JP2003165460A - 車両のステアバイワイヤ装置 - Google Patents

車両のステアバイワイヤ装置

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JP2003165460A JP2001368255A JP2001368255A JP2003165460A JP 2003165460 A JP2003165460 A JP 2003165460A JP 2001368255 A JP2001368255 A JP 2001368255A JP 2001368255 A JP2001368255 A JP 2001368255A JP 2003165460 A JP2003165460 A JP 2003165460A
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修 鶴宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のステアバイワイヤ装置の信頼性の向
上、コスト上昇の抑制などを図る。 【解決手段】 運転席の近傍に設けられたジョイスティ
ック1と、このジョイスティック1の操作量を検出する
転舵操作量センサ2と、車両の転舵輪W,Wを転舵する
ステアリングモータ5と、転舵輪W,Wの転舵量を検出
するラック位置センサ10と、ジョイスティック1の操
作量に転舵輪W,Wの転舵量が対応するようにステアリ
ングモータ5を制御する制御装置4からなる車両のステ
アバイワイヤ装置Aにおいて、ステアリングモータ5の
出力を検出するラック軸力センサ20を設け、制御装置
4はラック位置センサ10の異常を判断したときにはジ
ョイスティック1の操作量にステアリングモータ5の出
力が対応するように制御する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のステアバイ
ワイヤ(Steer By Wire)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のステアバイワイヤ装置は、ドライ
バが操舵する操作装置(ステアリングホイール)と転舵
輪(タイヤ)とが機械的に接続された図11(a)に示
すような一般的な操舵装置とは異なり、図11(b)に
示すように、ドライバが操舵を指示するジョイスティッ
クやステアリングホイールなどの操作装置とタイヤとは
機械的には接続されておらず、切り離されている。この
ステアバイワイヤ装置も、機械的に接続された一般的な
操舵装置と同様の操舵フィーリングが得られるように、
操作装置の舵角に応じて(ジョイスティックなどの操作
量に応じて)タイヤの切れ角を比例制御(位置制御)し
ている。このため、ステアバイワイヤ装置は、ジョイス
ティックなどの操作装置の操作量を検出する操作量セン
サ(転舵操作量センサ)と、この操作量センサの検出値
に応じてタイヤの切れ角を制御する制御装置を有してい
る。また、制御量としてのタイヤの切れ角を検出する転
舵量センサ(例えばラック位置センサなど)を有してい
る。
【0003】ところで、ステアバイワイヤ装置は、前記
したとおりドライバが操舵指示をする操作装置とタイヤ
とが機械的に接続されていない(図11(b)参照)。
このため、ステアバイワイヤ装置はシステム失陥時に完
全にステアリングフリーとなってしまうことを防ぐた
め、操作量センサ(転舵操作量センサ)を二重化した
り、操作トルクセンサによる操作量センサのバックアッ
プを取ったりしている。また、制御量であるタイヤの切
れ角(ラック位置)を検出する転舵量センサ(ラック位
置センサ)も二重化するなどして冗長化による信頼性の
確保を行っている。ちなみに、これら二重化したセンサ
において、主制御用とバックアップ制御用などに分ける
ことも行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラック
位置などの制御量を検出するセンサは、バックアップ用
も含めて一般的にかなり高精度なものが要求されてい
る。このため、ステアバイワイヤ装置のコストが上昇す
るという問題がある。また、フェイルセーフ対応とし
て、システム失陥を確実にバックアップする対策をあら
ゆる面から講じて車両のステアバイワイヤ装置の信頼性
の向上を図る必要がある。
【0005】そこで、本発明は、車両のステアバイワイ
ヤ装置の信頼性の向上、コスト上昇の抑制などを図るこ
とを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題に鑑み本発明者
らは鋭意研究を行い、通常時はジョイスティックの操作
量に比例してタイヤの切れ角(ラック位置)を決定する
が、制御量を検出するセンサ(ラック位置センサなど)
が故障したときはそれまでの操作量−制御量の対応制御
(比例制御)を打ち切り、代わりに操作量−転舵アクチ
ュエータ出力(ラック軸力)の制御(対応制御・比例制
御)に切り替えることで前記した課題が解決されること
に着目し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、前記課題を解決した本発明の車両の
ステアバイワイヤ装置は、運転席の近傍に設けられた操
作装置と、この操作装置の操作量を検出する操作量検出
器と、車両の転舵輪を転舵する転舵アクチュエータと、
転舵輪の転舵量を検出する転舵量検出器と、前記操作装
置の操作量に転舵輪の転舵量が対応するように前記転舵
アクチュエータを制御する制御手段と、からなる車両の
ステアバイワイヤ装置において、前記転舵アクチュエー
タの出力を検出する出力検出器を設け、前記制御手段は
前記転舵量検出器の異常を判断したときには前記操作量
に前記転舵アクチュエータの出力が対応するように制御
する構成としたことを特徴とする。
【0008】この構成では、制御手段は、通常時は操舵
装置の操舵量に転舵装置の転舵量が対応するようにアク
チュエータを制御する。一方、転舵量を検出する転舵量
検出器(転舵量センサ)の異常を判断したときは、制御
手段は、操作装置の操作量にアクチュエータの出力が対
応するように制御する。つまり、操作量−転舵量の対応
制御を打ち切り、代わりに操作量−アクチュエータ出力
の制御に切り替える。このため、システム失陥時のバッ
クアップが確実に行なわれる。ちなみに、アクチュエー
タの出力を検出する検出器(センサ)は、転舵量を検出
するラック位置センサなどに比べて安価である。
【0009】また、本発明の車両のステアバイワイヤ装
置(請求項2)は、請求項1の構成において、前記転舵
アクチュエータの出力を検出する出力検出器が前記転舵
アクチュエータに流れる電流を検出する電流検出器であ
ることを特徴とする。
【0010】転舵アクチュエータの電流を検出するセン
サは安価であり、かつ転舵アクチュエータのフィードバ
ック制御や故障診断のために元々設けられていることが
殆どである。また、転舵アクチュエータに流れる電流は
アクチュエータの出力と比例関係にある。
【0011】また、本発明の車両のステアバイワイヤ装
置(請求項3)は、請求項1の構成において、前記転舵
アクチュエータに流れる電流及び印加される電圧を検出
する電流検出器及び電圧検出器を設け、検出した電流及
び電圧に基づいて前記転舵アクチュエータの出力を推定
する構成としたことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、正確な転舵アクチュエ
ータの出力を推定することが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の車両の
ステアバイワイヤ装置(適宜ステアバイワイヤ装置と省
略する)を、図面を参照して詳細に説明する。本実施形
態のステアバイワイヤ装置は、ドライバに操作される操
作装置たるジョイスティックを有し、その操作量に基づ
いて、ブレーキアクチュエータ、スロットルアクチュエ
ータ及び転舵アクチュエータ(ステアリングモータ)を
駆動して車両の運転操作、つまりステアバイワイヤによ
る車両の加減速及び転舵を行なう車両の操舵装置であ
る。また、本実施形態のステアバイワイヤ装置は、転舵
輪の転舵角(制御量)を検出するセンサとしてのラック
位置センサを有しており、通常時はジョイスティックの
操作量と転舵輪の転舵角を比例制御(位置制御)してい
る。そして、ラック位置センサの異常時は、ジョイステ
ィックの操作量にステアリングモータの出力が対応する
ように制御(バックアップ制御)する。
【0014】まず、図1を参照してステアバイワイヤ装
置Aの全体構成について説明する。図1は、ステアバイ
ワイヤ装置の全体構成図である。
【0015】図1に示すように、ステアバイワイヤ装置
Aは、ジョイスティック1、転舵操作量センサ2、加減
速操作量センサ3、制御装置4、ステアリングモータ
5、スロットルアクチュエータ6、ブレーキアクチュエ
ータ7、転舵操作反力モータ8、加減速操作反力モータ
9、ラック位置センサ10、スロットル開度センサ1
1、ブレーキ液圧センサ12、傾動支持機構13、復帰
機構15,16、ラック軸力センサ20などから構成さ
れる。この図から判るように、ジョイスティック1と転
舵輪Wは機械的に接続されておらず、切り離されてい
る。なお、ジョイスティック1は請求項の「操作装置」
に相当し、転舵操作量センサ2は請求項の「操作量検出
器」に相当し、制御装置4は請求項の「制御手段」に相
当し、ステアリングモータ5は請求項の「転舵アクチュ
エータ」に相当し、ラック位置センサ10は請求項の
「転舵量検出器」に相当し、ラック軸力センサ20は請
求項の「出力検出器」に相当する。
【0016】〔ジョイスティック〕まず、ジョイスティ
ック1の構成について説明する。図1に示すように、ス
テアバイワイヤ装置Aは、車両の加減速操作及び転舵操
作を行なうためのジョイスティック1を備える。そのた
め、ジョイスティック1は、車両の進行方向に対して前
後方向に傾動する操作ができると共に左右方向にも傾動
する操作ができるように傾動支持機構13に支持される
(図2,図3参照)。従って、ジョイスティック1は、
円運動を描くように操作することができる。
【0017】ジョイスティック1を前後方向に傾動する
操作は、ジョイスティック1の前後方向の操作を可能と
する回転軸に備えられたポテンショメータなどからなる
加減速操作量センサ3により、その操作量が電圧として
検出(出力)されるようになっている。この操作量は、
ジョイスティック1の中立位置を基準にして、後方に傾
動する場合がブレーキ操作量であり、前方に傾動する場
合がスロットル操作量である。そして、加減速操作量セ
ンサ3は、検出値を制御装置4に出力する。ちなみに、
このジョイスティック1を前後方向に傾動する操作が、
車両の加減速操作となる。
【0018】図7(a)を参照して、ジョイスティック
1の前後方向の操作量に対する加減速操作量センサ3の
出力の設定について説明する。なお、図7(a)は、ジ
ョイスティック1の前後方向の位置と加減速操作量セン
サ3の出力との関係図である。この図から判るように、
加減速操作量センサ3は、ジョイスティック1を前方に
傾動する操作を行なうと該センサ3の出力を増加させ、
後方に傾動する操作を行なうと該センサ3の出力を低下
させる。そして、加減速操作量センサ3の出力が基準値
を上回る部分がスロットル操作量であり、基準値を下回
る部分がブレーキ操作量である。従って、加速操作及び
減速操作(制動操作)とも、ジョイスティック1を傾動
する操作の度合いが大きくなればなるほど、加減速操作
量センサ3で検出(出力)される操作量も大きくなる。
なお、スロットル操作量かブレーキ操作量かの判断は、
後記する制御装置4の目標ブレーキ液圧設定部401及
び目標スロットル開度設定部421で判断される(図5
参照)。
【0019】また、ジョイスティック1を左右方向に傾
動する操作も、ジョイスティック1の左右方向の操作を
可能とする回転軸に備えられたポテンショメータなどか
らなる転舵操作量センサ2により、その操作量が電圧と
して検出(出力)されるようになっている。この場合の
操作量も、ジョイスティック1の中立位置を基準にし
て、右側に傾動する場合が右側転舵操作量であり、左側
に傾動する場合が左側転舵操作量である。そして、転舵
操作量センサ2は、検出値を制御装置4に出力する。ち
なみに、このジョイスティック1を左右方向に傾動する
操作が、車両の転舵操作となる。
【0020】図7(b)を参照して、ジョイスティック
1の左右方向の操作量に対する転舵操作量センサ2の出
力の設定について説明する。なお、図7(b)は、ジョ
イスティック1の左右方向の位置と転舵操作量センサ2
の出力との関係図である。この図から判るように、転舵
操作量センサ2は、ジョイスティック1を右側に傾動す
る操作を行なうと出力を増加させ、左側に傾動する操作
を行なうと出力を低下させるように設定される。そし
て、転舵操作量センサ2の出力が基準値を上回る部分が
右側転舵操作量であり、基準値を下回る部分が左側転舵
操作量である。従って、転舵操作は、ジョイスティック
1を傾動する操作の度合いが大きくなればなるほど、加
減速操作量センサ3で検出(出力)される操作量も大き
くなる。なお、右側転舵操作量か左側転舵操作量かの判
断は、通常制御時は、後記する目標ラック位置設定部4
31で判断され、バックアップ制御時(ラック位置セン
サ10の故障時)は、後記する目標ラック軸力設定部4
33で判断される(図6参照)。
【0021】そして、転舵操作量センサ2及び加減速操
作量センサ3により検出された操作量(出力信号)は、
制御装置4にハーネス(信号伝達ケーブル)を通じて出
力され、ステアバイワイヤによる制御を実現するように
なっている。
【0022】なお、ステアバイワイヤ装置Aの傾動支持
機構13は、ジョイスティック1を前後方向に傾動する
操作に対して、その操作量が多くなればなるほど受動的
にジョイスティック1を中立位置に復帰する力が大きく
発生するような、バネ(弾性体)を用いた復帰機構1
5,16を有している(図2、図3参照)。
【0023】ここで、図2から図4を参照して、ジョイ
スティック1と傾動支持機構13との構成を詳細に説明
しておく。なお、図2は、ジョイスティック1の傾動支
持機構13の一部破断側面図である。図3は、ジョイス
ティック1の傾動支持機構13の一部破断平面図であ
る。図4は、ジョイスティック1の復帰機構15,16
の一部破断正面図である。
【0024】ジョイスティック1は、ドライバが操作で
きるように、運転席の近傍に配置されている。ジョイス
ティック1は、パイプ状のスティック本体1Aの上端に
操作グリップ1Bが固定された構造を有し、スティック
本体1Aの下端部が傾動支持機構13を介して左右方向
及び前後方向に傾動自在に支持されている。なお、この
傾動支持機構13は、スティック本体1Aに外装された
ブーツ14によって覆われている(図1参照)。
【0025】傾動支持機構13は、ジョイスティック1
を左右の転舵方向に傾動操作自在に支持する機構とし
て、スティック本体1Aの下端部を前後方向に貫通して
これに固定された左右傾動用支持軸13Aと、この左右
傾動用支持軸13Aの前後の両端部を、ベアリングBR
Gを介して回転自在に支持する傾動支持ベース13Bと
を備えている。この傾動支持ベース13Bは、平面視に
おいて上方が開口した左右方向に長い概略長方形の枠状
に形成されている。また、ジョイスティック1を傾動支
持ベース13Bと共に前後の加減速方向に傾動操作自在
に支持する機構として、傾動支持ベース13Bの左右の
端部に同軸状に突設された一対の前後傾動用支持ピン1
3Cと、この一対の前後傾動用支持ピン13Cを、ベア
リングBRGを介して回転自在に支持する固定支持ベー
ス13Dとを備えている。この固定支持ベース13D
は、左右の両端部に側壁を有する上方が開口したコ字状
に形成されている。
【0026】さらに、ジョイスティック1のスティック
本体1Aと傾動支持機構13の傾動支持ベース13Bと
の間には、ジョイスティック1を左右の転舵操作方向の
中立位置(中立状態)に復帰させる復帰機構15が設け
られている。また、傾動支持機構13の傾動支持ベース
13Bと固定支持ベース13Dとの間には、傾動支持ベ
ース13Bと共にジョイスティック1を前後の加減速操
作方向の中立位置に復帰させる復帰機構16が設けられ
ている。
【0027】復帰機構15及び復帰機構16は、略同様
に構成されているため、その一方の復帰機構15につい
て説明し、他方の復帰機構16については説明を省略す
る。この復帰機構15は、傾動支持ベース13Bからス
ティック本体1Aへ向けて左右傾動用支持軸13Aと平
行に突設された固定ピン15Aと、スティック本体1A
から傾動支持ベース13Bへ向けて左右傾動用支持軸1
3Aと平行に突設された回動ピン15Bと、左右傾動用
支持軸13Aに巻装された巻バネ15Cとで構成されて
いる。固定ピン15Aは、左右傾動用支持軸13Aの軸
心を通る鉛直線上に配置して左右傾動用支持軸13Aの
上方に配置されている。また、巻バネ15Cは、その両
端部を放射方向に折り曲げた係止部15Dが固定ピン1
5Aに交差状態で係止されている。一方、回動ピン15
Bは、スティック本体1Aの傾動操作に応じて巻バネ1
5Cの一対の係止部15Dのいずれか一方を押動するよ
うに、交差状態の一対の係止部15Dの間に挿入されて
いる。そして、この回動ピン15Bが一対の係止部15
Dに押動されて固定ピン15Aの下方に位置すると、ジ
ョイスティック1が略垂直に起立して左右の転舵操作方
向の中立位置に停止するように構成されている。
【0028】さらに、傾動支持機構13は、ドライバに
よるジョイスティック1の操作に対して、ジョイスティ
ック1の動きに反力を与える反力発生手段を有する(反
力の方向及び大きさについては後記する)。この反力発
生手段は、ジョイスティック1の前後方向の回転軸の動
きに反力を与える加減速操作反力モータ9、及びジョイ
スティック1の左右方向の回転軸の動きに反力を与える
転舵操作反力モータ8を有する(図1参照)。反力の大
きさ及び方向は制御装置4により設定されるが、この点
は後記する。
【0029】〔ブレーキ系〕次に、図1に戻って、ステ
アバイワイヤ装置Aにおけるブレーキ系の構成を説明す
る。このステアバイワイヤ装置Aが搭載される車両のブ
レーキ系は、通常の車両と異なりブレーキペダルを有し
ない。その代わりに、ジョイスティック1がブレーキペ
ダルの役割を有し、前記したように、中立位置のジョイ
スティック1を後方に傾動する操作を行なうとブレーキ
が効くようになっている。
【0030】また、この車両のブレーキ系は、エンジン
の負圧などを利用するブレーキ倍力装置やマスタシリン
ダなどを有しない。その代わりに、トラクションコント
ロールシステム(TCS)やアンチブレーキロックシス
テム(ABS)のような、ブレーキ液圧発生用のポンプ
及びブレーキ液圧制御用の比例電磁弁を有し、ポンプが
発生したブレーキ液圧を、比例電磁弁を介してホイール
シリンダに作用させるようになっている。また、ホイー
ルシリンダにはブレーキ液圧センサ12が取り付けら
れ、ホイールシリンダのブレーキ液圧を検出して制御装
置4に出力するようになっている。なお、ブレーキアク
チュエータ7は、前記した比例電磁弁に相当し、制御装
置4が生成する駆動信号に基づいて駆動される。
【0031】〔スロットル系〕次に、ステアバイワイヤ
装置Aにおけるスロットル系の構成を説明する(図1参
照)。この車両のスロットル系は、通常の車両と異なり
スロットルペダル(アクセルペダル)を有しない。その
代わりに、ジョイスティック1がスロットルペダルの役
割を有し、前記したように、中立位置のジョイスティッ
ク1を前方に傾動する操作を行なうとスロットル弁が開
くようになっている。
【0032】この車両のスロットル弁は、弁駆動モータ
により駆動されるが、スロットル弁の開度は、スロット
ル開度センサ11により監視されるようになっている。
なお、スロットルアクチュエータ6は、前記した弁駆動
モータに相当し、制御装置4が生成する駆動信号に基づ
いて駆動される。
【0033】〔転舵系〕次に、ステアバイワイヤ装置A
における転舵系の構成を説明する(図1参照)。この車
両の転舵系は、通常の車両と異なりステアリングホイー
ルを有しない。その代わりに、ジョイスティック1がス
テアリングホイールの役割を有し、前記したように、中
立位置のジョイスティック1を左側に傾動する操作を行
なうと、転舵輪W,Wが左側に転舵するようになってい
る。また、左側に傾動したジョイスティック1を中立位
置に戻す操作を行なうと、転舵輪W,Wが中立位置に戻
るようになっている。一方、中立位置のジョイスティッ
ク1を右側に傾動する操作を行なうと転舵輪W,Wが右
側に転舵するようになっている。また、右側に傾動した
ジョイスティック1を中立位置に戻す操作を行なうと、
転舵輪W,Wが中立位置に戻るようになっている。
【0034】また、この車両は、ドライバの転舵力をラ
ック軸18に伝達するステアリング軸やラックアンドピ
ニオン機構などを有しない。その代わりに、ラック軸1
8を軸方向に動かすステアリングモータ(ステアリング
アクチュエータ)5、ボールねじ機構17及びラック位
置センサ10を有する。なお、ステアリングモータ5は
車体フレームに対して固定され、ステアリングモータ5
の回転運動を、ボールねじ機構17を介してラック軸1
8の直線運動に変換している。これにより、ステアリン
グモータ5が発生する回転トルクがラック軸18の軸力
に変換され、ラック軸18に生じた軸力は、ラック軸1
8の端部のタイロッド19,19を介して転舵輪W,W
の転舵トルクへと変換される。また、ラック位置センサ
10は、ラック軸18の直線運動におけるラック位置を
検出して制御装置4に出力するようになっている。な
お、ステアリングモータ5は、制御装置4が生成する駆
動信号に基づいて駆動される。
【0035】〔センサ類〕さらに、ステアバイワイヤ装
置Aを制御装置4で制御するために、車両には各種情報
を制御装置4に取り込むための各種センサを有する(図
1参照)。ラック位置センサ10は、ラック軸18の左
右方向の位置を電気的な信号として制御装置4に出力す
る。スロットル開度センサ11は、スロットル弁の開度
を検出し、スロットル開度を電気的な信号として制御装
置4に出力する。ブレーキ液圧センサ12は、ホイール
シリンダのブレーキ液圧を電気的な信号として制御装置
4に出力する。ラック軸力センサ20は、ラック軸18
に加わる軸力(応力・歪)を電気的な信号として制御装
置4に出力する。なお、ラック軸力センサ20は、ラッ
ク位置センサ10の故障時に、該センサ10をバックア
ップする役割を有する。
【0036】〔制御装置〕次に、図1、図5、図6など
を参照して制御装置4の構成を説明する。図5は、制御
装置におけるブレーキ制御部、ブレーキ操作反力制御
部、スロットル制御部及びスロットル操作反力制御部に
係る構成を示すブロック構成図である。図6は、制御装
置における転舵制御部及び転舵操作反力制御部に係る構
成を示すブロック構成図である。
【0037】制御装置4は、コンピュータ及び駆動回路
などから構成され、ステアバイワイヤを実現するため、
前記した各種センサ2,3,10,11,12の出力信
号をデジタル化して入力し、所定の処理を行い、各アク
チュエータ5〜7、転舵操作反力モータ8及び加減速操
作反力モータ9を所定の制御のもとに駆動する駆動信号
を出力する。なお、図5及び図6に示すように、制御装
置4は、ブレーキ制御部4A、ブレーキ操作反力制御部
4B、スロットル制御部4C、スロットル操作反力制御
部4D、転舵制御部4E、及び転舵操作反力制御部4F
を有する。
【0038】〔ブレーキ制御部〕制御装置4におけるブ
レーキ制御部4Aの構成を説明する(図5参照)。ブレ
ーキ制御部4Aは、ドライバによるジョイスティック1
の加減速操作の操作量に応じたブレーキ液圧をホイール
シリンダに作用させる制御を行なう。
【0039】ブレーキ制御部4Aは、目標ブレーキ液圧
設定部401、偏差演算部402、PID制御部40
3、ブレーキアクチュエータ制御信号出力部404及び
ブレーキアクチュエータ駆動回路405を含んで構成さ
れる。なお、ブレーキ制御部4Aのうち、ブレーキアク
チュエータ駆動回路405を除いた部分は、制御装置4
を構成するコンピュータにソフトウェア的に構成され
る。
【0040】目標ブレーキ液圧設定部401は、ブレー
キ操作量たる加減速操作量センサ3の出力を入力して図
8(a)に示すブレーキマップを検索し、ホイールシリ
ンダに加えるべき目標ブレーキ液圧を設定する。なお、
ブレーキマップは、図8(a)に示すように、ブレーキ
操作量が大きくなれば目標ブレーキ液圧も大きくなるよ
うに設定されている。ちなみに、加減速操作量センサ3
の出力(検出値)とブレーキ操作量との関係は、図7
(a)に示すように、加減速操作量センサ3の出力が小
さいほどブレーキ操作量が大きくなるというものであ
る。このため、目標ブレーキ液圧設定部401における
ブレーキマップは、図8(a)のように右肩下がりにな
っている。
【0041】偏差演算部402は、目標ブレーキ液圧と
ブレーキ液圧センサ12が検出した実ブレーキ液圧の偏
差を演算し、偏差を後段のPID制御部403に出力す
る。
【0042】PID制御部403は、偏差を入力してこ
の偏差にP(比例)、I(積分)及びD(微分)などの
処理を施してPID信号を生成し、後段のブレーキアク
チュエータ制御信号出力部404に出力する。ブレーキ
アクチュエータ制御信号出力部404は、PID信号に
基づいてホイールシリンダにブレーキ液圧を供給するブ
レーキアクチュエータ(比例電磁弁)7を制御する制御
信号を生成し、後段のブレーキアクチュエータ駆動回路
405に出力する。
【0043】ブレーキアクチュエータ7は、ブレーキア
クチュエータ駆動回路405が生成した駆動信号により
駆動される(比例電磁弁が開閉駆動される)。つまり、
ジョイスティック1を後方に傾動すると、ステアバイワ
イヤによりブレーキ操作がなされる。
【0044】〔スロットル制御部〕制御装置4における
スロットル制御部4Cの構成を説明する(図5参照)。
スロットル制御部4Cは、ドライバによるジョイスティ
ック1の加減速操作の操作量に応じた開度になるよう
に、スロットル弁を制御する。
【0045】スロットル制御部4Cは、目標スロットル
開度設定部421、偏差演算部422、PID制御部4
23、スロットルアクチュエータ制御信号出力部424
及びスロットルアクチュエータ駆動回路425を含んで
構成される。なお、スロットル制御部4Cのうち、スロ
ットルアクチュエータ駆動回路425を除いた部分は、
制御装置4を構成するコンピュータにソフトウェア的に
構成される。
【0046】目標スロットル開度設定部421は、スロ
ットル操作量たる加減速操作量センサ3の出力を入力し
て図8(b)に示すスロットルマップを検索し、目標ス
ロットル開度を設定する。なお、スロットルマップは、
図8(a)に示すように、スロットル操作量が大きくな
れば目標スロットル開度も大きくなるように設定されて
いる。ちなみに、スロットル操作量が大きくなると加減
速操作量センサ3の出力も大きくなるので、スロットル
マップは、図8(b)に示すように、右肩上りになって
いる。この点において、加減速操作量センサ3の出力が
小さくなるとブレーキ操作量が大きくなるために右肩下
がり(左肩上り)となっているブレーキマップ(図8
(a)参照)とは異なる。
【0047】偏差演算部422は、目標スロットル開度
とスロットル開度センサ11が検出した実スロットル開
度の偏差を演算し、偏差を後段のPID制御部423に
出力する。PID制御部は、偏差を入力してこの偏差に
P(比例)、I(積分)及びD(微分)などの処理を施
してPID信号を生成し、後段のスロットルアクチュエ
ータ制御信号出力部424に出力する。スロットルアク
チュエータ制御信号出力部424は、PID信号に基づ
いて、スロットル弁を駆動するスロットルアクチュエー
タ6を制御する制御信号を生成して、スロットルアクチ
ュエータ駆動回路425に出力する。
【0048】スロットルアクチュエータ6は、スロット
ルアクチュエータ駆動回路425が制御信号に基づいて
生成した駆動信号により駆動される(弁駆動モータが駆
動される)。つまり、ジョイスティック1を前方に傾動
すると、ステアバイワイヤによりスロットル操作がなさ
れる。
【0049】〔転舵制御部〕制御装置4における転舵制
御部4Eの構成を説明する(図6参照)。転舵制御部4
Eは、ドライバによるジョイスティック1の転舵操作の
操作量に応じて転舵輪W,Wを、転舵する制御を行な
う。なお、この転舵制御部4Eは、通常制御時はジョイ
スティック1の操作量に転舵輪W,Wの転舵量(ラック
位置)が対応するようにステアリングモータを位置制御
(比例制御)し、バックアップ制御時はジョイスティッ
ク1の操作量にステアリングモータ5の出力が対応する
ように制御する。
【0050】転舵制御部4Eは、目標ラック位置設定部
431、偏差演算部432、目標ラック軸力設定部43
3、偏差演算部434、故障診断部435、制御切替部
436、PID制御部437、ステアリングモータ制御
信号出力部438及びステアリングモータ駆動回路43
9を含んで構成される。このうち、バックアップ制御を
実現するための構成は、目標ラック軸力設定部433、
偏差演算部434、故障診断部435及び制御切替部4
36である。なお、転舵制御部4Eのうち、ステアリン
グモータ駆動回路439を除いた部分は、制御装置4を
構成するコンピュータにソフトウェア的に構成される。
【0051】目標ラック位置設定部431は、右側転舵
操作量及び左側転舵操作量たる転舵操作量センサ2の出
力を入力して図9(a)に示す通常制御時用の転舵マッ
プを検索し、目標ラック位置を設定する。なお、通常制
御時用の転舵マップは、図9(a)に示すように、右側
転舵操作量が大きくなればこれに応じて目標ラック位置
が左側に移動するように(転舵輪W,Wが右に切れるよ
うに)設定されており、逆に左側転舵操作量が大きくな
ればこれに応じて目標ラック位置が右側に移動するよう
に(転舵輪W,Wが左に切れるように)設定されてい
る。偏差演算部432は、目標ラック位置とラック位置
センサ10が検出した実ラック位置の偏差を演算し、後
段の制御切替部436に出力する。
【0052】バックアップ制御時に使用される目標ラッ
ク軸力設定部433は、右側転舵操作量及び左側転舵操
作量たる転舵操作量センサ2の出力を入力して図9
(b)に示すバックアップ制御時用の転舵マップを検索
し、目標ラック軸力を設定する。なお、バックアップ制
御時用の転舵マップは、図9(b)に示すように、右側
転舵操作量が大きくなればこれに応じて、ラック軸18
を左側に移動させる向きのラック軸力(左側)が大きく
なるように(つまり転舵輪W,Wがより早く右に切れる
ように)、目標ラック軸力が設定されている。一方、ラ
ック軸力マップは、左側転舵操作量が大きくなればこれ
に応じて、ラック軸18を右側に移動させる向きのラッ
ク軸力(右側)が大きくなるように(つまり転舵輪W,
Wがより早く左に切れるように)、目標ラック軸力が設
定されている。同じくバックアップ制御時に使用される
偏差演算部434は、目標ラック軸力とラック軸力セン
サ20が検出した実ラック軸力の偏差を演算し、後段の
制御切替部436に出力する。
【0053】故障診断部435は、転舵操作量センサ2
の出力とラック位置センサ10の出力を入力して、両セ
ンサ2,10の出力の対応関係を監視する。故障診断部
435は、両センサ2,10の出力に対応関係がなくな
った場合に、ラック位置センサ10が故障したと判断す
る。故障診断部435は、ラック位置センサ10が故障
したと診断したときは、故障信号(故障フラグ)を生成
して制御切替部436に出力する。なお、故障診断部4
35のリファレンスとなる転舵操作量センサ2は二重化
され、かつ二重化した転舵操作量センサ2同士の出力の
対応関係を図示しない監視手段により監視され、該セン
サ2の故障診断が常時なされているものとする。ちなみ
に、転舵操作量センサ2は相対的に安価である。
【0054】制御切替部436は、2つの偏差演算部4
32,434からそれぞれ偏差を入力する。加えて、制
御切替部436は、ラック位置センサ10の故障時に故
障診断部435から故障信号を入力する。この制御切替
部436は、通常制御時はラック位置に係る偏差演算部
432が出力した偏差を後段のPID制御部437に出
力する。一方、この制御切替部436は、故障信号を入
力すると(バックアップ制御時)、ラック軸力に係る偏
差演算部434が出力した偏差を後段のPID制御部4
37に出力する。
【0055】PID制御部437は、いずれかの偏差を
入力してこの偏差にP(比例)、I(積分)及びD(微
分)などの処理を施してPID信号を生成し、後段のス
テアリングモータ制御信号出力部438に出力する。ス
テアリングモータ制御信号出力部438は、PID信号
に基づいて、ラック軸18を駆動するステアリングモー
タ5を制御する制御信号を生成して、ステアリングモー
タ駆動回路439に出力する。
【0056】ステアリングモータ5は、ステアリングモ
ータ駆動回路439が生成した駆動信号により駆動され
る。つまり、ジョイスティック1を左右方向に傾動する
と、ステアバイワイヤにより転舵操作がなされる。
【0057】〔ブレーキ操作反力制御部〕制御装置4に
おけるブレーキ操作反力制御部4Bの構成を説明する
(図5参照)。ブレーキ操作反力制御部4Bは、ドライ
バがジョイスティック1を後方向に傾動する操作を行な
う際、つまり、ブレーキを効かせる操作を行なう際に、
加減速操作反力モータ9を駆動して能動的にブレーキ操
作反力をジョイスティック1に与える制御を行なう。
【0058】ブレーキ操作反力制御部4Bは、目標ブレ
ーキ操作反力設定部411、加減速操作反力モータ制御
信号出力部413及び加減速操作反力モータ駆動回路4
14を含んで構成される。なお、ブレーキ操作反力制御
部4Bのうち、加減速操作反力モータ駆動回路414を
除いた部分は、制御装置4を構成するコンピュータにソ
フトウェア的に構成される。
【0059】目標ブレーキ操作反力設定部411は、加
減速操作量センサ3の出力を入力して目標ブレーキ操作
反力マップ(図示外)を検索し、ジョイスティック1に
与える反力の目標値である目標ブレーキ操作反力を設定
する。目標ブレーキ操作反力マップは、加減速操作量セ
ンサ3の出力が基準値よりも小さくなると、つまりブレ
ーキ操作量が大きくなると、目標ブレーキ操作反力も大
きくなるようになっている。
【0060】加減速操作反力モータ制御信号出力部41
3は、目標ブレーキ操作反力から加減速操作反力モータ
9を制御する制御信号を生成して加減速操作反力モータ
駆動回路414に出力する。
【0061】加減速操作反力モータ9は、制御信号に基
づいて加減速操作反力モータ駆動回路414が生成した
駆動信号により駆動される。
【0062】よって、ドライバがジョイスティック1に
よりブレーキ操作を行なう際には、ジョイスティック1
に対してブレーキ操作反力が与えられる。
【0063】〔スロットル操作反力制御部〕制御装置4
におけるスロットル操作反力制御部4Dの構成を説明す
る(図5参照)。スロットル操作反力制御部4Dは、ド
ライバがジョイスティック1を前方向に傾動する操作を
行なう際、つまり、原動機(エンジン)の出力を増加す
る操作を行なう際に、加減速操作反力モータを駆動して
能動的にスロットル操作反力をジョイスティック1に与
える制御を行なう。
【0064】スロットル操作反力制御部4Dは、目標ス
ロットル操作反力設定部412、加減速操作反力モータ
制御信号出力部413及び加減速操作反力モータ駆動回
路414を含んで構成される。なお、スロットル操作反
力制御部4Dのうち、加減速操作反力モータ駆動回路4
14を除いた部分は、制御装置4を構成するコンピュー
タにソフトウェア的に構成される。なお、スロットル操
作反力制御部4Dは、加減速操作反力モータ制御信号出
力部413及び加減速操作反力モータ駆動回路414
を、ブレーキ操作反力制御部4Bと共用する構成であ
る。
【0065】目標スロットル反力設定部412は、加減
速操作量センサ3の出力を入力して目標スロットル操作
反力マップ(図示外)を検索し、ジョイスティック1に
与える反力の目標値である目標スロットル操作反力を設
定する。目標スロットル操作反力マップは、加減速操作
量センサ3の出力が基準値よりも大きくなると、つまり
スロットル操作量が大きくなると、目標スロットル操作
反力も大きくなるようになっている。
【0066】なお、ジョイスティック1に与えられるス
ロットル操作反力は、ブレーキ操作反力と方向が逆にな
るようにしてある。つまり、目標スロットル操作反力と
目標ブレーキ操作反力は極性が反対になるようにしてあ
る。
【0067】加減速操作反力モータ制御信号出力部41
3は、目標スロットル操作反力から加減速操作反力モー
タ9を制御する制御信号を生成して加減速操作反力モー
タ駆動回路414に出力する。
【0068】加減速操作反力モータ9は、制御信号に基
づいて加減速操作反力モータ駆動回路414が生成した
駆動信号により駆動される。
【0069】よって、ドライバがジョイスティック1に
より原動機の出力を増す操作を行なう際には、ジョイス
ティック1に対してスロットル操作反力が与えられる。
【0070】〔転舵操作反力制御部〕制御装置4におけ
る転舵操作反力制御部4Fの構成を説明する(図6参
照)。転舵操作反力制御部4Fは、ドライバがジョイス
ティック1を左右方向に傾動する操作を行なう際、つま
り、転舵操作を行なう際に、転舵操作反力モータ8を駆
動して能動的に転舵操作反力をジョイスティック1に作
用させる制御を行なう。
【0071】転舵操作反力制御部4Fは、目標転舵操作
反力設定部441、転舵操作反力モータ制御信号出力部
442及び転舵操作反力モータ駆動回路443を含んで
構成される。なお、転舵操作反力制御部4Fのうち、転
舵操作反力モータ駆動回路443を除いた部分は、制御
装置4を構成するコンピュータにソフトウェア的に構成
される。
【0072】目標転舵操作反力設定部441は、転舵操
作量センサ2の出力を入力して目標転舵操作反力マップ
(図示外)を検索し、ジョイスティック1に与える転舵
操作反力の目標値である目標転舵操作反力を設定する。
目標転舵操作反力マップは、転舵操作量センサ2の出力
が基準値よりも大きくなると、つまりジョイスティック
1の中立位置を基準にして右側転舵操作量が大きくなる
と、右側転舵操作反力も大きくなるように設定されてい
る。かつ、目標転舵操作反力マップは、転舵操作量セン
サ2の出力が基準値よりも小さくなると、つまりジョイ
スティック1の中立位置を基準にして左側転舵操作量が
大きくなると左側転舵操作反力も大きくなるように設定
されている。なお、ジョイスティック1に与えられる転
舵操作反力は、右側転舵操作量における目標転舵操作反
力と左側転舵操作量における目標転舵反力は極性が反対
になる。
【0073】転舵操作反力モータ制御信号出力部442
は、目標転舵操作反力(右側転舵操作反力、左側転舵操
作反力)から転舵操作反力モータ8を制御する制御信号
を生成して転舵操作反力モータ駆動回路443に出力す
る。
【0074】転舵操作反力モータ8は、制御信号に基づ
いて転舵操作反力モータ駆動回路443が生成した駆動
信号により駆動される。
【0075】よって、ドライバがジョイスティック1に
より右側転舵量及び左側転舵量を増加する操作を行なう
際には、ジョイスティック1に対して転舵操作反力が与
えられる。
【0076】〔転舵制御部の動作〕次に、以上の構成を
有するステアバイワイヤ装置Aのうち、本発明の要部で
ある転舵制御部4Eに係る動作を、ラック位置センサ1
0が正常に動作している通常制御時とラック位置センサ
10が故障したバックアップ制御時に分けて説明する
(図1から図8を適宜参照)。
【0077】(通常制御時)例えば、ドライバが車両を
右側に向けるために、ジョイスティック1を右側に傾動
する。ジョイスティック1を中立位置から右側に傾動す
ると、図7(b)に示すように、転舵操作量センサ2の
出力が基準値よりも大きくなる(右側転舵操作量が増加
する)。すると、図6に示す目標ラック位置設定部43
1が図9(a)に示す通常制御時の転舵マップに基づい
て、転舵操作量センサ2の出力に対応した目標ラック位
置を設定する。ちなみに、ラック位置を制御する目標ラ
ック位置設定部431(通常制御時用)は、ジョイステ
ィック1が右側に傾動されると、目標ラック位置を必ず
ラック中立位置よりも左側に設定する。偏差演算部43
2は、目標ラック位置設定部431が設定した目標ラッ
ク位置とラック位置センサ10が検出したラック位置
(実ラック位置)を入力して、両者の偏差を演算する。
ラック位置に係る偏差は、制御切替部436に出力され
る。
【0078】同時に、目標ラック軸力設定部433にも
右側転舵操作に係る転舵操作量センサ2の出力が入力さ
れる。このため、目標ラック軸力設定部433は、図9
(b)に示すバックアップ制御時の転舵マップに基づい
て、転舵操作量センサ2の出力に対応した目標ラック軸
力を設定する。ちなみに、ラック軸力を制御する目標ラ
ック軸力設定部433(バックアップ制御時用)は、ジ
ョイスティック1が右側に傾動されると、必ずラック軸
18を左側に移動させる目標ラック軸力を設定する。偏
差演算部434は、目標ラック軸力設定部433が設定
した目標ラック軸力とラック軸力センサ20が検出した
ラック軸力(実ラック軸力)を入力して、両者の偏差を
演算する。ラック軸力に係る偏差は、制御切替部436
に出力される。
【0079】また、故障診断部435には、ラック位置
センサ10の出力及び転舵操作量センサ2の出力が入力
される。故障診断部435は、ラック位置センサ10の
出力と転舵操作量センサ2の出力に対応が取れている場
合は、ラック位置センサ10が正常と判断する。このた
め(ここでは通常制御時を説明しているので)、故障診
断部435は、制御切替部436に故障信号を出力しな
い。
【0080】制御切替部436は、ラック位置に係る偏
差とラック軸力に係る偏差を入力する。ここで、通常制
御時は制御切替部436には故障信号が入力されていな
いので、制御切替部436は、ラック位置に係る偏差を
後段のPID制御部437に出力する。PID制御部4
37は、ラック位置に係る偏差がゼロになるようにPI
D信号を生成して、後段のステアリングモータ制御信号
出力部438に出力する。ステアリングモータ制御信号
出力部438は、入力したPID信号に基づいてステア
リングモータ5を駆動する制御信号を生成し、後段のス
テアリングモータ駆動回路439に出力する。そして、
ステアリングモータ駆動回路439は、ステアリングモ
ータ5を駆動する駆動信号を生成し、ステアリングモー
タ5を駆動する。すると、ラック軸18が左側に移動
し、転舵輪W,Wが右側に転舵される。ちなみに、通常
制御時は位置制御を行なっているので、実ラック位置が
目標ラック位置と一致するとステアリングモータ5は停
止する。
【0081】よって、ドライバがジョイスティック1を
右側に傾動した量(角度)に応じてラック位置が左側に
移動する。これにより、ドライバがジョイスティック1
を右側に傾動した量に応じて転舵輪W,Wが右側に転舵
される。つまり、操舵操作量(転舵操作量)とラック位
置の比例制御(位置制御)が行なわれる。
【0082】(バックアップ制御時)ところで、例えば
ジョイスティック1を右側に傾動しているときにラック
位置センサ10が故障したとする。すると、転舵操作量
センサ2の出力とラック位置センサ10の出力とが対応
しなくなる。このため、故障診断部435は、ラック位
置センサ10が故障したと判断する。なお、ラック位置
センサ10の故障診断に際してリファレンスとなる転舵
操作量センサ2は、前記したとおり故障対策が施されて
いる。
【0083】故障診断部435は、ラック位置センサ1
0が故障したと判断したときは、故障信号(故障フラ
グ)を生成して制御切替部436に出力する。制御切替
部436は、故障信号を入力すると、ラック軸力に係る
偏差を後段のPID制御部437に出力する。そして、
ステアリングモータ制御信号出力部438における制御
信号の生成などがなされ、ステアリングモータ5が駆動
される。この説明においては、ジョイスティック1は右
側に傾動しているので、ステアリングモータ5はラック
軸を左側に移動するようなトルクを発生する(左側に向
けてのラック軸力が発生)。すると、ラック軸18が左
側に移動し、転舵輪W,Wが右側に転舵される。ちなみ
に、バックアップ制御時はラック軸力の制御を行なって
いるので、実ラック軸力が目標ラック軸力と一致するよ
うにステアリングモータ5が駆動される。換言すると、
実ラック軸力が目標ラック軸力に一致してもステアリン
グモータ5は停止しない。この点、このバックアップ制
御は、ラック位置を制御する通常制御とは異なる。な
お、通常制御時のラック位置に係る偏差は、制御切替部
436は後段に出力されることはない(制御には利用さ
れない)。
【0084】このバックアップ制御時は、ジョイスティ
ック1を右側に傾動すると、傾動した量(角度)に応じ
たラック軸力が発生するようにステアリングモータ5が
駆動される。つまり、ラック位置センサ10の故障によ
り、操舵操作量(転舵操作量)とラック位置の比例制御
が打ち切られ、操舵操作量(転舵操作量)とラック軸力
との制御に切り替えられる。
【0085】なお、バックアップ制御時、転舵輪W,W
が転舵する速さは、ジョイスティック1を傾動させる角
度によって異なる。例えば、ジョイスティック1を傾動
させる角度が小さい場合は、転舵輪W,Wはゆっくり転
舵する。逆に、ジョイスティック1を傾動させる角度が
大きい場合は、転舵輪W,Wは迅速に転舵する。また、
転舵輪W,Wの転舵量は、ジョイスティック1を傾動し
た角度と傾動している時間に比例するようになる。な
お、転舵輪W,Wが転舵する速度(転舵量)は路面反力
なども影響する。
【0086】また、バックアップ制御時(特に車両停止
の際又は低車速域でのバックアップ制御時)は、ジョイ
スティック1を右側に傾動することで転舵輪W,Wを右
側に転舵した後、転舵輪W,Wを中立位置に戻すには、
ドライバはジョイスティック1を中立位置から逆方向に
傾動して、逆方向のラック軸力を発生させる。同様に、
ジョイスティック1を左側に傾動して転舵輪W,Wを左
側に転舵した場合も同じで、転舵輪W,Wを中立位置に
戻すには、ドライバはジョイスティック1を逆側に傾動
する操作を行なう。ちなみに、車両停止の際又は低車速
域を除いた走行中は、転舵輪W,Wを中立位置に戻そう
とするセルフアライニングトルクがラック軸18に作用
する。一方で、ジョイスティック1を中立位置に戻すと
ステアリングモータ5によるラック軸力(セルフアライ
ニングトルクとは逆のトルク)が消滅する。このため、
ジョイスティック1を中立位置に戻すと、セルフアライ
ニングトルクにより自ずと転舵輪W,Wは中立位置に戻
る。
【0087】〔制御フローチャート〕なお、図6に示す
転舵制御部4Eの制御フローチャート(ソフトウェア構
成に係る部分)は、図10に示すようなものになる。こ
の制御フローチャートでは、S11とS12で通常制御
時に利用されるラック位置に係る偏差が演算される。一
方、S13とS14でバックアップ制御時に利用される
ラック軸力に係る偏差が演算される。そして、S15で
故障診断がなされ、S16で故障診断の結果に基づく分
岐処理がなされる。故障なしの場合(YES、通常制御
時)、つまりラック位置センサ10が正常の場合は、S
17でラック位置に係る偏差を正式な偏差として後の処
理(S19,S20)を行なう。一方、故障なしではな
い場合(NO、バックアップ制御時)、つまりラック位
置センサ10が故障の場合は、S18でラック軸力に係
る偏差を正式な偏差として後の処理(S19,S20)
を行なう。ちなみに、この制御フローチャートは、例え
ば数十ミリ秒のインターバルをおいて、繰り返して実行
される。
【0088】〔ラック軸力センサの変形例1〕前記した
実施形態(図1など参照)は、ラック軸力をラック軸1
8に設けたラック軸力センサ20で検出する構成であっ
たが、ラック軸力はステアリングモータ5に流れる電流
と比例関係にあるので、ラック軸力を、ステアリングモ
ータ5に流れる電流値として制御を行なうことができ
る。例えば(図6参照)、ラック軸力センサ20を電流
センサに置き換え、目標ラック軸力設定部433を目標
電流値設定部に置き換える。これにより、ラック軸力セ
ンサ20をより安価な電流センサに置き換えることがで
きる。
【0089】〔ラック軸力センサの変形例2〕また、電
流センサに加えて、電圧センサを設けてステアリングモ
ータ5の電流値及び電圧値を検出することで、ラック軸
力を推定することができ、ラック軸力センサ20をより
安価な電流センサと電圧センサに置き換えることができ
る。以下、ステアリングモータ5の電流と電圧を検出す
ることにより、ラック軸力を推定する方法(手段)を説
明する(図1など参照)。
【0090】前記説明したステアバイワイヤ装置A(図
1参照)の場合の実ラック軸力Frcは、ステアリング
モータ5からラック軸18に与えられるラック軸力Fm
になる(Frc=Fm)。ステアリングモータ5からの
ラック軸力Fmは、ステアリングモータ5の出力軸トル
クTmにモータ出力ギヤ比Nをかけた値、Fm=N・T
mで表される。
【0091】このうち、ステアリングモータ5の出力軸
トルクTmは、次式により求められる。 Tm=Kt・Im−Jm・θm’’−Cm・θm’±T
f 但し、Ktは、モータトルク定数、Imはモータ電流、
Jmはモータ回転部分の慣性モーメント(設計値・定
数)、θm’はモータ角速度、θm’’はモータ角加速
度、Cmはモータ粘性係数、Tfはフリクショントルク
である。
【0092】なお、ステアリングモータ5のモータ角速
度θm’は、モータ逆起電力から次式により求められ
る。 θm’=(Vm−Im・Rm)/Km 但し、Vmはモータ電圧、Rmはモータ抵抗(設計値・
定数)、Kmはモータの誘導電圧定数である。
【0093】なお、このラック軸力を求める構成は、転
舵制御部4Eの外部(制御手段4の外部)に設けてもよ
いし、転舵制御部4E(制御手段4の内部)に設けても
よい。転舵制御部4Eに設ける構成の場合は、ステアリ
ングモータ5の電流と電圧を検出する電流センサと電圧
センサの出力を入力し、前記した各式に基づいてラック
軸力(実ラック軸力)を演算するソフトウェア構成(プ
ログラム)を、転舵制御部4Eの内部に構成する。
【0094】このようにすると、安価な電流センサと電
圧センサとで、より正確なラック軸力を検出(推定)す
ることができる。
【0095】なお、本発明は、前記した発明の実施の形
態に限定されることなく幅広く変形実施することができ
る。例えば、故障診断部435(図6参照)が故障を検
出すると、アラームを発してドライバに制御が切り替わ
ったことを知らせるようにしてもよい(故障信号を利
用)。アラームはブザーなどでもよいし、予め記憶され
ている文書を音声合成することで音声メッセージとして
流すものでもよい。また、ブレーキとスロットルの操作
方向を逆にしてもよい。つまり、ジョイスティック1
(図1参照)を前方に傾動するとブレーキが効くように
してもよい。また、ラック位置センサ10(図1参照)
の故障診断の手段・手法は限定しない。また、図6に示
すように、バックアップ制御をフィードバック制御とし
たが、オープン制御としてもよい。
【0096】また、転舵操作反力制御に車速を加味する
ようにして、高車速ほど反力が大きくなるようにしても
よい。この場合は、車速センサを設け、目標転舵操作反
力設定部441(図6参照)に車速を入力すると共に、
転舵操作反力マップを、車速を加味したものとする(高
車速ほど反力が大きくなるような転舵操作反力マップに
する)。こうすると、同じ値の転舵操作センサの出力を
入力しても、高車速ほど転舵操作反力が大きくなる(車
両の高速安定性が向上する傾向になる)。
【0097】同様に、転舵制御に車速を加味するように
して、高車速ほど操舵フィーリングが「ダル」になるよ
うにしてもよい。この場合は、車速センサを設け、目標
ラック位置設定部431(図6参照)に車速を入力する
と共に、通常制御時用の転舵マップを、車速を加味した
ものとする(高車速ほど目標ラック位置の変化が小さく
なるような転舵マップにする)。加えて、目標ラック軸
力設定部433(図6参照)に車速を入力すると共に、
バックアップ制御時用の転舵マップを、車速を加味した
ものとする(高車速ほど目標ラック軸力が小さくなるよ
うな転舵マップにする)。こうすると、ジョイスティッ
ク1の操作量(傾動量)が同じでも、高車速ほどラック
軸18(図1参照)の移動が小さくなる。つまり、高車
速域では操舵フィーリングが「ダル」になって車両の高
速安定性が向上する傾向になり、低車速域では操舵フィ
ーリングが「クイック」になってきびきびとした操舵
(転舵)が行なえる傾向になる。
【0098】
【発明の効果】以上説明した本発明は、以下のような優
れた効果を有する。請求項1に記載の発明によれば、転
舵量検出器(ラック軸力センサ)の異常を判断したとき
に、バックアップを確実に行なうことができる。よっ
て、車両のステアバイワイヤ装置の信頼性を向上するこ
とができる。また、転舵量検出器を二重化することなく
バックアップ制御を行なうこともできる。このため、車
両のステアバイワイヤ装置のコストの抑制を図ることも
できる。
【0099】請求項2及び請求項3に記載の発明によれ
ば、確実にバックアップ制御を行なうことができるので
車両のステアバイワイヤ装置の信頼性が向上すると共
に、バックアップを行なう構成のコストを抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態のステアバイワイヤ
装置の全体構成図である。
【図2】 図1のジョイスティックの傾動支持機構の
一部破断側面図である。
【図3】 図1のジョイスティックの傾動支持機構の
一部破断平面図である。
【図4】 図1のジョイスティックの復帰機構の一部
破断正面図である。
【図5】 図1の制御装置におけるブレーキ制御部、
ブレーキ操作反力制御部、スロットル制御部及びスロッ
トル操作反力制御部に係る構成を示すブロック構成図で
ある。
【図6】 図1の制御装置における転舵制御部及び転
舵操作反力制御部に係る構成を示すブロック構成図であ
る。
【図7】 (a)は図1のジョイスティックの前後方
向の位置と加減速操作量センサの出力との関係図であ
り、(b)は図1のジョイスティックの左右方向の位置
と転舵操作量センサの出力との関係図である。
【図8】 (a)は図1の制御装置におけるブレーキ
マップを示す図であり、(b)は図1の制御装置におけ
るスロットルマップを示す図である。
【図9】 図1の制御装置における転舵マップを示す
図であり、(a)は通常制御時に目標ラック位置を設定
する転舵マップを示す図であり、(b)はバックアップ
制御時に目標ラック軸力を設定する転舵マップを示す図
である。
【図10】 図1の制御装置における転舵制御に係る構
成の制御フローチャートである。
【図11】 従来例を示す図であり、(a)は操作装置
と転舵輪が機械的に接続された一般的な操舵装置、
(b)は操作装置と転舵輪が機械的に切り離されたステ
アバイワイヤ装置である。
【符号の説明】
A … ステアバイワイヤ装置(車両のステアバイ
ワイヤ装置) 1 … ジョイスティック(操作装置) 2 … 転舵操作量センサ(操作量検出器) 4 … 制御装置(制御手段) 4E … 転舵制御部(制御手段) 435… 故障診断部 5 … ステアリングモータ(転舵アクチュエー
タ) 6 … スロットルアクチュエータ 7 … ブレーキアクチュエータ 8 … 転舵操作反力モータ 9 … 加減速操作反力モータ 10 … ラック位置センサ(転舵量検出器) 20 … ラック軸力センサ(出力検出器) W … 転舵輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 B62D 119:00 Fターム(参考) 3D030 DB95 3D032 CC08 CC33 CC37 CC50 DA03 DA15 DA23 DC01 DC02 DC03 DD01 EB04 EC23 EC24 3D033 CA13 CA16 CA17 CA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転席の近傍に設けられた操作装置と、 この操作装置の操作量を検出する操作量検出器と、 車両の転舵輪を転舵する転舵アクチュエータと、 転舵輪の転舵量を検出する転舵量検出器と、 前記操作装置の操作量に転舵輪の転舵量が対応するよう
    に前記転舵アクチュエータを制御する制御手段と、から
    なる車両のステアバイワイヤ装置において、 前記転舵アクチュエータの出力を検出する出力検出器を
    設け、前記制御手段は前記転舵量検出器の異常を判断し
    たときには前記操作量に前記転舵アクチュエータの出力
    が対応するように制御する構成としたこと、を特徴とす
    る車両のステアバイワイヤ装置。
  2. 【請求項2】前記転舵アクチュエータの出力を検出する
    出力検出器が前記転舵アクチュエータに流れる電流を検
    出する電流検出器であること、を特徴とする請求項1に
    記載の車両のステアバイワイヤ装置。
  3. 【請求項3】前記転舵アクチュエータに流れる電流及び
    印加される電圧を検出する電流検出器及び電圧検出器を
    設け、 検出した電流及び電圧に基づいて前記転舵アクチュエー
    タの出力を推定する構成としたこと、を特徴とする請求
    項1に記載の車両のステアバイワイヤ装置。
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