JP2524575B2 - 可変速揚水発電装置における可変速発電電動機の制動装置 - Google Patents

可変速揚水発電装置における可変速発電電動機の制動装置

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JP2524575B2 JP60110237A JP11023785A JP2524575B2 JP 2524575 B2 JP2524575 B2 JP 2524575B2 JP 60110237 A JP60110237 A JP 60110237A JP 11023785 A JP11023785 A JP 11023785A JP 2524575 B2 JP2524575 B2 JP 2524575B2
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    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、可変速揚水発電装置における可変速発電電
動機の制動装置に係り、特に二次巻線を有する巻線形誘
導機からなる可変速発電電動機を発電制御するに好適な
装置に関するものである。
〔発明の背景〕
周知のように、巻線形誘導機は、その二次巻線の抵抗
あるいは電力を制御することにより速度制御することが
できる。
また、このような巻線形誘導機の制動方法としては、
一次巻線に印加する交流電源の相回転を逆転する逆相制
動、あるいは、一次巻線を直流励磁し、誘導機およびそ
の負荷の回転エネルギーを二次抵抗で消費させる発電制
動等が知られている。
特に、このような発電制動方式は、前記逆相制動に比
べて電流を抑えることができることから、周知のセルビ
ウス制御と共に、大型の設備、例えば揚水発電システム
の水車ポンプ制御等に利用されている。
そして、このような発電制動を一層簡単に行なう方式
として、例えば特公昭55−2834号公報では、定常運転時
に誘導機をセルビウス制御するための周波数変換器を逆
利用し、制動時の直流励磁用電源を、この周波数変換器
の直流端から得ることにより、直流電源を不要にするこ
と等が提案されている。
ところで、一般に、巻線形誘導器の直流抵抗分は非常
に小さく、したがって、発電制動時の直流励磁も非常に
小さい電圧で制御する必要がある。
例えば、セルビウス制御される15000kWの巻線形誘導
機を例に挙げると、一次巻線の直流抵抗は0.04Ω、一次
定格電流は1100Aのため、制動時の励磁電圧は、 0.04Ω×1100A=44V となり、この44V以下で制御しなければならない。
一方、この15000kWの誘導機をセルビウス制御する場
合の周波数変換装置の定格直流電圧は、制御遅れ角α=
25゜のとき1300V程度となる。この直流電圧はほぼcosα
に比例することから、直流電圧を44Vとするには、制御
遅れ角αは、 とする必要がある。
このように制御遅れ角αが90゜に近いところでは、制
御遅れ角αの変化に対して、出力電圧の変動率が高くな
る。
第3図は、この電圧変動率を説明するための、サイリ
スタ変換装置の特性図である。
一般的にこの種のサイリスタ変換装置の出力電圧はco
sαに比例することから、縦軸にcosαの値、横軸に制御
遅れ角αを示す。
図において、定格電圧E0に近い電圧E2の点を考える
と、制御遅れ角αの変動分Δαに対する電圧変動分ΔE2
は、E2の値に比べ小さくあまり問題とはならない。とこ
ろが非常に低い電圧E1を出力している状態では、制御遅
れ角αの変動分Δαは同じであつても、それによる電圧
変動分ΔE1は出力電圧E1に比べ大きな値となる。すなわ
ち、ΔE2/E2<<ΔE1/E1の関係が成り立つ。
このように、低出力電圧の領域では、制御遅れ角αの
変動に対する電圧変動率が高い。したがつて、直流励磁
時に停電圧を制御する必要のある従来の前記制動方式
は、制御遅れ角αの変動に対する電圧変動率が高いこと
から、制動制御の精度に問題があつた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、発電制動の制御精度を向上すること
のできる可変速揚水発電装置における可変速発電電動機
の制御装置を提供するにある。
〔発明の概要〕
本発明は、誘導機巻線は直流抵抗分に比べてインダク
タンス成分が大きいことに着目して成されたもので、そ
の特徴とするところは、可変速揚水発電装置の巻線形誘
導機からなる可変速発電電動機の制御時に、一次又は二
次巻線のうちの一方を短絡し、他方の巻線を直流励磁に
変えて交流励磁することにより、上記インダクタンスに
よる電圧降下分を利用して励磁電圧を大きくし、もつて
電圧変動率が比較的小さい領域で発電制動するようにし
たところにある。
〔発明の実施例〕
第1図は、本発明の一実施例に係る制動装置が適用さ
れた可変速揚水発電装置を示す。
図において、回転負荷であるポンプ水車1は、巻線形
誘導機2に連結されており、この誘導機2によつて駆動
され、ないしは誘導機2を駆動するように構成してい
る。巻線形誘導機2は可変速発電電動機として使用さ
れ、セルビウス制御される。
この誘導機2は一次巻線3と二次巻線4を備えてお
り、一次巻線3は、遮断器5を介して商用交流電源系統
6、および遮断器9を介して短絡回路10に接続されてい
る。二次巻線4は遮断器15を介して周波数変換装置11
に、遮断器7を介して始動用短絡抵抗8に接続されてい
る。周波数変換装置11は絶縁トランス16を介して商用交
流電源系統6に接続されている。
この周波数変換装置11は、3相ブリッジ接続されたサ
イリスタ変換器12,14および平滑リアクトル13で構成さ
れている。
以上の構成において、周知の通り、起動時は、遮断器
5および7を閉じて二次抵抗起動し、定常運転に入る
と、遮断器7を開き、遮断器15を閉じることにより、周
波数変換装置11により二次電力を制御して速度制御を行
なう。
次に、この状態から発電制動する場合の動作を説明す
る。制動開始時には、先ず、遮断器5を開き、周波数変
換装置11を停止させて、二次電流を零にする。その後、
遮断器9を閉じて短絡回路10を接続することにより一巻
線3を短絡し、同時に、周波数変換装置11から低周波の
交流電力を印加して、二次巻線を交流励磁する。したが
つて、誘導機2は、二次巻線の励磁周波数によつて決ま
る同期速度までは発電機として動作し、誘導機2及びポ
ンプ水車1の持つ回転エネルギーは、一次巻線3及び短
絡回路10の抵抗により消費されて発電制動を行なうこと
ができる。
ここで、前記した15000kWの誘導機を例に挙げて、こ
の場合の励磁電圧について説明する。二次巻線4の直流
抵抗は0.002Ω程度であり、インダクタンスは0.006Ω程
度である。したがつて、二次巻線4の励磁周波数を1Hz
とすると、そのときのインピーダンスZは、 となる。すなわち、直流抵抗に比べて19倍のインピーダ
ンスとなるため、その励磁電圧も、直流例示の場合に比
べて19倍の電圧とすることができる。したがって、周波
数変換装置11は、制御遅れ角αが小さい領域、すなわち
制御遅れ角αの変動に対する出力電圧の変動率が小さい
預域で制御することができるので、制動制御精度を上げ
ることができる。
尚、この励磁周波数は、上記のように予め1Hzに設定
しておくだけで十分な効果を達成できるが、誘導機2の
回転速度以下、即ち、交流電源6の周波数以下で任意に
設定ないし可変することもでき、この場合もその励磁周
波数によつて決まる周期速度まで精度の高い発電制動を
行なうことができる。
以上述べた実施例では、セルビウス制御用の周波数変
換装置11を利用して交流励磁することができるので、新
たに励磁装置を設ける必要がない点で優れている。しか
し、本発明はこれに限るものでないことは勿論であり、
既存の始動用抵抗8を開閉器で切換えて一次側に接続す
ることによつて、短絡回路10を新たに設けないようにす
ること、さらには、一次巻線3側を周波数変換装置11で
交流励磁して、二次巻線4を始動用抵抗8で短絡するこ
ともできる。
第2図は、本発明の他の実施例に係る制動装置が適用
された可変速揚水発電装置であり、第1図と同一部には
同一符号を付して説明を省略する。本実施例では、周波
数変換装置11を、サイリスタ変換器12,14に代えて、サ
イクロコンバータ装置で構成した点に特徴がある。
図において、可変速発電電動機を構成する誘導機2の
二次巻線4はグレーツ結線されたサイクロコンバータ装
置11に結合され、サイクロコンバータ装置の反可変速発
電電動機側は絶縁トランス20に結合されている。この絶
縁トランス20は商用交流電源系統6に結合された一次巻
線21、および前記サイクロコンバータ装置11が結合され
る二次巻線22〜24を備えている。
常時運転時には遮断器5は閉じ9は開となつている。
制動時にはまず遮断器5を開き、次にサイクロコンバー
タ装置11を停止させ励磁電流を零にした後遮断器9を閉
じ、一次巻線3を短絡回路10により短絡する。この状態
でサイクロコンバータ装置11により二次巻線4に交流電
流を流し、可変速発電電動機を構成する誘導機2を発電
機として動作させ、可変速発電電動機を構成する誘導機
2の回転子とポンプ水車1の持つ回転エネルギーを一次
巻線の抵抗により消費し発電制動を行うものである。
したがつて、本実施例でも、サイクロコンバータ装置
の制御遅れ角αが小さい領域、すなわち制御遅れ角αの
変動に対する出力電圧の変動の割合が小さい領域で使用
することが可能となる。
以上、いずれの実施例でも、誘導機の一次巻線を短絡
し、二次巻線に交流励磁を加えているが、一次巻線と二
次巻線は原理的に等価であり、二次巻線を短絡し、一次
巻線に交流励磁を加えても原理的に変わるところは無
く、同様な効果を達成できることは明らかである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、可変速揚水発電装置の巻線形誘導機
からなる可変速発電電動機の制動時の励磁電圧を従来の
直流励磁に比べて高くすることができるので、電圧変動
率の小さい領域でもつて、前記可変速発電電動機を高精
度に発電制動制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る制動装置が適用された
可変速揚水発電装置を示す電気回路図、第2図は本発明
の他の実施例に係る制動装置が適用された可変速揚水発
電装置を示す電気回路図、第3図はサイリスタ変換器の
特性図である。 1……ポンプ水車、2……巻線形誘導機(発電電動
機)、3……一次巻線、4……二次巻線、10……短絡回
路、11……周波数変換装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−35821(JP,A) 特開 昭49−120120(JP,A) 特開 昭51−22024(JP,A) 特開 昭51−136122(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源と、駆動及び被駆動トルクを発生
    するポンプ水車と、このポンプ水車に連結され一次及び
    二次巻線を有する巻線形誘導機からなる可変速発電電動
    機と、この可変速発電電動機の二次巻線と前記交流電源
    との間に接続され、当該二次電力を制御する周波数変換
    装置とを備えた可変速揚水発電装置において、前記可変
    速発電電動機の制動時、前記一次又は二次巻線のうちの
    一方を短絡する手段、および他方の巻線を前記交流電源
    より低い周波数で交流励磁する手段とを備えたことを特
    徴とする可変速揚水発電装置における可変速発電電動機
    の制動装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記交流
    励磁手段は、前記可変速発電電動機の零速度に近い低周
    波で交流励磁するようにしたことを特徴とする可変速揚
    水発電装置における可変速発電電動機の制動装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記短絡
    手段は前記一次巻線を短絡する構成とし、前記交流励磁
    手段は、前記周波数変換装置により前記交流電源を低周
    波電力に変換して前記二次巻線に給電するように構成し
    たことを特徴とする可変速揚水発電装置における可変速
    発電電動機の制動装置。
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DE102012224188A1 (de) * 2012-12-21 2014-06-26 Wobben Properties Gmbh Verfahren zur Steuerung eines Wasserschütz-Antriebs für ein Wasserschütz mit einer elektrischen Maschine, Betriebsschaltung, Wasserschütz-Antrieb und Wasserkraftanlage
DE102014115529A1 (de) * 2014-10-24 2016-05-12 Beckhoff Automation Gmbh Antrieb mit einer Sicherheitsbremse, Motorsteuerungssystem und Verfahren zum Betreiben eines Motorsteuerungssystems

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