JP2003165471A - 走行用履帯のリンクとピンとの固定構造及びその固定方法 - Google Patents

走行用履帯のリンクとピンとの固定構造及びその固定方法

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JP2003165471A JP2001368664A JP2001368664A JP2003165471A JP 2003165471 A JP2003165471 A JP 2003165471A JP 2001368664 A JP2001368664 A JP 2001368664A JP 2001368664 A JP2001368664 A JP 2001368664A JP 2003165471 A JP2003165471 A JP 2003165471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リンク及びピンを簡易に且つ強固に結合できる
と共に前記ピンの軸方向に対する保持力を充分に確保で
きる履帯のリンクとピンの固定構造と前記ピンの組み立
て時のピン固定作業を確実、迅速に行うことができ、リ
ンク及びピンの組み立てを容易に且つ確実に行うことが
可能な履帯のリンク及びピンの固定方法を提供する。 【解決手段】左右一対の複数のリンク(6,7) がピン(5)
を介して無端状に連結される走行用履帯(1) にあって、
前記ピン(5) が圧入されたリンク(6,7) の固定端面のう
ち、ピン又はリンクの固定端面を、その軸方向の局部的
な押圧によりピン圧入孔(29)の開口内外いずれかの周辺
部に沿って、その固定端面から軸方向に向けて連続的に
押圧変形し、同ピン(5) の端部又はリンクの前記開口周
辺部の一部を拡径又は縮径させて、その拡径部分又は縮
径部分を相手方の係止空間に係止固定する。その際、拡
径部分又は縮径部分の表面硬度を他の部分の表面硬度よ
り低い値に設定しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は履帯型車両に使われ
る走行用履帯のリンクとピンとの固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図15に示すように、ブルドーザ
やトラクタ等の建設機械等における履帯型車両に使われ
る履帯1には、地面接地用の複数の履板2が無端状のリ
ンクチェーン3にボルト止めにより取り付けられてい
る。そして、図2にリンクチェーンの一部を分解して示
すように、この履帯を組立てる場合、相対向するリンク
6,7の連結部間にブッシュ4を介装すると共に、この
ブッシュ4の端部をブッシュ挿入孔34に挿入する。こ
の状態ではピン5をブッシュ4に挿入している。さら
に、ブッシュ4から突出しているピン5に端部を連結す
べき他のリンク6,7のピン挿入孔32,33に挿入し
て、リンク6,7とピン5とを関節的に連結固定する。
【0003】リンクとピンとを連結固定するものとして
は、特開平5−213237号公報や本願出願人に係わ
る特開2000−153789号公報に記載された保持
・固定構造及びその方法が提案されている。前記特開平
5−213237号公報に記載された発明では、ピンの
各端部部分の回りに概略弓型形状の環状溝を形成し、同
溝に半径方向に整列してリンクのボスの外周に対して配
置したパンチ装置を用いて、ボスを半径方向から押圧す
ることによって環状溝中に少なくとも一つの小さな塊を
突き出させることでリンクとピンとを保持する構成及び
その方法が提案されている。
【0004】前記特開2000−153789号公報に
記載された発明では、ピン又はリンクの外側固定端面の
一部を軸方向に押圧することにより、同押圧部分をその
押圧方向に塑性変形させて径方向の突出部分を形成して
いる。そして、圧入相手側のリンク又はピンにおける前
記突出部分の形成を許容し、ピンとリンクとの軸方向の
相対的な移動を阻止する係止空間に向けて前記突出部分
を形成することによってリンクとピンとの連結固定を行
っている。
【0005】上記後者の発明では、前者におけるリンク
とピンとの保持構成に比べて、リンクのピン圧入孔に対
するピンの圧入力を低減させてもリンク及びピンの結合
を強固にでき、ピンの軸方向に対するリンクの保持力を
充分に確保することができるという、リンクとピンとの
連結固定に優れた作用効果を奏することになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来の発明では、塑性変形させる部分の表面硬度と塑性変
形をさせない部分の表面硬度とが同じ硬度の状態のまま
で行っており、径方向の突出部分を塑性変形によって形
成するためには、押圧力としては大きな力を必要とし
た。即ち、圧入固定を行うための準備段階として、リン
ク又はピンに対して焼き入れ・焼戻しを行ってこれらの
表面硬度が高められいる。焼き入れ・焼戻しを行った状
態では、リンクの表面硬度はHRC30〜45(HR
C:ロックウェル硬さ)、ピンの表面硬度はHRC53
〜63となっている。従来のものにおいては、この表面
硬度においてリンクやピンの固定端部を径方向や軸方向
へ押圧することによって、同部分を塑性変形させて径方
向への突出部分を形成している。
【0007】このため、径方向への突出部分を塑性変形
にて形成するためにはこの表面硬度に対応した押圧力が
必要であった。また、表面硬度が高い部分に対して塑性
変形を行わせているため、例えば、強い押圧力を一気に
かけて塑性変形を行わせると塑性変形部に脆性破壊が発
生するする危険性が高くなり、逆に、脆性破壊の発生を
防止しながら押圧力を徐々にかけると加工時間が長時間
かかる問題があった。このため、リンクとピンとの安定
した固定状態を形成するためには特別の技能が必要であ
った。
【0008】本発明は、上記公報に記載された固定構造
及び固定方法の改良を図ったものであり、塑性変形させ
るための押圧力を少なくし、しかも履帯のリンクとピン
との固定を強固に行うことができる履帯のリンクとピン
との固定構造及びその固定方法とを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】前記課題は
本件請求項1〜5 に記載された各発明により達成され
る。本件請求項1に係る第1発明は、一対のリンクの固
定部に形成されたピン圧入孔29に圧入されたピン端面
又は前記ピン圧入孔29の周縁の少なくとも一部が押圧
により径方向に塑性変形されてなる走行用履帯のリンク
とピンとの固定構造であって、前記塑性変形がなされる
部位の少なくとも一部表面Aの表面硬度が、その塑性変
形前にピン又はリンクの非塑性変形部位表面Bの表面硬
度よりも低く設定されてなることを特徴とする走行用履
帯のリンクとピンとの固定構造にある。
【0010】この発明によれば、塑性変形がなされる部
位の少なくとも一部表面Aの表面硬度を、ピン又はリン
クにおける非塑性変形部位表面Bの表面硬度よりも低く
設定しているので、ピンのリンク取付部分又は前記リン
クのピン取付部分と係止する突出部分の形成を押圧力に
よる塑性変形で形成し易くしている。このため、塑性変
形させるための押圧力は少なくてすみ、塑性変形部に脆
性破壊が発生する等の危険性を防ぐことができ、加工時
間も短縮することができる。また、表面硬度を低くした
ことにより突出部分が塑性変形し易くなっており、同突
出部分をピンのリンク取付部分又は前記リンクのピン取
付部分に対応した形状として形成することができる。こ
のため、前記取付部分と係止する突出部分とにおける接
触表面積を広くすることができるので、前記取付部分と
係止する突出部分とにおける保持・固定力を広い表面積
部分で受けることができるようになり、単位面積当たり
のピンとリンクとの抜け止めのための保持力は小さくて
すむ。したがって、塑性変形部分の表面硬度を低くした
としても表面硬度を低くしなかった場合に比べても強い
抜け止め保持力・固定力を保持することができる。
【0011】しかも、その保持力は前記突出部分及びそ
の対応する前記取付部分の大きさは任意に設定できるた
め強大にすることもでき、通常の走行用履帯に作用する
外部からの衝撃などによるピンとリンクとの相対的な移
動が完全に阻止され、ガタツキも生じない。従って、各
リンクは車体の下側ローラのツバ部及びローラガード等
により加えられる軸方向の衝撃等を受けることがあって
も、各リンクのジョイント部分に配された潤滑油密閉シ
ール部材及び同潰れ防止用スペーサの変形や破損等が防
止でき、リンクチェーンとしての耐久性が充分に確保さ
せることができる。
【0012】更に、塑性変形にて突出部分は, ピン又は
リンクの周方向に複数箇所形成することも、あるいは同
周方向に沿った所定長さに亘って形成することもでき
る。
【0013】請求項2に係わる発明は、請求項1の事項
に加えて、一部表面Aの表面硬度を焼なましにて低くさ
れてなる事項を限定した走行用履帯のリンクとピンとの
固定構造にある。この発明では、塑性変形がなされる部
位の少なくとも一部表面の表面硬度を焼きなましによっ
て、リンク又はピンの非塑性変形部位表面の表面硬度よ
りも低くしているので、塑性変形させるのに必要な箇所
のみの表面硬度を低くすることができる。また、焼きな
ましの方法としては、誘導加熱のような必要部を部分的
に加熱できる手段を用いることによって加熱を行い、そ
の後徐冷することによって簡単に焼なましを行うことが
できるので、焼きなまし部分を成形するのも簡単に行
え、生産性にも優れている。焼きなましとしては、誘導
加熱のほかにも必要な部分のみを焼きなますことができ
る適宜の焼きなまし手段を用いることができ、加熱時
間、加熱温度とを調整して塑性変形部分の焼なましを行
うことで、焼きなまし部の表面硬度を最適の硬度にする
ことができる。
【0014】請求項3に係わる発明は、請求項1又は2
の事項に加えて、ピンにおける前記一部表面Aの表面硬
度をHRC25〜40にすると共に、同ピンにおける非
塑性変形部位表面Bの表面硬度をHRC53〜63とさ
れてなる事項を限定した走行用履帯のリンクとピンとの
固定構造にある。この発明によれば、ピン全体としての
優れた強度を保ちしかも、突出部分を形成するのに塑性
変形を行い易くすることができる。しかも、同突出部分
をリンクのピン取付部分に対応した形状として形成する
ことができるので、前記取付部分と係止する突出部分と
における接触表面積を広くすることができる。このた
め、前記取付部分と係止する突出部分とにおける保持・
固定力を広い表面積部分で受けることができるようにな
り、単位面積当たりのピンとリンクとの抜け止め保持力
を強度的に優れた値とすることができる。
【0015】請求項4に係わる発明は、請求項1又は2
の事項に加えて、リンクにおける前記一部表面Aの表面
硬度をHRC25〜40にすると共に、同リンクにおけ
る非塑性変形部位表面Bの表面硬度をHRC30〜45
とされてなる事項を限定した走行用履帯のリンクとピン
との固定構造にある。この発明によれば、リンク全体と
しての優れた強度を保ちしかも、突出部分を形成するの
に塑性変形を行い易くすることができる。しかも、同突
出部分をピンのリンク取付部分に対応した形状として形
成することができるので、前記取付部分と係止する突出
部分とにおける接触表面積を広くすることができる。こ
のため、前記取付部分と係止する突出部分とにおける保
持・固定力を広い表面積部分で受けることができるよう
になり、単位面積当たりのピンとリンクとの抜け止め保
持力を強度的に優れた値とすることができる。
【0016】請求項5に係わる発明は、請求項1又は2
の事項に加えて、押圧が前記ピン又は前記リンクにおけ
る軸方向の押圧である事項を限定した走行用履帯のリン
クとピンとの固定構造にある。この発明では、ピン又は
リンクの塑性変形がなされる部位の一部を軸方向に押圧
して突出部分を形成するものであり、ピンのリンク取付
部分又は前記リンクのピン取付部分と前記突出部分の係
止により、ピン及びリンクの軸方向に対する相対的な保
持力が充分な強度をもって確保される。
【0017】しかも、ピンのリンク取付部分又は前記リ
ンクのピン取付部分に前記突出部分の形成を許容すると
共に、ピンとリンクとの軸方向の相対的な移動を阻止す
る係止空間を形成しておけば、前記端面の押圧により前
記突出部分は前記係止空間に向けて突出して同空間に係
止する。このときの係止空間はピン又はリンクの前記突
出部分の形成領域内であれば、任意に形成でき、格別の
加工精度は要求されない。
【0018】請求項6に係わる発明は、一対のリンクの
固定部に形成されたピン圧入孔29に圧入されたピン端
面又は前記ピン圧入孔29の周縁の少なくとも一部が押
圧により径方向に塑性変形されてなる走行用履帯のリン
クとピンとの固定方法であって、前記塑性変形がなされ
る部位の少なくとも一部表面Aの表面硬度を、他の非塑
性変形部位表面Bの表面硬度より低くなるように表面処
理をすること、前記リンクのピン圧入孔29にピンを圧
入すること、及び表面処理がなされた前記一部表面Aを
押圧して、その径方向に塑性変形させること、を含んで
なることを特徴とする走行用履帯のリンクとピンの固定
方法にある。
【0019】この発明によれば、リンクのピン圧入孔に
ピンを圧入したのち、固定用押し治具をピン又はリンク
の固定端面に対向させて、前記固定用押し治具により前
記ピン又はリンクの固定端面を押圧し、前記ピン又はリ
ンクの固定端面の一部を塑性変形させ、塑性変形部分表
面を予め表面処理を行っておいてその表面硬度を他の部
分の表面硬度よりも低くしている。表面処理としては、
焼きなましを行うことができる。これによって、塑性変
形させるための押圧力も小さくてすむとともに、塑性変
形して径方向に突出した部分と前記取付部分における接
触面積を広くすることができるので、同接触面積部分に
おける単位面積当たりのピンとリンクとの抜け止め保持
力が小さくてすみ、抜け止め保持力として強度的に優れ
た値とすることができる。
【0020】請求項7に係わる発明は、請求項6の事項
に加えて、押圧が前記ピン又は前記リンクにおける軸方
向の押圧である事項を限定した走行用履帯のリンクとピ
ンの固定方法にある。
【0021】この発明では、塑性変形される部分を予め
表面処理を行っておいてその表面硬度を非塑性変形部分
の表面硬度より低くなるように形成し、その後ピン又は
リンクの軸方向への押圧によって、塑性変形される部位
を径方向に変形させている。このため、塑性変形させる
ための押圧力も小さくてすむとともに、塑性変形して径
方向に突出した部分と前記係止空間における接触する部
分との接触面積を広くすることができるとともに、同接
触面積部分における単位面積当たりの抜け止め保持力を
強度的に優れた値とすることができる。従って、材料費
の節減と設備の専有空間を減少させることができる。ま
た、固定用押し治具としては、既存のリンクプレス機等
に装着することのできる治具を用いることができるの
で、特別の押圧機械を用いることなくピンとリンクとの
固定を行うことができる。
【0022】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の
履帯におけるリンクチェーンの一部を示す構造説明図、
図2は同リンクチェーンの一部を分解して示す分解図で
ある。図1及び図2において、リンクチェーン3には左
右一対の複数の無端状のリンク6,7が関節的に連結さ
れ、図15に示した複数の地盤接地用履板2が前記リン
ク6,7の履板取付孔20にボルト止めされ、前記リン
クチェーン3及び履板2により図15の履帯1が構成さ
れる。履帯1は図示せぬ建設機械等の履帯型車両の後部
に配された起動輪、同前部に配された遊動輪及び同中央
部に配された下部転輪等からなる走行駆動輪に回動可能
に掛け廻される。
【0023】このリンクチェーン3は複数のジョイント
部21に関節的に連結されたリンク組立体を備えてい
る。同リンク組立体は互いに鏡面対称の関係にある左右
一対のリンク6,7、同リンク6,7を連結する本発明
の特徴をなすピン5及び同ピン5に密嵌的に外嵌される
円筒状のブッシュ4を有している。同リンク6,7は中
央部分22を除いた前後両端部に内側及び外側に交互に
それぞれ屈曲された端部部分23,24とを有してい
る。前記中央部分22には前後に2個の窓部25が形成
され、前記履板取付孔20は、前記リンク6,7の外周
に形成された平坦状の取付面26に前後左右の4箇所に
形成され、前記窓部25と連通している。前記ピン5の
長さ寸法は左右リンク6,7間の外幅寸法と略同じ寸法
に設定されている。図2に示すように、前記ブッシュ4
の両端外周縁には段差27を介してリンク圧入用のブッ
シュ係合部28が形成されている。
【0024】左右のリンク6,7の外側に屈曲した一方
の各端部24はピン5と結合するためのピン圧入用端部
であり、同ピン圧入用端部24には、前記ピン5の両端
部を圧入するためのピン圧入孔32が形成されており、
各リンク6,7の内側に屈曲した他方の各端部23は前
記ブッシュ係合部28を圧入固定するブッシュ圧入用端
部を構成し、同ブッシュ圧入用端部23には前記ブッシ
ュ4を圧入するためのブッシュ圧入孔36が形成されて
いる。前記ピン圧入用端部24の前後方向の寸法は前記
ブッシュ圧入用端部23の同方向の寸法よりも短く形成
され、これら一対の端部23,24の先端は略半円形状
とされている。
【0025】前記ピン5が圧入される各ピン圧入孔29
は、前記ピン5の内部に溜められる潤滑油をシールする
ための密閉シール部材10と同シール部材10の潰れ防
止用スペーサ11とが同心上に嵌着される嵌着孔30、
同嵌着孔30に前記シール部材用及び前記スペーサ係止
用の係止段部31を介して形成された、前記嵌着孔30
よりも小径のピン密嵌孔32、及び同ピン密嵌孔32よ
りも大径のピン端部係着孔33を連続して有している。
前記リンク6,7のブッシュ圧入用端部23に形成され
た前記ブッシュ圧入孔34は、前記ブッシュ4を係止す
る係止孔35と、同係止孔35よりも小径の前記ブッシ
ュ係合部用の係合孔36とを有している。
【0026】前記ピン5の一端の軸中心には前記潤滑油
を注入する油注入孔37が形成されると共に、前記ピン
5の軸心上には前記油注入孔37に連通する潤滑油用溜
部38が形成され、前記潤滑油用溜部38とピン5の外
周面とは枝穴若しくは油穴39を介して連通しており、
ブッシュの内周面に潤滑油が供給される。前記油注入孔
37は図示せぬ潤滑油用密封栓によって封止される。
【0027】図3〜図6はピンの固定端面を軸方向に押
圧して突出部分を塑性変形にて形成する本発明における
履帯のリンクとピンとの固定構造及びその方法を示して
いる。図3(a)、(b)はピン5と固定用押し治具4
3とによる第1の固定構造例を示しており、同図に示す
ように前記ピン5の少なくとも一端部は、その外周面に
約10°前後で先端を小径とするテーパ面が形成され、
同ピン端部の端面中央部分には凹陥部40が形成されて
いる。この凹陥部40はその底部に向かって縮径するテ
ーパ形状をなしており、図示せぬ潤滑油用密封栓によっ
て封止される前記潤滑油用溜部38と連通している。本
発明にあっては、前記凹陥部40の横断面形状は円形又
は多角形など任意である。前記凹陥部40の開口周縁部
41は前記ピン5を軸方向に押圧するとき変形しやすい
形状にすることが望ましく、例えば図示例のように前記
開口周縁部41を周方向に所定の位相差、例えば、60
度の位相差を持たせて複数の放射方向に延びる切欠き4
2を形成する。
【0028】前記凹陥部40の開口周縁部41は、その
周縁部41に対してテーパ面をもつ固定用押し治具43
によって内側から押圧されることにより前記切欠き42
に隣接する部分がリンク6,7のピン圧入孔29の周面
に向けて拡径方向に塑性変形され、リンク6,7のピン
圧入孔29の周辺に沿って固定される。即ち、図示せぬ
既存のリンクプレス機等の作動によって前記固定用押し
治具43を前記ピン端面の凹陥部40の軸方向に押し込
み動作させると、図3(b)に示すように同固定用押し
治具43のテーパ面とされた押圧部44が前記ピン凹陥
部40の開口周縁部41の内壁面を押圧し、そのピン5
の前記スリット42の間にある突出部が半径方向に押し
拡げられながら塑性変形し、前記ピン5の前記開口周縁
部41が前記リンク7のピン圧入孔34の開口周辺部に
沿って固定される。
【0029】このとき開口周縁部41の部分拡大図とし
て示す図3(c)のように、ピン2の開口周縁部41の
焼きなましを行う部分表面Aの表面硬度を非塑性変形部
位表面Bの表面硬度より低くされている。ピン2として
は中炭素合金鋼を用いており、焼入れによってその表面
硬度をHRC53〜63、硬化深さを約3〜8mmに構
成し、開口周縁部41の先端部の焼きなまし部分表面A
の表面硬度をHRC25〜40としている。なお、ピン
2の中心部の硬度としては、HRC20〜35程度とな
っている。
【0030】このため、ピン2は、ピンとして必要とさ
れる表面硬度を十分に確保すると共に、固定用押し治具
による塑性変形によって突出部分を容易に形成すること
ができる。また、前記塑性変形部分は開口周縁部41の
切欠きを除く全周縁にわたって存在するため、ピンとリ
ンクとの間で十分な軸方向の保持力が確保され、外部か
らの衝撃に対してもガタを生じることがない。
【0031】開口周縁部41の先端部分の焼きなまし
は、誘導加熱のような必要の部分のみを加熱することの
できる加熱手段を用いて加熱を行い、その後徐冷するこ
とにより焼きなましを行うことができる。加熱手段によ
る加熱時間、加熱温度等を調整することにより塑性変形
部分の表面硬度を最適な硬度にすることができる。な
お、ピンとして中炭素合金鋼を用いているが、履帯のピ
ンとして強度的、耐摩耗性等の特性を満足できる材質な
らその材質の金属を使用でき、その際には、塑性変形部
分の表面硬度をピンにおける他の部分の表面硬度より低
く設定すれば、特に上述の硬度に限定されるものではな
い。また、塑性変形部分の表面硬度が低く設定されてい
るので、脆性破壊の発生を防止することができ、リンク
1とピン2とを安定した状態で強固に連結固定すること
ができる。
【0032】図4(a)及び(b)に示す例は、ピン端
面に形成されるリング状の開口周縁部41を有する凹陥
部40に対して、固定用押し治具43の先端部周面を周
方向にジグザグ形状に形成された波形形状の押圧部44
を用いてピンとリンクとを固定する第2の固定構造例を
示している。周面が波形形状とされた前記押圧部44の
凸部46aの外径寸法は前記ピン5の凹陥部40の開口
の内径寸法よりも大きく形成され、同押圧部44の凹部
46bの外径寸法は前記凹陥部40の底部の内径寸法と
略同一の寸法に設定されている。従って、図示せぬ既存
リンクプレス機等の作動によって固定用押し治具43を
ピン凹陥部40の中央部に押し込み動作させると、図4
(b)に示すように同固定用押し治具43の押圧部44
の凸部46aが前記ピン凹陥部40の前記開口周縁部4
1の内周面を押圧変形させ、同開口周縁部41が略波形
に半径方向に押し拡げられて、前記リンク7のピン圧入
孔34の開口周辺に沿って固定される。この場合も図3
(c)の開口周縁部41の部分拡大図で示したのと同様
に、少なくともピン2の開口周縁部41の先端部におけ
る塑性変形に対応する部分表面Aは焼きなましによりそ
の表面硬度が非塑性変形部位表面Bの表面硬度より低く
されている。ピン2としては中炭素合金鋼を用いてお
り、焼入れによってその表面硬度をHRC53〜63、
硬化深さを約3〜8mmに構成し、開口周縁部41の先
端部分の焼きなましを行ってある部分表面Aの表面硬度
はHRC25〜40としている。なお、ピン2の中心部
の硬度としては、HRC20〜35程度となっている。
前記第1の固定構造例と較べると、押圧力が分散されて
凹陥部40の開口部周縁41を全周方向に複数の箇所に
わたって局部的に変形させるため、小さなプレス力をも
って効率的に変形させることができる。
【0033】図5(a)及び(b)に示す第3の固定構
造例は、図4に示した第2固定構造例と同様にピン端面
に形成されたリング状の開口周縁部41を有する凹陥部
40に対して、固定用押し治具43の先端に90°の等
間隔で軸方向に4個の突出部47が突設された押圧部4
4を有する固定用押し治具43を用いている。同押圧部
44の外径寸法は前記ピン5の外径寸法よりも大きく形
成され、同押圧部44における前記突出部47の径方向
の寸法は前記ピン端部における前記凹陥部40の開口周
縁部41の径方向の寸法よりも大きく形成されている。
【0034】従って、図示せぬ既存のリンクプレス等の
作動によって前記固定用押し治具43を前記ピン凹陥部
40の中央に向かって押し込み動作させると、図5
(b)に示すように固定用押し治具43の複数の前記突
出部47が前記ピン5の凹陥部40の開口周縁部41を
軸方向に押圧し、前記ピン5の前記開口周縁部41を断
続的に押し潰し、ピン5の半径方向に押し拡げてピン端
部を前記リンク7のピン圧入孔34の開口周辺に沿って
固定する。この場合も図3(c)の開口周縁部41の部
分拡大図で示したのと同様に、少なくともピン2の開口
周縁部41先端部における塑性変形がされる部分表面A
は焼きなましによりその表面硬度が非塑性変形部位表面
Bの表面硬度より低くされている。ピン2としては中炭
素合金鋼を用いており、焼入れによってその表面硬度を
HRC53〜63、硬化深さを約3〜8mmに構成し、
開口周縁部41の先端部の焼きなましを行ってある部分
表面Aの表面硬度はHRC25〜40としている。な
お、ピン2の中心部の硬度としては、HRC20〜35
程度となっている。上述の第2固定構造例と較べると、
プレス機によるプレス力が直接にピン端面に作用するた
め、ピン5の軸方向のより小さな押圧によって容易にピ
ン5の前記開口周縁部41を塑性変形させることができ
る。
【0035】図6(a)及び(b)に示す第4の固定構
造例は、上記第2及び第3固定構造例と同様の形状から
なる凹陥部40を有するピン端部に対して、固定用押し
治具43の先端部が同中心に沿って突設された先細のテ
ーパ形状をもつ第1押圧部48と同第1押圧部48の基
端外周部に90°の位相差をもって突設された第2押圧
部49とを有している。前記第1押圧部48のテーパ面
は前記凹陥部40の内周面の傾斜角度と略等しい傾斜面
を有している。前記第2押圧部49の外径寸法は前記ピ
ン5の外径寸法よりも大きく設定され、前記第1押圧部
48のテーパ面により内径方向の変形を規制しながら、
前記第2押圧部49は前記凹陥部40の開口周縁部41
をピン軸方向に押し潰して半径方向に拡げて変形させ
る。
【0036】従って、図示せぬ既存リンクプレス機等の
作動によって前記固定用押し治具43を前記ピン凹陥部
40の底面に向かって押し込み動作させると、図6
(b)に示すように前記固定用押し治具43の前記第1
押圧部48が前記ピン5の凹陥部40の内周面に摺接し
ながら凹陥部40の底面に向かって押し込まれ、このと
き同時に前記第2押圧部49が前記開口周縁部41を前
記ピン5の軸方向に押し潰して、前記ピン5の半径方向
に押し拡げ、ピン端部を前記リンク7のピン圧入孔34
の開口周辺部に沿って固定する。この場合も図3(c)
の開口周縁部41の部分拡大図で示したのと同様に、ピ
ン2の開口周縁部41の先端部の塑性変形がなされる部
分表面Aは焼きなましによりその表面硬度が非塑性変形
部位表面Bの表面硬度より低くされている。ピン2とし
ては中炭素合金鋼を用いており、焼入れによってその表
面硬度をHRC53〜63、硬化深さを約3〜8mmに
構成し、開口周縁部41の先端部分における焼きなまし
部分表面Aの表面硬度はHRC25〜40としている。
なお、ピン2の中心部の硬度としては、HRC20〜3
5程度となっている。前記第1押圧部48のテーパ面に
より前記開口周縁部41の内径方向の変形を規制しなが
ら、前記第2押圧部49により前記ピン5の軸方向に押
し潰すため、前記開口周縁部41の外径方向に確実に変
形させることができ、ピン軸方向の保持力が確実に且つ
充分に与えられる。
【0037】さて、以上の本発明によるピン5とリンク
6,7との固定構造を採用して、ピン5とリンク6,7
とを組み立てるにあたり、本実施例では前記ブッシュ4
には前記ピン5がその両端を外部に露出させた状態で予
め内挿され、ピン・ブッシュ組立体として組み立てられ
ている。このピン・ブッシュ組立体とリンク6,7のピ
ン圧入孔29及びブッシュ圧入孔34を同軸上に配し
て、図示せぬ既存のリンクプレス機の左側圧入治具及び
同右側圧入治具の間に前記ピン・ブッシュ組立体をセッ
トする。次いで、前記左側圧入治具及び同右側圧入治具
を作動させ、図示せぬ1組目の左右側マスタリンク(ブ
ッシュ側のみの判割りリンク)の各ブッシュ圧入孔を前
記ピン・ブッシュ組立体の前記ブッシュ4に圧嵌させ
る。このとき、前記ピン・ブッシュ組立体の前記ピン5
は前記左右側マスタリンクの各ブッシュ圧入孔34から
外方に露呈される。そうして、1組目の前記左右側マス
タリンクを送り出し、前述と同様の操作により次位のピ
ン・ブッシュ組立体をセットする。
【0038】次に、リンク6,7に形成された履板取付
面26を上側にした状態で、予め潤滑油の前記密閉シー
ル部材10がピン圧入孔29の嵌着孔30に嵌着された
次位の右側リンク7を前記リンクプレス機の右側圧入治
具にセットする。そして、前記密閉シール部材潰れ防止
用スペーサ11を前記1組目の右側マスタリンクから突
出する前記ピン5の端部に外嵌させた後、前記リンクプ
レス機の左側圧入治具を作動させ、同右側圧入治具に対
して同左側圧入治具を押圧することにより、次位の前記
右側リンク7のピン圧入孔29に前記右側マスタリンク
のブッシュ圧入孔34から外部に露呈した前記ピン5の
端部を圧入する。これと同時に、同次位の右側リンク7
のブッシュ圧入孔34に次位の前記ピン・ブッシュ組立
体のブッシュ4を圧入する。このとき、次位の前記ピン
・ブッシュ組立体のピン端部は次位の前記右側リンク7
のブッシュ圧入孔34から外方に露呈される。
【0039】次に、次位の右側リンク7の前述の圧入操
作と同様の操作で、前記シール部材10を取り付けた次
位の左側リンク6を前記左側圧入治具にセットし、同様
に前記1組目の前記左側マスタリンクの前記ピン5に前
記スペーサ11を取り付けた後、前記右側圧入治具を作
動させ、前記左側圧入治具に対して同右側圧入治具を押
圧することにより次位の前記左側リンク6のピン圧入孔
29に前記左側マスタリンクにおける前記ブッシュ圧入
孔34から外部に露呈した前記ピン5の端部を圧入する
と同時に、次位の前記左側リンク6のブッシュ圧入孔3
4に次位の前記ピン・ブッシュ組立体のブッシュを圧入
する。このとき、次位の前記ピン・ブッシュ組立体の前
記ピン端部は次位の前記左側リンク6のブッシュ圧入孔
34から外方に露呈されている。これにより2組目の左
右リンク6,7の組み立てが終了する。
【0040】かかる組み立て操作を順次繰り返し、所定
の左右リンク6,7の組み立て数に達した後、最終リン
クとしての図示せぬ左右マスタリンク(ピン側のみの判
割りリンク)のピン圧入孔を先位の前記左右リンク6,
7の各ブッシュ圧入孔34から外部に露呈した前記ピン
の端部に圧嵌させる。こうして、最終リンクを左右の前
記マスタリンクに組み付けて、全てのピンとリンクとの
圧入操作が終了し、リンクチェーンが作られる。
【0041】次いで、本発明に係る履帯のリンクとピン
の固定方法が、以下のように実施される。なお、本実施
形態にあっては、ピン5とリンク6,7とを固定するに
あたり、ピンとリンクとは予め焼入れを行ってそれぞれ
所望の表面硬度、硬化深さを得ておき、ピンの開口周縁
部における塑性変形に対応する部分A、即ちピンの少な
くとも押圧を受ける部位周辺から塑性変形して形成され
る突出部分までは上述の焼入れ後更に焼きなましを行っ
ておく。また、本実施形態にあっては、ピン5とリンク
6,7とを固定するにあたり、複数の上記ピン・ブッシ
ュ組立体を各リンク6,7に圧入させて上述のごとくリ
ンクチェーンを組み立てたのちに、本発明に従ってピン
5とリンク6,7とを固定する場合について説明する
が、本発明にあっては各ピン・ブッシュ組立体を先位と
次位の左右2組のリンク6,7に圧入して組み立てたの
ち、続いて本発明による前記ピン5とリンク6,7との
固定方法を実施することもできる。
【0042】さて、前記圧入操作を終了した後、本発明
の履帯のリンク及びピンの固定操作に移行する。先ず、
前記リンクプレス機の先端に設けられた右側圧入治具を
取り外して本発明の固定用押し治具43を装着する。次
に、前記リンクプレス機の左側圧入治具及び右側の前記
固定用押し治具43の間に、前記右側リンク7のピン5
を前記固定用押し治具43と同軸上に位置決めして固定
する。前記リンクプレス機により前記固定用押し治具4
3を作動させ、前記左側圧入治具を受け側として前記ピ
ン5の右側端面に形成された凹陥部40に前記固定用押
し治具43を押し込んでピン5の軸方向に押圧し、同凹
陥部40の開口周縁部41を前記右側リンク7のピン圧
入孔29の開口周辺に沿って拡径させる。
【0043】次に、前記固定操作を終了した後、先位の
前記右側リンク7の前記ピン5を送り出し、次位の右側
リンク7のピン5の固定操作を同様に行う。このとき、
例えば予め設定された制御データ、例えば目標値データ
と実際に検出された前記ピン5の軸方向の押圧力とを比
較し、その検出値が閾値内にあるとき図示しない制御装
置によって前記リンクプレス機を自動的に停止させるよ
うに制御する。
【0044】こうして、上記図3〜図6に基づいて説明
したように、本発明にあっては前記ピン5の少なくとも
一方の端面を前記ピン圧入孔29の開口周辺部に沿って
拡径させ、前記右側リンク7を前記ピン5の端部に固定
する。この固定操作をリンクごとに順次繰り返して前記
右側リンク7と前記ピン5との固定操作を終了する。か
くて、前記リンクチェーン3が完成する。
【0045】同リンクチェーン3が完成した後、各ピン
5の前記油注入孔37から前記潤滑油用溜部38に潤滑
油を注入し、前記油注入孔37を前記潤滑油用密封栓に
よって閉鎖して前記潤滑油を封入する。次で、図示せぬ
履体取付用インパクトレンチ等を用いて図示せぬ取付け
ボルト等により前記リンク6,7の履板取付孔20を介
して前記リンクチェーン3に前記履板2をそれぞれ取り
付け、前記履帯1を完成させる。
【0046】以上の説明からも明らかなように、上記実
施形態による履帯と同履帯のリンク及びピンの固定方法
によれば、塑性変形に対応する部分の表面硬度が他の部
分の表面硬度より低く設定されているのでピンの外周面
に亙ってピンの端部を容易にしかも一体に拡径させるこ
とができる。更に、同外周面の拡径部分の幅や厚さ寸法
等を大きくすることができるため、ピンの軸方向に対す
る保持力を正確に且つ充分に与えることができる。しか
も、ピンの全周縁においてピンがリンクに固定されるた
め、ピンの軸方向の保持力は強力なものとなり、仮に外
部からの衝撃を受けてもピンの軸方向の移動を完全に阻
止することができる。
【0047】従って、各リンクは車体の下側ローラのツ
バ部及びローラガード等により加えられる軸方向の外力
等を受けることがあっても、各リンクの潤滑油密閉シー
ル部材及び同潰れ防止用スペーサの変形や破損等が防止
でき、リンクチェーンとしての耐久性を充分に確保でき
る。
【0048】また、前記ピン及び前記リンクの組立て時
において、前記ピンの端部における塑性加工時のピンの
破損等を防止することができることに加えて、前記ピン
に対する前記リンクの圧入方向と同一のピン軸方向に前
記ピンの端面部を加圧変形することが可能であるため、
既存のプレス機の先端に設けられたプレス用治具に本発
明の固定用押し治具を交換するだけで履帯のリンク及び
ピンの固定が実施可能である。
【0049】そして、上記実施形態による履帯のリンク
及びピンの固定方法は、ピン形状及び固定用押し治具の
先端部形状等に応じて前記固定用押し治具の加圧力を制
御装置により制御することによって、より的確な固定が
なされる。
【0050】図7〜図11は上記押圧による塑性変形を
リンク側で行う本発明の代表的な固定構造例とその固定
方法を示している。なお、以下の説明において上記実施
例と実質的に同一の構成を備えた部材に対してはそれら
の符号を付して説明する。
【0051】図7及び図8に示すピン5及び右側リンク
7の第5の固定構造例とその固定方法によれば、ピン5
の圧入端部の周面にはリング状の係止溝51が形成さ
れ、このピン端部が右側リンク7のピン圧入孔29に圧
入されたのち、固定用押し治具43により前記ピン圧入
孔29の端面開口周縁部の同一円周上を所要の間隔をお
いて局部的にピン5の軸方向に沿って押圧する。この場
合の固定用押圧治具43は、ピン5の外径より大きな径
をもち、その外周に沿った一端面に所定の位相差(図示
例では30°)をもって複数の楕円形断面をもつ突起が
形成されている。
【0052】この固定用押圧治具43を図示せぬ履帯の
組立用プレス機に装着して、同プレス機により前述の押
圧操作を行う。前記固定用押圧治具43により、右側リ
ンク7のピン圧入孔29の開口周縁部を押圧して同周縁
部を局部的に変形させると、ピン5の上記係止溝51に
相対するリンク7のピン圧入孔29の内周面の一部が前
記係止溝51に局部的に突出して嵌入係止する。図7
(e)に示すように、このとき開口周縁部は焼きなまし
によってその表面硬度がHRC25〜40に形成され、
リンクの他の部分は焼入れによってその表面硬度HRC
30〜45に形成されている。ところで、突起52の大
きさや形状、或いは数は必要とする剪断力により任意に
変更できる。
【0053】図9及び図10は本発明の第6固定構造例
とその固定手順を示している。ピン5の圧入端部の周面
には連続してリング状の係止溝51が形成されており、
右側リンク7のピン圧入孔29の開口端周囲には間欠的
に複数の突出片29aが水平に突設されている。ピン5
の圧入端部が右側リンク7の前記ピン圧入孔29に圧入
され、前記係止溝51の上に前記突出片29aが位置し
た段階(図10(b) )で、固定用押し治具43をもって
ピン5の中心線に沿って押圧する。この場合の固定用押
圧治具43は、右側リンク7の前記突出片の9の外径よ
り大きな径をもち、内側に狭まる内周面をもつ凹陥部4
3aの形成された押圧端を有している。
【0054】前記固定用押し治具43により前記突出片
29aの外径側のリンク端面を同一円周上で連続的に或
いは間欠的に押圧すると、前記突出片29aが固定用押
し治具43の内周面により押圧されて内径側に屈曲変形
して、同突出片29aが、同図(c) に示すようにピン5
の端部に形成された前記係止溝51に嵌入し係止固定す
る。図9(d)に示すように、このとき開口周縁部の塑
性変形がなされる部分表面Aは焼きなましによってその
表面硬度がHRC25〜40に形成され、リンクの非塑
性変形部位表面Bは焼入れによってその表面硬度HRC
30〜45に形成されている。
【0055】図11は本発明の第7の固定構造例を示し
ている。リンク7の固定端面のピン圧入孔20の開口周
縁部に予め連続する側壁面が略平行である楔状部材圧入
円周溝53が形成してある。また、一方のピン5の圧入
端部の外周面には断面が直角三角形状をもつリング状の
溝部54が形成されている。前記形態を有するリンク7
の前記ピン圧入孔29にピン5が圧入されたのち、複数
個の円弧状の楔状部材55を所定の位相差をもってリン
ク7の前記楔状部材圧入円周溝53に嵌入させる。
【0056】次いで、図示せぬプレス機を作動して、同
プレス機に装着された固定用押圧治具43により前記円
弧状楔部材54をピン5の軸線に沿って押圧する。その
結果、前記円弧状楔部材55が嵌入された前記楔状部材
圧入円周溝53の内周側の一部が中心方向に変形して突
出し、ピン5の端部に形成された上記リング状の溝部5
4に嵌着係止する。このときの円弧状楔部材55の断面
形状は略梯形を呈している。このときも図9(d)に示
しているのと同様に、開口周縁部の焼きなましを行った
部分表面Aの表面硬度がHRC25〜40に形成され、
リンクの非塑性変形部位表面Bは焼入れによってその表
面硬度HRC30〜45に形成されている。
【0057】図12は本発明の第8の固定構造例を示し
ており、この固定構造例では前記円弧状楔部材55が断
面円形を呈している。リンク7の構成は、前記第6固定
構造例と実質的に同じである。ただし、本固定構造例で
はピン5の端部にリング状の連続する凹陥没部56が形
成されている。前記径断面の円弧状楔部材55をリンク
7の楔状部材圧入円周溝53に予め嵌着したのち、同円
弧状楔部材55を図示せぬプレス機に装着した固定用押
圧治具43により前記楔状部材圧入円周溝53の内部に
圧入する。この圧入により前記楔状部材圧入円周溝53
の内周面側の一部がピン5の前記凹陥部56に膨出して
係止する。このときも図12(c)に示しているのと同
様に、開口周縁部の焼きなましを行った部分表面Aの表
面硬度がHRC25〜40に形成され、リンクの非塑性
変形部分表面Bは焼入れによってその表面硬度HRC3
0〜45に形成されている。
【0058】図13は本発明の第9固定構造例を示して
おり、この固定構造例によれば前記円弧状楔部材55と
して上記第7固定構造例と同様に断面円形の円弧状部材
が用いられる。リンク7の楔状部材圧入円周溝53は内
周部分53aの自由端がリンク7の端面より僅かに内側
に入り込むように短く形成されている。そして、ピン5
の端部には、上記第6固定構造例と同様に前記円弧状楔
部材55の圧入により内径方向に変形する楔状部材圧入
円周溝53の内周面側の一部が円弧状で嵌入係止するリ
ング状溝部54が形成されている。このときも図12
(c)に示しているのと同様に、開口周縁部の焼きなま
しを行った部分表面Aの表面硬度がHRC25〜40に
形成され、リンクの非塑性変形部位表面Bは焼入れによ
ってその表面硬度HRC30〜45に形成されている。
【0059】図14(a)は本発明の第10固定構造を
示しており、この固定構造によればリンク7の外周端面
は固定用押し治具43によって径方向の押圧力を受けて
突出部を形成し、ピン5の端部に形成した環状溝8に同
突出部が嵌入係止する。このとき、図14(b)に示す
ように、リンクの塑性変形に対応する部分表面Aの表面
硬度はHRC25〜40に形成され、リンクの非塑性変
形部位表面Bは焼入れによってその表面硬度HRC30
〜45に形成されている。
【0060】以上、図7〜図14に示す本発明の実施形
態にあっても、上記図1〜図6に示した実施形態と同等
の本発明に特有の作用効果を奏し、少ない押圧力で確実
に塑性変形を行わせることができ、しかも脆性破壊を生
じさせることなく塑性変形を行わせることができる。ま
た、リンクに形成されるピン圧入孔の圧入しろを従来よ
り少なくしてピンを従来よりも低い値の圧入力をもって
圧入した場合にも、リンクとピンとの結合を強固にで
き、しかもピンの軸方向に対するリンクの保持力を充分
に確保できるばかりでなく、既存のプレス機を利用し
て、同機に装着する固定用押し治具によってピン抜け止
め構造を容易に且つ確実に加工することができると共
に、リンクをピンから外すときも前記保持力を越える剪
断力をもって容易に且つピン周面及びリンクのピン孔内
面に摺動痕を残すことなく容易に抜き取ることができる
ため、リンクに対するピンの固定位相換え操作も容易に
なし得るものである。さらに、専用機を用いて行う場合
でも、押圧が少なくてすみ確実に塑性変形させることが
できるので、加工精度を向上させ、生産性を高めること
ができる。なお、以上の説明から理解できるように、本
発明は上記実施形態に限定されるものでは、本発明の精
神を逸脱しない範囲において多様な設計変更が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の履帯におけるリンクチェーンの一部を
示す構造説明図である。
【図2】同リンクチェーンの一部を分解して示す分解図
である。
【図3】本発明のピンと同固定用押し治具の構造例を示
す説明図である。
【図4】同ピンと同固定用押し治具の他の構造例を示す
説明図である。
【図5】同ピンと同固定用押し治具の他の構造例を示す
説明図である。
【図6】同ピンと同固定用押し治具の他の構造例を示す
説明図である。
【図7】リンク側を変形させる本発明の他の実施形態例
を示すピンとリンクの固定手順を示す説明図である。
【図8】同固定手順に従って固定されたピンとリンクの
固定端面を示す正面図である。
【図9】リンク側を変形させる本発明の他の実施形態例
を示すピンとリンクの固定端面を示す縦断面図である。
【図10】同実施形態例によるピンとリンクの固定手順
を示す説明図である。
【図11】リンク側を変形させる他の固定構造例とリン
ク及び固定用押し治具の構造例を示す説明図である。
【図12】リンク側を変形させる更に他の固定構造例と
リンク及び固定用押し治具の構造例を示す説明図であ
る。
【図13】リンク側を変形させる更に他の固定構造例と
リンク及び固定用押し治具の構造例を示す説明図であ
る。
【図14】リンク側を変形させる更に他の固定構造例と
リンク及び固定用押し治具の構造例を示す説明図であ
る。
【図15】履帯を一部切欠した斜視図である。
【符号の説明】
1 履帯 2 履板 3 リンクチェーン 4 筒状のブッシュ 5 ピン 6 左側リンク 7 右側リンク 10 シール部材 11 スペーサ 20 履板取付孔 21 ジョイント部 23 ブッシュ圧入用端部 24 ピン圧入用端部 29 ピン圧入孔 29a 突出片 34 ブッシュ圧入孔 37 油注入孔 38 潤滑油用溜部 39 枝穴又は油穴 40 凹陥部 41 開口周縁部 42 切欠き 43 固定用押し治具 43a 凹陥部 44 押圧部 45 テーパ面 46 凹凸部 47 突出部 48 第1押圧部 49 第2押圧部 51 リング状係止溝 52 突起 53 楔状部材圧入円周溝 53a 内周部分 54 リング状溝部 55 円弧状楔部材 56 リング状の凹陥没部 A 焼きなまし部分 B 焼きなましを行わない部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のリンクの固定部に形成されたピン
    圧入孔に圧入されたピン端面又は前記ピン圧入孔の周縁
    の少なくとも一部が押圧により径方向に塑性変形されて
    なる走行用履帯のリンクとピンとの固定構造であって、 前記塑性変形がなされる部位の少なくとも一部表面Aの
    表面硬度が、その塑性変形前にピン又はリンクの非塑性
    変形部位表面Bの表面硬度よりも低く設定されてなるこ
    とを特徴とする走行用履帯のリンクとピンとの固定構
    造。
  2. 【請求項2】 上記一部表面Aの表面硬度を焼なましに
    て低くされてなることを特徴とする請求項1の走行用履
    帯のリンクとピンとの固定構造。
  3. 【請求項3】 上記ピンにおける前記一部表面Aの表面
    硬度をHRC25〜40にすると共に、同ピンにおける
    非塑性変形部位表面Bの表面硬度をHRC53〜63と
    されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の走行
    用履帯のリンクとピンとの固定構造。
  4. 【請求項4】 上記リンクにおける前記一部表面Aの表
    面硬度をHRC25〜40にすると共に、同リンクにお
    ける非塑性変形部位表面Bの表面硬度をHRC30〜4
    5とされてなることを特徴とする請求項1又は2記載の
    走行用履帯のリンクとピンとの固定構造。
  5. 【請求項5】 上記押圧が前記ピン又は前記リンクにお
    ける軸方向の押圧であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の走行用履帯のリンクとピンとの固定構造。
  6. 【請求項6】 一対のリンクの固定部に形成されたピン
    圧入孔に圧入されたピン端面又は前記ピン圧入孔の周縁
    の少なくとも一部が押圧により径方向に塑性変形されて
    なる走行用履帯のリンクとピンとの固定方法であって、 前記塑性変形がなされる部位の少なくとも一部表面Aの
    表面硬度を、他の非塑性変形部位表面Bの表面硬度より
    低くなるように表面処理をすること、 前記リンクのピン圧入孔にピンを圧入すること、及び表
    面処理がなされた前記一部表面Aを押圧して、その径方
    向に塑性変形させること、を含んでなることを特徴とす
    る走行用履帯のリンクとピンの固定方法。
  7. 【請求項7】 上記押圧が前記ピン又は前記リンクにお
    ける軸方向の押圧であることを特徴とする請求項6記載
    の走行用履帯のリンクとピンとの固定方法。
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