に伝達され、ロータリカッタ1が
駆動される。ロータリカッタ1は、1回転する毎にウェ
ブWを走間切断する。
【0006】一方、三相交流電源6からの出力は、整流
回路7で直流に整流され、その後、DC(direct
current)バス(+)7aとDCバス(−)7
bの間に設けた平滑コンデンサ8で平滑化されたDCバ
ス電圧として、インバータパワー部5cに供給される。
【0007】DCバス(+)7aとDCバス(−)7b
の間の電圧は、ロータリカッタ1の回転速度が減速する
度毎に、ロータリカッタ1の慣性エネルギが、インバー
タパワー部5cを介しDCバスに戻されることで、三相
交流電源6の全波整流電圧よりも上昇する。
【0008】DCバス電圧帰還信号eにより、DCバス
電圧が上限値まで上昇したことを検知すると、回生ユニ
ット9は、内部のスイッチング素子がオンして、回生抵
抗9aをDCバス(−)7bに短絡させることにより、
DCバス電圧の過剰電圧を回生抵抗9aで消費させ、上
限値内に制御する。
【0009】このように、モータ4の力行電力は、三相
交流電源6によって供給され、回生電力は、三相交流電
源6に帰還されずに回生抵抗9aで熱に変換される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ロータリカッタ駆動装置の場合、ロータリカッタ1は加
速・減速を繰り返すため、そのピーク電力が実効電力に
比べて非常に大きくなり、電源設備容量が大きくなるの
が避けられない。これに対しては、平滑コンデンサ8の
容量を極端に大きくすれば解決できるが、膨大な数の平
滑コンデンサ8が必要となり実用的でない。
【0011】また、ロータリカッタ1の減速時の回生電
力は、三相交流電源6に戻せないため、回生抵抗9aの
熱として消費されてしまっており、電力の損失が大き
い。更に、三相交流電源6の電流が正弦波でないので、
高調波成分の含有率が高い。
【0012】この発明の目的は、電源設備容量が大きく
ならず、回生電力が熱として消費されることなく、高調
波成分の含有率が高くならないロータリカッタ駆動装置
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るロータリカッタ駆動装置は、走行す
るウェブを所定長に切断するロータリカッタを駆動させ
るロータリカッタ駆動装置において、三相交流電源から
の供給電力を前記三相交流電源の全波整流電圧値よりも
昇圧された直流電源に変換し、DCバスを介して、前記
ロータリカッタの駆動電力を出力するベクトル制御イン
バータに電力を供給する双方向PWMコンバータと、前
記双方向PWMコンバータの出力に接続され、蓄積した
エネルギを前記ロータリカッタの加速時の力行エネルギ
に使用することができるように、前記ロータリカッタの
減速時の回生エネルギを蓄積することができる大容量の
コンデンサとを有することを特徴としている。
【0014】上記構成を有することにより、走行するウ
ェブを所定長に切断するロータリカッタを駆動させるロ
ータリカッタ駆動装置は、双方向PWMコンバータによ
り、三相交流電源からの供給電力を三相交流電源の全波
整流電圧値よりも昇圧された直流電源に変換し、DCバ
スを介して、ロータリカッタの駆動電力を出力するベク
トル制御インバータに電力が供給され、双方向PWMコ
ンバータの出力に接続された大容量のコンデンサに、ロ
ータリカッタの減速時の回生エネルギが蓄積され、蓄積
したエネルギをロータリカッタの加速時の力行エネルギ
に使用することができる。これにより、電源設備容量が
大きくならず、回生電力が熱として消費されることな
く、高調波成分の含有率が高くならない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0016】図1は、この発明の一実施の形態に係るロ
ータリカッタ駆動装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ロータリカッタ駆動装置10は、モ
ータ11、ロータリカッタ制御回路12、ベクトル制御
インバータ13、平滑コンデンサ14、及び双方向PW
Mコンバータ15を有している。
【0017】モータ11により駆動されるロータリカッ
タ16は、ロータリカッタ16に向けて搬送路を走行す
る(矢印参照)、鋼帯、紙、フィルム等のウェブWを定
尺長に切断する。ウェブWの速度は、メジャーリングロ
ール17に連結するパルスエンコーダ18で検出され、
パルス列信号aとしてロータリカッタ制御回路12に入
力される。
【0018】ロータリカッタ16の回転速度は、ロータ
リカッタ16を駆動するモータ11に連結するパルスエ
ンコーダ19で検出され、パルス列信号bとしてロータ
リカッタ制御回路12に入力される。ロータリカッタ制
御回路12は、ウェブWの切断長の設定値に従って演算
したトルク指令cを、ベクトル制御インバータ13に入
力する。
【0019】ロータリカッタ制御回路12に制御される
ベクトル制御インバータ13の三相出力dが、駆動電力
としてモータ11に入力することにより、モータ11が
駆動される。モータ11の駆動力が、減速機20を介し
てロータリカッタ16に伝達され、ロータリカッタ16
が駆動されるのは、上述した従来の方法と同様である。
【0020】ベクトル制御インバータ13は、インバー
タ制御回路21、電流センサ22、及びインバータパワ
ー部23を有し、双方向PWMコンバータ15は、電流
センサ24、位相検出器25、コンバータ制御回路2
6、交流リアクトル27、及びコンバータパワー部28
を有する。
【0021】三相交流電源29からの出力は、双方向P
WMコンバータ15に入力し、双方向PWMコンバータ
15で、三相交流電源29の全波整流電圧値よりも昇圧
された直流電源に変換された後、DCバス(+)30と
DCバス(−)31を介して、ベクトル制御インバータ
13に、モータ11を駆動する電力として供給される。
DCバス(+)30とDCバス(−)31の間には、大
容量の平滑コンデンサ(コンデンサバンク)14が接続
されている。
【0022】双方向PWMコンバータ15の出力に接続
されたコンデンサバンク14は、ロータリカッタ16の
減速時の回生エネルギを蓄積し、コンデンサバンク14
に蓄積されたエネルギは、ロータリカッタ16の加速時
の力行エネルギに使用される。
【0023】三相交流電源29の電圧位相θは、位相検
出器25によって検出され、コンバータ制御回路26に
入力される。コンバータ制御回路26では、DCバスが
電圧設定値(VH )になるように電圧制御が行われ、ま
た、力行電流及び回生電流が電流設定値を越えないよう
に電流制御が行われる。
【0024】図2は、図1の位相検出器とコンバータ制
御回路の構成を示すブロック図である。図2に示すよう
に、位相検出器25は、ゼロクロス検出器35、クロッ
ク発信器36及び位相カウンタ37を有する。コンバー
タ制御回路26は、第1誤差増幅器38、リミッタ3
9、3相−2相変換器40、回転軸座標変換器41、関
数発生器42、第2誤差増幅器43、第3誤差増幅器4
4、静止軸座標変換器45、2相−3相変換器46、P
WM変調器47、及びキャリア周波数発振器48を有す
る。
【0025】位相検出器25において、三相交流電源2
9の1相、例えば、R相電圧が0ボルトになる点をゼロ
クロス検出器35で検出し、この検出信号をトリガとし
て、クロック発振器36のクロックパルスを位相カウン
タ37で計数することにより、三相交流電源29の電圧
位相θを検出する。ゼロクロス検出器35は、三相交流
電源29の1相電圧の0ボルトを1周期毎に検出するた
め、電圧位相θは1周期毎に校正される。検出された電
圧位相θは、コンバータ制御回路26へ送られる。
【0026】コンバータ制御回路26において、DCバ
スの電圧設定値(VH )とDCバス電圧帰還信号eは、
第1誤差増幅器38に入力し、第1誤差増幅器38でD
Cバスの電圧設定値(VH )とDCバス電圧帰還信号e
の誤差が増幅され出力される。第1誤差増幅器38の出
力は、リミッタ39に入力し、リミッタ39で、第1誤
差増幅器38の出力が電流設定値を越えないように制限
される。
【0027】電流センサ24で検出されたR相電流とT
相電流は、3相−2相変換器40によって2相の電流に
変換された後、回転軸座標変換器41に入力する。
【0028】一方、前述した電圧位相θは、関数発生器
42に入力し、関数発生器42でSinθ、Cosθに
変換された後、回転軸座標変換器41に入力する。回転
軸座標変換器41は、2相の電流フィードバック信号を
静止軸から回転軸に変換して、q軸電流フィードバック
信号fとd軸電流フィードバック信号gを出力し、q軸
電流フィードバック信号fを第2誤差増幅器43に、d
軸電流フィードバック信号gを第3誤差増幅器44に、
それぞれ送出する。
【0029】第2誤差増幅器43には、電流設定値で制
限されたリミッタ39からの出力と、q軸電流フィード
バック信号fが入力し、第2誤差増幅器43で両者の誤
差が増幅されて出力され、静止軸座標変換器45に入力
する。第3誤差増幅器44には、d軸電流フィードバッ
ク信号gが入力し、第3誤差増幅器44でゼロレベルと
の誤差が増幅されて出力され、静止軸座標変換器45に
入力する。
【0030】静止軸座標変換器45には、前述のSin
θ、Cosθが入力しており、静止軸座標変換器45で
d軸、q軸の電流指令が静止軸上の2相信号に変換され
る。静止軸座標変換器45から出力された2相信号は、
2相−3相変換器46に入力して3相電圧となり、PW
M変調器47によってパルス幅変調された3相信号とな
って、コンバータパワー部28へ送られる。
【0031】このパルス幅変調された3相信号は、コン
バータパワー部28内部のスイッチング素子IGBTの
ベースドライブ信号となる。キャリア周波数発振器48
は、PWM変調器47のスイッチング周波数を決めるも
のである。
【0032】双方向PWMコンバータ15は、交流リア
クトル27をコンバータパワー部28の入力側に入れ
て、スイッチング素子IGBTのスイッチング動作によ
り、交流リアクトル27にエネルギの蓄積、放出を繰り
返させることで、三相交流電源29の全波整流電圧値
(VL )より遥かに高い電圧を生成することができる。
【0033】DCバス電圧がDCバス電圧設定値
(VH )より低いときは、コンデンサバンク14に電流
設定値電流で充電され、DCバスの電圧設定値(VH
になるまでコンデンサバンク14を充電する。
【0034】DCバス電圧設定値(VH )は、コンデン
サバンク14の耐電圧、或いはインバータパワー部23
やスイッチング素子IGBTの耐電圧等から制限を受け
るため、無制限に高く設定することはできない。しか
し、三相交流電源29の供給電力を機械摩擦損失(メカ
ニカルロス)分だけにするように、双方向PWMコンバ
ータ15のDCバス電圧設定値(VH )、電流設定値、
及びコンデンサバンク14の容量値を決めることによっ
て、消費電力を大幅に低減することができる。
【0035】図3は、図1のモータの速度パターンに対
する三相交流電源の電流パターンを経過時間と共にグラ
フで示し、(a)はウェブ切断長が長尺の場合における
モータ速度の説明図、(b)は(a)におけるDCバス
電圧の説明図、(c)はモータに流れる電流の説明図、
(d)は三相交流電源に流れる電流の説明図である。
【0036】図3に示すように、モータ11が加速する
と((a)参照)、コンデンサバンク14から力行電流
が供給されるため、DCバス電圧は設定値(VH )から
減少する((b)参照)。やがて、三相交流電源29の
全波整流電圧値(VL )まで低下すると、それ以下には
ならず、三相交流電源29から加速に必要な力行電流を
供給することになる。
【0037】モータ11がウェブWの速度に同期して一
定速度になると((a)参照)、機械摩擦損失分の電力
に相当する力行電流のみが三相交流電源29から供給さ
れる((c)参照)。モータ11が減速を始めると、回
生電流がインバータパワー部23を介してDCバスに流
れ((c)参照)、コンデンサバンク14が充電されて
DCバス電圧は上昇する((b)参照)。
【0038】DCバス電圧が電圧設定値(VH )に達す
ると、コンデンサバンク14は充電されず、回生電流は
双方向PWMコンバータ15によって三相交流電源29
に戻される((d)参照)。モータ11が停止すると、
DCバス電圧は電圧設定値(VH )に維持されたまま
((b)参照)電流はゼロになる((c)参照)。
【0039】以後、時間の経過によりモータ11の加速
と減速を繰り返す速度パターンに応じて、上述した力行
電流の供給と回生電流の帰還が交互に繰り返される。
【0040】このとき、三相交流電源29の力行電流に
おけるピーク電流の幅が狭くなるように、双方向PWM
コンバータ15のDCバスの電圧設定値(VH )、電流
設定値、及びコンデンサバンク14の容量を決めれば、
三相交流電源29の供給電力を機械摩擦損失分のみの電
力に近づけることができる。
【0041】図4は、図1のロータリカッタ駆動装置に
おける電源電流の波形と高調波成分をグラフ及び表で示
す説明図である。図5は、従来のロータリカッタ駆動装
置における電源電流の波形と高調波成分をグラフ及び表
で示す説明図である。図4及び図5は、この発明に係る
ロータリカッタ駆動装置10と従来のロータリカッタ駆
動装置とを比較するための実測データであり、電流スケ
ールは20A/mVである。
【0042】この発明に係るロータリカッタ駆動装置1
0における周波数解析による高調波含有率は、図4の表
を基に次のようにして求められる。
【0043】{(0.2)2 +(0.37)2 +(0.
1)2 +(0.4)2 +(0.14)2 +(0.26)
2 +(0.04)2 +(0.07)2 +(0.0
4)2 1/ 2 =0.665mV。 これは、電流換算で1.33Aとなり、定格入力1次電
流は、 55K/{410×(3)1/2 }=77.5A となるので、高調波率は、 (1.33÷77.5)×100=1.72% である。
【0044】一方、従来のロータリカッタ駆動装置にお
ける周波数解析による高調波含有率は、図5の表を基に
次のようにして求められる。
【0045】{(0.15)2 +(1.55)2
(0.03)2 +(6.78)2 +(0.06)2
(2.80)2 +(0.04)2 +(0.33)2
(0.03) 2 1/2 =7.51mV。 これは、電流換算で15Aとなり、定格入力1次電流
は、 55K/{470×(3)1/2 }=67.6A となるので、高調波率は、 (15÷67.6)×100=22.2% である。
【0046】即ち、この発明に係るロータリカッタ駆動
装置10の場合、電流波形は力率1の正弦波であり(図
4参照)、高調波含有率は1.72%である。これに対
し、従来のロータリカッタ駆動装置の場合、電流波形が
正弦波でなく(図5参照)、高調波含有率は22.2%
である。従って、この発明に係るロータリカッタ駆動装
置10の高調波含有率は、従来のロータリカッタ駆動装
置に比べて1/10以下になっている。
【0047】このように、この発明によれば、走行する
ウェブを所定長に切断するロータリカッタを駆動させる
ロータリカッタ駆動装置において、三相交流電源からの
供給電力を三相交流電源の全波整流電圧値よりも昇圧さ
れた直流電源に変換し、DCバスを介して、ロータリカ
ッタの駆動電力を出力するベクトル制御インバータに電
力を供給する双方向PWMコンバータと、双方向PWM
コンバータの出力に接続され、蓄積したエネルギをロー
タリカッタの加速時の力行エネルギに使用することがで
きるように、ロータリカッタの減速時の回生エネルギを
蓄積することができる大容量のコンデンサとを有する。
【0048】即ち、ロータリカッタ16の減速時の回生
エネルギを、コンデンサバンク14に蓄積し、加速時に
コンデンサバンク14に蓄積されたエネルギを力行エネ
ルギに使用するようにして、三相交流電源29の供給電
力を可及的に機械摩擦損失分のみになるように、双方向
PWMコンバータ15の力行電流と回生電流、DCバス
電圧の最大電圧、及びコンデンサバンク14の容量値を
それぞれ設定している。
【0049】よって、従来、ロータリカッタは加速、減
速を繰り返すため、そのピーク電力が実効電力に比べて
非常に大きくなり、電源設備容量が大きくなるのが避け
られなかったのが、この発明により、ピ−ク電力が抑制
できるので、電源設備容量を小さくすることができコス
トダウンが可能となる。
【0050】また、従来、ロータリカッタの減速時の回
生電力は、三相交流電源に戻せないため、回生抵抗の熱
として消費されてしまっており、電力の損失が大きかっ
たのが、この発明により、ロータリカッタの減速時の回
生電力はコンデンサバンクに貯えて過剰分は三相交流電
源に戻し、コンデンサバンクに蓄えられたエネルギはロ
ータリカッタの加速時の力行電力として利用するので、
省エネルギに貢献することができる。
【0051】更に、三相交流電源の電流が正弦波でない
ので、高調波成分の含有率が高かったのが、この発明に
より、電源電流が力率1の正弦波で高調波成分の含有率
が低くなり、工場電源のクリーン化に貢献することがで
きる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、走行するウェブを所定長に切断するロータリカッタ
を駆動させるロータリカッタ駆動装置は、双方向PWM
コンバータにより、三相交流電源からの供給電力を三相
交流電源の全波整流電圧値よりも昇圧された直流電源に
変換し、DCバスを介して、ロータリカッタの駆動電力
を出力するベクトル制御インバータに電力が供給され、
双方向PWMコンバータの出力に接続された大容量のコ
ンデンサに、ロータリカッタの減速時の回生エネルギが
蓄積され、蓄積したエネルギをロータリカッタの加速時
の力行エネルギに使用することができるので、電源設備
容量が大きくならず、回生電力が熱として消費されるこ
となく、高調波成分の含有率が高くならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るロータリカッタ
駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の位相検出器とコンバータ制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図3】図1のモータの速度パターンに対する三相交流
電源の電流パターンを経過時間と共にグラフで示し、
(a)はウェブ切断長が長尺の場合におけるモータ速度
の説明図、(b)は(a)におけるDCバス電圧の説明
図、(c)はモータに流れる電流の説明図、(d)は三
相交流電源に流れる電流の説明図である。
【図4】図1のロータリカッタ駆動装置における電源電
流の波形と高調波成分をグラフ及び表で示す説明図であ
る。
【図5】従来のロータリカッタ駆動装置における電源電
流の波形と高調波成分をグラフ及び表で示す説明図であ
る。
【図6】従来のロータリカッタ駆動装置の構成例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
10 ロータリカッタ駆動装置 11 モータ 12 ロータリカッタ制御回路 13 ベクトル制御インバータ 14 平滑コンデンサ(コンデンサバンク) 15 双方向PWMコンバータ 16 ロータリカッタ 17 メジャーリングロール 18,19 パルスエンコーダ 20 減速機 21 インバータ制御回路 22,24 電流センサ 23 インバータパワー部 25 位相検出器 26 コンバータ制御回路 27 交流リアクトル 28 コンバータパワー部 29 三相交流電源 30 DCバス(+) 31 DCバス(−) 35 ゼロクロス検出器 36 クロック発信器 37 位相カウンタ 38 第1誤差増幅器 39 リミッタ 40 3相−2相変換器 41 回転軸座標変換器 42 関数発生器 43 第2誤差増幅器 44 第3誤差増幅器 45 静止軸座標変換器 46 2相−3相変換器 47 PWM変調器 48 キャリア周波数発振器 W ウェブ a,b パルス列信号 c トルク指令 d 三相出力 e DCバス電圧帰還信号 f q軸電流フィードバック信号 g d軸電流フィードバック信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/797 H02M 7/797

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行するウェブを所定長に切断するロータ
    リカッタを駆動させるロータリカッタ駆動装置におい
    て、 三相交流電源からの供給電力を前記三相交流電源の全波
    整流電圧値よりも昇圧された直流電源に変換し、DCバ
    スを介して、前記ロータリカッタの駆動電力を出力する
    ベクトル制御インバータに電力を供給する双方向PWM
    コンバータと、 前記双方向PWMコンバータの出力に接続され、蓄積し
    たエネルギを前記ロータリカッタの加速時の力行エネル
    ギに使用することができるように、前記ロータリカッタ
    の減速時の回生エネルギを蓄積することができる大容量
    のコンデンサとを有することを特徴とするロータリカッ
    タ駆動装置。
  2. 【請求項2】前記双方向PWMコンバータの力行電流と
    回生電流、前記DCバスの最大電圧、及び前記コンデン
    サの容量値を、前記三相交流電源の供給電力が機械摩擦
    損失分のみになるようにそれぞれ設定することを特徴と
    する請求項1に記載のロータリカッタ駆動装置。
  3. 【請求項3】前記双方向PWMコンバータは、 交流リアクトルと、 複数のスイッチング素子を有し、スイッチング動作によ
    り前記交流リアクトルにエネルギの蓄積、放出を繰り返
    させるコンバータパワー部と、 前記三相交流電源の電圧位相を検出する位相検出器と、 前記三相交流電源の電流を検出する電流センサと、 前記位相検出器及び前記電流センサからの出力が入力
    し、前記DCバスが電圧設定値になるように電圧制御が
    行われ、PWM制御による電流が電流設定値を超えない
    ように電流制御が行われるコンバータ制御回路とを有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリ
    カッタ駆動装置。
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