JP2003169346A - 投写型画像表示装置 - Google Patents

投写型画像表示装置

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JP2003169346A JP2001363832A JP2001363832A JP2003169346A JP 2003169346 A JP2003169346 A JP 2003169346A JP 2001363832 A JP2001363832 A JP 2001363832A JP 2001363832 A JP2001363832 A JP 2001363832A JP 2003169346 A JP2003169346 A JP 2003169346A
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color
modulator
lamp
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洋和 田口
Isao Yoneoka
勲 米岡
Shigenori Shibue
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流点灯ランプとカラーホイールとを用いる
投写型画像表示装置において、フリカの発生を抑制する
とともに、明るさの低下を抑制する。 【解決手段】 カラーホイール(3)はセグメント角度
が全て略120°であり、回転駆動回路(21)はカラ
ーホイール(3)の回転速度を映像信号の垂直同期周波
数Finの略2倍以上に制御し、ランプ電源回路(2
1)によるランプ(1)の駆動電流の周波数がカラーホ
イールの回転速度の略3/4倍であり、変調器駆動回路
(23)は、少なくとも、映像信号の垂直同期信号の周
波数Finが所定値以上の場合には、長いブランキング
期間と短いブランキング期間とを交互に発生し、ランプ
電源回路(21)は、長いブランキング期間中に駆動電
流の極性を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カラー映
像をスクリーン等に投写する投写型画像表示装置であっ
て、特に、光源から出射される白色光をカラーホイール
を用いて時間的に赤、緑及び青の3原色光に分割し、そ
の分割した赤、緑及び青の光を液晶パネルやDMD(デ
ジタル・マイクロミラー・デバイス)等の空間的光変調
器によって赤、緑及び青の映像光に変調してスクリーン
等に投写するようにした投写型画像表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】投写型画像表示装置は、光変調器で生成
した映像光をスクリーン等に投写することにより画像光
に対応した画像を表示する装置であって、光変調器の形
態によって液晶パネルなどを用いた透過型とDMD(デ
ジタル・マイクロミラー・デバイス)などを用いた反射
型とに区分される。一般的にDMD等の鏡面反射型光変
調器を使用した単板式の投写型画像表示装置において
は、時分割色分離合成方式を採用しており、例えば特開
2000−347130号公報に示されるような光学系
が実用化されている。
【0003】図5は上記公報に開示された投写型画像表
示装置で、照明系と結像系とにより構成されている。照
明系は、光を生成する交流点灯ランプ1と、ランプ1が
その第1の焦点に位置するように設けられ、ランプ1か
らの光をその第2の焦点に集光させる楕円鏡2と、ラン
プ1と楕円鏡2とからなる光源から入射された光に対し
て時分割色分離を行うカラーホイール3と、鏡面反射型
光変調器8に照射する光の分布を均一にするためのロッ
ドレンズ4と、ロッドレンズ4から出射される光を効率
良く鏡面反射型光変調器8に伝えるためのリレーレンズ
5及び6とを備えている。また結像系は、凹面反射鏡7
からの反射光を入射して画像光を反射する鏡面反射型光
変調器8と、鏡面反射型光変調器8で生成された画像光
を投写画面上に投写するための投写レンズ9と、リレー
レンズ6からの出射光を鏡面反射型光変調器8に向け、
投写レンズ9の入射瞳に効率よく光を集光させるように
反射する凹面反射鏡7とを備えている。
【0004】カラーホイール3は、図6に示すように、
略円板状の保持部材の周囲に、それぞれ赤、緑及び青の
それぞれの波長を透過させるように構成された、各々略
扇形の色フィルタ30、31及び32を固定したもので
ある。良好なホワイトバランスを得るためには、色フィ
ルタ30、31及び32のセグメント角はそれぞれ12
0°前後とするのが望ましい。
【0005】カラーホイールの他の例は、図7に示すも
ので、可視光をすべて透過させる白色フィルタ33を加
えて、4枚のフィルタを配置した構成とすることで、輝
度を向上させるようにしたものである。この構成には、
ホワイトバランスが多少劣化する傾向がある。従って、
ホワイトバランスを重視するプロジェクションテレビ等
には図6に示すように、3枚の色フィルタから成る構成
の方が好ましい。
【0006】カラーホイール3は通常、色フィルタ境界
が、光源からの光ビームの光路を通過するのに要する時
間(通過開始から通過終了までの時間)を最小にし、も
って鏡面反射型光変調器8に当たる光の量を最大にする
ため、光ビームが細くなった点に置かれる。色フィルタ
境界が光路を通過しているときは、光ビームの一部は一
つの色フィルタを透過し、他の部分は別の色の色フィル
タを透過するので、2つの色の光が混ざったものが光変
調器8に入射することになる。そのような混合光により
映像光を発生するのを避けるため、フィルタ境界が光路
を通過しているときは、光変調器8を動作させないよう
にするためブランキング期間を設けている。しかし、こ
のようにすると、ブランキング期間中は光源からの光束
を捨てることになり、その結果スクリーンの明るさが低
下する。
【0007】ここで、カラーホイール3の回転は、映像
データの垂直同期信号Vsyncに位相ロックされる。カラ
ーホイール3を透過した赤、緑及び青の3原色光は、鏡
面反射型光変調器8に投写され、連続したカラー映像を
観察者の目の中で一体化できるように高速で切換えなが
ら画面上に映し出すことによりフルカラー映像が生成さ
れるが、カラーホイール回転速度が遅いと観察者には
赤、緑及び青の3原色に色割れした映像として認識され
る。そのため、通常カラーホイール回転速度は、映像デ
ータの垂直同期信号Vsyncの2倍以上としている。
【0008】また、ランプ1としてメタルハライドラン
プやUHP(高圧水銀)ランプのような交流点灯ランプ
を用いる場合、駆動電流の極性が切り替わる時には、ラ
ンプ1の光出力に変動が生じる。鏡面反射型光変調器8
はPWM(パルス幅変調)駆動により階調を表現するた
め、ランプ1の出力変動は、仮に出力変動が映像データ
の垂直同期信号Vsyncに同期していないとすれば、垂直
方向に非同期の画面の明るさの変動(明るさが周囲と異
なる水平に延びた帯状の部分が垂直に移動する)が生じ
る。上記の問題を回避する方法として、ランプ1の駆動
電流の周波数とカラーホイールの回転速度を同期させ、
カラーホイール3の色フィルタ相互の境界が光路を通過
するタイミング、即ちブランキング期間にランプ1の極
性が切り替わるように、ランプ1の駆動電流の周波数及
び位相を調整するのが一般的である。ランプ1の駆動電
流の周波数としては、70〜135Hz対応のものが良
く知られている。
【0009】例えば、ランプ1の駆動電流の周波数が1
20Hzとすると、カラーホイール3の回転速度も12
0Hzとしている。この場合、カラーホイール3が1回
転、即ち360°回転する間に、交流点灯ランプ1には
極性が切り替わるタイミングが0°と180°の位置の
2回あり、その瞬間にランプ1の光出力に変動が生じ
る。前述のように、色フィルタ相互間の境界にこのラン
プ1の極性の切り替わりのタイミングが来るようにする
のが一般的であるので、カラーホイール3には少なくと
も0°と180°の位置に色フィルタ相互間の境界が必
要になる。
【0010】また、良好なホワイトバランスを得るため
には、前述のようにカラーホイール3は白色フィルタを
備えず、赤、緑及び青それぞれの波長を透過する3種類
の色フィルタで構成するようにし、さらにそれぞれの色
フィルタが占める角度範囲を120°前後とするのが望
ましい。そのため、従来はこの2つの要求を同時に満足
するために、図8に示すように、例えば赤の色フィルタ
30を2つのセグメントに分割したカラーホイールを用
いたり、図9に示すように赤、緑及び青の光を透過させ
る3色の色フィルタを全て2つのセグメントに分割した
カラーホイールを用いることにより、0°と180°の
位置に色フィルタセグメント境界を設け、ブランキング
期間にランプ1の極性切り替わりのタイミングが来るよ
うにしている。
【0011】図10に、カラーホイールとして、図8に
示すものを用いた場合の、カラーホイールの回転、交流
点灯ランプの駆動電流、及びブンラキング期間を示すタ
イミングチャートを示す。映像信号の垂直同期信号Vsy
ncとしてはNTSCの60Hzを想定し、カラーホイー
ル回転速度をその2倍の120Hzとしている。ランプ
の駆動電流の周波数は、カラーホイールの回転速度と同
じ120Hzに設定される。このように装置を構成した
場合、ブランキング期間はカラーホイール1回転あたり
4回となり、これによる明るさの低下を招いている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、赤、緑
及び青それぞれの波長を透過させる3色の色フィルタを
備えたカラーホイールを用いる場合、カラーホイールの
色フィルタ境界が光路を通過する時点の前後にわたるブ
ランキング期間を設けることにより、色階調等の劣化が
発生しないように制御を行うが、ブランキング期間中は
光源からの光束が捨てられるので、これにより、スクリ
ーンの明るさが低下する。3色の色フィルタを備えたカ
ラーホイールを用いる場合、交流点灯ランプの駆動電流
の周波数をカラーホイールの回転速度と等しくする従来
の例では、ブランキング期間にランプの極性切り替わり
のタイミングが来るようにするためには、カラーホイー
ルの色フィルタ(セグメント)境界を4つ以上設けなけ
ればならず、それに伴うブランキング期間もカラーホイ
ール1回転あたり4回以上となる。色フィルタを分割し
ない場合、赤、緑及び青の光を透過させる3色の色フィ
ルタでカラーホイールを構成する場合、最低必要となる
色フィルタ境界は3つであり、それより多くの色フィル
タ(セグメント)境界を設けるとブランキング期間の発
生回数が多くなり、これにより明るさが低下する。ま
た、フリッカーフリータイプのランプ電源回路の場合、
ランプ駆動電流の極性の切り替わり時に電流ピークがあ
り、この部分をブランキングによりマスクすることとす
れば、電流ピークのないランプを用いた場合に比べてブ
ランキング期間が長くなることになり、結果としてスク
リーンの明るさが低下する。
【0013】本発明の目的は、投写型画像表示装置の明
るさを向上させ、しかもフリッカーを抑制することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の投写型画像表示
装置は、所定の光路に沿って進む白色光を出射する交流
点灯ランプ(1)を備えた光源(10)と、上記交流点
灯ランプを所定の周波数の交流電流で駆動する電源回路
(21)と、それぞれ、赤、緑及び青を透過させる赤、
緑及び青の色フィルタを有し、上記色フィルタ及びそれ
ら相互間の境界が順に上記光路を通過するように回転可
能であって、該光源(10)からの白色光に含まれる
赤、緑及び青の光を順に選択して透過させるカラーホイ
ール(3)と、上記カラーホイールを回転させる回転駆
動回路(22)と、該カラーホイールからの赤、緑及び
青の光を、駆動信号に応じて空間的に変調する光変調器
(7)と、映像信号に応じて上記光変調器(7)を駆動
するための、赤、緑及び青の駆動信号を順次発生する変
調器駆動回路(23)と、該光変調器(7)で変調され
た光を投写する投写レンズ(9)とを備えた投写型画像
表示装置において、上記変調器駆動回路は、上記赤、緑
及び青の駆動信号を発生するそれぞれの期間相互間に、
上記変調器を動作させないブランキング期間を有し、上
記カラーホイール(3)は、フィルタの各々が占める領
域が単一の連続したものであって、上記カラーホイール
の回転中心に対し略120°をなすものであり、上記回
転駆動回路は上記カラーホイール(3)の回転速度を上
記映像信号の垂直同期周波数Finの略n倍(nは2以
上の整数)に制御し、かつ上記各色の駆動信号が上記光
変調器に供給されているときに同じ色の色フィルタが上
記光路を通過するように上記カラーホイールの回転位相
を制御し、上記ランプ電源回路(21)による上記ラン
プ(1)の駆動電流の周波数が上記カラーホイールの回
転速度の略3/4倍であり、上記変調器駆動回路は、少
なくとも、上記映像信号の垂直同期信号の周波数Fin
が所定の閾値Fth以上の場合に、上記ブランキング期
間として第1の長さのものと、上記第1の長さよりも短
い第2の長さのものとを交互に発生し、上記ランプ電源
回路(21)は、上記第1の長さのブランキング期間中
に上記駆動電流の極性を切り替えることを特徴とする。
【0015】上記変調器駆動回路が、上記映像信号の垂
直同期信号の周波数Finが上記閾値Fthより低い場
合には、上記ブランキング期間を上記第2の長さに固定
するものであっても良い。
【0016】上記変調器駆動回路が、上記ブランキング
期間の各々のうち、上記カラーホイールの色フィルタ境
界が上記光路の中心を通過するタイミングよりも前の部
分と後の部分の長さが略同じであるようにするものであ
っても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1の投写型画像表示装置を示す図である。同図
で、図5と同じ符号は同一乃至相当する部材を示す。こ
の画像表示装置は、図5に示す従来例と同様、光源10
と、カラーホイール3と、ロッドレンズ4と、リレーレ
ンズ5及び6とから成る照明系と、凹面反射鏡7と、鏡
面反射型光変調器8と、投写レンズ9とから成る結像系
とを備えている。
【0018】光源10は、光を生成する交流点灯ランプ
1と、ランプ1がその第1の焦点に位置するように設け
られ、ランプ1からの光をその第2の焦点に集光させる
楕円鏡2とから成り、所定の光路11に沿って進む白色
光を出射する。
【0019】カラーホイール3は、光源10から入射さ
れた光に対して時分割色分離を行う。即ち、カラーホイ
ール3は、図2に示すようにそれぞれ、赤、緑及び青の
光を透過させる赤、緑及び青の色フィルタ30、31及
び32を有し、色フィルタ30、31及び32、並びに
それら相互間の境界34、35及び36が順に光路11
を通過するように回転可能であって、回転により、光源
10からの白色光に含まれる赤、緑及び青の3原色を順
に選択して透過させる。
【0020】カラーホイール3はセグメント角度が全て
120°である。即ち、色フィルタ30、31及び32
の各々が占める円周方向の角度範囲は120゜であり、
各色フィルタが光路11を通過する時間は互いに等し
い。図示の例では、色フィルタ相互間の境界34、35
及び36がカラーホイール3の回転中心3aから半径方
向に延びた直線に沿うものであり、隣合う境界によって
挟まれる角が120゜である。
【0021】ロッドレンズ4は、鏡面反射型光変調器8
に照射する光の分布を均一にする。リレーレンズ5及び
6は、ロッドレンズ4から出射される光を効率良く鏡面
反射型光変調器8に伝えるためのものである。
【0022】鏡面反射型光変調器8は、凹面反射鏡7か
らの反射光を入射して画像光を反射する。即ち、カラー
ホイール3を透過した赤、緑及び青の光を、後述の駆動
信号Sdに応じて空間的に変調する。
【0023】投写レンズ9は、鏡面反射型光変調器8で
生成された画像光を図示しないスクリーン上に投写す
る。凹面反射鏡7は、リレーレンズ6からの出射光を鏡
面反射型光変調器8に向け、投写レンズ9の入射瞳に効
率よく光を集光させるように反射する。
【0024】図1の装置はさらに、交流点灯ランプ1を
所定の周波数の交流電流で駆動するランプ電源回路21
と、カラーホイール3を回転させる回転駆動回路22
と、外部から供給される映像信号Svに応じて光変調器
8を駆動する駆動信号Sdを発生する変調器駆動回路2
3とを備えている。
【0025】図3は本実施の形態1におけるカラーホイ
ール3の回転、フリッカーフリータイプの交流点灯ラン
プ1の駆動電流の極性の切り替わり、及び駆動信号Sd
のブランキング期間の相互関係を示すタイミングチャー
トである。
【0026】変調器駆動回路23からの駆動信号Sd
は、映像信号Svを赤、緑及び青の映像信号に分解し
て、それらを面順次に発生する。図示の例では、図3
(a)に示すように、映像信号Svの1垂直期間に等し
い長さの期間(映像信号Svの1垂直期間と同じタイミ
ングとは限らず幾分遅れるのが普通である)Tfを6つ
の小期間Tsに分け、各小期間中に各色の映像信号に対
応したPWM駆動信号Sd(r)、Sd(g)及びSd
(b)を順に、従って期間Tf中にそれぞれ1回ずつ、
発生する。本明細書では、それぞれの色の駆動信号Sd
(r)、Sd(g)及びSd(b)を総称するとき(或
いは任意のものを指すとき)は符号Sdを用いる。ま
た、各色の駆動信号を供給する期間と次の色の駆動信号
を供給する期間との間に図3(d)に示すタイミング
で、光変調器8を動作させないブランキング期間Lw、
Lnを設ける。光変調器8は、「動作しない」状態にお
いては、光を投写レンズ9の方向には反射しない。ブラ
ンキング期間には長いもの(第1の長さのもの:Lw)
と、短いもの(第1の長さによりも短い第2の長さのも
の:Ln)とがあり、これらが交互に現れる。また図示
の例では、ブランキング期間の中心は、上記の小期間T
s相互の境界、各垂直期間Tfを6等分する点と一致し
ている。
【0027】変調器駆動回路23はさらに、映像信号S
v中の垂直同期信号Vsyncに基づいて、上記の期間Tf
に同期した同期信号Scを発生し、これをランプ電源回
路21及び回転駆動回路22に供給する。
【0028】回転駆動回路22は、同期信号Scに基づ
いて、カラーホイール3の回転の速度及び位相を制御す
る。具体的には、各色の駆動信号Sdが変調器8に供給
されているときに同じ色の色フィルタが光路11を通過
するように、カラーホイール3の回転の速度及び位相を
制御する。本例では、カラーホイール3の回転速度が映
像信号の垂直同期周波数Finの2倍となるように制御
する。また、変調器駆動回路23からの駆動信号Sdの
ブランキング期間Lw、Ln中に、カラーホイール3の
色フィルタ相互間の境界34、35及び36が光路11
を通過するように、カラーホイール3の回転の位相を制
御する。
【0029】ランプ電源回路21は、同期振動Scに基
づいて、ランプ1の駆動電流の極性の切り替わりの周波
数及びタイミングを制御する。具体的には、ランプ1の
駆動電流の周波数Fpがカラーホイール3の回転速度V
rの3/4倍、従って、映像信号の垂直同期信号Vsync
の周波数の3/2倍となるように制御する。また、長い
(第1の長さの)ブランキング期間Lw中に、駆動電流
の極性を切り替える。
【0030】以下、本実施の形態において、装置各部の
動作の周波数やタイミングを制御することの意義、並び
に各部の動作の詳細を説明する。
【0031】前述のように、カラーホイール3の回転速
度Vrが映像信号の垂直同期信号Vsyncの周波数Fin
の2倍(又はそれ以上)とされるのは、色割れしたカラ
ー映像となることを避けるためである。図3に示す例で
は、映像信号の垂直同期信号VsyncとしてNTSCの6
0Hzを想定し、カラーホイール回転速度Vrをその2
倍の120Hzとしている。
【0032】また、ランプ1の駆動電流の周波数Fpは
カラーホイール3回転速度Vrの3/4倍、従って垂直
同期信号Vsyncの周波数Fin=60Hzの3/2倍、
即ち90Hzに設定している。このランプ駆動電流周波
数Fpの値は、一般に良く知られている対応周波数70
〜135Hzの範囲内である。
【0033】上記のように、ブランキング期間として長
いものと短いものを交互に出現させ、長いブランキング
期間中にランプ1の駆動電流の極性が切り替えられるの
で、極性の切り替わりの際の光出力の変動によるフリッ
カーを抑制することができる。例えば、図3(c)に示
すようにフリッカーフリータイプの交流点灯ランプ1で
はランプ駆動電流の極性の切り替わりPs時に電流ピー
クがあり、この電流ピークが生じるときは電流の変化、
従ってランプから発生される光の強さの変動が著しく、
上記電流ピーク時に変調器8が動作するとピーク部分の
輝度レベルが他の期間とは異なるため、フリッカー及び
階調の不連続が発生する。従って、このような電流ピー
クが発生する時は、変調器8を動作させないのが望まし
い。そこで、ブランキング期間を長くして、このような
極性の切り替わりの際のピークの発生のタイミングをも
カバーするようにする。これにより、光出力の変動によ
るフリッカー及び階調の不連続を抑制することができ、
また階調表現における不連続性も発生しない。
【0034】一方、電流の極性の切り替わりを伴わない
ブランキング期間は、従来のランプの場合と同様に短く
することで、明るさの低下を抑制することができる。
【0035】また、ブランキング期間は、カラーホイー
ル3を赤、緑及び青の光を透過させる3枚の色フィルタ
30、31及び32で構成する結果必要となる最小回数
である、1回転当たり3回とすることができる。この結
果、ブランキング期間をカラーホイール3の1回当たり
4回以上とした場合のように、ブランキング期間の増加
による明るさの減少を避けることができる。
【0036】さらにまた、図3(d)に示すように、長
いブランキング期間Lwと短いブランキング期間Lnが
交互に現れる構成であるために、ブランキング期間のう
ち、カラーホイール3のフィルタ境界が光路11の中心
を通過するタイミングtw、tnよりも前の部分の長さ
Lwf、Lnfと後の部分の長さLwr、Lnrが互い
に同じでないとすれば、各色の駆動信号の発生のための
期間のうちブランキング期間以外の部分の長さが同じで
なくなるため、出力画像にフリッカが発生する。そこ
で、図3(d)に示すように、ブランキング期間Lw、
Lnのうちの、カラーホイール3のフィルタ境界34、
35及び36が光路11の中心を通過するタイミングt
w、tnよりも前の部分Lwf、Lnfと後の部分Lw
r、Lnrが同じ長さとなるように制御する。このよう
にすれば、フリッカを抑制することができる。
【0037】図3の場合、長いブランキング期間Lwは
回転角に換算すると、28.3°で、フィルタ境界に対
して前後それぞれLwf=Lwr=14.15°、短い
ブランキング期間はLn=13°でフィルタ境界に対し
て前後それぞれLnf=Lnr=6.5°としている。
【0038】なお、図3は映像信号の垂直同期信号Vsy
ncとしてNTSCの60Hzを想定したが、映像信号の
垂直同期信号VsyncとしてPALの50Hzを想定した
場合、カラーホイール3の回転速度をその2倍の100
Hz、ランプの駆動電流の周波数Fpをカラーホイール
3の回転速度の3/4倍、即ち75Hzに設定すれば、
同様の効果が得られる。この場合も、ランプ駆動電流周
波数Fpの値は、一般に良く知られている対応周波数7
0〜135Hzの範囲内にある。
【0039】上記の例では、カラーホイール3の回転速
度が映像信号の垂直同期周波数Finの2倍であるが、
3以上の整数倍(n倍)であっても良い。この場合、期
間Tf中の小期間の数も(3×n)となる。
【0040】実施の形態2.実施の形態2の投写型表示
装置の構成は、実施の形態1と同様、図1によって示さ
れるものである。実施の形態1との違いは、ブランキン
グ期間を制御する変調器駆動回路23の制御動作にあ
る。即ち、この実施の形態では、変調器駆動回路23
は、映像信号の垂直同期信号の周波数Finを所定の閾
値Fthと比較し、その結果前者が後者以上のときは、
実施の形態1と同様、第1の長さの(長い)ブランキン
グ期間Lwと第2の長さの(短い)ブランキング期間L
nを交互に発生させる一方、映像信号の垂直同期信号の
周波数Finが閾値Fthより低い場合には、ブランキ
ング期間を第1の長さ(Lw)に固定する。なお、所定
の閾値Fthとは、フリッカの発生が視認限界以下とな
る周波数を意味する。
【0041】図4は実施の形態2におけるカラーホイー
ル3の回転、フリッカーフリータイプの交流点灯ランプ
1の駆動電流、及びブランキング期間の相互の関係を示
すタイミングチャートである。図4において、図3と同
様に、入力映像信号の垂直周波数Finとして、カラー
ホイール回転速度Vrをその2倍の2×Finとしてい
る。ランプ1の駆動電流の周波数Vpはカラーホイール
回転速度の3/4倍、即ちVr×3/4、従ってFin
×3/2に設定している。
【0042】実施の形態1では、図3に示すように長い
ブランキング期間と短いブランキング期間とを交互に発
生し、ランプ駆動電流の極性の切り替わりPsが長いブ
ランキング期間中に起こるように制御を行なっていた。
【0043】上記のような制御を行なった場合、映像信
号の垂直周波数が高いときは問題はないが、映像信号の
垂直周波数が低いときは、ブランキング期間が一定では
ないためにフリッカ等の症状が視認される。例えば、P
AL信号の様に入力映像信号の垂直周波数が50Hz程
度の信号の場合はブランキング期間が一定でないために
発生するフリッカが目立つ。
【0044】そこで、実施の形態2では、映像信号Sv
の垂直周波数Finを所定の閾値Fthと比較し、 Fin≧Fth のときは、実施の形態1と同様に、図4(c)に示すよ
うに、ブランキング期間として長いものLwと短いもの
Lnとを交互に発生させ、長いブランキング期間Lw中
にランプ駆動電流の極性を切り替えるようにする一方、 Fin<Fth の場合は図4(d)に示すようにブランキング期間の長
さを一定にする(Ln=Lw)。具体的にはブランキン
グ期間をすべて第1の長さLwにする。
【0045】上記のような制御を行うことにより、映像
信号の垂直周波数Finが高い場合は、フリッカが目立
ちにくいため、明るさの低下を防ぐためランプ駆動電流
の極性の切り替わりを伴わないブランキング期間を短く
することで明るさの低下を抑制する一方、映像信号の垂
直周波数が低い場合はフリッカの抑制のため(明るさは
を犠牲にして)、すべてのブランキング期間を同じ長
さ、具体的には、ランプ駆動電流の極性の切り替わりを
伴う場合に必要な長さにする。
【0046】例えば、Fthを55Hzに設定した場合
は、入力映像信号がNTSC信号の様に垂直周波数が6
0Hzの場合はFin≧Fthであるため図4(c)に
示すようにランプ駆動電流の極性の切り替わり時のみブ
ランキング期間が長くなるように制御される。一方PA
L信号の様に50Hzの信号に対しては、Fin<Ft
hであるため図4(d)に示すようにすべてのブランキ
ング期間を一定にする。以上のような制御を行うことに
より、入力映像信号の垂直周波数が高く、フリッカが目
立たない場合は明るさが低下せず、入力映像信号の垂直
周波数が低くフリッカが目立ちやすい場合は、明るさは
低下するがフリッカの発生を抑えることができる。
【0047】また、出力画像のフリッカをなくすため
に、実施の形態1と場合と同様、図4(c)及び(d)
に示すように、ブランキング期間のうち、カラーホイー
ルのフィルタ境界が光路11の中心を通過するタイミン
グtw、tnよりも前の部分Lwf、Lnfと後の部分
Lwr、Lnrの長さが互いに等しくなるように制御す
る。図4の場合、長いブランキング期間は28.3°で
フィルタ境界の前後それぞれ14.15°とし、短いブ
ランキング期間は13°で、フィルタ境界の前後それぞ
れ6.5°としている。
【0048】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0049】請求項1の発明によれば、第1の長さの
(比較的長い)ブランキング期間中にランプの極性を切
り替えるので、切り替えに伴いランプが出射する光の強
度が変動しても、その変動がブランキング期間中に起こ
ることになるので、該光強度の変動によるフリッカ及び
階調の不連続を抑制することができる。また、ランプの
極性の切り替わりを伴わないブランキング期間は短くす
ることにより、明るさの低下を抑制することができ、階
調表現の不連続性も発生しない。しかも、ブランキング
期間の発生回数は、カラーホイールの1回転当たり3回
で済むので、この点からも明るさの低下を最小限に抑え
ることができる。
【0050】請求項2の発明によれば、映像信号の垂直
同期周波数が低い場合には、ランプ駆動電流の極性の切
り替わりを伴うか否かに拘わらずブランキング期間を一
定の長さにするので、映像信号の垂直同期周波数が低く
てフリッカが目立ちやすいときにフリッカの発生をさら
に抑制することができる。一方、入力映像信号の垂直同
期信号が高い場合には、明るさの低下を抑制することが
できる。このように、垂直同期周波数の高さに応じて最
適の制御を行なうことができる。
【0051】請求項3の発明によれば、それぞれの色の
駆動信号の供給のための期間のうちブランキング期間以
外の部分の長さを互いに略等しくすることができ、フリ
ッカの発生を一層小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の投写型画像表示装置
の構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1で用いられるカラーホイールの
構造図である。
【図3】 実施の形態1の投写型画像表示装置におけ
る、カラーホイールの回転、交流点灯ランプの駆動電
流、及びブランキング期間の相互関係を示すタイミング
チャートである。
【図4】 本発明の実施の形態2の投写型画像表示装置
における、カラーホイールの回転、交流点灯ランプの駆
動電流、及びブランキング期間の相互関係を示すタイミ
ングチャートである。
【図5】 従来例の投写型画像表示装置を示す図であ
る。
【図6】 従来のカラーホイールの一例を示す構造図で
ある。
【図7】 従来のカラーホイールの他の例を示す構造図
である。
【図8】 従来のカラーホイールの他の例を示す構造図
である。
【図9】 従来のカラーホイールの他の例を示す構造図
である。
【図10】 従来の投写型画像表示装置における、カラ
ーホイールの回転、交流点灯ランプの駆動電流、及びブ
ランキング期間の相互関係を示すタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
1 ランプ、 2 楕円鏡、 3 カラーホイール、
4 ロッドレンズ、5,6 リレーレンズ、 7 凹面
反射鏡、 8 鏡面反射型光変調器、 9投写レンズ、
21 ランプ電源回路、 22 回転駆動回路、 2
3 光変調器駆動回路、 30,31,32 色フィル
タ、 33 白色フィルタ、 34,35,36 セグ
メント境界、 40 回転保持部材。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 Z 33/12 33/12 (72)発明者 米岡 勲 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 渋江 重教 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA21 AB10 AC01 AZ01 AZ05 5C060 BA03 BA04 BA09 BC01 DB13 GA01 GA02 HC17 HD02 JA11 JA24 JB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光路に沿って進む白色光を出射す
    る交流点灯ランプ(1)を備えた光源(10)と、 上記交流点灯ランプを所定の周波数の交流電流で駆動す
    る電源回路(21)と、 それぞれ、赤、緑及び青を透過させる赤、緑及び青の色
    フィルタを有し、上記色フィルタ及びそれら相互間の境
    界が順に上記光路を通過するように回転可能であって、
    該光源(10)からの白色光に含まれる赤、緑及び青の
    光を順に選択して透過させるカラーホイール(3)と、 上記カラーホイールを回転させる回転駆動回路(22)
    と、 該カラーホイールからの赤、緑及び青の光を、駆動信号
    に応じて空間的に変調する光変調器(7)と、 映像信号に応じて上記光変調器(7)を駆動するため
    の、赤、緑及び青の駆動信号を順次発生する変調器駆動
    回路(23)と、 該光変調器(7)で変調された光を投写する投写レンズ
    (9)とを備えた投写型画像表示装置において、 上記変調器駆動回路は、上記赤、緑及び青の駆動信号を
    発生するそれぞれの期間相互間に、上記変調器を動作さ
    せないブランキング期間を有し、 上記カラーホイール(3)は、フィルタの各々が占める
    領域が単一の連続したものであって、上記カラーホイー
    ルの回転中心に対し略120°をなすものであり、 上記回転駆動回路は上記カラーホイール(3)の回転速
    度を上記映像信号の垂直同期周波数Finの略n倍(n
    は2以上の整数)に制御し、かつ上記各色の駆動信号が
    上記光変調器に供給されているときに同じ色の色フィル
    タが上記光路を通過するように上記カラーホイールの回
    転位相を制御し、 上記ランプ電源回路(21)による上記ランプ(1)の
    駆動電流の周波数が上記カラーホイールの回転速度の略
    3/4倍であり、 上記変調器駆動回路は、少なくとも、上記映像信号の垂
    直同期信号の周波数Finが所定の閾値Fth以上の場
    合に、上記ブランキング期間として第1の長さのもの
    と、上記第1の長さよりも短い第2の長さのものとを交
    互に発生し、 上記ランプ電源回路(21)は、上記第1の長さのブラ
    ンキング期間中に上記駆動電流の極性を切り替えること
    を特徴とする投写型画像表示装置。
  2. 【請求項2】 上記変調器駆動回路は、上記映像信号の
    垂直同期信号の周波数Finが上記閾値Fthより低い
    場合には、上記ブランキング期間を上記第2の長さに固
    定することを特徴とする請求項1に記載の投写型画像表
    示装置。
  3. 【請求項3】 上記変調器駆動回路は、上記ブランキン
    グ期間の各々のうち、上記カラーホイールの色フィルタ
    境界が上記光路の中心を通過するタイミングよりも前の
    部分と後の部分の長さが略同じであるようにすることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の投写型画像表示装
    置。
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