JP2003168584A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2003168584A
JP2003168584A JP2001367520A JP2001367520A JP2003168584A JP 2003168584 A JP2003168584 A JP 2003168584A JP 2001367520 A JP2001367520 A JP 2001367520A JP 2001367520 A JP2001367520 A JP 2001367520A JP 2003168584 A JP2003168584 A JP 2003168584A
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discharge lamp
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lamp
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Tomohiro Sasagawa
知宏 笹川
Masanori Mishima
正徳 三嶋
Hiroaki Mannami
寛明 万波
Katsunobu Hamamoto
勝信 濱本
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Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】調光制御を行う場合でもフィラメントの両端電
圧により放電灯の寿命末期のような異常を正確に検出す
ることができる放電灯点灯装置を提供する。 【解決手段】インバータ回路1は調光回路5に入力され
る調光信号Dimで指示された調光比に応じて制御回路
3を通して出力周波数が制御され、インバータ回路1の
出力周波数が変化すると共振回路2に含まれる放電灯L
aへの印加電圧が変化する。フィラメント電圧検出回路
DF1,DF2は放電灯Laのフィラメントf1,f2
の両端電圧を検出し、判定回路6ではフィラメント電圧
検出回路DF1,DF2の出力電厚の上昇時に放電灯L
aが異常であると判別してインバータ回路1の動作を停
止させる。インバータ回路1の出力電圧は予熱トランス
T1の1次巻線n11とコンデンサC2との直列回路に
印加され、予熱トランスT1の予熱巻線n21,n22
から予熱電流が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメントを備
える放電灯の調光制御が可能であり、しかも寿命末期の
検出が可能である放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、フィラメントを備える蛍光ラ
ンプのような放電灯を点灯させる放電灯点灯装置として
図13に示す構成が提案されている。この放電灯点灯装
置は、直流電源Eを電源として動作するインバータ回路
1を用いたものであって、インバータ回路1には放電灯
Laを含む共振回路2が接続される。
【0003】インバータ回路1は、いわゆるハーフブリ
ッジ型であって、2個のスイッチング素子Q1,Q2の
直列回路を直流電源Eの両端間に接続し、図示しない制
御回路によってスイッチング素子Q1,Q2を交互にオ
ンオフさせるように構成されている。共振回路2は、直
流カット用のコンデンサC0とインダクタL1と放電灯
Laとからなる直列回路を一方のスイッチング素子Q2
の両端間に接続し、放電灯Laの両フィラメントf1,
f2における非電源側端間にコンデンサC1を接続した
構成を有する。したがって、スイッチング素子Q1,Q
2がオンオフを繰り返すと放電灯Laには交番電圧が印
加される。スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング
周波数、つまりインバータ回路1の出力周波数は、共振
回路2の共振周波数よりも高い周波数に設定される。た
だし、コンデンサC0はスイッチング素子Q1,Q2の
スイッチング周波数に対して実質的に影響しない程度に
コンデンサC1よりも十分に大きい容量のものを用い
る。
【0004】インバータ回路1の出力周波数は、フィラ
メントf1,f2の先行予熱、放電灯Laの始動、放電
灯Laの点灯の各段階に応じて制御される。先行予熱時
には放電灯Laは放電を開始していないから、放電灯L
aのフィラメントf1,f2を通る予熱電流はコンデン
サC1を通過することになる。つまり、コンデンサC1
は予熱回路として機能する。
【0005】各フィラメントf1,f2には、各フィラ
メントf1,f2の両端電圧(以下では、フィラメント
電圧という)をそれぞれ検出するフィラメント電圧検出
回路としてのVfレベル検出回路DF1,DF2がそれ
ぞれ接続される。Vfレベル検出回路DF1,DF2
は、フィラメント電圧が規定の閾値を越えると出力がH
レベルになるように構成されており、両Vfレベル検出
回路DF1,DF2の出力はオア回路ORに入力され、
両Vfレベル検出回路DF1,DF2の出力の論理和に
よってフィラメント電圧の上昇が検出されるようになっ
ている。
【0006】ところで、蛍光ランプのような熱陰極型の
放電灯では、フィラメントf1,f2に塗布された電子
放出物質(エミッタ)が点灯時間の経過とともに徐々に
飛散して消耗し、フィラメントf1,f2からの電子の
放出量がしだいに減少する。その結果、点灯時間が経過
するに従って、ランプ電流が減少するとともにランプ電
圧が上昇することになる。ここに、フィラメントf1,
f2のエミッタは、両フィラメントf1,f2のうちの
一方が他方よりも速く消耗する場合と、両フィラメント
f1,f2でほぼ等しく消耗する場合とがある。両フィ
ラメントf1,f2のうちの一方のエミッタが他方より
も速く消耗して電子の放出量が放電を維持できない程度
になると、放電灯Laに印加される交番電圧の半波での
み放電灯Laが点灯することになり、いわゆる半波点灯
状態になる。このような状態を以下では片側エミレスと
呼び、両フィラメントf1,f2のエミッタがほぼ等し
く消耗して放電を維持できない程度になる場合を両側エ
ミレスと呼ぶ。両側エミレスでは、片側エミレスの場合
よりもランプ電流が減少しランプ電圧が上昇する。
【0007】ここにおいて、コンデンサC1にはランプ
電圧に比例した電流が流れるから、片側エミレスや両側
エミレスの状態ではコンデンサC1に流れる電流が定常
点灯時よりも大きくなり、コンデンサC1には過大な電
流が流れ続けることになる。また、片側エミレスの際に
は半波点灯状態になりインダクタL1の限流効果が低減
するから、インダクタL1にも大きな電流が流れること
になる。その結果、スイッチング素子Q1,Q2に過大
な電流が流れ、スイッチング素子Q1,Q2に大きなス
トレスがかかることになる。
【0008】上述したように、片側エミレスや両側エミ
レスを生じると回路素子に過大なストレスがかかるか
ら、片側エミレスや両側エミレスを生じる放電灯Laの
寿命末期を検出し、寿命末期においては回路を保護する
ことが必要である。そこで、上述したようにVfレベル
検出回路DF1,DF2を設けているのであり、両Vf
レベル検出回路DF1,DF2で検出されるフィラメン
ト電圧の一方でも規定値よりも高くなると寿命末期と判
断するのである。
【0009】ところで、放電灯Laの寿命末期を検出す
る技術としては、図14に示すように、ランプ電圧を検
出する技術が知られており、図示例では放電灯Laの両
フィラメントf1,f2の電源側端間の電圧を分圧する
抵抗Ra,Rbと、コンデンサCa,Cb、ダイオード
Da,Db、抵抗Rcからなる倍電圧整流器とを備える
ランプ電圧検出回路DVを用いて、ランプ電圧に相当す
る電圧を検出している。
【0010】また、ランプ電圧に相当する電圧として、
図15に示すように、インダクタL1に2次巻線を設
け、この2次巻線の誘起電圧をダイオードDc,Ddと
抵抗RdとコンデンサCcとにより整流した電圧を用い
る構成が提案されている。この構成はインダクタL1の
2次巻線の誘起電圧がランプ電圧と正の相関を有してい
ることを利用するものであり、図14に示したランプ電
圧を検出する構成とほぼ同様に機能する。
【0011】さらに、図16に示すように、一方のフィ
ラメントf1の両端電圧をダイオードDeとコンデンサ
Cdと抵抗Reとにより整流平滑する構成も考えられて
いる。この構成では、放電灯L1の寿命末期においてラ
ンプ電圧の上昇に伴ってコンデンサC1を流れる電流が
増加したことをフィラメント電圧の上昇に置き換えて検
出するものである。
【0012】また、図17に示すように、直流カット用
のコンデンサC0の両端電圧を検出する技術も考えられ
ている。この構成も、放電灯Laの寿命末期においてラ
ンプ電圧が上昇するのに伴ってコンデンサC0の両端電
圧が変化することを利用している。
【0013】図14ないし図17に示した各構成では、
放電灯の片側エミレスと両側エミレスとのいずれか一方
を検出することができるが、放電灯Laの寿命末期にお
ける現象は多岐にわたるものであるから、製品化にあた
っては片側エミレスと両側エミレスとの両方を確実に検
出する技術が要求される。
【0014】ところで、近年、定格電力は異なるが全光
束が得られるランプ電流はほぼ等しくなるように設計し
た放電灯が提供されており、この種の放電灯を適合ラン
プとする放電灯点灯装置においては、1つの放電灯点灯
装置で複数の定格電力の放電灯に対応させることが提案
されている。この種の放電灯としては、高周波専用の蛍
光ランプであるFHT24、FHT32、FHT42が
知られている。これらの蛍光ランプのうち末尾の2桁の
数字は電力の定格値(定格電力)をワット数で表したも
のである。各蛍光ランプについて、正常に点灯している
期間でのランプ電圧の度数分布を示すと図18(a)の
ようになる。図において実線はFHT24、一点鎖線は
FHT32、二点鎖線はFHT42を示す。つまり、各
蛍光ランプについてそれぞれ定格電圧付近が最大度数に
なる。
【0015】一方、寿命末期においてはランプ電圧が上
昇するから、たとえばFHT24の蛍光ランプが寿命末
期になると、図18(b)のように、FHT24の蛍光
ランプにおけるランプ電圧の範囲とFHT42の蛍光ラ
ンプにおけるランプ電圧の範囲とが重複する領域(斜線
部)が大きくなる。その結果、ランプ電圧に対する閾値
を設定して正常に点灯しているか寿命末期かを判定する
とすれば、FHT42の蛍光ランプの正常点灯時と、F
HT24の蛍光ランプの寿命末期時とを区別するのが困
難になる。とくに、FHT42の蛍光ランプの正常点灯
における誤検出を避けようとすれば、FHT24の蛍光
ランプの寿命末期時における一部領域(斜線部)のラン
プ電圧の範囲では閾値を設定できないから、FHT24
の蛍光ランプの寿命末期を検出できない場合が生じる。
【0016】上述したように、全光束が得られるランプ
電流がほぼ等しくかつ定格電力が異なる複数種類の放電
灯が適合する放電灯点灯装置ではランプ電圧のみで寿命
末期を判定するのが困難である。この問題はフィラメン
ト電圧を検出するVfレベル検出回路DF1,DF2を
備える図13に示した構成を採用すれば解決可能になる
と考えられる。複数種類の蛍光ランプが適合する放電灯
点灯装置において、Vfレベル検出回路DF1,DF2
を用いることによって、ランプ電圧を検出する場合より
も正確に寿命末期を検出することができる理由を以下に
簡単に説明する。
【0017】図19に示すように、放電灯Laのフィラ
メントf(フィラメントf1,f2)は抵抗体として考
えることができるのであるが、フィラメントfは電子を
放出する機能と、ヒータとしての機能とを備えることか
ら、フィラメントfの動作を図20に示す3種類の動作
に分けて考えることができる。ここに、図19および図
20においてコンデンサC1を示すことによって、フィ
ラメントfの電源側と非電源側(コンデンサC1側)と
を示している。
【0018】図20(a)はフィラメントfがコンデン
サC1を通して流れる電流Icに対する抵抗として動作
することを表している。コンデンサC1は放電灯Laの
2個のフィラメントの間に接続されるから、コンデンサ
C1の両端電圧はランプ電圧(両フィラメントfの電源
側端間の電圧)に比例し、したがってフィラメントfの
抵抗値が一定であれば、電流Icによるフィラメントf
の抵抗での電圧降下はランプ電圧に比例する。
【0019】また、図20(b)のように、フィラメン
トfは電子eを授受し、授受する電子eの数は放電灯L
aのランプ電流Ilaに相当するから、フィラメントf
ではランプ電流Ilaによる電圧降下も生じる。電子e
の経路はフィラメントfの一点に集中し、フィラメント
fにはスポットが生じる。フィラメントfに十分なエミ
ッタが存在する間は、スポットはフィラメントfの電源
側(コンデンサC1から遠い側)に形成され、ランプ電
流Ilaによる電圧降下は小さい。このように、スポッ
トがフィラメントfの電源側に形成されることにより、
エミッタの消耗はフィラメントfの電源側から進み、ス
ポットはフィラメントfの非電源側に移動することにな
る。このようにスポットが移動すると、ランプ電流Il
aによる電圧降下が大きくなる。
【0020】ところで、上述した説明から明らかなよう
に、フィラメントfにはコンデンサC1を通る電流Ic
とランプ電流Ilaとの両方が流れるから(図20
(c)参照)、フィラメントfはこれらの電流によって
発熱し、温度の変化によってフィラメントfの抵抗値も
変化する。つまり、フィラメントfによる電圧降下は、
フィラメントfの温度によっても変化する。ここで、ラ
ンプ電流Ilaが流れることによってフィラメントfに
は上述のようにスポットが形成されるから、スポットの
周囲は局部的に高温になる。スポットの温度はフィラメ
ントfの全体の温度にも影響を及ぼすから、スポットが
移動するとフィラメントfの抵抗値が変動し、このこと
によってもフィラメントfによる電圧降下は変動する。
【0021】要するに、図19に示すフィラメントfの
両端電圧Vfは、コンデンサC1に流れる電流Icによ
る電圧降下と、ランプ電流Ilaによる電圧降下とを含
み、さらにフィラメントfの温度による変動分を含むこ
とになる。そこで、これらの3要素がフィラメントfの
両端電圧Vfに対して及ぼす影響について考察する。
【0022】図21(a)は、放電灯Laの内部の電位
分布をランプ電圧の半サイクルについて模式的に示した
ものである。また、図21(b)は放電灯Laの位置と
図21(a)の電位とを対応付けるために示してある。
図21(a)において、(A)は放電灯Laの正常点灯
時、(B)は放電灯Laの寿命末期時を示す。また、図
21(a)のA1は陰極降下領域、A2は陽光柱、A3
は陽極降下領域を示している。図から明らかなように、
エミッタの消耗とともに陰極降下電圧はVaからVbに
上昇する。
【0023】このように、放電灯Laの寿命末期におい
て陰極降下電圧が上昇すると、放電灯Laの管電圧(フ
ィラメントf間の電圧)が上昇することになり、フィラ
メントfから放出される電子に対する加速電圧が上昇す
る。また、陰極降下の上昇によってイオン(正イオン)
によるフィラメントfのスパッタリング率が上昇し、イ
オンの衝突によってフィラメントfに形成されるスポッ
トの温度が上昇する。
【0024】上述したように、管電圧が上昇すると、コ
ンデンサC1に流れる電流Icが増加してフィラメント
fの両端電圧Vfの上昇が促進される。また、スポット
の位置がコンデンサC1寄りに移動するから、ランプ電
流Ilaによる電圧降下が増大してフィラメント電圧V
fが増加する。さらに、上述のようなスパッタリング率
の増加によってもスポットの温度が上昇するから、フィ
ラメントfの抵抗値が増大して電流Icおよびランプ電
流Ilaによる電圧降下、すなわちフィラメント電圧V
fの増加を加速する。要するに、放電灯Laの寿命末期
時にはフィラメント電圧Vfが加速度的に増加する。そ
こで、図22に示すように、放電灯Laの正常点灯時と
寿命末期時とにおけるフィラメント電圧Vfの閾値Vt
hを適宜に決定すれば、放電灯Laの寿命を判定するこ
とが可能になる。なお、図22において縦軸にとった度
数は、放電灯Laへの印加電圧の半サイクル毎における
フィラメント電圧Vfの出現頻度を意味する。
【0025】上述したように、フィラメント電圧Vfを
検出する構成としては図16に示す構成が考えられてい
る。ただし、この構成はコンデンサC1を流れる電流I
cの増加にのみ着目してフィラメント電圧Vfを検出
し、放電灯Laの一方のフィラメントfのフィラメント
電圧Vfのみで放電灯Laの寿命末期を検出しようとし
ている。しかしながら、フィラメント電圧Vfは、コン
デンサC1を流れる電流Icのみによって決定されるの
ではなく、上述のような他の2要素(ランプ電流Ila
とフィラメントの温度)を含むから、一方のフィラメン
トfのみのフィラメント電圧Vfを検出しても、放電灯
Laの寿命末期を精度よく検出するのは困難である。こ
のことから、図13に示す構成では両フィラメントf
1,f2についてフィラメント電圧を検出しているので
ある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Vfレベル
検出回路DF1,DF2を備える放電灯点灯装置では、
定格電力の異なる複数種類の放電灯Laが適合する構成
であっても、定格点灯を行うようにインバータ回路1を
制御しているかぎりは、寿命末期を正確に検出すること
ができる。しかしながら、放電灯Laを調光点灯させる
ように制御するとすれば、調光比に応じてフィラメント
電圧が変化するから、フィラメント電圧を検出しても放
電灯Laの寿命末期を正確に検出することができなくな
るという問題が生じる。
【0027】つまり、フィラメントf1,f2を有する
放電灯La(とくに、蛍光ランプ)では、ランプ電流と
ランプ電圧との関係は負特性であることが知られてお
り、ランプ電流を減少させて光出力を低減させるように
調光すればランプ電圧が上昇する。一方、放電灯Laに
おけるフィラメントf1,f2の非電源側端間に接続さ
れたコンデンサC1に流れる電流Icはランプ電圧に比
例する。したがって、放電灯Laの光出力を低下させラ
ンプ電圧が上昇すると、コンデンサC1に流れる電流I
cは増加する。
【0028】ここに、インバータ回路1を用いた放電灯
点灯装置では、ランプ電流を変化させる技術として、イ
ンバータ回路1に設けたスイッチング素子Q1,Q2の
スイッチング周波数を変化させることにより共振回路2
の通過電流を変化させる技術が広く用いられている。一
般にはスイッチング周波数を共振回路2の共振周波数よ
りも高く設定しているから、スイッチング周波数が高く
なれば共振回路2に流れる電流が減少するのであって、
ランプ電流が低減され、結果的に光出力が低減される。
しかしながら、コンデンサC1のインピーダンスは1/
2πfC(ただし、fはコンデンサC1への印加電圧の
周波数、CはコンデンサC1の容量)であるから、イン
バータ回路1のスイッチング周波数が高くなるとコンデ
ンサC1のインピーダンスが低下することになり、コン
デンサC1に流れる電流が一層大きくなる。
【0029】ところで、フィラメント電圧は、コンデン
サC1に流れる電流Icによる電圧降下と、ランプ電流
による電圧降下と、フィラメントf1,f2の温度によ
って決まるフィラメントf1,f2の抵抗値とによって
決まる。したがって、調光制御を行って光出力を低減さ
せたときにコンデンサC1に流れる電流が増加すると、
フィラメント電圧が大きく上昇し、結果的に調光制御が
正常に行われているにもかからわず寿命末期と誤判断さ
れる可能性が生じる。
【0030】たとえば、図13に示した放電灯点灯装置
において、インダクタL1を1.1mH、コンデンサC
1を3.0nF、直流電源Eの電圧を405Vとして、
FHT32の蛍光ランプを正常に点灯させたときのフィ
ラメント電圧を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、ランプ電流を2
90mAから200mAになるように調節して調光制御
を行うと、ランプ電圧の変化率よりもフィラメント電圧
の変化率のほうが大きいから、調光制御を行う場合に
は、フィラメント電圧によって寿命末期を検出すること
はランプ電圧によって寿命末期を検出するよりも一層難
しくなると言える。
【0033】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、調光制御を行う場合であってもフィ
ラメントの両端電圧を検出することによって放電灯の寿
命末期のような異常を正確に検出することを可能とした
放電灯点灯装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、直流
電源からの直流電圧を高周波交番電圧に電力変換するイ
ンバータ回路と、インバータ回路の出力周波数を変化さ
せる制御回路と、フィラメントを備えた放電灯を含みイ
ンバータ回路の出力周波数が変化すると放電灯への印加
電圧を変化させる共振回路と、放電灯のランプ電流が外
部からの調光信号で指示された調光レベルに対応するよ
うに制御回路を通してインバータ回路の出力周波数を制
御する調光回路と、放電灯のフィラメントの両端電圧を
検出するフィラメント電圧検出回路と、フィラメント電
圧検出回路で検出されたフィラメントの両端電圧の上昇
時に放電灯の異常と判別してインバータ回路から放電灯
への供給電力を減少させる方向に制御回路に指示する判
別回路と、インバータ回路の出力の一部を用いて放電灯
のフィラメントに予熱電流を流すとともに予熱電流がイ
ンバータ回路の出力周波数の変化に依存しない予熱回路
とを備えることを特徴とする。
【0035】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記予熱回路が、インバータ回路の出力電圧が1次
巻線とコンデンサとの直列回路に印加される予熱トラン
スを備え、予熱トランスの2次巻線である予熱巻線から
前記放電灯のフィラメントに予熱電流を流すことを特徴
とする。
【0036】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記予熱回路が、前記インダクタと、インダクタに
設けた2次巻線と放電灯のフィラメントとの間に挿入さ
れた容量性の減流要素とからなることを特徴とする。
【0037】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記放電灯に印加される電圧と前記
放電灯を通過する電流との少なくとも一方の直流成分を
検出する直流成分検出回路が付加され、前記フィラメン
ト電圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメントの両
端電圧を検出し、前記判別回路がフィラメント電圧検出
回路で検出されたフィラメントの両端電圧に加えて直流
成分検出回路で検出される直流成分により放電灯の正常
・異常を判別し、フィラメントの両端電圧の上昇と直流
成分の発生との少なくとも一方の状態が生じると放電灯
の異常と判別することを特徴とする。
【0038】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記直流成分検出回路が、前記インバータ回路の出
力電圧が印加される抵抗とコンデンサとの直列回路であ
って、コンデンサの両端電圧を直流成分に相当する電圧
としたことを特徴とする。
【0039】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記放電灯の両端電圧であるランプ
電圧を検出するランプ電圧検出回路が付加され、前記フ
ィラメント電圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメ
ントの両端電圧を検出し、前記判別回路が、フィラメン
ト電圧検出回路で検出されたフィラメントの両端電圧
と、ランプ電圧検出回路で検出されるランプ電圧との少
なくとも一方が上昇すると放電灯の異常と判別すること
を特徴とする。
【0040】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記インバータ回路が、前記直流電
源の両端間に接続され高周波で交互にオンオフされる2
個のスイッチング素子の直列回路からなり、直流電源の
負極側に接続されたスイッチング素子の両端間に直流カ
ット用のコンデンサと前記放電灯とを含む直列回路が接
続され、前記フィラメント電圧検出回路が、放電灯のフ
ィラメントのうち直流電源の負極側のフィラメントのみ
について両端電圧を検出することを特徴とする。
【0041】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記共振回路が、前記インバータ回
路の出力電圧が印加されるインダクタと第1のコンデン
サとの直列回路と、第1のコンデンサの両端間に前記放
電灯との直列回路が接続される第2のコンデンサとから
なることを特徴とする。
【0042】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
8の発明において、前記放電灯を通過するランプ電流を
検出するランプ電流検出回路が付加され、前記制御回路
が、ランプ電流検出回路で検出されるランプ電流が前記
調光信号に相当する目標値に保たれるようにインバータ
回路の出力周波数をフィードバック制御するフィードバ
ック制御回路を備えることを特徴とする。
【0043】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記調光信号により指示された調
光比が規定値以下である間に前記判別回路による前記放
電灯の正常・異常の判別を停止させる停止回路が付加さ
れたことを特徴とする。
【0044】請求項11の発明は、請求項9の発明にお
いて、電力の定格値が異なりかつランプ電流の定格値が
ほぼ等しい複数種類の放電灯が適合することを特徴とす
る。
【0045】請求項12の発明は、請求項9ないし請求
項11の発明において、前記ランプ電流検出回路で検出
されるランプ電流から直流成分を検出する直流成分検出
回路が付加され、前記フィラメント電圧検出回路が前記
放電灯の一方のフィラメントの両端電圧を検出し、前記
判別回路がフィラメント電圧検出回路で検出されたフィ
ラメントの両端電圧に加えて直流成分検出回路で検出さ
れる直流成分により放電灯の正常・異常を判別し、フィ
ラメントの両端電圧の上昇と直流成分の発生との少なく
とも一方の状態が生じると放電灯の異常と判別すること
を特徴とする。
【0046】請求項13の発明は、請求項1ないし請求
項12の発明において、前記放電灯が高周波専用の蛍光
ランプであることを特徴とする。
【0047】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
図1に示すように、交流電源ACを全波整流するダイオ
ードブリッジのような整流器DBと、整流器DBから出
力される脈流電圧を直流平滑電圧に変換するチョッパ回
路のような直流電源回路DCとにより構成された直流電
源Eを備える。ただし、直流電源Eの構成はこの構成に
限定されるものではなく、電池電源からDC−DC変換
を行う構成を直流電源Eに用いてもよい。直流電源Eか
らの直流電圧はインバータ回路1により高周波交番電圧
に電力変換され、この高周波交番電圧が放電灯Laを含
む共振回路2に印加される。
【0048】インバータ回路1は、ハーフブリッジ型で
あって制御回路3によって高周波で交互にオンオフされ
る2個のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路を直流
電源Eの両端間に接続してある。各スイッチング素子Q
1,Q2にはオフ時にオン時とは逆向きの電流が通過可
能となるものを用いる。この種のスイッチング素子Q
1,Q2としては、MOSFETを用いたり、バイポー
ラトランジスタのコレクタ−エミッタに電流の通過方向
が逆向きとなるようにダイオードを並列接続したものを
用いたりすることができる。図示例ではMOSFETを
用いており、ボディダイオードがオフ時においてオン時
とは逆向きの電流を流す経路になる。
【0049】共振回路2は、一方のスイッチング素子Q
2の両端間に接続された直流カット用のコンデンサC0
とインダクタL1とコンデンサC1との直列回路と、コ
ンデンサC1に並列に接続された放電灯Laとを備え
る。つまり、インバータ回路1の出力電圧がコンデンサ
C0を介してインダクタL1とコンデンサC1との直列
回路に印加されるのであって、コンデンサC1の両端電
圧が放電灯Laに印加される。コンデンサC1の各一端
は放電灯Laの両フィラメントf1,f2の各一端が接
続される。コンデンサC0にはインバータ回路1におけ
るスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周波数
(以下では、インバータ回路1の出力周波数という)に
対してインピーダンスが無視できる程度の比較的大きい
容量のものを用いる。また、インバータ回路1の出力周
波数は、共振回路2の共振周波数よりも高く、かつ先行
予熱、始動、点灯の各状態に対応するように制御回路3
により制御される。
【0050】制御回路3では調光比を指示するように外
部から入力される調光信号Dimに対応して調光回路5
から出力される信号を受けてインバータ回路1の出力周
波数を決定する。制御回路3は、インバータ回路1の出
力周波数を決定する周波数制御回路31と、周波数制御
回路31の出力をスイッチング素子Q1,Q2の駆動信
号に変換する駆動回路32とにより構成される。また、
駆動回路32は、スイッチング素子Q1,Q2を駆動す
るように信号を生成する出力部DRと、周波数制御回路
31と出力部DRとの間に挿入された2入力のアンド回
路ANDとにより構成される。アンド回路ANDの一方
の入力端には周波数制御回路31の出力が入力され、他
方の入力端には判別回路6の出力が入力される。したが
って、判別回路6から2値信号をアンド回路ANDに入
力することによって、周波数制御回路31の出力を出力
部DRに与えるか否かを決めることができる。ここに、
両スイッチング素子Q1,Q2のオン期間は互いにほぼ
等しくなるように制御され、スイッチング素子Q1,Q
2のオンデューティを制御するのではなく、インバータ
回路1の出力周波数の制御によって調光制御を行ってい
る。また、調光信号Dimにより指示される調光比が小
さいほどスイッチング素子Q1,Q2の出力周波数を高
くする。さらに、本実施形態の周波数制御回路31は、
外部からの調光信号Dimに応じた調光回路5からの出
力によってのみインバータ回路1の出力周波数を変化さ
せる。
【0051】放電灯Laの各フィラメントf1,f2に
はフィラメント電圧を検出するフィラメント電圧検出回
路としてのVfレベル検出回路DF1,DF2がそれぞ
れ接続され、両Vfレベル検出回路DF1,DF2の出
力は放電灯Laの正常・異常を判別する判別回路6に入
力される。判別回路6ではフィラメントf1,f2の両
端電圧が正常時よりも上昇して規定の閾値を越えると、
放電灯Laが寿命末期のような異常であると判別する。
【0052】具体的には、判別回路6は、2つのVf検
出回路DF1,DF2の出力をそれぞれ閾値と比較する
2個の比較回路CP1,CP2と、各比較回路CP1,
CP2の出力の論理和の否定を出力するノア回路NOR
とにより構成される。比較回路CP1,CP2は、各比
較回路CP1,CP2において設定された閾値Vth
1,Vth2とVfレベル検出回路DF1,DF2にお
いて検出したフィラメント電圧とを比較し、フィラメン
ト電圧が閾値Vth1,Vth2を越えると出力をHレ
ベルにするように構成されている。したがって、ノア回
路NORの出力は、いずれか一方のフィラメント電圧が
閾値Vth1,Vth2を越えるとLレベルになる。要
するに、判別回路6の出力がLレベルであると放電灯L
aが寿命末期のような異常であることを判別結果として
出力していることになる。
【0053】判別回路6での判別結果は制御回路3に入
力され、判別回路6において放電灯Laが異常と判別さ
れるときには、制御回路3では放電灯Laへの供給電力
を減少させる方向にインバータ回路1の出力周波数を制
御する。放電灯Laへの供給電力を減少させる方向と
は、供給電力を正常時よりも小さく制限するように周波
数制御回路31の出力周波数を制御するほか、インバー
タ回路1の動作を停止させるように制御する場合も含
む。したがって、判別回路6の判別結果は、周波数制御
回路31または駆動回路32に出力されることになる。
本実施形態では、判別回路6において放電灯Laが異常
と判別されたときにインバータ回路1の動作を停止させ
るために、判別回路6の判別結果を駆動回路32に与え
てスイッチング素子Q1,Q2をオフに保つ制御を行
う。
【0054】具体的には、駆動回路32に設けたアンド
回路ANDの一方の入力端に判別回路6の出力であるノ
ア回路NORの出力を入力するのであって、ノア回路N
ORの出力がLレベルになると周波数制御回路31の出
力がアンド回路ANDを通過できなくなり、結果的にイ
ンバータ回路1の動作が停止する。つまり、2つのフィ
ラメントf1,f2のうちの一方でもフィラメント電圧
が閾値Vth1,Vth2を越えるような異常を生じる
とインバータ回路1の動作が停止して保護されるのであ
る。
【0055】ところで、本実施形態では、放電灯Laの
フィラメントf1,f2に対して放電灯Laの始動前に
先行予熱のための予熱電流を流すだけではなく、放電灯
Laの点灯中にも予熱電流を流す常時予熱を行うために
予熱回路4を設けている。要するに、インバータ回路1
の動作中にはインバータ回路1の出力の一部を用いて放
電灯Laのフィラメントf1,f2に予熱電流を流すの
である。予熱回路4は、予熱トランスT1とコンデンサ
C2とにより構成される。コンデンサC2は予熱トラン
スT1の1次巻線n11に直列接続され、1次巻線n1
1とコンデンサC2との直列回路はコンデンサC0を介
してスイッチング素子Q2の両端間に接続される。ま
た、予熱トランスT1には2次巻線として2個の予熱巻
線n21,n22を備え、各予熱巻線n21,n22は
放電灯Laの各フィラメントf1,f2にそれぞれ接続
される。このように、予熱回路4はインバータ回路1の
出力の一部を用いて放電灯Laのフィラメントf1,f
2に予熱電流を流している。
【0056】ここに、予熱トランスT1の1次巻線n1
1とコンデンサC2との直列回路の共振周波数とインバ
ータ回路1の出力周波数との差が十分に大きくなるよう
に設計することによって、インバータ回路1の出力周波
数が変化しても予熱トランスT1の1次巻線n11に流
れる電流の変化が小さくなり、調光制御を行ってもフィ
ラメントf1,f2に流れる予熱電流の変化は比較的少
なくなる。その結果、調光制御を行いながらもフィラメ
ント電圧を監視する簡単な構成によって放電灯Laの寿
命末期を正確に検出することが可能になる。
【0057】(第2実施形態)本実施形態は、図2に示
すように、放電灯Laの一方のフィラメントf1につい
てのみフィラメント電圧を検出するVfレベル検出回路
DF1を設けるとともに、放電灯Laに印加される電圧
の直流成分を検出する直流成分検出回路7を設けてい
る。Vfレベル検出回路DF1の出力は比較回路CP1
に入力され、第1実施形態と同様にVfレベル検出回路
DF1の出力電圧が閾値Vth1を越えると比較回路C
P1の出力がHレベルになるように構成してある。
【0058】直流成分検出回路7は、抵抗R3とコンデ
ンサC3との直列回路であって、コンデンサC0を介し
てスイッチング素子Q2の両端間に接続されている。イ
ンバータ回路1のスイッチング素子Q1,Q2のオンデ
ューティはほぼ等しく設定されているから、回路グラン
ドを直流電源回路DCの負極にとると、各スイッチング
素子Q1,Q2のオン期間にそれぞれ放電灯Laに正常
に電流が流れるときには、コンデンサC0とインダクタ
L1との接続点の電圧は交番し、交番電圧の波形は正負
極性がほぼ対称になる。したがって、インバータ回路1
の出力周波数の逆数に対して、抵抗R3とコンデンサC
3とからなる直流成分検出回路7の時定数を十分に大き
く設定しておけば、放電灯Laが正常に点灯していると
きには抵抗R3とコンデンサC3との接続点の電位はほ
ぼ0Vになる。
【0059】一方、放電灯Laが寿命末期になって片側
エミレスになると、一方のスイッチング素子Q1,Q2
のオン時にのみ放電灯Laには電流が流れることになる
から、コンデンサC0とインダクタL1との接続点の電
圧波形は正負極性が非対称になる。言い換えると、コン
デンサC0とインダクタL1との接続点の電圧に直流成
分が含まれることになる。その結果、直流成分検出回路
7の出力電圧である抵抗R3とコンデンサC3との接続
点の電位が正または負に偏移するから、比較回路CP3
において直流成分検出回路7の出力電圧を適宜に設定し
た閾値Vth3と比較すれば、閾値Vth3との大小関
係によって放電灯Laが片側エミレスか否かを判断する
ことができる。本実施形態では、片側エミレスが生じて
直流成分検出回路7の出力電圧の絶対値が閾値Vth3
を越えると、比較回路CP3の出力がHレベルになるよ
うに比較回路CP3を構成してある。
【0060】比較回路CP3の出力は比較回路CP1の
出力とともにノア回路NORに入力され、比較回路CP
1,CP3とのいずれか一方において異常が検出されて
出力がHレベルになると、ノア回路NORの出力がLレ
ベルになり、第1実施形態と同様に、インバータ回路1
の動作が停止する。つまり、フィラメントf1のフィラ
メント電圧が閾値Vth1を越えるか、片側エミレスに
なって直流成分検出回路7の出力電圧の絶対値が閾値V
th3を越えると、インバータ回路1の動作が停止す
る。つまり、本実施形態では両比較回路CP1,CP3
の出力の組合せによって、両比較回路CP1,CP3の
出力がHレベルであればフィラメントf1の片側エミレ
ス、比較回路CP3の出力のみがHレベルであればフィ
ラメントf2の片側エミレスと判断することが可能であ
り、さらに両側エミレスの場合には直流成分検出回路7
の出力電圧がほぼ0Vになるが、フィラメントf1のフ
ィラメント電圧は正常時よりも上昇するから、両側エミ
レスでは比較回路CP1の出力のみがHレベルになる。
このように、片側エミレスまたは両側エミレスであると
両比較回路CP1,CP3のうちの少なくとも一方の出
力がHレベルになるから、本実施形態の回路構成によっ
ても第1実施形態と同様に片側エミレスと両側エミレス
とを検出することが可能である。
【0061】また、第1実施形態の構成では、放電灯L
aの両側のフィラメントf1,f2についてそれぞれフ
ィラメント電圧を検出しており、回路グランド側である
低電圧側のフィラメントf1に対して、高電圧側のフィ
ラメントf2のフィラメント電圧を検出するためのVf
レベル検出回路DF2については、放電灯Laの始動時
に印加される電圧に耐える程度の耐圧の高い部品が要求
される。これに対して、本実施形態ではフィラメント電
圧については低電圧側のフィラメントf1についてのみ
検出し、直流成分検出回路7は直流電源回路DCの出力
電圧程度の低耐圧の部品を用いればよいから、低耐圧の
部品によって放電灯Laの寿命末期を検出する構成を実
現することができる。
【0062】他の構成および動作については第1実施形
態と同様であって、本実施形態においても、予熱トラン
スT1を用いてフィラメントf1,f2をインバータ回
路1の動作中に常時予熱する構成を採用しており、予熱
トランスT1の1次巻線n11とコンデンサC2との直
列回路の共振周波数とインバータ回路1の出力周波数と
の差が十分に大きくなるように設計してある。したがっ
て、インバータ回路1の出力周波数が変化しても予熱ト
ランスT1の1次巻線n11に流れる電流の変化が小さ
く、インバータ回路1の出力周波数の変化に対する各フ
ィラメントf1,f2のフィラメント電圧の変化が抑制
されている。その結果、調光制御を行うためにインバー
タ回路1の出力周波数を変化させても、フィラメント電
圧を監視する簡単な構成を用いて放電灯Laの寿命末期
のような異常を検出することが可能になる。
【0063】(第3実施形態)本実施形態は、図3に示
すように、第1実施形態におけるVfレベル検出回路D
F2に代えてランプ電圧検出回路DV1を設けたもので
ある。つまり、放電灯Laの低電圧側のフィラメントf
1についてフィラメント電圧を検出するVfレベル検出
回路DF1と、放電灯Laの両端電圧であるランプ電圧
を検出するランプ電圧検出回路DV1とを用いて放電灯
Laの寿命末期のような異常を検出するものである。ラ
ンプ電圧は放電灯Laのフィラメントf1,f2の電源
側端間の電圧、つまり、フィラメントf2におけるイン
ダクタL1との接続点と直流電源回路DCの負極にとっ
た回路グランドとの間の電圧を検出する。ランプ電圧検
出回路DV1としては図21に示した従来構成を採用す
ることができるが、この構成に限定されるものではなく
他の構成によってランプ電圧を検出してもよい。
【0064】ランプ電圧検出回路DV1により検出され
るランプ電圧は比較回路CP4に入力され、ランプ電圧
検出回路DV1の出力電圧が比較回路CP4に設定され
た閾値Vth4を越えるときに比較回路CP4の出力が
Hレベルになるように設定される。比較回路CP4の出
力は比較回路CP1の出力とともにノア回路NORに入
力され、いずれか一方の比較回路CP1,CP4の出力
がHレベルであると、ノア回路NORの出力がLレベル
になり、結果的にインバータ回路1の動作を停止させる
ことができる。
【0065】したがって、本実施形態の構成では、フィ
ラメントf1のエミッタの減少による片側エミレスでは
比較回路CP1の出力のみがHレベルになり、フィラメ
ントf2のエミッタの減少による片側エミレスでは比較
回路CP1の出力はLレベルであるがランプ電圧の上昇
によって比較回路CP4の出力がHレベルになる。ま
た、両側エミレスの場合には比較回路CP1の出力がH
レベルになるとともにランプ電圧の上昇によって比較回
路CP4の出力もHレベルになる。このように、本実施
形態の構成においても片側エミレスと両側エミレスとを
検出することができる。
【0066】ここで、放電灯Laが両側エミレスであ
り、かつ両フィラメントf1,f2が何らかの原因で短
絡している場合を想定する。フィラメントf1,f2が
短絡するとフィラメント電圧が検出されないから、Vf
レベル検出回路DF1,DF2の出力ではエミレスを検
出することができない。つまり、第1実施形態のように
両フィラメントf1,f2についてフィラメント電圧を
監視しても放電灯Laの異常を検出することができな
い。また、第2実施形態のように直流成分検出回路7を
併用したとしても直流成分検出回路7だけでは両側エミ
レスを検出することができず、フィラメントf1の短絡
によってVfレベル検出回路DF1も異常を検出するこ
とができないから、第2実施形態においてもこの種の異
常については検出することができない。しかしながら、
この種の異常が生じたときにインバータ回路1の動作が
停止しなければ、ランプ電圧が異常に上昇して回路が破
損するおそれがある。
【0067】これに対して、本実施形態の構成では、ラ
ンプ電圧を監視しているから、上述のような異常が生じ
フィラメント電圧を検出することができない場合であっ
てもインバータ回路1を停止させることが可能であり、
ランプ電圧の異常上昇から回路を保護することができ
る。
【0068】他の構成および動作については第1実施形
態と同様であって、本実施形態においても、予熱トラン
スT1を用いてフィラメントf1,f2をインバータ回
路1の動作中に常時予熱する構成を採用しており、予熱
トランスT1の1次巻線n11とコンデンサC2との直
列回路の共振周波数とインバータ回路1の出力周波数と
の差が十分に大きくなるように設計してある。したがっ
て、インバータ回路1の出力周波数が変化しても予熱ト
ランスT1の1次巻線n11に流れる電流の変化が小さ
く、インバータ回路1の出力周波数の変化に対する各フ
ィラメントf1,f2のフィラメント電圧の変化が抑制
されている。その結果、調光制御を行うためにインバー
タ回路1の出力周波数を変化させても、フィラメント電
圧を監視する簡単な構成を用いて放電灯Laの寿命末期
のような異常を検出することが可能になる。
【0069】(第4実施形態)第3実施形態では、ラン
プ電圧検出回路DV1によって放電灯Laの一端の電位
を検出しているが、本実施形態は、図4のようにインダ
クタL1に2次巻線n23を設け、インダクタL1の2
次巻線n23の両端電圧をランプ電圧検出回路DV2に
よって検出している。つまり、インダクタL1の2次巻
線n23の一端は直流電源回路DCの負極にとった回路
グランドに接続され、他端はランプ電圧検出回路DV2
に接続されている。ランプ電圧検出回路DV2の基準電
圧は回路グランドの電圧であって、インダクタL1の2
次巻線n23の両端電圧がランプ電圧検出回路DV2に
入力されることになる。インダクタL1はインバータ回
路1と放電灯Laとの間に挿入されているから、インダ
クタL1の2次巻線n23の両端電圧はランプ電圧と相
関があり、インダクタL1の2次巻線n23の電圧によ
ってランプ電圧を検出したことと等価になる。
【0070】第3実施形態ではランプ電圧を直接監視し
ているから、ランプ電圧検出回路DV1に比較的高い電
圧が印加され、ランプ電圧検出回路DV1には高耐圧の
部品が必要になる。これに対して、本実施形態の構成で
はインダクタL1の2次巻線n23の電圧をランプ電圧
に相関を持つ電圧として検出しており、インダクタL1
の1次巻線n13と2次巻線n23との巻比を適宜に設
定すれば、ランプ電圧検出回路DV2に印加される電圧
を比較的低い電圧とすることができ、結果的にランプ電
圧検出回路DV2を低耐圧の部品のみで構成することが
可能になる。他の構成および動作は第3実施形態と同様
である。
【0071】(第5実施形態)本実施形態は、図5に示
すように、図2に示した第2実施形態の構成から予熱ト
ランスT1とコンデンサC2とを省略し、インダクタL
1に2次巻線としての2個の予熱巻線n24,n25を
設けて、予熱巻線n24,n25の出力によって放電灯
Laの各フィラメントf1,f2を予熱するように構成
してある。また、各予熱巻線n24,n25と各フィラ
メントf1,f2との間には、それぞれ減流要素Z1,
Z2を挿入してある。減流要素Z1,Z2には容量性の
交流インピーダンス要素を用いる。つまり、インダクタ
L1と減流要素Z1,Z2とにより予熱回路4を構成し
てある。
【0072】また、本実施形態では共振用のコンデンサ
C1を放電灯Laの両端間に接続するのではなく、イン
ダクタL1の1次巻線n14とコンデンサC1との接続
点から放電灯L1の一方のフィラメントf2に至る経路
上にコンデンサC4と抵抗R4との並列回路を挿入して
ある。したがって、コンデンサC4も共振回路2の一部
を構成する。要するに、共振回路2は、インバータ回路
1の出力電圧が印加されるインダクタL1とコンデンサ
C1との直列回路と、放電灯Laとの直列回路がコンデ
ンサC1の両端間に接続されるコンデンサC4とを備え
ている。本実施形態では第2実施形態と同様の構成の直
流成分検出回路7を用いており、コンデンサC4に並列
接続した抵抗R4は、放電灯Laの片側エミレス時に直
流成分が通過する経路を形成して直流成分検出回路7で
の直流成分の検出を可能とするために設けてある。
【0073】ここで、インバータ回路1を高周波信号源
とみなすと、インダクタL1とコンデンサC1とからな
る直列共振回路に対して、放電灯LaはコンデンサC4
との直列回路がコンデンサC1に並列接続された形にな
り、インダクタL1とコンデンサC4とからなる直列共
振回路に対して放電灯Laは当該直列共振回路を通して
電力供給がなされる形になっている。インバータ回路1
の出力周波数は各直列共振回路の共振周波数よりも高く
設定され、共振周波数が高いほどコンデンサC1の両端
電圧は低下して放電灯Laに印加される電圧が低下し、
一方でコンデンサC4を通過する電流が増加することに
なる。
【0074】また、本実施形態では、放電灯Laのフィ
ラメントf1,f2への予熱電流を共振回路2に設けた
インダクタL1の2次巻線n24,n25から取り出し
ており、インダクタL1の1次巻線n14はインバータ
回路1の出力を放電灯Laに供給する経路に挿入されて
いるから、放電灯Laのランプ電流に応じてインダクタ
L1の2次巻線n24,n25の出力電圧は変化する。
つまり、調光制御を行うためにインバータ回路1の出力
周波数を変化させるとインダクタL1の2次巻線n2
4,n25の出力電圧が変化する。ただし、各2次巻線
n24,n25と各フィラメントf1,f2との間には
容量性の減流要素Z1,Z2を挿入しているから、イン
バータ回路1の出力周波数が高いほど減流要素Z1,Z
2のインピーダンスが小さくなる。つまり、2次巻線n
24,n24の誘起電圧が低いほど減流要素Z1,Z2
のインピーダンスが小さくなり、結果的にインバータ回
路1の出力周波数の変化に対する予熱電流の変化は比較
的小さくなる。要するに、インバータ回路1の出力周波
数の変化に対する各フィラメントf1,f2のフィラメ
ント電圧の変化が抑制されているのであって、調光制御
を行うためにインバータ回路1の出力周波数を変化させ
ても、フィラメント電圧を監視する簡単な構成を用いて
放電灯Laの寿命末期のような異常を検出することが可
能になる。
【0075】ところで、本実施形態の構成において、高
周波専用の蛍光ランプであるFHT24に合わせて定数
を設定した場合のランプ電流とフィラメント電圧との関
係を図6に示す。正常な放電灯Laでは図6に実線で代
表値を示しているように、調光制御を行ってランプ電流
を変化させても、フィラメント電圧の変化の範囲は比較
的狭くなる。一方、フィラメントf1のエミッタが減少
した寿命末期の直前では、図6に×印で示しているよう
に、フィラメント電圧のばらつきの範囲の最大値は、ラ
ンプ電流が150〜300mAの範囲ではほぼ一定であ
るが、ランプ電流が150mAより小さくなると急に上
昇する。
【0076】また、フィラメントf1のエミッタが完全
に消耗した寿命末期においてはフィラメント電圧がさら
に上昇する。つまり、寿命末期のフィラメント電圧は、
図6に示すランプ電流の最小値に対応する寿命末期の直
前でのフィラメント電圧のばらつきの範囲の最大値より
も上昇するから、たとえば図6に示す電圧VAを閾値と
して電圧VAを越えると寿命末期と判定することが可能
である。ここに、ランプ電流の最小値は放電灯Laの調
光範囲の最小レベルに対応し、図6では50mA付近に
なっている。
【0077】一方、上述したようにランプ電流が150
〜300mAの範囲においては、寿命末期の直前におけ
るフィラメント電圧のばらつきの最大値がほぼ一定であ
るから、ランプ電流が150〜300mAの範囲では、
寿命末期の判定を図6に破線で示す電圧によって判定す
ることが可能である。ここに、FHT24の定格電流は
300mAであって、ランプ電流が150mAであると
きには調光比は約70%であるから、調光比が70〜1
00%の範囲(つまり、規定値を70%にとり、調光比
が70%以上の範囲としている)ではフィラメント電圧
に対して寿命末期を判定する閾値を、ランプ電流が15
0mA以下の範囲よりも低い一定値に設定することが可
能であり、寿命末期を迅速に検出することが可能にな
る。つまり、調光比を70〜100%の範囲で変化させ
るように調光回路5の調光範囲を制限するのであれば、
ランプ電圧が大きく上昇する前にインバータ回路1の動
作を停止させることが可能になり、より確実に回路を保
護することが可能になる。他の構成は第2実施形態と同
様である。
【0078】(第6実施形態)本実施形態は、図7に示
すように、図6に示した第5実施形態の構成における直
流成分検出回路7を省略するとともに、2個のコンデン
サC1,C4の直列回路の両端間に放電灯Laとランプ
電流検出回路DI1との直列回路を接続し、さらに放電
灯Laのランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路DV
1を設けたものである。したがって、ランプ電流検出回
路DI1は予熱回路4からフィラメントf1,f2への
予熱電流が流れる経路には挿入されず、予熱電流の影響
を受けることなくランプ電流を検出できるように配置し
てある。
【0079】ランプ電流検出回路DI1の出力は、制御
回路3において調光回路5と周波数制御回路31との間
に挿入したフィードバック制御回路33に入力される。
フィードバック制御回路33では、調光信号Dimに対
応する調光回路5の出力値を目標値とし、ランプ電流検
出回路DI1において検出されるランプ電流が目標値に
保たれるように、周波数制御回路31の出力周波数つま
りインバータ回路1の出力周波数を制御する。したがっ
て、本実施形態では放電灯Laのランプ電流が調光信号
Dimに応じた一定値に保たれることになる。
【0080】ところで、本実施形態は、定格電力は異な
るが全光束が得られるランプ電流がほぼ等しくなるよう
に設計された放電灯Laを適合ランプとするものであっ
て、従来の技術として説明したように、この種の放電灯
Laには高周波専用ランプであるFHT42、FHT3
2、FHT24がある。これらの放電灯Laの定格ラン
プ電流はほぼ同じ値であって、フィラメントf1,f2
にもほぼ同仕様のものが用いられている。したがって、
これらの放電灯Laを上述のようにランプ電流を一定値
に保つ制御(定値制御)を行う本実施形態の構成の適合
ランプとして点灯させることが可能である。
【0081】ここで、本実施形態において定格電力の異
なる放電灯Laを用いる場合の寿命末期の検出動作につ
いて考察する。以下では、放電灯Laとして高周波専用
の蛍光ランプであるFHT42とFHT24とを用いる
場合を想定する。FHT32についてはFHT42とF
HT24との両方の中間の特性を備えるから、FHT4
2とFHT24との両方で寿命末期を検出することがで
きれば、FHT32についても寿命末期を検出すること
が可能である。
【0082】FHT42とFHT24とをそれぞれ点灯
させた場合のランプ電流とフィラメント電圧との関係を
図8に示す。図8において破線はFHT42の正常時の
代表値を示し、実線はFHT24の正常時の代表値を示
す。また、●印および×印はフィラメントf1,f2の
エミッタが減少した寿命末期の直前での特性を示し、●
印はFHT42、×印はFHT24を示している。
【0083】図8によれば、寿命末期の直前におけるフ
ィラメント電圧のばらつきの範囲の最大値は、ランプ電
流が150〜300mAの範囲ではFHT24のほうが
FHT42よりも大きく、ランプ電流が150mA以下
の範囲ではFHT42のほうがFHT24よりも大きく
なる。つまり、放電灯Laを調光制御することによって
ランプ電流が変化したときの寿命末期の直前でのフィラ
メント電圧の最大値の変化は放電灯Laの定格電力によ
って異なることがわかる。
【0084】従来の技術として説明したように、正常な
放電灯Laの定格点灯時のランプ電圧は、FHT42で
は約135Vであり、FHT24では約80Vである
が、温度特性等を考慮するとFHT24の寿命末期での
ランプ電圧がFHT42の定格点灯時のランプ電圧に近
い値になることがある。したがって、FHT42とFH
T24との両方を適合ランプとする放電灯点灯装置で
は、ランプ電圧によって放電灯Laの寿命末期を判定す
る技術を採用すると、ランプの種類に応じて寿命末期を
判定するための判定値を切り換えなければならず構成が
複雑になるという問題が生じる。そこで、フィラメント
電圧によって放電灯Laの寿命末期を検出する技術を採
用することによってこの種の問題を解決することができ
ると考えられる。ただし、フィラメント電圧はランプ電
圧と正の相関があるから、フィラメント電圧はFHT4
2のほうがFHT24よりも高くなりやすく、判定値を
一定値に設定すると、FHT42の寿命末期を検出する
場合に比較してFHT24の寿命末期を検出するときの
ほうが、ランプ電圧の上昇率が大きくなる可能性があ
る。
【0085】さらに、高周波専用の蛍光ランプであるF
HT24、FHT32、FHT42では、バルブに封入
されている放電ガスの組成に相違があり、放電ガスの組
成は陰極降下電圧に影響する。したがって、第1実施形
態ないし第4実施形態として示した4つの実施形態のよ
うに予熱トランスT1を用いた予熱回路4を採用して予
熱電流をほぼ一定に保ったとしても、FHT42のフィ
ラメント電圧はやや高くなる傾向がある。つまり、第1
実施形態ないし第4実施形態の構成を用いてもフィラメ
ント電圧のばらつきを完全に除去することはできない。
【0086】これに対して、本実施形態ではコンデンサ
C4を含む共振回路を設けていることによって、第5実
施形態と同様に150〜300mAの範囲では正常点灯
時においてFHT24のフィラメント電圧のほうが高く
なる。つまり、ランプ電流が150〜300mAの範囲
になるように調光するときには、フィラメント電圧に対
する寿命末期の判定値をFHT24のフィラメント電圧
を基準にして設定することができ、結果的にFHT42
に比較してFHT24の寿命末期の検出が容易になる。
他の構成は第5実施形態と同様である。
【0087】(第7実施形態)本実施形態は、図9に示
すように、図7に示した第6実施形態の構成に、フィラ
メント電圧による放電灯Laの寿命末期の判定の有効・
無効を指示するための2値信号を発生する停止回路8を
付加したものである。停止回路8は、調光回路5からの
出力を閾値Vthと比較するコンパレータCPであっ
て、調光信号Dimにより指示された調光比の大小に応
じた2値信号を出力する。停止回路8の出力はVfレベ
ル検出回路DF1の出力とともに比較回路CP1に入力
される。ここに、調光信号Dimにより指示された調光
比が小さい範囲(光出力を小さくする範囲)では停止回
路3の出力がLレベルになるように停止回路8を構成し
てある。また、停止回路8の出力とVfレベル検出回路
DF1の出力とは一方がLレベルになると比較回路CP
1への入力がLレベルになるように接続されている。し
たがって、停止回路8の出力がLレベルになると、比較
回路CP1の出力はLレベルになり、フィラメント電圧
を検出するVfレベル検出回路DF1の動作は無効にな
る。言い換えると、調光信号Dimにより指示された調
光比が、閾値Vthに対応する調光比よりも大きい範囲
ではフィラメント電圧によって放電灯Laの寿命末期を
検出する動作が有効になり、閾値Vthに対応する調光
比よりも小さい範囲ではフィラメント電圧によって放電
灯Laの寿命末期を検出する動作が無効になるのであ
る。
【0088】第6実施形態において説明した図8によれ
ば、ランプ電流が150〜300mAの範囲では定格電
力の異なる放電灯Laであっても寿命末期の直前でのフ
ィラメント電圧の最大値にばらつきが比較的少なく、し
たがって比較回路CP1の閾値Vth1を一定値に設定
しても、放電灯Laの寿命末期をフィラメント電圧によ
って検出することが可能である。しかしながら、ランプ
電流が150mA以下になる範囲では正常点灯時のフィ
ラメント電圧が上昇するから、正常点灯時であっても閾
値Vth1を越えることがあり、結果的に寿命末期を誤
検知する可能性が高くなる。そこで、本実施形態では調
光比が小さい範囲では、フィラメント電圧による寿命末
期の判定を無効にすることによって、正常点灯時に誤検
知によって寿命末期と判定されるのを防止しているので
ある。
【0089】たとえば、高周波専用の蛍光ランプである
FHT42、FHT32、FHT24では定格ランプ電
流が300mAであって、150mAのランプ電流は7
0%の調光比に対応する。つまり、本実施形態において
上述のようにランプ電流が150mAになる範囲ではフ
ィラメント電圧の検出による寿命末期の判定を行わない
ようにすることによって、定格点灯(100%)から調
光比が70%である範囲においては第6実施形態と同様
にフィラメント電圧に基づいて放電灯Laの寿命末期を
検出することができ、調光比が70%以下になるとフィ
ラメント電圧に基づく放電灯Laの寿命末期の判定を行
わず、ランプ電圧のみによって放電灯Laの寿命末期の
判定を行うのである。
【0090】高周波専用の蛍光ランプであるFHT42
とFHT24とについて、調光制御を行った場合のラン
プ電流とランプ電圧との関係を図10に示す。図10に
おいて実線はFHT42の特性を示し、破線はFHT2
4の特性を示す。また、図10において一点鎖線は、共
振回路2を適宜に構成した場合の放電灯Laへの最大供
給電圧を示す。図示例ではランプ電流が150mA以下
になると最大供給電圧が急上昇するように設定してあ
る。共振回路2の特性を図10のように設定することに
よって、150mA以下ではランプ電圧のみで放電灯L
aの寿命末期を容易に判定することができる。
【0091】上述のように、調光比が70〜100%の
範囲ではフィラメント電圧を用いて放電灯Laの寿命末
期を検出し、調光比が70%以下の範囲ではフィラメン
ト電圧を用いずにランプ電圧によって放電灯Laの寿命
末期を検出するとともにランプ電圧による寿命末期の検
出が容易になるように共振回路2を設計しておくことに
よって、たとえば調光比が25〜100%の範囲におい
て寿命末期を確実に検出することが可能になる。他の構
成および動作は第6実施形態と同様である。
【0092】(第8実施形態)本実施形態は、図11に
示すように、図7に示した第6実施形態におけるランプ
電流検出回路DI1に、放電灯Laを通過する電流の直
流成分を検出する機能も併せ持たせ、ランプ電圧検出回
路DV1を省略した構成を有する。ランプ電流検出回路
DI1は、回路グランド(直流電源回路DCの負極)と
放電灯Laの一方のフィラメントf1の一端との間に1
次巻線n16を挿入した電流トランスCT1を備え、電
流トランスCT1には2個の2次巻線n26,n27が
設けられる。一方の2次巻線n26の出力は整流回路R
Eを通して電流検出抵抗Rsの両端に印加され、電流検
出抵抗Rsの両端電圧がフィードバック制御回路33に
入力される。他方の2次巻線n27にはランプ電流から
直流成分を検出する直流成分検出回路7が設けられる。
直流成分検出回路7は2次巻線n27の出力を平滑した
電圧を出力する。ここに、減流要素Z1,Z2としては
コンデンサCz1,Cz2を用いており、インバータ回
路1の出力周波数が高く放電灯Laへのランプ電流が減
少してインダクタL1に設けた2次巻線n24,n25
の出力が減少すると、コンデンサCz1,Cz2のイン
ピーダンスが小さくなり、フィラメントf1,f2に流
れる電流の変化を抑制する。言い換えると、調光制御を
行ってもフィラメントf1,f2に流れる電流の変化を
小さくすることができる。
【0093】本実施形態では、フィラメント電圧を検出
するVfレベル検出回路DF1の出力と、上述した直流
成分検出回路7の出力とが判別回路6に入力され、いず
れか一方が判別回路6に設定されている閾値以上になる
と、インバータ回路1の出力を低減させるように判別回
路6から周波数制御回路31に対して出力周波数の変更
が指示される。つまり、放電灯Laが寿命末期になると
インバータ回路1の出力が低減されるのである。
【0094】また、本実施形態のフィードバック制御回
路33は、オペアンプOP1に抵抗RiとコンデンサC
iとダイオードDiとを付加して構成した積分回路であ
って、電流トランスCT1の2次巻線n26の出力とし
て検出されるランプ電流の平均値を求めるように構成さ
れている。オペアンプOP1の非反転入力端には調光回
路5の出力が入力され、フィードバック制御回路33で
はランプ電流が調光信号Dimにより指示された調光比
が保たれるように周波数制御回路31の出力周波数を制
御する。つまり、放電灯Laのランプ電流が調光信号D
imに対応する電流値に保たれるようにインバータ回路
1の出力が制御される。
【0095】本実施形態の構成では、ランプ電流検出回
路DI1を構成する電流トランスCT1が、放電灯La
のランプ電流を調光信号Dimに対応する電流値に保つ
ようにフィードバック制御するためのランプ電流の検出
機能と、片側エミレスを検出して放電灯Laの寿命末期
を判断するためのランプ電流の検出機能とに兼用される
から、部品点数の増加を抑制し回路構成を簡略化するこ
とができる。しかも、本実施形態では放電灯Laの低電
圧側においてランプ電流を検出することによって片側エ
ミレスを検出するから、ランプ電圧を検出する構成に比
較すると低耐圧の部品で実現することが可能になる。他
の構成および動作は第6実施形態と同様である。
【0096】(第9実施形態)本実施形態は、図12に
示すように、図11に示した第8実施形態の構成におい
てフィードバック制御回路33の出力(オペアンプOP
1の出力)を判別回路6に入力するようにしたものであ
る。
【0097】ところで、放電灯Laには点灯時間の経過
に伴ってランプ電流が減少するとともにランプ電圧が上
昇する傾向があり、フィードバック制御回路33ではラ
ンプ電流を一定に保つように制御するから、フィードバ
ック制御回路33の出力電圧(オペアンプOP1の出力
電圧)は放電灯Laの点灯時間の経過に伴って単調に上
昇(設計によっては低下)することになる。つまり、フ
ィードバック制御回路33の出力電圧を監視すれば、放
電灯Laのランプ電圧の上昇の目安を得ることができ、
結果的に放電灯Laの寿命末期を検出することが可能に
なる。
【0098】本実施形態ではこの現象を利用しているの
であって、判別回路6においてフィードバック制御回路
33の出力電圧も総合的に考慮して放電灯Laの寿命末
期を検出しているのである。他の構成および効果は第8
実施形態と同様である。
【0099】なお、上述した各実施形態は例示的に示し
たものであって本発明は実施形態の構成に限定されるも
のではなく、各実施形態に示した構成を適宜に組み合わ
せることが可能である。
【0100】
【発明の効果】請求項1の発明は、直流電源からの直流
電圧を高周波交番電圧に電力変換するインバータ回路
と、インバータ回路の出力周波数を変化させる制御回路
と、フィラメントを備えた放電灯を含みインバータ回路
の出力周波数が変化すると放電灯への印加電圧を変化さ
せる共振回路と、放電灯のランプ電流が外部からの調光
信号で指示された調光レベルに対応するように制御回路
を通してインバータ回路の出力周波数を制御する調光回
路と、放電灯のフィラメントの両端電圧を検出するフィ
ラメント電圧検出回路と、フィラメント電圧検出回路で
検出されたフィラメントの両端電圧の上昇時に放電灯の
異常と判別してインバータ回路から放電灯への供給電力
を減少させる方向に制御回路に指示する判別回路と、イ
ンバータ回路の出力の一部を用いて放電灯のフィラメン
トに予熱電流を流すとともに予熱電流がインバータ回路
の出力周波数の変化に依存しない予熱回路とを備えるも
のであり、予熱回路からインバータ回路の動作中にフィ
ラメントに常時供給される予熱電流がインバータ回路の
出力周波数に依存しないから、調光制御によってインバ
ータ回路の出力周波数が変化しても予熱電流はほぼ一定
に保たれ、インバータ回路の出力周波数を変化させて放
電灯を調光する構成を採用しながらも、フィラメントの
両端電圧を検出して放電灯の異常を正確に検出すること
が可能になる。
【0101】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記予熱回路が、インバータ回路の出力電圧が1次
巻線とコンデンサとの直列回路に印加される予熱トラン
スを備え、予熱トランスの2次巻線である予熱巻線から
前記放電灯のフィラメントに予熱電流を流すものであ
り、予熱トランスの1次巻線にはインバータ回路の出力
周波数にほとんど影響されない電流を流すことができる
から、調光制御によってインバータ回路の出力周波数が
変化してもフィラメントに流す予熱電流の変化を小さく
することができ、結果的にフィラメントの両端電圧によ
って放電灯の異常を検出する構成を調光制御が可能なイ
ンバータ回路と組み合わせて用いることができる。
【0102】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記予熱回路が、前記インダクタと、インダクタに
設けた2次巻線と放電灯のフィラメントとの間に挿入さ
れた容量性の減流要素とからなるものであり、インバー
タ回路の出力周波数の変化によってインダクタを通過す
る電流は変化するが、インダクタの2次巻線には容量性
の減流要素を介してフィラメントを接続しているから、
フィラメントを通過する電流の変化を抑制することがで
きる。つまり、フィラメントの両端電圧によって放電灯
の異常を検出する構成を調光制御が可能なインバータ回
路と組み合わせて用いることができる。
【0103】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記放電灯に印加される電圧と前記
放電灯を通過する電流との少なくとも一方の直流成分を
検出する直流成分検出回路が付加され、前記フィラメン
ト電圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメントの両
端電圧を検出し、前記判別回路がフィラメント電圧検出
回路で検出されたフィラメントの両端電圧に加えて直流
成分検出回路で検出される直流成分により放電灯の正常
・異常を判別し、フィラメントの両端電圧の上昇と直流
成分の発生との少なくとも一方の状態が生じると放電灯
の異常と判別するものであり、放電灯に印加される電圧
と放電灯を通過する電流との少なくとも一方について直
流成分を検出し、この直流成分をフィラメントの両端電
圧とともに放電灯の正常・異常の判別に用いるから、請
求項1の発明と同様に放電灯の異常を正確に検出するこ
とが可能になる。
【0104】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記直流成分検出回路が、前記インバータ回路の出
力電圧が印加される抵抗とコンデンサとの直列回路であ
って、コンデンサの両端電圧を直流成分に相当する電圧
としたものであり、放電灯の両端に印加される電圧の直
流成分を抵抗とコンデンサとを用いた簡単な構成で実現
することができる。
【0105】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記放電灯の両端電圧であるランプ
電圧を検出するランプ電圧検出回路が付加され、前記フ
ィラメント電圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメ
ントの両端電圧を検出し、前記判別回路が、フィラメン
ト電圧検出回路で検出されたフィラメントの両端電圧
と、ランプ電圧検出回路で検出されるランプ電圧との少
なくとも一方が上昇すると放電灯の異常と判別するもの
であり、フィラメントの両端電圧だけではなくランプ電
圧を併用して放電灯の正常・異常を判別するから、仮に
フィラメントが短絡していてフィラメントの両端電圧で
は放電灯の異常が検出されない場合でもランプ電圧の上
昇によって放電灯の異常を判別することが可能になる。
【0106】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記インバータ回路が、前記直流電
源の両端間に接続され高周波で交互にオンオフされる2
個のスイッチング素子の直列回路からなり、直流電源の
負極側に接続されたスイッチング素子の両端間に直流カ
ット用のコンデンサと前記放電灯とを含む直列回路が接
続され、前記フィラメント電圧検出回路が、放電灯のフ
ィラメントのうち直流電源の負極側のフィラメントのみ
について両端電圧を検出するものであり、直流電源の負
極側においてのみフィラメントの両端電圧を検出するか
ら、フィラメント電圧検出回路に印加される電圧はフィ
ラメントの両端電圧のみであって、構成部品として低耐
圧のものを用いることができ、結果的に比較的低コスト
で提供することができる。
【0107】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記共振回路が、前記インバータ回
路の出力電圧が印加されるインダクタと第1のコンデン
サとの直列回路と、第1のコンデンサの両端間に前記放
電灯との直列回路が接続される第2のコンデンサとから
なるものであり、インバータ回路の出力周波数の変化に
よって第1のコンデンサの両端電圧が下がれば第2のコ
ンデンサのインピーダンスが低下して放電灯に供給され
る電流を増加させるから、調光制御時においても放電灯
に比較的大きい電流を流すことが可能であって、調光比
を小さくしても放電灯を安定に点灯させることが可能に
なる。
【0108】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
8の発明において、前記放電灯を通過するランプ電流を
検出するランプ電流検出回路が付加され、前記制御回路
が、ランプ電流検出回路で検出されるランプ電流が前記
調光信号に相当する目標値に保たれるようにインバータ
回路の出力周波数をフィードバック制御するフィードバ
ック制御回路を備えるものであり、放電灯を通過する電
流を調光信号により指示された調光比に相当する電流に
保つことができ、放電灯の点灯中における光出力の変化
を小さくすることができる。
【0109】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記調光信号により指示された調
光比が規定値以下である間に前記判別回路による前記放
電灯の正常・異常の判別を停止させる停止回路が付加さ
れたものであり、放電灯が寿命末期の直前であるとフィ
ラメントの両端電圧のばらつきが大きくなるが、ばらつ
きの範囲内での最大値は調光比が既定値以上である間に
はほとんど変化しないという知見に基づいて停止回路を
設けているのであって、調光比が判別回路での判別が停
止回路によって停止されない範囲であればフィラメント
の両端電圧に対して正常・異常を判別する判定値を比較
的小さく設定することによって放電灯の異常が発見しや
すくなる。また、調光比が規定値以下になると停止回路
によって判別回路の動作を停止させるから、放電灯に異
常が生じていないときに異常と判定するのを防止するこ
とができる。
【0110】請求項11の発明は、請求項9の発明にお
いて、電力の定格値が異なりかつランプ電流の定格値が
ほぼ等しい複数種類の放電灯が適合するものであって、
1台の放電灯点灯装置を電力の定格値が異なる複数種類
の放電灯で共用することができる。その結果、複数種類
の放電灯に対応した照明器具について放電灯点灯装置に
ついては同設計のものを用いることができ、部品の共用
化によるコストの低減が可能になる。
【0111】請求項12の発明は、請求項9ないし請求
項11の発明において、前記ランプ電流検出回路で検出
されるランプ電流から直流成分を検出する直流成分検出
回路が付加され、前記フィラメント電圧検出回路が前記
放電灯の一方のフィラメントの両端電圧を検出し、前記
判別回路がフィラメント電圧検出回路で検出されたフィ
ラメントの両端電圧に加えて直流成分検出回路で検出さ
れる直流成分により放電灯の正常・異常を判別し、フィ
ラメントの両端電圧の上昇と直流成分の発生との少なく
とも一方の状態が生じると放電灯の異常と判別するもの
であり、放電灯を通過する電流の直流成分をフィラメン
トの両端電圧とともに放電灯の正常・異常の判別に用い
るから、請求項1の発明と同様に放電灯の異常を正確に
検出することが可能になる。しかも、ランプ電流検出回
路で検出されるランプ電流から直流成分を検出するか
ら、直流成分検出回路の構成部品がランプ電流検出回路
の構成部品の少なくとも一部と共用されることになり、
結果的に部品点数の削減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示す回路図である。
【図5】本発明の第5実施形態を示す回路図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示す回路図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】本発明の第7実施形態を示す回路図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】本発明の第8実施形態を示す要部回路図であ
る。
【図12】本発明の第9実施形態を示す要部回路図であ
る。
【図13】従来例を示す回路図である。
【図14】他の従来例を示す要部回路図である。
【図15】さらに他の従来例を示す要部回路図である。
【図16】別の従来例を示す要部回路図である。
【図17】さらに別の従来例を示す要部回路図である。
【図18】従来例の問題点を示す動作説明図である。
【図19】図13に示した従来例の動作原理の説明図で
ある。
【図20】図13に示した従来例の動作原理の説明図で
ある。
【図21】図13に示した従来例の動作原理の説明図で
ある。
【図22】図13に示した従来例の動作原理の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 インバータ回路 2 共振回路 3 制御回路 4 予熱回路 5 調光回路 6 判別回路 7 直流成分検出回路 8 停止回路 33 フィードバック制御回路 C0 (直流カット用)コンデンサ C1 コンデンサ C2 コンデンサ C3 コンデンサ C4 コンデンサ DF1,DF2 フィラメント電圧検出回路 DI1 ランプ電流検出回路 DV1 ランプ電圧検出回路 E 直流電源 f1,f2 フィラメント L1 インダクタ La 放電灯 n11 1次巻線 n21,n22 予熱巻線 Q1,Q2 スイッチング素子 R3 抵抗 T1 予熱トランス Z1,Z2 減流要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 万波 寛明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 濱本 勝信 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA02 AB09 AC02 AC11 BA03 BC01 CA16 DB01 DD03 DD04 DE02 EA01 EB03 EB07 EB10 GA02 GB12 HA05 HA06 3K098 CC07 CC17 CC41 CC57 CC60 DD22 DD36 DD37 DD43 EE03 EE12 EE14 EE20 EE31 EE32 EE40 FF04 FF07 FF14 FF20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源からの直流電圧を高周波交番電
    圧に電力変換するインバータ回路と、インバータ回路の
    出力周波数を変化させる制御回路と、フィラメントを備
    えた放電灯を含みインバータ回路の出力周波数が変化す
    ると放電灯への印加電圧を変化させる共振回路と、放電
    灯のランプ電流が外部からの調光信号で指示された調光
    レベルに対応するように制御回路を通してインバータ回
    路の出力周波数を制御する調光回路と、放電灯のフィラ
    メントの両端電圧を検出するフィラメント電圧検出回路
    と、フィラメント電圧検出回路で検出されたフィラメン
    トの両端電圧の上昇時に放電灯の異常と判別してインバ
    ータ回路から放電灯への供給電力を減少させる方向に制
    御回路に指示する判別回路と、インバータ回路の出力の
    一部を用いて放電灯のフィラメントに予熱電流を流すと
    ともに予熱電流がインバータ回路の出力周波数の変化に
    依存しない予熱回路とを備えることを特徴とする放電灯
    点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記予熱回路は、インバータ回路の出力
    電圧が1次巻線とコンデンサとの直列回路に印加される
    予熱トランスを備え、予熱トランスの2次巻線である予
    熱巻線から前記放電灯のフィラメントに予熱電流を流す
    ことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 前記予熱回路が、前記インダクタと、イ
    ンダクタに設けた2次巻線と放電灯のフィラメントとの
    間に挿入された容量性の減流要素とからなることを特徴
    とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記放電灯に印加される電圧と前記放電
    灯を通過する電流との少なくとも一方の直流成分を検出
    する直流成分検出回路が付加され、前記フィラメント電
    圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメントの両端電
    圧を検出し、前記判別回路がフィラメント電圧検出回路
    で検出されたフィラメントの両端電圧に加えて直流成分
    検出回路で検出される直流成分により放電灯の正常・異
    常を判別し、フィラメントの両端電圧の上昇と直流成分
    の発生との少なくとも一方の状態が生じると放電灯の異
    常と判別することを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記直流成分検出回路は、前記インバー
    タ回路の出力電圧が印加される抵抗とコンデンサとの直
    列回路であって、コンデンサの両端電圧を直流成分に相
    当する電圧としたことを特徴とする請求項4記載の放電
    灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 前記放電灯の両端電圧であるランプ電圧
    を検出するランプ電圧検出回路が付加され、前記フィラ
    メント電圧検出回路が前記放電灯の一方のフィラメント
    の両端電圧を検出し、前記判別回路が、フィラメント電
    圧検出回路で検出されたフィラメントの両端電圧と、ラ
    ンプ電圧検出回路で検出されるランプ電圧との少なくと
    も一方が上昇すると放電灯の異常と判別することを特徴
    とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の
    放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 前記インバータ回路が、前記直流電源の
    両端間に接続され高周波で交互にオンオフされる2個の
    スイッチング素子の直列回路からなり、直流電源の負極
    側に接続されたスイッチング素子の両端間に直流カット
    用のコンデンサと前記放電灯とを含む直列回路が接続さ
    れ、前記フィラメント電圧検出回路が、放電灯のフィラ
    メントのうち直流電源の負極側のフィラメントのみにつ
    いて両端電圧を検出することを特徴とする請求項1ない
    し請求項6のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 前記共振回路が、前記インバータ回路の
    出力電圧が印加されるインダクタと第1のコンデンサと
    の直列回路と、第1のコンデンサの両端間に前記放電灯
    との直列回路が接続される第2のコンデンサとからなる
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1
    項に記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 前記放電灯を通過するランプ電流を検出
    するランプ電流検出回路が付加され、前記制御回路が、
    ランプ電流検出回路で検出されるランプ電流が前記調光
    信号に相当する目標値に保たれるようにインバータ回路
    の出力周波数をフィードバック制御するフィードバック
    制御回路を備えることを特徴とする請求項1ないし請求
    項8のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】 前記調光信号により指示された調光比
    が規定値以下である間に前記判別回路による前記放電灯
    の正常・異常の判別を停止させる停止回路が付加された
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1
    項に記載の放電灯点灯装置。
  11. 【請求項11】 電力の定格値が異なりかつランプ電流
    の定格値がほぼ等しい複数種類の放電灯が適合すること
    を特徴とする請求項9記載の放電灯点灯装置。
  12. 【請求項12】 前記ランプ電流検出回路で検出される
    ランプ電流から直流成分を検出する直流成分検出回路が
    付加され、前記フィラメント電圧検出回路が前記放電灯
    の一方のフィラメントの両端電圧を検出し、前記判別回
    路がフィラメント電圧検出回路で検出されたフィラメン
    トの両端電圧に加えて直流成分検出回路で検出される直
    流成分により放電灯の正常・異常を判別し、フィラメン
    トの両端電圧の上昇と直流成分の発生との少なくとも一
    方の状態が生じると放電灯の異常と判別することを特徴
    とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載
    の放電灯点灯装置。
  13. 【請求項13】 前記放電灯が高周波専用の蛍光ランプ
    であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のい
    ずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006164926A (ja) * 2004-12-06 2006-06-22 Hitachi Lighting Ltd 放電灯点灯装置
JP2007188789A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Matsushita Electric Works Ltd 放電灯点灯装置並びに照明器具
WO2008015600A1 (en) * 2006-07-31 2008-02-07 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and circuit for heating an electrode of a discharge lamp
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JP2010056042A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Toshiba Lighting & Technology Corp 放電灯点灯装置
JP2010165546A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Mitsubishi Electric Corp 点灯装置及び照明器具

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