JP2003164723A - ガス分解装置 - Google Patents
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Abstract
の特別な装置を必要とせず、自動的に電極間距離を調整
し、その電極の長期間の使用を可能としうるガス分解装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 この発明のガス分解装置は、マイクロ波
発振器と、このマイクロ波発振器からのマイクロ波を伝
搬する第1の導波管と、この第1の導波管に連結され、
マイクロ波によりプラズマを発生させる外導体及び内導
体を有する第2の導波管と、この第2の導波管に連通さ
れ、プラズマによりガスの分解反応を行う反応器と、前
記内導体に接続され、前記外導体に対する間隔を狭くす
ることによりプラズマを起こさせるように前記内導体を
所望量だけ移動させる駆動手段とを備えたものである。
Description
ズマを利用してPFC(Per FluoroComp
ound)等のガスを分解するガス分解装置に関するも
のである。
例えば図5に示す構成のものがあった。図5は、従来の
マイクロ波プラズマジェット型トーチと呼ばれるプラズ
マ発生装置がある。このプラズマ発生装置は、マイクロ
波発振器2から出力されたマイクロ波を矩形導波管1に
より伝搬し、同軸導波管変換器22により同軸導波管2
3に導き、その同軸導波管23の摺動可能な内導体24
とその同軸導波管23の外導体25との電極間にプラズ
マ放電を起こさせる。このとき、同軸導波管23側から
反応器26に供給された被処理ガスは、高温粒子の衝突
により原子間の結合が切れて分解される。
装置としては、例えば特開2000−12283号公報
に記載されたような構成のものがあった。このようなキ
ャビテイ型プラズマ発生装置では、マイクロ波発振器で
発生したマイクロ波は矩形導波管により伝送され、この
マイクロ波は金属導体及びプローブアンテナを介して円
筒形空洞共振器に伝送される。このとき、円筒形空洞共
振器内の電界は、電界強度の大きいTM010モードが
形成される。放電管内にガスを供給し、これにマイクロ
波を照射すると、放電管内は電子エネルギが高く、温度
が2000K〜6000Kの熱プラズマが発生するた
め、ガスは容易に原子レベルに解離し易い状態となって
分解する。
ような従来のマイクロ波プラズマジェット型プラズマ発
生装置では、運転開始時にプラズマを点火させるため
に、一旦同軸導波管の内導体を移動させてその内導体と
外導体の間隔を小さくして放電させることによりプラズ
マを点火させ、その後にその内導体を元の位置まで戻す
必要があり、これを人手により行う必要があるという課
題があった。一方、上記のような従来のキャビテイ型プ
ラズマ発生装置では、運転開始時にコイルを利用する等
の方法により放電管内で放電を起こさせ、これをトリガ
としてプラズマを点火させる必要があるため装置自体の
構成が複雑になるほか、電界強度を調整するためにプロ
ーブアンテナをスライドするような構成ではやはり人手
に依らざるをえないという課題があった。さらに、プラ
ズマ状態はガスの種類や流量等の影響を受けてマイクロ
波の反射波が刻々と変化するが、従来のプラズマ発生装
置において、反射波の電力を最小にするためには、スタ
ブチューナ等を用いて反射波を相殺する必要があり、更
に自動化のためにはオートチューナ等の高価なコンポー
ネントを必要とするという課題もあった。
されたもので、プラズマの点火を開始するための特別な
装置を必要とせず、自動的に電極間距離を調整し、その
電極の長期間の使用を可能としうる新規なガス分解装置
を提供することを目的とする。
るガス分解装置は、マイクロ波発振器と、このマイクロ
波発振器からのマイクロ波を伝搬する第1の導波管と、
この第1の導波管に連結され、マイクロ波によりプラズ
マを発生させる外導体及び内導体を有する第2の導波管
と、この第2の導波管に連通され、プラズマによりガス
の分解反応を行う反応器と、前記内導体に接続され、前
記外導体に対する間隔を狭くすることによりプラズマを
起こさせるように前記内導体を所望量だけ移動させる駆
動手段とを備えたものである。
は、マイクロ波発振器と、このマイクロ波発振器からの
マイクロ波を伝搬する第1の導波管と、この第1の導波
管に連結され、マイクロ波によりプラズマを発生させる
外導体及び内導体を有する第2の導波管と、この第2の
導波管に連通され、プラズマによりガスの分解反応を行
う反応器と、前記内導体に接続され、前記外導体に対し
て前記内導体を移動させる駆動手段と、前記反応器側か
ら前記第1の導波管側に反射される反射波電力を検出す
る検出手段と、この検出手段による検出出力に基いて前
記外導体に対する前記内導体の移動量を制御する制御手
段とを備えたものである。
は、前記制御手段が前記検出手段の検出出力が最小とな
るように、前記駆動手段により前記内導体の位置を設置
するものである。
は、前記内導体が前記外導体に接触したことを感知する
感知手段を設け、前記制御手段は前記感知手段の出力に
基いて前記駆動手段を停止するようにした請求項2に記
載のガス分解装置。
は、前記駆動手段の回転軸と前記内導体の導体棒とを同
軸上に配置した請求項1又は2に記載のものである。
は、マイクロ波発振器と、このマイクロ波発振器からの
マイクロ波を伝搬する第1の導波管と、この第1の導波
管に連結され、マイクロ波によりプラズマを発生させる
外導体及び内導体を有する第2の導波管と、この第2の
導波管に連通され、プラズマによりガスの分解反応を行
う反応器と、前記内導体に接続され、前記外導体に対し
て前記内導体を移動させる駆動手段と、前記反応器側か
ら前記第1の導波管側に反射される反射波電力に応じて
前記外導体に対する前記内導体の移動量を制御する制御
手段と、前記駆動手段を支持する貫通孔を設けた支持部
材と、この支持部材を冷却する冷却手段とを備えたもの
である。
実施の形態1について、図1を用いて説明する。図1
は、この実施の形態1に係るガス分解装置の主要な概略
構成図である。図1において、1はマグネトロン等のマ
イクロ波発振器2から発せられたマイクロ波を導く矩形
導波管で、その中央部にはガス供給口21を配設してい
る。22はマイクロ波の伝送路を矩形導波管1から同軸
導波管23に変換する同軸導波管変換器、23は同軸導
波管で、先端が尖った棒状の構造であって摺動可能な内
導体24と円筒状の構造であって結合口26を形成した
外導体25とにより構成されている。マイクロ波発振器
2から発せられたマイクロ波は矩形導波管1により導か
れ、同軸導波管変換器22に到達する。同軸導波管23
の先端では、内導体24と外導体25を電極として放電
が生じてマイクロ波のプラズマ29が発生し、そのプラ
ズマ29は供給されるマイクロ波電力により維持され
る。このときのプラズマ29は熱プラズマであり、全て
の粒子が一定の温度になっている。
る結合口26により連通した反応器で、外導体25と内
導体24との電極間において発生したマイクロ波プラズ
マ29によりガス供給口21から供給したガスを分解す
るための空間を形成するとともに、分解後の高温ガスを
冷却してガス排出口27からガスを排出する。28は窓
で、ガス供給口21のマイクロ波発振器2側の矩形導波
管1内に配置している。このため、ガス供給口21から
供給される被処理ガスはマイクロ波発振器2側には流れ
ず、矩形導波管1から同軸導波管23を通過して反応器
5内でマイクロ波プラズマ29中を通過する。
方向性結合器で、それぞれマイクロ波発振器2から反応
器5の方向に進むマイクロ波電力及び反応器5からマイ
クロ波発振器2の方向に進むマイクロ波電力(以下、反
射波電力という。)を検出し、それぞれの電力に対応し
た電圧を出力するものである。33はモータで、支え3
5により矩形導波管1の管壁に固定するとともに、その
回転軸にはねじ棒31を固定している。30は内部に雌
ねじを切ったブロック、32はねじ棒31とモータ33
の回転軸とを接続するためのジョイントである。なお、
ブロック30と内導体24とは接続バー40により接続
している。したがって、モータ33を駆動させるとその
回転軸の正逆方向の回転により、ねじ棒31、ブロック
30及び接続バー40を介して内導体24を上下方向に
移動させることが可能となる。
り検出される反射波電力を一意的に決まる電圧に変換
し、その電圧値に応じてモータ33の駆動を制御するも
のである。次に、制御装置34の制御方法について説明
する。まず、プラズマの点火をする前の状態では、内導
体24は初期位置(元の位置)に設定する。プラズマを
点火させるときには、制御装置34により、モータ33
を駆動して内導体24を移動させて外導体25に接近さ
せる。内導体24が外導体25に接近すると、内導体2
4と外導体25との電極間は電界が大きくなって絶縁破
壊が生じ、放電が発生する。その放電を契機としてプラ
ズマが点火することになる。このとき、内導体24の位
置を所定位置として設定する。内導体24が所定位置に
移動したときにプラズマが点火すれば、プラズマはマイ
クロ波の電力をよく吸収するためにマイクロ波の電力は
プラズマを維持するために消費され、反射波電力は急激
に小さくなる。したがって、方向性結合器20によりそ
の反射波電力を検出すれば、その反射波電力が急激に小
さくなったときの内導体24の位置が所定位置に対応す
ることになる。一旦、プラズマが点火すれば、制御装置
34はモータ33を駆動させて内導体24を元の位置に
戻す。内導体24を元の位置に戻しても、マイクロ波の
電力が供給されている間、プラズマは消えることなく維
持される。
全ての粒子が一定の温度になっている。このとき、被処
理ガスは、高温粒子の衝突により原子間の結合が切れて
分解される。分解されたガスは、反応器5内で冷却さ
れ、ガス排出口27を通して排出される。
クロ波の反射率は、プラズマ密度や内導体24と外導体
25との位置関係により決定されるが、その反射率が小
さい方がプラズマ発生装置として効率よくプラズマを点
火し、更には効率よくガス分解を行えることになる。そ
のため、方向性結合器20から得られる反射波の電力を
最小にするように、制御装置34はモータ33の駆動を
制御して内導体24の外導体25に対する位置を最適な
所定位置に移動させる。一方、プラズマが維持されてい
る間において、内導体24の先端部を高温に曝した状態
にしておくと僅かづづではあるが損耗するため、制御装
置34のモータ33の駆動制御により内導体24をわず
かに外導体25に近づけることができ、内導体24の先
端部の損耗による電極形状の変化を補償するようにし
て、結果的に、内導体24の電極の使用期間を長くする
ことができる。
て、図2を用いて説明する。図2は、この実施の形態2
に係るガス分解装置の主要な概略構成図である。図2に
おける図1と同一符号は同一又は相当部分を示すため説
明を省略する。図2において、41は内導体24の先端
部の軸が外導体25に接触したときに、その接触を感知
する機能、例えば感知手段を有する駆動手段である。こ
の駆動手段41は内導体24の先端部の軸と外導体25
との接触を感知したときに、モータ33に流す電流を小
さくし、モータ33による駆動力を小さくする。また、
この駆動手段41が内導体24の先端部が外導体25に
接触したことを制御装置42に伝達し、制御装置42が
モータ33の駆動力を停止又は小さくするように構成し
てもよい。このように構成することにより、内導体24
が外導体25に接触したときにも無理な力がかからず、
内導体24の電極構造が破損することが少なくなり、装
置自体の信頼性が向上するほか、電極構造の寿命を長く
することができる。
ついて、図3を用いて説明する。図3は、この実施の形
態3に係るガス分解装置の主要な概略構成図である。通
常、実施の形態1又は2によるガス分解装置は、内導体
24を冷却するために内導体24の上端部には冷却水の
出入り口を設けている。このため、駆動手段41と内導
体24とは接続バー40により接続していた。しかし、
冷却水の出入り口を他の場所に配置すれば、図3に示す
ように、駆動手段41の駆動軸と内導体24の棒状の軸
とを同軸上に配設することが可能となる。このように構
成すれば、内導体24の上下方向の移動がよりスムーズ
に行えるという効果を奏する。
ついて、図4を用いて説明する。図4は、この実施の形
態4に係るガス分解装置の主要な概略構成図である。前
述のように、実施の形態1乃至3では、内導体24を移
動させるための駆動手段41、モータ33は、モータ支
え35駆動手段支え43により支えているが、これらは
同軸導波管変換器22上に設置しているため、同軸導波
管変換器22は内部をマイクロ波が通過するので、温度
上昇することがある。その熱が駆動手段41、モータ3
3に伝わってこれらを損傷するおそれがある。このた
め、実施の形態4では、支え35に通風用穴45を設
け、ファン44を取り付けることにより、支え35を空
冷し、熱の伝達を阻止するように構成したものである。
したがって、装置自体の信頼性が更に向上するという効
果を奏する。なお、冷却方法は、空冷に限らず、水冷で
もよい。
装置は、プラズマの点火を開始するための特別な装置を
必要とせず、自動的に電極間距離を調整し、その電極の
長期間の使用を可能とすることができるという効果を奏
する。
成図である。
成図である。
成図である。
成図である。
る。
胴共振器、5…反応器、20…方向性結合器、21…ガ
ス供給口、22…同軸導波管変換器、23…同軸導波
管、24…内導体、25…外導体、26…結合口、27
…ガス排出口、29…プラズマ、34、42…制御装
置、33…モータ、40…接続バー、44…ファン、4
5…通風用穴。
Claims (6)
- 【請求項1】 マイクロ波発振器と、このマイクロ波発
振器からのマイクロ波を伝搬する第1の導波管と、この
第1の導波管に連結され、マイクロ波によりプラズマを
発生させる外導体及び内導体を有する第2の導波管と、
この第2の導波管に連通され、プラズマによりガスの分
解反応を行う反応器と、前記内導体に接続され、前記外
導体に対する間隔を狭くすることによりプラズマを起こ
させるように前記内導体を所望量だけ移動させる駆動手
段とを備えたことを特徴とするガス分解装置。 - 【請求項2】 マイクロ波発振器と、このマイクロ波発
振器からのマイクロ波を伝搬する第1の導波管と、この
第1の導波管に連結され、マイクロ波によりプラズマを
発生させる外導体及び内導体を有する第2の導波管と、
この第2の導波管に連通され、プラズマによりガスの分
解反応を行う反応器と、前記内導体に接続され、前記外
導体に対して前記内導体を移動させる駆動手段と、前記
反応器側から前記第1の導波管側に反射される反射波電
力を検出する検出手段と、この検出手段による検出出力
に基いて前記外導体に対する前記内導体の移動量を制御
する制御手段とを備えたことを特徴とするガス分解装
置。 - 【請求項3】 前記制御手段は、前記検出手段の検出出
力が最小となるように、前記駆動手段により前記内導体
の位置を設置することを特徴とする請求項2に記載のガ
ス分解装置。 - 【請求項4】 前記内導体が前記外導体に接触したこと
を感知する感知手段を設け、前記制御手段は前記感知手
段の出力に基いて前記駆動手段を停止するようにしたこ
とを特徴とする請求項2に記載のガス分解装置。 - 【請求項5】 前記駆動手段の回転軸と前記内導体の導
体棒とを同軸上に配置したことを特徴とする請求項1又
は2に記載のガス分解装置。 - 【請求項6】 マイクロ波発振器と、このマイクロ波発
振器からのマイクロ波を伝搬する第1の導波管と、この
第1の導波管に連結され、マイクロ波によりプラズマを
発生させる外導体及び内導体を有する第2の導波管と、
この第2の導波管に連通され、プラズマによりガスの分
解反応を行う反応器と、前記内導体に接続され、前記外
導体に対して前記内導体を移動させる駆動手段と、前記
反応器側から前記第1の導波管側に反射される反射波電
力に応じて前記外導体に対する前記内導体の移動量を制
御する制御手段と、前記駆動手段を支持する貫通孔を設
けた支持部材と、この支持部材を冷却する冷却手段とを
備えたことを特徴とするガス分解装置。
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- 2001-11-29 JP JP2001364031A patent/JP3843818B2/ja not_active Expired - Fee Related
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