JP2003166769A - 吸収冷凍機における再生器の液面制御法及び吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機における再生器の液面制御法及び吸収冷凍機

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JP2003166769A JP2001365102A JP2001365102A JP2003166769A JP 2003166769 A JP2003166769 A JP 2003166769A JP 2001365102 A JP2001365102 A JP 2001365102A JP 2001365102 A JP2001365102 A JP 2001365102A JP 2003166769 A JP2003166769 A JP 2003166769A
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regenerator
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refrigerating machine
absorber
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Koichi Takagi
浩一 高木
Takehiko Ichioka
丈彦 市岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収冷凍機の高圧再生器の液面の制御をメン
テナンスフリーの状態で長期的に行うことができる吸収
冷凍機における再生器の液面制御法及び吸収冷凍機を提
供する。 【解決手段】 吸収器から溶液ポンプにより送られてく
る臭化リチウム溶液を高圧再生器40の内部に収容し、
この臭化リチウム溶液を加熱することにより濃度を高め
て再生し、この再生した臭化リチウム溶液を吸収器へ戻
す吸収冷凍機における再生器の液面制御法であって、高
圧再生器40の底部に、2つの流入口73、74と1つ
の流出口72とを有するフルイディクス素子70を設
け、一方の流入口73を液面の上限位置に開口させ、他
方の流入口74を液面の下限位置に開口させる。液面の
位置に応じて流出口72から大流量又は小流量の溶液が
流出するので、溶液の流量に応じて溶液ポンプの作動を
制御することにより、液面の位置を所定の範囲内に保持
できることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収冷凍機におけ
る再生器の液面制御法及び吸収冷凍機に関し、特に、吸
収冷凍機の高圧再生器内に収容される臭化リチウム溶液
の液面の制御に有効な液面制御法及びその制御法を適用
した吸収冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収冷凍機は、水を冷媒、臭化リチウム
溶液を吸収剤とし、ガス燃料、油燃料又は蒸気等をエネ
ルギー源とした冷凍機である。この吸収冷凍機は、蒸発
器、吸収器、再生器、及び凝縮器を主要部材として構成
され、蒸発器及び吸収器の内部は高真空(絶対圧力が7
98〜931Pa(6〜7mmHg))に保持されてい
る。
【0003】蒸発器では、冷媒ポンプにより送られてき
た液冷媒(水)を冷水(例えば12℃)が流通する蒸発
器チューブに向けて散布することにより、液冷媒が加熱
されて冷媒蒸気(ガス)となる。すなわち、蒸発器は高
真空容器となっているので液体である水(冷媒)は4〜
6℃位で沸騰して蒸発気化するので、例えば12℃の冷
水を熱源水とすることができるのである。
【0004】そして、冷水は、液冷媒(水)に与えた蒸
発潜熱分だけ温度低下(例えば7℃になる)して蒸発器
から出て行く。温度低下(例えば7℃になる)した冷水
は、ビルの冷房装置等(冷房負荷)に送られて冷房に利
用される。冷房に利用された冷水は、温度上昇(例えば
12℃になる)して再び蒸発器の蒸発器チューブに流入
してくる。
【0005】吸収器では、蒸発器で発生した冷媒蒸気
を、臭化リチウム溶液により吸収する。水分を吸収して
濃度が低くなった臭化リチウム溶液(以下「臭化リチウ
ム希溶液」という)は、吸収器の底部に集められる。こ
の吸収器では、冷媒蒸気が臭化リチウム溶液に吸収され
て気体(水蒸気)から液体(水)に変化するときの凝縮
潜熱と、臭化リチウム溶液が水分を吸収して濃度が薄く
なるときの希釈熱が発生するので、冷却水(上記「冷
水」とは別の系に流通している)によりこれらの熱を取
り除いている。
【0006】再生器では、吸収器から送られてくる臭化
リチウム希溶液を加熱する。このため、臭化リチウム希
溶液中の冷媒は一部が蒸発気化し、溶液は濃縮された臭
化リチウム溶液(以下「臭化リチウム濃溶液」という)
となる。濃度が元の状態まで高められた臭化リチウム濃
溶液は、吸収器に送られ再び冷媒蒸気を吸収する。蒸発
した冷媒蒸気は、凝縮器に送られる。
【0007】凝縮器では、再生器から送られてきた冷媒
蒸気を冷却水により冷却して、凝縮液化する。この凝縮
した水は、液冷媒(水)として再び蒸発器に供給され
る。
【0008】実機では、熱効率を上げ加熱エネルギーを
減少させる目的で、再生器を2段に配置した二重効用型
の吸収冷凍機が採用されている。この二重効用型の吸収
冷凍機では、再生器として、供給された燃料を燃焼させ
ることにより、あるいは高温の蒸気を導入することによ
り臭化リチウム希溶液を加熱する高圧再生器と、高圧再
生器で発生した高温の冷媒蒸気を加熱源として臭化リチ
ウム希溶液を加熱する低圧再生器とを備えている。
【0009】高圧再生器では、臭化リチウム溶液の液面
が制御されている。具体的には、高圧再生器内に電極棒
を設け、この電極棒により液面位置を検知し、電極棒か
らの検知信号により高圧再生器内に臭化リチウム溶液を
供給するポンプを制御し、臭化リチウム溶液の液面を所
定の範囲内に保持している。すなわち、液面が高すぎる
と、高圧再生器内で発生する蒸気内に臭化リチウム溶液
が混入するので、冷媒の純粋度が保てなくなり、飽和蒸
気圧が変化し、蒸発温度が高くなってしまう。また、液
面が低く過ぎると、空焚きの状態となり、高圧再生器が
破裂する等の問題が生じるからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高圧再
生器内の臭化リチウム溶液の液面を検知する電極棒は、
使用するに従って表面にスラッジ等が付着し、電通状態
が次第に悪化するようになるため、定期的に交換しなけ
ればならない。また、電極棒を交換する場合に、高圧再
生器内に窒素ガスを封入して高圧再生器内を大気圧に戻
した後に、電極棒を取り外さなければならないので、そ
の作業に手間がかかることになる。さらに、電極棒の交
換の際に高圧再生器内に外気が侵入することがあり、そ
の侵入した外気により機内に腐食が発生するおそれがあ
る。さらに、電極棒は、ねじ込み式により高圧再生器に
取り付けられているため、電極棒の取付部から漏れが発
生するおそれがある。さらに、臭化リチウム溶液を供給
するポンプにインバータ制御のものを使用しているた
め、複雑な制御が必要となり、コスト高となってしま
う。
【0011】本発明は、上記のような従来の問題に鑑み
なされたものであって、再生器内の液面を検知する部分
を定期的に交換する必要がなく、液面を検知する部分を
交換することにより機内に外気が侵入するようなことが
なく、検知する部分の取付部から漏れが発生するような
ことがなく、さらに再生器内に溶液を供給するポンプに
インバータ制御のものを使用する必要がなく、複雑な制
御が不要であって、コストを低減させることができる吸
収冷凍機における再生器の液面制御法及び吸収冷凍機を
提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、以下のような手段を採用している。す
なわち、請求項1に係る発明は、吸収器からポンプによ
り送られてくる溶液を内部に収容し、この溶液を加熱す
ることにより再生し、この再生した溶液を吸収器へ戻す
吸収冷凍機における再生器の液面制御法であって、前記
再生器の底部に、2つの流入口と1つの流出口とを有す
るフルイディクス素子を設け、このフルイディクス素子
の一方の流入口を液面の上限位置に開口させ、他方の流
入口を液面の下限位置に開口させ、前記流出口から流出
する溶液の流量を検知し、この検知信号により前記ポン
プの作動を制御するように構成したことを特徴とする。
この発明による吸収冷凍機における再生器の液面制御法
によれば、再生器内の溶液の液面が再生器の底部に位置
するフルイディクス素子の一方の流入口の開口部よりも
上方に位置する場合には、両流入口からフルイディスク
素子内に溶液が流入し、フルイディクス素子内には渦が
発生しないので抵抗が小さくなり、流出口から流出する
溶液の流量が大流量となる。また、液面が一方の流入口
の開口部よりも下方に位置する場合には、他方の流入口
のみからフルイディスク素子内に溶液が流入し、フルイ
ディクス素子内には渦が発生するので、遠心力により抵
抗が大きくなり、流出口から流出する溶液の流量が小流
量となる。従って、流出口から流出する流量を検知し、
この検知信号により再生器に溶液を送るポンプの作動を
制御することにより、液面を所定の範囲内に保つことが
できる。
【0013】請求項2に係る発明は、吸収器からポンプ
により送られてくる溶液を内部に収容し、この溶液を加
熱することにより再生し、この再生した溶液を吸収器へ
戻す吸収冷凍機における再生器の液面制御法であって、
前記再生器の外部に、2つの流入口と1つの流出口とを
有するフルイディクス素子を設け、このフルイディクス
素子の一方の流入口を配管を介して液面の上限位置に開
口させ、他方の流入口を配管を介して液面の下限位置に
開口させ、前記流出口から流出する溶液の流量を検知
し、この検知信号により前記ポンプの作動を制御するよ
うに構成したことを特徴とする。この発明による吸収冷
凍機における再生器の液面制御法によれば、再生器内の
溶液の液面が再生器の外部に位置するフルイディクス素
子の一方の流入口の開口部よりも上方に位置する場合に
は、両流入口からフルイディスク素子内に溶液が流入
し、フルイディクス素子内には渦が発生しないので抵抗
が小さくなり、流出口から流出する溶液の流量が大流量
となる。また、液面が一方の流入口の開口部よりも下方
に位置する場合には、他方の流入口のみからフルイディ
スク素子内に溶液が流入し、フルイディクス素子内には
渦が発生するので、遠心力により抵抗が大きくなり、流
出口から流出する溶液の流量が小流量となる。従って、
流出口から流出する流量を検知し、この検知信号により
再生器に溶液を送るポンプの作動を制御することによ
り、液面を所定の範囲内に保つことができる。
【0014】請求項3に係る発明は、吸収器からポンプ
により送られてくる溶液を内部に収容し、この溶液を加
熱することにより再生し、この再生した溶液を吸収器へ
戻す再生器を備えた吸収冷凍機であって、2つの流入口
と1つの流出口とを有し、一方の流入口を前記再生器の
液面の上限位置とするとともに、他方の流入口を前記再
生器の液面の下限位置となるように構成されたフルイデ
イスク素子を備えてなり、前記流出口から流出する溶液
の流量を検知し、この検知信号により前記ポンプの作動
を制御するように構成してなることを特徴とする。この
発明による吸収冷凍機によれば、再生器内の溶液の液
面、即ちフルイディクス素子の液面が一方の流入口の開
口部よりも上方に位置する場合には、両流入口からフル
イディスク素子内に溶液が流入し、フルイディクス素子
内には渦が発生しないので抵抗が小さくなり、流出口か
ら流出する溶液の流量が大流量となる。また、液面が一
方の流入口の開口部よりも下方に位置する場合には、他
方の流入口のみからフルイディスク素子内に溶液が流入
し、フルイディクス素子内には渦が発生するので、遠心
力により抵抗が大きくなり、流出口から流出する溶液の
流量が小流量となる。従って、流出口から流出する流量
を検知し、この検知信号により再生器に溶液を送るポン
プの作動を制御することにより、液面を所定の範囲内に
保つことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す本発明の実施の
形態について説明する。図1〜図5には、本発明による
吸収冷凍機の一実施の形態が示されていて、この吸収冷
凍機は、吸収冷凍機の高圧再生器40の液面の制御に特
徴を有する。
【0016】図1において、吸収冷凍機は、蒸発器1
0、吸収器20、高圧再生器40(再生器)、低圧再生
器50及び凝縮器60を主要な要素として構成されてい
る。蒸発器10及び吸収器20は、同一のシェル(高真
空容器)内に構成され、蒸発器10内には蒸発器チュー
ブ11が配置されている。蒸発チューブ11には冷水入
口ラインL1を介して冷水W1が供給され、蒸発器チュ
ーブ11を流通した冷水W1は冷水出口ラインL2を介
して外部に排出される。冷媒ラインL11を介して冷媒
ポンプP1により汲み上げられた冷媒(水)Rは蒸発器
チューブ11に向けて散布される。散布された冷媒R
は、蒸発器チューブ11内を流通する冷水W1から気化
の潜熱を奪って蒸発気化して冷媒蒸気rとなる。この冷
媒蒸気rは吸収器20側に流入していく。
【0017】この冷水W1は、例えば12℃の温度で蒸
発器10に入り、蒸発器チューブ11にて冷却され、蒸
発器10から例えば7℃の温度で排出される。冷水出口
ラインL2から出てくる7℃の冷水W1は、ビルの冷房
や工場のプロセス用として用いられる。ビル冷房などの
冷房負荷において冷房に供せられた冷水W1は、温度上
昇し、例えば12℃の温度となって再び蒸発器10に流
入してくる。
【0018】吸収器20内には吸収器チューブ21が配
置されている。この吸収器チューブ21には、冷却水ラ
インL3を介して冷却水W2が供給される。そして、溶
液ラインL21を介して溶液ポンプP2により圧送され
てきた臭化リチウム濃溶液Y1は、吸収器チューブ21
に向けて散布される。このため、散布された臭化リチウ
ム濃溶液Y1は、吸収器20側に流入してきた冷媒蒸気
rを吸収して、濃度が薄くなる。濃度が薄くなった臭化
リチウム希溶液Y3は、吸収器20の底部に集められ
る。なお、吸収器20内で発生する熱は、吸収器チュー
ブ21内を流通する冷却水W2により冷却される。
【0019】この吸収器20の底部に集められた臭化リ
チウム希溶液Y3は、溶液ポンプP3(ポンプ)により
圧送され、バルブV5、低温熱交換器30、溶液ライン
L22、高温熱交換器31、溶液ラインL23を介し
て、高圧再生器40に供給される。
【0020】高圧再生器40は、炉筒、伝熱管を胴内に
収めるとともに、バーナーを装備している。この高圧再
生器40は、ガスラインL31及びバルブV21及び燃
料制御弁V22を介して燃焼ガスGが供給されることに
より、燃料ガスGを燃焼して臭化リチウム希溶液Y3を
加熱する。高圧再生器40に供給された臭化リチウム希
溶液Y3は、加熱され、冷媒の一部が蒸発気化して濃度
が中程度の臭化リチウム中溶液Y2となる。この臭化リ
チウム中溶液Y2は、溶液ラインL24、高温熱交換器
31を通って低圧再生器50に供給される。
【0021】高圧再生器40の底部には、図2〜図5に
示すようにフルイディスク素子70が設けられている。
フルイディクス素子70は、上下端が閉塞された筒状の
本体部71と、本体部71の下端中央部に設けられる本
体部71内外を貫通する流出口72と、本体部71の同
一接線上に設けられるとともに、接線方向の両方向から
本体部71内外を貫通し、かつ本体部71の周縁部で相
互に合流する2つの流入口73、74とを備えている。
【0022】この場合、一方の流入口73はチューブ7
5を介して液面の上限位置に開口され、他方の流入口7
4はチューブ76を介して液面の下限位置に開口される
ようになっている。流出口72は、臭化リチウム中溶液
Y2を高温熱交換器31を介して低圧再生器50に供給
する溶液ラインL24に接続される。
【0023】流出口72には流量計(図示せず)が接続
され、この流量計によって流出口72から流出する溶液
の流量が検知され、この流量計が検知した信号により高
圧再生器40に臭化リチウム希溶液Y3を圧送する溶液
ポンプP3の作動が制御される。
【0024】すなわち、高圧再生器40内の液面の位置
がフルイディクス素子70の一方の流入口73の開口部
よりも上方に位置する場合には、一方及び他方の流入口
73、74からフルイディスク素子70の本体部71内
に溶液が流入し、フルイディクス素子70の本体部71
内には渦が発生しないので抵抗が小さくなる。従って、
流出口72から流出する溶液の流量が大流量となる。一
方、液面がフルイディクス素子70の一方の流入口73
の開口部よりも下方に位置する場合には、他方の流入口
74の開口部のみからフルイディスク素子70の本体部
71内に溶液が流入し、フルイディクス素子70の本体
部71内には渦が発生するので、遠心力により抵抗が大
きくなる。従って、流出口72から流出する溶液の流量
が小流量となる。
【0025】従って、流出口72から流出する溶液の流
量を検知し、この検知信号により高圧再生器に臭化リチ
ウム希溶液Y3を圧送する溶液ポンプP3の作動を制御
することにより、液面を所定の範囲内に保つことができ
るものである。
【0026】高圧再生器40で蒸発した冷媒蒸気rは、
冷媒ラインL12を介して、低圧再生器50の低圧再生
器チューブ51に供給され、さらに、冷媒ラインL13
を介して凝縮器60に供給される。なお、低圧再生器5
0と凝縮器60は、同一のシェル内に構成されている。
【0027】低圧再生器50では、溶液ラインL24を
介して臭化リチウム中溶液Y2が供給されるとともに、
溶液ラインL25を介して溶液ラインL22から分岐し
てきた臭化リチウム希溶液Y3が低圧再生器チューブ5
1に向けて散布される。この低圧再生器50では、低圧
再生器チューブ51により溶液Y2、Y3が加熱され、
冷媒の一部が蒸発して溶液の濃度がさらに濃くなり、高
濃度の臭化リチウム濃溶液Y1が低圧再生器50の底部
に集められる。この臭化リチウム濃溶液Y1は、溶液ポ
ンプP2により、再び吸収器20に供給される。
【0028】凝縮器60には、冷却水ラインL4により
冷却水W2が供給される凝縮器チューブ61が配置され
ている。この凝縮器60では、高圧再生器40にて蒸発
して冷媒ラインL12、低圧再生器チューブ51及び冷
媒ラインL13を介して供給されてきた冷媒蒸気rと、
低圧再生器50にて蒸発して凝縮器60側に流入してき
た冷媒蒸気rとが、凝縮器チューブ61にて冷却凝縮さ
れて、冷媒(水)Rとなる。この冷媒Rは、重力及び圧
力差により、冷媒ラインL14を介して蒸発器10に送
られる。蒸発器10の底部に集められた冷媒Rは、冷媒
ポンプP1により再び冷媒ラインL11を介して蒸発器
チューブ11に向けて散布される。
【0029】なお、上述した吸収冷凍機では、冷房運転
時には、バルブV1、V2、V3、V4は閉じており
(図では黒塗りで示している)、バルブV5、V11、
V12、V13、V14は開いている(図では白抜きで
示している)。また、吸収冷凍機は暖房運転をすること
もできるものである。
【0030】上記のように構成したこの実施の形態によ
る吸収冷凍機にあっては、高圧再生器40の液面の検知
にフルイディクス素子70を使用しているので、液面の
検知に電極棒を使用した従来のもののように、フルイデ
ィクス素子70を定期的に交換する必要がなくなる。従
って、交換作業時に外気が機内に侵入して機内を腐食さ
せるような心配がなくなる。また、フルイディスク素子
70の取付部から漏れが発生するようなこともなくな
る。さらに、臭化リチウム溶液を高圧再生器40内に供
給する溶液ポンプP3にインバータ制御のものを使用す
る必要がなくなり、複雑な制御が不要となるので、コス
トを低減させることができることになる。
【0031】図6には、本発明による吸収冷凍機の他の
実施の形態が示されていて、この吸収冷凍機は、フルイ
ディクス素子70を高圧再生器40の外部に設け、フル
イディスク素子70の本体部71の一方の流入口73を
チューブ75を介して高圧再生器40内の液面の上限位
置に開口させ、他方の流入口74をチューブ76を介し
て高圧再生器40内の液面の下限位置に開口させ、流出
口72を臭化リチウム中溶液Y2を高温熱交換器31を
介して低圧再生器50に供給する溶液ラインL23に接
続し、流出口72に流量計(図示せず)を接続したもの
であって、その他の構成は前記実施の形態に示すものと
同様である。
【0032】そして、この実施の形態に示す吸収冷凍機
にあっても、前記実施の形態に示すものと同様に、高圧
再生器40内の液面の位置がフルイディクス素子70の
一方の流入口73の開口部よりも上方に位置する場合に
は、一方及び他方の流入口73、74からフルイディス
ク素子70の本体部71内に溶液が流入し、フルイディ
クス素子70の本体部71内には渦が発生しないので抵
抗が小さくなる。従って、流出口72から流出する溶液
の流量が大流量となる。一方、液面がフルイディクス素
子70の一方の流入口73の開口部よりも下方に位置す
る場合には、他方の流入口74の開口部のみからフルイ
ディスク素子70の本体部71内に溶液が流入し、フル
イディクス素子70の本体部71内には渦が発生するの
で、遠心力により抵抗が大きくなる。従って、流出口7
2から流出する溶液の流量が小流量となる。
【0033】従って、流出口72から流出する溶液の流
量を検知し、この検知信号により高圧再生器40に臭化
リチウム希溶液Y3を圧送する溶液ポンプP3の作動を
制御することにより、液面を所定の範囲内に保つことが
できるものである。
【0034】そして、この実施の形態にあっても、前記
実施の形態に示すものと同様の効果を示し、高圧再生器
40の液面の検知にフルフィディクス素子70を使用し
ているので、液面の検知に電極棒を使用した従来のもの
のように、フルイディクス素子70を定期的に交換する
必要がなくなる。従って、交換作業時に外気が機内に侵
入して機内を腐食されるような心配がなくなる。また、
フルイディスク素子70の取付部から漏れが発生するよ
うなこともなくなる。さらに、臭化リチウム希溶液Y3
を高圧再生器40内に供給する溶液ポンプP3にインバ
ータ制御のものを使用する必要がなくなり、複雑な制御
が不要となるので、コストを低減させることができるこ
とになる。
【0035】なお、前記各実施の形態においては、フル
イディクス素子70を高圧再生器40の液面の制御に適
用したが、低圧再生器50の液面の制御に適用しても良
いものであり、その場合にも同様の効果が得られるもの
である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による液面
制御法及び吸収冷凍機によれば、フルイディスク素子の
流出口から流出する溶液の流量を検知することにより液
面の位置を検知でき、この検知信号により再生器内に溶
液を供給するポンプの作動を制御することにより、再生
器内の溶液の液面の位置を所定の範囲内に保持すること
ができることになる。従って、液面の検知に電極棒を使
用したもののように、フルイディクス素子を定期的に交
換する必要がなくなるので、交換に要する手間を削減す
ることができることになる。また、フルイディクス素子
を交換する必要がないので、交換作業時に外気(空気)
が機内に侵入して機内を腐食させるような心配がなくな
る。さらに、フルイディスク素子の取付部から漏れが発
生するようなこともなくなる。さらに、溶液を再生器内
に供給するポンプに高価なインバータ制御のものを使用
する必要がないので、複雑な制御が不要となり、コスト
を低減させることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である吸収冷凍機の全
体を示した概略構成図である。
【図2】 本発明の一実施の形態である吸収冷凍機態の
要部を示す図であって、液面位置が一方の流入口の開口
部よりも上方に位置する状態を示した説明図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 本発明の一実施の形態である吸収冷凍機の要
部を示す図であって、液面位置が一方の流入口の開口部
よりも下方に位置する状態を示した説明図である。
【図5】 図4のB−B線断面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態である吸収冷凍機を示
す図であって、液面位置が一方の流入口の開口部よりも
上方に位置する状態を示した説明図である。
【符号の説明】
20 吸収器 40 高圧再生器(再生器) 50 低圧再生器 70 フルイディクス素子 72 流出口 73、74 流入口 75、76 チューブ Y2 臭化リチウム中溶液 Y3 臭化リチウム希溶液 P3 溶液ポンプ(ポンプ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収器からポンプにより送られてくる溶
    液を内部に収容し、この溶液を加熱することにより再生
    し、この再生した溶液を吸収器へ戻す吸収冷凍機におけ
    る再生器の液面制御法であって、 前記再生器の底部に、2つの流入口と1つの流出口とを
    有するフルイディクス素子を設け、このフルイディクス
    素子の一方の流入口を液面の上限位置に開口させ、他方
    の流入口を液面の下限位置に開口させ、前記流出口から
    流出する溶液の流量を検知し、この検知信号により前記
    ポンプの作動を制御することを特徴とする吸収冷凍機に
    おける再生器の液面制御法。
  2. 【請求項2】 吸収器からポンプにより送られてくる溶
    液を内部に収容し、この溶液を加熱することにより再生
    し、この再生した溶液を吸収器へ戻す吸収冷凍機におけ
    る再生器の液面制御法であって、 前記再生器の外部に、2つの流入口と1つの流出口とを
    有するフルイディクス素子を設け、このフルイディクス
    素子の一方の流入口を配管を介して液面の上限位置に開
    口させ、他方の流入口を配管を介して液面の下限位置に
    開口させ、前記流出口から流出する溶液の流量を検知
    し、この検知信号により前記ポンプの作動を制御するこ
    とを特徴とする吸収冷凍機における再生器の液面制御
    法。
  3. 【請求項3】 吸収器からポンプにより送られてくる溶
    液を内部に収容し、この溶液を加熱することにより再生
    し、この再生した溶液を吸収器へ戻す再生器を備えた吸
    収冷凍機であって、 2つの流入口と1つの流出口とを有し、一方の流入口を
    前記再生器の液面の上限位置とするとともに、他方の流
    入口を前記再生器の液面の下限位置となるように構成さ
    れたフルイデイスク素子を備えてなり、前記流出口から
    流出する溶液の流量を検知し、この検知信号により前記
    ポンプの作動を制御するように構成してなることを特徴
    とする吸収冷凍機。
JP2001365102A 2001-11-29 2001-11-29 吸収冷凍機における再生器の液面制御法及び吸収冷凍機 Withdrawn JP2003166769A (ja)

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