JP2003166476A - ポンプの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

ポンプの製造方法及びその製造装置

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JP2003166476A
JP2003166476A JP2001364497A JP2001364497A JP2003166476A JP 2003166476 A JP2003166476 A JP 2003166476A JP 2001364497 A JP2001364497 A JP 2001364497A JP 2001364497 A JP2001364497 A JP 2001364497A JP 2003166476 A JP2003166476 A JP 2003166476A
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Yasushi Ito
恭史 伊藤
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Asmo Co Ltd
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポンプを分解することなくポンプのどこに異常
があるか判定し、圧縮媒体の吐出性能から非圧縮媒体の
吐出性能の推定値を得ることができるポンプの製造方法
及びその製造装置を提供する。 【解決手段】モータの回転数Rとエア吐出圧力Pを測
定、演算し、その値からポンプ性能指数Eを求める。そ
の後、モータ回転数Rを使いモータ部の良否判定を行
う。モータ部が異常と判定されたら、その旨を表示す
る。モータ部が正常と判定されたら、ポンプ性能指数E
を使い、ポンプ部の良否判定を行う。ポンプ部が異常と
判定されたら、その旨を表示する。次に、エア吐出圧力
Pによりウォッシャポンプ全体の良否判定を行い、ウォ
ッシャポンプが正常品と判断されたら、回帰式を使い、
エア吐出圧力Pから水の吐出性能を推定する。ウォッシ
ャポンプに異常があると判定されたら、その旨を表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプの良否判定
及び吐出性能の推定をするポンプの製造方法及びその製
造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポンプモータとポンプ室を備えた
ポンプの作動性を検査する方法として、吐出口にかかる
水の圧力を測定し、その値からポンプ全体の良否判定を
おこなっていた。
【0003】詳述すると、ポンプ室には水を引き込む導
入管と水を排出する吐出口が形成され、ポンプモータに
て回転駆動されるインペラが内部に配設されている。検
査では、導入管から水を入れ、ポンプを作動させて、吐
出口にかかる水の圧力を測定し、圧力の計時変化を記録
する。
【0004】そして、ある時点での圧力、又はある2つ
の時点の圧力差または圧力比の測定値と実験データに基
づく判定閾値を比較することにより、ポンプ全体の良否
判定を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
ではポンプ全体の良否を測定値から判定できても、その
原因がポンプモータにあるのか、インペラを含むポンプ
部にあるのか判定できなかった。そのため、ポンプを分
解してどこに欠陥があるのか調べなければならず、時間
やコストがかかっていた。
【0006】また、水を使用してポンプの性能を測定し
ていたため、測定のための設定(ポンプの吐出口に測定
器を接続し、ポンプを水中に没する)や、測定後のポン
プを乾燥しなければならない。そのため、時間やコスト
がかかっていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、ポンプを分解すること
なくポンプのどこに異常があるか判定し、圧縮媒体の吐
出性能から非圧縮媒体の吐出性能の推定値を得ることが
できるポンプの製造方法とその製造装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、モータ部とポンプ部を備
えたポンプの製造方法において、所定の媒体を用いて吐
出圧力とモータ回転数の測定し、ポンプ性能指数とモー
タ回転数と吐出圧力の少なくともいずれか2つの値を算
出し、その値からポンプの異常箇所を特定することを要
旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、モータ部とポン
プ部を備えたポンプの製造方法において、所定の媒体を
用いて吐出流量とモータ回転数の測定し、ポンプ性能指
数とモータ回転数と吐出流量の少なくともいずれか2つ
の値を算出し、その値からポンプの異常箇所を特定する
ことを要旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、モータ回転数の
測定値からモータ部の良否判定することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、前記吐出圧力と前記モータ回
転数に基づいて、ポンプ性能指数=吐出圧力/(モータ
回転数)2により算出にしたポンプ性能指数でポンプ部
の良否判定をすることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、前記吐出流量と
前記モータ回転数に基づいて、ポンプ性能指数=吐出流
量/(モータ回転数)により算出したポンプ性能指数で
ポンプ部の良否判定をすることを要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、圧縮媒体を用い
て前記吐出圧力を測定し、ポンプが正常品と判定した場
合に吐出圧力から回帰式を用いて非圧縮媒体の吐出性能
を推定することを要旨とする。
【0013】請求項7に記載の発明は、圧縮媒体を用い
て前記吐出流量を測定し、ポンプが正常品と判定した場
合に吐出流量から回帰式を用いて非圧縮媒体の吐出性能
を推定することを要旨とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、モータ部とポン
プ部を備えたポンプの製造装置において、モータの回転
数を測定する手段と、所定の媒体を用いて吐出圧力を測
定する手段と、測定された値から、モータ回転数と吐出
圧力とポンプ性能指数の少なくとも2つの値を算出し、
ポンプの異常箇所を特定する手段と、を備えたことを要
旨とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、モータ部とポン
プ部を備えたポンプの製造装置において、モータの回転
数を測定する手段と、所定の媒体を用いて吐出流量を測
定する手段と、測定された値から、モータ回転数と吐出
流量とポンプ性能指数の少なくとも2つの値を算出し、
ポンプの異常箇所を特定する手段と、を備えたことを要
旨とする。
【0016】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
モータ部とポンプ部を備えたポンプの製造方法におい
て、所定の媒体を用いて吐出圧力とモータ回転数の測定
し、ポンプ性能指数とモータ回転数と吐出圧力の少なく
ともいずれか2つの値を算出し、その値からポンプの異
常箇所を特定するため、ポンプのどの部分に異常がある
か判定できる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、モータ部
とポンプ部を備えたポンプの製造方法において、所定の
媒体を用いて吐出流量とモータ回転数の測定し、ポンプ
性能指数とモータ回転数と吐出流量の少なくともいずれ
か2つの値を算出し、その値からポンプの異常箇所を特
定するため、ポンプのどの部分に異常があるか判定でき
る。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、モータ回
転数の測定値からモータ部の良否判定するため、ポンプ
を分解しなくてもモータ部の良否判定ができる。請求項
4に記載の発明によれば、前記吐出圧力と前記モータ回
転数に基づいて、ポンプ性能指数=吐出圧力/(モータ
回転数)2により算出にしたポンプ性能指数でポンプ部
の良否判定をするため、ポンプを分解しなくてもポンプ
部の良否判定ができる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、前記吐出
流量と前記モータ回転数に基づいて、 ポンプ性能指数=吐出流量/(モータ回転数) により算出にしたポンプ性能指数でポンプ部の良否判定
をするため、ポンプを分解しなくてもポンプ部の良否判
定ができる。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、圧縮媒体
を用いて前記吐出圧力を測定し、ポンプが正常品と判定
した場合に吐出圧力から回帰式を用いて非圧縮媒体の吐
出性能を推定するため、測定のための設定や測定後のポ
ンプを乾燥する必要が無くなる。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、圧縮媒体
を用いて前記吐出流量を測定し、ポンプが正常品と判定
した場合に吐出流量から回帰式を用いて非圧縮媒体の吐
出性能を推定するため、測定のための設定や測定後のポ
ンプを乾燥する必要が無くなる。
【0022】請求項8に記載の発明によれば、モータ部
とポンプ部を備えたポンプの製造装置において、モータ
の回転数を測定する手段と、所定の媒体を用いて吐出圧
力を測定する手段と、測定された値からモータ回転数と
吐出圧力とポンプ性能指数の少なくとも2つの値を算出
し、ポンプの異常箇所を特定する手段と、を備えたた
め、ポンプを分解しなくてもポンプの異常箇所が特定で
きる。
【0023】請求項9に記載の発明によれば、モータ部
とポンプ部を備えたポンプの製造装置において、モータ
の回転数を測定する手段と、所定の媒体を用いて吐出流
量を測定する手段と、測定された値からモータ回転数と
吐出流量とポンプ性能指数の少なくとも2つの値を算出
し、ポンプの異常箇所を特定する手段と、を備えたた
め、ポンプを分解しなくてもポンプの異常箇所が特定で
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)以下、本発明を
具体化した第一実施形態を図面に従って説明する。
【0025】図1はポンプとしてのウォッシャポンプ1
の断面図であり、図2はウォッシャポンプ1の底面図で
ある。ウォッシャポンプ1のハウジング本体2は2重の
円筒形状に形成され、その外側壁3と内側壁5を有して
いる。ハウジング本体2には、その上部と下部とを隔離
する上部隔壁4が形成されている。そして、上部隔壁4
と内側壁5とで形成される空間をモータ収納室6として
いる。
【0026】上部隔壁4とハウジング本体2の下端との
間には、下部隔壁7が形成されている。また、外側壁3
には導入管8が一体的に延出形成されている。又、図2
に図示しているように、下部隔壁7より下側の外側壁3
には、下部開口部と連通する吐出管9が一体的に延出形
成されている。
【0027】更に下部開口部はキャップ状のボトムハウ
ジング10にて閉塞されている。外側壁3、上部隔壁4
及び下部隔壁7とで形成される空間を第一ポンプ室11
aとし、ボトムハウジング10と下部隔壁7とで形成さ
れる空間を第二ポンプ室11bとしている。
【0028】モータ収納室6にはポンプモータ12が収
納固定されている。ポンプモータ12の回転軸13は上
部隔壁4及び下部隔壁7を貫通してポンプ室11まで延
びている。そして、ポンプ室11にはインペラ14が配
設され、該インペラ14は回転軸13に一体回転可能に
固着されている。
【0029】第一ポンプ室11aと第二ポンプ室11b
は、回転軸13が挿通された孔を介して連通されてい
る。そして、導入管8は、第一及び第二ポンプ室11
a、11bを介して吐出管9と連通されている。従っ
て、ポンプモータ12の駆動に伴ってインペラ14が回
転すると、導入管8から吸引された媒体(本実施形態で
はエア)は第一及び第二ポンプ室11a、11bを介し
て吐出管9から吐出される。
【0030】ハウジング本体2の上部開口部はトップハ
ウジング15にて閉塞され、該トップハウジング15に
はコネクタ16が設けられて、該コネクタ16内に配設
されたコネクタ端子にはポンプモータ12が接続されて
いる。
【0031】また、コネクタ16のコネクタ端子は電源
23と電気的に接続され、電源23からコネクタ端子を
介してポンプモータ12に駆動電源が供給されている。
図3は本実施形態におけるウォッシャポンプ1の製造装
置の一部説明図であり、ウォッシャポンプ1を検査する
ときのブロック図である。
【0032】ウォッシャポンプ1の外側壁3にポンプモ
ータ12の振動波形のサンプリング値を測定する為の振
動ピックアップ17が取着されている。その振動ピック
アップ17はチャージアンプ18を介して、計測・検査
用コンピュータ19に電気的に接続されている。
【0033】ウォッシャポンプ1の吐出管9にはエア配
管20が接続されている。エア配管20はT分岐され、
T分岐の一方はエアの圧力波形のサンプリング値を測定
する為のエア圧力センサ21に接続され、他方はエアを
逃す為のエアノズル22が接続されている。エア圧力セ
ンサ21は計測・検査用コンピュータ19に電気的に接
続されている。
【0034】計測・検査用コンピュータ19はA/D変
換器19aを備えている。計測・検査用コンピュータ1
9はA/D変換器19aにて振動ピックアップ17の出
力信号(振動検出信号)をアナログ−デジタル変換した
測定値(振動測定値)を受け取る。
【0035】又、計測・検査用コンピュータ19はA/
D変換器19aにてエア圧力センサ21の出力信号(圧
力検出信号)をアナログ−デジタル変換した測定値(圧
力測定値)を受け取る。
【0036】計測・検査用コンピュータ19は、演算、
判定、表示の機能を提供するためのプログラムを予め記
録した記録装置(図示略)を備えている。計測・検査用
コンピュータ19は、プログラムを実行し、受け取った
振動測定値と圧力測定値に基づいてウォッシャポンプ1
を検査する。
【0037】次に、ウォッシャポンプ1の検査について
述べる。図4はウォッシャポンプ1の検査プログラムの
フローチャートである。まず、計測・検査用コンピュー
タ19は振動ピックアップ17によって得られたモータ
回転数の振動波形をサンプリングしA/D変換した複数
のデジタル値を得る(ステップ31)。
【0038】次に計測・検査用コンピュータ19は、複
数のデジタル値を周波数解析して周波数成分に分解し、
n次成分の周波数(本実施形態では15次成分の周波
数)f(n)(Hz)に基づいて、ポンプモータの回転
数R(rpm)を、 R=f(n)×60/n …(1) により求める(ステップ32)。
【0039】一方、計測・検査用コンピュータ19は、
エア圧力センサ21によって得られたエア圧力波形をサ
ンプリングしA/D変換した複数のデジタル値を得る
(ステップ33)。次に計測・検査用コンピュータ19
は、複数のデジタル値を平均してエア吐出圧力の値Pを
算出する(ステップ34)。
【0040】次に計測・検査用コンピュータ19は、モ
ータ回転数Rとエア吐出圧力Pとからポンプ性能指数E
を求める(ステップ35)。詳述すると、モータ回転数
Rとエア吐出圧力Pの関係は、2次式で表され、2次式
の係数が大きいほどウォッシャポンプ1の性能がよいと
いえる。
【0041】そこで、計測・検査用コンピュータ19は
モータ回転数Rとエア吐出圧力Pによりウォッシャポン
プ1のポンプ性能指数Eを、 ポンプ性能指数E=エア吐出圧力P/(モータ回転数R)2…(2) により求める。
【0042】次に、計測・検査用コンピュータ19は、
モータ回転数Rがモータ回転数の判定閾値R0、R1の範
囲内(R0<R<R1)か否かを判定する。(ステップ3
6)なお、判定閾値R0、R1はそのポンプモータ12の
規格により予め設定された値である。
【0043】モータ回転数Rが閾値の範囲外(R0
R、R>R1)である場合、計測・検査用コンピュータ
19はモータ部が異常であると判定し、その旨を表示す
る(ステップ37)。なお、ここでいうモータ部とはポ
ンプモータ12のことである。
【0044】モータ回転数Rが閾値の範囲内(R0<R
<R1)である場合、計測・検査用コンピュータ19は
モータ部が正常であると判定する。そして、計測・検査
用コンピュータ19は、次にポンプ性能指数Eと判定閾
値E0を比較してポンプ部の性能判定をおこなう(ステ
ップ38)。
【0045】ポンプ性能指数Eがウォッシャポンプ1の
判定閾値E0以下(E0>E)の場合、計測・検査用コン
ピュータ19は、ポンプ部異常と判定し、その旨を表示
する(ステップ39)。なお、ポンプ部の異常は、イン
ペラ14、導入管8、エア配管20などモータ部以外の
部分を含まれる。また、判定閾値E0はそのウォッシャ
ポンプ1の規格により予め設定された値である。
【0046】ポンプ部が正常と判断された場合、次に、
計測・検査用コンピュータ19は、エア吐出圧力Pがエ
ア吐出圧力の判定閾値P0より大きいか(P0<P)否か
を判定する(ステップ40)。尚、判定閾値P0はその
ウォッシャポンプ1の規格により予め設定されている。
判定閾値以下(P0>P)ならば異常品と判定され、閾
値以上(P0<P)なら、正常品と判定される。
【0047】ウォッシャポンプ1を異常品と判定した場
合、計測・検査用コンピュータ19は、該ウォッシャポ
ンプ1が異常品である旨を表示する(ステップ41)。
一方、ウォッシャポンプ1を正常品と判定した場合、計
測・検査用コンピュータ19は水による吐出性能を推定
し、その結果を表示する(ステップ42)。
【0048】詳述すると、計測・検査用コンピュータ1
9は、所定の回帰式によってエア吐出圧力Pから、水の
吐出圧力の推定値を算出し、その推定値を表示部に表示
する。前記回帰式は、正常なウォッシャポンプ1による
エア吐出圧力Pに対する水の吐出圧力を検査し、それら
の実験データを統計処理して予め求めた式である。
【0049】以上詳述したように本実施の形態は、以下
の特徴を有する。 (1)モータ回転数Rまたはポンプ性能指数Eを求める
ことにより、モータ部に異常があるのか、またはポンプ
部に異常があるのかをウォッシャポンプ1を分解しなく
ても判断することができる。これにより、迅速な対応が
でき、時間及びコストの節約となる。
【0050】(2)回帰式を使うことにより、水を使用
した場合のウォッシャポンプ1の性能を推定することが
でき、測定のための設定や、測定後のポンプを乾燥する
必要がなくなり、時間及びコストの節約となる。
【0051】(3)ポンプ部性能が異なると、媒体の圧
縮性、粘性の違いなどの影響で、圧縮性媒体と非圧縮性
媒体の特性が大きく変化する場合がある。そのため、水
の吐出性能を推定する前に、ポンプ性能指数Eを使い、
ポンプ部に異常があるウォッシャポンプ1を取り除き、
一定の性能を有するウォッシャポンプ1で推定すること
により、推定の精度が向上する。
【0052】(第二実施形態)以下、本発明を具体化し
た第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様
の構成については、その詳細な説明及び図面を省略す
る。
【0053】図5は第二実施形態のウォッシャポンプ1
の製造装置の一部説明図であり、ウォッシャポンプ1を
検査するときのブロック図である。ウォッシャポンプ1
に電源23から駆動電源を供給する配線には電流センサ
51が設けられ、該電流センサ51は計測・検査用コン
ピュータ19に電気的に接続されている。
【0054】ウォッシャポンプ1の吐出管9はエア流量
センサ52に接続されている。エア流量センサ52はエ
ア吐出流量のサンプリング値を送る為に計測・検査用コ
ンピュータ19と電気的に接続され、また、エアを逃が
す為のエアノズル22とも接続されている。
【0055】次に、第二実施形態におけるウォッシャポ
ンプ1の検査について述べる。図6は第二実施形態のウ
ォッシャポンプ1の検査プログラムのフローチャートで
ある。
【0056】計測・検査用コンピュータ19はエア流量
センサ52によって得られたエア吐出流量波形をサンプ
リングしA/D変換した複数のデジタル値を得る(ステ
ップ63)。次に計測・検査用コンピュータ19は、複
数のデジタル値を平均してエア吐出流量の値Sを算出す
る(ステップ64)。
【0057】次に、計測・検査用コンピュータ19はエ
ア吐出流量Sとモータ回転数Rとからポンプ性能指数E
を求める(ステップ65)。詳述すると、モータ回転数
Rとエア吐出流量の関係は、1次式で表され、係数が大
きいほどウォッシャポンプ1の性能がよいといえる。
【0058】そこで、計測・検査用コンピュータ19は
モータ回転数Rとエア吐出流量Sによりポンプ性能指数
Eを、 ポンプ性能指数E=エア吐出流量S/(モータ回転数R)…(3) により求める。
【0059】計測・検査用コンピュータ19は、モータ
回転数Rがモータ回転数の判定閾値R0、R1の範囲内
(R0<R<R1)か否かを判定する(ステップ66)。
次に、モータ回転数Rが閾値の範囲外(R0>R、R>
1)である場合、計測・検査用コンピュータ19はモ
ータ部が異常であると判定し、その旨を表示する(ステ
ップステップ67)。
【0060】モータ回転数Rが閾値の範囲内(R0<R
<R1)である場合、計測・検査用コンピュータ19は
モータ部が正常であると判定する。そして、計測・検査
用コンピュータ19はポンプ性能指数Eと判定閾値E0
を比較してポンプ部の性能判定をおこなう(ステップ6
8)。
【0061】ポンプ部が異常と判定した場合、計測・検
査用コンピュータ19はポンプ部が異常品である旨を表
示する(ステップ69)。ポンプ部が正常であると判定
した場合、次に、計測・検査用コンピュータ19はエア
吐出流量Sがエア吐出流量の判定閾値S0より大きいか
(S0<S)否か判定する(ステップ70)。なお、判
定閾値S0はウォッシャポンプ1の規格により予め設定
された値である。判定閾値以上(S0<S)ならば正常
品と判定され、判定閾値以下(S0>S)ならば異常品
と判定される。
【0062】ウォッシャポンプ1を異常品と判定した場
合、計測・検査用コンピュータ19は該ウォッシャポン
プ1が異常品である旨を表示する(ステップ71)。一
方、ウォッシャポンプ1を正常品と判定した場合、計測
・検査用コンピュータ19は水による吐出性能を推定
し、その結果を表示する(ステップ72)。
【0063】詳述すると、計測・検査用コンピュータ1
9は、所定の回帰式によってエア吐出流量Sから、水の
吐出圧力の推定値を算出し、その推定値を表示部に表示
する。前記回帰式は、正常なウォッシャポンプ1による
エア吐出流量Sに対する水の吐出圧力を検査し、それら
の実験データを統計処理して予め求めた式である。
【0064】以上詳述したように本実施の形態は、以下
の特徴を有する。 (4)エア吐出流量Sからでもポンプ部性能指数Eを求
めることができ、エア吐出流量Sを求めることによって
も、第一実施形態の同様の効果が得ることができる。
【0065】なお、上記以外に次の形態にて具体化でき
る。 ○上記実施形態では、ポンプ性能指数Eとモータ回転数
Rを両方使用し、どの部分に異常があるか判断したが、
どちらか一方だけを使いどの部分に異常があるか判定し
てもよい。
【0066】○第一実施形態では、振動ピックアップ1
7の出力信号をチャージアンプ18にて増幅したが、出
力信号の振幅が測定に十分であればチャージアンプ18
はなくてもよい。
【0067】○上記実施形態では、エア吐出圧力Pある
いはエア吐出流量Sを使って、ウォッシャポンプ1全体
の良否判定がされていたが、ウォッシャポンプ1全体の
良否判定をしなくてもよい。この場合、モータ回転数R
とポンプ性能指数Eの両方を使い、それぞれの部分につ
いて良否判定をおこなえばよい。
【0068】○上記実施形態では、ポンプモータ12の
振動数の時間軸周波数を調べる為に、電流センサ51あ
るいは振動ピックアップ17を使ったが、磁束センサで
もよい。要はモータ回転数が調べられればよい。
【0069】○上記実施形態では、エアを使ったが、窒
素、ヘリウムなどエア以外の圧縮媒体、あるいは水やオ
イルなどの非圧縮性媒体を使ってもよい。 ○上記実施形態では、ウォッシャポンプ1を使ったがこ
れに限定されるものではない。要はモータを使った電動
ポンプならなんでもよい。
【0070】前記実施形態及び別例から把握される技術
的思想を、以下に記載する。 (イ)請求項8または請求項9に記載のポンプの製造装
置において、モータの回転数によりモータ部の良否判定
することを特徴とするポンプの製造装置。この場合、ポ
ンプを分解しなくても、モータ部の良否を判定できるポ
ンプの製造装置を提供できる。 (ロ)請求項8に記載のポンプの製造装置において、前
記吐出圧力と前記モータ回転数に基づいて、 ポンプ性能指数=吐出圧力/(モータ回転数)2 によりポンプ性能指数Eを算出にし、ポンプ部の良否判
定をすることを特徴とするポンプの製造装置。この場
合、ポンプを分解しなくても、ポンプ部の良否を判定で
きるポンプの製造装置を提供できる。 (ハ)請求項9に記載のポンプの製造装置において、前
記吐出流量と前記モータ回転数に基づいて、 ポンプ性能指数=吐出流量/(モータ回転数) によりポンプ性能指数を算出し、ポンプ部の良否判定を
することを特徴とするポンプの製造装置。この場合、ポ
ンプを分解しなくても、ポンプ部の良否を判定できるポ
ンプの製造装置を提供できる。 (ニ)圧縮媒体を用いて前記吐出圧力を測定し、ポンプ
が正常品と判定した場合に吐出圧力から回帰式を用いて
非圧縮媒体の吐出性能を推定することを特徴とするポン
プの製造装置。この場合、時間やコストの節約すること
ができるポンプの製造装置を提供できる。 (ホ)圧縮媒体を用いて前記吐出流量を測定し、ポンプ
が正常品と判定した場合に吐出流量から回帰式を用いて
非圧縮媒体の吐出性能を推定することを特徴とするポン
プの製造装置。この場合、時間やコストの節約すること
ができるポンプの製造装置を提供できる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
5のいずれか一項に記載の発明によれば、ポンプを分解
することなくポンプの異常箇所を特定できるポンプの製
造方法を提供できる。
【0072】請求項6または請求項7に記載の発明によ
れば、圧縮媒体を使わなくても非圧縮媒体を使用した場
合のポンプの性能の推定値を得ることができるので、時
間やコストの節約することができるポンプの製造方法を
提供できる。
【0073】請求項8または請求項9に記載の発明によ
れば、ポンプを分解することなくポンプの異常箇所を特
定できるポンプの製造装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウォッシャポンプの断面図。
【図2】 ウォッシャポンプの底面図。
【図3】 第一実施形態のウォッシャポンプを検査する
ときのブロック図。
【図4】 第一実施形態のウォッシャポンプの検査プロ
グラムのフローチャート。
【図5】 第二実施形態のウォッシャポンプを検査する
ときのブロック図。
【図6】 第二実施形態のウォッシャポンプの検査プロ
グラムのフローチャート。
【符号の説明】
E…ポンプ性能指数、P…エア吐出圧力、R…モータ回
転数、S…エア吐出流量、1…ウォッシャポンプ、8…
導入管、9…吐出管、11…ポンプ室、12…モータ、
17…振動ピックアップ、18…チャージアンプ、19
…計測・検査用コンピュータ、20…エア配管、21…
エア圧力センサ、22…エアノズル、23…電源、51
…電流センサ、52…エア流量センサ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ部とポンプ部を備えたポンプの製
    造方法において、 所定の媒体を用いて吐出圧力とモータ回転数の測定し、
    ポンプ性能指数とモータ回転数と吐出圧力の少なくとも
    いずれか2つの値を算出し、その値からポンプの異常箇
    所を特定することを特徴とするポンプの製造方法。
  2. 【請求項2】 モータ部とポンプ部を備えたポンプの製
    造方法において、 所定の媒体を用いて吐出流量とモータ回転数の測定し、
    ポンプ性能指数とモータ回転数と吐出流量の少なくとも
    いずれか2つの値を算出し、その値からポンプの異常箇
    所を特定することを特徴とするポンプの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のポンプ
    の製造方法において、 モータ回転数の測定値からモータ部の良否判定すること
    を特徴とするポンプの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項3に記載のポンプ
    の製造方法において、 前記吐出圧力と前記モータ回転数に基づいて、ポンプ性
    能指数=吐出圧力/(モータ回転数)2により算出にし
    たポンプ性能指数でポンプ部の良否判定をすることを特
    徴とするポンプの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載のポンプ
    の製造方法において、 前記吐出流量と前記モータ回転数に基づいて、ポンプ性
    能指数=吐出流量/(モータ回転数)により算出したポ
    ンプ性能指数でポンプ部の良否判定をすることを特徴と
    するポンプの製造方法。
  6. 【請求項6】 圧縮媒体を用いて前記吐出圧力を測定
    し、ポンプが正常品と判定した場合に吐出圧力から回帰
    式を用いて非圧縮媒体の吐出性能を推定することを特徴
    とするポンプの製造方法。
  7. 【請求項7】 圧縮媒体を用いて前記吐出流量を測定
    し、ポンプが正常品と判定した場合に吐出流量から回帰
    式を用いて非圧縮媒体の吐出性能を推定することを特徴
    とするポンプの製造方法。
  8. 【請求項8】 モータ部とポンプ部を備えたポンプの製
    造装置において、 モータの回転数を測定する手段と、 所定の媒体を用いて吐出圧力を測定する手段と、 測定された値から、モータ回転数と吐出圧力とポンプ性
    能指数の少なくとも2つの値を算出し、ポンプの異常箇
    所を特定する手段と、を備えたポンプの製造装置。
  9. 【請求項9】 モータ部とポンプ部を備えたポンプの製
    造装置において、 モータの回転数を測定する手段と、 所定の媒体を用いて吐出流量を測定する手段と、 測定された値から、モータ回転数と吐出流量とポンプ性
    能指数の少なくとも2つの値を算出し、ポンプの異常箇
    所を特定する手段と、を備えたポンプの製造装置。
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