JP2003166789A - 焼結機の排ガス処理方法 - Google Patents
焼結機の排ガス処理方法Info
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Abstract
モニア(リークアンモニア)が特定値を超えると環境上
好ましくなく、また、リークアンモニアが多いと言うこ
とは、アンモニアの使用量が多いことを意味し、コスト
アップに繋がる。 【解決手段】 焼結機1から排出された排ガスを乾式集
塵機2、排風機3、前記排ガス中にアンモニアを供給す
るアンモニア供給機7、該排ガス中のNOX を除去する
排ガス処理機5を順次介して煙突20より放散する焼結
機の排ガス処理方法において、前記排ガス処理機5出側
における前記排ガス中のリークアンモニア値をアンモニ
ア測定器10で測定し、その測定値に応じて前記排ガス
の温度を調整する焼結機の排ガス処理方法。
Description
理方法に係わり、特に排ガス処理機出側における排ガス
中のリークアンモニア値に応じて、前記排ガスの温度ま
たはこれに加えてアンモニア供給量を調整する方法に関
するものである。
るために要する燃料及び助燃剤より発生する排ガスは、
乾式集塵機でダストを集塵した後は排風機を介して煙突
から放散していた。
は、SO2 及びNOX が含有され、環境上好ましくない
状態にあった。そこで、このSOX ,NOX を除去する
ため脱硝,脱硫機、例えば特開平10−33936号公
報で提案されているように、活性炭を収納した排ガス処
理機としての吸着塔(以下吸着機と称す)へ前記排ガス
を導入し、該吸着塔内でこれらガス成分中の有害成分を
吸着させ脱硝,脱硫を行った後、煙突から排ガスの放散
を行う処理方法が採用されている。
は、一般的にはアンモニアを混入させ後、活性炭と接触
させ該活性炭を触媒として窒素と水に分解する作用を起
こさせ脱硝を行っている。
脱硝処理された排ガス中に含まれるアンモニア(リーク
アンモニア)は、排ガス中のNOX を除去するために使
用したアンモニアが過剰となり、排ガス中に混入するた
めに起こる。このリークアンモニアが特定値を超えると
環境上好ましくない。
とは、アンモニアの使用量が多いことを意味し、アンモ
ニアの供給量増となって全体でのコストアップに繋が
る。したがって、このリークアンモニアを特定値以内に
収める操業を行うことが要望されていた。
法における問題点を解決するためになされたものであっ
て、その要旨するところは、下記手段にある。 (1) 焼結機から排出された排ガスを乾式集塵機、排
風機、前記排ガス中にアンモニアを供給するアンモニア
供給機、該排ガス中のNOX を除去する排ガス処理機を
順次介して煙突より放散する焼結機の排ガス処理方法に
おいて、前記脱硝機出側における前記排ガス中のリーク
アンモニア値に応じて前記排ガスの温度を調整する焼結
機の排ガス処理方法。 (2) 前記排ガスの温度の調整を行うと共に前記アン
モニア供給機からのアンモニア供給量を調整する(1)
記載の焼結機の排ガス処理方法。 (3) 前記アンモニア供給機の上流側にボイラーを設
け、該ボイラーで前記排ガス中の熱を回収している際に
は、前記排ガス温度の調整を前記ボイラーでの排ガス中
の熱回収量で調整することにより行う(1)または
(2)記載の焼結機の排ガス処理方法。
況の変動により焼結機から排出する排ガス中のNOX 値
が変動する。このNOX を除去のためにはアンモニアを
用いているので、例えばNOX 値が増大した場合には、
アンモニアの使用量を増加してやらなければならない。
アンモニア量の増加に従い勢いアンモニアのリーク値も
増大する。このリークアンモニアについては図3に示す
ようにアンモニアの注入量が或る値を超えると急激に増
大する傾向を有している。
排出する排ガス中のリークアンモニア値について環境に
悪影響を及ぼすことのないような排ガス処理を行うため
に、種々なる調査検討を行った。しかして、本発明者ら
が排ガスの処理工程を考察し、排ガス中のリークアンモ
ニア値を低減させるためには、排ガス温度を上昇せしめ
るかまたはこれに加えてアンモニアの注入量を低減する
のが、最適の処置方法であるとの知見を得た。そこで本
発明者らは、多くの検討を重ねた結果、焼結機から排出
する排ガス温度の上昇方法としては、幾つかの手段を考
え付きこれらの手段を適宜実施することによって、上記
問題点の解決を図ることが容易であるとの結論に到達し
た。
に含まれるアンモニア値を測定し、その測定値が目標値
を外れると排ガス温度を調整(高める)することによ
り、脱硝効率を向上せしめてリークアンモニアを基準値
内に収め、さらに、この脱硝効率に応じてアンモニア使
用量を低減し、リークアンモニア値を低下せしめると共
にアンモニア使用量を低減するものである。
に基づき説明する。焼結機1から排出された排出ガスは
メインブロワー(排風機)3によって吸引され、乾式集
塵機2においてダストが除去される。ダスト除去後の排
出ガスは昇圧ブロワー4によって昇圧され、吸着塔(吸
着機)5によって活性炭と接触させ該活性炭を触媒とし
て窒素と水に分解する作用を起こさせ脱硝を行う。な
お、7は吸着塔5へ入る排出ガス中へアンモニアを供給
するアンモニア供給機である。
えず送られ(補給)て充填され、塔内を順次下方へ移動
して該吸着塔5の下方から排出(活性炭移動層式)され
る。また、排ガスはこれらの装置を経由した後、煙突2
0より放散される。また、この活性炭としては、木材,
石炭を乾留賦活したもので、活性チャー,活性炭,活性
コークスと呼ばれるものが一般的に用いられている。
るのに排ガス温度を上昇せしめればよいかとは以前から
知られており、排ガス温度が上昇すれば脱硝率が増大す
る傾向があった。そこで、吸着塔5の出側にアンモニア
測定器10を設けてリークアンモニア値を測定してお
き、注入アンモニア量一定の基で前記測定リークアンモ
ニア値が上昇して目標値を超えた場合は、それに合わせ
て排ガス温度を上昇せしめてやれば、アンモニアとNO
X の反応が促進して脱硝効率が上昇し、リークアンモニ
ア値が低減し、該リークアンモニア値を目標値内に収め
ることができる。
器8,9を設けて脱硝後のNOX 値を測定し、測定NO
X 値が目標値と比較して極端に低い状態にある場合に
は、注入アンモニア量を低減することが好ましい。しか
し、この際、脱硝効率が低下して脱硝後のNOX 値が増
加することから、前記NOX 測定器9の測定値を監視し
て目標値以下に維持することが必要である。
手段としては、種々考えられるが、例えば焼結機の排ガ
スの熱を回収する排ガスボイラーが設けられている場合
においては、このボイラーで回収する熱量を調整する方
法がある。この手段は排ガス量の変動、焼結鉱の品質変
動、生産量変動を伴うことがないので好ましい。
機1を模式的に示したものである(排風機後の排ガス中
のNOX を吸着除去する活性炭移動層式の吸着機の図示
は省略した)。焼結機1の風箱11を介して吸引される
排ガス温度は原料装入(給鉱)側(図2の左側)から焼
結鉱の排出側(図2の右側)に行くに従い、原料層での
焼結が進行するので焼結ゾーンが下層側に移行する。
てくなるので、ボイラー13で排熱を回収するのには排
鉱側からの排ガスを主に利用する。したがって、ファン
14によってボイラー13での熱交換のために吸引して
いるボイラー13側へ行く排ガス量をダンパー12で絞
れば(排ガス流量を少なくする)、高温側の排ガスは、
メインダクト側へ引かれて行き排ガス温度を高温にする
ことができる。
またはダンパーの開度を制御し、吸引力を増大させるこ
とによって焼結機における焼結原料の焼結速度が早めら
れ焼結完了点が給鉱側へ移行する。その結果、排風箱に
吸引される排ガス温度が給鉱側においても上昇するので
排ガス温度を高めることができる。
気性を良好にし、焼結完了点を焼結機の給鉱側へ移行さ
せることが考えられる。すなわち、焼結機の通気性は、
焼結原料中に含まれる0.25mm未満の微粉量によっ
て大きく左右される。微粉が多いと原料充填層の通気抵
抗が増加するため焼結機での通気性が悪化する。逆に微
粉が少ないと原料充填層の通気抵抗が低下するため、焼
結機での通気性は改善される。
ると、焼結機直前の造粒工程において、0.25mm未
満の微粉が粗粒鉱石表面に付着して造粒されるため、通
気性が大幅に改善されることが知られており、一般的な
生産性調整手段として広く使用されている(例えば「焼
結原料の疑似粒化」佐藤勝彦:浮選vol.28.N
o.2(1981−夏)p35など)。
定に保ったまま、生石灰配合率を増加すると、焼結完了
点が給鉱側へ移行するため、結果的に排ガス温度を高め
ることができる。また、粗粒の原料を増加させ原料間の
間隙を大きくすることにより、原料層の通気性を改善す
ることができる。
クアンモニア値およびNOX 値には規制値があり、その
値を満たす(規準値以下)ようにせねばならない。した
がって、絶えず煙突より放散される排ガス中のリークア
ンモニア値およびNOX 値を測定しておき、そのリーク
アンモニアの測定値が規準値を超える惧れが予想された
場合は焼結機からの排ガス温度を上昇せしめ脱硝率の向
上を図り、さらには注入アンモニア量の制限を行いリー
クアンモニア量を低下するよう操作を行う。しかし、注
入アンモニア量を低下すると、脱硝率が低下して脱硝後
のNOX 値が上昇するために、前記NOX 値を目標値内
に管理しつつ注入アンモニア量を低減することが必要で
ある。
モニア値の目標値を予め定め、その目標値を下回る値に
なるような管理を行うようになした。目標管理値は排出
規制値を配慮し、変動があってもその値を超えるような
惧れのない値を目安として定めべきである。
細を示す。焼結機は生産量14,800t/dのドワイ
トロイド式焼結機で、該焼結機から排出する排ガスは1
17万Nm3 /hである。
のリークアンモニア値の変動に対して、メインダクトへ
吸引する焼結機からの排ガス温度の調整とこれに加えて
アンモニア供給機へのアンモニア供給量を調整した結
果、排ガス中のリークアンモニア値及びNOX 値がどの
ように変化したかを示したものである。
クアンモニア値が管理目標値を上回って来たので、実験
番号2,3のように熱回収ボイラーのダンパー開度を絞
って排ガス温度を上昇せしめ例であり、実験番号3では
さらにアンモニア供給機へのアンモニア供給量を低減せ
しめた例である。実験番号2においては、リークアンモ
ニア値が低下しており、また、実験番号3においては脱
硝後のNOX 値は実験番号2に比し上昇したが、NOX
値は管理値内に収まっており、リークアンモニア値は実
験番号2に比し大幅な低下がみられた。
クアンモニア値が管理目標値を上回って来たので、実験
番号5,6のように焼結原料中に配合する生石灰の量を
増し、焼結原料層での通気性を増大せしめ、排ガス温度
を上昇せしめ例であり、実験番号6ではさらにアンモニ
ア供給機へのアンモニア供給量を低減せしめた例であ
る。実験番号5においては、リークアンモニア値が低下
しており、また、実験番号6においては脱硝後のNOX
値は実験番号5に比し上昇したが、NOX 値は管理値内
に収まっており、リークアンモニア値は実験番号2に比
し大幅な低下がみられた。
クアンモニア値が管理目標値を上回って来たので、実験
番号8,9のようにメインブロワーの回転数を増し吸風
量(排風量)を増大せしめ、焼結完了点を給鉱側に移行
せしめて排ガス温度を上昇させた例であり、実験番号9
ではさらにアンモニア供給機へのアンモニア供給量を低
減せしめた例である。実験番号8においては、リークア
ンモニア値が低下しており、また、実験番号9において
は脱硝後のNOX 値は実験番号8に比し上昇したが、N
OX 値は管理値内に収まっており、リークアンモニア値
は実験番号8に比し大幅な低下がみられた。
ークアンモニア値に応じて排ガス温度を調整し、さらに
これに加えて供給アンモニア量を調整することにより、
排ガス中のリークアンモニア値を低減することが可能と
なり、環境面から規制されている基準値を容易にクリア
ーすることができると共に、供給するアンモニア量を低
減することが可能となりコストも低下することができる
ので、本発明がこの種の産業分野にもたらす効果は極め
て大きいもがある。
示した図。
の関係を示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 焼結機から排出された排ガスを乾式集塵
機、排風機、前記排ガス中にアンモニアを供給するアン
モニア供給機、該排ガス中のNOX を除去する排ガス処
理機を順次介して煙突より放散する焼結機の排ガス処理
方法において、前記脱硝機出側における前記排ガス中の
リークアンモニア値に応じて前記排ガスの温度を調整す
ることを特徴とする焼結機の排ガス処理方法。 - 【請求項2】 前記排ガスの温度の調整を行うと共に前
記アンモニア供給機からのアンモニア供給量を調整する
ことを特徴とする請求項1記載の焼結機の排ガス処理方
法。 - 【請求項3】 前記アンモニア供給機の上流側にボイラ
ーを設け、該ボイラーで前記排ガス中の熱を回収してい
る際には、前記排ガス温度の調整を前記ボイラーでの排
ガス中の熱回収量で調整することにより行うことを特徴
とする請求項1または2記載の焼結機の排ガス処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001368595A JP2003166789A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | 焼結機の排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001368595A JP2003166789A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | 焼結機の排ガス処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=19178163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001368595A Pending JP2003166789A (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | 焼結機の排ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003166789A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011161330A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Nippon Steel Corp | 排ガス脱硝装置 |
CN103900391A (zh) * | 2014-04-14 | 2014-07-02 | 北京京诚泽宇能源环保工程技术有限公司 | 一种选择性烧结机烟气换热脱硝系统及其方法 |
CN104006673A (zh) * | 2014-06-09 | 2014-08-27 | 鞍钢股份有限公司 | 一种用于烧结烟气的脱硫脱硝系统及方法 |
CN105333748A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-02-17 | 北京京诚科林环保科技有限公司 | 一种烧结厂烟气综合处理系统及方法与应用 |
KR20210012210A (ko) * | 2019-07-24 | 2021-02-03 | 현대제철 주식회사 | 선택적 촉매 환원 시스템 및 이의 운전 제어 방법 |
-
2001
- 2001-12-03 JP JP2001368595A patent/JP2003166789A/ja active Pending
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KR20210012210A (ko) * | 2019-07-24 | 2021-02-03 | 현대제철 주식회사 | 선택적 촉매 환원 시스템 및 이의 운전 제어 방법 |
KR102250328B1 (ko) * | 2019-07-24 | 2021-05-10 | 현대제철 주식회사 | 선택적 촉매 환원 시스템 및 이의 운전 제어 방법 |
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